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スポーツテストにおける測定・分析から生涯スポーツへ : 小学生のスポーツテストの調査を中心に

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Academic year: 2021

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(1). 学校教育学研究, @, 第@B巻,   E. スポーツテストにおける測定・分析から生涯スポーツへ −小学生のスポーツテストの調査を中心に− 伊. 藤. 秀. 郎. (堺市立浜寺小学校) 小・中学校で行われているスポーツテストでは, それぞれの種目における特性を明らかにし, その上で結果の傾向を正し く分析し, 今後の授業に役立てる必要がある。 以前筆者は, 授業実践に役立てられるよう, スポーツテストの種目の運動特 性を分析した1) 2)。 その結果反復横跳びと立ち幅跳びには相関関係があり, 両種目とも瞬発力が関係していることが分かっ た。 本研究では先行研究をふまえ, 被験者の数を増やし, 小学生における 「反復横とび」 と 「立ち幅跳び」, 「立ち幅跳び」 と 「ソフトボール投げ」, 「反復横とび」 と 「ソフトボール投げ」 について, より分析を深めた。 その結果, 前研究同様 「反 復横とび」 と 「立ち幅跳び」 の個人内成績に相関性が見られることが分かった。 また持久走の授業実践から, 小学校4年生 にとって適切な運動強度や, 有酸素運動について述べた。 新指導要領では, 「体つくりの運動」 が低学年から実施されるこ とになる。 そこで, 本運動に適した準備運動を提案する。 最後に生涯スポーツへの発展を考察した。 キーワード:スポーツテスト, 運動生理学瞬発力, 持久力, 生涯スポーツ 伊藤. 秀郎:堺市立浜寺小学校. 教諭, 〒592 8349 大阪府堺市西区浜寺諏訪森町東2丁163番,.  .

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(77) (('. 学校教育学研究, &'((, 第&)巻. 1. はじめに 筆者は以前に 「子どもひとりひとりの力を高める授業 づくりと学校の在り方」 ∼小学校の陸上運動・新指導要 領からの考察∼ (      .

(78)   .    . ギーを生み出す能力が高いからである。 ・ 健康長寿ネット   * + + ,  ,  , + +  000000500+  000000434,    * + + ,  ,  , + +  000000500+  000000437, .       .           .               .        . !. . . "        #$ . . % ). 1). の中で, 小学校スポー. ツテストの分析と考察を行った。 貴重な授業時間に行うスポーツテストの結果は, 統計 上に役立てられ, 学期末や学年末に児童に返されるが, その結果を授業の工夫に活かしている例は少ないと思わ れる。 また, 最近の児童の体力低下傾向に歯止めがかか らないこと, 実際の指導の中で立ち幅跳びやソフトボー ル投げの記録を高めるにはどのようにすればよいのか, について分析・考察し, さらに授業に活かす必要がある。 そのために, 目の前の児童の分析と考察だけではなく, 児童期の発達段階で, どのような筋肉がどのように使わ れているのかについても, 先行研究を参考にする必要が あった。 本研究では, 基本的には前研究と同じ手法を用いなが ら, 被験者数を増やし, より一層信頼性を高めることに 努めた。 そのため, 本論文中何度か 「前研究」 ・ 「以前. つまり, 遅筋を使うには, 有酸素運動が必要になる。 遅筋は, 酸素を使ってエネルギー源を二酸化炭素と水に 完全分解できるため, 長時間の運動が可能になり, また このとき主に脂肪を分解する。 「速筋」 は収縮が速く, 張力が大きいという特性を 持つ。 それに対して, 「遅筋」 は収縮は遅いが, 繰り 返し収縮しても疲れにくい, という特性を持っている。 つまり, 立ち幅跳びのような瞬発力が必要とされる運 動では, 主に 「速筋」 が主に使われるということであ る (筆者注:身体の完成が見られない児童期では速筋 と遅筋がどのような状態で混在しているのか調べる必 要があると考える)。 ブドウ糖やグリコーゲンなどの 糖分を, 酸素を使わずに分解してエネルギーを生み出 している。 しかし, このとき, 分解の過程で乳酸がで きる。 乳酸というのは疲労素であるため, (最近では, 必ずしも疲労素ではない, という研究もある) 長時間 運動を続けることが困難になる。 ・    乳酸 の項参照. の分析・考察」 などといった記述が見られることを断っ ておく。 また, 今回の分析・考察で新しい知見が得られ ていることも, 併せて断っておく。. ・ ,. .       * + + 11,   ,  , +  +  .   . +.  +   . . +  ,  . 筋肉に関しての記述内容は先行研究によっている。 特 に瞬発力に関わる 「速筋」, 持久力に関わる 「遅筋」 に ついて, 文献やネットを参考にした。 簡潔にまとめた内 容を挙げておく【注】。 さらに, 以前の研究以後に新指導要領の各教科別内容 が示されたため, 体育科の学習内容は新指導要領によっ ている。 ところで, 公教育である小学校教育において, 児童を 被験者として授業実践を行い, その効果を数値化して確 かめることは難しい。 一つには, 授業内容を実験群と統 制群に分けて行うことが倫理上許されないこと。 もう一 つは, たとえ数時間 (単元で言えば数週間) の授業実践 であっても, 結果が児童の成長によるものなのか, 今ま でより優れた実践を行ったためなのか分かりづらい, と いう理由による。 【注】筋肉について 筋肉には大きく分けて二種類ある。 主に瞬発力に関 わる 「速筋」 (白い筋肉) と, 持久力に関わる 「遅筋」 (赤い筋肉) である。 速筋は糖の分解に依り, 遅筋は 酸素の使用に依る。 遅筋が赤いのは, 筋肉に酸素を貯 える 「ミオグロビン」 というたんぱく質を多く含んで いるためである。 マグロなどの魚が大海原を回遊でき るのは, ミオグロビンが貯えた酸素を使って, エネル. 同じ速筋でも, !$ (!  $    !   ) 繊維と, !.$ (!  ./     0 $    !   ) に分けられる が, 瞬発力を必要とする様々な運動で, これらの筋の 使い方が違う。 また, 収縮速度の速い速筋は, 素早く大きな力を発 揮することができ, 瞬発的な運動を行うときに使用す る。 !$繊維と !.$繊維では, 収縮のエネルギーと なるアデノシン三リン酸 (1:生物の運動・物質の 代謝・合成・運搬・貯蔵に広く関与 (広辞苑)) の使 用が異なる。 !.$繊維は, 遅筋である .繊維 (  ./     !   ) の酸素を必要とする特性 (有酸素運 動) と, !$繊維のように糖の分解によって得られる 特性の両方を併せ持つ。 ・ ,. .     (  * + + 11,   ,  , +  +  .   . +.  +   . . +  ,   + ) 速筋と遅筋の割合が生まれながらに決まっているとい う説と, 練習方法によって変えられるという説がある一 方で, 「速筋」 と 「遅筋」 の割合が遺伝的性質によるも のであるという説も運動生理学では述べられている。 遺伝子のレベルで見た場合, 「アルファ・アクチニ ン・スリー ("3)」 と呼ばれるタンパク質をつく.

(79) . スポーツテストにおける測定・分析から生涯スポーツへ. る遺伝子があるかないかで, 持久力があるのか, 瞬発 力があるのかが決まってくるという説である。 瞬発力 を必要とする短距離走者は  3を持っていること が多く, 長距離走者の場合は,  3の代わりに,   2とよばれる, 別のタイプを持っているというデー タがある。  3遺伝子を二つ持っている場合, 短 距離に向いていることが分かっているというデータも ある。  3は, 「速筋」 に関係しており,  2は, 「遅筋」 に関係しているのである。 ・石浦章一 「頭のよさ」 は遺伝子で決まる!?. 新書 2007年8月

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(81) 98 105 学校現場で実際に体育科の授業を行っていると, 持久 力・瞬発力の両方が得意な児童もいれば, 両方とも平均 値を下回る児童もいる (図2参照)。 体育科では, 学習. ࿑  ⿒╭ߣ⊕╭. ᜬਭജߦఝࠇߡ޿ࠆ. ᜬਭജߦ߽⍍⊒ജߦ߽ఝࠇߡ޿ࠆ. ᜬਭജߦ߽⍍⊒ജߦ߽ఝࠇߡ޿ߥ޿. ⍍⊒ജߦఝࠇߡ޿ࠆ. ࿑  ዊቇ↢ߩ૕⢒⑼᝼ᬺߢ⷗ࠄࠇࠆᜬਭജߣ⍍⊒ജߩ 図2 小学生の体育科授業で見られる持久力と瞬発力の ࡑ࠻࡝࠶ࠢࠬ㧔㒽਄ㆇേ㧕 マトリックス (陸上運動) ዊቇᩞࠬࡐ࡯࠷࠹ࠬ࠻ߩ㗄⋡ߣౝኈ. 2. 小学校スポーツテストの項目と内容 現在, 小学校で行われているスポーツテストは以下の 8項目である。. 指導要領 (体育編) に則り, 授業を第1学年から第6学. ①. 握力 (右・左). 年まで, 系統的に行うのであるが (本稿ではゲーム形式. ②. 長座体前屈. のような, 作戦 (思考・判断力) を重視する内容は主題. ③. 上体起こし (膝を立てた状態での腹筋。 一定の時 間内に何回できるかを数える。). から逸脱するおそれがあるので割愛する。 また, 各々の 教師の力量・児童の家庭環境なども割愛して考える),. ④. 反復横跳び (3本のラインを左右にまたぎこす。 一定の時間内に何回できるかを数える。). やはり 「運動 (スポーツ) 全般」 が 「得意である」 児童 と, 「不得意である」 児童が混在しているのが現状であ. ⑤. 20シャトルラン (20往復持久走) (20の間を一定の時間内に往復する。. る。 人間 (ヒト) が活動する時, 身体を動かすのは骨格 筋である。 ヒトのからだには約400種類の骨格筋があ り, 骨格筋は筋線維とよばれる直径約20 100μの非 常に細い細胞の集合からできている4) 5)。 しかし, 骨 格や筋が完成するのは, スキャモンの発達曲線からも 分かるとおり, ほぼ中学生後期から高等学校の間 6) であり, 小学生の間は遅筋と速筋はまだ未分化 (ある いは上記のような骨格筋や細胞の集合体が未完成) の 状態なのではないか, と考えられる。 それ故に, 図2 で見られるような児童が混在する状態になると考えら れる。 ・ 健康長寿ネット  

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(97)    骨格筋 の項参照. 設定された時間は徐々に短くなる。) ⑥. 50走. ⑦. 立ち幅跳び. ⑧. ソフトボール投げ. また, これらの項目がどのような能力を測っているか というと, 児童への説明では, ①. 握力 (右・左) ‥‥‥‥‥握る力, 手, 腕, 肩の筋の力を測る。. ②. 長座体前屈 (上体を伸膝の状態で, できるだけ前 に伸ばす。) ‥‥‥‥‥・体の柔らかさ, 全身の柔軟性を測る。. ③. 上体起こし (膝を立てた状態での腹筋。 一定の時 間内に何回できるかを数える。) ‥‥‥・おなかの筋の力を測る。 上体のパワーを 測る。. ④. 反復横跳び (3本のラインを左右にまたぎこす。 一定の時間内に何回できるかを数える。) 素早さの能力, 全身の敏捷性 〈(敏捷性) = (瞬発力) + (巧緻性)〉2) を測る。. ⑤. 20シャトルラン (20往復持久走) (20の間を一定の時間内に往復する。 設定された時間は徐々に短くなる。) ‥‥‥全身の持久性を測る。. ࿑ 図1 ⿒╭ߣ⊕╭ 赤筋と白筋. ⑥. 50走‥‥‥走る能力, 全身のパワーを測る。. ⑦. 立ち幅跳び‥‥‥跳ぶ能力, 下半身のパワーを測 る。. ‫ޟ‬෻ᓳᮮߣ߮.

(98)  ⑧. 学校教育学研究, , 第巻. ࿑. ソフトボール投げ ‥投げる能力, 腕, 肩, 胸の. ボール投げの能力も高いのではないかと考え, 反復横と. 瞬発力を測る。. びと立ち幅跳びにおいて比較を行った。. と書かれている。 運動名につづき, 点線の後に示されて. 以前の分析・考察では, 小学校3年生 (男子:= 19, 女子:=17) の児童を対象に測定を行った。 児童. いるのが児童への説明事項である。 反復横跳びの児童への説明で 「敏捷性」 と書かれてい. の成長による誤差を防ぐために同じ日に行われたデータ. るのは 「瞬発力+巧緻性」 と読み替えてもいいであろう. を用いた (調査は平成19年6月)。 その結果, 男女とも. 1) 2). に反復横とびが得意な児童は, 立ち幅跳びも得意である. 。 また, 立ち幅跳びでの 「パワー」 が速筋を使う. 「瞬発力」 であることはすでに述べたことで分かる。 さ. ことが分かった (図3・図4)1)。. らに, 立ち幅跳びで, 児童への説明に 「パワー」 と書か れているものは, 力学的には 「仕事量 (n・m) (ニュー. 本研究では, 以前の被験者と併せ, 㧔࿑ ࡮࿑ 㧕 より信頼性を高め るために, 小学校と 小学校の3・4年生 (=38). トン・メートル)」 である。 (体重と身長・各運動の相関. を対象に再度, 分析を行った (図5) (但し, 小学校. は今後の課題である。). 3・4年生は学年の平均値を用いている。 3年生87人・ 㧔࿑ 㧕 4年生96人)。. また, スポーツプログラマーⅠ種養成テキストでは, 児童・生徒のスポーツテストと併せて, 壮年体力テスト. A 㱍ዊቇᩞ 㪊ᐕ䇭෻ᓳᮮ〡 䈶䈱࿁ᢙ 䋨࿁䋩䋨㪯ゲ䋩䈫 ┙ 䈤᏷〡 䈶䈱࿁ᢙ䋨㪺㫄䋩䋨㪰ゲ䋩䈱ᚑ❣䈱⋧㑐䋨↵ሶ㪥㪔㪈㪐䋩. (30∼60歳以上の男女)・シニアの体力測定 (60歳以上) では測定項目が異なり, その評価の仕方も変わってくる 参考文献8) (表1) 「体力の因子, 項目, 測定器」。. 䋨㪺㫄䋩 㪉㪇㪇 㪈㪌㪇. 3「反復横とび」と「立ち幅跳び」の能力の相関性 筆者は以前, 反復横とびをはじめとして, 立ち幅跳び. 㪈㪇㪇. ┙䈤᏷〡䈶. 㪌㪇. やソフトボール投げでは, 瞬発力に関わる能力を主に測. 㪇 㪇. 定する (「速筋」 の発達・発達部位‥使い方の柔軟性). 㪉㪇. 㪋㪇. 㪍㪇. 䋨࿁䋩. ため, 反復横跳びが得意な児童は, 立ち幅跳びやソフト ࿑ ᐕ ෻ᓳᮮ〡߮ߩ࿁ᢙߣ┙ߜ᏷〡߮ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐 図3 Aዊቇᩞ 小学校3年 反復横跳びの回数と立ち幅跳びの記録の 表1. スポーツプログラマーⅠ種養成テキスト 「体力の因子, 項目, 測定器」 㧕 㧕. 8). 相関 (男子 N=19) (伊藤 2008) 㧔↵ሶ 㧕㧔દ⮮ 㧕. ⴫  ࠬࡐ࡯࠷ࡊࡠࠣ࡜ࡑ࡯Σ⒳㙃ᚑ࠹ࠠࠬ࠻ ࠬࡐ࡯࠷ࡊࡠࠣ࡜ࡑ࡯Σ⒳㙃ᚑ࠹ࠠࠬ࠻  ⴫ ‫ޟ‬૕ജߩ࿃ሶ㧘㗄⋡㧘᷹ቯེ‫ޠ‬ ‫ޟ‬૕ജߩ࿃ሶ㧘㗄⋡㧘᷹ቯེ‫ޠ‬. 䋨㪺㫄䋩. A 㱍ዊቇᩞ㪊ᐕ䇭෻ᓳᮮ〡䈶䈱࿁ᢙ䋨࿁ 䋩䋨㪯ゲ䋩䈫 ┙䈤᏷〡䈶㩿㪺㫄㪀䋨㪰ゲ䋩䈱 ᚑ❣䈱⋧㑐䋨ᅚሶ㪥㪔㪈㪎䋩. 㪉㪇㪇 㪈㪌㪇 ┙䈤᏷〡䈶. 㪈㪇㪇 㪌㪇 㪇 㪇. 㪈㪇. 㪉㪇. 㪊㪇. 㪋㪇. 㪌㪇. 䋨࿁䋩. 図4 ࿑  A 小学校3年 ዊቇᩞ ᐕ ᐕ反復横跳びの回数と立ち幅跳びの記録の ෻ᓳᮮ〡߮ߩ࿁ᢙߣ┙ߜ᏷〡߮ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐 ࿑ ዊቇᩞ ෻ᓳᮮ〡߮ߩ࿁ᢙߣ┙ߜ᏷〡߮ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐 相関 (女子 N=17) (伊藤 2008). 㧔ᅚሶ 㧔ᅚሶ. 㧕㧔દ⮮ 㧕㧔દ⮮. 㧕 㧕. 立 ち 幅 跳 び. 図5 反復横とびと立ち幅跳びの記録の相関性 ࿑ ෻ᓳᮮߣ߮ߣ┙ߜ᏷〡߮ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ ࿑  ෻ᓳᮮߣ߮ߣ┙ߜ᏷〡߮ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ. (A 小学校・B 小学校:3・4年) (N=38). 㧔 ዊቇᩞ࡮ ዊቇᩞ࡮ ዊቇᩞ㧦 ዊቇᩞ㧦 ࡮ ࡮ ᐕ㧕㧔 ᐕ㧕㧔 㧩 㧩 㧕 㧕 㧔 ࿑ ࿑. ࿑.

(99) スポーツテストにおける測定・分析から生涯スポーツへ. 図5に示すように, 被験者の数が増えても以前と同様 も得意であることが裏付けられた。. 㪈㪋㪇. 䋨㪺㫄䋩. 㪈㪇㪇. ぼ完成するが, 高学年 (5年生) でも相関性がみられた. 指導要領 (文部科学省). ┙䈤᏷〡䈶. 㪏㪇 㪍㪇. 。 速筋を高める運動では, 同じ練習方法が有効である. ࿑. 㧕 ࿑ ࡮࿑. 㪥㪊. 㪈㪉㪇. 「巧緻性 (すばしっこく動く能力)」 は小学校中学年でほ. 㧕. 㪥㪉㪥㪊. 㪈㪍㪇. スキャモンの発達曲線によれば, 反復横とびに必要な. ことが分かる。 また, 平成20年3月告示の. 㧕. 㪥㪊. 㱍ዊቇᩞ㪊ᐕ䇭┙䈤᏷〡䈶㩿㪺㫄㪀䋨㪰ゲ䋩䈫. 䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䋨㪺㫄䋩㩿㪯ゲ䋩䈫䈱⋧㑐䋨↵ሶ㪥㪔㪈㪐䋩 㪥㪉 㪘ዊቇᩞ㪊ᐕ㩷 ┙䈤᏷〡䈶䈫䍝䍪䍢䍬䍼䍎䍷ᛩ䈕䈱⸥㍳䈱⋧㑐䋨↵ሶ㩷 㪥㪔㪈㪐䋩. の結果を得た。 反復横とびが得意な児童は, 立ち幅跳び. 1). . 㪥㪉. ࿑ ࡮࿑. 㪋㪇. 小学校学習. 㪉㪇 㪇. では, 体育編 「2. 内容」 の ࿑  ዊቇᩞ ᐕ ┙ߜ᏷〡߮㧔 ゲ㧕ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍ㧔 ゲ㧕 「 体つくりの運動」 において, 「イ 体力を高める ࿑  ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ㧔↵ሶ ዊቇᩞ ᐕ ┙ߜ᏷〡߮㧔 ゲ㧕ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍ㧔 㧕㧔દ⮮ 㧕 ゲ㧕 図6 A ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ㧔↵ሶ 小学校3年 立ち幅跳び (Y㧕㧔દ⮮ 軸) とソフトボール投げ 運動」 では, ねらいに応じて, 体の柔らかさ及び巧み 㧕 ࿑ (X  軸) ዊቇᩞ ᐕ ┙ߜ᏷〡߮㧔 ゲ㧕ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍ㧔 ゲ㧕 の記録の相関性 (男子 N=19) (伊藤 2008) な動きを高めるための運動, 力強い動き及び動きを持続 ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ㧔↵ሶ 㧕㧔દ⮮ 㧕 䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䋨㫄㬍䋱䋰䋩䋨㪯ゲ䋩䈫䈱⋧㑐䋨ᅚሶ㪥㪔㪈㪎䋩 A 小学校3年 立ち幅跳び(㎝)(Y 軸)と する能力を高めるための運動をすること (97 下線部筆 㪇. 㪌㪇. 㪈㪇㪇. 㪈㪌㪇. 㪉㪇㪇. 㪉㪌㪇. 㪊㪇㪇. 㪊㪌㪇. 㪋㪇㪇. 䋨㫄㬍㪈㪇䋩. 者)。. ソフトボール投げ(m×10)(X 軸)との相関 (女子 N=17). と示されており, 中学年以後の巧緻性の高まりを 㪈㪍㪇. 前提とした記述が見られる。. 㪈㪋㪇. 㪈㪇㪇 䋨㪺㫄䋩. う場合には, 当然, 学習の転移が起こりやすいと考えら. 㪥 㪈㪥 㪈. 㪈㪉㪇. ところで, 同じ部位の筋肉を同じように使う運動を行. 㪥㪈. 㪏㪇. れる。 例えば, 立ち幅跳びが本運動の授業を行うとすれ. 㪍㪇. ば, 反復横とびを 「体つくりの運動 (新指導要領では低. 㪉㪇. 㪋㪇. 㪇. 学年から実施)」 として行うことが効果的であるという. 㪇. 㪌㪇. 㪈㪇㪇. ことになる。 立ち幅跳びの技能ポイントである, 「足の 裏全体を使って跳ぶこと」 は, 反復横とびの技能ポイン トである 「つま先をうまく使いつつすばやく移動するこ. ┙䈤᏷〡䈶. 㪈㪌㪇. 㪉㪇㪇. 㪉㪌㪇. 䋨㫄㬍㪈㪇䋩. A 小学校3年 立ち幅跳び (Y 軸) とソフトボール投げ ࿑図7  ዊቇᩞ ᐕ ┙ߜ᏷〡߮㧔 ゲ㧕ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍ㧔 ゲ㧕 (X 軸) の記録の相関性 (女子 N=17) (伊藤 2008). ࿑ ࿑  ዊቇᩞ ᐕ ┙ߜ᏷〡߮㧔 㧕㧔દ⮮ ゲ㧕ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍ㧔 ゲ㧕 ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ㧔ᅚሶ 㧕 ዊቇᩞ ᐕ ┙ߜ᏷〡߮㧔 ゲ㧕ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍ㧔 ゲ㧕 と」 と結びつくであろう。 また, 「膝を使って深く沈み ዊቇᩞ㪊䍃㪋ᐕ↢ఽ┬䈱┙䈤᏷〡䈶䈫䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䈱⋧㑐ᕈ䋨㪥㪔㪊㪏䋩 ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ㧔ᅚሶ 㧕㧔દ⮮ 㧕 㧕 こみ, 腕の振りの反動を利用して跳ぶこと」 は, すばや ߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ㧔ᅚሶ 㧕㧔દ⮮ 㪈㪍㪇. く安定した重心の移動を短時間に繰り返すことで身に付. 4 「立ち幅跳び」 と 「ソフトボール投げ」 の能 力の相関性 では, 速筋を使うソフトボール投げについては, 立ち. 㪈㪋㪇 ┙䈤᏷〡䈶䇭㩿㪺㫄䋩. けられると考えられる。. 㪈㪉㪇 㪈㪇㪇 㪏㪇. 㪋㪇 㪉㪇 㪇. 幅跳びとの相関性は認められるであろうか。 以前の分析・ 考察では, 立ち幅跳びとソフトボール投げでは相関性が はっきりしなかった (図6・図7)。 しかし, 1・2・ 3の児童のように, 比較的早い段階で投球・捕球など,. ┙䈤᏷〡䈶. 㪍㪇. 㪇. ࿑. 図8. 㪌. 㪈㪇. 㪈㪌 㪉㪇 㪉㪌 䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䇭㩿㫄㪀. 㪊㪇. 㪊㪌. 㪋㪇. ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ. 立ち幅跳びとソフトボール投げの記録の相関性 㧔 ࿑ ዊቇᩞ࡮ ዊቇᩞ㧦 ࡮ ᐕ㧕㧔 㧩 㧕 ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ (A 小学校・B 小学校:3・4年) (N=38). 腕, 肩, 胸の瞬発力を高める運動を行っている場合, 立. 㧔 ዊቇᩞ㧦 ࡮ ᐕ㧕㧔 㧩 㧕(但し, 小学 ここでも, より信頼性を高めるために ࿑ ዊቇᩞ࡮ ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ. ち幅跳びで必要とされる瞬発力を発揮する筋の発達が促. 校3・4年生は学年の平均値を用いている。 3年生87人・ 㧔 ዊቇᩞ࡮ ዊቇᩞ㧦 ࡮ ᐕ㧕㧔 㧩 㧕. 進できるようである。 また, 先に述べたように, ボール. 4 年 生 96 人 ) ,  小 学 校 と 小 学 校 の 3 ・ 4 年 生. のキャッチングやスローイングなどの技術は巧緻性であ. (=38) を対象に再度, 分析を行った (図8)。 本研究. るが, 前述のように巧緻性は小学校の中学年くらいの時. においても, 一部の児童を除いて, 立ち幅跳びとソフト. 期に大きく伸びる。 低学年 (小学校1・2年) ∼中学年. ボール投げでは相関性がはっきりしていない。 原因とし. (小学校3・4年生) で90%程度の完成が見られる。 つ. ては,. まり, 1・2・3の児童は, 腕・肩・腰を含む全身. ①使う筋の場所が異なる。. の瞬発力と巧緻性が相俟ってこのような成績になってい. ②筋・骨格系の発達は15才∼18才で完成するものであ. ると考えられる1)。. り, 8・9才の段階では 「速筋」 としての特性が出 にくい (速筋と遅筋が分化しきっていない状態と考 えられる)。 ③ソフトボール投げは, 技能ポイントが多い。 「限ら. 㧔 ዊ. 㧔 ዊ.

(100) 㑐ᕈ 㑐ᕈ. ߍ㧔 ゲ㧕 ߍ㧔 ゲ㧕 㧕 㧕. ᕈ ᕈ. 学校教育学研究,  , 第 巻. 㧕. れたサークル内で投球を終えること」 ・ 「腕の巻き. 立ち幅跳びとソフトボール投げとでは異なっている, と. 込みからの一連の型に沿った投球動作」 ・ 「ボール. 考えられる。. のリリースのタイミング」 ・ 「30°に設定されたフィー ルド内に投げること」 など。. しかし全く異なる訳ではなく, 何らかのかたちで影響 し合い, 転移することは考えられる。. ④女子は比較的男子よりもボール運動の経験が少ない。 等のことが考えられる1) 2)。 では, 巧緻性がほぼ完成し, 「筋・骨格系」 が発達途. 5 「反復横とび」 と 「ソフトボール投げ」 の能 力の相関性. になるであろうか (図9・図10)。 前の 小学校3年の. 本研究では, 「反復横とび」 と 「ソフトボール投げ」  についても分析をおこなった ‫ޟ‬෻ᓳᮮߣ߮‫࡞࡯ࡏ࠻ࡈ࠰ޟߣޠ‬ᛩߍ‫ߩޠ‬⢻ജߩ⋧㑐ᕈ (図11)。 小学校と 小. みの分析では, 男女共に大きな相関性は見られず, 立ち. 学校の3・4年生 (=38) を対象に (小学校3・4. 幅跳びの記録は150 前後で飽和していた 。. 年生は学年の平均値を用いている。 3年生87人・4年生. 1). 㧔࿑ ࡮࿑ 図9・図10を見ると, 180 前後で記録が飽和してい 㧔࿑ ࡮࿑ 㧕 ることが分かる。 第3章で述べたように, 巧緻性が増す 㧕. ことで, 中学年より記録は伸びているが, 全体的な伸び ࿑ ࡮࿑ は見られない。 これは, 筋・骨格系の発達のレディネス ࿑ ࡮࿑ (準備段階) と見ることができるであろう。 言い換えれ ば, まだ, 筋や骨格系の発達が未熟であるためであると 思われる。 発達段階から考えて, 小学校の低・中・高学 年ではまだ, いわゆる 「肩が強い」 ことと, 瞬発力とは あまり相関性が見られない1)。. 96人) 再度, 分析を行った。 ෻ᓳᮮ䈫䈶䋨㪯ゲ䋩䈫䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䋨㪰ゲ䋩䈫䈱⋧㑐㑐ଥ 䋨㪊ᐕ↢䊶㪋ᐕ↢䋩䋨㪥䋽㪊㪏䇭↵ᅚ౒䋩 ソフトボール投げ (m) 䋨䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䇭㫄䋩. 上の高学年 (本研究では5年生) では, どのような結果. 㪋㪇 㪊㪌 㪊㪇 㪉㪌 㪉㪇 㪈㪌 㪈㪇 㪌 㪇. ᣂቇ⠌ᜰ. 㪥㪋. 㪥㪌. ߩขࠅᛒ. 㪥㪍. 㪇. 㪈㪇. ዊቇᩞ㪌ᐕ↢↵ሶఽ┬䈱┙䈤᏷〡䈶䈫䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䈱⋧㑐ᕈ䋨㪥㪔㪈㪍䋩. ┙䈤᏷〡䈶䇭㩿㪺㫄㪀. ߍ㧔 ゲ㧕 ߍ㧔 ゲ㧕 㧕 㧕. 㧕. . 㪉㪇 㪊㪇 㪋㪇 䋨෻ᓳᮮ䈫䈶䇭࿁䋩. 㪌㪇. 䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕. 㪍㪇. ࿑㪈㪈㩷 ෻ᓳᮮ䈫䈶䈫䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䈱⋧㑐ᕈ㩷. 㪉㪇㪇 㪈㪏㪇 㪈㪍㪇 㪈㪋㪇 㪈㪉㪇 㪈㪇㪇 㪏㪇 㪍㪇 㪋㪇 㪉㪇 㪇. 図11. ࿑ ┙䈤᏷〡䈶. 反復横とびとソフトボール投げの相関性. 図11では, おおまかには反復横とびとソフトボール投 げに相関性は無いように感じられる。 一般的には, 「速 筋」 の発達・発達部位・使い方の柔軟性が反復横とびと ソフトボール投げとでは異なっている, と考えられる。. 㪇. 㪈㪇. 㪉㪇. 㪊㪇. 㪋㪇. しかし, N4・N5・N6の児童では反復横とびとソフトボー. 䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䇭㩿㫄㪀. ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ 図9 ࿑ ࿑立ち幅跳びとソフトボール投げの記録の相関性 ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ (A 小学校男子:5年) (N=16) (伊藤 2008) 㧔 ዊቇᩞ↵ሶ㧦 ᐕ㧕㧔 㧩 㧕 દ⮮ 㧔 ዊቇᩞ↵ሶ㧦 ᐕ㧕㧔 㧩 㧕 દ⮮. ル投げの両種目において高い記録を出していることがわ かる。 これは, 立ち幅跳びとソフトボール投げの N1∼ N3の児童のように低学年のような比較的低い年齢から様々 なスポーツ・身体を使った遊びなどを経験しているため. ዊቇᩞ㪌ᐕ↢ᅚሶఽ┬䈱┙䈤᏷〡䈶䈫䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䈱⋧㑐ᕈ䋨㪥㪔㪈㪉䋩. ┙䈤᏷〡䈶䇭㩿㪺㫄㪀. 㧔࿑ 㧔࿑. 㧔࿑ 㧔࿑. ではないか, と考えられる。 つまり, 幼い時期からのス. 㪈㪏㪇 㪈㪍㪇 㪈㪋㪇 㪈㪉㪇 㪈㪇㪇 㪏㪇 㪍㪇 㪋㪇 㪉㪇 㪇. ポーツ・運動経験は学習の転移を促進するといえると考 ┙䈤᏷〡䈶. える。 但し, N1∼N6のような児童にとっては, 今後, 個々の 発達に応じたスポーツ・運動のプログラムが必要であろ. 㪇. 㪌. 㪈㪇. 㪈㪌. 㪉㪇. 㪉㪌. 䉸䊐䊃䊗䊷䊦ᛩ䈕䇭㩿㫄㪀. ࿑ ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ ࿑ ┙ߜ᏷〡߮ߣ㩉㩖㩎㩘㩨㨺㩣ᛩߍߩ⸥㍳ߩ⋧㑐ᕈ 図10 立ち幅跳びとソフトボール投げの記録の相関性 㧔 ዊቇᩞᅚሶ㧦 ᐕ㧕㧔 㧩 㧩 㧕 㧕દ⮮ દ⮮ 㧔 ዊቇᩞᅚሶ㧦 ᐕ㧕㧔 (A 小学校女子:5年) (N=12) (伊藤 2008). これらのことから, 小学校段階では, ソフトボール投 げの記録を伸ばすための筋の力 (腕, 肩, 胸の瞬発力) を高める運動を行っても立ち幅跳びの記録は伸ばすこと はできない, といえる。 また, 「速筋」 の発達・発達部位・使い方の柔軟性が. う。 児童期における成長は早く, 過重な負荷を与えられ 続けると, 使いすぎ症候群 (いわゆる 「テニス肘」 ・ 「野球肘・肩」 など怪我や事故につながるおそれもある。 例えば, 子ども会や少年野球などのチームでピッチャー をしている場合, クラブチーム的な練習は週2∼3回・ 1回2時間程度が適切であるといわれている。 第1章で 述べたとおり, 速筋は糖の分解によって運動の力を得る が (同時に酸素を使う場合も多く), 繰り返しの疲労に は弱い運動である。 筋・骨格系がまだ完成していない年齢の児童に対して, ㅊ⸥.

(101) スポーツテストにおける測定・分析から生涯スポーツへ. 新学習指導要領でもいろいろな運動を網羅しており, 新 学習指導要領に基づいたカリキュラムでバランスよく指 導することで成長を促すことができる。 児童から見れば, バランスよく学習できるようにカリキュラムが組まれて いるのである。 追記 ところで, 小学校体育におけるボール運動は, ゲー ム領域である。 ゲーム領域では, チームプレーで作戦 を練り, 勝負に勝つことで達成感・一体感を得ること が目的となる。 そのための 「意欲・関心・態度」 であ り, 勝つために 「思考・判断」 を行い, 「技能」 の向 上を目指す。 授業では, 各児童のリーダー性や人間関 係, 技能, 関心・意欲などを考慮し, 担任がチーム編 成を行う。 しかし, ゲームが進むにつれて (ボール運 動=ゲーム領域の単元の時数が進むにつれて), 常勝 チームと一回も勝てないチームができることがある。 その際, 関心や意欲が低減し, 技能の伸びが, あるチー ムでは鈍化し, あるチームでは活性化するということ になる。 そこで, 次の方法でチーム編成を途中で変え ることが良いと思われる。 それは, 「ランチェスター の法則」 に則ったチーム編成である。 ランチェスターの法則11) β・ (02−2) =α・ (02−2) :チームのその日のゲーム参加人数 :チームのその日のゲーム参加人数 0:チームの参加予定人数 (担任が決めたチームの人数) 0:チームの参加予定人数 (担任が決めたチームの人数) α:チームに対して担任が想定しているチーム全体の技能 β:チームに対して担任が想定しているチーム全体の技能 である。 変数は ・ (欠席や見学による) と, α・ βである。 特に, 男女混合チームをつくる際には, 子 ども会やクラブ活動で技能が高い児童と, ボールに対 して恐怖感を持っている児童が入り混じることも多々 あるので, 上記式にしたがってチーム編成をすればよ り一層どのチームも勝つ可能性があり, 児童から見て も不公平感が少ないチーム編成が可能となるものと考 えられる。 (森本忠夫 特攻 2005年7月 光人社 文庫  39 40). 6. 新学習指導要領 (平成20年3月告示) におけ る 「体つくり運動」 の取り扱いとコーディネー ション運動 学習指導要領はその時代の児童の実態や社会背景に合 わせて取り扱う運動やその内容を変えてきた。 また, 第 5章で取り上げたように, カリキュラムをバランスよく 指導することで, 児童・生徒にとって適切な 「学習の道 筋」 ができるようになっている。 今次の改訂において大きく変更された点は, これまで の 「基本の運動」 にかわって 「体つくりの運動」 が取り 入れられたことである。 小学校体育 (科) の目標は, 心と体を一体としてと らえ, 適切な運動の経験と健康・安全についての理解を. . 通して, 生涯にわたって運動に親しむ資質や能力の基礎 を育てるとともに健康の保持増進と体力の向上を図り, 楽しく明るい生活を営む態度を育てる (平成20年3月 文部科学省 92) と述べられている。 この目標の中には, 「生涯スポーツ」 や 「生きる力 (体力面・人格面)」 などの要素が盛り込まれているが, その手段として, 心と体を一体としてとらえ という 文言が文頭にあることは, 「体つくりの運動」 が重視さ れている証左とも言えるであろう。 今までの指導要領では, 高学年で主に扱われてきた 「体つくりの運動」 が低学年 (1年生から) 行われるよ うになるのである。 授業で行う様々な本運動に関連した 「体つくりの運動」 を行うことで, 児童の 「心と体」 の 一体化した発達に資するものであると考えられる。 以前から, 中学校・高等学校などの部活動では, 「コー ディネーション運動」 と呼ばれる 「擬似体験運動」 が行 われてきており1) 3), 小学校体育 (科) の授業でも 「体 つくりの運動」 として取り入れてはどうかと提案・実践 をしてきたが1) 2), 低学年から 「体つくりの運動」 がカ リキュラムに組み込まれるようになったことで, 今まで より一層, スコープとシークエンス (学習内容とその順 序) がはっきりしてくるものと考えられる。 有効に児童 の学習に組み込むには, 各学年における各単元のミニマ ム (最低限, 身に付けておくべき獲得内容) を教師が充 分に把握し, 一人ひとりの児童にしっかりと指導するこ とが必要である。 また, スポーツテストの各個人の結果 を受け, 児童一人ひとりの運動の特性 (不得意なところ や得意なところ) を見極め, 授業改善に活かすためには, 指導要領における各学年の 「体つくりの運動」 をしっか り見据え, その学習が本運動にどのように転移するのか をしっかりと検証・実践していく       →.  →

(102) →    →   のサイクルが必要になると考えられる。 平成20年3月告示の学習指導要領 (総則) によると 「体つくりの運動」 は, 高学年では, 体を動かす楽しさや心地よさを味わうと ともに, 体力を高めることができるようにする。 (ア) 体ほぐしの運動では, 心と体の関係に気付いたり, 体の 調子を整えたり, 仲間と交流したりするための手軽な運 動や律動的な運動をすること。 (5・6年   97 98 (体育編では  61 64))。 中学年では, 体を動かす楽しさや心地よさを味わうと ともに, 体の基本的な動きができるようにする。 (ア) 体ほぐしの運動では, 心と体の変化に気付いたり, 体の 調子を整えたり, みんなでかかわり合ったりするための 手軽な運動や律動的な運動をすること。 (3・4年   94 95 (体育編では  40 44))。 低学年では, 体を動かす楽しさや心地よさを味わうと ともに, 体の基本的な動きができるようにする。 (ア) 体ほぐしの運動では, 心と体の変化に気付いたり, 体の 調子を整えたり, みんなでかかわり合ったりするための 手軽な運動や律動的な運動をすること。 (1・2年  92 (体育編では  23 27)) と示されている。 また, 体ほぐしの運動では, 「心と体が一体化」 す るような運動のほか, 本運動がマット運動の場合, 「か えるの足打ち」 を行うなど, 「感覚づくりの運動」 (=.

(103) . 学校教育学研究, , 第巻. 「擬似体験運動」 = 「コーディネーション運動」) が重要 となってくる。 コーディネーション運動3)や体力を高める運動を適切 に組み合わせることで, スポーツテストの記録向上を指 針として, 児童ひとりひとりに適した授業を行うことが できると考える。. 7スポーツテスト・学習指導要領から生涯スポー ツへ 小学校の体育科の授業は男女混合で行われるが, 中学 校以降になると, 男女別の授業・クラブ活動になる。 こ れは, 男性の体つきと女性の体つきの違いもあるが, 一 般的に男では速筋の比率が高く, 女では遅筋の比率が高 いこと 1) 4) に関係して, 学習内容や進度がそろえやす くなるからであるとも言える。 生涯スポーツの観点で言 えば, 加齢にともない速筋のほうが減少しやすいことな ど, 性差, 年齢による差があるという説もある1) 4)。 中 高年では瞬発的な運動よりも持続的な運動のほうが向い ていると一般的には言われている。 メタボリック症候群 ということが言われ始めて久しいが, 児童・生徒の肥満 傾向も年々増加の傾向が見られる。 筋の収縮と解放は日 常生活でも就寝中でも行われている 6) が, 生活一般の 場面で遅筋を使う (=有酸素運動を行う) ことは滅多に ないだろう。 ほとんどは速筋の働きであるが, 速筋ばか り使う生活をしていると, 脂肪が分解されにくいため, 肥満の原因になるのである1) 4)。 これについて, 表2に 有酸素運動がよい理由 として医学的側面から詳しい 記述があるので参考になると考える8)。 表2. 有酸素運動が良いわけ8). 心臓・血管に無理のない刺激を与える 心臓の予備力を高める 持久力が増す 乳酸が蓄積しない 長時間続けられる 消費カロリーを多くすることができる 安全性が高い 脂肪の消費が多い 運動不足病の予防や治療に有効. トレーニングによって遅筋の割合を増やすことができ るのであれば, 生活習慣病のもととなるメタボリック症 候群を減少させるために小学生のころから, 授業をとお して遅筋を使う運動をもっと取り入れる必要があろう。 では, どのような運動を行えば, 遅筋を鍛える (=有酸 素運動によって身体を鍛える) ことができるのであろう か。 これについては, 「運動強度」 (例えば 「カルボーネ ン法」) が参考になる。 運動強度を高めることによって, 脂肪の燃焼だけではなく, 心肺機能を強化し酸素摂取能 力を高めることができる。 運動強度を意識しながら体育 科の授業を行ったり, 大人になってからのスポーツを行っ たりすることは, 健全な身体性の向上・維持にはなくて はならないものである (小学校では, 体育科の時間数の 削減や週5日制の定着によって, 体を動かす機会が減っ. てきていることは否めない。 また, 冬場の持久走などは, 学校によっては事故へのリスクが大きいと云うことで, 実施しない学校や心臓への負荷が大きすぎるという判断 で中止する学校も出てきている)。 体育科の授業であれ, 大人が行うスポーツであれ, 次のような根拠を示すこと によって, 個人に最適な運動強度を見つけ, より安全に 体育指導をしたり, 児童や大人が運動・スポーツしたり することが可能となる。 筆者は, 平成20年度と平成21年度 (平成20年12月∼平 成21年1月:小学校4年生 平成21年12月∼平成22年1 月:小学校5年生) に持久走の授業を行った。 運動強度 の計算はやや複雑であり, また心拍数の測定等は, 児童 の身体上・健康上のプライバシーになることから, 心拍 数を児童自身が自己申告する形で行った (2回とも, N= 31・全10時間)。 持久走では, 一定のペースで走るペー ス走を心がけさせた。 その結果, 9歳児・10歳児・11歳 児の安静時心拍数は, おおよそ58∼65であり, 心拍数 120では同じペースでも 「しんどい」 と感じる児童はい なかった。 少しずつペースを上げていくと, 心拍数150 前後から5分以上の持久走では 「しんどい」 と感じる児 童が増え, 心拍数160では, 7分以上の持久走にほとん どの児童が 「ややしんどい」 と答えた。 持久走を行う距 離にもよるが, おおよそ自分の心拍数が160前後になる ペースを見つけ, 持久走を行うように指導した。 この結 果から, 小学校4・5年生の段階ではほぼ, 心拍数160 程度が有酸素運動として適切な運動量と考えられる。 も ちろん, 気温やそのときの体調などの様々な要素が関係 していることは言うまでもない。 大人においてはスポーツのヒントとして参考文献8) に安全なスポーツプログラムがあげられている (表4・ 5・6)。 さらに, 運動強度別にその効果が挙げられて いる (表7)。 この方法が, そのまま筋・骨格系の未完 成である児童に当てはまるかどうかはまだ研究の余地が あるが, 一つの指標にはなるであろう。 表3. 有酸素性運動がよい理由8). 1) 心臓に無理のない刺激を与える ・末梢血管が拡張するため, 血圧の上昇はそれほど顕著でない: 後負荷が小さい ・静脈環流 (心臓へもどる血液の流れ) が盛んで, 心室の拡張期 充満が十分になされる:前負荷が大きい 2) 虚血性心疾患 (冠動脈疾患) の予防効果が大きい ・心筋の毛細血管床が拡大するため, 組織への酸素供給が容易と なり, 虚血性心疾患の予防効果が大きい ・梗塞を起こした心筋内で, バイパス形成が促進されうる 3) 消費エネルギーが大きい ・単位時間当りの消費エネルギーは小さくても, 運動時間を長く とることが可能なので, 総消費エネルギーは大きくなる ・肥満対策, 糖尿病, その他の予防・治療にも有効である 4) 安全性が高い ・代謝性アシドーシス*1が起こりにくい ・カテコールアミン*2の放出が少ない ・内部環境の急激な変化 (深部体温の大幅な上昇など) が少ない # 心臓に異常所見のある人や高齢者の場合には, 厳重な安全対策が必要である 5) 脂肪の燃焼効率が高い (脂肪の消費が多い) ・運動の開始初期には主に糖が動員されるが, 運動が長びくにつ れてエネルギー源は糖から脂肪に切り替わる傾向になる ・血中の遊離脂肪酸 *3濃度は, 運動を開始して約30分経過する頃 から著しく上昇する.

(104) . スポーツテストにおける測定・分析から生涯スポーツへ. 表4 1. こんなときには 運動のペースを落とす8) 呼吸が苦しくておしゃべりがで きない 心拍数が限界以上に 全身に疲労感 下肢が疲れてくる お腹が痛い. 2 3 4 5. 表5. こんなときには 直ちに運動中止8) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10. 表6 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. 9. 10.. めまい 吐き気 呼吸困難 寒気がする 頭痛 胸痛 顔面蒼白 唇が紫色に 心拍に異常を 感じる 足がもつれる. 中高年スポーツ・評価のヒント8). 運動中に気分がよく, 苦しさを覚えない。 終了後や翌日に疲れや痛みが残らない。 食事がおいしく頂ける。 快便・快眠が得られる。 最低, 年に1回は健康診断を受けている。 週に1∼2日は休養日を設けている。 「ややきつい」 と感じる以上の強さを避ける。 瞬発的なジャンプやダッシュを避ける。 競争をしない。 筋肉を伸ばす体操やストレッチングを含める。 筋肉を鍛えるような動作が, 1日に1分間以上ある。 全身移動を伴う運動が1日に20分以上ある。. 表7. 1日の運動量の目安として300  (表8), あるいは1 週間で2000  とし, その具体的な運動プログラムがい ろいろと示されている。 また, 人生の各年代に応じて最 適なスポーツは変化してくる。 適切な 「自分の体への気 づき」 が, 生涯スポーツの足がかりとなろう。 最近では, キーコンピテンシー として目指すべきゴール中に, 人生における成功 という項目があるが, これは宗教 文化の差である。 日本では, 豊かな生活の実現 とい う目的が一番腑に落ちる。 児童期の適切な時期に運動を 行い, その達成感を得られたならば, 大人になってから の運動の楽しみにつながり, さらに身体を動かすことで 心の健康にも結びつくことへの気付き・きっかけになる ものと考える。 「将来の生活の可能性が広がる」 ともい える。 参考文献の8) にも 「メンタルプログラム」 とし て 「ストレスが蓄積しやすい人」 ・ 「ストレスが多すぎ る人」 の健康スポーツプログラムがあげられている (自 分が一定の運動強度で“心地よい”と思える運動)。 成 人して日常的に運動を行う機会が少ないことが, 社会的 問題を引き起こしていると考えることができる。 健全な 精神を養うことで, 先に述べた 「成人病 (高脂血症・高 血圧)」 のみならず, 「ネグレクト (育児放棄)」 「ドメス ティック・バイオレンス」 なども減少していくと考えら れる。 表8. 300  の運動とは8). 各種強度の運動を習慣的に行う場合の運動効果8). また, 最近では, 保護者から, 子ども (児童) は半そ で半ズボンで運動場にいるのに, なぜ先生はジャージを 着ているのか, などという声も聞かれるようになった。 しかし, 生命維持のために必要最低限のエネルギー (基 礎代謝) は, 高校生くらいまでに最大となり, 以下は低 下して行き, 四十代になると急速に低下するのである。 つまり, 体温生産は児童たちのほうが盛んなのである。 成人して以降は必要なエネルギー量 (基礎代謝量) が著 しく低下していくということを付け加えておく6)。 また, 朝食を食べない生活習慣がしばしば問題となるが, 体温 が1度下がると代謝は約12%落ちる。 つまり, 糖や脂肪 が燃焼しにくくなるので, 高脂血症や血管の収縮による 高血圧になりやすくなってしまうのである9)。 朝食を食 べ, 適切な運動を行うことが自分の身体への気付き, 友 だちの身体への気付きになるだろう。 いわゆる 「成人病」 ・ 「メタボリック・シンドローム」 の防止へとつながる のである。 昨今では, 循環器系の健康を保つのに必要な. 最近では, 学校・地域・家庭が密接に教育に取り組み, 共通理解をもたなくてはならなくなっている。 体育科は 児童の健康・安全に密接に関係している教科だけに, 「いま, なぜこの運動が大事なのか」 を説明できるよう にしなくてはならない。 そこで, スポーツテストを活用 し, 児童の体力の実態を明らかにした上で, 上記のよう な成長の根拠を説明しながら, 学校教育・地域力 (−地 域スポーツの指導者は, 運動が好きな大人であろう−) を活用し, 生涯にわたって身体を動かす楽しみを覚えて いくことが社会的要請であろう。 さらに, 最近ではスポーツをする人間だけではなく, 監督やコーチ, サポーター (ファン) も取り込んだかた ちで, “生涯スポーツ”であるという概念も定着してき た。 もっとも自分にあった, また年齢・ライフスタイル にあった参加の仕方をしていけばよいのである。 「体育・健康に関する指導は, こうした指導を相互に 関連させて行うことにより, 生涯にわたり楽しく明るい 生活を営むための基礎づくりを目指すものである。」 (小学校学習指導要領解説 体育編 平成20年8月 文部科学省) 〈参考文献および引用文献〉 1). 伊藤秀郎. 子どもひとりひとりの力を高める授業づくり.

(105) ,,.. 学校教育学研究, *+,,, 第*-巻. と学校の在り方 ∼小学校の陸上運動・新指導要領からの考 察∼       .

(106)   .           .             .                .        . !.  . "        #$ . . % (2008年8月) 2) 伊藤秀郎 小学校から中学校への身体発達性から見た巧 緻性獲得に関する一考察∼創意工夫を生かした特色ある教育 活動の展開 (巧緻性を高めるためのコーディネーション運動 の提案) ∼ 大阪小・中学校教育研究会 (教育新潮) (入選 論文) (2009年10月) 3) 東根明人 監修 体育授業を変える コーディネーション 運動65選−心と体の統合的・科学的指導法− (明治図書 2006年1月) 4) 健康長寿ネット   & ' ' (  )  (  ( ) ' '  000000500'  000000434(    & ' ' (  )  (  ( ) ' '  000000500'  000000437(    & ' ' (  )  (  ( ) ' '  000000600'  000000501(  5)     骨格筋 の項参照 6) パワーストーンワールド元気の出る館   & ' '   2(.    (  '  . '    20(   7)     運動強度 の項参照 8) 財団法人 日本体育協会 地域スポーツ指導者養成講座・ スポーツプログラマーⅠ種養成テキスト 1996 9) 石原結實 間違いだらけの医学・健康常識 日本文芸 社 平成17年7月 4 (2010(7(1 受稿, 2010(12(16受理).

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参照

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