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PCBを主とする残留性有機汚染物質(POPs)の減圧誘導加熱分解法による分熱処理プロセスの開発

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(1)

博 士 論 文

令 和 元 年 度

「PCB を主とする残留性有機汚染物

POPs の減圧誘導加熱分解法

による分解処理プ セスの開発」

令和

年 月

湘南工科大学大学院

工学研究科 電気情報工学専攻

向山 佳秀

(2)

CB を主とする O の 加 分 による分 処 プロセスの ― 1 ―

目次

第一章 序

はじめに PCB の歴史 日本における PCB 処理 現 の 濃度 PCB 処理における問 点 本研究の目的

第二章 PCB の物性

PCB とは PCB の物理化学的特性 PCB の生態への影

第三章 既存の処理方法

既存の PCB の処理方式 既存の PCB の処理方式の問 点と 決方法

第四章 液状 PCB の処理方法

減圧 導加熱法 減圧 導加熱分 法の特徴 PCB の熱分 特性 周波発熱体の材 減圧を う事の優位性 実 方法 実 実 手 実 結果及び 察 実 1 を用いた熱分 実 実 2 圧コンデンサより抜油した PCB の熱分 実 緊急停止後の処理 炭素の析出 発熱体内 の滞留時 理想とする処理 と発熱体容積 まとめ

(3)

CB を主とする O の 加 分 による分 処 プロセスの ― 2 ―

第五章 PCB 汚染機器の無害化処理方法

PCB を含む 気機器の前処理と加熱方法 コンデンサ容器の前処理 コンデンサ容器の加熱方法 実 実 方法 実 実 実 結果と 察 実 実 察 まとめ

第六章 PCB を主とする POPs の分

処理プロセスについての

第七章 結

文献

研究業績

(4)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 3 ―

はじめに

本研究では 年に渡り続くポリ塩化ビフェニル 以下 PCB を中心とした 残留性有機汚染物質 P O a P a , POP の無害化処理に於い て 効率で安全な分解処理プロセスを 発する事を目的としている。 特にPCB は日本国内に於いて 1970 年代からその廃絶を めて来ているもの の未だその無害化処理が終わっていないのが現状である。そこで 新たな手法 を用いてこの 年の問 であるPCB の早期廃絶を目指すと共に PCB と同様の ダイオキシン 等のPOP の処理技術の確立を最終的には目指していく。

PCB の 史

PCB は 1881 年にドイツで初めて合成され 1929 年にアメリカで工業生産 が始まった。日本国内では1954 年に製 が始まったが 1968 年のカネミ油症 事件をきっかけに 1972 年に製 と使用の中止 および 回収を求める行政指 導が行われ 1973 年 機ピーシービー処理協会 現 機絶縁物処理協会 が設立されると共に「化学物質の審査及び製 等の規制に する法律 化審 法 」 昭和48 年 10 月 26 日 法律第 117 号 が制定され 1974 年に PCB の製 ・輸入・使用が原則禁止された。(1) この 日本国内で生産 輸入された PCB は Ta 1.に示す様に 59,853 [ ] に上る。内訳は国内生産が 58,787 [ ] 輸 Ta 1. PCB a a Ja a [ ] 58,787 入 1,048 ・ 入合 59,853 国内使 器 37,156 媒体 8,585 感圧 5,350 その他 放 2,910 54,001 出 5,318

(5)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 4 ― 入が1,048 [ ] となっている。(2) なお 世界全体では 100 万 [ ] 以上の生産が推 定されている。 PCB はその特性として化学的に安定である事から 使用に しては特徴を生 かした用途で用いられていた。主な用途は絶縁油として 37,156 [ ] が使用さ れており トランス用にはKC-1000 や A -T100 がビル・病 ・車両 地下 ・ 新幹線他 ・船舶・ 山・地下設備等で用いられ コンデンサ用には KC-300,400,500 や A -1242,1248,1254 が蛍光灯・水 灯の安定器用 洗濯機・冷房 Ta 2. PCB a a 大別 使 場所 トランス ビル・ ・ 両 地下 ・新幹 他 ・ ・ 山・ 地下 備などのトランス コンデンサ 光 ・ の安定器 ・冷房 器・ドラ イヤ・ 子レンジなどの家 モータ などの固 定ペーパーコンデンサ コンデンサ コンデンサ 媒体 加 と冷却 各 化学工 ・ 品工 ・ 工 ・ 品工 ・合成 工 などの 工 における加 と冷却 の 料 予 中 房 パネルヒータ 乾 作動 ポンプ 切削 圧 加 可 塑 剤 ・ケーブルの テープ 品 プラ スティック成型品 ポリエステル ポリエチレン ゴムなどに 合 その他 接 剤 化学 ニス ワックス アスファルトに 合 塗料 印刷インキ 性塗料 性塗料 品性塗料 塗料 印刷インキ 写 ノーカーボン 媒 子 写 その他 や などのコーティング 動 のシーラン ト 器ガラス器の彩 カラーテレビ 品 の 効力延 剤

(6)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 5 ― 機器等で用いられていた。 その他にも 各種化学工業や 品工業の加熱・冷却工程の熱媒体として 8,585 [ ] が使用され 感圧紙 ノンカーボン紙 PCB 塗布用紙等に 5,350 [ ] その他には 線や樹脂などの可塑剤 農薬の効力延 剤などに2,910 [ ] が使用 された。3 Ta 2. に示す様に絶縁油から熱媒体 潤滑油 線や樹脂などの 可塑剤 塗料やノーカーボン紙の溶剤 農薬の効力延 剤など幅広い用途にわ たってまさに「 法の油」として 宝された。 しかしながら PCB は POP のひとつであり 多岐に渡って 大な健康被害 を及ぼし ついにはカネミ油症事件に代表される 大事件の発生に至ることに なった。 また もともとは低毒性のPCB であっても 低温 一般に 800 [℃] 以下と 言われている で燃焼すると 毒性のダイオキシンとなる危 があり 機器 使用後の処理も問 となった。現在 PCB の使用は原則禁止であるが 処理が しい為 使用を中止しても処理ができず 保管場所を要する為 学校等の公 共施設内における古い蛍光灯の安定器や送 設備の柱上変圧器等で使われ続け ているケースもあり 漏えい事故も度々報じられている。 そして PCB は POP のひとつとして挙げられ 2004 年 「残留性有機汚染 物質に するストックホルム条約」( ) が発行され 世界的にPCB の廃絶を行 う事になった。

における PCB 処

日本ではストックホルム条約に批准する か以前 PCB の製 が禁止されて から 約10 年後の 1985 年に PCB の処理に向けて環境庁が PCB の生産者であ る 淵化学工業 砂工業所の熱分解処理装置で液状廃PCB の試 焼却を行っ た。しかし 燃焼によるPCB 処理におけるダイオキシン発生の懸念と その事 に起因する地域住民の反対 動により この 淵化学工業が行った約5500 [ ] の処理が国内における最初で最後の 温熱分解処理 温焼却 となった。以 PCB の 温熱分解処理はタブーとなり 後述の第 3 章で述べる様に脱塩素 を目的とした化学処理法に移っていく。しかしながら 分解性であるが故に その技術の確立は しく 2000 年代に入るまで本格的な処理の 始には至ら なかった。 2001 年になり残留性有機汚染物質に するストックホルム条約 POP 条 約 の採択 2004 年 5 月 17 日発効 を受け POP に含まれる PCB の処理も 加 される事となり PCB 処理特別措置法をはじめとした PCB 処理に する 法律が整備された。その中で環境事業団法も改正され 2001 年には PCB の処

(7)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 6 ― 理施設として環境事業団北九州事業第1 期の認可も り 次いで翌 2002 年に は豊田事業所 東京事業所が 2003 年には大 事業所と北海 事業所の認可が り この5 施設で PCB の本格的な処理に向け動き出した。しかし なぜか稼 働1 年足らずの 2004 年に環境事業団は解散し PCB 廃棄物処理事業は日本環 境安全事業株式会社 現 中 貯蔵・環境安全事業株式会社 JESCO に引 き継がれた。 また PCB の処理技術について検討する組織は 3 つの行政機 に分かれて いた。1 つ目は環境庁所管の「PCB 混入機器等処理推 調査検討委員会 事務 局 日本環境衛生センター 」による処理の原理 安全性等の評価 処理目 標 分析方法等の調査検討。2 つ目は通産省所管の「 分解性有機化合物処理 技術検討評価委員会 事務局 産業管理協会 」による実証試 の技術評価。3 つ目は厚生省所管による「有害廃棄物の処理に する調査委員会」「PCB 廃棄 物 正処理技術調査検討委員会 事務局 産業廃棄物処理事業振興財団 」に よる基準化の基礎となる技術的事 の調査検討 技術資料の情報収 整理。 これらの組織は環境省の設立を以って2003 年より PCB 処理技術調査検討委 員会 産業廃棄物処理事業振興財団 に一本化された。

度 PCB 処

における問

PCB の処理事業がスタートし PCB 特別措置法が定める 2016 年 7 月までにす べてのPCB 処理を終える予定であった。環境事業団及び JESCO が採用する処 理技術については 計画に沿ってPCB 処理技術調査検討委員会にて技術審査を 行い その結果を元に東京事業所が水熱 化分解方式を採用し それ以外の残 り4 か所の事業所は脱塩素化分解方式を採用した。しかしながら JESCO で採 用されたこの2 つの処理方式についてそれぞれに係る文献を調べたところ 濃度PCB を直接分解処理しているものが見つからず 脱塩素化分解方法につい ては溶剤により低濃度PCB と略同様の濃度まで希 し( ) 水熱 化分解方式は 反応器に投入する水の についての記載がなく また 実 を行った文献( ) は初期状態で水中のPCB 濃度が 20,000 [ ] (2 [%]) で 始となっている。実 にJESCO の処理施設にてどの程度まで希 されてから処理が行われている かは不明であるが 濃度PCB の処理しか行っていないはずの東京事業所にお いて 低濃度PCB による漏洩 芝生汚染事故が発生( )している事からもかなり の希 が行われているものと推測できる。この事から 処理すべき が増えて 々として処理が まないと言える。 この様に 濃度処理の実績及び知見の無いものを採用したJESCO に対して 疑問が残る。また 環境省は「ポリ塩化ビフェニルの 正な処理の推 に す

(8)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 7 ― る特別措置法」に基づいた「ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理基本計画」におい て 「産業廃棄物であるポリ塩化ビフェニル廃棄物については その保管事業 者の責任において確実かつ 正に処理しなければならず その処理に当たって は 当該事業者が自ら処分するか 又は処分を処分業者に委託しなければなら ない。しかし 濃度ポリ塩化ビフェニル廃棄物については 民 事業者によ る処理体制の整備が著しく停滞した 去の経緯を踏まえれば 中 貯蔵・環境 安全事業株式会社の拠点的広域処理施設を いて その処分を める事は実質 的に困 な状況にある。」と 濃度PCB 処理技術の無い JESCO に対してだけが Ta 3. S a PCB a a a (A Ma 31, 2018) 廃棄物の種 PCB 廃棄物の保管状況 濃度 低濃度 保管事業所数 保管 保管事業所数 保管 変圧器(トランス) 551 2,264 [台] 12,509 42,322 [台] コンデンサ(3[ ]以上) 10,008 61,698 [台] 6,135 24,981 [台] コンデンサ(3[ ]以下) 1,980 1,445,921 [台] 1,150 212,193 [台] 柱上変圧器 - - [台] 308 301,984 [台] 安定器 10,635 3,300,576 [個] 1,458 162,688 [個] PCB を含む油 627 592 [ ] 2,506 23,351 [ ] 感圧複写紙 133 147 [ ] 84 333 [ ] ウエス 1,108 246 [ ] 1,658 364 [ ] OF ケーブル - - [ ] 53 976 [ ] 汚泥 102 392 [ ] 273 6,805 [ ] その他の機器等 512 47,166 [台] 8,966 75,907 [台] 廃棄物の種 PCB 廃棄物を保管する事業所における PCB 使用製品の使用状況 濃度 低濃度 保管事業所数 保管 保管事業所数 保管 変圧器(トランス) 108 314 [台] 8,294 40,145 [台] コンデンサ(3[ ]以上) 1,398 2,624 [台] 2,265 5,683 [台] コンデンサ(3[ ]以下) 57 4,589 [台] 170 23,790 [台] 柱上変圧器 - - [台] 89 81,864 [台] 安定器 1,182 114,059 [個] 326 17,547 [個] PCB を含む油 8 0.2 [ ] 63 110,222 [ ] 感圧複写紙 0 0 [ ] 0 0 [ ] ウエス 0 0 [ ] 5 4,004 [ ] OF ケーブル - - [ ] 67 190,920 [ ] 汚泥 0 0 [ ] 0 0 [ ] その他の機器等 39 627 [台] 5,219 24,901 [台] 環境省 PCB 特別措置法に基づく PCB 廃棄物の保管等の届出の 全国 計結果 平成29 年度 について 報 発表資料 (9)

(9)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 8 ― 濃度PCB の処理が可能であるとしたのか疑問が残る。更に大きな問 とし て 環境省にPCB を希 する事は新たな PCB 汚染物を生産している事に当た るのではないかとの疑問を投げかけた に 環境省側から明確にPCB の生産に 当たるとの回答を得ている。その為 この件は 大な法律 反 PCB の生産 に当たる可能性がある。 この様に採用技術の問 から 漏洩事故 処理 度 処理コスト等が計画と はかけ れていった。当然ながら処理事業は 延し 2012 年 12 月に PCB 特別 措置法施行令の一 改正を行い PCB の処理期 を 2027 年 3 月 31 日まで延 されることとなった。 その結果 現在においてもTa 3. に示す様に多くの PCB 汚染物が保管さ れ また原則として使用禁止ではあるが 学校等の公共施設内における古い蛍 光灯の安定器等で使われ続けているケースもあり 度々漏えい事故が報じられ ている。

このような状況の中でPCB 処理事業の 展を可能とする新たな PCB 無害化 処理システム 発の必要性が まっている。本研究では PCB を無害化する新 しい方法として 今回 PCB 入りの機器の処理とそこから抜き取った PCB の 一元処理を行える装置の 発を目指し 神佐健が発明した「気体状有機ハロゲ ン化合物の分解処理装置 及びこれを応用した液体状有機ハロゲン化合物の分 解処理装置」10 「有機ハロゲン化合物の分解処理装置」11 「有機ハロゲン化 合物の熱分解処理装置」12 「有害物質分解装置 燃焼ガス分解システム及び 気化ガス分解システム」13 「有害物質分解装置」14 「有害物質抽出装置」15 を用いた「減圧誘導加熱分解法」による液状PCB の分解処理プロセス並びに PCB を使用した機器の無害化処理への応用について それぞれについて有効性 を明らかにする事を目的とした。 液状PCB の処理に於いては 従来の 温焼却による 温熱分解処理法では ダイオキシンの発生が懸念され社会的に受け入れられなかった経緯があり ま た その後の化学的処理では取り扱いが しく コストの一因となる 属ナト リウム等の化学物質を使用していたが 本研究では 減圧下 無 素空 に於 ける 温熱分解を行うシステム「減圧誘導加熱分解法」を新たに 発する。無 素状態での熱分解である為ダイオキシンの発生が抑えられ また PCB の主 要分子構 である2 つのベンゼン環は完全に熱分解されるので従来の化学的処 理法で懸念されるPCB への逆反応も起きないことが期待される。さらに 処理 度の点においても 化学反応を使う従来方式に比較し PCB を 温に昇温す

(10)

PCB を主とする POP の減圧誘導加熱分解法による分解処理プロセスの 発 第一章 序論 ― 9 ― るだけであるので本方式の方が有利であると考えられる。 コンデンサ 安定器 トランスと言った機器 の無害化処理については「減 圧誘導加熱分解法」を基礎に 無害化処理を行いたい 気機器 が誘導加熱可 能な 属製容器で構成されている点に着目し 液状PCB の蒸発 に設置された 属製ルツボの代わりに PCB を含んだ 気機器を置き 誘導加熱することで 容器内 のPCB を気化させ PCB 蒸発 に直結した熱分解 へ送り 1,400 [℃] で熱分解させるシステムを構築し 検証を行う。無害化処理を行う 気機 器への前処理は 従来の方法とは大きく異なり 属用ドリルにより機器 に 破孔を けるだけであり 作業工程の大幅な削減と作業の安全性の格段の向上 が期待される。 これら液状PCB の処理並びに PCB 使用機器の処理への応用について それ ぞれシステムを構築し その有効性を明らかにする。

(11)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 法による分 処 プロセスの 二 PCB の 性 ― 10 ―

PCB の

PCB とは

PCB とはポリ塩化ビフェニルの名前の り ビフェニルを 格として塩 が 10 個 換されたものである。その 性体の数は 換塩 の数や位 により には209 の 性体が存在する。市 のPCB 品では 100 以上 の 性体が されている。 F g e 1. S c e f PCB

Cl

Cl

1≦m+n≦10

Tab e 4. PCB g e a d be f e 塩 数 PCB (Polychlorinated biphenyl) Cl 同族体名 分子式 分子 性体数 Mono M1CB C12H9Cl 188 3 Di D2CB C12H8Cl2 222 12 Tri T3CB C12H7Cl3 256 24 Tetra T4CB C12H6Cl4 290 42 Penta P5CB C12H5Cl5 324 46 Hexa H6CB C12H4Cl6 358 42 Hepta H7CB C12H3Cl7 392 24 Octa O8CB C12H2Cl8 426 12 Nona N9CB C12HCl9 460 3 10 Deca D10CB C12Cl10 494 1 10 塩 化 M1 D10CB 209 ※塩 の分子 は35Cl として 小数 以下は 「廃棄 処 法新処 基 に基づくPCB 処 技 ガイドブック」 .5 より

(12)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 法による分 処 プロセスの 二 PCB の 性 ― 11 ― PCB の構 図を F g e 1. に PCB の同族体とそれぞれの 性体の数を Tab e 4. に す。

PCB の

化学

PCB は その 性として化学 に安定であり により分 しにくく 化 されにくい ・アルカリに安定 属を殆ど しない 水に極めて けに くい 性が い 沸 不 性である があげられる。 日本国内で主に使 されたPCB は 国内で されたカネクロール KC と 国の 品であるアロクロール A c である。カネクロールの 性を Tab e 5. に アロクロールの 性を Tab e 6. にそれぞれ す。この から 国 内で使われているPCB の大気圧下での沸 は最も いもので 420 [℃] である 事が て取れる。 は後 するが 本 では 圧中での を うのでこ の 度より低い 度が沸 になる。そこで 本 では の昇 の最 Tab e 5. P c c e ca e e f PCB KC 主成分 性体の 合 比 100[℃] 度 cS 75[℃] 囲 [℃] 760[mmHg] 圧 [mmHg] 35[℃] 度 [ppm] 室 対応するアロ クロールの KC-200 D2CB 1.223 1.243 2 3 270 360 Aroclor.1232 KC-300 T3CB 1.310 1.322 3.5 4.4 325 360 0.001 0.147 Aroclor.1242 KC-400 T4CB 1.376 1.389 5.4 7.3 340 375 0.00037 0.042 Aroclor.1248 KC-500 P5CB 1.469 1.475 12 19 365 390 0.00006 0.008 Aroclor.1254 KC-600 H6CB 1.555 1.593 46 87 385 420 0.002 Aroclor.1260 KC-1000 KC-500 + 三塩化ベンゼン 1.452 1.463 2.2 2.9 210 390 Aroclor. T-100 KC-1300 KC-300 + 二塩化ベンゼン+ 四塩化ベンゼン 1.333 1.370 (15[℃]) 0.7 1.3 ― 「廃棄 処 法新処 基 に基づくPCB 処 技 ガイドブック」 .5 より

(13)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 法による分 処 プロセスの 二 PCB の 性 ― 12 ― 度を420 [℃] とした。

PCB の 態への影

PCB は上 Tab e 5. Tab e 6.に した 性の他 油や冷媒 をはじめと した工業 油に した 性を多々持ち合わせていた。しかし Tab e 7. に す Tab e 6. P c c e ca e e f PCB A c Aroclor. 1221 Aroclor. 1232 Aroclor. 1242 Aroclor. 1248 Aroclor. 1254 Aroclor. 1260 塩 含有 [%] 20.5 21.5 32 42 48 54 60 平均分子 192 200.7 221 232.2 261 266.5 288 299.5 327 328.4 372 375.5 形 動性 体 動性 体 動性 体 動性 体 性 体 性 体 ℃ 275 320 275 325 325 366 340 375 365 390 385 420 比 (25[℃]) g/cm3 1.182 1.19 1.24 1.28 1.3 1.4 1.40 1.41 1.50 1.54 1.58 1.62 度 (25[℃]) mg/L 0.59 15 1.45 0.045 0.75 0.043 0.32 0.0001 0.30 0.0027 0.08 圧 25[℃] [Pa] 0.893 2 0.533 0.54 0.013 0.12 0.004 0.11 0.00048 0.043 0.0016 0.012 ヘンリー 則定数 [Pa・ 3/mol] 0.75 23.1 1.14 , 60.0 20.3 768 44.58 372 0.007 284 17.23 722.4 オクタノール/ 分 係数 [log] 2.8 4.7 3.2 4.62 0.703 5.8 5.75 6.11 4.08 6.72 4.34 7.14 係 数 [log] 3.34 2.54 3.2 4.69 3.86 5.08 4.41 5.52 4.38 6.20 「廃棄 処 法新処 基 に基づくPCB 処 技 ガイドブック」 .6 より

(14)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 法による分 処 プロセスの 二 PCB の 性 ― 13 ― 様にPCB はカネミ油 事件に代 される 大な健康 害を及ぼす毒性を持ち その健康 害は 沈 から免 機 の低下などが れ がん性 催奇性と 多岐に って れる。また 分 性である事から 性 性 があ Tab e 7. PCB c a d effec e a b d 化学 危 性 化学 危 性 時に分 し 刺 性で有毒なガスを じ る。 ダイオキシン の が懸念 暴 エアロゾルの吸引 口摂取。 吸入の危 性 20℃で気化すると 気が汚染されてゆっくり と有害 度に する。 人体影 ニキビのような吹き出 塩 ニキビ 。 沈 代 常の可 性 油 妊婦から まれた 新 児は い ちゃんがうまれる。2 世代にわたり影 がでて いるとの報告もある。 母乳中に多く含まれるため 分に けやすい 次世代に対 する影 が大。 や口 常も られる。 浮 。 倦怠感 手 のしびれ 欲がない などの初期 の他 末 梢 に 常が られる。 月 常などのホルモン 常 。 少数ではあるが 気 支 Ig の低下による免 力の低下な ど。

変 原性 Ames では Ar.1221 は 性 Ar.1268 は 性 。 急性毒性 LD50;半数 死 PCB の塩 数と塩 化位 により な る ラット 口 1300-11300mg/kgLD50 マウス 口 800-2000mg/kg 容 度 TLV 0.5 mg/m3(TWA) A3 ( ) (ACGIH 1999) 境 ホルモン エストロゲン様作 構 が女性ホルモンであるエストロゲン に 似 。性周期の延 や出 児の死亡 の増加 常など が動 実 により報告されている。 Ah 受容体 Ah リセプター の 与 PCB の毒性 機構の つ として えられている。PCB は 体内で Ah リセプターと 合 し 様々な 伝子の の制御する事により やホル モン 度などに影 を与え ガンや催奇形性 免 常 常などを引き こす。 境への 毒性 分 性 性 性 慢性毒性

(15)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 法による分 処 プロセスの 二 PCB の 性 ― 14 ― り く体内に される。(16)(17)さらに 分 性である に 一 に 800 [℃] 以下と われている で するとF g e 2. で す様に PCB を構成 している中心となるベンゼン 構 はそのままに を取り むことで 低毒 性のPCB であっても ダイオキシン化して 毒性になってしまう危 がある。 このダイオキシン化の危 性に してはベンゼン をその分子構 に いて いる他のPOP に しても同様の事が え PCB をはじめとした POP を完全 に 害化する にはベンゼン 構 の 壊が必 不可欠であると える。 F g e 2. O da eac f PCB Cln Clm Polychlorinated dibenzodioxins (PCDDs) Polychlorinated dibenzofurans (PCDFs)

O

2

(16)

PCB を主とする POP の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 三 既存の処理方法 ― 15 ―

第三章 既存の処理方法

既存の PCB の処理方式

PCB の禁止から11 年後 1985 年 PCB 生産 の 淵化学工業は PCB 処理に向け 環境庁の 可の下 平岡らが った 温焼却法の研 果(18) まえ 社内の 砂工業所に熱分 処理 を み て 液状廃PCB の 温熱分 処理 温焼却 による 焼却を い 砂工業所に保 していた5,500 [ の処理が われた。(19)(20) しかしながら この 淵化学工業が った 濃度PCB 処理が国内における最 初で最後の 温熱分 処理 温焼却 となった。以後 塩 を う化学処 理法に移っていく。(21) 現在 PCB 汚染物の処理の中心は日本環境安全事業株式会社 現 中 ・環境安全事業株式会社 JESCO であり JESCO の 5 施 が っている PCB 処理方式を T 8. に示す。 液状PCB の処理は 東京事業所の水熱分 法を くと 塩 を う化学処 理法に分 され (22)(23) 属ナトリウムや 属ナトリウムを含む溶剤を用いPCB から塩 を取り き 別の物 に変化させる技 である。(24)(25) この 塩 化 法は東京 力をはじめ 最も多く採用されている処理方式である。 T 8. T P PCB JESCO. (22) JESCO 事業所 PCB 汚染物処理技 廃PCB 処理技 北九州PCB 廃棄物処理事業 ・ 密再生洗浄法 ・真 加熱分 法(VTR 法) ・ 属ナトリウム分散体 法 (SD 法) 東京PCB 廃棄物処理事業 ・MHI 化洗法 ・真 加熱分 法 スラリー化や洗浄 を容易に するための技 で MHI 化洗法に含まれる ・水熱分 法 ・水熱分 法 田PCB 廃棄物処理事業 ・溶媒抽出分 法 SED 法 ・真 加熱分 法 仕上げ の技 で SED 法に 含まれる ・ 属ナトリウム分散 油 塩 化法 (OSD 法) 大 PCB 廃棄物処理事業 ・溶剤洗浄法 ・真 加熱分 法(VTR 法) ・ 媒水 化 塩 化法 (P /C 法) 北海 PCB 廃棄物処理事業 ・溶媒抽出分 法 SED 法 ・真 加熱分 法 仕上げ の技 で SED 法に 含まれる ・ 属ナトリウム分散体 法 SP 法

(17)

PCB を主とする POP の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 三 既存の処理方法 ― 16 ―

既存の PCB の処理方式の問 点と解決方法

現在 われているPCB 及び PCB 入り機器 の無害化処理の手法は 処理施 によって 干の いはあるものの概ねF 3. に示す様なものである。(26) これは受け入れたPCB 廃棄物の処理として 抜油を い その後手 抜油され た容器は作業による 体 クラッシャー による切断 分 及び破砕を い かくしたものの分別を ったものを 属ナトリウム の強アルカリを主剤と する溶剤による洗浄を い PCB を溶剤中に溶出させた後に 最 的には真 乾燥機内に られ 減圧容器内にて 外 によりPCB 並びに溶剤を数十時 かけて 発分 させるといった な工 を る。この処理は多くの作業で人 の手の介在が必 である為 作業従事 がPCB に接する時 が増える事に伴う 健康 持 理が しく さらに労働力の確保も しい状況となっている。これ に加え 属ナトリウム の危 性の い強アルカリを用いた溶剤の取り扱い と 処理に係る時 が増える事も問 と えられている。手作業による処理に 手 と時 がかかり しかも危 性が い点が 処理 度のボトルネックとな り 大 処理に当たっての問 となっている。また 処理 中のPCB 廃棄物を 従来の処理方法 本研究により目指す処理方法 F 3. P - , , PCB . 一次・ 次 洗浄 PCB 解 洗浄 PCB 器、 金 液 切 アルカリ 洗浄 三次洗浄 業 合格 出し リサイクル PCB り 気機器 アルミ アルミ 紙 加 加 害化処施設 洗浄液 タンク 洗浄 剤 液タンク 洗浄 蒸 精製 PCBタンク 水 酸 化 解 応器 気液 装 処 液 バッファタンク 業 活性 処 液タンク 水処 合格 合格 公 共 下 水 合格 孔 加 乾燥 蒸 PCB 容器処理部 液体処理部 合格 業 リサイクル出し PCBタンク 解 ガス処 スクラバ 業 活性 処 液 タンク 水 処 合格 公 共 下 水 気モニタリング 気開 活性 PCB り 気機器 PCB PCB気化ガス

(18)

PCB を主とする POP の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 三 既存の処理方法 ― 17 ― 各工 に移動させなければならず 漏洩事故の原因の一つにもなっている。 一方 抜油されたPCB 油及び各洗浄で溶剤に溶出した PCB は T 8.の廃 PCB 処理技 によって無害化される。こちらも 抜油されたPCB 油を無害 化する と 各洗浄 に於いての液処理とにわかれ 処理が分散する為 化している。 この問 を 決するに当たって F 3. 下段に示すような処理プロセスを 提案する。本プロセスでは受け入れたPCB 廃棄物の抜油から無害化までを一つ の処理 内で い そこから分 されたPCB は減圧された を り液処理 に られ そこで分 無害化される。その為 人の介在はPCB 廃棄物を 処理 に入れる時だけであり 大幅に人の介在を減らすことが出来る。ま た 処理 が容器処理 と液体処理 の2 つのコンパクトなシステムになる 事で処理中のPCB 廃棄物の移動が無くなり 漏洩 の事故につながりにくくな った。さらに 本システムは大 模なプラントではなく として 発する 事で移動 が可 となり 大 保 の元から大 のPCB 廃棄物を既 の処 理工場に ぶより を移動して仮 で処理をした方がPCB 廃棄物の移動中 の事故の低減にも がる。 本研 ではこのシステムの完成を目指す。

(19)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 18 ―

液状 PCB の処理方法

減圧 導加熱法

減圧 導加熱分 法の特徴 本研究で新たに提案する減圧 導加熱分 法の第1 の特徴は 無 素密 状 態においてPCB を熱分 温度まで加熱し分 する事でダイオキシンの発生を抑 制する事である。第2 の特徴は 処理システム全体を減圧状態に保つ事によっ て 環境へのPCB 等の漏れだしを 止し作業環境の安全性を確保する事であ る。第3 の特徴は PCB の主 構成 素であるベンゼン環を熱分 するので PCB の化学的処理法のような 反応を懸念する必 はない事である。液状 PCB をルツボで加熱 気化し PCB の分 温度である 1,400 [℃] まで加熱した熱分 へ り させる事で熱分 処理を う。 属ナトリウムなど 取り扱 いが しく コストの原因となる化学物 の使用がないので 低コストで い 処理 度を実現できるシステムが期待される。 PCB の熱分 特性 本研究で着目するPCB の分 方式は 化を伴わない熱分 であるが 従来の 研究の多くは 化による 温熱分 処理 いわゆる 温焼却を じたものとな っている。これは本研究が着目する分 方式と異なるが PCB 及びその 化 合物 ダイオキシン等 の熱分 を考える上で参考とする事ができる。 平岡らは 化を伴う液状廃PCB の 温熱分 処理(18) すなわち 温焼却 に する検 を っている。この研究の基礎となっているのは D.S.D all & W.A.R be が った PCB 及び 化合物の 温破壊の実 室 価におけるダ イオキシン の燃焼による 化熱分 の研究成果(27)及び Rordorf が った熱 分 の研究(28)である。平岡らは PCB の であるダイオキシン の熱分 燃焼 に する熱分 度定数K を算出するにあたり Rordorf の実 結 果を基に 度因子A∞ 1010.5 活性化エネルギーE∞ 47,800 64,530 [cal/mol] を採用しているが Rordorf は 度因子は109.8 1011.6 平均値 1010.7 活性化 エネルギーは215 250 [kJ/mol] 51,316 59,751 [cal/mol] と報告しており 平 岡らの採用した値と若干異なる。Rordorf の結果の平均値 A=1010.7 E=55,533.5 [cal/mol] から求められる温度 における K は

(20)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 19 ― 一方 前 した環境庁が 定した 温焼却(29)は 平岡らの研究に基づいたも のであり 度因子A∞ 1010.5 活性化エネルギーE∞ 54,970 [cal/mol] から K は式(2)となる。 K =1010.5e p(-54,970/1.987T) …(2) Fig re 4, に 式(1)より算出した 1,300 1,600 [℃] におけるダイオキシン の熱分 特性を実線で示す。点線は 比 の為 式(2)による T = 1,400 [℃]の 特性を示す。1,400 [℃] においては 99.999999 [%] の PCB が分 されるまで の時 は 式(1)では 6.61 [ms] 式(2)では 8.85[ms]となる。 本研究は PCB の燃焼を伴わない熱分 処理の実現を目的としているが 燃 焼を伴わないPCB の熱分 の先 研究は つけることができなかったので PCB の主 素であるベンゼン環の熱分 に する 度定数の研究を参考とす る事にした。本研究では 気化させたPCB を燃焼されずに 100 1,000 [Pa] の 減圧下で熱分 させる事を考えているので PCB 分子が熱を持った壁 に 突 する確率の方が分子 突より大きいと考えられる。そこで K.C.Ho と H.B.Palmer が求めたベンゼンの熱分 に する つの 度定数 kI, kIIを参考と した。(30) 1 次 度定数 k I 10-6 10-5 0.0001 0.001 0.01 0.1 1 10 100

0

5

10

15

20

T

he

rma

l D

eco

m

po

si

tio

n

R

a

te

[%

]

Time [ms]

0

90

99

99.9

99.99

99.999

99.9999

99.99999

99.999999

1600[℃]

1500[℃]

1300[℃]

1350[℃]

1400[℃]

1400[℃]

(Data from the Ministry

of the Environment)

(21)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 20 ― kI=109.15e p(-52kcal/RT) [s-1] …(3) 濃度により変化する2 次 度定数 kII kII=1014e p(-40kcal/RT) [cc/mol s] …(4) 2 次反応は低温で 2 つのベンゼン分子がビフェニルと水素分子に化合する反 応である為 今回のPCB の熱分 においては無 できる反応と考えられるの で (3)式の 1 次 度定数 kIのみを用いる事にした。 (3)式から求まる 1,300 1,600 [℃] におけるベンゼンの熱分 特性を Fig re 5. に示す。ベンゼン環は 1,400 [℃] において約 81 [ms] で 99.999999 [%] まで分 する事がわかる。1,400 [℃] における 温焼却(1)式 とベンゼン環の熱分 (3)式では 8-ナイン 99.999999 [ ] の分 率を得るのに約10 倍の時 差 があり熱分 法は不利に えるが 本研究のPCB の熱分 法は 減圧下での熱 分 であるので分子 動の自由度が増加し分 が加 されることが期待でき さらに分 により生じる水素や炭化水素との反応も加味されることも考えれ ば 実 には熱分 に する時 は8-ナイン[%] で 81 [ms] よりも短くなる事 が期待される。 温度を1,500 [℃] まで上昇させれば さらに早く分 する事が考えられる 0 50 100 150 200 250 0.000001 0.00001 0.0001 0.001 0.01 0.1 1 10 100 T he rma l D eco mp osi tio n R a te [ %]

Time [ms]

0 90 99 99.9 99.99 99.999 99.9999 99.99999 99.999999 1300[℃] 1350[℃] 1600[℃] 1500[℃] 1400[℃]

(22)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 21 ― が 発熱体及び それを支える構 材の耐熱や 力コストなどの 用対効果を 考え また 分 率8-ナイン[%]を 100 [ms] 以下の短時 で 成できる事か ら 熱分 の発熱体の 定温度は1,400 [℃] に 定することとした。 周波発熱体の材 PCB を熱分 させるにあたり 熱分 に必 な温度を にて 1,400 [℃] と 定したが その温度を供給する為の発熱体の材料を 定する必 がある。発熱体は1,400 [℃] 程度の 温に耐え 周波 源より供給される 10 30 [kH ] の 波を受け発熱する素材である必 がある。そこで Table 9. に示す4 つの材 にて 導加熱による加熱 を った。まず比 的安価に手 に入り且つ 周波 導加熱によるデータが 富であるが 点が1,400 1,450 [℃] と低く かろうじて 1,400 [℃] に耐えるであろう SUS304 を用いて 導加 熱の を った。結果は1,400 [℃] にまで上げることなく熔 変形してし まった。 次に 耐熱 属として広く使われており を含むために比 的 導加熱の 条件が簡単である ・ニッケル合 の一つであるIncolo 800 点 約 1,400 [℃] の加熱 を った。結果はFig re 6. に示す様にスリット を中心に

Table 9. Hea ing elemen ma erial

材料 SUS 304 Incolo 800 Mo W 1400℃における耐熱性 熔 熔 耐熱

低耐久 耐熱

Fig re 6. Mel ed Incolo 800

整然と並んでいたスリットが大きく変形 している。

下から延びるワイヤはR-Type熱 対。 スリットや穴と った加工をしていない 平滑 に空いた穴

(23)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 22 ― 大きく変形してしまい使用には耐えなかった。 この加熱 の に発熱体の 外線撮影を みたところ Fig re 7. に示す 様にスリット内壁 が外周平 より発熱している画像が撮れた。その結果 スリット側壁 に熱の 中が きている事が み取れ が1,400 [℃]であっ た場合 スリット側壁 は100 [℃] 以上 くなっている事が伺える。 そこで 耐熱温度が いモリブデンを使用する事とした。モリブデンは 点 が2,623 [℃] あり 同じく 点物 であるタングステンと比 して安価であ り 加工も容易である。モリブデンを使い PCB の最初の分 実 後 の実 を った。その結果 1,400 [℃]での加熱には成功したものの スリッ トが若干広がる劣化が られ 時 の使用には さない事が明らかになっ た。その為 その後の大 処理に向けた 置 発には 点が約3,400 [℃] で あるタングステン発熱体を用いる事とした。タングステンの加熱 では Incolo 800 モリブデンと同様にスリット の熱 中が られたが スリット が広がる等の な変化は られず 十分に実用に耐えうるものと確 した。 減圧を う事の優位性 減圧する事によるメリットは次のようなものがある。 素及び反応を 害する 多なガスの流入を ぐ。 無 素状態での反応なので PCB のダイオキシン化を抑制する。 PCB の分子が 1,400 [℃] の熱源に接 する確率を上げる。 管にトラブルが生じた に 気化したPCB ガスが漏れ出る事を 止す る。

(24)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 23 ― これら優位性を発揮する為に PCB を気化させる 発 気化したPCB を 熱分 する熱分 はそれより後段に 置された真空ポンプにより減圧された 状態で分 を う事で PCB の熱分 による生成物は 塩素 炭素 芳 族で はない炭化水素などに られ ダイオキシン の生成は抑える事が出来る。

Fig re 8. E perimen al appara s config ra ion diagram Thermocouple

Alumina made gas inlet pipe Heating element

Water-cooled aluminum coupler 100[mm] Q ar glass be Pirani gauge probe

Stainless crucible for PCBs heating Induction coil

Alumina base

Vacuum valve A,B,(B-slow)

B-slow is used at the start of reduced pressure.

XAD resin or activated carbon for PCBs adsorption which is not decomposed

Inductive heating power supply(50kW)

Evaporation Part

Thermal decomposition part

Inductive heating power supply(30kW) Adsorption part Vacuum pump Atmospheric release Oil trap ⑤ A ⑤ B B-slow ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ① ① ② ③ ④ ⑥ ⑥ ⑦

(25)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 24 ―

実 方法

実 Fig re 8. に実 置の構成図を示す。PCB 分 の工程は 図の左から右に んでいく。 発 置では 減圧状態においてPCB を 発 気化させ 真空バルブを経て 熱分 置へ る。アルミナ台座で保持したPCB 加熱用ステンレス ルツボを 30 [kW] 30 [kH ]の 周波加熱用のインバータ 源を用いて加熱する。 発 の減圧は 発チャンバに直接真空ポンプは接続せず 真空バルブA しに熱 分 とともに減圧する。PCB を 発 に入れた状態で減圧するとわずかでは あるが常温で気化し それが外 に排出される危 があるためである。 発 にPCB を入れ密封したのち N2ガスを流すことでチャンバ内の 素を い出 す。熱分 置では 発 置で発生した気体PCB を流し み 1,400 [℃] に 加熱した発熱体の内 の を すことで PCB を熱分 させる。発熱体の加 熱には 周波加熱用のインバータ 源 50 [kW] 10 [kH ] を用いた。 Fig re 9. に熱分 チャンバの内 構 を示す。熱分 置の出口付 が 温に なり ぎないように水冷の冷却機構 水冷式アルミカプラ を けた。後 す る実 1 と 2 では 使用した熱分 チャンバの構 が異なる。Fig re 9. (a) で は 気化したPCB は モリブデン発熱体の を 度だけ するが Fig re 9. (b) では アルミナ管が中央で割れており 気化させた PCB が 左側のアル ミナ管を じてタングステン発熱体内側まで られ アルミナ管の小穴から排 出された後 発熱体の を し発熱体外側に放出される。その後 再度発 熱体の を し 右側のアルミナ管の小穴を って排出される。この構 によりPCB はタングステン発熱体の を2 回 することになり PCB ガ スの流 を上げても 熱分 が不十分とはならないようにした。 発熱体を包む石英ガラス管の直径は いずれも100 [mm] である。 吸着 は 石英ガラスチャンバの中に吸着材を充填し 熱分 置を し a) Used in e perimen 1 b) Used in e perimen 2

Fig re 9. In ernal s r c re of hermal decomposi ion par

Induction coil Aluminum coupler Pirani gauge probe Gas out Aluminum coupler

Thermocouple Quartz glass tube

Alumina pipe Gas in Molybdenum heating element Aluminum coupler Aluminum coupler Pirani gauge probe Thermocouple Quartz glass tube Tungsten heating element Alumina pipe

Gas in Gas out

(26)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 25 ― てなお未分 のPCB 若しくはわずかな 素と反応し生成されたダイオキシン を吸着させ それを実 終了後に取り出し全 を分析機 にてPCB 及びダイ オキシン の残留状況を べた。吸着材は 実 1 においては吸着材として一 般的であり PCB 処理施 においても施 外への排気には必ず す事となって いる活性炭 比 積 700 [m²/g] を用いた。しかし 当時 PCB の処理技 について 価検 を っていた「PCB 混入機器等処理推 査検 委員会」の ヒアリングにて 活性炭は 吸着性能は良いが分析の に抽出しづらく さら に 未分 物由来の物なのか活性炭由来の物なのかが分かりにくい事がある この様な実 においては不向きであるとの指摘を受けた。そこで 実 2 では 委員会の指摘に従って抽出しやすいXAD 樹脂 XAD-2:比 積 300 [m²/g] を用いた。 減圧に用いた真空ポンプは PCB の気化及び分 によって発生する大 のガ スを効率よく排気させるため排気 7,000[L/min] N2換算 のメカニカルブー スタポンプ 耐塩素型 を使用した。 実 手 Table 10. に 実施した実 の概 を示す。実 1 では PCB KC-400 を用い 実 2 では使用済コンデンサから抜油した PCB をサンプルとして使用 した。処理 は 実 1 2 で それぞれ 0.1 [g] 100 [g] とした。再現性を るため実 2 は 2 回 なった。実 2 の 回目ではダイオキシン の分析も った。PCB 及びダイオキシン の分析は 実 後 吸着材を分析機 にて分析 して った。

果及び 察

実 1 を用いた熱分 実 Fig re 10. に 発 置内のルツボ温度の時 的変化 及び 熱分 置内 気圧と発熱体温度の時 的変化を示す。

Table 10. E perimen proced re 実 番号 実 内容 処理 [g] 測定 目 吸着剤 材料 PCB ダイオキ シン 実 1 活性炭 KC-400 0.1 ○ 実 2 XAD 樹脂 コンデンサPCB 絶縁油 100 ○ ○ コンデンサPCB 絶縁油 100 ○

(27)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 26 ― 発 置内のルツボに PCB (KC-400) 0.1[g]を入れ T0 で バルブ A 及 びB を け真空ポンプで減圧を 始した。T1 で ピラニゲージ レコーダの 接続確 を ない圧力信号にノイズが された。真空度が くなってきたT2 で圧力の若干の上昇が 測された。これは 何らかの残留物があった為と考え られるが 真空度はすぐに回復した。T3 まで真空引きを続けることで 熱分 置内の圧力は51 [Pa]と十分に低くなり 熱分 置の発熱体の加熱を 始し た。発熱体の昇温はシステム全体の様子を ながらマニュアル操作で慎 に い 約7 分後の T4 で 発熱体温度が目標の 1,400 [℃] となったところで 温 器による温度コントロールに切り替え1,400 [℃] を保持した。それと同時に 発 置のPCB 入りのルツボの加熱を 始した。ルツボの加熱 始に伴い熱分 置内の気圧は若干上昇した。ルツボの加熱 始から約6 分後に 発 置内 の温度が600 [℃] を え ルツボ内の PCB は全て 発したと考えられるの で その時点 T5 で 発 置の加熱を停止した。それに続き T6 で 熱分 置の加熱を停止した。その後 自然冷却を い常温まで下がったところで 真空ポンプを停止した。実 置内 に窒素ガスを注入し 吸着剤の活性炭を 回収 分析センターにてガスクロマトグラフによるPCB の含有分析を った。 分析結果をTable 11. に示す。活性炭の PCB 含有 は 0.2 [ppm] と極僅かであ った。PCB は 1,400[℃]に加熱した発熱体の を することで分 無害 化されたと考えられる。 1 10 102 103 104 0 500 1000 1500 0 10 20 30 40 P re ss u re [Pa] Temp e ratu re [ ℃ ] Time [min] T1

T1: Vacuum gauge output check T2: Pipe deposition

T3: Thermal decomposition heating start

T2 T3 T4 T5 T6 Heating Element Temp. Crucible Temp. Pyrolysis Part Pressure

T4: Evaporation part heating start T5: Evaporation part heating end

T6: Thermal decomposition part heating end T0

(28)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 27 ― 実 2 圧コンデンサより抜油した PCB の熱分 実 品に使われていたPCB の処理実 を う為 6,600 [V] 30 [A] 圧コンデ ンサ 帝国コンデンサ 作所 から抜油したPCB 油を用いて 実 1 と同様 熱分 実 を った。再現性を確 する為に実 は2 回 った。 実 2 で は 発熱体の耐熱性を める為 Fig re 9. (b)に示す構 に変更し 発熱体の素 材もモリブデンからタングステンに変更した。 1 回目 2 回目の実 における 発 置内と熱分 置内のそれぞれの温度 と圧力の変化をFig re11. に示す。Fig re 11. (a) には 1 回目の実 における

発 置と熱分 置内の圧力 及び 温度の時 的変化を示す。実 1 で は 発 置内の圧力は 測しなかったが 実 2 では 発 置内の圧力も 測定した。 発用ルツボにコンデンサより抜油したPCB 100 [g] を入れた後 バルブA を じた状態でバルブ B を き 真空ポンプを作動させ熱分 置を 減圧した。熱分 置内が6 [Pa] まで減圧した段 で 発熱体の加熱を 始し た。Fig re 11. (a) に 発熱体加熱 始以 の 各測定点の圧力と温度の時 的 変化を示した。発熱体は マニュアル操作で加熱を い 10 分程で 1,400 [℃] に到 した T1 。1,400 [℃] 到 後 温 器により 1,400 [℃] を保持し 真空 バルブA を き 発 置内の減圧も 始した。この 真空バルブを急激に くと 大気圧のままの 発 置から一気に熱分 置に空気が流れ んで 置が損傷する可能性があるので バルブA は少し いてまた じて といった 操作を繰り し い 徐々に気圧を下げていった。常温で気化するPCB も 発 熱体が既に加熱されている為に熱分 され 未分 のPCB を外 に放出するこ とは けられる。バルブA が全 状態で 発 置内 が十分に減圧されたのを 確 したのち T2 より 発 置の加熱を 始した。これにより PCB の熱分 処理が んで くが 発 置の加熱 始から約36 分後 T3 に 発 置 の圧力が 発 置加熱 始時 T2 の圧力を下回ったので 発 の加

Table 11. De ec ion of ndecomposed ma er and decomposi ion ra e E perimen 1 E perimen 2

1s 2nd E apora ion ol me [g] 0.1 80 30

E apora ion ime [min] 6 36 29 De ec ion i em PCBs 0.2 [ppm] 0.038 [mg] 0.016 [mg]

Dio ins 270 [pg-TEQ]

decomposi ion ra e [%] 99.99998 99.9999491 99.9999436 実 1 PCB 分析 ( ) 日本 品分析センター 実 2 PCB 分析 (株)日新環境 査センター

(29)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 28 ― 1 10 102 103 104 0 500 1000 1500 0 20 40 60 Pre ssure [ Pa ] Tempera ture [℃ ] Time [min]

T1: Reaching thermal decomposition part 1400 [℃] Start evaporation part depressurization

T2: Evaporation part heating start T3: Evaporation part heating end T4: Thermal decomposition part heating end

T1 T2 T3 T4

Heating Element Temp.

Crucible Temp. Pyrolysis Part Pressure

Evaporation Part Pressure

a) Capaci or PCB oil hermal decomposi ion e perimen 1s

1 10 102 103 104 0 500 1000 1500 0 30 60 Pressure [ Pa] Tempera ture [ ℃ ] Time [min] T1: Reaching thermal decomposition part 1400 [℃] T2: Starting valve A opening / closing operation T3: Valve A fully open

T4: Evaporation part heating start

T5: Thermal decomposition part error stop, evaporation part heating end T6: Valve A closure

T1 T3 T5 T6

Heating Element Tempe.

Crucible Temp. Pyrolys Part Pressure

Evaporation Part Pressure T4

T2

b) Capaci or PCB oil hermal decomposi ion e perimen 2nd Fig re 11. Temporal change in press re and empera re in E perimen 2

(30)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 29 ― 熱を停止した。その約9 分後 T4 に熱分 置内の発熱体の温度保持を停止 し 自然冷却を い 常温に戻ったところで真空ポンプを停止し 実 置内 へ窒素ガスを注入し 実 を終了した。吸着剤のXAD 樹脂を回収し 分析 センターにて PCB (株)日新環境 査センター 及びダイオキシン 東 化研(株) の含有分析を った。結果は Table 11.のとおり 未分 の PCB が 0.038 [mg] ダイオキシン が 270 [pg-TEQ] であった。 Fig re 11. (b) に 2 回目の実 における 発 置と熱分 置内の気圧 及び 温度の時 的変化を示す。2 回目の実 においても 発 置内のルツ ボに絶縁油100[g]を入れた後 バルブ A を じた状態でバルブ B を き 真空 ポンプを作動して減圧させ 実 を 始した。熱分 置の減圧が完了した 後 10 分程かけて 1,400 [℃] まで熱分 置の発熱体をマニュアルで加熱し た。熱分 置の1,400 [℃] 到 T1 後は温 器により 1,400 [℃] を保持し た。1,400 [℃] 到 後 T2 からバルブ A の を繰り し T3 からバルブ A を全 として 発 置内を減圧した。バルブA が全 状態で 発 置内 が十 分に減圧されたのを確 し 発 置の加熱を 始 T4 した。ここまでは 1 回 目の実 とほぼ同様な手 であったが 発 置の加熱 始から約29 分後 T5 熱分 置の 周波 源が インバータエラーのトラブルを こして 緊急停止した。予期していなかった事態が発生し すぐさま 発 置の加熱を 中止したものの バ ルブ A はその時点では 放の状態で置かれたままとなっ た。約 分後のT6 で ようやくバルブ A を し 未分 のPCB が後段に流 れ出るのを ぐことにした。その後 自然冷却を って常温に戻ったところで 真空ポンプの停止と実 置内 を窒素ガスで置換し 吸着剤のXAD 樹脂を 回収して分析センター (株)日新環境 査センター に持ち み PCB の含有 分析を った。 それぞれの実 における 発時 と未分 PCB 及びダイオキシン の検出結 果と分 率をTable 11.に示す。ダイオキシン の分析は 実 2 の 回目のみ で実施した。 実 1 2 の未分 PCB の検出結果からそれぞれの分 率 を求めた。実 では0.1 [g] の PCB を 6 分 で 発させ 未分 物が 0.2 [ppm] 検出された ことから 分 率k1は 1 1-0.2 [ppm] ×100[%] 99.99998 [%] …(5) 実 2 の 1 回目は 100[g]の PCB をルツボに入れ 36 分 で 発させ ルツ ボ内のPCB はほぼすべて 発したものの 発チャンバ内の壁 と底 に PCB

(31)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 30 ― が残留しているのが確 された。そこで 残留PCB をアルコールで洗浄し PCB の残留 を測定した。その結果 20 [g]の残留が 測された。取り切れな かったPCB も否定はできないが 多くとも 21 [g]であったと考えられる。実 2 に用いた PCB の濃度は Table 12. に示す様に濃度 94.6 [%]である。また残った PCB は回収し PCB 濃度を測定したところ 93 [%] 濃度 であった。この 事からPCB 油に含まれる PCB 以外の成分は PCB より若干揮発しにくいと考え られる。しかしながら具体的な成分の分析を わなかったので ここではPCB 油 94.6 [%] が79 [g] 発したと考え 未分 物として検出された PCB が 0.038 [mg]であったことから 熱分 処理による分 率 2-1は 2-1 1-0.038/ 79,000×0.946 ×100 99.9999491 [%] …(6) 2 回目は 100 [g] の PCB をルツボに入れ 29 分 で 発させ 70 [g] がルツ ボ及び 発チャンバ内に残った。30 [g] が 発し熱分 処理されたと考えら れ 未分 物として検出されたPCB が0.016 [mg] であったことから 分 率 2-2は 以下のようになった。 2-2 1-0.016/ 30,000×0.946 ×100 99.9999436 [%] …(7) 実 2 の 2 回目の実 で分 率が低いのは 熱分 置の加熱の緊急停止時 にバルブA を直ぐに しなかった為 未分 PCB が多く後段に流れた事が 原因と ている。2 回目の分 率でも実 と同様に99.9999 [%] 以上の分 率を示しているので実用化に当たっては十分な値であるが トラブルに対する セイフティ機能の充実が必 と考えられる。 急停止後の処理 実 2 の 2 回目において インバータエラーにより熱分 置の加熱が緊急 停止し 実 が中断した。その後の処理はエラーによる加熱停止後 バルブA を してPCB の気化ガスがこれ以上後段に流れ むのを ぎ その上で 置 全体を自然冷却した。 常温に戻した後 発 置内 を窒素ガスで大気圧まで戻し まだ 発 置 のルツボに残っていたPCB 約 70 [g] を回収した。熱分 置を含むバルブA の後段は 自然冷却中も真空ポンプによる減圧を続け 未分 のPCB は XAD 吸着材に吸着させ 分析 に持ち んだ。分析の結果はTable 11. の実 2 の

(32)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 31 ― 2 回目に示す りとなり PCB 発 は少ないが 未分 で後段に流れたPCB の割合は インバータエラーのトラブルにも わらず大きくは悪化しなかっ た。 炭 の析出 PCB は熱分 され 炭素 炭化水素 塩素 塩化水素 水素等になる。この うち炭素は 熱分 置の発熱体内 や石英ガラス管 そして後段の 管内と 広範囲に析出する。Fig re 12. (a) に発熱体内 Fig re 12. (b)に石英ガラス 管 そしてFig re 12. (c) に後段での析出の様子を示す。Fig re 12. (a) の左側の

(a) Carbon precipi a ed inside he hea ing elemen

(b) Carbon precipi a ed inside q ar glass be

(c) Carbon deposi ed on he rear pipe Fig re 12. Precipi a ed carbon

Carbon deposited on

alumina tube inner wall Carbon taken out from inside the tungsten heating element

Carbon precipitated on the inner wall of the tungsten heating element

The decomposed carbon adheres

to the quartz tube during cooling On the quartz tube after completion of the experiment, carbonaceous matter precipitates in striped form

A piece of carbon found in the pipe in front of the vacuum pump

Carbon powder adhering to a paper towels wiped off the inner wall of the pipe

(33)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 32 ― 写真は アルミナ管を割ってアルミナ管内 の析出の様子を 察したものであ る。約0.5 [mm] 厚の炭素析出が 測された。発熱体への導入時点で既に PCB の分 が始まっていることが て取れる。中央の写真は タングステン発熱体 内 を き んだ写真であり 右の写真はタングステン発熱体より析出した炭 素を掻き出した欠片である。Fig re 12. (b)の左の写真は 処理実 終了後の自 然冷却時に石英ガラス管 分を撮影したものである。ガラス管内に炭素が張り 付き内 を く曇らせている様子が られる。右の写真は 実 終了後に取り 外したガラス管を撮影したもので ガラス管内壁に縞状に炭素が析出している 様子が られた。縞状に析出する原因は ガラス の温度分布と 係がある と考えられる。Fig re 12. (c)に 吸着 直後の 管の析出炭素の様子を示す。 さらに後段側の真空ポンプに繋がるフレキシブル 管内壁にも微細な粒子状の 炭素が付着しており ペーパータオルで内壁を拭うと炭素の粉末が拭き取れ た。 この様に分 した炭素は各所で析出するが 特に発熱体内 に析出するとそ の流 を狭め処理 の低下に繋がる。発熱体の形状を含めた発熱体内 での析 出 止と流 確保が今後の である。 また アルミナ管や石英管 管に析出したこの炭化物は真空 着の様に膜 状に析出し 活性炭の様な多孔 では無かったので 未分 のPCB が吸着され るとは考えにくく 今回はこの析出した炭化物についてはPCB 及びダイオキシ ン の測定をしていない。しかしながら 今後PCB の処理 を増やしていくに つれて析出される炭化物の も増える事が予想される。その場合には析出した 炭化物を排出するにあたり環境基準を満たす事が必 となるので これらにつ いてもPCB 及びダイオキシン の測定は必 になると考える。 発熱体内 の滞留時 本実 における発熱体内 の滞留時 は内 の圧力を測定する手段が無かっ たので 実 2 の 1 回目において 発熱体内 の圧力が 1,000 [Pa] 以下での熱 分 時 を 算する事とした。圧力P で 80 [g] の PCB がすべて気化し 1,400 [℃] に加熱された時に占める総体積 V は V=nRT/P で求める事ができる。こ こで問 になるのがPCB の分子 である。PCB は理 上 209 種 もの異性体 があるとされ 結合する塩素数が 10 の 10 種 に分 されている。最も小 さい塩素数1 の PCB の分子 が 188.644 であるのに対し 10 個の塩素をもつ PCB の分子 は 498.65 となっている。10 種 の各 PCB の割合は 品 使用 状況により異なる。実 に用いるPCB の成分を Table 12.に示す。Table 12.では 各塩素数のPCB について個々の物 ns[mol]を次の様に求めた。

(34)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 33 ― ns[mol] 80 [g] ×濃度 [%] / 分子 …(8) この結果から 圧力P[Pa]における個々の体積 Vs[m3]は V s=nsRT/P から求め られ Table 12.の圧力 P[Pa]における体積 Vsの合 V [m3] は 3,600.25/P [m3]と なる。 発 置を繋ぐバルブA を いてから 発を終えて じるまでの の時 つまり 発 置から熱分 置にPCB が流れる時 は約45 分 であ るので PCB 気化ガスの流 は実 には不均一であると考えられるが現時点で 測定手段が無いので 均一に流れたと仮定すると PCB 気化ガスの流 [m3/s]は V/ 3,600.25/(P 45×60) 1.333/P [m3/s] …(9) と求められる。発熱体の 時 は発熱体の内 容積VH [m3]とガスの流 より求められ 発熱体の内 空 は直径39 [mm] さ120 [mm] の大きさを 持つ事から 発熱体内 を するのに する時 H [s] は H VH/ 0.0039/2 2π×0.12/(1.333/P) 0.0001075 P [s] …(10) Table 12. Componen of PCB sed in E perimen 2

Chlorine number 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Concentration [ ] 0.2 0.8 16 56 19 1.6 0.4 0.2 0.2 0.2 Molecular weight 188.644 223.1 257.5343 291.979 326.42 360.9 395.31 429.76 464.2049 498.65 Weight M [g] 0.16 0.64 12.8 44.8 15.2 1.28 0.32 0.16 0.16 0.16 Amount of substance ns [mol] 0.00085 0.003 0.0497021 0.15344 0.0466 0.004 0.0008 0.00037 0.000345 0.0003 Volume at pressure P Vs [m3] 11.798/P 39.907/P 691.385/P 2134.375/P 647.748/P 49.341/P 11.260/P 5.179/P 4.795/P 4.463/P

(35)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 34 ― となる。これを したものがFig re 13. である。 で求めた80 [ms] に当たる圧力は744.2 [Pa] となる。 今回の実 ではPCB の熱分 の可能性を探ることを第一の目的としていた 為 発熱体内 の圧力並びに熱分 置の入り口の温度と圧力を 測していな かった。その為 数百 [℃] で気化してきた PCB のガスが何 [℃] で どの程 度の圧力で発熱体の内 に流入したかのデータが存在しない。しかしながら Table 11. に示した未分 物の少なさ で示したように各所で炭素 の析出が られた事から分 に至る圧力と温度は得られているものと考えられ る。 理想とする処理 と発熱体容積 この実 から得られた結果から理想とする処理 と発熱体内 の容積を算出 してみる。M [g] の PCB KC-400 相当 を 1 時 で分 処理が可能な熱分 置の発熱体内 容積を考える。 品としてのKC-400 の成分割合は Table 13. に 示した りであり 圧力P 温度 1,400 [℃] における PCB ガスの総体積 V0 は V0 49.40376M/P [m3] …(11) 0 20 40 60 80 100 0 500 1000 Tr an si t Ti m e t H [ m s]

Heating Element Internal Pressure [Pa]

744.2

(36)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 35 ― となる。これを1 時 で流す時の流 は V0/ 49.40376M/3,600P 0.013723M/P [m3/s] …(12) となり この 度 で発熱体内 における滞留時 sを するときの発熱体内 の容積VHは VH V0 s 0.013723M /P [m3] (13) となる。処理 M と発熱体内 の容積 VHの 係をFig re 14. に示す。これに よると例えば 1 [kg] の PCB を処理しようとした場合 発熱体内 の圧力を 500 [Pa] 滞留時 sを80 [ms] となる様に発熱体内 の容積を確保しようと すると (13)式を用いて VH V0 s 0.013723M /P 0.0021957 [m3] (14) となる。内 の直径が20 [cm] の円筒状の発熱体であるとすると その さは 6.99 [cm] となる。この値は(2)式に基づいて算出した反応 度を用いて算出し たものであり 実 のPCB の分 度はさらに早いものと考えられる。その

Table 13. Componen of Kanekrol 400 (KC-400)

Chlorine number 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 Concentration [ ] 0 3 33 44 16 5 0 0 0 0 Molecular Weight 188.64 223.1 257.534 291.97 326.42 360.9 395.31 429.76 464.2049 498.65 Weight [g] 0 0.03M 0.33M 0.44M 0.16M 0.05M 0 0 0 0 Mole [mol] 0 0.000135M 0.0012814M 0.00151M 0.0005M 0.0001386M 0 0 0 0 Volume at pressure P Vs [m3] 0 1.8706M/P 17.82476M/P 20.9626M/P 6.81839M/P 1.9274M/P 0 0 0 0

(37)

PCB を主とする POPs の減圧 導加熱分 法による分 処理プロセスの 発 第四章 液状PCB の処理方法 ― 36 ― 為 この分 に必 とされる発熱体内 の容積もさらに少ない容 で収まるも のと考えられ 今後 分 度と最 な発熱体内 容 の算定も必 な に なると考える。

まとめ

PCB を分 処理する新方法として 減圧 導加熱分 法を 発し PCB の処 理 を実施した。減圧 囲気において気化させたPCB 100 [g] を 周波に より1,400 [℃] に加熱された発熱体内 を 30 分かけて させることで PCB の分 率が6-ナイン 99.9999 [%] 以上を 成し 減圧 導加熱分 法は PCB 処理に有効である事が明らかとなった。 今後は熱分 に必 な滞留時 を十分に確保できる容積を持った発熱体の構 の 発を い 時 当たり数 [kg] の処理が可能なシステムを目指す。 1x10-4 1x10-3 1x10-2 1x10-1 0.1 1 10 He a ting E leme nt Interna l Volume[m 3 ] Amount of decomposition PCB [kg/h] 1000 [Pa] 500 [Pa] 100 [Pa] 2.2•~10-3

Fig re 14. Rela ion be een amo n of decomposi ion PCBs and in ernal ol me of hea ing elemen

(38)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 による分 処 プロセスの 五 PCB 器の 害化処 ― 37 ―

五章 PCB 汚染機器の無害化処理方法

PCB を含む

気機器の前処理と加熱方法

コンデンサ容器の前処理 では PCB を含む 器として 京 23 区 合が所 してい る 光 安定器を 京 より 式に り受けた安定器内のPCB 入り小型コン デンサを使 した。F 15. B に前処 を う前のコンデンサを す。サ イズは 60×55×25 である。 では PCB を含む 器への前処 は 基 にドリルで 孔を けるだけである。F 15. A の にコン デンサの上 に1 か所φ7.7 実 もしくは カ所φ3.0 実 F 19. ドリルで 孔し コンデンサ内の に含 しているPCB を加 により 化させ 圧によりコンデンサ外に吸い出せるようにした。 孔 の に じた切り屑は コンデンサ内 に とし んだ。今回の実 に使 し たコンデンサは小型なので PCB を容器から取り出す作 は わなかった が PCB の容 が多く 容器を傾けただけで取り出すことができる場合 は PCB はあらかじめ取り出した上で 容器の 害化処 をおこなう。取 り出した のPCB は 前 のシステムにより分 処 を い 害化する。 B A F 15. C

(39)

PCB を主とする POP の 圧 導加 分 による分 処 プロセスの 五 PCB 器の 害化処 ― 38 ― コンデンサ容器の加熱方法 孔が けられたコンデンサを加 する事で PCB を 化させ 孔を してコ ンデンサ外に吸い出す。 害化処 を したい 器の容器は 属で出 てお り 導 を うことが可 である。 導加 は 外 の 射による加 と して く できるだけでなく ガラスなどの密 容器の外 に したコイルに 力を印可することで加 を うことができるため 化したPCB を外 に出さないで処 を めることができるのも 大きなメリッ トである。 導加 を うため コンデンサを φ100 × 250 の円 形 ガラ ス の内 に し の上下をカプラにより密 した。 ガラス の 外周にコイルを巻いて 周 力を印加することで コンデンサを 導加 し コンデンサ内 のPCB を 化させ で する 分 に る。コン デンサを加 する には コイルに印加する 周 の供 力をコントロ ールし コンデンサの外壁 度が 300 ℃ 420 ℃ の になるように した。加 を 始したコンデンサは 初 外 の が し その後 徐々に内 も加 され PCB は上 に けられた 孔より し コンデ ンサ内の は加 により 化していく。F 15. のコンデンサは 実 の 了後 PCB の全 分 を うので分 せずにそのまま分 へ び んだ。その コンデンサ内 の 子を ることができなかったので 別 F 16. I ( )

Fig re 4.  Thermal decomposi ion charac eris ics of dio ins
Fig re 5.    Thermal decomposi ion charac eris ics of ben ene
Table 9. Hea ing elemen  ma erial
Fig re 7.    Infrared pho ograph of hea ing elemen  hea ed  o 1,400 [℃]
+7

参照

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