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グローバル化に対応した教育 ~ 日本語指導が必要な児童生徒への教育支援の側面から ~ 第 1 部日本語指導が必要な児童生徒の状況 1 1 日本語指導が必要な児童生徒とは 1 2 現状 ( 全国 ) 1 (1) 児童生徒数の状況 1 (2) 都道府県別の在籍状況 3 (3) 母語 使用頻度の高い言語

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(1)

日本語指導が必要な児童生徒の状況(経年推移、各区別の在籍状況など)

教育委員会における取組、学校現場での受入れ体制づくり等

<インタビュー>

市内3校の校長先生へのインタビュー

(潮田小学校、南吉田小学校、三ツ沢小学校)

~日本語指導が必要な児童が在籍する中での学校の状況、現場の声など~

(写真:横浜市立南吉田小学校における国際教室の様子)

市会ジャーナル

154

平成 28 年度 Vol.5

グローバル化に対応した教育

~日本語指導が必要な児童生徒への教育支援の側面から~

<政策調査レポート>

横浜市 他都市事例 <現地レポート>

岐阜県可児市教育委員会学校教育課「ばら教室KANI」

~先進事例について、密着取材してきました!~

(2)

日本語指導が必要な児童生徒の状況

… 1

1 日本語指導が必要な児童生徒とは …… 1

2 現状(全国) …… 1

(1)児童生徒数の状況 … 1 (2)都道府県別の在籍状況 … 3 (3)母語、使用頻度の高い言語 … 3

3 現状(横浜市)…… 4

(1)児童生徒数の状況 … 4 (2)各区別の在籍状況 … 6 (3)国籍もしくはつながる国の状況 … 7 インタビュー 市内3校の校長先生に聞きました! … 8 ① 潮田小学校 近藤校長先生 … 8 ② 南吉田小学校 藤本校長先生 … 9 ③ 三ツ沢小学校 八嶋校長先生 … 10 ≪参考≫ 外国人の子どもの公立義務教育諸学校への受入れについて … 11

国における取組について

… 12

1 文部科学省における支援施策について …… 12

(1)外国人児童生徒等に対する日本語指導の充実のための教員配置 … 12 (2)「特別の教育課程」の編成・実施 … 12 (3)日本語指導者等に対する研修の実施 … 13 (4)就学ガイドブックの作成・配布 … 13 (5)帰国・外国人児童生徒等教育推進支援事業 … 13 (6)外国人児童生徒の総合的な学習支援事業 … 14

2 今後の支援の充実方策について …… 16

グローバル化に対応した教育

~日本語指導が必要な児童生徒への教育支援の側面から~

(3)

横浜市における取組について

… 17

1 横浜市教育委員会における取組について…… 17

(1)日本語指導が必要な児童生徒への支援事業 … 17 (2)支援関係図 … 18 (3)支援事業をとりまく状況 … 19

2 学校現場での受入れ体制づくりについて … 25

(1)管理職の役割 … 25 (2)学級担任の役割 … 26 ≪トピックス≫ 横浜市初!日本語支援拠点施設の新設について … 28

3 市内の支援施設、団体等について … 30

(1)公益財団法人横浜市国際交流協会(YOKE) … 30 (2)国際交流ラウンジ … 30 (3)市民活動支援センター … 33 (4)あーすぷらざ(神奈川県立地球市民かながわプラザ) … 33 (5)NPO法人、ボランティア団体等 … 33

他都市の取組について

… 35

現地レポート ばら教室KANIに密着取材してきました! … 37

2 大和プレスクール「にほんごひろば」 … 42

3 愛知教育大学と刈谷市・豊田市・知立市・豊明市の連携事業 … 43

[ 参考資料 …… 45 ]

1 岐阜県可児市教育委員会学校教育課「ばら教室KANI」 … 35

(4)

1 日本語指導が必要な児童生徒とは

2 現状(全国)

日本語指導が必要な児童生徒の状況

文部科学省の「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査」によると、 「日本語指導が必要な児童生徒」とは、 1.日本語で日常会話が十分にできない児童生徒 2.日常会話ができても、学年相当の学習言語が不足し、学習活動への参加に支障が 生じており、日本語指導が必要な児童生徒 を指しています。 日本語指導が必要な外国人児童生徒、日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒は共 に増加しています。なお、日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒とは、帰国児童生 徒のほかに日本国籍を含む重国籍の場合や、保護者の国際結婚により家庭内言語が日 本語以外の場合などが考えられます。 (1)日本語指導が必要な児童生徒数の状況 我が国の在留外国人数は、平成 20(2008)年のリーマンショック以降減少傾向にあ りましたが、平成 24(2012)年以降増加に転じ、平成 27(2015)年度末の在留外国人 数は約 223 万人と過去最高となりました。(下図1参照) 以上の在留外国人数の動向を受け、外国籍等児童生徒も増加傾向であり、平成 26 (2014)年5月現在、公立の小・中・高等学校等に在籍する外国人児童生徒数は 73,289 人となっています。このうち日本語指導が必要な児童生徒数は約4割の 29,198 人(P 2図2参照)となっており、これらの外国人児童生徒と日本語指導が必要な日本国籍 を有する児童生徒数 7,897 人(P2図3参照)を合わせると、37,095 人(P2図4参 照)となっています。これらの日本語指導が必要な児童生徒数はこの 10 年で 1.6 倍 に増加しています。 その他、本ジャーナルで使用する用語解説(横浜市 日本語指導が必要な児童生徒受入れの手引きより) 「外国籍等児童生徒」:外国籍の児童生徒と外国につながる児童生徒をあわせて指す言葉として使用。 「外国につながる児童生徒」:国籍は日本でありながら、以前は外国籍だった児童生徒、両親の両方 又はどちらか一方が外国籍である児童生徒など、様々な形で外国に つながる児童生徒を総括した呼び方として使用。 【図1】

(5)

日本語指導が必要な外国人児童生徒の推移 日本語指導が必要な日本国籍の児童生徒の推移 【図2】 【図3】 【図4】 合計値の推移(日本語指導が必要な外国人児童生徒及び日本国籍の児童生徒) (人) (人) (人)

(6)

(2)日本語指導が必要な児童生徒の都道府県別の在籍状況(平成 26 年度) 都道府県別に見ると、愛知県、神奈川県、東京都の順に多く在籍しています。 「認知症」とは老いにともなう病気の一つです。さまざまな原因で脳の細胞が死ぬ、 (3)日本語指導が必要な児童生徒の母語、使用頻度の高い言語(平成 26 年度) 7,811 【参考・出典】(2-(1)) 文章:文部科学省 学校における外国人児童生徒等に対する教育支援に関する有識者会議 「学校における外国人児童生徒等に対する教育支援の充実方策について」(報告) http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/28/06/1373387.htm 図1:法務省 平成27 年末現在における在留外国人数について(確定値) http://www.moj.go.jp/nyuukokukanri/kouhou/nyuukokukanri04_00057.html 【参考・出典】(1、2-(1)図2~4・(2)図・(3)図)※2-(1)図4及び2-(2)図は出典に記載の数値を基に筆者作成) 文部科学省 「日本語指導が必要な児童生徒の受入状況等に関する調査(平成 26 年度)」の結果について http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/04/1357044.htm 母語、使用頻度の高い言語は多様化しています。そのため、母語による通訳や学習支援を 行う人材の確保が困難な場合も生じています。

(7)

3 現状(横浜市)

(1)日本語指導が必要な児童生徒数の状況 横浜市の外国人登録者数はここ 20 年で2倍近くに増え、現在8万人以上の外国人が 横浜に居住しています。それに伴い、外国籍等児童生徒数も高い水準で推移している 状況が続いています。平成 28 年5月現在、横浜市では、8,423 人の外国籍等児童生徒 が市内 18 区全てに居住し、市立小中学校に在籍しています。その内、日本語指導が必 要な児童生徒数は 1,600 人を超えています。 外国籍等児童生徒数の推移(各年度5月1日現在) 平成 26 年度から、学校教育法施行規則の一部改正により、日本語指導が必要な児童 生徒を対象に別室で日本語指導等を行う場合について、学校長の責任の下、「特別の教 育課程」の編成実施ができるようになったことから、横浜市では、別室での指導が必要 かどうかにかかわらず「日本語指導が必要な」児童生徒を「JSL評価参照枠ステージ」 に基づいて判断することとしました。(指導が必要な児童生徒は参照枠ステージ「5」 に達しない児童生徒。) なお、児童生徒の受入れから指導終了までの流れ及びJSL評価参照枠ステージの各 レベルは次ページのとおりです。 日本語指導が必要な児童生徒数の推移(各年度5月1日現在) (人) (年度) (年度) 8423 8034 7488 6955 6465 6257 5975 5758 5504 5088

(8)

支援の 段階 初期指導段階 個別学習支援段階 支援付き自律学習段階 1 2 3 4 5 6 児童生徒 の状況 (全体) 学校生活 に必要な 日本語の 習得が始 まる 支援を得 て、学校生 活に必要 な日本語 の習得が 進む 支援を得て、日常 的なトピックに ついて理解し、学 級活動にも部分 的にある程度参 加できる 日常的なトピッ クについて理解 り、学級活動にあ る程度参加でき る 教科内容と関連 したトピックに ついて理解し、授 業にある程度の 支援を得て参加 できる 教科内容と 関連したト ピックにつ いて理解し、 授業に参加 できる 指導の 段階 初期指導 (前期) 初期指導 (後期) 教科につながる 初歩的な学習 教科につながる 基礎的な学習 教科につながる 学習 教科学習 在籍学級での指導 ・「入り込み」指導による支援 ・担任・教科担当等授業者による配慮 「取り出し」による指導 ・教科の補習(先行授業や復習、課題 の補助等) 指導計画の作成 「特別の教育課程」による指導の終了判断 指導 学習評価 指導計画の見直し 指導 日本語指導が必要である児童生徒 ①日本語で日常会話が十分にできない ②日常会話ができても、学年相当の学習言語能力が不足し、学習活動への取組に支障が生じている 別室等において「取り出し」指導 ・日本語指導(含横浜市日本語教室) ・児童生徒の日本語能力に応じた教科指導 ・所属学年より下の学年の教科内容の補習 「特別の教育課程」による指導の終了後も、児童生徒の日本語の各項目のレベルが「JSL評価参照 枠ステージ」の『5』に達しない場合、教科の補習や在籍学級での支援を引き続き行う必要がある。 初期日本語指導が必要な児童生徒 初期日本語指導の必要がない児童生徒 児童生徒の受入れ 日本語の能力、生活・学習状況・適応状況等の把握 【参考:児童生徒の受入れから指導終了までの流れ】 「読む」「書く」「聞く」「話す」の技能ごとに、支援段階を設定。 「特別の教育課程」を編成して指導を行う 【参考:JSL 評価参照枠ステージ】

(9)

(2)横浜市の各区別の在籍状況 平成 28 年5月現在、市内 18 区の市立小中学校に在籍している外国籍等児童生徒数 及び日本語指導が必要な児童生徒数の区別の状況はそれぞれ以下のとおりです。 外国籍等児童生徒数は南区、鶴見区、中区の3区で特に多く、それに伴い日本語指 導が必要な児童生徒数についても同3区で多くなっています。 一方で、数の多少はあるものの、全ての区に日本語指導が必要な児童生徒が在籍し ており、今後も増加していくことが予想されることから、横浜市全体で取組を進めて いくことが求められています。 (人) (人) <区別の外国籍等児童生徒数(平成 28 年5月現在)> <区別の日本語指導が必要な児童生徒数(平成 28 年5月現在)>

(10)

(3)横浜市の日本語指導が必要な児童生徒の国籍もしくはつながる国の状況 平成 28 年5月現在、市内 18 区の市立小中学校に在籍している児童生徒の国籍もし くはつながる国は、約 100 か国にのぼります。 その中で、日本語指導が必要な児童生徒の国籍もしくはつながる国についても多様 化しており、約 50 か国にのぼります。 下図は、本市における日本語指導が必要な児童生徒の国籍及びつながる国の合計値 の割合をグラフ化したものです。 中国(含む台湾)が半数近く占めている一方で、それ以外の国も非常に多岐にわた っており、その他(9.6%)の中に約 40 か国が含まれます。 このことからも、多文化共生や母語を用いた日本語指導をするにあたっての人材確 保等、本市の教育現場に求められるハードルの高さがうかがえます。 上記(1)~(3)が示すとおり、日本語指導が必要な児童生徒の人数が増加し、 さらにその国籍等も多様化している本市において、実際の学校現場の状況はどのよう になっているのでしょうか。 今回は市内3校の校長先生に御協力いただき、お話を聞くことができましたので、 次ページ以降においてご紹介します。 その他・・パキスタン、ネパール、インド ネシア、バングラデシュ、ロシア連邦、マ レーシア、インド、ミャンマー、アルゼン チン、イタリア、ウクライナ、フランス、 ルーマニア、イラン、モンゴル、コロンビ ア、イギリス、ナイジェリア 等 <日本語指導が必要な児童生徒の国籍及びつながる国の割合(平成 28 年5月現在)> 【参考・出典】 3-(1) 文章、棒グラフ、「参考:児童生徒の受入れから指導終了までの流れ」※一部筆者改変 横浜市教育委員会 日本語指導が必要な児童生徒受入れの手引 http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/sidou1/nihongoshido-tebiki/ 3-(1)「参考:JSL評価参照枠ステージ」※一部筆者改変 文部科学省 外国人児童生徒のためのJSL 対話型アセスメント DLA http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/003/1345413.htm 3-(2)、(3) 横浜市教育委員会国際教育課提供データを基に筆者作成

(11)

インタビュー

市内3校の校長先生に聞きました!

今回、鶴見区の潮田小学校、南区の南吉田小学校、神奈川区の三ツ沢小学校の各校長先生に、日 本語指導が必要な児童が在籍する中での学校現場の状況についてお話を伺うことができました。 外国籍等児童生徒は全体の約2割、日本人児童にとってもプラスとなる環境 本校では、外国籍や外国につながる児童が 100 人を超え、全校児童の約2割にのぼります。東南アジア系 の児童なども含め幅広く在籍していますが、南米系の児童が中心です。1クラス平均で6、7人在籍している ため、日本人の児童にとっても常に身近に外国人児童がいることとなります。言葉がしっかりと通じなくても、 同じ環境で学校生活を送る中で友達になっていく、また、同じ言語を話せる子が通訳の役割をしながらみん なで一緒に遊ぶ、そういった光景が本校では普通に見られるものです。まるで公立のインターナショナルスク ールのような雰囲気があると思います。児童の将来を考えると、小さいころから、多文化を理解したり、外国の 人とコミュニケーションをとったりすることが普通の日常として経験できることは、大きな財産になると思いま す。その点で、本校の環境は、日本人の児童にとっても、プラスになっています。 このように日本人の児童と外国につながる児童が、お互い良い関係で学校生活を送る環境をつくるために は、日本語指導が必要な児童のサポート体制を整え、言葉の壁などが原因でドロップアウトすることなく、一般 クラスでの学習に入っていけるようにしていくことが大事な要素になります。 本校では、担任の教員、国際教室担当教員、外国語補助指導員等が連携して、児童の状況に合わせた指 導方法を考え、対応しています。しかし、国籍も日本語のレベルも様々な状況で、担当者が手探りの中でがん ばってくれている部分も多くあります。教材や指導方法が整備されれば、より指導しやすくなると思います。 また、三者面談などの場面では、場合により家庭の状況にも立ち入った深い話をしていく必要があり、相手 の母語で話せる通訳者が必要ですが、言葉が分かるだけではうまくいかないことがあります。言葉が分かる上 に、その国の文化も把握できている、さらには相手との信頼関係ができているというのが理想です。そういった 人材を確保していくことの難しさは感じています。今は、担任だけでは対応できない、悩みを抱えた保護者の 相談等にも外国語補助指導員が対応している状況です。 その他、本校では、市教育委員会の支援事業による派遣も含めて、横浜市国際交流協会(YOKE)や鶴見 国際交流ラウンジ、地元のNPOの方々に、多大なご協力をいただいています。こういった学校の外の貴重な 人材との連携は、何年も前から日本語指導が必要な児童を受け入れてきた中で関係性が強まってきたもので あり、今では不可欠なものとなっています。 外国の方々も日本でコミュニティをつくっているので、同じ国の児童が多く在籍しているという話や外国籍の 児童への教育に関する評判を聞いて、本校に集まってくる傾向があります。現状、本校では、培ってきた受入 れサポートのノウハウを生かし、ウエルカムな姿勢で対応できています。一方で、今はそれで良くても、今後こ れ以上のペースで増えていくと、対応しきれなくなりパンクしてしまうのではないか、という懸念もあります。来 年度に、横浜吉田中学校第二校舎に日本語支援拠点施設ができますが、日本語指導が必要な児童を受け入 れるノウハウをどのように他の学校にも周知し、つないでいくかという点も、今後より一層大事になってくると思 います。 潮田小学校(鶴見区)近藤校長先生 学校の内外が連携したサポート体制 受け入れるノウハウを各学校に広げていくことが求められる

(12)

南吉田小学校(南区)藤本校長先生 外国籍等児童生徒が全体の5割を超え、ついに日本人の児童の数を上回る 本校では、外国籍や外国につながる児童が急増しています。それに伴い、全校児童の数も増加しており、 平成 24 年4月1日に私が着任した際は 583 人だったのが、平成 28 年9月1日現在では 741 人となっており、 学校全体のキャパシティを考えてもぎりぎりの状況です。外国籍や外国につながる児童の割合についても、 着任時には約 35%でしたが、現在は約 56%となっており、ついに日本人の児童の数を上回りました。そのう ち、4人に1人が日本語指導を必要としています。 年度途中の転出入が約 100 人いる中での国際教室のマネジメント 日本語指導が必要な児童の入学があると、教員全体で連携して受入れの準備をする必要があります。まず はその児童がどのくらい日本語の能力があるか、生活・学習状況はどうか、適応状況はどうかを把握し、その 上で、指導プログラムをつくっていきます。例えば、国際教室のマネジメントにおいても、この児童とあの児童 は日本語レベルが同じだから一緒に学ばせようとか、この児童は算数が得意だから同じく得意なあの児童と 一緒に組み合わせようとか、しっかりと考えています。現場では、市教育委員会や地域の支援を受けながら、 教員が一生懸命やってくれています。しかし、本校ではこれだけ在籍人数が多い上に、年度途中の転出入が 年間で約 100 人と多いのも特徴で、やっと初期指導が終わったと思ったら転出してしまい、また新たに指導が 必要な児童が入ってくる、というようなことも多くあります。そのたびに、時間割の組み直し、国際教室の授業の 組み直し等を頻繁に行わなければならず、苦労しています。 日本語指導が必要な児童に関して、国際教室での取り出し指導からなんとか一般クラスの中での学習につ なげていくのと同時に、一般クラスの授業自体は日本人の児童にとってもしっかりと質が保証されたものを提 供していく必要があります。このように求められることが多い中で、限られた教員にかかる負担は大きいのが現 状です。 学校全体で進める、日本国籍と外国籍等の児童の交流 半数以上が外国籍や外国につながる児童という状況では、他の子と違うことが当たり前という雰囲気の中で のびのびと成長できている一方で、自然な流れとして、児童の間で、同じ国籍同士でのグループ化が進んで いく傾向があります。本校では、児童が互いの文化を理解し、国籍を越えた交流ができるよう、在籍児童の出 身国の料理について学び、給食の時間に実際にみんなで食べる「MYワールドランチ」、みんなで世界の遊 びを楽しむ「世界の国とつながる時間」、中国語や韓国語など多言語で読書を楽しむ「夏休み国際読書会」な ど様々な取組を行っています。さらに、先日は、代表の児童が、いろいろな国や地域の友達と互いの思いを伝 え合い、学び合うことの大切さについて語り合う「子どもパネルディスカッション」を初めて開催しました。このよ うに、学校全体で日本国籍と外国籍等の児童の交流を進めています。本校の児童は、国が違えば様々な文化 や考え方があるということを体感しながら成長できており、これは他校ではなかなか学ぶことのできない貴重な 経験になると思います。 外国につながる児童がこれだけ増えている中では、日本に馴染んでもらう、という視点だけでは限界があり ます。お互いの文化の違いと良さを知り、理解した上で共生していく仕組みをつくっていくことが、今後より一 層求められると考えています。

(13)

三ツ沢小学校(神奈川区)八嶋校長先生 日本語指導が必要な児童は4人、少数だからこその難しさ 本校では、現在、日本語指導が必要な児童が4人います。いずれも、この2年間で入学した児童たちです。 受入れにあたっては、まず保護者の方と会って、児童の日本語レベルや学習状況を確認します。保護者の方 も、自分の子がうまくやっていけるかどうかを心配し、とても不安な表情で相談に来ます。本校としては、この街 に住み、不安を抱えながらも入学してきてくれた児童に、三ツ沢小学校に入ってよかった、と思ってもらいたい という気持ちで、懸命に取り組んでいます。 日本語指導が必要な児童が4人という状況では、1学年に1人いるかどうかですので、数自体はまだ多くあり ません。しかし、現場では、少数だからこその難しさも感じています。 例えば、外国籍で日本語指導が必要な児童が5人以上であれば、国際教室をおくことができ、担当教員も 加配されます。そして、ついていくのが難しい教科の授業を抜けて別教室でその子のレベルにあった指導を 行う、という対応をとることができます。しかし、対象児童が4人の本校では1人足らず、国際教室をおくことがで きません。そこで、担任教員が工夫して、その子の状況を考えながら、同じ教室内で周りの子とは別のプリント を配って指導するなどの対応をとっています。通常の授業の質はしっかりと確保した上での、プラスアルファー の対応となりますが、教員は本当にがんばってくれています。なお、このようにクラスの中で別の対応をとらざ るを得ない場合は、保護者にもしっかりとその状況を説明し、理解していただくようにしています。 希少言語への対応 編入学する児童が話す母語は国籍等により様々あります。そのため、場合によっては、その母語を話す児 童を受け入れるのが本校として初めてということもあります。特に希少言語の場合は、母語を用いた初期適応 支援を行うにあたって、国際交流ラウンジに対象の母語が話せるサポーターの紹介をお願いしても、なかなか 見つかりません。対象母語を話すことができ、本校に来ることができる範囲の距離に住み、さらに週1回以上来 ていただける方となると、ボランティアという現行制度の中では確保しづらいのが現状です。 さらに、希少言語の場合は、教員も全く話すことができないため、受入れにあたっては、様々な準備が必要 です。例えば、児童の母語で、「おはよう」や「トイレ」など、特に最初に必要となりそうな言葉をインターネットで 検索して把握したり、絵と母語を組み合わせたカードを手作りしたりして、児童が理解しやすいように工夫して います。 助け合う心や文化の違いなどを自然に学べる環境 最初は不安な表情だった児童も、担任教員のフォローや、母語を用いた初期適応支援、さらには日本語教 室での指導により、徐々に環境に慣れてきています。授業中もそうですが、給食の時間や休み時間等は、み んなにまじって、特にいきいきとしています。これには、周りにいる日本人の児童の手助けも非常に大きいと感 じています。子ども同士で、困っているのを感じとって、一生懸命、簡単な日本語で教えたり、伝わらなくても表 情や身振り手振りで伝えたりしてくれています。さらには、ダメなことはダメ!としっかり教えている場面もあり、 頼もしく感じます。児童には、助け合う心や、自分たちには当たり前のことでも当たり前ではないという文化の 違いなども学びながら、大きく成長していってほしいと考えています。

(14)

≪参考≫ 外国人の子どもの公立義務教育諸学校への受入れについて 外国人がその保護する子を公立の義務教育諸学校に就学させることを希望する場合に は、無償で受け入れており、教科書の無償給与や就学援助を含め、日本人と同一の教育 を受ける機会を保障しています。 日本国憲法(昭和 21 年 11 月 3 日憲法) 第二十六条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとし く教育を受ける権利を有する。 2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさ せる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。 教育基本法(平成 18 年 12 月 22 日法律第百二十号) (義務教育) 国民は、その保護する子に、別に法律で定めるところにより、普通教育を受けさせ る義務を負う。(2~4項省略) 経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(A規約) (昭和 54 年8月4日条約第6号)(抄) 第十三条 一 この規約の締約国は、教育についてのすべての者の権利を認める。 二 この規約の締約国は、一の権利の完全な実現を達成するため、次のことを認める。 (a)初等教育は、義務的なものとし、すべての者に対して無償のものとすること。 (b)種々の形態の中等教育(技術的及び職業的中等教育を含む。)は、すべての適当な 方法により、特に、無償教育の漸進的な導入により、一般的に利用可能であり、 かつ、すべての者に対して機会が与えられるものとすること。 児童の権利に関する条約(平成6年5月 16 日条約第2号) (抄) 第二十八条 一 締約国は、教育についての児童の権利を認めるものとし、この権利を漸進的にか つ機会の平等を基礎として達成するため、 特に、 (a)初等教育を義務的なものとし、すべての者に対して無償のものとする。 (b)種々の形態の中等教育(一般教育及び職業教育を含む。)の発展を奨励し、すべて の児童に対し、これらの中等教育が利用可能であり、かつ、これらを利用する機会 が与えられるものとし、例えば、無償教育の導入、必要な場合における財政的援助 の提供のような適当な措置をとる。 【参考・出典】 文部科学省 外国人の子どもの公立義務教育諸学校への受入について http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/042/houkoku/08070301/009/005.htm

(15)

1 文部科学省における支援施策について

国における取組について

文部科学省では、帰国児童生徒、外国人の子供等について、国内の学校生活への円滑な適 応を図るだけでなく、児童生徒の特性の伸長・活用など、海外における学習・生活体験を尊 重した教育を推進するため、以下のような施策に取り組んでいます。 有識者会議の意見を踏まえ、日本語指導が必要な児童生徒を対象とした「特別の教育 課程」の編成・実施について、学校教育法施行規則の一部を改正し、平成 26 年1月 14 日に公布、4月1日より施行。 (1)外国人児童生徒等に対する日本語指導の充実のための教員配置 参考:指定都市市長会からの要請 指定都市市長会では、平成 28 年 11 月、「教職員定数の改善・充実に関する指定都市市 長会要請」を国へ提出しました。その中で、国においては、貧困に起因する教育格差やい じめ等の教育課題への対応はもとより、通級による指導や日本語指導について、国の予算 折衝に左右される加配定数から予算の裏付けのある基礎定数への転換など、教職員定数の 改善・充実を早期に実現することを強く求めています。 参考:基礎定数化に向けた動き 財務省において、少子化による学級数の減少に伴い、今後 10 年で、教職員定数を約5 万人削減可能との試算が出されました。一方で、文部科学省においては、少子化等に伴う 教職員の自然減の一部を「通級による指導」や「外国人児童生徒等への指導」に必要な教 員配置にあてるとともに、対象児童生徒数に応じた基礎定数による措置への転換を求めて おり、29 年度予算案においても掲載されています。 学級数等から算定されるいわゆる基礎定数とは別に、外国人児童生徒の日本語指導を 行う教員を配置するための加配定数を措置。 (2)日本語指導が必要な児童生徒を対象とした「特別の教育課程」の編成・実施

(16)

独立行政法人教員研修センターにおいて、外国人児童生徒教育に携わる教員や校長、 副校長、教頭等の管理職及び指導主事を対象として、日本語指導法等を主な内容とした 実践的な研修を実施。(年1回、4日間、定員 110 名) 公立義務教育諸学校への就学の機会を逸することのないよう、 日本の教育制度や就学の手続等をまとめた就学ガイドブックを ポルトガル語、中国語等7言語で作成(平成 26 年度改訂)。 教育委員会・在外公館等に配布したほか、不就学となってい る外国人の子どもの就学をより一層促進するため、法務省地方 入国管理局において、「就学ガイドブック」概要版を配布。 以下の文部科学省ホームページにも掲載している。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/003/1320860.htm ※実施主体(都道府県・指定都市・中核市等)の取組に対して、総事業費の3分の1 を上限として予算の範囲内で交付を行う補助事業 ◆公立学校における帰国・外国人児童生徒に対するきめ細かな支援事業 [平成 28 年度実施自治体数 61] 帰国・外国人児童生徒の受入れから卒業後の進路までの一貫した指導・支援体制の構 築を図るため、各自治体が行う受入促進・日本語指導の充実・支援体制の整備に関する 取組を支援する。 (5)帰国・外国人児童生徒等教育推進支援事業 (3)日本語指導者等に対する研修の実施 (4)就学ガイドブックの作成・配布

(17)

◆定住外国人の子供の就学促進事業[平成 28 年度実施自治体数 14] 不就学になっている外国人の子供を対象に、公立学校や外国人学校への就学に必要な 支援を学校外において実施する自治体の取組を支援する。 ◆外国人児童生徒受入れの手引き(H23.3 配付) 外国人児童生徒の体系的かつ総合的な受入れのガイドライン。 ガイドラインの主な対象者は、外国人児童生徒を直接指導する日 本語指導担当教員、日本語指導協力者、外国人児童生徒の在籍学級 担任、学校の管理職、さらには市町村教育委員会の担当指導主事、 都道府県教育委員会の担当指導主事。 以下の文部科学省ホームページに掲載。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/002/1304668.htm ◆外国人児童生徒教育研修マニュアル(H26.3 配付) 外国人児童生徒教育を初めて担当する指導主事をはじめとして、 外国人児童生徒教育に関わる研修を企画・実施する方々を支援する ために作られたマニュアル。 大きく「研修プログラムの作成手順」、「研修プログラム作成例」、 「項目解説」、「資料」から構成されている。 以下の文部科学省ホームページに掲載。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/003/1345412.htm (6)外国人児童生徒の総合的な学習支援事業(平成 22~24 年度)

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◆情報検索サイト「かすたねっと」(H23.3 開設) 文部科学省初等中等教育局国際教育課が、 帰国・外国人児童生徒教育のために提供する 情報検索サイト(http://www.casta-net.jp/)。 多言語による文書や日本語指導、特別な配慮 をした教科指導のための教材等、様々な資料を 検索することができる。 ◆外国人児童生徒のためのJSL対話型アセスメント~DLA~(H26.3 配付) 学校において児童生徒の日本語の能力を把握し,その後の指導方針を検討する際の 参考としてもらうため、文部科学省において作成。 以下の文部科学省ホームページに掲載。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/clarinet/003/1345413.htm 【参考・出典】1-(1)~(6)各項目の説明文、図 ※但し、筆者により一部図改変、また、(6)については各リンク先を参考に筆者が説明文追記 文化庁 都道府県・市区町村等日本語教育担当者研修 平成 28 年度 実施報告 【参考・出典】1-冒頭導入文 文部科学省 平成 27 年度文部科学白書 第2部第4章第3節「グローバル人材の育成に向けた教育の充実」 http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/html/hpab201601/1375335.htm 文部科学省初等中等教育局国際教育課 発表資料「外国人児童生徒等教育の現状と課題」 http://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/todofuken_kenshu/ 【参考・出典】1-(1)参考「指定都市市長会からの要請」 指定都市市長会 教職員定数の改善・充実に関する指定都市市長会要請(文部科学省) http://www.siteitosi.jp/activity/honbun/h28_11_29_01.html 【参考・出典】1-(1)参考「基礎定数化に向けた動き」 文部科学省 平成 29 年度予算 http://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/h29/1376617.htm

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2 今後の支援の充実方策について

◆趣旨(平成 27 年 11 月5日 文部科学省初等中等教育局長決定より) 小・中学校における外国人児童生徒等の受入体制の整備や日本語指導・適応指導の充実 を図ることが急務となっている。また、外国人の子供への効果的な就学支援や学校、行政 機関、企業、NPO団体との連携による取組も重要さを増している。 これらの点を踏まえながら、学校における外国人児童生徒等に対する教育支援の充実 方策について総合的に検討し、具体的な政策提言をとりまとめるとともに、関係施策を分 かりやすく示すことにより学校現場における取組の促進を図る。 ◆開催実績 第1回: 平成 27 年 12 月1日 第4回: 平成 28 年3月7日 第2回: 平成 28 年1月 18 日 第5回: 平成 28 年4月 18 日 第3回: 平成 28 年2月1日 第6回: 平成 28 年5月 30 日 (1)「学校における外国人児童生徒等に対する教育支援に関する有識者会議」について 【参考・出典】 文部科学省 学校における外国人児童生徒等に対する教育支援に関する有識者会議 学校における外国人児童生徒等に対する教育支援の充実方策について(報告) (2)主な提言事項等について(平成 28 年 6 月 28 日公表) ここでは、学校における外国人児童生徒等に対する教育支援の今後の充実方策について、 平成 28 年6月に有識者会議から出された主な提言事項等についてご紹介します。

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1 横浜市教育委員会における取組について

横浜市における取組について

横浜市基本構想(長期ビジョン)には、「横浜は、平和や人権の尊重を基調として、世界と の窓口として歴史的に果たしてきた役割を常に認識しながら、知恵と活力を最大限に発揮し、 市民が生き生きと暮らせる魅力あふれる都市であり続けます。また、年齢や性別、障害の有 無や国籍にとらわれることなく、多様な個性を尊重し、市民自らが多様な力を地域社会で発 揮します。」とあります。 「横浜市中期4か年計画 2014~2017」では、「未来を担う子どもたちを育成するきめ細かな 教育の推進」を基本施策の一つとして位置づけ、「特別なニーズに対応した教育の推進」を主 な取組(事業)の一つに挙げて、「日本語指導が必要な児童生徒に対し、教育内容を充実しま す」としています。 また、本市教育委員会が、未来を担う横浜の子どもを育むために、平成 26 年度からの5か 年(平成 26 年度~平成 30 年度)の計画として策定した「第2期横浜市教育振興基本計画」 の目標1施策5「特別なニーズに対応した教育の推進」では、重点取組として「日本語指導 が必要な児童生徒への支援」を挙げ、「ニーズにあった支援の充実」、「関係機関との連携によ る支援の充実」に取り組むこととしています。 それらを受けて、本市教育委員会では、主に以下の支援事業を行っています。 なお、P19~P24 においては、外国籍等児童生徒の多様化、複雑化が進展している中で、 本市の支援事業をとりまく状況等についてご紹介します。 ◆国際教室 外国人児童生徒への指導を担当する教員を配置し、日本語指導、教科指導、生活適応指導 等を行う。 設置基準(H28):日本語指導が必要な外国籍の児童生徒が5人以上(教員1人加配)、 20 人以上(教員2人加配)。 ◆横浜市日本語教室 日本語の初期指導が必要な児童生徒に対して、日本語指導資格を持った講師が指導を行う。 集中教室:主に中学生を対象に通級で実施。4教室(Y校教室、豊岡教室、飯田北いちょ う教室、並木第一教室) 派遣指導:主に小学生を対象に学校に講師を派遣して実施。 指導期間:1年間(週1回~2回)(国際教室の有無等により異なる) ◆日本語指導が必要な児童生徒に対する支援事業 非常勤講師の配置:日本語指導が必要な児童生徒が一定数在籍する学校に、日本語指導、 学習指導のために配置。 外国語補助指導員の配置:日本語指導が必要な児童生徒が一定数在籍する学校に外国語が できる補助指導員を配置し、母語を用いて日々の児童生徒指導、 学習支援、保護者対応等を支援。 (1)日本語指導が必要な児童生徒への支援事業

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◆母語を用いたボランティア支援 初期適応支援:児童生徒の母語ができるサポーターによる学校生活への適応支援。 (15 回~20 回) 学習支援:児童生徒の母語ができるサポーターによる学習支援。 (国際教室設置校のうち教育委員会が委嘱) ◆学校通訳ボランティア:各種説明会、個人面談、家庭訪問等における保護者への通訳支援。 ◆各種ガイドブック等の発行 ・「ようこそ横浜の学校へ」:Ⅰ 日本語指導が必要な児童生徒受け入れの手引 Ⅱ 学校通知文・用語対訳集(※7か国語対訳) Ⅲ 保護者の方へ ~横浜の学校生活~(※7か国語対訳) ※英語、中国語、スペイン語、タガログ語、韓国・朝鮮語、 ポルトガル語、ベトナム語 ◆日本語指導者養成講座:主に教職員を対象に、日本語指導の仕方、日本語指導が必要な児 童生徒の受入れと指導等についての研修の実施 ◆外国語指導主事助手の配置:教育委員会事務局に外国語対応が可能な嘱託職員を配置。 (英語、中国語、スペイン語、ポルトガル語対応) (2)日本語指導が必要な児童生徒への支援関係図 各 区 国 際 交 流 ラ ウ ン ジ 等 公 益 財 団 法 人 横 浜 市 国 際 交 流 協 会 (YO KE ) 横浜市日本語教室 横 浜 市 教 育 委 員 会 国 際 教 育 課 国 際 理 解 教 育 担 当 「学校通訳ボランティア」 派遣事業 市立小・中・義務教育学校(国際教室を含む) 相談 いれば紹介 学校通訳 ボランティア 派遣 依頼 日本語講師 申請 派遣 「ようこそ横浜の学校へ」 「帰国児童生徒教育ガイド」 地域協力者等 協 力 日本語指導者養成講座 外国語 指導主事助手 対応言語: 英語、中国語、 ポルトガル語、 スペイン語 母語を用いたボランティア支援 ●初期適応支援事業 ●学習支援推進事業 依 頼 母語 サポーター 「日本語指導が必要な児童生徒 支援非常勤講師」 配置 「外国語補助指導員」 配置 依頼 派遣 ・「帰国児童生徒教育ガイド」

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◆学校通訳ボランティア派遣需要の高まり ◆対象言語の多様化 ◆ボランティアが置かれている状況 学校での母語を用いた支援では、児童生徒指導や進路指導、発達障害が疑われるケースの 説明などに対応することも多く、学校に関する基本的な知識や、専門的な内容などが必要と なります。しかし、その大部分をボランティアに頼らざるを得ない状況にあり、十分な研修 を実施したり、専門性のある人材を派遣したりすることができていません。 また、学習指導を行う場合にも、授業の内容を理解したうえで対応することが求められる 場面もあり、支援ができるかどうかは個々のボランティアの力量に任せざるを得ない状況に あります。 (3)支援事業をとりまく状況 学校通訳ボランティアや母語を用い たボランティア支援は、各学校の依頼 を受け、公益財団法人横浜市国際交流 協会(YOKE)や国際交流ラウンジ などから派遣されています。 右図は、学校通訳ボランティア派遣 数の変遷です。派遣数は年々増加し、 27 年度は 10 年前に比べて、約3倍と なっており、派遣需要が高まる中、ボ ランティアの確保が必要となってい ます。 学校通訳ボランティア派遣数 ※H18 年度から教育委員会委託 言語 件数 割合 中国語(方言含) 494 50.2% スペイン語 109 11.1% 英語 95 9.6% ベトナム語 91 9.2% タガログ語 84 8.5% ポルトガル語 41 4.2% タイ語 26 2.6% ロシア語 14 1.4% インドネシア語 7 0.7% マレー語 6 0.6% ネパール語 6 0.6% 韓国・朝鮮語 5 0.5% ベンガル語 3 0.3% ルーマニア語 3 0.3% ウルドゥ語 1 0.1% 平成27年度 言語別派遣件数 母語による支援や通訳では、児童生徒の母語が多 様化していることから、学校からのニーズに合わせ て、様々な言語に対応できるようにするための、ボ ランティアを見つけることが難しくなっています。 左図は、学校通訳ボランティアの 27 年度の言語 別の派遣件数です。中国語が最も多く、半数を占め ていますが、中国語についてはボランティアの登録 者数も多く、それほど派遣調整に苦労はありませ ん。 一方で、学校からの派遣ニーズに応えられなかっ たケースは、28 年度は 10 月中旬までに 28 件あり、 その内訳はベトナム語 14 件、タガログ語4件、ラ オス語3件と続きます。 派遣依頼が多くない言語でも、それに対応できるボランティア登録者が少ないと、不成 立が生じやすくなります。 通訳を見つけることが困難な言語などに対応するためには、「ようこそ横浜の学校へ」の ような資料についても、現在の7か国語対応から対応言語数を増やしていくことが求めら れます。

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◆義務教育課程修了後の状況 小学校や中学校においては、P17、18 掲載のとおり、日本語指導が必要な児童生徒に対す る様々な支援が実施されています。しかし、義務教育課程を修了した生徒に対しては、小・ 中学校において実施されているほどの支援のツールはありません。近年では、中学校3年生 の途中から来日する生徒も増えてきており、日本語能力も十分ではないまま、卒業を迎える ことになります。こうした子どもたちが、今後日本で自立した生活を送るためにも、義務教 育課程修了後の支援についても求められています。 ◆進路支援の状況(公益財団法人かながわ国際交流財団によるアンケート調査より) 外国籍等児童生徒が、日本社会で育ち、将来を切りひらいていく上で、大きな分岐点とな るのが高校進学です。しかし、外国籍等児童生徒の高校進学には、日本語力の問題や文化的 背景の違い、保護者の理解不足による問題など、様々な課題があります。 こういった進路に関する状況を把握するため、公益財団法人かながわ国際交流財団では、 神奈川県教育委員会や本市を含む県内市町教育委員会等の協力により、「神奈川県における国 際教室在籍生徒の進路にかかわるアンケート調査」を継続して実施しています。 そこで、ここでは、その結果報告書(対象:2016 年3月卒業生)から引用する形で、進路 の状況や進路支援の課題等についてご紹介します。 なお、本アンケート調査結果報告書の全編は、公益財団法人かながわ国際交流財団のHP (http://www.kifjp.org/news_tabunka/3309)において閲覧することができます。 <調査対象> 神奈川県内の市町教育委員会(13 市町)、横浜市内の国際教室設置公立中学校(17 校) (対象中学校数の合計:48 校) <用語説明> 在県外国人等特別募集(在県枠)とは 神奈川県の公立高等学校入学者選抜制度では、「在県外国人等特別募集」を実施してい る。志願資格は、受検する年の2月1日現在、外国籍または、日本国籍を取得して3年以 内で、日本での在留期間が通算3年以内(小学校入学前の在留期間を除く)の人。 受検科目は、国語、英語、数学の3科目で、他に面接がある。問題は一般募集と同じだ が、問題文にふりがなが付いている。 2016 年度現在、在県枠が設置されている高校。( )内の数字は 2016 年度の募集定員数。 県立鶴見総合高校総合学科(20)、 県立神奈川総合高校単位制普通科 国際文化コース(10)、 県立平塚湘風高校単位制普通科(10)、 県立相模原青陵高校単位制普通科(10)、 県立橋本高校普通科(15)、 県立有馬高校普通科一般コース(10)、 県立座間総合高校総合学科(10)、 県立愛川高校普通科(10)、 県立相模向陽館高校(定時制) 単位制普通科午前部(10)、 単位制普通科午後部(10)、 横浜市立横浜商業高校国際学科(4)

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参考図表:前回調査の結果(2015 年 3 月実施) 海外帰国生徒特別募集とは 海外帰国生徒特別募集の志願資格は「保護者の勤務等の関係で、継続して2年以上外国 に在住し、平成 29 年度入学者選抜の場合、帰国した日が平成 26 年4月1日以降の人(県 立神奈川総合高校の後期募集の場合は、平成 26 年 10 月1日以降に帰国した人)」である。 次の公立高校8校で特別募集を実施する。( )内の数字は 2016 年度の募集人員数。 神奈川総合高校(30:前期募集 10、後期募集 20)、横浜国際高校(20)、新城高校(10)、 西湘高校、鶴嶺高校(15)、弥栄高校(5)、伊志田高校、橫浜市立東高校(10) 海外から帰国した生徒の中には、日本語指導が必要で、国際教室で学ぶ生徒もいる。 なお、西湘高校と伊志田高校は、2017 年度入学者選抜より海外帰国生徒特別募集を実施 する。 <国際教室に在籍し、2016 年3月に卒業した生徒の進路状況> 前回調査では在県枠に該当する生徒の 47%(右参 考図表参照)が在県枠を活用し進学していたが、次頁 の[図表6]からわかるように今回の調査では 36%に 減少している。人数の増加に在県枠が対応しきれてい ない現状が伺える。それに呼応するように公立定時制 高校への進学は高い割合を示している。在県枠に該当 しない生徒に関しても公立定時制高校への進学割合 は高く 23%となっている。国際教室に在籍している 生徒全体では 25.8%が公立定時制高校に進学してい る。 県内公立中学校の全生徒の公立定時制への進学率 2.9%と比較すると、国際教室に在籍する生徒の公立 定時制高校への進学割合がいかに高いか分かる。これ が生徒の積極的な選択による結果なのかあるいは消極的な選択の結果なのか、自由記述の結 果によれば、定時制への進学は、生徒の積極的選択ではなく、どちらかと言えば消極的選択 であると思われる。 地域ごとの在県枠の進学割合[図表7]によると、横浜市に在住する生徒の在県枠への進 学割合は 26%で、他の地域より低い。在県枠に該当する生徒の 61%にあたる 70 人が横浜市 に居住しているが、その地域の在県枠の募集定員は 34 人である。在県枠に該当する生徒が多 く居住する地域において定員数を増加させることが求められている。 本市教育委員会によると、平成 29 年度の入学者選抜より、新たに横浜市立みなと総合高校に おいて在県外国人等特別募集を実施し、外国につながる生徒の積極的な受入れを実施していく とのことです。 補足(市会ジャーナル筆者追記) 補足(市会ジャーナル筆者追記) 「在県外国人等特別募集」、「海外帰国生徒特別募集」共に、廃止と新設を含めた 2017 年度の 募集校及び定員数が発表されていますので、以下の神奈川県のHPよりご確認ください。 http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p1078096.html

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[図表6]国際教室に在籍し、2016 年3月に卒業した生徒の進路状況(在県枠の該当別) [図表7]地域別、在県枠のある高校の定員数と国際教室の卒業生徒数の進学状況 (2016 年度入学者選抜) 地域別 川崎市 横浜市 東部 横浜市 その他地域 横浜市の 合計 湘南三浦 地区 県央部 県西部 計 在県枠のある高校の 設置校数 0 校 2 校 1 校 3 校 0 校 6 校 1 校 10 校 上記の募集定員 0 人 30 人 4 人 34 人 0 人 75 人 10 人 119 人 国際教 室の卒 業生の うち 在県枠に該 当する(A) 6 人 55 人 15 人 70 人 3 人 28 人 7 人 114 人 在県枠で進 学した(B) 3 人 14 人 4 人 18 人 1 人 17 人 2 人 41 人 在県枠への 進学率(B/A) 50% 25% 27% 26% 33% 61% 29% 36% ※国際教室在籍生徒数合計のグラフにおける公立全日制と公立定時制への進学者数には、在県枠入学者 41 名(全日制 36 人、公立定時制5人)を含む。 ※参考として掲載した「県内公立全中学校生徒」の進路状況のグラフは、神奈川県ホームページに掲載され ている「神奈川の教育統計 平成 27 年度公立中学校等卒業者の進路の状況」 (http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6559/p1060258.html )をもとに作成した。

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<国際教室での進路支援について課題に感じていること> 国際教室での進路支援について課題に感じていることを、選択肢形式と自由記述形式の併用 で尋ねたところ、下記の結果となった。(複数回答可・詳細は調査票を参照) 在県枠に関する回答は、[図表8]にまとめた。ここでは、在県枠の定員数が不足しており、 なおかつ通学可能な地域に在県枠の設置校が少ないことを指摘する声が多かった。また、滞日 年数が一定期間以上あることから在県枠の条件に該当しない生徒であっても、日本語や学習面 でハンディキャップがあることが指摘されている。 [図表9]にまとめた進路支援全般に関する回答では、「経済的な理由で私立高校に進学で きない」「全日制を希望していても定時制しか選択肢がない」「保護者への情報提供が難しい」 の3つが上位に並んだ。先に述べた国際教室の在籍生徒の公立定時制高校への進学の割合が高 いこととつなげて考えると、定時制への進学は、生徒の積極的選択ではなく、どちらかと言え ば消極的選択であると思われる。また公立定時制高校への進学を含め進路について保護者と相 談する際にも困難が多いだろうと推測される。これらに関連する意見は、自由記述欄の回答に も在県枠の該当条件の緩和を求めることを含め、多く寄せられている。 [図表8][図表9]それぞれでまとめている、在県枠と第5号様式(高校受検の際に、問 題文へのルビふりなどの配慮を申請するための文書の様式)の制度についての周知が進んでい ないことについての回答は、前回調査よりそれぞれ1件増加した。学校に向けた制度に関する 継続的な情報提供が求められる。 今回から加えた高校に入学後の支援についての質問[図表 10]では、生徒・保護者への通訳 支援の必要性の選択が最も多く、次いで合格後の手続きの難しさが挙げられた。合格後にすぐ に保護者及び生徒に対して手続きが円滑に進められるよう通訳等の支援が必要なことがうか がえる。そのことと関連して、自由記述欄に入学後の生活支援について高校から様々な配慮が あったことを感謝する声があった。 [図表8] 在県枠について ※複数回答可 [図表9]進路支援全般について ※複数回答可

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[図表 10]入学後支援について ※複数回答可 【参考・出典】1-導入文、(1)、(2) 横浜市教育委員会事務局 国際教育課 「日本語指導が必要な児童生徒受入れの手引」 http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/sidou1/nihongoshido-tebiki/ 【参考・出典】1-(3)学校通訳ボランティア派遣数グラフ、平成27 年度言語別派遣件数表 公益財団法人横浜市国際交流協会(YOKE)提供資料より筆者作成 【参考・出典】1-(3)進路支援について ※一部筆者追記、改変 公益財団法人かながわ国際交流財団 「神奈川県における国際教室在籍生徒の進路にかかわるアンケート調査」(2016 年 3 月卒業生対象) http://www.kifjp.org/news_tabunka/3309

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2 学校現場での受入れ体制づくりについて

横浜市教育委員会「日本語指導が必要な児童生徒受入れの手引き」において、受入れに あたっては、国際教室担当教員や担任だけに任せるのではなく、以下に記載されているこ とを参考に役割を分担し、日本語指導が必要な児童生徒を学校の全教職員で受け入れると いう意識で体制づくりに取り組むこととしています。 学校現場には、授業の準備・実施、生徒指導、部活動、各種行事、保護者・PTA対応 など、様々な業務等を抱えながら、日本語指導が必要な児童生徒の受入れ体制についても 構築していくことが求められるため、教育委員会においては、P17~P18 掲載の各種取組に より現場の支援を行っています。 ◆校内サポートチーム態勢を整えるとともに役割分担をする。 ◆開かれた校内指導体制を確立する <温かい面接> ○管理職は保護者や児童生徒が校内で最初に出会う人となるため、温かい雰囲気で迎 (1)管理職の役割

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えるようにする。また、行事の写真やビデオなどをもとに日本の学校の様子を伝え、 日本の学校生活や児童生徒の様子を少しでもイメージできるようにする。 ○最初の段階で尋ねておくべきことがあるため、校内の担当者とともに質問事項をま とめておき、保護者の意識や配慮事項などを確認する。可能な範囲でサポートチーム のメンバーに同席してもらう。 ○各種の手続きや持ち物の準備など、保護者も不安なことがたくさんあるため、保護 者の考えを聞くためにも通訳を依頼し、お互いに必要な情報をしっかり伝える。 <具体的な支援内容> ○管理職が保護者、児童生徒本人の意向を確認した上で、「特別の教育課程」を編成し、 必要に応じて横浜市教育委員会国際教育課へ「日本語教室」の入級を申請したり、「母 語初期適応支援」の手続きをしたりする。 ○世界へ「開かれた学校」への全教職員の意識改革を図る。 ・家庭への配布文書には、可能な限りルビをふり、平易な日本語の使用を心掛ける。 ・校内案内掲示等に可能な限り多言語での表示を心掛ける。 ・転入の時期や家庭の事情などを配慮して、標準服、体操服や学用品などのリサイ クルや貸し出しのシステムを活用するなど、支援の手立てを整える。 ・保護者だけでなく通訳や支援者が学校へ入りやすい態勢を整える。 ・朝会、集会等の講話で国際理解に関係した内容を取り上げるよう努める。 ・学校行事の中で、外国籍等児童生徒が主体的に参加できる内容を計画する。 ○国際教室を設置する場合には、必ず専用の教室を確保し物品(対訳辞書や日本語指導 用教材等)を整備する。 <研修の企画> ○外国籍等児童生徒の受入れや指導について、横浜市教育委員会の担当者や受入れ経験 の豊富な学校、地域のボランティア団体などから情報を集め研修を行う。 ◆保護者への連絡・協力・働きかけ <日常のお知らせ> 日頃から、保護者と日常的に連絡のとれる方法を確認しておく。連絡のとれる時間帯、 仕事の時間帯などを把握し、直接知らせる必要があれば電話したり、日本語が不十分な 保護者に母語による手紙やふりがなをつけた手紙を渡したりできるようにする。 (2)学級担任の役割

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<配布物・提出物> <面談> 面談のときは、通訳ボランティア制度を利用し、通訳をつけてクラスでの様子や日本語 の力、評価・評定の仕方などについてはっきりと伝えるようにする。曖昧な表現では伝わ りにくいこともある。子ども本人やきょうだいを通訳にすると肝心なことが伝わらない場 合もあるので、極力避ける。通訳をつけると約2倍の時間がかかると考え、面談の計画に は余裕をもつようにする。 <緊急の場合> 事故や子ども同士のトラブルなどが発生した場合、必要な場合は通訳を依頼し、保護者 への連絡、事情や状況の説明をきちんと行い、早く処置や解決ができるようにする。 ◆専科教員(小学校)および教科担当教員(中学校)や日本語講師との連携 <教員同士の連絡> 毎日の様子を簡単に記録するファイルなどを作成し、学級での学習状況を伝えるととも に、教科での様子など情報の共有を図り、連携をとる。 <専科教員(小学校)/教科担当教員(中学校)との連携> 小学校では、音楽や家庭科などの実技教科を専科教員が担当することがある。たとえば 来日前の国では、音楽の授業で「リコーダー」などの学習がない国もある。家庭科の調理 実習などで必要なものがあれば、実物や写真を見せながら持ってくるものを理解させると ともに、使用方法を実際に見せながら参加できるようにする。持ち物がそろわない場合の 対応を考えることも必要。 <日本語講師との連絡> 日本語教室の講師へ学校行事等が記入された月間予定表などを提出する。通級(主に中 学生)の場合、開始日の面談に本人と保護者と一緒に参加する。派遣指導(主に小学生) の場合、開始日の面談に保護者の同席を求める。 【参考・出典】 横浜市教育委員会 日本語指導が必要な児童生徒受入れの手引 http://www.city.yokohama.lg.jp/kyoiku/sidou1/nihongoshido-tebiki/ 毎日たくさん配布される学校からの文書 は、保護者にとってどれが重要か分かりにく いため、提出する必要のあるものや、授業参 観のお知らせなど重要なものには決まった 印をつけるなど配慮する。 「学校通知文・用語対訳集」にあるものや 翻訳の依頼(国際交流ラウンジなど)が可能 な場合は翻訳したものを渡すようにする。

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トピックス

旧富士見中学校の跡地において、横浜吉田中学校の教育環境の充実と外国籍等児童生徒 の急増への対応等を踏まえ、新たに第二校舎を整備し、現在横浜吉田中学校内にあるコミュニ ティハウスを移転するとともに、以下の機能を有する日本語支援拠点施設が新設されます。 1 日本語支援拠点施設が求められる背景 (1) 日本語指導が必要な児童生徒の急増 外国籍等児童生徒及び日本語指導が必要な児童生徒の急増に伴い、学校での対応 の多様化や、日本語、指導が必要な児童生徒が集中する学校での教科指導時間の確 保、子どもの学力向上への対応が課題です。 (2) 日本語指導が必要な児童生徒の受入れ及び指導の不十分な態勢 日本語指導が必要な児童生徒が様々な地域で増加していることから、これまで受 入経験がない学校での受入れや指導のための支援が必要です。また、年度途中での 編入が多いことから、学校での受入れや指導の態勢が整わない状況があります。 2 日本語支援拠点施設の機能・効果 (1) 日本語指導・教科学習の準備 ア 機能 ○プレクラスでの学校生活の体験 ○集中的な日本語指導 ○日本語レベルや母語での学習状況等の確認 イ 効果 ○児童生徒の学校生活への早期適応 ○できるだけ早い段階での日本語の習得 ○学校での教科学習支援の充実 (2) 相談対応・コーディネート ア 機能 ○入学前等の学校ガイダンス ○保護者・児童生徒の相談支援と関係機関とのコーディネート ○進路・進学相談の充実 イ 効果 ○児童生徒・保護者が安心して過ごせる学校づくり ○教職員の負担軽減 (3) 情報収集・提供、研修・研究 ア 機能 ○拠点施設で蓄積したノウハウの各学校への周知 ○日本語指導や教科学習のためのカリキュラム・教材等の研究及び教員育成 ○区役所、YOKE等の関係機関との連携 イ 効果 ○学校における児童生徒の円滑な受入れ ○担当教員の専門性の向上 ○学校に対する様々な支援の充実

横浜市初!日本語支援拠点施設の新設について

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3 今後の主なスケジュール 29 年3月 <参考>所在地周辺地図及び平面図 本市では初となる日本語支援拠点施設ですが、岐阜県可児市では、全国に先駆けて、「ば ら教室KANI」という施設において、外国籍等児童生徒に対し、学校教育に必要な初歩 的な日本語指導や生活指導等を行っています。 今回は、この「ばら教室KANI」の取組について、現地取材を実施することができま したので、P35~P41 においてご紹介します。 コミュニティハウス(現横浜吉田中学校内)の移転 第二校舎の供用開始 日本語支援拠点施設の運用開始 1 所在地周辺地図 横浜吉田 中学校 第二校舎 建設地 関内駅 3 階 2 平面図 日本語教室 プレクラス 玄関 コミュニティハウス 2 階 1 階 4月 8月~9月

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3 市内の支援施設、団体等について

情報提供、相談、通訳派遣、日本語教室など、外国人市民への生活支援のための様々な 活動を行っています。通訳派遣については、本市の「学校通訳ボランティア」派遣事業(P 18 掲載)による、市立小・中・義務教育学校への派遣を最も多く行っています。 また、本市において外国人の集住する、鶴見区、中区、南区の国際交流ラウンジの管理 運営を、各区からの委託を受けて行っています。 平成 29 年1月現在の主な事業は以下のとおりです。 国際交流・多文化共生の地域の活動拠点としての役割を持ち、外国人市民のための生活 情報提供、相談を多言語で実施するとともに、日本語教室の開催、通訳ボランティアの派 遣、国際交流イベントなどを行っています。翻訳協力を行っているラウンジもあります。 また、P18 に掲載しているとおり、本市の「母語を用いた初期適応支援事業」、「母語 を用いた学習支援推進事業」、「学校通訳ボランティア派遣事業」について、市立小・中・ 義務教育学校からの相談や依頼を受け、ボランティアの紹介や派遣を行っています。 その他、外国籍等児童生徒対象の日本語指導や教科補習の教室についても、国際交流ラ ウンジ自身で主催したり、区内で活動している団体の教室を紹介したりしています。 ◆市内の国際交流ラウンジ一覧 ・青葉国際交流ラウンジ ・金沢国際交流ラウンジ ・港南国際交流ラウンジ ・港北国際交流ラウンジ ・都筑多文化・青少年交流プラザ ・鶴見国際交流ラウンジ ・なか国際交流ラウンジ ・保土ケ谷区国際交流コーナー ・みなみ市民活動・ 多文化共生ラウンジ ・いずみ多文化共生コーナー (1)公益財団法人横浜市国際交流協会(YOKE) (2)国際交流ラウンジ 【参考・出典】 公益財団法人横浜市国際交流協会(YOKE)HP( http://yoke.or.jp/index.html ) 国際交流ラウンジ連携支援 日本語学習コーディネート 国際交流ラウンジ運営 多言語情報発信 多言語サポーターの派遣 在住外国人の災害対応 よこはま国際協力・国際交流プラットホーム 国際理解 海外介護人材支援 ●多文化共生のまちづくり ●人材育成・市民活動の支援 ●国際交流情報提供 ●国際協力の推進 国際協力センター運営 (国際機関支援・地球市民プログラム) 横浜市国際学生会館 国際交流情報提供・広報

参照

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