KriyasaIpgrahapa
五
jika
に
説
か
れ た
灌
頂
前
行
の
諸 次第
(
2
)
一「
弟子
受
認
(
Sisyadhivasana
)
」
,和 訳
と註
解
一桜
井
宗 信
〈論文 要 旨〉
ここで筆者 が 「灌頂前行の諸次第」と仮称してい るのは, 「曼 茶羅造壇の次篤」 と瓶 灌頂 以降の 「狭義の灌頂 次第」 との 間で 弟子に対し て行な わ れ る諸 儀礼の次第を指 す。 当該の資料
K7
砂衂醐g
擢 肱 ρ励 ゴ鋭σ (KS
) の 場合 《弟子受認の次第》 と 《弟子 引入 の次第 》がこれに 当た り, .それぞれ 「弟子受 認 (Si
§yzadhivasana )」 と 「弟子引入儀軌 (9iSyapravegavidhi
)」 で説かれて い る。 本稿で は前者を取 り上 げ訳註を提 示し, その 構造を 明 らか にする。こ の 次第は伝統 的 な作壇法では曼茶羅造壇の前で行 な うよ う規定 されて い るが,
KS
は多 くの 《灌頂儀軌
》類 と同様 ’ 「弟子引入儀軌」と連続させ て行な う。 構成 は概ね無k
瑜伽タン トラ階梯のそれに対応するが, 儀 礼の具体的な内容 面で .Anandagarbha
著Sarvaval
’rodaya か らの影響が認め られ, 本書成 立の 基盤 を探る上で注目されるe ’序
筆 者はこれまで に 肋 お α解
g7
σ加 ρ碗ガ
肋 (以下KS
) に説かれ た言わば 「狭
義の灌
頂次第
」で ある瓶灌頂
〜第
四灌
頂の 四次第
に 関して考察
を行い, そ の結果を報告
する機 会を得
て来た。 そこ で儀礼実
修のJl
頁序
か ら言え ば前後
して し ま うが, 「狭 義の 灌頂次第」 と関連
し て その 前に執 行され る幾
つ か の 儀礼に 関して梵文校
訂テ クス トに基
づい た検討
を も行い,KS
所説
の灌
頂儀礼
の 全体構
造を解 明す る一資
料 とす
る。こ こ で筆 者が 「灌 頂前 行の諸次第」 の 仮
称
を付して選んだ もの は,曼
荼羅造 壇の 次第
と 「狭 義の灌 頂 次第」 との 間に 設け られ た一連の儀礼
で あ り,KS
自 体の記載
に従っ て《弟
子 受認の 次第》
と 《弟子 引入
の 次 第》と
に纏
め られる。r452 −
(
13
)Kriyasarpgrahapafijikn
に説かれ た灌頂前 行の諸次第 (2
)KS
は色粉 曼荼羅
を 用い て灌
頂儀礼
を執行す
る仕方
を採
っ てい るの で,厳密
に は曼
荼羅
を築 く場所
の浄化や
墨打
な どその造
壇に関
わ る儀礼
全て を, 「灌
頂前 行
の諸
次第
」 と して取 り上げるべ きで あろ う。しか し, 伝
統
的な 「七 日作 壇 法」 が《
弟 子 受 認の 次第》
を曼
荼 羅を描 き始め る前に設定し ‘ ‘曼
荼 羅製作
の前行
” とい う性格
を も持
た せて い る かに見 えるの に 対し,KS
の揚合曼荼羅
造壇の後
に 置かれ,純粋
に弟子
に対す
る儀
礼 と して《弟子引
入の次第》
と同格に扱わ れ てい る。 また こ の仕 方は イ ン ドで 撰 述され た 文献 中に も確
か め る こ とが出来る。 以上 の 点か ら筆者は, こ れ ら2
次 第が他 の 次第
に比ぺ て 「狭 義の灌
頂 次 第」 と一層 強い 連 関を有し てい る と認め て この 仮 称を与
え, 当面の 課題
の範
囲 とした
。 (*)テ ク ス ト整
定
は既
に終
了し別に発表
の予 定がある。本稿
で は紙
幅の都 合 上, 一その 前半に相 当する 「弟
子受
認 」の 和 訳 と註 解を示し, そ こ で述べ られ てい る《弟
子受
認の 次第》
の 内容 と特 色とを明らか に する。 〈*)「
Kriygsarpgrahapafijika
に説かれた灌頂前行の諸 次第(1)一 梵文校訂テ クス トー 」 と題し て 『宮坂宥勝博土古 稀記念論 集』(法蔵 館よ り刊行予定)に掲 載される。1
.弟
子 受認 和
訳
11
] 次に弟子た ち を受 認 すべ きであ
る。[
2
]或
る老達
は真
言悉地を求
め て こ の 場で曼
荼 羅に 入 り,更
に 他の 者達
は 福徳を欲して ま た
他
め者達
は来世を求あ て[
曼
荼羅
に入 る]。 〃1
//来 世の た め に, よ り強い 誠 信を
起
こ し て賢
者は曼 荼羅に 入 るぺき
である。今生で の果報 を 目的とすぺ きで はない 。 /
/
2
/
/今 生
[
で の 果報
]を欲し てい る者 達に は来
世[
での 果 報 ] もない。 しか し一方 来世を求め てい る老に は
今
生で の広大な果 報がある。 〃3
//
と[
阿闍梨
が] 説 き聴
か せ て か ら,弟
子達
が次の よ うに言 うぺ きで ある :生 死の海よ り私を救い 出して
下
さ る唯
一 の方である貴方は教主に し て大楽
者でい らっ しゃ い ま
す
。大尊
師 よ, 私は堅 固な大菩提
の 理趣を望
ん で お り (14
) 亠 」4Sl
・; ・ます。 /
/
4
/
/
私
に真実
た る三 昧耶
を お授 け下さ い。 そし て 菩提心を も私に お授
け下さい 。仏 法 僧の 三帰 依処 を も私に お
授
け下さい 。尊師
よ,最
勝なる大 解脱の 城へ私をお
導
き下さ い。 〃5
〃
と。[
彼らが こ の よ うに]3
辺唱えて か ら,[
晦 閣梨
は]弟
子達
の 一人を代表
者 に決
め て 来たれ, 息 子よ ! 大 乗 真 言行の理趣である儀 軌を汝に 説い てや ろ う。[
汝は] 大 理 趣の適
器で ある か ら。/
/6
//
三世に出生さ れ身語心金 剛を
持
っ て お られる諸仏
は, 金剛真
言の威
力に より無 比の
智
慧を得
られ た。 //
7
//
無
比 なる真
書行
, こ れを用い て釈迦獅
子等
の諸
救護 老は, 大い なる畏怖
を起
こ させ る大 力 ある魔
の 軍勢
を打ち破
られ た。 //8
// 1)[そし て]世 間ヵミ
[
自らに]
従 うこ と を了解
な さ う[
法]
輪を転じて浬 槃 2) 3)され たの で ある。 そ れ
故
に ,息子
よ !一
切智性
を得
るた め に これ
を決意
ぜ よo /
/
9
/
/ と述べ ,私は 三 宝に 帰 依 致し ます。
今
日全てを懺悔致
し ます。 世 間の福
徳に 随喜
し,仏
菩提
に 心 を向けま し ょ う。 〃10
// と弟
子は3
辺唱 えるぺき
であ
る 。[
3
]続
い て, 〈三昧
耶よA
阜〉
と唱 え な が ら弟
子の胸
に月輪を化 作し, その 上 にH
砒p
字所
成 の五 鈷杵 [を観 想し て か ら], 彼の胸に金 剛杵
を置
い て 〈汝
は妙適
と平等
で ある。 金剛よ欲するがま まに 成 就し た まえ〉と唱える べ きで あ る。彼
の頭 頂に香水で濡 らした手
を置き
〈O
卑 金 剛薩
唾
よH
〉 と誦 すべ きであ
る。額
には月輪
上にTralp
字}:k
’ り金 鰯宝を,喉
に にHrlhl
字
にょ り金醐
薄 華
を, 頭に はKa
卑字
に よ り羯 磨 金飜を [そ れぞれ]修
習して か ら, 〈0
卑 金 剛 宝よ
一Tra1P
>∫ く0
卑 金剛法
よHr
題
Σ〈
Otp
金 圃業
よKa
卑〉 と誦 しな が ら 一450
幽 1幽 (15
):
Kriyasa
甲grahapafijik
互 に説かれた灌 頂前行の諸次第 (2
) 金 剛 薩唾 等の 姿を円満し,[更に
]
彼らの手に金剛塗香[
の 印]
に よ り塗
香を 授 けるべ きであ
るb
華鬟
匸
の 印]
に より
華
を[
授
け]
,焼香 [
の印]
に よ り彼
らを薫
ずるべき
であ
る。燈
明[
の印]
に よ り燈
明で輝
か せ るぺき
である。 [4
] 次に , 乳汁
を含
む木
で作
られた11
・指量の長さで香 水に よ り灑浄
され先端
に華
が結
ば れ 〈Orp
金剛 笑よHam
>
と7
辺念
誦され た歯木
を弟子達
に授
ける べ きである 。 そし て東 或い は北
に顔
を向
けた彼
らに先端
を噛
ませ て か ら,牛
皮 の み で覆
われた地 面に投 げさせ るべき
で ある。歯木
の落
ち方に従っ て [成 就 するで あろ う]果
を述
ぺ るべき
である。 そ の場 合,弟
子 に 向い て落
ちた な らば最上の悉
地であ
る。右側
に落
ちた な らば息災
の 悉地 で ある。 反 対に 向い て 落ちた な らば増 益で ある。 左 側に落
ち た な らば敬愛
である。 上 向 きで あ れ ば空行者
た るこ とが[
成就
する]
。下 向き
な らば地下者
の 悉 地 である。中
間の 場 所に落ちたな らば些 細 な悉 地である。 [5
] 次に 金剛夜 叉の 真言 を念
誦 し掌
で3
回掬っ た分の 水が 入 っ て い る杯
を授
けるべき
である 。 [そしてその 水で]
〈Orp
Er
距 清浄
なる法
よ, また一切の 悪 を これで清
め よ , 一切
の妄分別
を除去
せ よ,Harp
>とい う
真
言と共に[
弟子 に] 口を漱がせ るべ きである。[
6
コ 更に <Orp
金剛護よHarp
>とい うこ の[
真
言]
で念誦
した三重
に した 三つ の結
び 目を持
つ紐
を左
腕に結
び ,[
次の よ うなコ
広大
なる法
の 説示に よ・冫 て勧奨
すべ きで ある。[
邸ち]今
や尊貴
なる汝等
は無 比な る利得
を得
た。何
故な ら汝 等は こ こ で [仏]
子と共な る一
切
の勝者
に よっ て, 教説の内
に //
1
ユ/
/
全て摂
受
された か らであ る。[
更に汝 等は] 尊貴 なる方
々 によっ て[
大乗
中に
]
生み出さ れつ つ ある。 それ 故に汝等
は大乗 中
に 良 き生 を受 ける であ ろ う。 //13
//大
乗
で あ り, 大いなるも
の を 生み出
すこ の最勝の道
は吉祥
で
ある。 汝等 そ (16
) −449
一れ に
沿
っ て進み行
く者達
は ,如来
とな るであ
ろ う。〃
13
〃
[即ち] 自然生に し て大 龍
象
であ り;
一切世 間の恭
敬の対
象[
であ
る如来
VC
]. 有 無 を超越 し,虚空
の よ うに無垢
であ り/
/
14
//
甚 深に し て, 一切の憶 測に よ り推量 され るこ と な く , 依 処な く, 一切の戯
論
か ら離
れて い て/
/
15
/
/戯論
を用い る渚達
に は誤
っ て捉
えられ
るもの であ
り, 業 や所
作か ら離
れてい て , 二 諦 に依拠 して い る, こ の よ うな最 高に し て 最勝なる乗を , 理趣に
住する汝
等
は得
るであろ う。/
/
16
/
/
とい う説 法を聴 聞さ せ るべ きで ある 。[
7
] ’〔
更
に真
言行
の理 趣が]
生じ難い ことを も[
次の よ うに」
語っ てや るべ きであ
る。優 曇華
が或
る時
に時折咲 く
よう
に , 一切智奢
が世間
に畠現
する こ とは時
々起こ っ た う
起
こ らなか っ た りで あるe/
/
17
/
/
そ れ よ りも
更
に秘密真
言 行の理趣が [世 間に出現 するこ とは] 生じ難
い。そ れ
故
に無
比な る有儔利
益を浬槃す
る こ とな く行
え る。/
/
18
//何 倶胝 劫に も亙 り今に 到るまで行な わ れ て きた悪
行
, そ の 一切が こ の ような
曼
荼 羅を見た後
に は消滅
する。 //
19
/
/
況
ん や,永遠
に尊敬
を受 け続け
る方
々 の真言
理趣
に住
した者
は,救護者
の諸
真
言 を念
誦 する か らこ そ無
上[
の位]
に達す
る。/
/
2
◎//
4)こ の
最勝
行に 対して完 全に堅 固 な意志 を 持つ 者達にとo て は, 一切苦の源である悪趣は壊滅 する。
/
/
21
/
/
匸
8
]次
にDh
輙 字所成
で汚損
の ない 一握
りの ク シ ャ草
を〈
0
単 金醐 利
よDharp
>とい うこ の[
真
言]を7
辺 誦 して枕
用に , 一握 りの ク シ ャ草
を[
体
をユ 磨 くた め に ,Ha
字
所 成の ク シ ャ 草を くOtp
金 剛護
よHa
即〉 とい うこ の [真 言コ
を七 辺 誦して寝
床 用に[
そ れ ぞれ]授
けて次
の よ うに書 うべ きである :立 ち 上 がれ,
良 き春達
よ。汝等
は 明朝大黌
荼羅
を見
るであ
ろ うe 見た ま ま ・−448
− 一 (17
)Kriy
互sarpgrahapafijikct に説かれた灌頂前行の諸 次第 (2
)の
夢
を も語
ら しめ られ るであ
ろう
。 −以 上 が
弗子受認
であ
る。/
/
/
/
訳
註
1
) 「転 じ ての」 原語は ‘pravrtya
’ である。 し か し筆 者が用いたKS
梵文写本の うちこれ を 示 して い る の
is
i
写本のみで あ駕 残 りは ‘prav
鉾掘 (h
), を擦っ てい るg その場合意味は 「(「法」輪 を)転 じ られ た方々」と解釈さ れ, 諸仏を表す語 と理解されよ う。 テ クス トとして は これ も充分可能である。 _ _ {1) しか し本 偈を 引用 する % ,・ ムκ が ‘prav ;tya ’ の読みを伝え, また
SP
やYP
な ど が伝える チ ベ ッ ト語訳の 読み ‘
bSkor
naS ’ もこれを支持して い るので , こ こでも こち ら を採る こ と とした。 .2
) 「涅槃され牟」の原 語は ‘1 童 膿 簡’であるが, 菊註で遠ぺ た ‘prav 鉾t飢 蔭)’の読みを示す幾つ か の 写本がこれの 代わ りに ‘nirv ;ttall’ を採っ て い る。 筆 者は他轡 所
引の 読みを も参照し て
を採 用し
te
が, もテ クス トとし て は可能である。 その場 合これは ‘ praVtrttE〈
b
ソと詞格の語と な りf t両岩舎わせ でr
(r
法」輪塗
)転 ずること を完成させた方々 」 と解釈され よう 。
3)
「これを」.O
原 語は ‘imalp
’ で あるが, これは ‘idam
’ の くAc
. sg。f
,〉で はな く’‘
imam
’ の meter causa で あ り, 文脈上 「大真言行理 鱸の儀軌」を搆 し てい るe4
) 「完全に堅圃な ⊥の 漂 語 は ‘ atyantanigcala ’ でKS
梵文写本の多くがこの読み (3)を示し てい る。 ま た 『大 日経』蔵漢訳 本も一致して の読みを支持する。
一方
KS
のTe
写本は ‘ atyantap .irmala
’ を採 り , 鬮チ ベ ヅ ト語訳 ‘sin tudri
ma med ’ もこれ を支持
畜
る。 更にVA
・AK
な ど本偈を引用する文献中鵜 を支持する例を多 く見 出せ る。 恐らく本 偈の この部分には
2
通 りの異 なウ た伝承が存在し たのであろ う。 こ こで は現行 『大 日経』の伝 える読みで ある点を考慮し て を採罵 した。
(
1
)AK
(1
−1
)P
.130
,L
18
.同頁の脚注18
)にV
π ・五K
の写本の何本かが tprava −rtya ’を示し てい ることが記さ れ てい るが, γπ: ケ ン ブ リッ ヂ写本 (
Bendall
Add
.1
?03
)92aE
; 東大写 本 (Matsunami
350
)73bS
も ‘pravrtJra’を採っ て いる。 (
2
)SP
:D
.174b7
・P
。206b6
−7.YP
:D
.235a
!・P
,213a2
, (3
)Tib
.:p
。80
,」.7
;Ch
.:p
.8c
,1
,17
. (4
>AK
(1
・−2
)直 18,1
.8
.この勉の例 とし てyp
:D
.236a5
・P
。214
民 ※参照 文 献の略号及 び使用テ ク ス トは後掲 略号, 及び 参照テクス ト・ 文献 を見よ。 (18
) 一一 “7
一一項 目 名
1
,曼荼羅入住の 目的の 説諭2
.弟子の請 願3
.受認の許可4
.懺悔 ・随喜 ・ 帰依 ・発心5
.四処加持6
.四供養7
. 歯木作法8
.漱口作法9
.臂釧の授与10
.説法に よ る勧奨11
.真言行理趣が生じ難い こ との 説 示12
.ク シ ャ草の授与13
, 予定の告 知E
ハ フ グラ フ [2
] 〃 〃 〃 [3
] 〃 [4
] 匸5
] 匸6
] 〃 匚7
] ]8
〃 r 」・ 項 目 名 所載シ セ ク ョ ン1
. 弟子の 請願 §41
2
.懺 悔 ・随喜 ・帰 §§42
・43
依 ・発心3
。四処加持§44
4
.四供養 §45
5
. 歯木作法 〃6
.クシ ャ草の 授 与 §46
乳 臂釧の 授与 §47
8
. 説法に よ る勧 奨 §48
9
.予定の 告知 〃 【表2
】SV
<<弟子受認の 次第 》 【表1
】KS
《弟子受認の次第》 ’ 項 目 名D
.ed.P
.e{工 項 目 名D
.ed. P .ed.1
.曼荼羅入柱の 目的174bi
−3206a ‘−71
.曼荼 羅入住の 目的 の説諭a
自身に引入 して浄 化する と観 想3
,弟子の請願 生 受 認の許可76b4
−5 −b6
_b7
−77a3
92aO
−b2
_b8
_b5
−93a1
の説諭2
. 自身に引入して灌 頂すると観想3
. 弟子の請願41
受認の 許可5
.懺悔 ・随喜 ・帰依 ・ 発心 一b4
−b5
−175al
−a2 鰰a8 −b3
_b6
−b7
臥 発心6
.三 処加持 一a4 〃 〃 _a2a
防護 (甘露軍荼利真言)と三 処 加持 一a3 一
207a2
7
.四供養 一a5 一a『z
四供養一 ・−a4 〃8
.歯木作 法 一a5 一a・ & 歯木作 法 , _a7 一a79
.灘ロ作 法 〃 一a5 ’ 甑 漱 口作 法 ヨb1
_a81
α クシャ草の 授与 〃 ノ’ 10. ク シ ャ 草の授与 〃 _b1
11
.臂 釧の授与 一a7 〃11
.臂釧の 授与 一b2
_b2
12
.説法に よ る勧奨 一b4
一b3
12
.説 法に よ る勧奨 _b6
_be
13. 防護 〃 _b4
13 ,.防護 (甘露 軍茶利 〃 〃14
. クシ ャ草上に 横 臥 _b5
〃 真言 ) させ 予定の告知14
. 律儀の授与176a1
一208a2
15
,夢判断 〃 _b5
‘1
臥 クシ ャ草上に 横 臥 〃 〃16
.律儀授 与の規 定 一b7
噛 _b7
させ 予定の告知 【表3
】GM
《弟子 受認の 次 第》 一 446 一 【表4
】SP
《弟子受 認の 次 第>> ,(19
)Kriy2sarpgrahapafijikE
に説かれ た灌頂前 行の 諸次第 (2
) 項 浸 名S1
ζt.瓢S
.Tib
・(D
.) 互K
1.曼荼羅入住の 目的の 説諭68b
〒−69a167a
廴b1
(1
−1
)ρ.128
,ム19
一 ρ.130
,ム1
乞 自身に 引入 し て灌頂する 一al 一b2
(王一1
) 一偲 と観 想a
弟子の請願 一a4 一b4
〃 一ム11
生 受認の許可 一a7 _b7
〃 一〜、20
凧 共な る律儀の 授与 _b1
二68a1
〃 「ρ.132
,ム3
・6
. 阿闍梨の律儀の授 与 一70a1
;b
・ 一alt・ of (1
−1
); (1
−2
)ρ.14
,〃.2
−22
・ 乳 三処加持 一a量 一b3
(卜2
)ρ.1
乾1
よ1
−4
a
四供養 〃 . 〃 〃 一孟5
9
.歯 木作法 oa5 一b6
〃 一乙15
1
α 漱口作法 一a6 一b7
〃 畝20
11
.クシ ャ 草の授与 _a7 卩一69a
訌 〃 一♂.24
捻 臂釧の 授与 一b2
聯a2 が φ ,18
,孟4
13
.説法に よる勧奨 一71a5
幽aτ 〃 一ム15
14
.軍荼利真言 に よ る防護 〃 〃 〃 一二17
15
.クシ ャ 草上に横臥させ予 一a6 一b1
ノ’ 一乙20
定の告知1
α 軍荼 利真 言に よる虜他の 〃 _b2
〃 一ム21
防護 【表5
】VA
《弟子 受認の次第》皿
,註 解
《第子受認 (
6
坤
yadhiv
氤sanの
の 次 第》
に於
げる 〈adhiv2sana > とい う衛語
一 こ の よ うに
KS
は好ん で女性形
を駕
い て い るが普逸
は中性名
詞 と して表
現 1) _ される一一Vl
‘adhiv /vas’ の派 生 語で ある。 儀 礼の 名称と して用い られてい る他
の 例 と して ‘kala
舘dhivasana
’ , ‘devatadhivEsana
’ 等があ り, その 前に置
か れ た譜の表
す或る事物
を 「準備 するこ と」 を意味
し てい る と考
え られ る。 従っ て ‘6i
§ySdhivEsana
’ も 「弟子の準備
」 が 原意
であ
るが,弟
子を灌
頂受
者と し て受
け入れて真言
理趣開
示 の対象
とし て認め るこ とを 内 容 とする次第
である か ら, それを考 慮 し て筆者は 「弟子 受 認 」と訳 してい る。 (?0
) −445
− 一序で も
触
れ た よ うに, εδ嬲 δ〃夕8加露 魏4
解Cuhyatantra
(『薤 晒 耶 経』; 以下
SG
)な どで説かれて い る伝統
的な作 壇 法で は, こ の《
弟
子受
認の次第》
に相 当す る
儀礼
は曼
荼 羅 造壇の 前で行な うよ う規定されて い る。Anandagarbha
のSarvavatirodaya
(以下Sy
),Mar
me mdsadbzah
po
が著し たG
κ砂α一
sama −
famaifdalavidhi
(以下GM
),Cakrasalpvara
の曼荼 羅 儀 軌でLwa
ba
pa
の著
し たRatnaPradiPodyota
な ど瑜 伽タ ン ト ラ ・無
上瑜 伽父 母 タソ ト ラ の区別な く,
《
曼
荼 羅儀 軌》 と称
する多 くが こ の伝統説
に従
っ て次 第を構
成 して
い る。
し か しその一
方 《
灌頂儀
軌》
を標
榜す る文 献一 例 と しては今まで に も参照 して
き
たGah
bahi
rdo rje著
のSehaPrakriya
−
(以 下
SP
), sGra canbdsin
dpal
b6es
gfien
著
距g
砌 σ44
加 ρ勉 々誘σ, rTagpabi
rdo rje著
Caferasam
・ 槻 7σ ε盈盈 吻 励 7砌 σ (以下
C5
¶)
が挙 げられる一は ,KS
と同じく曼
荼 羅完
成後
に《弟
子受
認の 次 第》
と《弟
子 引入の 次第》とを一夜を挾
ん で連
続し て行 な う仕 方を採っ て い る。 従っ て イ ソ ドに 於い て既に,《弟
子受認の 次第》
が曼
荼 羅
造 壇の 次第か ら分離
して行
な われる よ うにな っ て い た と考え られ る。予め
KS
《
弟子受
認の 次 第》
に含
まれ る儀 礼を実修
順に纏
め ると【表
1
】
の よ うに な る。 ま た考察
を進める際に 参照した 主要な文 献であるSV
,SP
,GM
, 2)Abhayakaragupta
の著した曼
荼 羅儀軌
惚 か伽 α12
(
以下VA
)に つ い て・ そ れ ぞれの 示 す 当該 次第
の 儀礼を纏め た のが 【表2
】〜【表
5
】
である。 以下 こ の 実 修 順に 従っ て検 討を進めて行
く。こ の 次
第
は狭義
の灌頂
次 第が授
けられ る前目に行な わ れ る。 和 訳で示した通 り, それを記してい る 「弟
子受認
」節
は内容
上8
パ ラ グラフ([
1
コ〜 [8
コ)に 分 段される。 その うち[
1
]
は,曼
荼 羅の完
成を受
けて次に弟
子を受 認す べ き こ とを 宣 言 した1
文で あり, 儀 礼は[
2
]
以下
で解
説 される。先ず行
なわ れるの が 〈1
.曼
荼 羅入住
の 目的の 説論
〉 で あり, vv .1
−3
を弟 3)子
に説 き聴か せ るもの であ
る。 これ らの 偈は3
θに 説かれて お り, それ ら自体
4) 無上瑜 伽タン ト ラ的 な要素
を持
っ て い るわ けではない。 しか し, 【表2
】を見_
444
− 一(
21
)KriyiisamgrahapaEjika
に説かれた灌頂髄行の諸次第 (2
)
て分
か る よ うに3y
がこれ を欠 き
ま7e
他
の瑜伽
タン トラ階梯
の儀軌
にも見
られ ない の に対し, 無上瑜
伽タン ト ラ階梯
の儀 軌
で は〔
GM
−1
〕
・〔
SP
−1
〕
の よ うに多 く
の嗣
例が見 出せ る。 偈の 内容の如 何に 関わ りな く, こ の階梯
の儀
礼と し.て整備
された もの と考
えられる。これ ら
3
偈
の内容
は字義通
りに は, そ して出典
であ
る筈のSG
の 文脈
に 於い て も,規
世で の利益
を求
め て で はな く来 世で の善
果 を願
っ て曼茶羅
に入れ ば, その両 方で善
果が得
られる とい うこ とであろ う。とこ ろ で 伽 に於 ける対応
儀
礼〔
VA
−1
〕は次の よ うである。 :〈他
な らぬ こ の 世に於
ける繁
栄を 目的 とす るの で もな く, ま た 来世で の繁
柴
の た め で もな く, それどこ ろ か如来
の 三身
の 円満
を得
る た めに こ そ曼荼羅
入住
が行
な わ れ るべ きである。 そ うす れ ば〔
こ の世 と来世〕
双方
に於け
5) :る
繁
栄力減 就す
るであ
ろ う〉と説
き聴
かせて これは5
℃所
説の3
偈を意識しな がら もその 内容
を改変
し よ う と した結果
の 現 わ れ と考
え られる。SGI
=於
い ては全
て琶閥約
であ
っ た入住の 冒的
の中に , 「如
来の 三身
の 円満
」郎ち成仏
とい う出世
聞的最鰲
翼的
を読
み込 も うどし た こ とに な る。 − 6)そ れ を 具
体的
に反映
してい るの が これ ら3
偈に対 するBu
ston の註
釈であ
る。 彼はこ こ で 言わ れる ’r
真
鬣悉地 」・ 「福徳
」を ‘ ‘こ の 寿 生での 利益
” } ‘‘後
生で の利 益” に当
て嵌
め, また 「来倣を求
め る 」 こ とを ‘‘ 成 仏を願 うこ と” とし
てい る。曼
荼 羅に 入 っ て灌
頂を授
か る こ と が真
理体得
へ の道笏
とされるよ う に な っ た以上 こ の よ うに教
誠するこ とは当然であ り, そ の 意 味で,使
わ れて い る語
句の面
で多少
の無
理 が生じて も, こ の解 釈の持ち込み を図っ たの であろ6
.こ の よ うに
説
諭さ れ た弟
子達は, 世 間的 な利 益で は な く仏 法へ の教導
を請
う 内容の2
偈(
vv .4
・5
)を 以て隣 閣 梨に請 願 する 。 それ が 〈2
.弟子 の講 願〉 である。KS
は触れ ない が,弟
子が華を手に しで こ の 請 願 を行
な うこ とで他の4
書}X
− 一致してい る。 ま たSP
・VA
は, そ れ を東門
に於
い て行
な わせ る と定
め て い る。 、 、 . ..tt ,. 戸 (22
) 一 tn3 一一v.
4b
以下の1
偈半
は この場 合 と同じ意 味合い で, 瑜 伽 ・ 無上瑜
伽を 問 わず定
型的に 広 く用い られてい る。〔
SV
−1
〕
・〔
GM
−3
〕
・〔
SP
−3
〕・〔
VA
−3
〕 は何れ もこ れを用い た請願
であ
り, 中で もS7
は その1
偈半だ け を使
っ てい る。, 恐 ら くこの仕 方が原形であ り,後
に各儀
軌の 性格
に応じた語 句が付
加さ れ る に到
っ た の で あろ う。なお
〔
GM
−2
〕
・〔
SP
−2
〕・ 〔VA
−2
〕
に見
られ る よ うに , 無上瑜伽
階梯の 儀 軌で は 〈曼荼羅
入住
の 目的
の 説 諭〉 と く弟子の請 願 〉との 間に ,〈
阿 闍梨
に よ る灌頂の観
想〉 が設 けられてい る。 これは,弟
子を 自身の 体 内に引
入 し金 剛 よ り出し て般 若母 の 蓮華に住せ しめ た とこ ろで諸尊
を
招 請しそ れ らが融化して 生じた液体
で灌頂
する とい う無上瑜 伽タン トラ特有の もの で ある。 当Pt
.SV
に はな く, またKS
も説
かなQl
。請願
された阿 閣梨
はそれ を承 諾す
る。 そ れ が続
く<
3
.受 認の許 可〉で扱
わ ・ れ る。 先 ず複 数侍
して い る弟
子の 中よ り代 表 者を 一人選
ん で か ち , 〈開示 真言 行理 趣 偈 〉 とで も名 付 けるべ き4
偈 (帆6
−9
)
を唱
え聴か せ る。 これ
ら4
偈 は, 諸仏 成覚
の 因で ある優 れた 「真 言行の 理趣 」を開示 され る者とし て弟子 が相応
しい と認め そ れへ の精進
を促
す内
容で ある か ら, 正式に 受 認を許 可 する た. め の もの と理解さ れ る。SP
・而
の対 応箇 所 (〔5
’P
−4
〕
・〔
VA
−4
〕)で用い られ て い る偈 もKS
の・ 〈開示真
言行理趣 偈 〉と同一で ある。 これ らは 『大日経』具縁品
で 説かれて い る鶴
に 改変を加 えた もの と考
え られ, そ の第
2
偈 及 び第4
偈前 半が具縁 品と異 なっ てい る。一
方 〔
GM
−4
〕
で用い られ てい る4
偈半か らなる く開示真
言行
理趣 偶〉は,KS
での それ の よ うな改
変 が加 え られて い ない 『大日経』具 縁 品に 見 出せ るそ 8) の ま まの形の もの で ある。 こ の よ うな例は他の儀軌
に も見 られる の で , 〈開
示 真 言 行理 趣 偈 〉に 具 縁品 通 りの もの を当て る仕方 と, それに 改 変 を 加えた もの ・ を当
て る仕 方 との2
通 りがあっ た と推 定さ れ る。1−
−
442
−(
23
>KriyagamgrahaPafijika
に説かれた灌頂前行の諸次第 (2
) な お表か ら知 られる通 り,sy
は これに 対 応 する儀 礼を欠い て い る。許
可 を受
けた弟子
は ‘‘帰依
三 宝 ・懺 悔 ・随喜
・発
心” を誓
う1
偈(
v.10
)
一以
下で は 〈誓 約 偈〉 と呼ぶ 一 を3
辺唱え る。KS
は これ 以外何
もコ メ ン トを付
してい ない が, 弟 子が これらの善
行を果たす
誓約
を行
な う過 程 と理解
し く4
, 弟 子の誓 約〉 とい う項目を 立て た。こ れに対応 する 〔
SV
−−2
〕は, 「懺悔
等を行
なわ しめ るべ きである。」 と規 定 し て か ら ‘ ‘懺悔
・随喜
・帰依
・発
心” を行
な うこ とを誓
う偈や文 言を説い て い る。 従っ て内容
の 上か らはKS
と 一致
して い るけれ ど も, 〈誓約
偈〉を 用い な い 点で儀
礼 とし て は大
きく異なっ て い る。無上瑜 伽階
梯
の 儀 軌に 目を移 すと, 先 ず 〔GM
−5
〕
は “未発
心 者 を発
心 さ せ ,発
心者に.はそ れを憶 念させ る ’t とい う趣 旨の もの で あるが, そ の 具体 的な 方法に は触れ ない 。〔
SP
−5
〕
・〔
VA
−5
〕
は何
れ も 〈誓
約 偈〉を3
辺 唱える も の でKS
と同一 で ある。VA
は こ の〈誓約偈〉
を3
辺 唱え る こ と を 「共 通の律
儀の 受 持」 と解釈 し, 9)更
に その 直後
に く五部族の 三 昧耶 〉を内容 とする 「阿 閣梨の 律儀
の授
与」 を置
く (〔
VA
−6
〕)。 これは, (a)2
偈 を以て阿闍 梨に請
願 する,(
b
)
阿闍 梨が そ れに 応 えて く五部 族の 三昧 耶〉を内容
とする律儀
を授 ける, とい う2
段 階よ りなる。 10) 〈a)で使わ れる偈は内容か ら見
て阿闍梨
灌頂の 授与
を請
う もの(
以下 く請願 阿 闍梨
灌頂 偈〉 と呼ぶ)で あっ て律 儀 授与を請 うもの と して は些かそ ぐわない よ う ・に思われる 。 阿 闍梨
の 律儀
の受持
が 同灌 頂を得
る た め の必須 条 件であるこ とか ら流 用 された の で あろ うか。一
方
SP
は弟
子 受 認儀 軌中で 直 接 く五部 族の 三昧
耶 〉に触
れる ことは しない が, 〔SP
−14
〕で授 ける とい う 「殊 勝な律儀
」 が く請
願阿閣梨 灌
頂 偈 〉に よ る 請 願を承 けて授 け られる こ とになっ て い る の で く五部族の三昧
耶 〉である可能
性が高
い 。 また〔
GM
−16
〕
も単
に 「諸律儀
を受持
させ る」 と しか 記し てい な い が,〈請願 阿
闍梨
灌 頂偈〉
が用い られてい るの で く五部 族の 三昧 耶〉が授与 1ユ) さ れ るの であ ろ う。 (24
) −441
一こ の よ うに, 時期に 違い が あっ ても,
《弟
子受
認の次第》
の中
で〈
五部族
の 釜昧
耶〉 を弟
子に授 げる点で無 上 瑜伽
階梯
の儀軌
は共 通してい る。 しか し既 に 12)他
で 賜らか に した通 り κ51
に於ける く五部族の 三昧
耶〉授
与は《
弟
子引
入 の 次第》
と《
明灌頂》
との間
で な され るの であ
っ て, 全 く方 軌
を異
に して い る。続
く<
5
.四処 加持
〉はsy
の対応 儀礼〔
3V
−一3
〕と嗣一である 。儀礼
の内
容
は和訳
で示
した通
りであるが,無
上瑜 伽階
梯の儀
軌が説 く くOrp
All
Harp
>に よる胸 ・喉 ・頭の 三 処加
持
で はな く, 四処に種
三尊
観で金剛薩
唾〜金剛 業の 四尊
を布置 するS
γの 仕 方を採っ たの は,K8
が金 剛界曼
荼羅の儀
軌だ か らであ
ろ う。 こ の点の持
つ 意義につ い て は後
に触 れる。次の 〈
6
.匹供養
〉は我
々 が修す る理供養
に当
たるもの で あ り, 〔SV
−4
〕 と一致
してい る。 他の 参 照儀
軌に も〔
GM
−7
〕・〔
SP
−7
〕
・〔
VA
−8
〕
の よ う に 四供 養は説かれて い るが, そ れ が 理供養
なの か或い は事
供 養なの か判 断 出来 ない 場 合が多い。 しか し 〔VA
−8
〕は供 養物を指 す単 語の 語 形か ら見て事供養
を規 定してい るの で は ない か と判 断される。〈
7
.歯木作
法〉は弟子に歯 木を 噛ませ て か ら投 げさせ て, そ の 落ち方
か ら 13) 14)彼
が成就す
る悉 地に 関する予 見を得よ うとす る儀礼
で ある。 ・S
’G
や 『大
日経 』, 15) 『略 出念誦 経 』に も説 か れ 日本密
教でも駲 染み深いもの で あるが,〔
S
γ一5
〕
は ‘ ‘嚇ませ ること” のみ を記し て ‘‘投げ
させる こ と” や悉 地の予見
に は全く触
れてい ない 。他
の参照儀 軌
は全て こ の両所作
に触
れてい る。KS
は歯木に用い る樹 木の具 体例を示 さ ない。 し か しSI
)・VA
な ど多 くの 儀軌 が a6vattha 樹と udumbara 樹を挙
げる。 これは 『大日経 』の所 説に一致 する。 ま た 歯木の 長さは 全て の儀軌
が12
指
量 と し,先端
に花
を飾
る点
で も 一致
し てい る。 しか しKS
・GM
・SP
が 「牛皮
の み で覆
われた地 面」に投げ
ると するの に対し,VA
で は 「牛 糞な どを塗 り込め た4
肘四方
の 四角形
の曼
荼 羅」 と さ れて い る。 ・ −440
− (25
)
Kriyasampgrahapafijikg
itc
説かれた灌頂前行の諸次第 (2
)歯木
の落
ち方
と成就す
るであ
ろ う悉
地 との対
応 関係ほ,KS
の 場 合次の よ う で ある :(
a)
弟
子に向い て落
ちた時→最
上悉 地(
b
)
弟子
の右
,反対
, 左に向
い て落ちた時
→願
に息災
,増
益,敬愛
(
C)
上向き
の時
→ 空行者
た るこ と下
向き
の時
→ 地下者
の 悉地『
.
(
O)四維
に落
ち た時→ 僅かな悉 地 16)これ らの うち
(
a)
と(
d
)
とは3G
に説 くところであるが ,後
は タン トラに典拠
を 見 墨ぜ ない 。 ま た これ と全 く懸じ記 述の ある儀 執 も現存
しない よ うで ある。〈
8
.漱
口作 法〉は, 金鰯夜 叉の 真 嘗で水を念 誦 する点の み を除 きSP
のそ れ と一致 する。 一方〔
VA
−10
〕
で は漱
口 と飲
水との2
所作
を説
い てい る 。〔
GM
−9
〕
は 「漱
口水 を3
口飲
まぜ るj
とのみ 記す
。但
し漱
口で用い る真
言は各儀
17)歙
とも共逓
であ
る。 しか し5
巨y
は こ の作法
を設 けてい ない 。KS
は漱
日作法
の次
にく
9
.劈釧
の授与〉
を置
く。 こ こに示 された臂
釧に関す
る規定
は〔
SV
−7
〕
に於
けるそ れ と一致
する。 ま た〔
SP
一11
〕
の所説 も
,紐
を 甘 露 軍荼 利の真
言で念
誦 する点を 除 きこれ ら と同一で ある。 その うち ‘ ‘3
つ の結
び 昌を劈
釧に作
る こ と” と ‘‘ 左碗に結
ぶ こ と” は 『大H
経 』 具 縁 品に典拠 18) を求め る こ とが出来る。3
つ の結
び 目を作
るこ とで は多
くの儀
軌が 一致 するが, 19) _左
腕に結
ぶ の か右腕
なの かに関
して は所説
が劉
れ る。 また〔
V4
−12
〕
に見
ら 20) れ るよ うに真 言を唱 えなが ら腕に 結ぶ仕 方 もある。続 く <
1
◎.説 法に よ る勧奨〉
と〈11
,真
言行
理趣
が生じ難
い こ との 説 示 〉は 論 述の都 合上纏め て見て行 くことにする。 前 巻は く教 誠 阿利沙 偈 〉 (vv .11
’12
)
と く勧発
陣利 渺 偈〉(
vv .13
畦4
)とを 願 に 全て 説 き聴
か せ て第
子を励 ます 21) もの である。 こ れ らの 偈は周 知の よ うに 『大 日経』具 縁 品に説か れてお り, 共 に 大 乗の中
に摂受
さ れ た こ とを讃歎
する内容である。 また後者
は,同
じく
具縁
く26
) 一一439
一22)