Komazawa University
NII-Electronic Library Service 『
禅
源
諸
詮
集
都
序
』の
訳
注
研
究
(九
)小 石
井
川
修
隆 道
N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
Kom 三1z三1w三1 Umversrty 凡 例 一 、 凡 例 は 『 駒 沢 大 学 仏 教 学 部 研 究 紀 要 』
第
五 十 四 号 に 準 ず る 。禅
源
諸 詮集
都序
目 次 〔 一 〕 裴休
の 序 巻 上 ( 目次
省 略 ) 〜 〔 二 〇 〕 ( 以 上 『紀
要 』第
五±
、 一 号 ) 〔 二 → 〕 〜 〔 二 五 〕 ( 以 上 『紀
要 』第
五 十 四 号 ) 〔 二 六 〕 〜 〔 二 九 〕 ( 以 上 『 論 集 』第
二 十 七 号 ) 〔 三 〇 〕 〜 〔 三 二 〕 ( 以 上 『紀
要 』第
五 十 五 号 ) 巻下 〔 三 三 〕
空
宗 と 性 宗 の 十 の 相 違 点 〔 三 四 〕法
と 義 の 解 釈 の 相 違 〔 三 五 〕 性 と 心 の 相 違 駒 澤 大 學 佛 教 學 部 研 究 紀 要 第 五 十 七 號 平 成 十 一 年 三 月 〔 三 六 〕 〔 三 七 〕 〔 三 八 〕 〔 三 九 〕 〔 四 〇 〕 〔 四 一 〕 〔 四 二 〕 〔 四 三 〕 〔 四 四 〕 性 の 解 釈 の 相 違智
と 知 の解
釈 の 相違
有
我 と 無 我 の 解 釈 の 相 違真
理 の あ ら わ し方
の 相 違名
と 体 の 相 違 二 諦 と 三諦
の 解 釈 の 相 違 三 性 説 の解
釈 の 相違
仏 徳 の 有 無 に つ い て の 相 違禅
の 三 宗 は 根 本 に お い て は 一 集 』 第 二 卜 八 号 ) 〔 四 五 〕 〔 四 六 〕 〔 四 七 〕 〔 四 八 〕消
極性
と積
極 性 つ であ
る ( 以 上 『 論頓
教 の 二 の 意 味 逐 機 の頓
と 化儀
の頓
頓
漸 の 種 々 な 解 釈 ( 以 ヒ 『 紀要
』第
五 十 六 号 ) 一 真 心 体 こ そ 教 法 の 根 源 で あ る 仏 が 経 を 説 い た 本意
五 一Komazawa University 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) 〔 石 井 ・ 小 川 ) 〔 四 九 〕 仏 の 本 意 と 三 種 の 教 〔 五 〇 〕
仏 と 衆 生 、 悟 と 迷 と の 関 係 す が た 〔 五 一 〕 迷 い の 過 程 ー … 凡 夫 の 相
( 以 上 『 論 集 』 九 号 ) 〔 五 二 〕 悟 り へ の 道 〔 五 三 〕
悟 り と 迷 い の 体
系
を 図 示 す る 理 由 卜 〔 五 四 〕 〔 五 五 〕 〔 五 六 〕 〔 五 七 〕 〔 五 八 〕 〔 五 九 〕 五 二 悟 り と 迷 い の 図 式 ( 以 上 ム 47 号 ) 悟 り と 迷 い の 図 式 に よ っ て 反 省 自覚
す べ き こ と 修 道 の 心 が ま え む す び の む す び 口 後記 Kom 三1z三1w三1 Umversrty 〔 五 二 〕
悟 り へ の 道 (
1
)次
辨 悟 後 修 證 、 還 有 十 重 。 飜 妄 即 員、無
別
法 故 。 然 迷 悟 義 別 、 順 逆 次 殊 。 前 是迷
眞
逐 妄 、 從 微 細 順 次 生 起 、 展 轉 至 ネ 驫、 此是
悟 妄 歸 眞 、 從廉
重 逆 次 斷 除 、 展 轉 至細
。 以 能 飜 之 智 自 淺 之 深 。驫
障
易 遣、 淺智
即能
飜 故 。 細 惑 難 除、 深 智 方能
斷 故 。 此 十從
後
逆 次 飜 破 前 十 。 唯 此 一 前 二有
少 參 差 。 下 當 顯 示 。 (2
) 〇 十 重 者、 〇 一 、 謂 有 衆 生、 遇善
知 識開
. 小與
読 ト 本 覺 眞 心 、 宿 世 曾 聞、今
得 ホ 悟解
、難
爺
鯱
籍
職
魎
蘇
尠 σ 四 大 非 我、 五蘊
皆 空 、 信 自眞
如 及 三 ネ蟇
. 酷颶
縣
髏
蕣
縫
難
遮
該
ま 次 に 悟 後 の 修証
を 弁 ぜ ん に 、 還 た 十 重 有 り 。妄
を 翻 ず れ ば 即 ち真
に し て 、 別 の ニ シ 法 無 き が 故 な り 。 然 る に 迷 と 悟 と は 義 は 別 に し て 、 順 逆 の 次 も 殊 な る 。 前 は 是 れ み 弓 L な ( 1 ) 真 を 迷 い て 妄 を 逐 い 、 微 細 よ り 順 次 に 生 起 し 、 展転
し て 麁 に 至 る に 、 此 は是
れ 妄 ( 2 ) 尸 3 } を 悟 り て 真 に 帰 し 、 麁 重 よ り 逆 次 に 断 除 し 、 展転
し て 細 に 至 る 。 能 翻 の 智 を 以 て ゆ や 浅 よ り 深 に 之 け ば な り 。 麁 障 は 遣 り 易 し 、 浅 智 即 ち 能 く 翻 ず る が 故 に 。 細惑
は 除 は じ き 難 し 、 深 智 に し て 方 め て 能 く 断ず
る が 故 に 。 此 の 十 は 後 よ り 逆 次 に 前 の ト を 翻 し ん L ( 4 ) 破 す 。唯
だ 此 の 一 と 前 の 二 と の み は 少 し く 参 差 す る有
り 。 ド に て当
に 顕 示 す べ し Q ( 5 ) た め〇
十 重 と は 、 〇 一 に は 、 謂 く 衆 生 有 り て 、善
知 識 に 遇 い 、開
示 し て 与 に 上 の 本覚
真
心 を 説 か れ 、 宿 世 に 曽 て 聞 け る も の は 、今
、 悟解
す る を得
て 〈 若 し 宿 世 に て 未 だ 曽 て 聞 か ざ れ ば、 今 ま 聞 く と も 必 ず や 信 ぜ ず、 或 い は 信 ず れ ど も 解 せ ざ ら ん 。 人 人 等 げ ん し く 仏 性 を 有 す と 雖 も、 今 ま 見 に 信 ぜ ず 悟 ら ざ る の 人 有 る こ と、 少 な か ら ざ る な り 〉 、 四 ハ 6 ) 大 は我
に 非 ず 、 五 蘊 は 皆 空 な り と し 、 自 の 真如
及 び 三 宝 の 徳 を 信 ず く 自 心 は 本 よ へ 7 ) ( 8 ) り 虚 妄 な ら ず、 本 よ り 変 異 せ ず と 信 ず、 故 に 真 如 と 日 う。 『 論 』 に 云 く、 「 自 ら 己 が 性 を 信Komazawa University
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Kom 三1z三1w三1 Unlverslty 心 有 四 種、 一 信 根 本、 樂 念 眞 如 。 二 信 佛 有 無 量 功 徳、 常 念 親 近 供 養。 一. 一 信 法 有 大 利 益、 常 念 修 行 。 四 信 俗
謹
粫禍
魏
鷸
噂
悟 。 . 〇 二 、 發 悲 智 願 、 誓 證 菩 提 。 離 鰭 勤 噛 鍵 融 心 者、 欲 了 達 一 切 法 。 撥 願 心 者、 欲 修 萬 行 以 資 悲 智 。 〇 三 、 隨 分 修習
施 戒 忍 進 及 止 觀 等 、 。 論 云 、 修 行 有 五、 能 成 此 信 。 止 信 根 觀 合 爲一 行 故 、 六 度 唯 成 五 也. 増 長 ホ・
理
大嚔
心 從 此爨
。理
難
磊
・ 楕 三 種。 一 者 直、 紺 、 正 念 眞 如 法 一 故 。 二 者 深 沁 、 樂 修 諸 善 行 故 。 三 者 大 悲 心、 欲 拔 一 切 衆 生 苦 故 也。 ・捧
以 知 法難
慳
等 心 ・稽
翫
覊
嶽磐
隨 順 修 行 六波
鬢
・ 定 慧 力 用 ・ 齣覊
製
我 法筈
、纛
鎚
嬲
瀞
嘲 、 證 我 空 。 證 法 空 。糟
冕 無 自 無 他毒
墓
常
幻 。 六 憧゜ 色 . 小 異 空、 空 不 異 色、 故 常 空 常 幻 也。 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) 〔 9 ) じ 、 心 の 妄 動 す る の み に し て 、 前 の 境 界 無 し と 知 る 」 と、 又 た 云 く、 「 信 心 に 四 種 有 り 、 一 ね こ に は 根 本 を 信 じ、 楽 う て 真 如 を 念 ず、 二 に は 仏 に 無 量 の 功 徳 有 る こ と を 信 じ 、 常 に 念 じ て 親 近 し 供 養 せ ん と す、 三 に は 法 に 大 利 益 有 る を 信 じ 、 常 に 念 じ て 修 行 せ ん と す 、 四 に は 僧 の 能 く 修 し て 正 し く 自 利 利 他 を 行 ず る こ と を 信 じ 、 常 に 念 じ て 親 近 せ ん と す 」 と 。 前 の 一 ( 10 ) を 悟 り て 、 前 の 二 を 翻 ず る は、 此 の 第 一 重 を 成 す な りV
。 〇 二 に は 、 悲 ・ 智 ・ 願 を 発 し て 、 菩 提 を証
せ ん こ と を 誓 う 〈 悲 心 を 発 す る は 、 衆 生 を 度 せ ん と 欲 す る な り 。 智 心 を 発 す る は 、 一 切 の 法 を 了 達 ぜ ん と 欲 す る な り 。 願 心 を 発 た す 〔 11 ) す る は 、 万 行 を 修 し て 以 て 悲 と 智 と を 資 け ん と 欲 す る な り 〉 。Ω
. … に は 、 分 に 随 っ て 施 ・ 戒 ・ 忍 ・ 進 及 び 止観
等 を 修習
し て 、 信根
を増
長 す 〔 12 ) 〈 『 論 』 に 云 く、 「 修 行 に 五 有 り て、 能 く 此 の 信 を 成 ず 」 と 。 止 と 観 と を 合 し て 一 行 と 為 す ( 13 ) が 故 に 、 六 度 は 唯 だ 五 と の み 成 る な り 〉 。 〔 14 ) 〇 四 に は 、 大 菩 提 心 、 此 よ り 顕発
す く 即 ち 上 の 三 心 開 発 す る な り 。 『 論 』 に 云 く 、 「 信 成 就 発 心 に は 三 種 有 り 。 一 に は 直 心、 正 し く 真 如 の 法 の 】 な る を 念 ず る が 故 に 。 二 に は ね こ 深 心、 楽 う て 諸 々 の 善 行 を 修 す る が 故 に、 三 に は 大 悲 心 、 一 切 衆 生 の 苦 を 抜 か ん と 欲 す る ( 15 ) が 故 に 」 と な りV
。 ( 16 ) 〇 五 に は 、 以 て 法 性 に は 慳 等 の 心 無 し と 知 る な り く 等 と は 、 染 欲 、 瞋 恚、 懈 怠 、 ( 17 ) 散 乱、 愚 痴 な りV
。 ( 18 ) ( 19 ) 〇 六 に は 、 随 順 し て 六 波 羅 蜜 を 修 行 し 、 定 慧 の 力 用 に て 〈 初 修 を 止 観 と 名 づ け 、 ふ た つ 成 就 を 定 慧 と 名 つ く 〉 、 我 と 法 と 双 な が ら 亡 じ て く 初 め て 発 心 す る 時 に 、 已 に 教 理 に み ず か 約 し て 、 二 執 の 空 な る を 観 じ 、 今 ま 則 ち 定 慧 力 に て 観 じ て 親 自 ら 空 を 覚 す る な り 〉 、 ( 20 ) ( 21 ) 無 く 他 も 無 く < 我 空 を 証 す 。 五 な り 〉 常 に 空 に し て 常 に 幻 な り く 法 空 を 証 す 。 り 。 色 は 空 に 異 な ら ず、 空 は 色 に 異 な ら ず 、 故 に 常 に 空 に し て 常 に 幻 な りV
。 ( 石 井 ・ 小 川 ) 五 三 六 自 な も N工 工一Eleotronlo LlbraryKomazawa University Kom 三1z三1w三1 Umversrty 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) 〇 七 、 於 色 自 在 、 切 融 通 。 継 鸚 添 鰤 縱 舶 在、 今 因 二 空 智 達 之 故 融 通 也 。 〇 八 、 於 心 自 在、 無 所 不 照 。 概 鄭 親 泌 酬 冊 唯 心、 故 伸 自
磚
〇 九 、 滿 足 方 便、 一 念 相 應 、 覺 心 初起
、 ネ 心 無 初 相 、 遠 離 微 細 念 、 故 心 即常
住、 覺 於 迷 源 、 名 究竟
覺
。 蹤靆
勲
麹
難
佛霹
・ お0
卜 、 心 既 無 念、 則 無 別 始 覺 之 異、 本 來 平 等、 同 一 鷽 故、 冥 於 根 本 眞 淨 心 源、 應 用 ホ 塵 沙、 盡 未 來 際、 常 住 法 界 、 感 而 必 通、 名 大 覺 世尊
。 佛 佛 無 異 佛 、 是 本 佛 、 無 別 新 成 。 故 云 、 普 見 一 切衆
生 、 皆 同 成 等 正 覺 。 (3
) 故 迷 與 悟各
有 十 重 、 順 逆 相 飜、 行 ホ ホ 相甚
顯 。 此 之 第 一 對 前 一 二 、 此 十 合前
第
一 。餘
八 皆 從遜
逆 次 飜 破 前 八 。 一 中悟
前
第 一 本 覺 、 飜 前第
二 不 覺 。 前 以 不 覺乖
於
ボ ネ 本 麑 、 眞 妄 相 違 故 爲 兩 重 、吟
以 頓 悟 鄰 冥 符 、 相 順 無 別 始 悟 故、 合 之 爲 一 。 又 據 逆 順 之 次 、 此 一 合 飜 前 十、 今 以 頓 悟 門 中 、 ホ 理 須直
認 本 體、 飜 前 本 迷 故 、 對 前 一 二 。 ホ ホ鮭
燦
即 二 中 由笙
死 之 苦、 發 三曾
自
度
度 他 故 、 對 前第
十 六道
生 死 。 三 修 五行
( 石 井 ・ 小 川 )五 四 〇 七 に は 、 色 に 於 い て 自 在 に し て 、 一 切 融 通 す 〈 迷 う 時 に は 自 心 よ り 変 ず る こ と 厂 22 ) を 知 ら ず、 故 に 自 在 な ら ざ る も、 今 は 一 . 空 の 智 の 達 せ る に 因 る が 故 に 融 通 す る な り 〉 。 う つ 〇 八 に は 、 心 に 於 い て 自 在 に し て 、 照 さ ざ る 所
無
し く 既 に 心 外 に 別 に 境 界 有 る こ ( 23 ) と を 見 ず、 境 界 は 唯 だ 心 の み な り、 故 に 自 在 を 得 る な りV
。 〇 九 に は 、 方 便 を 満 足 し て 、 一 念 相応
し 、 心 の 初起
を 覚 し て 、 心 に初
相 無 く、 く き よ う か く ( 24 ) 微 細 の念
を 遠 離 し 、 故 に 心 は 即 ち 常 住 に し て 、 迷 源 を覚
す る を、 究竟
覚
と 名 つ く は じ 〈 初 発 心 よ り、 即 ち 無 念 を 修 し 、 此 に 至 り て 方 め て 成 就 す る を 得 た り 。 成 就 せ る が 故 に 即 ( 25 ) ち 仏 位 に 入 る な り 〉 。 〇 十 に は 、 心 既 に 無 念 な る と き は 、 則 ち 別 の 始 覚 の 異 な る も の無
く 、 本 来 平等
( 26 ) に し て 、 同 一 覚 な る が 故 に 、 根 本 の 真浄
の 心 源 に 冥 し て 、 応 用塵
沙 、 尽 未 来 際、 ( 27 ) 〔 28 ) 常 に 法界
に 住 し て 、 感 じ て 必 ず 通 ず る を 、 大覚
世尊
と 名 つ く 。 仏 仏 に は 異 仏無
く、 是 れ 本 仏 に し て 、 別 に 新 た に 成 ぜ る も の 無 し 。 故 に 云 く 、普
ね く 一 切 の 衆 生 〔 29 ) を 見 る に 、 皆 な 同 じ く 等 正 覚 を 成ず
と 。 故 に迷
と 悟 と の 各 々 十 重 有 り て 、 順逆
相 い 翻 じ 、行
相
甚 だ 顕 ら か な り 。 此 れ の 第 一 は前
の 一 と 二 と に 対 し 、 此 れ の 十 は 前 の 第 一 に 合 す 。 余 の 八 は皆
な 後 よ り 逆 ( 30 ) 次 に前
の 八 を 翻 破 す 。 一 の 中 に て 、 前 の 第 一 の 本覚
を悟
れ ぽ 、前
の第
二 の 不 覚 を そ む 翻 ず 。前
は 不 覚 は 本 覚 に 乖 き、 真 と妄
と 相 違 す る を 以 て の 故 に 両 重 と 為 せ し も 、 今 は頓
悟
す れ ば 即 ち 冥 符 し 、 相 い 順 じ て 別 の 始 悟無
き を 以 て の故
に 、 之 れ を 合 し ( 31 ) ま さ て 一 と為
す 。 又 た 逆 順 の 次 に 拠 ら ば 、 此 れ の は合
に 前 の 十 を翻
ず べ き も 、今
は 頓 悟門
の 中 な れ ば 、 理 と し て 須 ら く 直 に 本 体 を 認 め て 、 前 の 本迷
を翻
ず べ き を 以 〔 32 ) て の 故 に 、 前 の 一 と 二 と に 対 す る な り 〈 上 に 参 差 す と 云 え る は 即 ち 此 れ 是 れ な り 〉 。 二 の 中 に て は 生 死 の 苦 を怖
れ 、 三 種 の 心 を 発 し て 自 度 度 他 す る に 由 る が 故Komazawa University
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飜 前
第
九 造 業 。 四 三 心 開發
飜 前 第 八 三 毒 。 購 泌 囎 顳 翻 鮪 ℃ 飜 五 證 我 空 飜 前 第 七 我 執 。 ホ 六 證 法 空 飜 前 第 六 法 執 。 七 色 自 在 飜 前第
五 境界
。 八 心 自 恠 翻 前 第 四能
見 。 九 離念
飜 前第
三 念 起 。 十 成佛
佛無
別 體 、 但 是 始 覺、 飜 前 第 二 不覺
、 合 前第
一 本 覺 。 始 本 不 二 、 唯 是 眞 如顯
現 、 名 爲 法 身 本 覺 。 故 與 ネ 初 悟無
二 體 也 。 順 逆 之 次 參 差、 正 由 此 矣 。 一 即 因該
果 海、 十 即 果 徹 因 源 。 涅槃
經 云、 ホ ネ 發 心畢
竟 二 不 別 。 華嚴
云 、 初 發 心 時、郎
得 阿 耨菩
提 。 正 是 此 意 。 〔 33 ) に 、 前 の 第 十 の 六 道 生 死 に 対 し 、 三 の 五 行 を 修 す る は 前 の 第 九 の造
業 を 翻 ず 。 四 の 三 心開
発
は 前 の第
八 の 三毒
を 翻 ず 。 〈 悲 心 は 瞋 を 翻 じ、 智 心 は 痴 を 翻 じ 、 願 心 は 貪 ( 34 ) を 翻 ず 〉 。 五 の 我 空 を 証 す る は 前 の 第 七 の 我 執 を 翻ず
。 六 の 法空
を証
す る は 前 の 第 六 の 法 執 を 翻 ず 。 七 の 色自
在 は 前 の 第 五 の 境 界 を 翻 ず 。 八 の 心 自 在 は 前 の 第 四 の 能 見 を 翻 ず 。 九 の離
念
は 前 の 第 三 の 念 起 を 翻 ず 。 十 の 成 仏 は 仏 に 別 体 無 く、 但 だ 是 れ 始覚
の み な れ ぽ 、前
の 第 二 の 不 覚 . を 翻 じ て 、 前 の 第 一 の 本 覚 に 合 す 。 始 本 は 不 二 に し て 、 唯 だ 是 れ 真 如 の 顕 現 な る の み な れ ぽ 、 名 づ け て 法身
本 覚 と 為 す 。 ( 35 ) 故 に 初 悟 と 二 体 無 き な り 。 順 逆 の 次 の 参 差 す る は 、 正 し く 此 に 由 れ り 。 一 は 即 ち ( 36 ) ( 37 ) 因、 果海
を 該 ね 、 十 は 即 ち 果 、 因 源 に 徹 す 。 『 涅槃
経 』 に 云 く 、 「発
心 と畢
竟 と ( 38 ) の 二 は 別 な ら ず 」 と 。 『 華 厳 』 に 云 く、 「 初 発 心 時 に 、 即 ち 阿耨
菩 提 を得
」 と 。 正 し く 是 れ 此 の 意 な り 。N工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
Kom 三1z三1w三1 Unlverslty
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『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 五 五Komazawa University Kom 三1z三1w三1 Unlverslty 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) 〔 石 井 ・ 小 川 ) ( 明 ) 。 * 與
11
以 ( 敦 ) 。 * 順 逆 口 逆 順 ( 弘 ) 。 * 云 ” 經 云 ( 敦 ) ( 弘 ) ( 明 ) 。 * 卸1
ー ナ シ ( 明 )。 * 得 − 徳 ( 敦 ) 。 * 五 六 (1
) 次 に悟
り の 後 の修
証 を 区 別 す る と 、 や は り 十 種 が 有 る 。 妄. を ひ っ く り 返 せ ぽ そ の ま ま 真 で あ り、 別 の 法 は 無 い か ら で あ る 。 だ が 、 迷 い と 悟 り と は 義 は 別 で あ る か ら 、 順 と 逆 と の 次 第 も 殊 な る 。 前 段 で は 真 を 見 失 っ て 妄 を 逐 い か け 、 微 細 な 煩 悩 か あ ら ら 順 次 に起
こ り 、 つ ぎ つ ぎ と 変 化 し て 麁 い 煩 悩 に 至 っ た 。 一 方、 こ こ で は 妄 を 悟 っ て真
に 帰 り 、麁
く 重 い 煩悩
か ら 逆 に 断 ち 切 っ て 行 っ て 、 つ ぎ つぎ
と微
細 な 煩 悩 へ 至 る 。 煩 悩 を ひ っ く り 返 す こ と の で ぎ る智
慧 で 、浅
い と こ ろ か ら 深 い と こ ろ へ 行 く の で あ る 。麁
い 煩 悩 は 取 り 除 き 易 い 。 そ れ は 浅 智 で も ひ っ く り 返 せ る か ら で あ る 。 だ が 微 細 な 煩 悩 は 取 り 除 き 難 い 。 そ れ は 深智
で な け れ ば 断 ち 切 れ な い か ら で あ る 。 こ の 十 は 、 後 よ り 逆 に 前 の 十 を ひ っ く り 返 し て 破 斥 し て行
く も の で あ る 。 た だ こ の 一 と し ん し 前 の ご と は少
し 違 い (参
差 ) が有
る が 、 そ れ は 下 に 顕 示 す る で あ ろ う 。 (2
) さ て 、 十 段 階 と は 、 次 の と お り で あ る 。 一 は 、衆
生 が 善 知 識 に 出会
っ て 上 に 説 い た 本 覚 真 心 を 開 示 さ れ、 過 去 世 に 曽 て 聞 い た も の を 、今
、 悟 解 し て 〈 も し 過 去 世 に も お い て 聞 い た こ と が な け れ ぽ、 今、 聞 い た と し て も 必 ず や 信 じ な い で あ ろ う し 、 た と い 信 じ た と し て も 理 解 し ま い 。 一 人 一 人 が 仏 性 を 有 っ て は い て も 、 今、 信 じ も 悟 り も し な い 者 が 現 に 少 な か ら ず あ る 〉 、 四 大 は我
で な く、 五 蘊 は 皆 な 空 で あ る と 知 り 、 自 ら の 真 如 と 三 宝 の 徳 を 信 ず る と い う 段 階 〈 自 心 は 本 よ り 虚 妄 で な く、 本 よ り 変 異 し な い と 信 じ る の で 、 そ れ 故 に 真 如 と 言 う 。 だ か ら 『 ( 起 信 ) 論 』 に 、 「 己 が 本 性 を 自 ら 信 じ、 す べ て が 心 の 妄 想 に す ぎ ず、 眼 前 の 対 象 は 存 在 し な い と 知 る 」 と 言 う 。 ま た、 「 信 心 に 四 種 が あ る 。 一 に は 根 本 を 信 じ 、 お も 真 如 を ね が い 念 ず る こ と 。 二 に は 仏 が 無 量 の 功 徳 を 具 え て い る こ と を 信 じ 、 常 に 仏 を 念 い 、 そ れ に 親 近 し 、 供 養 す る こ と. 、 三 に は 法 に 大 い な る 利 益 が あ る こ と を 信 じ、 常 に そ れ を 念 い 修 行 し よ う と す る こ と 。 四 に は 僧 団 は 正 し い 修 行 を 行 い 自 利 利 他 を す る こ と が で き る と 信 じ て 、 常 に そ れ を 念 っ て 親 近 し 三 う と す る こ と 【 と 言 う 。 前 段 の 第 一 段 階 を 悟 っ て 、 前 段 の 二 つ の 段 階 を ひ n. く り. 返 せ は 、 こ こ の 第 一 段 階 が 成 立 す る 〉 。 お こ さ と 二 は慈
悲
と 智慧
と 大 願 の 三 心 を 起 し て 、 菩 提 を 証 ろ う と 誓 う 段階
〈 慈 悲 心 を 発 す と は、 衆 生 を 救 済 せ ん と 欲 す る こ と で あ る. 、 智 慧 心 を 発 す と は、 一 切 の 法 に 了 達 し た い と 欲 す る こ と で あ る。 大 願 心 を 発 す と は、 万 行 を 修 行 し て 慈 悲 と 智 慧 と を 攴 え よ う と 欲 す る こ と で あ る 〉 。Komazawa University
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Kom 三1z三1w三1 Unlverslty 三 は 、 そ の 分 に
随
っ て 布 施 ・ 持戒
・ 忍 辱 。 精 進 お よ び 止観
等
の 門 を 修 習 し て 、 信 根 を 増 長 す る 段 階 〈 『 ( 起 心 ) 論 』 に、 「 修 行 に は 五 門 ( 布 施 ・ 持 戒 ・ 忍 辱 ・ 精 進 ・ 止 観 ) が あ る 。 そ の 五 門 を 通 じ て よ く 信 心 を 完 成 す る 」 と 言 う 。 止 と 観 と 合 し て 一 行 と す る の で 、 六 波 羅 蜜 は た だ 五 と 成 る の で あ る 〉 。 四 は 、 こ こ か ら 大菩
提 心 が 顕 現 し て く る 段 階 〈 つ ま り 上 の 一. 一 心 ( 慈 悲 ・ 智 慧 ・ 大 願 ) を 発 す る の で あ る 。 『 ( 起 心 ) 論 』 に 、 「 信 心 の 成 就 に よ る 発 心 に は 三 種 の 心 が あ る 。 一 に は 直 心 。 こ れ は 真 如 の 法 の 一 な る こ と を 正 し く 念 ず る こ と で あ る 。 二 に は 深 心 。 す べ て の 善 行 を 修 習 し よ う と 望 む こ と で あ る 。 三 に は 大 悲 心 。 す な わ ち、 一 切 衆 生 の 苦 を 抜 き と ろ う と 欲 す る こ と で あ る 」 と 言 う 〉 。 お し む ぞ ま る ヒ く に い か り な ま け こ こ ろ の み だ れ お ろ か 五 は 、 そ れ に よ っ て 法 性 に は 慳等
の 心 が 無 い と 知 る 段 階 〈 等 と は 、 染 欲 、 瞋 恚 、 懈 怠、 散 乱、 愚 痴 の 心 で あ る 〉 。 六 は 、 そ れ に随
い つ つ 六 波 羅 蜜 を 修 行 し 、 そ こ か ら 獲 ら れ た 定 慧 の 力 を 用 い て 〈 初 め に 修 行 す る の を 止 観 と 名 づ け、 そ の 成 就 し た も の を 定 慧 と 名 づ け る 〉 、我
と 法 と の 二 つ を と も に無
に し て 〈 初 め て 発 心 し た 時、 既 に 教 理 に よ っ て 我 ・ 法 ふ た つ の 執 着 が 空 で あ る さ と さ み と 観 じ て い る が、 い ま は 定 慧 の 力 に よ っ て 観 じ、 身 を も っ て そ の 空 な る こ と を 覚 る の で あ る 〉 、 自 も 無 く 他 も 無 く < 我 の 空 を 証 る の は 、 第 五 の 段 階 で あ る 〉 、常
に 空 で あ り 幻 と な る と い う 段 階 〈 法 の 空 を 証 る の が 、 第 六 の 段 階 で あ る 。 色 は 空 に 異 な ら ず 、 空 は 色 に 異 な ら な い 、 そ れ 故 に 常 に 空 で あ り 幻 な の で あ る 〉 。 七 は 、 色 に お い て 自 在 な の で 一 切 に 融 通 す る と い う 段 階 〈 迷 っ て い る 時 に は、 〔 色 が ) 自 己 の 心 か ら 変 化 し て き た も の で あ る こ と を 知 ら な い の で 自 在 に な ら な い 。 い ま は 我 ・ 法 の 二 空 の 智 慧 が 到 達 し て い る の で 融 通 す る の で あ る 〉 。 う つ 八 は 、 心 に お い て 自 在 な の で 照 し 出 さ な い 所 は 無 い と い う 段階
〈 心 の 外 に 別 に 対 象 が 有 る こ と を 見 な い の で あ れ ば、 対 象 は た だ 心 の 造 り だ し た も の で し か な い 。 従 っ て 自 在 を 得 る の で あ る 〉 。 ぎ タ ご 九 で は 、 す べ て の 修 行 の方
便 を 完 備 し て 、 ( さ と り を 得 る 直 前 の ) 一 念 と 相 応 し 、 そ こ で 心 の は た ら き の最
初 の 起 こ り を覚
る と 、 そ の 心 に は も は や 起 こ り 初 め の 相 も 無 い 。 そ こ で は 微 細 の 念 か ら は る か に 離 れ て い る の で 、 心 は そ の ま ま 常 住 不滅
と な る 。 か く 迷 い の 源 を 覚 る の を 究 竟 覚 と 名 づ け る の で あ る 〈 初 発 心 よ り 無 念 を 修 行 し 、 こ の 境 界 に 至 っ て 始 め て そ れ を 成 就 す る こ と が で き る 。 成 就 し た の で あ る か ら そ の ま ま 仏 位 に 入 る の で あ る 〉 。 十 で は 、 心 が 無 念 で あ る 以 上 、 ( 本 覚 と ) 別 に 始 覚 と い う 異 な っ た も の が あ る わ け で は 無 く、本
よ り 平 等 で 同 一 の 覚 で あ る 。 と ど 根 本 の真
実 清 浄 の 心 源 に 冥 合 し 、 そ の は た ら き は数
か ぎ り な く 、 未 来 永劫
つ ね に 法 界 に 住 ま っ て い な が ら 、 感応
す れ ば 必ず
通 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 五 七 N工 工一Eleotronlo LlbraryKomazawa University Kom 三1z三1w三1 Umversrty 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 五 八 達 す る 。 こ れ を 大
覚
世尊
と 名 づ け る の で あ る. . ど の 仏 も そ れ ぞ れ 異 な る こ と は 無 い 。 仏 は 本 よ り 仏 で あ っ て 、 別 に 新 た に 成 る も の で は な い の で あ る 。 そ れ 故 に 「普
ね く 一 切 の 衆 生 を 見 る と 、 皆 な 同 じ く 等 正覚
を 完 成 し て い る 」 と い う の で あ る 。 (3
) 以E
の よ う に 、 迷 い と 悟 り と に 各 々 十 段階
が 有 る 。 こ れ を 順 と 逆 を 互 い に ひ っ く り 返 し て み れ ぽ 、 修 行 の 段階
の 様 子 は 大変
明 了 と な る 。 こ こ の 悟 り の 第 一 段 階 は 前 の 迷 い の 第 一 と 第 二 に対
応 し 、 こ こ の 第 十 は前
の 第 一 と 合 致 す る.、 そ の 他 の 八 段 階 は 皆 な後
よ り 逆 向 き に 前 の 八 つ を ひ っ く り 返 し て い っ た も の で あ る 。 悟 り の第
一 段 階 の 中 で は 、 前 の 迷 い の 第 一 の 本 覚 を 悟 れ ぽ 、 前 の第
二 の 不 覚 を ひ っ く り 返 せ る 。 前 の 迷 い は 不 覚 が 本 覚 に 乖 き、真
と 妄 と 相 違 し て い る か ら 両 段 階 に 分 け ら れ て い る 。 だ が 、 こ こ で は 頓 悟 す れ ぽ 、 悟 り と 冥 合 し て 一 体 と な り 、 別 に 始 め て 悟 る の で は な い か ら、 合 わ せ て 一 段 階 と す る の で あ る 。 ま た若
し逆
と 順 と の次
第
に 拠 る な ら ば、 こ こ の 一 は 前 の 十 を ひ っ く り 返 す こ と に な る は ず で あ る が 、 し か し 、 今 は 頓 悟 門 の 中 で あ る か ら 、 原 理 と し て ず ば り と 本 体 を 認 め て 、 前 の 本来
の 迷 い を し ん し ひ っ く り 返 さ ね ば な ら な い 。 そ れ 故 に 、 前 の 一 と 二 と に 対 応 さ せ る の で あ る 〈 上 に 「 参 差 」 と 言 っ た の は こ の こ と で あ る 〉 。 第 二 段 階 で は 、 生 死 の 苦 を 怖 れ 、 三 心 ( 慈 悲 ・ 智 慧 ・ 大 願 ) を発
し て 自 ら を度
し 他 を 度 す る か ら 、 前 の 第 十 段 階 の 六 道 生 死 に 対応
す る 。第
三 段 階 で は 五 行 (布
施 ・持
戒 ・ 忍 辱 ・精
進 ・ 止 観 ) を 修 行 し て 前 の 第 九 の造
業 を ひ っ く り 返 す 。 ド か り お ろ か第
四 段 階 で 三 心 を 開 き 発 す る の は 、 前 の第
八 段階
の 三 毒 を ひ っ く り 返 す の で あ る 〈 悲 心 は 瞋 を ひ っ く り 返 し、 智 心 は 痴 を ひ っ く む さ ぼ ウ り 返 し、 願 心 は 貧 を ひ っ く り 返 す 〉 。 さ と第
五 段 階 で は 我 空 を 証 る こ と に よ っ て 前 の 第 七 段 階 の 我 執 を ひ っ く り 返 す 。第
六 段 階 で は 法 空 を 証 る こ と に よ っ て 前 の 第 六 段 階 の 法 執 を ひ っ く り 返 す 。第
七 段 階 で は 色 の 自 在 に よ っ て 前 の 第 五 段 階 の境
界 を ひ っ く り 返 す 。第
八 段 階 で は 心 の 自 在 に よ っ て 前 の 第 四 段 階 の能
見 を ひ っ く り 返 す 。第
九 段 階 で は 念 を離
れ る こ と に よ っ て 、 前 の第
三 段 階 の 念 の起
こ る の を ひ っ く り 返 す 。第
十 段 階 で は 、 成 仏 す る が 、 仏 に 別 の実
体 が あ る わ け で は な い 。 た だ 始 覚 が 、 前 の 第 二 の 不 覚 を ひ っ く り 返 し て 、 前 の第
一 の 本覚
に 合 致 す る に す ぎ な い の で あ る 。 始 覚 と本
覚
と は 不 二 で あ り 、 た だ 真 如 が 顕 現 し た だ け の も の で 、 こ れ を 法身
本 覚 と 名Komazawa University
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づ け る 。 で あ. る 。 従 っ て 、 そ れ は 初 め の 悟 り と 別 の も の で は 無 い の で あ る 。 順 と 逆 と で 「 参 差 」 が あ る の は 正 し く こ の こ と か ら
来
る の 第 一 段 階 で は 因 が 果 の海
を 包 摂 し て お り 、 第 十 段 階 で は 果 が 因 の 源 に 貫 徹 し て い る の で あ る 。 . 一 つ は 別 で は な い 」 と 言 い 、 『華
厳 経 』 に 、 「 初 め て 発 心 を 起 こ す 時 、 そ の ま ま 阿 耨菩
提 を 得 る 」 の 意 味 な の で あ る 。 『 涅槃
経 』 に 、 「 発 心 と畢
竟
の と 言 っ て い る の は 、 正 し く こN工 工一Eleotronlo Llbrary Servloe
Kom 三1z三1w三1 Unlverslty (
1
) 前 は 是 れ 真 を 迷 い … … 11 細 と 麁 は 『 起 信 論 』 に 説 く 三 細 六 麁 の 説 で 、 三 細 は 根 本 無 明、 六 麁 は 枝 末 無 明 を い う 。 細 か ら 麁 に 至 る 過 程 は、 前 の 五 一 段 に 詳 し い 。 (2
) 此 は 是 れ 妄 を 悟 り … … 11 以 下 に こ の 段 の 中 で 十 重 の 過 程 が 詳 し く 示 さ れ る が、 こ の 説 は 既 に 二 〇 段 お よ び そ の 注 (6
) に も 略 説 さ れ て い る 。 (3
) 能 翻 の 智 11 煩 悩 を ひ っ く り か え し て 菩 提 に か え る 智 慧 。 法 蔵 『 起 信 論 義 記 』 巻 中 本 ( 大 正 四 四 − 二 五 五 C 〜 六 a ) に 次 の よ う に 言 う 。 「 真 如 の 中 の 違 他 順 自 に 亦 た 二 義 有 り 。 一 に 妄 染 を 翻 対 し て 自 徳 を 顕 わ す。 一. に 内 に 無 明 を 熏 じ て 浄 用 を 起 こ す 。 違 自 順 他 に 亦 た 二 義 有 り 。 一 に 自 の 真 体 を 隠 す 義 。 二 に 妄 法 を 顕 現 す る 義 な り 」 。 こ の 真 如 の 翻 妄 顕 徳 義 に よ っ て 、 本 覚 が あ り え 、 真 如 中 の 隠 体 の 義 に よ っ て 始 覚 が あ り う る と 説 き 、 無 明 の 反 対 詮 示 義 と 能 知 名 義 に つ い て も 同 様 の こ と が 言 え る と 述 べ ら れ て い る 。 (4
) 此 の 一 と 前 の 二 … … 11 前 段 五 一 の 二 は 、 本 覚 あ る こ と を 認 め た 上 で の 不 覚 で あ り 、 未 だ 善 友 の 開 示 に 遇 っ て い な い 。 こ の 段 の 一 は 、 善 知 識 の 本 覚 真 心 の 開 示 に 遇 う こ と が で き た 場 合 を さ す 。 前 段 の 不 覚 は 、 こ の よ う に 本 覚 を 前 提 と す る こ と か ら 両 者 に 不 揃 い ( 参 差 ) が あ る と い う の で あ る 。 後 文 に 再 び 取 り 上 げ ら れ る。 注 〔31
) (32
) 参 照 。 〔5
) 十 重 と は 11 明 蔵 本 は 「 下 当 顕 示 十 重 者 ( 下 に て 当 に 十 重 を 顕 示 す べ し ご と 前 文 に つ づ け、 こ の 文 ま で を 下 巻 の 上 と す る 。 〔6
) 一 に は・ ・ … ・ 11 宗 密 は 『 円 覚 経 』 の 正 宗 分 を 十 一 の 問 答 に 分 け 、 最 初 の 問 答 を 頓 信 解 と し、 そ れ 以 降 を 漸 修 証 と す る 。 頓 信 解 を 『 大 疏 』 巻 上 三 ( 続 蔵 経 巻 一 四 − 一 二 七 左 ド 〜 一 二 八 右 上 ) に 次 の よ う に 説 く 。 「 今 ま 初 め に 信 解 真 正 と 言 う は、 『 華 厳 三 聖 観 』 に 云 く 、 信 ぱ じ 有 り て 解 無 け れ ば 、 無 明 を 増 長 し、 解 有 り て 信 無 け れ ば 邪 見 を 増 長 し 、 信 と 解 と 円 通 し て 方 め て 行 の 本 と 為 す、 と 。 今 ま 則 ち 頓 に 本 よ え ら も つ り 円 覚 有 り 、 本 よ り 無 明 無 し と 信 ず れ ば 、 頓 に 生 死 を 出 で て 名 づ け て 真 正 と 為 す 。 真 と は 妄 を 揀 ぶ 、 則 ち 迷 倒 の 凡 夫 の 但 だ 妄 念 を 将 て 修 行 す る に 同 じ か ら ず 。 正 と は 邪 を 揀 ぶ 、 則 ち 執 見 異 宗 及 び 諸 の 外 道 に 同 じ か ら ず 。 『 三 聖 観 』 に 又 た 云 く、 信 は 若 し 法 界 を 信 せ ざ れ あ ら わ ば 、 信 則 ち 是 れ 邪 な り、 と 。 復 た 本 起 の 因 を 成 す と 云 う は、 初 発 の 起 の 因 を 著 す な り。 然 る に 此 の 経 は 因 を 説 い て 意 深 く 文 略 な り 。 若 マ ぞ し 諸 教 を 会 通 せ ず ん ば 、 管 窺 の 者 の 信 解 は 生 じ 難 し 。 今 ま 文 前 に 於 て 、 懸 か に 開 示 を 為 し、 本 末 を 根 尋 す る に、 総 じ て 三 重 有 り 。 初 め 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 五 九Komazawa University Kom 三1z三1w三1 Unlverslty 『 禅 源 諸 詮 集 都 序 』 の 訳 注 研 究 ( 九 ) ( 石 井 ・ 小 川 ) 六 〇 き レ コ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ へ は 円 覚 性 を 了 る 。 次 に 菩 提 心 を 発 す.、 後 に 菩 薩 行 を 修 す 。 覚 性 を 了 る と は 、 四 大 は 我 に 非 ず、 五 蘊 は 皆 空 に し て、 空 病 も 亦 た 空 な り。 了 然 と し て 自 覚 し、 聖 と 凡 と 相 異 な り て 、 異 な る は 則 ち 真 な ら ず 。 生 と 仏 と 体 同 じ て 、 同 に 豈 に 増 減 あ ら ん や 。 此 の 悟 解 に 依 ら ば 、 終 い ず れ 始 殊 な る こ と 無 し. 、 然 し て 発 心 し て 菩 薩 行 を 学 ぶ に 堪 え ん 。 見 聞 影 響 は 何 が 実 か 何 が 虚 か 。 形 声 に 応 ず と 雖 も、 誰 か 主 か 誰 か 宰 か 。 此 の 悟 に 依 ら ざ れ ば 、 所 作 は 真 な ら ず、 自 ら 修 行 と 謂 う も、 元 よ り 是 れ 業 を 結 ぶ な り 。 故 に 『 華 厳 』 に 云 く 、 自 心 を 了 る こ と 能 わ ざ れ た み つ ふ ざ ぽ、 云 何 が 正 道 を 知 ら ん 。 彼 は 顛 倒 の 慧 に 由 り て 一 切 悪 を 増 長 す、 と、 又 た 云 く、 設 い 菩 薩 有 り て、 無 量 百 千 億 那 由 佗 劫 に 具 に 六 波 羅 蜜 を 行 じ、 種 種 の 菩 提 分 法 を 修 習 す る も、 若 し 未 だ 此 の 不 思 議 大 威 徳 法 門 を 聞 か ず 、 或 は 聞 い て 信 順 悟 入 せ ざ れ ぽ 、 名 づ け て 真 実 菩 薩 と 為 す こ と を 得 ず。 若 し 此 の 法 を 聞 き て 信 解 悟 入 せ ば、 当 に 知 る べ し、 此 の 人 は 如 来 の 家 に 生 ま れ て 、 菩 薩 法 を 具 し 、 世 間 法 を 離 れ ば し て 、 深 く 如 来 の 境 界 に 入 る、 と 。 故 に 『 論 』 の 巾 に 亦 た 先 に 二 覚 を 開 示 し 、 次 に 一. 一 心 を 発 さ し め 、 後 に 方 め て 五 行 を 修 す 〈 次 の 如 く 此 ち ぢ ゆ の 三 重 を 配 す.、 然 る に 初 門 中 に 就 い て 引 く は 、 初 門 の 意 は 最 も 信 用 し 難 き が 故 に 〉 、 顕 著 す る こ と 是 の 若 き は 幸 い に 踟 躙 せ ざ る な り 」 。 な お 、 四 大 ・ 五 蘊 に つ い て は、 二 五 段 お よ び そ の 注 (
8
) (9
) (19
) (20
) 参 照 。 (7
) 真 如 の 説 は 諸 所 に 出 る が 、 こ こ と ほ ぼ 同 文 は、 既 に 一 七 段 に 出 づ 。 真 如 は 後 出 の 『 起 信 論 』 に 説 く 四 種 の 信 心 の 第 一 に 当 り、 仏 法 僧 の 三 宝 は 、 第 二 。 第 三 ・ 第 四 に 当 る 。 (8
) 『 論 』 に 云 く、 「 自 ら − … ・11
『 大 乗 起 信 論 』 〔 岩 波 文 庫 本 五一 . 頁 ) に よ る。 〔9
) 又 た 云 く … …11
『 大 乗 起 信 論 』 修 行 信 心 分 ( 同 − 九 〇 頁 ) に よ る 。 〔10
) 前 の 一 … … け 前 の … と は 本 覚、 二 と は 不 覚 を 指 す 。 (11
) 悲 ・ 智 ・ 願・ … − 11 割 注 は 、 五 四 段 の 明 蔵 本 の 図 で は 『 起 信 論 』 の 語 と さ れ る. 、 『 起 信 論 』 分 別 発 趣 道 相 の 「 信 成 就 発 心 に て は 、 何 等 の 心 を 発 す や 。 略 説 せ ぱ 一. 一 種 有 り 。 云 何 が 一. 一 と 為 す 。 → に は 直 心 ( 目 智 心 ) な り、 正 し く 直 如 法 を 念 ず る が 故 な り 。 二 に は 深 心 (11
願 ね こ 心 ) な り、 楽 う て 一 切 の 諸 の 善 行 を 集 む る が 故 な り 。 三 に は 大 悲 心 ( ” 悲 心 ) な り、 一 切 の 衆 生 の 苦 を 抜 か ん と 欲 す る が 故 な り 」 〔 岩 波 文 庫 本 − 七 八 頁 ) の 取 意 と 考 え ら れ る 。 そ の こ と を 踏 ま え て 、 前 注 (6
) の 『 円 覚 経 大 疏 』 巻 上 三 の 信 解 の 三 重 の 第 二 の 発 菩 提 心 の 説 明 を み る と、 次 の よ う に つ づ く ( 同1
= 一 八 右 上 ) 。 コ 一 の 菩 提 心 を 発 す と は、 既 に 円 覚 を 悟 れ ば、 則 ち 大 心 を 発 し て 万 行 の 本 と 為 す に 堪 え た り 。 故 に 華 厳 の 二 千 の 行 法 は 、 最 初、 菩 提 心 を 以 て 所 依 と 為 す 。 然 る に 心 体 ・ 心 相 ・ 心 徳 有 り、 心 体 と 言 う は 、 大 悲 ・ 大 智 ・ 大 願 の 三 種 の 心 是 れ な り 。 大 願 は 是 れ 総 に し て 、 悲 と 智 と は 是 れ 別 な り 。 願 と は 楽 欲 な り 。 何 事 を 楽 欲 す や 。 唯 だ 発 心 願 楽 し て 諸 法 に 通 達 し 、 衆 生 を 救 度 せ ん と す る の み 。 故 に 悲 と 智 と を 成 す な り L 。 最 後 の 文 を 『 大 疏 鈔 』 巻 五 上 ( 同 I − 三 〇 四 左 上 参 照 ) に 「 結 び て 故 に 悲 と 智 と を 成 す と 云 う は 、 悲 と 智 と は 正 し く 是 れ 願 楽 す る 所 の 心 な り 。 願 楽 す る は 但 だ 悲 と 智 を 成 す が 為 の 故 に 」 と あ る 。 後 注 (15
) (34
) 参 照 。 な お 、 巻 五 上 は 、 高 山 寺 に 南 宋 版 が 存 す る の で、 以 ド そ れ を 使 用 し 、 続 蔵 経 本 は 参 考 と す る が 、 異 同 は 注 記 し な い 。 ( 12 ) 『 論 』 に 云 く、 「 修 行 に 五 …11
『 起 信 論 』 の 修 行 信 心 分 ( 岩 波 文 庫 本 九 〇 頁 以 下 ) に 基 づ き 、 次 の よ う に つ づ く. 、 「 云 何 が 五 と 為 す 。 く さ く 一 に は 施 門、 二 に は 戒 門 、 三 に は 忍 門、 四 に は 進 門、 五 に は 止 観 門 な り 。 云 何 が 施 門 を 修 行 せ ん や。 若 し 一 切 の も の の 来 っ て 求 索 す るKomazawa University
NII-Electronic Library Service
Kom 三1z三1w三1 Unlverslty あ け ん と ん き ひ つ を 見 れ ば、 有 ら ゆ る 財 物 を 力 に 随 っ て 施 与 し 、 自 ら 慳 貪 を 捨 つ る を 以 て 、 彼 を し て 歓 喜 せ し め よ 。 若 し 厄 難 と 恐 怖 と 危 逼 と を 見 れ ば 、 げ 己 の 堪 任 に 随 っ て 無 畏 を 施 与 せ よ 。 若 し 衆 生 の 来 っ て 法 を 求 む る 者 有 れ ぽ 、 己 の 能 く 解 す る に 随 っ て 方 便 し て 為 に 説 け 。 応 に 名 利 と 恭 敬 と を 貪 求 す べ か ら ず 、 唯 だ 自 利 と 利 他 と を 念 ず る の み に し て 菩 提 に 廻 向 す る が 故 な り 。 云 何 が 戒 門 を 修 行 せ ん や 。 謂 う 所 は 殺 さ ず、 き き さ て ん ご く し ん に 盗 せ ず、 婬 せ ず、 両 舌 せ ず 、 悪 口 せ ず、 妄 言 せ ず、 綺 語 せ ず、 貪 嫉 と 欺 詐 と 諂 曲 と 瞋 恚 と 邪 見 と を 遠 離 せ よ 。 若 し 出 家 者 な ら ば 、 煩 悩 か い に よ う ず だ を 折 伏 せ ん が 為 の 故 に 、 亦 た 応 に 憤 閙 を も 遠 離 し て 常 に 寂 静 に 処 し 、 少 欲 と 知 足 と 頭 陀 と 等 の 行 を 修 習 し、 乃 至、 小 罪 に も 心 に 怖 畏 を ざ ん ぎ が い け ご ん か い き げ ん 生 じ、 慚 愧 し 改 悔 し て 、 如 来 の 制 せ し 所 の 禁 戒 を 軽 ん ず る こ と を 得 ざ れ 。 当 に 譏 嫌 を 護 っ て 衆 生 を し て 妄 に 過 罪 を 起 さ し め ざ る べ き が お も 故 な り 。 云 何 が 忍 門 を 修 行 せ ん や。 謂 う 所 は 応 に 他 人 の 悩 ま す を 忍 び て 心 に 報 ゆ る こ と を 懐 わ ざ れ 。 当 に 利 と 衰 と 毀 と 誉 と 称 と 譏 と 苦 け た い け ん こ う ニ に ギ く と 楽 と 等 の 法 を 忍 ぶ べ き が 故 な り。 云 何 が 進 門 を 修 行 せ ん や 。 謂 う 所 は 諸 の 善 事 に 於 て 心 は 懈 怠 せ ず、 志 を 立 つ る こ と 堅 強 に し て 怯 弱 こ の か た を 遠 離 せ よ 。 当 に 、 過 去 久 遠 よ り 已 来、 虚 し く → 切 の 身 心 の 大 苦 を 受 け て 利 益 あ る こ と 無 き を 念 ず ぺ し 。 是 の 故 に 、 応 に 勤 め て 諸 の 功 す み ギ か こ の か た 徳 を 修 し て 自 利 利 他 し 、 速 に 衆 苦 を 離 る べ し。 復 た 次 に 、 若 し 人 信 心 を 修 行 す と 雖 も、 先 世 よ り 来 、 多 く 重 罪 悪 業 の 障 あ る を 以 て の げ ん て ん 故 に 、 魔 と 邪 の 諸 の 鬼 と の 為 に 悩 乱 せ ら れ、 或 は 世 間 の 事 務 の 為 に 種 種 に 牽 纏 せ ら れ、 或 は 病 苦 の 為 に 悩 ま さ れ、 是 の 如 き 等 の 衆 多 の ま さ ゆ う み よ う し よ う し ん さ ん げ か ん じ ユ う 障 礙 あ ら ん 、 是 の 故 に 、 応 当 に 勇 猛 に 精 勤 し て 、 昼 夜 六 時 に 諸 仏 を 礼 拝 し 、 誠 心 に 懺 悔 し 、 勧 請 し 随 喜 し て 、 菩 提 に 廻 向 す べ し。 常 に 休 廃 せ ず ん ば、 諸 障 を 免 る る こ と を 得 て 善 根 は 増 長 す る が 故 な り. 、 云 何 が 止 観 門 を 修 行 せ ん や 。 言 う 所 の 止 と は 一 切 の 境 界 の 相 を 止 む し や ま た か ん び ば し や な る を 謂 う、 奢 摩 他 観 に 随 順 す る 義 な る が 故 な り。 言 う 所 の 観 と は 因 縁 生 滅 の 相 を 分 別 す る と 謂 う、 眦 鉢 舎 那 観 に 随 順 す る 義 な る が 故 な り 。 云 何 が 随 順 す る や 。 此 の 二 の 義 は 漸 漸 に 修 習 す れ ば、 相 い 捨 離 せ ず し て、 双 に 現 前 す る を 以 て の 故 な り 。 ( 以 下 略 ) 」 。 (