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一連の糖尿病治療における最新の進展 新規インスリンアナログ 本プログラムはノボ ノルディスクが提供する独立教育助成金による ウェブ MD グローバル社本文書は教育目的のためのみに使用する この文書の内容を読むことで単位は授与されない このアクティビティに参加するためには以下のサイト参照されたい ht

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本プログラムはノボ・ノルディスク が提供する 独立教育助成金による。

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http://medscape.org/clinicalupdate/insulin_analogues_japanese

対象者

この教育アクティビティは米国を除く全世界の医療専門家を対象とする。 このアクティビティは1型及び2型糖尿病患者の治療にかかわる糖尿病学者、内分泌学者、内科医、一般開業医、心臓学 者、またはその他の医療専門家を対象とする。

目的

本アクティビティの目的は糖尿病患者の予後を改善するため、特定された知識と実践のギャップについて言及し、新興治 療戦略の時宜にかなった普及を確実にすることである。

学習目標

このアクティビティを修了した参加者は以下の技能を習得する。 1型及び2型糖尿病において重度の血管合併症が発症するリスクの検討 低血糖のリスク管理をしながら意欲的な目標血糖値を達成することの重要性の評価 2型糖尿病患者における早期「インスリン療法」の利益の説明 現在利用可能なインスリンアナログの利点と限界の分析 次世代インスリンアナログの臨床プロフィールおよび将来的有用性の評価 インスリンアナログは近年糖尿病治療を大幅に改善しており、1型糖尿病(T1DM)および2型糖尿病(T2DM)の治療に おいて重要な役割を果たす。血糖コントロールはヒトインスリンやNPHインスリンよりも優れていないが、低血糖のリ スクはこれらよりも低い。長時間作用プロフィールおよび安定性を持つ新規基礎インスリンアナログは、糖尿病治療の更 なる進展、安定性向上と変動の低減、用量の適応性向上、そして特に夜間低血糖の軽減とそれに伴う健康利益につながる 潜在性を秘めている。

認定の説明

この教育アクティビティの内容は英国内科医師会薬医学部(FPM)により審査・認可されており、技術者継続教(CPD) 単位が___単位割り当られる。 このアクティビティの内容に関する質問についてはこのCME/CEアクティビティの認定プロバイダーにお問い合わせくだ さい。CME@webmd.net. 技術援助については CME@medscape.netまでお問い合わせください。

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ハードウェア・ソフトウェア要求

メッドスケープ教育にアクセスするには以下のものを必要とします。 • インターネット接続を有するコンピューター

• インターネットエクスプローラ6.x以降、ファイアーフォックス2.x 以降、サファリ 2.x 以降、またはW3C 基準に 準拠したその他のブラウザ

• ビデオ再生やオーディオ再生にはAdobe Flash Player および(または)HTML5が利用可能なブラウザを必要なこ ともある。

• 時にはその他 PowerPoint や Adobe Acrobat Readerなどの追加ソフトが必要なこともある。

著者と開示

編集者 メッドスケープ ヨアキム・トリアー、薬理学修士、博士、ウェブMDグローバル社科学部長 ヨアキム・トリアー、薬理学修士、博士、は以下の関連金融関係を開示しています。 アストラゼネカ社の株式、株式購入選択権、または債券を所有。

内容審査員

メッドスケープ ジテン・P.・ヴォーラ、医師、英国内科医師会フェロー(FRCP)、医学教授; 顧問医兼内分泌学者、王立リバプール大 学病院、リバプール、英国 ジテン・P・ヴォーラ、医師、FRCP、は以下の関連金融関係を開示しています。 アボットラボラトリーズ、イーライリリー・アンド・カンパニー、メルク・シャープ・アンド・ドーム、ノバルティスフ ァーマ、ノボ・ノルディスク、サノフィ・アヴェンテイスの相談役あるいは顧問として勤めた。 アボットラボラトリーズ、イーライリリー・アンド・カンパニー、メルク・シャープ・アンド・ドーム、ノバルティスフ ァーマ、ノボ・ノルディスク、サノフィ・アヴェンテイスの講演者あるいは講演者室の一員として勤めた。 アボットラボラトリーズ、イーライリリー・アンド・カンパニー、メルク・シャープ・アンド・ドーム、ノバルティスフ

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編集手帳 (2012年5月28日):

この臨床更新レビュー「一連の糖尿病治療における最新の進展―新規インスリンアナログ」が完成して以来、新規基礎イ ンスリンアナログ同士を直接比べた主要な試験が二つ、2012年4月号のLancetに発表された。1型および2型糖尿病双方 におけるこれらの研究の結果はこの臨床レビューの標題にとって重要と考えられる。従って以下にそれを簡潔にまとめ る。 BEGIN 基礎-ボーラス 1型 試験[1]: この大規模でオープンな、目標達成に向けた(treat-to-target)非劣性の 多施設試 験(79 センター、6カ国)では基礎インスリンのデグルデックおよび インスリンのグラルギン(それぞれ1日1回摂食時 のインスリンのアスパルトと共に基礎-ボーラス 療法にて投与)の1型糖尿病における有効性と安全性が比較された。参 加者629人のうち、472人が無作為にデグルデック群に、157人 がグラルギン群に割り当てられ、すべてのデータがそれ ぞれの治療群内で分析が行われた。1年でHbA1cはデグルデック群とインスリングラルギン群に置いてそれぞれ0.40%と 0.39%下がっていた。全体として確認された低血糖の発症率はデグルデック群とグラルギン群で類似してた(42.54 対 40.18 患者年当たりの事象;推定率比[デグルデック対グラルギン] 1.07 [0.89対1.28]; P = .48)。夜間に確認された 低血糖はグラルギン群よりもデグルデック群において25%低かった(4.41 対 5.86患者年当たりの事象; 0.75 [0.59 対 0.96]; P = .021)。全体として重度有害事象の発症率(14 対 16、100患者年当たりの事象)はデグルデック群および グラルギン群で類似していた。 著者らは1型糖尿病患者にとってデグルデックが有用な基礎インスリンであると結論付けている。それはデグルデックが インスリン療法の主要な問題点である夜間の 低血糖リスクを低減しながら(グラルギンと同様の)有効な血糖コントロ ールを提供するからである。 BEGIN 基礎-ボーラス 2型研究[2]: この二つ目の大規模でオープンな、目標達成に向けた(treat-to-target)非劣性の 多施設試験(123 センター、12カ国)では著者らはグラルギンに比べたデグルデックの有効性と安全性の評価を目指し た。 対象は2型糖尿病患者で、いかなる計画であれ3ヶ月以上のインスリン治療(経口抗糖尿病薬の有無に関わらず) 後、HbA1c 値が7.0-10.0%の者であった。無作為にデグルデック群に割り当てられた755人の参加者の内744 人(99%) とグラルギン群に割り当てられた251人の内248人(99%)を分析の対象とした。1年後、HbA1c 値がデグルデック群に おいて1.1%、グラルギン群において1.2%減少し非劣性が確認された。全体として確認された低血糖(血漿グルコース <3.1 mmol/L または援助を必要とする重篤な事象)の発症率はグラルギン群よりもデグルデック群で低く(11.1 対 13.6 患者年当たりの事象; 推定率比 0.82, 95% CI 0.69-0.99; P = ·0359)、この関係は夜間に確認された低血糖に ついても同様であった(1.4 対 1.8 患者年当たりの事象; 0.75, 0.58-0.99; P = ·0399)。重篤な 低血糖の発症率は類 似しているようにみえたが (デグルデック対グラルギン、0.06 対 0.05患者年当たりの事象) 差を評価するには値が低 すぎた。その他の有害事象に群間の差は無かった。 著者らは後期の2型糖尿病において低血糖のリスクとその有害な結果を低減するために最適以下の糖尿病管理方針を採る ことは、伴う低血糖のリスクがグラルギンよりも低いデグルデックなどの新規の基礎インスリンには不適切であると結論 付けている。

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1. 序論および要旨

糖尿病治療において血糖コントロールは微小血管や大血管の合併症を防ぐために重要である。疾患が進行するにつれ血 糖コントロールは一層困難になり低血糖のリスクが高まる。インスリン治療 は血糖値コントロールに多いに有効である が、それの2型糖尿病患者(T2DM)の治療計画への導入はしばしば 遅れる。これは主にインスリンに伴い低血糖と体重 増加のリスクが高まることに対する医師と患者の懸念による。その他の理由としては患者における注射針に対する恐怖、 頻繁な血糖値自己測定の必要性および自己注射が自らの生活様式に及ぼす影響への懸念、臨床医が最新治療方針に精通し ていないこと、インスリンが最終手段と認識され提示されていることなどが含まれる。 適切なT2DM患者における早期且つタイムリーなインスリン療法は効果的な血糖コントロールに役立つ。これは患者が経 口血糖降下薬でHbA1cの目標値を達成できないかまたは維持できていないことが明らかになった時点ですぐにインスリ ン治療を開始し、それぞれの患者に対して治療法を個別化することを伴う[3] 。インスリンアナログは10年前に導入さ れて以来、T2DMおよび1型糖尿病(T1DM)双方の治療において重要な役割を演じてきた。これらインスリンアナログ はより古いインスリン製剤よりも安定で柔軟性があり、また低血糖、特に夜間(患者が睡眠中の)低血糖のリスクがより 低い。しかしながら現在入手可能な基礎インスリンアナログは24時間インスリン補充が必ずしも着実ではなく、また顕 著な患者間および患者内の変動も見られている[4-5] 。これらの欠点に対処するためいくつかの次世代基礎インスリンア ナログが開発されている。ひとつは第三相臨床試験を完了しており認可申請が提出されている[6]

2. 世界的な糖尿病の「津波」~発症率と血管合併症の上昇

糖尿病は大きな世界的健康問題である。2011年には世界中で3億6600万人が糖尿病を患っており、さらに2億8000万人 が発症のリスクがあった(図1と2)。糖尿病の蔓延は今後も続き、膨大な人的・経済的損失をもたらすことが予期され ている[7]。国際糖尿病連合(IDF)は2030年までに糖尿病の人口が5億5200万人に増加し、さらに3億9800万人が発症 のリスクを抱えると予想している[8] 。 発症率は国家や地域により大きく異なるが、 糖尿病人口はすべての国で上昇して いる[9]

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図 1. 2011年、世界的糖尿病発症率(%)(20-79歳)[9]

国際糖尿病連合 IDF Diabetes Atlas, 第五版、ブリュッセル、ベルギー:国際糖尿病連合、2011年。 http://www.idf.org/diabetesatlas.

許可を得て再発行。

図 2. IDFが予測する2030年の糖尿病。 出典、国際糖尿病連合[8]

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糖尿病は医療専門家と患者双方にとって最も複雑で難解な疾患のひとつである。T2DMは世界中の全糖尿病症例の少なく とも95%を占めており[8]、心臓病、脳卒中、およびその他の大血管合併症の主要な原因である[10] 。未診断あるいは管理 不良の糖尿病はまた微小血管合併症を引き起こし、失盲、下肢切断、腎臓障害にもつながり得る [8,10] 。早期の段階にお ける症状が少ないかまたは症状が糖尿病と関連があると気づかれてないために、T2DMを抱える人の多くはいまだ診断さ れていない [9]

3. T2DMの病態生理学と血糖コントロールの必要性

T2DMの病態生理学 T2DMは代謝異常に特徴付けられた複雑で進行性の疾患であり、複数の要因がその発症と進行に寄与する。三大主要異 常はインスリン感受性の低下、肝臓によるグルコース過剰生産、および進行性のベータ細胞機能低下である(図 3)[11] 。T2DMの病態生理学に寄与するその他の要因としては内分泌生理の変化、脂肪細胞脂肪分解の増加、腎臓のグルコース 再吸収の増加、および食欲調節異常を伴う中枢神経系のインスリン抵抗性があげられる[12-14] 図 3. ベータ細胞機能が低下するにつれ、治療の強化は低血糖のリスクを高める。 T2DM患者におけるベータ細胞機能の経時的変化、および異なる病期での2型(スルフォニル尿素[SUs]またはインスリ ンで治療)と 1 型糖尿病患者における軽度低血糖の発症率[13-14]血糖の発症率[15, 16]

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T2DM患者において血糖コントロールの維持不能に寄与する主要な要因として疾患の進行性が挙げられる。罹病期間がよ り長いほど血糖コントロールはますます困難になる。これは継続的インスリン抵抗性の存在下での進行性のベータ細胞機 能低下が血糖値の上昇につながるからである[17] T2DM発症以前における長年のインスリン抵抗性 はインスリンの過剰分泌をもたらし、患者がベータ細胞機能障害にな り易くする。疾患の早期段階では、通常の耐糖能から耐糖能異常(IGT)への転移は食事時間の早期インスリン分泌の削 減または欠損を伴う。これは肝糖生産抑制の欠如とグルコースの食後変動増加につながる。IGTがT2DMへと進行するに したがって、グルコースの食後変動が上昇し長引くようになる。ベータ細胞機能も衰退し、結果として基礎インスリンの 供給不足により持続性の基礎高血糖となる。これは最終的にベータ細胞機能の全体的損失につながる[11,18] このことは疾患が進行するにつれて継続的に修正せねばならない治療戦略に意味合いを持つ[19]。絶食や食後のグルコー ス変動に対してより一層注目を注ぐことを含め、疾患の病態生理学に基づいたより積極的な治療が必要である[20]。疾患 が進行するにつれ、患者が目標血糖値を達成できるように治療計画にインスリンを導入することが必要になるかもしれな い(特にインスリン不足の進行のため) T2DMにおける血糖コントロールの利益に関する証拠 糖尿病の管理において血糖コントロールを達成することは必須である。これは高血糖がベータ細胞機能およびインスリン 感受性に悪影響を及ぼすことによって疾患の進行に寄与するからである[21]。いくつかの画期的な研究はT2DM管理にお

ける厳しい血糖コントロールの有効性に関する証拠を提供している。英国前向き糖尿病研究(UK Prospective Diabetes Study:UKPDS)はT2DM患者における微小血管や大血管合併症と経時的高血糖の間に直接的な関係があることを見出し た。いかなる程度のHbA1c 低減でも合併症のリスクを減らす可能性がある。HbA1c値が1%低減する毎に 以下のリスク 低減が見られた:糖尿病に伴う死亡、21%;心筋梗塞、14%;および微小血管合併症、37%。最も低いリスクはHbA1c 値が6%未満の患者の間で見られた[22] 追跡調査から得られた顕著な結論として挙げられるのは、T2DM患者における厳しい血糖コントロールに伴う微小血管や 大血管合併症のリスクの低減が集中的血糖管理の有限期間を超えて延長し得ることである。この現象は「遺産効果」と呼 ばれ、合併症が起きるまで血糖コントロールを改善する努力を遅らせないことの重要性の根底にある[23] より最近の研究である「糖尿病と血管障害における行動:プレテラクス(インダパミド・ペリンドプリル合剤)および ディアミクロン(グリミクロン)放出調節製剤の対照評価(Action in Diabetes and Vascular Disease: Preterax and Diamicron Modified Release Controlled Evaluation (ADVANCE)) 」試験において, HbA1c値を6.5%まで下げた血糖 コントロールは主に腎症の低下により主要な微小血管・大血管問題発生率の10%低減につながった[24]

「糖尿病における心血管系リスクを管理する行動(Action to Control Cardiovascular Risk in Diabetes (ACCORD)) 」 試験[25] はHbA1c値が1%増加する毎に全死因死亡率が20%低下することを見出した 。 この研究は集中的血糖管理と

関連したより高い死亡率に関する懸念により中止された。しかし、その後の追跡研究では、低Hb1Ac値ではなく持続的 に高いHb1Ac値が集中的血糖治療戦略と関連した死亡リスクの増加に寄与していた可能性が高いことが明らかにされた

[26]。「復帰軍人局糖尿病 試験(Veterans Affairs Diabetes Trial (VADT))」では集中的血糖管理がアテローム性動脈

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2010年の 無作為化対照試験およびメタ分析のレビューでは集中的グルコース調節がT1DMおよびT2DM患者双方ににお ける微小血管合併症 のリスクを25% から76%、非致死性心筋梗塞のリスクを10-15%低減することが判った [28]。ほぼ 正常のHbA1c値を維持している糖尿病患者は平均して寿命5年、視力8年、および腎臓の無疾患期間6年の延長を利益と して享受し得る[29]。微小血管合併症はHbA1c値と強い関連がある。しかしながら、血管合併症はHbA1c値が7%未満の 患者の一部で進行することもある。 血糖の変動 – 平均値をまたぐ上向き(食後)および下向き(食間)のグルコース急性変動 – は糖尿病合併症の重要な予 測因子かもしれず、HbA1c値に依存しない[30,31]。血糖濃度の一時的上昇のため、血管合併症は未診断の患者にさえ現れ ることもある[10]。従って血糖の変動を最小限に抑え、直ちに血糖コントロールを達成することが重要である [31] 国際治療指針 画期的な研究により血糖コントロールが糖尿病治療に重要であることが示され、これらの所見に基づいたさまざまな治療 指針が作成されている。グルコース調節の推奨目標値に関してはかなり意見が一致している。

欧州糖尿病学会(European Association for the Study of Diabetes: EASD)米国糖尿病学会(American Diabetes Association:ADA)は微小血管や大血管合併症を防ぐため、大抵の患者において7%未満のHbA1c値を達成することを 推奨している[3,27,32] 。2012年のADA/EASD 意見書は、罹患期間が短く、平均余命が長く、そして顕著な心血管系疾患 (CVD)の無い患者において、顕著な低血糖やその他の悪影響を伴わずに達成できるという条件で、より厳しいHbA1c 目標値(たとえば6.0-6.5%)を勧めている。また重度低血糖既往歴、限られた平均余命、広範囲におよぶ併発状態、お よび進行した合併症を持つ患者にとっては、より高い目標値(たとえば 7.5-8.0%)の方が適切だと勧めている[3] IDFはHbA1c値が6.5% まで上昇した場合は合併症の発生リスクを最小限にするため糖尿病治療を強化することを勧めて いる[33]。米国臨床内分泌学会(American Association of Clinical Endocrinologists)もまたこの血糖値目標を推奨して

いる[34,35]。英国国立臨床研究所(UK National Institute for Health and Clinical Excellence:NICE)のT2DMに関す

る指針は、高血糖治療薬がより効果的な疾患早期においてHbA1c値として6.5%を推奨している(図 4)。低いHbA1c値 を達成しにくく低血糖のリスクが高まる疾患後期においては7.5% の目標値を勧めている[36]

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図 4. 2型糖尿病患者においてグルコースを下げるための治療アルゴリズム。. 出典、Inzucchi SE, et al.[3]

糖尿病患者における治療成功のより総括的な定義に対する需要が高まっている。その目指すところは疾患の進行を遅ら せるか食い止め、そして微小血管や大血管 合併症に伴う全ての修正可能な危険因子を低減させることである。これを達 成するにはより早期のT2DM診断およびより積極的な併用療法の使用が求められる[21,37] 最近のT2DM 心血管系臨床試験の結果は、全ての患者が集中的高血糖療法の利益を享受するわけでなく、治療目標を個 別化することの重要さを示唆している。 これは対応すべき高血糖の度合いとともに、患者の全能力およびニーズを考慮 することを含む[3] 実際の臨床における血糖コントロール達成に関わる課題および具体的なハードル 高血糖に伴う血管合併症のリスクは良く確立されており(図 5参照)治療指針も広く入手可能である。しかし大半の患 者が血糖コントロールの治療目標を達成していないことを研究が示している。いくつかの欧州国のT2DM患者における血 糖コントロールを評価した回顧的研究では、平均して2.5年以上の高血糖療法後、わずか四分の一しか血糖コントロール (HbA1c < 6.5%、IDF指針による定義)が十分でなかったことが判明した。ドイツの研究ではわずか36%のプライマ リー・ケア患者しか治療目標のHbA1c < 6.5% を達成せず[38]、またフランスにおける「Phenomen」研究ではT2DM患 者 のわずか半分しか6.6-8.0%のHbA1c値を達成できなかった[39]。米国の研究ではHbA1c 値が上昇した患者のうち多く て3分の2までが時宜にかなった治療の強化を得られず[40]、そのうち血糖コントロール(< 7% HbA1c)を達成してい る患者が5%に満たないことを見出した[41]。経口抗糖尿病薬療法を受けていたT2DM患者の回顧的研究では、Hb1Ac値が 上昇した結果とその後の薬物療法の変更の間隔はHbA1c値が7-10% の患者では1年以上、> 10%の患者では9ヶ月であ った[42]。ADA/EASDおよびその他の指針はそう記されている場合、血糖コントロールが達成されるまで3ヶ月置きに薬 剤の評価と調節を行うよう推奨している[3]

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図 5. 血糖管理不良に伴う合併症のリスク。 出典、Stratton IM, et al.[22]

出典、「糖尿病の管理および合併症試験研究グループ」(Diabetes Control and Complications (DCC) Trial Research Group)[43] 臨床医が問題を認識するが行動を取るのを怠る、いわゆる臨床的慣性は患者がさまざまな理由(治療目標を達成するこ とに集中できないことを含む)のせいで目標血糖値に到達できないことに一部寄与するかもしれない [41,44] 大方のT2DM患者は生活様式の修正および経口血糖降下薬での治療を通して持続性の血糖コントロールを達成しない。 現行の治療指針は生活様式の変更および診断時における経口抗糖尿病薬のメトフォルミンで治療を開始し、その後追加 薬(例えばその他の抗糖尿病薬やGLP-1受容体作用薬)で時宜にかなった治療強化をすることを推奨している。糖尿病 の進行性により、患者は経時的に目標血糖値を達成または維持できず、一連の漸増介入(場合によりインスリン治療の 早期開始を含む)が必要となる[20,32,45-47]。 例えばUKPDSにおいては、スルフォニル尿素を施された患者のうち大きな割 合が診断後6年間目標血糖値を維持できず、診断から6-10年後に外因性インスリンを必要とした。集中的治療群2729人 のうち、1495人が試験開始時またはスルフォニル尿素治療との早期併用を通してインスリン治療を受けた。 また糖尿病患者において良好な血糖コントロールを達成するにはいくつかの具体的なハードルがある。患者が生活様式

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表. 重度の低血糖に伴う有害転帰

Überarbeitet nach Zoungas S, et al.[49]

出典、Zoungas S, et al.[49] 低血糖は通常、潜在的に重篤且つ命を脅かす結果を伴う。表は「ADVANCE」研究の結果をまとめたものである。この研 究では、重度の低血糖は大血管事象、微小血管事象、および心血管系と非心血管系双方に起因する死亡のリスク上昇を 伴っていることが見出された[49] T2DM患者におけるスルフォニル尿素の使用は特に低血糖のリスク上昇を伴う[30]。「ADVANCE 」試験では、スルフォ ニル尿素であるグリクラジドの使用が集中的グルコース調節中の患者において軽度低血糖発症率の52%増加および2.7% の重度低血糖発症率と関連していることが判った[49] 低血糖は心血管(CV)系.における異常をきたす可能性があり、この異常は糖尿病患者におけるCV事象のリスクを高め 得る[50]。2011年の研究ではT2DM患者において低血糖事象が急性心血管系事象のリスク上昇と関連していることが示唆 された[51]。低血糖はグルコースを脳から奪い、自律反応(例えば発汗、震え、不安)、行動の変化、および認知障害を 促進する。繰り返し低血糖が起きた後は低血糖に対する通常の対抗制御的反応が弱まる可能性がある [52]

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低血糖の社会経済的コストは非常に高く、大幅に過小評価されている。糖尿病管理のこの側面はもっと注目される必要が ある。いくつかの研究では低血糖が医療費に対して大いに寄与し、医療サービス利用および短期障害保険請求の増加と 関連していることが報告されている。ドイツ、スペイン、および英国でインスリンを受けていたT2DM患者を対象にした 2009年の研究では、重度低血糖事象の治療が3ヶ国すべてにおいて顕著に医療費を患者一人当たり533から691ポンド増 加させた。入院治療は大きな経費であったが、非入院患者もかなりの費用を負担した[53]。軽度の低血糖事象も社会経 済的に負担になることが明らかになっている。例えば米国、英国、ドイツ、およびフランスにおける糖尿病患者を対象と した調査では軽度の低血糖事象後、労働時間の損失、出勤時間の遅れ、および会議の欠席といった形で労働者生産性が下 がっていたことが判明した。夜間の低血糖事象は更に大きな影響があった。治療費は追加血糖検査を含め、軽度の 低血 糖事象とも関連していた。また四分の一の患者が低血糖事象の後、インスリンの用量を下げた[54] インスリン治療の開始は関連の初期費用増加分を考慮後、T2DM患者における総医療費および疾患関連費を最大57%ま で削減することが示されている。最近の米国の回顧的研究では、インスリンアナログ (第5節参照)の使用がT2DM患者 における医療費を削減し、また低レベルの低血糖発症率を伴うことが示唆されている[55]

4. 糖尿病管理におけるインスリン治療

インスリン治療および早期インスリン療法の利益 正常な生理学的条件が再現された時、T1DMとT2DM双方において最善の血糖コントロールが達成される。異なる種類の インスリンが治療計画に利用可能であり、また患者のニーズ(例えば、血糖値が食後に顕著に上昇する;低血糖が著し い;食事の直前にインスリンを注射することを好む)に適応されるべきである[56]。インスリン不足の性質および顕著な インスリン抵抗性の欠如のため、T1DM患者において血糖コントロールは基礎-ボーラス計画を利用した方が達成しやす い。基礎-ボーラス療法は充分なインスリンを24時間に渡って 提供して基礎条件を満たし、また食事の血糖作用を正確 に再現するためにより高濃度のインスリンボーラスを搬送することを目指す。これは多くの患者にとって第5節で取り扱 うインスリンアナログを利用することも含む。 T2DMが進行するにつれ、患者が目標血糖値を達成し維持するようにインスリンを導入する必要が生まれるかもしれな い。インスリンは最も強力な血糖降下薬であり、T2DM患者においてHbA1cを急速且つ顕著に下げる能力は十分に裏づけ されている[20,32,45,46,57] 多くの患者にとってインスリンが最良の治療選択肢であり(図6)、一般に経口抗糖尿病薬~特にメトフォルミン、でな ければスルフォニル尿素、DPP-IV阻害剤、GLP-1作用薬~と併用される。T2DM 療法の指針ではまた必要に応じてイン スリン治療の早期開始を勧めている。この取り組みの目的は厳しい血糖コントロールを達成して維持し、また治療目標が 満たされていないことが明らかになるや否や可及的速やかに介入を変更することである[32,45,46]

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図 6. T2DM治療の最適化および強化に相関して低下するベータ細胞機能。 Image courtesy of ジテン・ヴォーラ、医師、FRCP。 治療は最初夜間の肝糖をコントロールすることを目指す。これは経口抗糖尿病薬計画に長時間作用基礎インスリンアナ ログの単回投与を加えることを含む(図 7)。目的は摂食に伴う日中のグルコース変動を経口薬でコントロールするこ とである。投与のタイミングは患者の糖プロフィールおよび全体的な日程次第である。インスリンの用量は患者による 漸増が可能であり、目標が近づくにつれ用量調節はより頻度が少なく量も少なくなるはずである。低血糖が起きた場合 は用量の下方調節が推奨される[3]。しかし殆どの患者はインスリン不足が進行するにつれ、最終的に治療の漸増を必要と する。これは基礎インスリンの漸増を3-6ヶ月続けた後、空腹時血糖の目標値に到達したがHbA1c値が依然として目標値 よりも高いままであった場合に推奨される[3]。摂食時のインスリンは一日二度のプレミックス製剤または完全な基礎-ボ ーラス計画で提供できる。非常に効果的で柔軟な基礎-ボーラス療法では基礎インスリンアナログに加えて短時間作用の インスリンアナログを使用する。

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図 7. T2DMにおける逐次インスリン戦略。 出典、Inzucchi SE, et al.[3]

予め混合された二相性インスリン製剤は単回で基礎および摂食時インスリンを投与することができ、初期療法として一 日一回か二回施すことができる。これらの製剤は基礎インスリンのみよりもHbA1c値を低下させる一方、柔軟性はより 低くまたより多い体重増加とわずかに頻度の多い低血糖を伴う[3,58] インスリン治療は理想的には、インスリン供給をそれぞれの患者の栄養習慣、運動習慣、および自己監視によって定め られた血糖値に合わせながら、一人一人に対して個別化されるべきである。個別化された治療は患者の治療目標を考慮 に入れ、予想されるインスリンの血糖降下作用と治療計画の利便性のバランスをとるべきである[3] インスリン治療開始の遅れは長期間の血糖管理不良に寄与する。T2DMにおけるインスリン治療 の早期開始はより良好 な血糖管理の達成および疾患の重篤な合併症の予防を目指す集中的糖尿病管理戦略の一環となり得る。早期インスリン 療法がT2DMにおいて内因性インスリン分泌を引き伸ばすことができ、疾患の進行を遅くする可能性があることを示唆す る証拠が相次いでいる[59]。早期インスリン療法は治療指針に従う一方, 患者のHbA1c 値が例えば9または10%を超える まで待つのではなく、患者がHbA1c目標値を達成または維持していないことがはっきりするや否や[46] インスリンを 開始することを要する。臨床医は自問自答をする必要がある:この患者にとってこのHbA1c値が適切か? 英国のT2DM

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インスリン治療への障壁 インスリンのT2DM患者に対する利益にもかかわらず、その使用はしばしば合併症が起こるまで遅れる[6,20] 。インスリ ン治療の開始が遅れる理由はいくつかある。医療専門家および患者はインスリン治療を始める事を躊躇し、代わりに経 口血糖下降薬治療を強化するすることに焦点を置くかもしれない。この渋りは「心理的インスリン抵抗」と呼ばれる [62-64]。医療専門家が挙げる理由の一つに患者を教育するために必要な時間とリソースに関する懸念がある。 臨床医は治療 計画、潜在的有害作用、そして自己投与、グルコース自己監視、および低血糖管理の手法を説明する必要があり、これ らはみな時間を費やす。インスリンは臨床医により、効果的な血糖降下薬としてではなく、「代替策」または現行療法 を厳守しない罰則として提示されるかもしれない。最近の国際SOLVE研究ではT2DM患者においてインスリン治療を開 始する事に関してかなりの臨床的慣性があることが明らかにされた[65]。更に掛かりつけ医が最新の糖尿病治療指針に 精通していないこともまた障壁となる可能性がある。なぜなら、これらの指針はプライマリー・ケア・ジャーナルには 刊行されず、結果として最善の治療選択肢に関する確信の欠如につながるからである[66] 一部の経口抗糖尿病薬の場合と同様に、臨床医と患者は共に低血糖のリスクに懸念を抱いている[67-69]。これがインス リン治療の選択と強化への障壁として最も顕著なものである。8カ国における1型およびT2DM患者3000人を対象とし た2010年の「インスリン療法における世界中の患者と医師の態度(Global Attitudes of Patients and Physicians in Insulin Therapy:GAPPTM)調査では三分の二の患者が将来低血糖事象を体験することを懸念していることが判った。 また四分の三弱の医師が重度の 低血糖事象に対する恐れが無ければ推奨目標値に近いところで治療をするであろうこと が判明した[70]。夜間の低血糖は特別な懸念且つインスリン治療の開始または強化への大きな障壁である。低血糖の恐れ はまた以前に親戚を低血糖事象の際に支援せねばならなかった家族にも及ぶ[71] その他のインスリン治療への障壁は自己注射に対する恐怖、グルコース自己監視に対する抵抗、そして仕事と社会生活 に対する治療計画の悪影響などが含まれる[46,62,72]。また患者の間ではインスリン治療の開始が自らの糖尿病管理の 失敗および疾患がより重篤になってきていることを示すという認識があるのかもしれない[20] インスリン治療に伴う有害作用および副作用 T2DM患者における低血糖の発症率は全体としてT1DM患者におけるそれの約三分の一だが, 疾患が進行するにつれて発 症率は増加する。臨床医において低血糖を如何に管理するかについての教育の欠如はインスリン治療のタイムリーな導 入への障壁である[69]。最近のT2DM患者における研究ではインスリンを処方された者のうち三人に一人はインスリン継 続使用者にならないことが判明した。また治療厳守の欠如の理由として頻繁に挙げられたのは医師がインスリンの利害 を十分に説明したという確信を患者が持っていないことだった[72] 前述のように、いくつかの試験において目標血糖値を達成することを目指し集中的管理による低血糖の発症率増加が観 測されている(図 8)。UKPDSにおいて、 インスリンでの集中的治療はスルフォニル尿素治療よりも高い低血糖の発症 率につながった。英国低血糖試験(UK Hypoglycemia Study )ではインスリン治療を5年以上受けていたT2DM患者の かなりの数が重篤な低血糖発作を経験していた[16]

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図 8. 集中的血糖管理に伴う低血糖発症率。

出典、Patel A, et al[24]; Gerstein HC, et al[25]; UK Prospective Diabetes Study (UKPDS) Group[57]; Duckworth W,

et al.[73] 低血糖と共に, 体重増加はより古いインスリン製剤の副作用としてよく知られている。患者はインスリン治療を開始した くない理由として、しばしば体重増加の恐れを引用する。この恐れは体重増加がインスリン治療と関連していることを 示す研究によって裏付けられている[74]。UKPDSにおいて, インスリン治療に割り当てられた患者は最も短時間のうちに 最も体重が増加した。インスリン治療を受けた患者のうち、集中的治療群に属する者は従来型治療群の患者よりも体重 が増加した [75]。ADVANCE、ACCORD、およびVADTの全ての試験で、集中的インスリン治療を受けたT2DM患者にお ける体重増加が報告された[24,25,73]。殆どのT2DM患者は既に太り過ぎているため、インスリン治療に伴う体重増加は特 に重要な懸念かもしれず、従ってインスリンの開始を遅らせ得る。

より古いインスリン製剤にはいくつかの限界がある。中間型(Neutral protamine Hagedorn :NPH)インスリンは 6-8時間の間にプロフィールにピークがある。これは低血糖および個別的な患者おけるインスリン吸収の変動につながる 可能性があり、従って同じ用量は必ずしも同じ血糖作用をもたらさない[6]。インスリンアナログはこれらの限界に対処 するため1990年代に開発された。これらのインスリンアナログはここ10年間のうちに開発された新規次世代インスリン アナログと共に次の節で検討する。

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デテミルおよびグラルギンなどの長時間作用基礎インスリンアナログは一時間後に効果が現れ24時間まで続く。従って これらは一日1,2回使用される。十年前に導入されて以来、これらはインスリン治療を著しく改善してきた。グラルギ ンはNPHに比べて患者内の変動を低減し、またデテミルはグラルギンやNPHと比べて更に低い変動を伴う。グラルギン は即効性のインスリンと混ぜることは出来ない。デテミルは可溶だがその作用プロフィールは即効性インスリンを混ぜ れば修正することができ、それぞれを別々に投与した場合と比べてより小さく且つ遅れた効果につながる。二相性イン スリンが必要な患者は 基礎-ボーラス計画に変更するか一日当たりの投与回数を増やすことがもとめられる[6] 基礎 インスリンアナログはNHPインスリンよりも優れたHbA1cコントロールにつながらない。しかし重要なことに、 これらは作用プロフィールがより長く且つ平坦であり、患者内の変動もより少ない。これは安定性、低血糖リスクの低 減、そして用量の柔軟性向上という肝心な利益をもたらす[76,78] インスリンアナログとT1DM 基礎 インスリンアナログはNPHと比べてT1DM患者において低血糖のリスクを低減することが示されている。いくつ かの研究でグラルギン(1日1回)とデテミル(1日1回か2回)が低血糖(特に夜間低血糖)発症率を著しく低減しなが ら、NPH(1日1回か2回)と同等の血糖コントロールをもたらすことが判明した[6,78]。デテミルとアスパルト、グラ ルギンとアスパルト、あるいはリスプロを用いた基礎-ボーラスインスリン治療はNPH・正常ヒトインスリン治療よりも 優れたコントロールと耐容性のバランスを提供し、これが血糖コントロールの改善、低血糖のリスク低減、および体重 増加の欠如につながることが明らかにされている[79,80] デテミルとグラルギンがT1DMの基礎-ボーラス治療計画において比較されたとき、耐用性と低血糖発症率に関しては同 様の効果があることが見出された[81]。デテミルとグラルギンはNPHよりも作用する時間が長いが、どちらも確実な24 時間基礎インスリン補充を提供しない。その結果一部のT1DM患者は1日2度のデテミルまたはグラルギン投与を必要と するかもしれない[6] インスリンアナログとT2DM T1DM患者の場合と同様、グラルギンとデテミルはT2DM患者において低血糖発作(夜間低血糖を含む)の低減および NPHと同程度の 血糖コントロールにつながることが明らかにされている(図 9)[6,78]。「目標達成まで治療」原理を用 いた肝心な比較試験(デテミルまたはグラルギンの基礎用量が予め設定された血漿グルコース基準によって滴定される 場合)は始めてインスリンを受ける患者[78,80-82] や長時間作用インスリン および(または) 基礎-ボーラス計画を受 ける者もふくまれた[85-87] グラルギンはデテミルよりもピークが低いが、両治療法とも夜間低血糖を低減するという顕著な臨床的利益がある。デ テミルはNPHインスリンよりも少ない体重増加を伴うかもしれない[88]。デテミルとグラルギンが無作為化対照試験で比 較されたとき、それらのT2DM患者を治療する際の安全性と有効性に差は無かった。しかし同レベルの血糖コントロール を達成するためにデテミルはしばしば寄り高い用量で1日に2度投与されたが体重増加は少なかった(約0.9kg)。一方 でグラルギンはしばしば1日1回だけの投与だったが、体重増加は比較的多かった[89]

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図 9. NPHインスリンと比較したデテミルとグラルギンの低血糖に対する影響の類似性。出典、 Little S, et al.[78] T2DM患者用の経口治療へのインスリンアナログ計画追加を支持する証拠が増えてきている。メトフォルミンおよびスル フォニル尿素を摂りながら HbA1c値 が最適以下であった患者を対象にした3年試験では基礎または摂食時インスリンに 基づいた計画の追加は二相性インスリンに基づく計画の追加よりも優れたHbA1cコントロールにつながった[90] インスリンアナログとGLP-1作用薬の併用 またグルカゴン様ペプチド-1受容体(GLP-1)作用薬 をインスリン治療に足すというアプローチもある。これは以下の ような患者に使われている:インスリンとメトフォルミンを摂りながら血糖管理が不良の者、高用量のインスリンを摂 っている者、太りすぎの者、あるいは大幅な体重増加を示す者。グラルギン治療を受けていた制御不可能なT2DMの患者 を対象にした無作為化比較対照試験では、1日2度のエクセナチド投与が血糖コントロールを改善し、体重減少をもたら し、また低血糖発症率を増加させなかったことがわかった[17]。また別のGLP-1作用薬であるリラグルチドをデテミル 治療計画と併用したときにはどちらの薬物動態プロフィールも影響されずに相加的なグルコース低減効果が生じた[91] また別の研究ではデテミルをリラグルチドとメトフォルミンの治療計画に追加すると値,体重減少が保たれながらHbA1c 値の低下につながることが判った[92,93]

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T1DM およびT2DM 患者を対象としたGAPPTM調査では三分の二がインスリン治療を開始して以来疾患が自らの人生を 支配していたこと、そして9割が1日1度未満の用量で血糖コントロールを維持できる形のインスリンが利用可能であって ほしいと願っていたことが明らかになった[70] 。基礎 インスリンアナログの限界とT1DMおよびT2DM患者の様々なニー ズは、基礎インスリン治療を最適化することを目指す次世代基礎インスリンアナログの開発へと研究を仕向けている。 理想的な次世代基礎インスリンアナログは最小限の患者内・患者間変動で連続的なインスリンを少なくとも24時間、安 定した予測可能なレベルで補充し続ける。それはまた柔軟性を持ち、単剤療法として、基礎-ボーラス計画の一環とし て、或いはまた経口抗糖尿病薬と併用して利用することが出来る [6,94]。ピークが全く或いは殆ど無い時間-作用プロフィ ールは、低血糖事象の数を現在の基礎インスリンアナログよりも更に減らす可能性がある。これは夜間低血糖を経験す る患者にとっては特別利益になるであろう。 患者内のインスリン吸収の変動が下がれば、患者がインスリン用量をより積極的に滴定することを可能にし、その結果 血糖コントロールは改善するであろう。変動の低減はまた夜間低血糖事象の低下に寄与するかもしれない。信頼性の高 い24-時間長時間作用インスリンアナログは1日1度の投与で十分である。可溶性の長時間作用 アナログは基礎-ボーラス 計画において1日あたりの投与回数を減らすために混合物中で使用することが出来る。それは理想的にはまた分裂促進性 が低く現在の基礎 インスリンアナログと同様に体重増加の低減を提供するであろう[6] いくつかの次世代インスリンアナログが開発されており、なかでもデグルデックが最も段階が進んでいる。第3相臨床試 験が完了し、欧州および米国の規制当局に許可申請中である。デグルデックは半減期が24時間以上の長時間作用基礎イ ンスリンである。薬物動態プロフィールは滑らかで安定である(図10)。これは主としてデグルデックが皮下注射され たときには複数の六量体からなる可溶性の集合体を形成し、その結果現在の基礎 インスリン製剤よりも作用プロフィー ルが顕著に長くなるからである[2] 。グラルギンよりも患者内変動が低いことが示されている[95]。デグルデックのヒトイ ンスリン-様成長因子-1受容体との親和性はヒトインスリンとのそれと類似しており、分裂促進能は低い[6,96]。デグル デックはT1DM およびT2DM患者においてグラルギンと同等の血糖コントロールを提供することが研究で示されている (図 11)。 1日1回投与のグルデックまたはアスパルトを併用したデグルデックの治療を受けたT1DM患者では、低血 糖(夜間低血糖を含む)の発症率は1日1回のグラルギン投与の治療を受けた患者よりも低かった[6,78,97]。これはデグル デックが低血糖事象を減らす能力があることを示唆している。インスリンを数年間使っており且つ低血糖事象になり易 いT2DM患者でも同様な低減が見られるであろうと提唱されている[6]

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図 10. 基礎インスリンアナログの比較。デグルデックの薬物動態変動の低減。 出典、Heise T, et al. 許可を得て再発行[4] 二つの異なるインスリンアナログの共製剤も研究分野の一つである。例えば経口抗糖尿病薬では治療が不十分であった T2DM患者を対象にした小規模の無作為化比較対照試験ではデルグデックと即効性摂食時インスリンアナログ(アスパル ト)をメトフォルミンへの付属療法として一つの注射に混合できることが明らかにされた。この付属療法は夜間の低血 糖リスクを上げることも無く、また食後の血漿グルコース調節という付加的な利益をもたらしつつ、グラルギンの提供 する血糖コントロールと似通った値を示した。これは出だしから基礎および摂食時のニーズに対処することにより、イ ンスリン開始および 強化療法にとって便利となるかもれない[4]

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図 11. 基礎インスリンアナログの比較: HbA1cコントロールの時間依存性。 出典、Meneghini L, et al.[98] 更にデグルデックをデテミルやシタグリプチンをふくむその他広範の治療と比較した研究も完成している。これらの結 果は2012年に主要な学会で発表される予定である。 その他いくつかの長時間作用基礎インスリンアナログが開発されている。これらはデグルデックよりも早期の段階にあ り、前臨床試験のデータが入手できないものもある。BIOD-Adjustable Basal はグラルギンを修正した製剤であり、組 み合わせも可能な長時間、中時間、および 短時間作用型から選べるという利点がある。予備データはこの製剤がT1DM 患者における低血糖または高血糖のリスクを理論的には低減できることを示唆している[6] 。別の長時間作用基礎インス

リンである BIOD-Smart Basal はreleases グルコース濃度の変動に応じてインスリンを放出する。理論的には低血糖 や高血糖の発症率および体重増加を低減し得る。FT-105はビタミンEおよびグルタミン酸ポリアミノ酸ポリマーを基礎 インスリンと組み合わせた複合剤であり、皮下注入後ゆっくりと溶解する[99] 基礎インスリンを投与するための新たな手法が開発されているが、これらには毎日複数の注射を要するT2DM患者に対し て基礎およびボーラス用量のインスリンを皮下に投与するパッチポンプが含まれる[6,100] 次世代基礎インスリンアナログの安定性と長時間作用, そしてその結果もたらされる平坦な薬物動態プロフィールは、 治療をより厳しい目標血糖値に滴定することを可能にするかもしれない。早期の臨床試験は糖尿病患者とその治療に当 たる臨床医にとって重大な懸念である夜間低血糖事象の低減を示唆している。これらのアナログはまた患者が基礎イン スリン注射を日中に行う柔軟性を提供する。毎日全く同じ時間に注射をする必要が無いことは、治療を厳守しようとす る患者の動機付けを援助し、そして 臨床医が指針目標をより安全に満たすことを可能にするであろう。

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6. 結論と展望

糖尿病は世界的な健康問題であり、また 医療専門家と患者双方にとって最も複雑で困難な疾患のうちの一つである。厳 しい血糖コントロールは疾患に伴う 微小血管や大血管 合併症のリスクを低減するため治療戦略に欠かせない。しかし、 殆どの患者は目標血糖値を達成しない。T2DMにおけるインスリン治療の早期開始はより優れた血糖コントロールの達成 と疾患の重篤な合併症の予防を目指す集中的糖尿病管理戦略の一環となり得る。これは治療指針を遵守する一方で、患 者がHbA1c目標値を達成または維持していないことがはっきりするや否やインスリンを開始することを要する。 インスリンアナログは近年糖尿病治療を大幅に改善し、現在ではT1DM および T2DMの治療において肝心な役割を果た している。これらはヒトあるいはNPHインスリンよりも優れた血糖コントロールを提供しないが、低血糖のリスク低下 は提供する。新規基礎インスリンアナログはその長時間作用プロフィールと安定性ゆえ、更なる糖尿病治療の顕著な進 展、安定性の向上と変動の低下、用量の柔軟性、そして特に夜間低血糖の低減とそれに伴う医療利益につながる可能性 を秘めている。

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図 6. T2DM治療の最適化および強化に相関して低下するベータ細胞機能。 Image courtesy of ジテン・ヴォーラ、医師、FRCP。 治療は最初夜間の肝糖をコントロールすることを目指す。これは経口抗糖尿病薬計画に長時間作用基礎インスリンアナ ログの単回投与を加えることを含む(図 7)。目的は摂食に伴う日中のグルコース変動を経口薬でコントロールするこ とである。投与のタイミングは患者の糖プロフィールおよび全体的な日程次第である。インスリンの用量は患者による 漸増が可能であり、目標が近づくにつれ用
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