岩医大歯誌 16:1991
本号の岩手医大歯学会雑誌から
この頁は……
本号に掲載されている論文の内容を手っとり早く把握して頂き,歯科臨床との関わりを紹介する頁 です。各論文の指導教授あるいは,これに準じる方に紹介の労をとっていただきました。本号のもう 一 っの目次として御利用下さい。
Dual energy X−ray absorptiometryによるヒト下顎骨塩定量に関する研究
佐 藤 重 信 Dual energy X・ray absorptiometryは骨塩定量に極めて有用と思われ,規格測定装置の使用によ
り下顎骨の測定は可能となった。健常成人において腰椎,大腿骨,椎骨,下顎骨骨塩量を測定したと ころ,下顎骨骨塩量の加齢変化には性差があり,各部位で加齢,性別による変化は違いを示したが,
下顎骨骨塩量の減少率は測定した5部位の中で最小であった。慢性腎不全血液透析患者の骨塩量の変 化は加齢よりも透析期間の影響を強く受け,健常成人とは異なる様相を呈した。
(本号1頁)(関山三郎 記)
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特異的,非特異的免疫賦活時におけるマウス自然発生癌の免疫応答
阿 部 美智夫 特異的,および非特異的免疫賦活動時における抗腫瘍反応に関与するTcell effector細胞を検索す
ることを目的とし,リンパ球サブセットを51Cr release assayにて解析した。特異的免疫においては抗 腫瘍反応の大部分をTcellが担っているのに対し,非特異的免疫においてはTcellの関与する割合が 低く,さらに非特異的免疫群の中で比較するとBCG投与群とOK−432投与群では, OK−432投与群
のほうがT−cellの関与する割合が低かった。 (本号15頁)(関山三郎記)
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S妙吻ZOCOCCμ80必∂θηη硫Sの産生するδ毒素の性状と生物活性
佐々木 実 他1名 S α助yZococcμs 2餌4ρηη dゴsは口腔,皮膚などの常在菌であるが,近年, immuno compromised hostにおける感染症(日和見感染症)の原因菌として注目されてきている,しかし&¢必吻物硫sの 病原性にっいては不明な点も多いが,&α協θμsと同様に容血毒(δ毒素)を産生し,これが直接組織 やリンパ球に作用して,病原性を発揮することも考えられ,口腔内より分離したS、eρ鋤耽硫sの産 生するδ毒素を精製して,性状とその生物活性について検討したものである。
(本号25頁)(金子 克 記)
岩医大歯誌 16:1991
若年者における歯周患者の細菌学的検索
八重柏 隆 他6名 若年者における歯周炎は,病態が成人の歯周炎と異なることから,その成り立ちにっいて多方面か
らの検索が試みられている。特に細菌学的見地からは,特定の細菌が関与するという報告がなされて きたが,近年異なる見解も出されており,未だ一致した結論を得るには至っていない。本研究は健全 歯肉と歯周病変を有する中学生と高校生について,飽¢〃20助批sαc励o〃2ycθ θ物co〃2碗ηとC⑳ηo−
cyτ0ρ肋gαSpp.の存在を検索したものである。その結果, Hαθ〃20助批Sαc吻0〃2ycρ励2Co〃2吻ηSにつ いては増殖性歯肉炎や歯周炎で分離陽性率に有意の差を認めた。
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(本号32頁)(上野和之 記)
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舌小帯に関する研究 一
正常児と短縮児との比較一一熊谷仁志他4名
我々が治療の対象とする乳幼児では,舌小帯短縮による発音の影響を心配して来院する母親が多 い。そこで本研究ではまず,正常児における舌小帯の付着位置や伸展度の経年的な変化,また,短縮 児の場合の正常への変化の有無について検索した。その結果,正常群で3歳と6歳児では明らかに舌 の伸展が認められ,短縮児でも,その70%(30%はすでに正常に移行)に経年的な変化が認められた。
このようなことから,舌小帯短縮児の場合,乳幼児期に何ら障害を伴っていなければ,切除術を行わ ず,5〜6歳まで経過観察を行った方が良いことが示唆された。 (本号38頁)(野坂久美子記)