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明海大学歯学雑誌 37‐2/1.秦泉寺

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Academic year: 2021

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(1)

漢方薬治療により改善傾向を示した口腔乾燥症の 2 例

一将

§

小貫 裕之

吉田 亜矢

田村

前川 雄哉

昆野 千絵

飯田

嶋田

明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顎顔面外科学分野 要旨:症例 1 は,70 歳,男性で,摂食困難を主訴に来院した.口腔内所見は,舌背部に発赤および舌苔の付着を認め た.ヒリヒリ痛む感じが強く食事が摂取しにくいと訴えた.既往歴は高血圧症,糖尿病があり降圧剤を服用していた.ガ ム試験は 5 ml /10 min であった.Wong-Baker Face Rating Scale(以下 FS)は 5 点であった.口腔乾燥症による舌炎と診断 した.治療法は,白虎加人参湯を 1 日 9.0 g 分 3 とし 2 か月の投薬を行った.漢方薬投与 2 か月後,ガム試験 5 ml /10 min, FS 1点,であった.舌炎の所見はほぼ消失し,自覚症状の軽減が見られた.唾液の流出量は著変なかったが,臨床 的舌所見の改善と自覚症状の改善が認められた.症例 2 は,66 歳,女性で,口腔乾燥感を主訴に来院した.夜口腔乾燥 感が強くなると咳が止まらなくなると訴えた.口腔内所見は,特に器質的変化はなかった.既往歴に特記事項はなかっ た.ガム試験は 6 ml /10 min であった.FS は 5 点であった.口腔乾燥症と診断し,麦門冬湯を 1 日 9.0 g 分 3 とし 2 か月 の投薬を行った.漢方薬投与 2 か月後,ガム試験 6 ml /10 min, FS 3 点,であった.日中の口腔乾燥感はほぼ消失,夜間の 咳は軽減した.唾液量の改善はなかったが,臨床症状は改善傾向を示した.漢方療法症例は,症例において口渇および口 乾の症状軽減に有効であったが,唾液分泌量の変化は,緩やかな増加を示した. 索引用語:口腔乾燥症,漢方薬,白虎加人参湯,麦門冬湯

Two Cases of Xerostomia that Showed an Improvement

after Being Treated with Chinese Herbal Medicine

Kazumasa MORI

§

, Hiroyuki ONUKI, Aya YOSHIDA,

Nozomi TAMURA, Yuya MAEKAWA, Chie KONNO,

Satori IIDA and Jun SHIMADA

Division of Oral and Maxillofacial Surgery, Department of Diagnostic & Therapeutic Sciences, Meikai University School of Dentistry

Abstract : Case 1 was a 70-year-old male who visited our hospital complaining of oral dryness and difficulty in eating.

The oral findings included reddening and tongue coating on the dorsum of the tongue. The patient complained of a strong tingling sensation that made it difficult to ingest meals. The patient had a history of disorders including hypertension and diabetes, and he was also taking hypotensors. The gum test result was 5 ml /10 min. The Wong-Baker Face Rating Scale (FS)was 5 points. The patient was diagnosed to have glossitis caused by xerostomia. For the treatment, 9.0 g a day divided into three doses of Byakkokaninjinto was administered for two months. After two months of administering Chinese herbal medication, the gum test result was 5 ml /10 min and the FS score was 1 points. The findings of glossitis had largely disap-peared and the subjective symptoms were found to have decreased. There was no significant change in the amount of sa-liva, but the clinical findings had improved for the tongue, while the subjective symptoms also showed improvement. Case 2 was a 66-year-old female who visited our hospital complaining of oral dryness. The patient complained that she could not stop coughing when the sensation of oral dryness became strong at night. The oral findings revealed no particular organic changes. There were no specific findings in the patient’s medical history. The gum test result was 6 ml /10 min. The FS score was 5 points. The patient was diagnosed to have xerostomia and we therefore administered 9.0 g a day divided into three doses of Bakumondoto for two months. After two months of administering Chinese herbal medicine, the gum test

(2)

re-緒

口腔乾燥症は,唾液の分泌低下や性質,性状が変化す ることにより起こる口腔乾燥症状であるが,原因や症状 は多彩で診断,治療に苦慮することが少なくない.本症 により齲襍,歯周病,カンジダ症,味覚異常などが合併 する症例は,著しく QOL の低下がおこるため効果的な 治療法確立が必要である.漢方療法は本症の治療法とし てその有効性が報告され注目されている1−7) .しかし漢 方薬の作用機序やその薬効についてはいまだ不明な点が 多く,解明のためには多くの症例検討が必要と考える. 今回私たちは,口腔乾燥症例に対し漢方治療が有効であ った 2 例についてその概要と文献的考察を加え報告す る.

症例 1 患者:70 歳 男性 主訴:舌がヒリヒリする 現病歴:約 4 か月前から口渇感を覚え,同時に舌がヒ リヒリ痛むため近内科を受診した.舌炎の診断でビタミ ン剤と軟膏の処方をうけ経過観察したが症状は改善しな かった.近耳鼻科受診したところ,ルゴールの塗布を受 けたがまったく変化なかった.最近症状が強くなり食事 の摂取が困難となったため,近歯科医院を受診,当科紹 介来院となる. 家族歴および既往歴:糖尿病,高血圧症(Ca 拮抗系 降圧剤服用中) 現症: 口腔外所見:特記事項なし 口腔内所見:舌色は全般に淡紅色で,溝状舌がみら れた.舌背部に発赤がみられ,白色でうすい舌苔を認め た.そのほかに特記事項はなかった(Fig 1). 血液検査:特記事項なし.抗 SS-A 抗体(−),抗 SS-B抗体(−),RA テスト(−) 細菌検査:舌背部カンジダ(−) ガム試験:5 ml /10 min 臨床診断:口腔乾燥症による舌炎 処置および経過:初診時から 1 週間アズレン含そう剤 (ハチアズレ!,東洋製薬化成,大阪)の処方を行ったが 効果は得られなかった.Wong-Baker Face Rating Scale (以下 FS)は口腔乾燥感の数値的指標を得る目的で経過 観察中問診表にて行った.初診時と同様 5 点であった. 初診時 1 週間後からツムラ白虎加人参湯エキス顆粒(医 療用,ツムラ,東京)1 日量 9 g を 3 分服とし,2 週間 経口投与した.2 週間後ガム試験唾液量に変化はみられ なかったが,著しい口渇感は減少し改善傾向を示した. FSは 3 点であった.さらに同薬同量処方を 2 か月間継 続した.2 か月後ガム試験唾液量は 5 ml /10 min で変化 がなかったが,口渇感はほぼ消失し,FS は 1 点で改善 傾向を示した.舌背部に認められた発赤が軽減した. sult was 6 ml /10 min and the FS score was 3 points. The sensation of oral dryness during the daytime had mostly disap-peared and the patient’s coughing at night also decreased. In addition, no improvement were observed in the amount of sa-liva, however, the clinical symptoms did indicate some degree of improvement. The herbal treatment was useful for allevi-ating thirst and oral dryness in two cases, but cases showed a slower increase in salivary production.

Key words : xerostomia, Chinese herbal medicine, Byakkokaninjinto, Bakumondoto

───────────────────────────── §別刷請求先:森 一将,〒350-0283 埼玉県坂戸市けやき台 1-1

明海大学歯学部病態診断治療学講座口腔顎顔面外科学分野

Fig 1 Case 1 : Clinical appearance of intraoral view at the first visit.

(3)

firs t v

isit

Hachi Azule טcollutorium

1mon th reddening tingling sensation Byakkokaninjinto 9.0 g a day divided into three doses ×2 months

lingual plicate

2w eeks

6.0 g a day divided into three doses ×2 months

4m onth 6 m ont h

FS

0 1 2 3 4 5 amount of saliva ml/10 min 0 2 4 6 8 10 treatment 2m onth (Fig 2).希望により同薬処方を薬量 1 日 6 g, 2 分服に 減量し,さらに 2 か月間継続しその後中止した.6 か月 の経過時唾液量は 6 ml /10 min でガム試験による唾液量 は微増であった.その後口渇症状は消失し再発などの訴 えはない.溝状舌は認められるため,含そう剤のみ継続 し経過観察をおこなった(Fig 3)症例 2 患者:66 歳 女性 主訴:口腔乾燥感 現病歴:約 6 か月前より,突然口の中が乾いているの に気づいた.お茶などを頻繁に飲むことで経過をみたが 改善なく,塩からいものを食べると夜眠れないほど口の 中がカラカラに乾き,咳が止まらないため眠れなくなっ た.近内科受診したが特に問題ないといわれた.最近症 状が強くなり心配なので,近歯科医院に相談したところ 当科紹介来院となる. 家族歴および既往歴:特記事項なし 現症: 口腔外所見:手足に浮腫がみられた. 口腔内所見:舌色は淡紅色で,舌側縁部に歯痕舌が 見られた.白色でうすい舌苔を認めた.そのほかに特記 事項はなかった(Fig 4). 血液検査:特記事項なし.抗 SS-A 抗体(−),抗 SS-B抗体(−),RA テスト(−) 細菌検査:舌背部カンジダ(−) ガム試験:6 ml /10 min 臨床診断:口腔乾燥症 Fig 2 Case 1 : Clinical appearance of

in-traoral view after two months.

(4)

firs t v

isit

Hachi Azule טcollutorium

1m onth cough

oral dryness

Bakumondoto 9.0 g a day divided into three doses ×2 months

edema of hand and foot

2w eeks 4m onth 6 m ont h FS 0 1 2 3 4 5 amount of saliva ml/10 min 0 2 4 6 8 10 treatment 2m onth 処置および経過:初診時から 1 週間アズレン含そう剤 (ハチアズレ!)の処方を行ったが効果は得られなかっ た.初診時 1 週間後からツムラ麦門冬湯エキス顆粒(医 療用,ツムラ,東京)1 日量 9 g を 3 分服とし,2 週間 経口投与した.2 週間後唾液量および口腔乾燥感に変化 はなかった.FS は初診時から 5 点であった.さらに同 薬同量処方を 2 か月間継続した.投薬 2 か月後,ガム試 験唾液量は 6 ml /10 min で変わりはなかったが,日中の 口腔乾燥感はほぼ消失,夜間の咳は軽減するが症状の消 失には至らなかった.FS は 3 点になり改善傾向が見ら れた.さらに 2 か月同薬同量処方を継続し経過観察し た.初診時から 4 か月後,ガム試験唾液量 7 ml /10 min で微増し,口腔乾燥感はほぼ消失した.また歯痕舌所見 が消失した(Fig 5).夜間の咳は 1 週間に 2∼3 度起こ るが,咳の出ない日はよく眠れると訴えた.また全身症 状に認められた手背,手指および下腿部の浮腫は改善傾 向がみられ,以前より歩行が楽になったという.FS は 2点であった.同薬処方 6 か月後,ガム試験唾液量は 8

Fig 5 Case 2 : Clinical appearance of intraoral view after four months.

Fig 6 Case 2 : Clinical symptoms and treatment. Fig 4 Case 2 : Clinical appearance of intraoral view at the first visit.

(5)

ml /10 minで正常値まで改善しなかった.しかし口腔乾 燥感は消失し,手足の浮腫も改善傾向を示した(Fig 6).

口腔乾燥症の原因は,唾液腺の機能低下,心因性,唾 液分泌中枢障害,体液・電解質異常,薬物投与の副作用 などさまざまで,このほかにも口呼吸,日常生活におけ る偏食やストレスといった生活習慣によって発症すると される.また本症は複数の要因が複合している場合もあ り,日常臨床において診断,治療に苦慮することが少な くない.本症に対する治療法の多くは対症療法で,根本 的治療法はいまだ確立されていない.この背景の中,漢 方薬療法はその作用機序や薬効についていまだ未解明な 部分もあるとされるが,生薬成分が体内環境(体質)を 改善することにより有効性を発揮することから,根本的 治療法の一つとして注目されている1−7) .本症に対し用 いられる漢方薬は,漢方医学的見地による体力(証)に より選択される.体力は漢方医療の考え方において疾病 に対する抵抗力ともとられている.体力がある症例(実 証)は,白虎加人参湯1, 2),体力が中等度かやや減退し ている症例(中間証から虚証)は,麦門冬湯3−5),体力 が低下し虚弱な症例(虚証)は,十全大補湯,滋陰降下 湯,八味地黄丸など6, 7),体力にかかわらず使用できる 症例は,五苓散など薬品名があげられている.しかし, 実際漢方医学や中医学的な病態解釈はもっと複雑で,さ らに次のような細分類がなされている8).すなわち,口 腔乾燥症は漓温熱邪によるもの,滷湿熱内蘊によるも の,澆肝鬱気滞!血によるもの,潺脾胃気虚によるも の,潸水飲内停によるもの,澁陰虚傷津によるものが考 えられており,この証および病態に最も適合した漢方処 方が疾病に対し最大の効果が得られると考えられてい る.自験例は,これら漢方医学的な証を把握すべく,問 診,既往歴,現症,舌診,血液検査,細菌検査,といっ た診断方法から症例を検討し,文献的に最も有効性が考 えられた漢方薬を選択し,漢方治療を施行した. 症例 1 は,舌のヒリヒリ感を主訴に紹介来院した症例 であるが,他医療機関を複数受診しいずれも舌炎と診断 されていた.しかし当科にて診査したところ,ガム試験 による刺激唾液量が 5 ml /10 min と減少しており,口腔 乾燥症による舌炎と診断した.既往歴に高血圧症と糖尿 病があったが,現在降圧剤(Ca 拮抗薬)のみ服用して おり,血糖値も 120 mg/dl 前後で特に加療はしていなか った.その他の血液検査や細菌検査に特記事項なく口腔 乾燥の原因は検索できなかった.舌診は,舌色は淡紅色 で舌体に溝状舌(裂紋),舌背部に発赤が認められた. 全身所見は体格中等度で漢方医学的見地から実証と判断 した.これらの検査結果と漢方医学的診断から白虎加人 参湯を選択した.白虎加人参湯は 5 種類の生薬成分(石 膏,知母,粳米,甘草,人参)が配合され,おもに口渇 や糖尿病および高熱を発するような熱症にたいし適応が あるとされている9).薬理効果は,口腔乾燥症の原因で ある裏熱を石膏が取り除き,知母は解熱および血糖降下 作用などがある.発汗による気虚を人参,甘草が補うと されている9).動物実験で oxybutynin hydrochloride によ る耳下腺細胞の萎縮を白虎加人参湯が防止する効果があ ると報告されている10).自験例は既往歴に糖尿病がある ことから,本漢方薬の血糖降下作用が体質改善の一助に なる可能性を考慮した.その結果,ガム試験による刺激 唾液量は漢方薬服用後 6 か月で 5 ml /10 min から 6 ml / 10 min に微増するにとどまり,正常値まで回復しなか った.しかし,投薬後 2 週間で自覚症状の口渇感の減少 が得られ FS が 5 点から 2 点になった.また,2 か月後 には舌背部の発赤が軽減し口渇感はほぼ消失していた. また血糖値は 88 mg/dl で正常値を示した.自験例は, 唾液量の増加,溝状舌の改善は認められなかったが,口 腔乾燥感の消失,舌炎所見の軽減,血糖値の降下に効果 が認められた(Fig 3). 症例 2 は,口腔乾燥を主訴に紹介来院された症例であ る.著しい口渇感により夜眠れず,咳が止まらないと訴 えた.初診時の血液検査,細菌検査に特記事項は認めな かったが,舌診は,舌色は淡紅色で舌側縁部には歯痕舌 が認められ,うすい白色舌苔がみられた.体格は中等度 で,声は小さく,脈は弱く,手足に浮腫が認められるこ とから,津液の滞りによる虚証と判断した.また,夜間 の咳症状の緩和などを考慮し漢方薬は麦門冬湯を選択し た.麦門冬湯は 6 種の生薬(麦門冬,半夏,粳米,大 棗,人参,甘草)が配合され,おもに気管支喘息や気管 支炎に適応があるが,口渇感や口腔内の異物感などにも 効果があるとされている9).麦門冬湯の成分は,麦門冬 は咽頭を潤すことで咳を鎮める.また気虚を人参,甘草 が補い,半夏は去痰作用,大棗,甘草は咳による緊張を 鎮めるとされる9).その薬理作用として,麦門冬にはラ ットの顎下腺細胞の細胞カルシウム濃度を増加させる役 割があるとしている11).自験例は初診時から 2 か月後, ガム試験唾液量は 6 ml /10 min で変わりはなかったが, 日中の口腔乾燥感はほぼ消失,夜間の咳は軽減するが症 状の消失には至らなかった.しかし,口腔内所見におけ

(6)

る歯痕舌が消失傾向にあった.漢方医学的には津液の滞 りが解消し!血が軽減したと解釈される.口腔外所見は 麦門冬湯処方 4 か月後,手足の浮腫が改善傾向を示し歩 行が楽になったと訴えた.自験例は麦門冬湯処方 6 か月 後,唾液量がガム試験で 2 ml /10 min 増加したが,正常 値まで回復しなかった.舌はヒリヒリ感の軽減とともに 歯痕舌が消失した.口渇感は 2 か月経過時に軽減しこれ に伴い咳症状が和らいだ(Fig 6). 以上の自験 2 例において最も興味深かったのは,口腔 乾燥症例において最も期待される改善点は唾液量の増加 と思われるが,2 例ともガム試験にてわずかな増加傾向 は示したものの正常値へは達することがなく唾液量の増 加作用は弱かった.しかし,漢方薬剤の投与によって口 喝症状の改善および口腔内にみられた舌背部の発赤や歯 痕舌の消失傾向,血糖値や浮腫などの全身的改善が認め られたことは,漢方薬剤が体質改善により局所の症状を 改善させたものと考えている.今後さらに他症例につい ても分析し,漢方医療による口腔疾患改善について検討 したいと考えている.

今回私たちは,口腔乾燥症例に対し漢方治療が有効で あった 2 例についての概要と文献的考察を加え報告し た.

引用文献

1)山口孝二郎,今村晴幸,春日裕子,國芳秀晴,吉田雅司, 宮原麻由美,向井 洋,杉原一正:白虎加人参湯が奏効した バーニングマウスの 1 例.痛みと漢方 15, 73−76, 2005 2)山口孝二郎,杉原一正:白虎加人参湯が奏効した口腔内灼 熱感の症例.治療学 40, 448−450, 2006 3)田中 梓,林 寧,大上沙央理,芝地貴夫,嶋田昌彦,海 野雅浩:五苓散と麦門冬湯併用が有効であった舌痛症と口腔 乾燥症を併発した 1 症例.痛みと漢方 17, 51−55, 2007 4)牧かおり,各務秀明,大野雄弘,上田 実:口腔乾燥症患 者に関する臨床的研究−麦門冬湯の効果の特徴と適応症例に ついて−.老年歯医 11, 111−117, 1996 5)土屋欣之,神部芳則,草間幹夫:口腔乾燥症に対する麦門 冬湯の臨床効果.日口腔粘膜会誌 12, 1−4, 2006 6)佐藤しづ子,阪本真弥,小野寺 大,駒井伸也,古内 寿,笹野高嗣:十全大補湯による口腔乾燥症の治療について −第 1 報「虚証」以外の証患者で著明な改善が得られた 4 例 −.日口腔診断会誌 17, 77−84, 2004 7)王 宝禮,王 龍三:口腔乾燥症への漢方治療−口腔内科 医の時代−.歯界展望 103, 1263−1270, 2004 8)福島 厚,王 旭:口腔乾燥症(口乾・口喝).In:東洋 医学による口腔疾患診療.医歯薬出版,東京,pp176−181, 2007 9)花輪壽彦,金 成俊:新一般用漢方処方.In:薬学生のた めの漢方医薬学.山田陽城,花輪壽彦,金 成俊編,南江 堂,東京,pp247−284, 2007 10)山田 朗,斉藤政二,武田秀作:Oxybutynin hydrochloride の耳下腺組織変化に対する漢方薬の効果.応用薬理 48, 419 −429, 1994 11)手塚光彦,佐々木英忠,泉井 亮:ラット顎下腺に対する 漢方薬麦門冬湯(Bakumondo-to)の効果とその作用機序.医 と薬学 27, 895−904, 1992 (受付日:2008 年 5 月 31 日 受理日:2008 年 6 月 30 日)

Fig 1 Case 1 : Clinical appearance of intraoral view at the first visit.
Fig 3 Case 1 : Clinical symptoms and treatment.
Fig 6 Case 2 : Clinical symptoms and treatment.Fig 4Case 2 : Clinical appearance of intraoral view at thefirst visit.

参照

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