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津 軽 平 野 の 溜 池 港 概 - 特 に浪 岡地 区に見 られ る溜池港概 について -

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(1)

津 軽 平 野 の 溜 池 港 概

‑ 特 に浪 岡地 区に見 られ る溜池港概 について ‑

1. は じめ

溜池 の分布 はその規 模 と数 の両面 からみて、瀬 戸内、近券の両地却 鴫 も密度 の高 い地域 として広 く知 られてい るところで あるが、津聾平野の溜池依 存地域 につい ては、郷士 において さえも、 あ ま り知 られていない よ うに思 われ る

溜池 の分布 は原則的 には、降水量 に対 し乾燥度 の高い地域、水量豊 富な河川 の・ない地域、 まT=は あ って も、地形的 に引水 が技術 的 にあ るいは経済的 に国難 で、利用 で きないでい る地域 に主 として 多 く見られ るのであるが、実際面 としては 日本 の河の特徴 と、 降水量 の地形 的条件 により、 どの 地域 におい ても、永 田耕作 を中心 に農業 を営 んでい る所では、潅 概方法 に工夫 をこ らし、 その土地 にあ っT=方策 をい ろい ろ と考 え出 して きてい ると言 える.

以 前 に竹 内常行氏 に よって、 本州、四国、九州 の溜池分布 について、主 として五万分 の‑ の地 形 図 を もとにして調べ 7=論文があ り、 その中で、津軒 野の潜池 の分 布 についてふれ られた ことが あ る. しか しこの発表 は地 図の上 か らの まとめであ り、 しか も範 囲を全 国的 に拡 げてお っ7=こともあ って、各地域 の掘 り下 げた考察は省 略 されてい る。

分布論 を一歩、深 く掘 り下 げ て、

その内琴 面 について調べ る ことZjC よ り、津草平野 の溜池利用 の特殊 性 を兄い 出 したい と思い、本題 を 設定 した。

今 回は、津軽平野 の うちで も、

溜池 が最 も多 く分布 してい る浪 岡 地区 を中心 に述べ ることに LT=い。

2. 布 鞄 分 布 の概 観

薄 幸平野 における溜池 の分 布 は、

弘前盆地 の南西 よ り青緑一帯 のい わ ゆ る津牽 山塊 に源 を発す る大和 沢川 か ら相 内川周辺 にみ られ る溜 池 群 と、岩 木山麓北部 か ら東部

(2)

I

ヽ一

かけて分布 す る溜池群、 そ して津 軽平野 の東綾部 、則ち奥 羽山脈 と中山山脈 の西 山麓お よび平 野 と の接点 にはば南北 の方向に列状 に分布 す る潜池群 と5分するこ とができる。

大和沢 川か ら桶内川周辺 にみられ る溜池 の大半 は扇状地湧泉帯 に成立 しT=もの と思われ るものが 多 く、規 模は比較的/il Jい。岩 木 山麓北 部 か ら東部 にかけ て分布す る溜池群 は、 山希の谷底部 に土 手 を築い て潜池 とLT=もので、特 に北部 には廻埴木溜弛、秋 ケ館溜池 ・大沢溜鞄の よ うに規模 の大 きい ものが 目立つo奥 羽山脈 か ら中山山脈 の西 山薦部 に分布す る溜池 群は、 浪岡、 五 所川原、金 木 と北上す る把従い、溜池 の規 模が大 き く、丘 陵性地形 の谷底部 を土手 把 よ りせ き止 めて潜池 とし7= ものか ら、北部 の金木周辺 に北上 するに従い、平地 との接点 に発達 し7=大規模 な溜池 がみ とめ られ る。

5. 浪 岡地 区 の濯概 状 況 と布 地 分 布

浪岡町 は津 軽平野 の東端部 に位置 し、 昭和2 9 1215日、浪 岡町、女鹿 沢、大杉、 野沢、

五 細 の14か村が合併 して区域 を拡大 した わけで あ るが、 これ らの範 囲 を浪岡地 区 として と りあ げ ることに し7=。

(1) 地形的概観

浪 岡地 区は奥羽山脈北端 の八 甲田火山を中心 とす る山地 の西麓 に接 してお り、西 .南は十 川を境 にし、津軽平野 に続い てい る。 この地区 に関係す る主な河川 は中山山脈 に水 源を持 つ大釈 迦川 、奥 羽 山脈 に水 帝を持つ、十川、浪 岡川があ り、特 に十川、浪 岡川 は、本地区 潅概の重要 な位置 を 占め てい る。 この地区は大釈 迦、浪 岡川沿 い に発達す る扇 状地地域 と、十川沿い に展 開す る後背湿 地 地域、潜池 群の立地す る洪積台地 か ら丘 陵性 地形 の地域と に区分 できる。

(2) 挿慨状況

浪 岡地 区の水 田耕作 浮腰状況は、 つぎの表 の よ うに まとめられ る。

1 浪岡地区各部落 の水 田面積 と津概依存状況

(* S) 濯 概 依 存 の 区 分 と 需 概 面 積川▲α LaTl

王 飴 魚 沢 182. 9417559. 70. 45 正平 津 川浪 岡 川182. 9445. 8712595. 86. 08 56 i7 浪 岡 川 45,87 'J板橋境 な ど9.56

‑ 9̲

(3)

(* S) /W. 辞 職 依 存 の 区 分 と 濯 概 面 積La La

鹿

51915186794770862509. 80. 50.57. 15. 10. 12. 14.71.57 浪 岡 川正平津川# # J桃 里 沢浪 岡 川52a 45H 17150259790.. 22. 70. 15. 76.5472 2. 68 正平 津川 175. 45

浪 岡 川 155,17 浪 岡 川86. 105819. 85.79

+小 阿弥堰J745IT9.80. 522779. 51. 80 次郎兵 エ埠 52. 78.68

大釈 迦川 59. 05

杉 の 沢6.514.49 大釈 迦溜池群22. 815. 78

大釈 迦J15Tl.18d.51 大沢小沢池札沢溜池15̲ 5522.090,72

大釈 迦川25. 6115. 18 大釈 迦溜池群札沢溜弛46.76141.25. 50

大釈 迦川55. 1025. 61 大沢小沢池大 野池操 51. 0412575. 65.81̲50 浪 岡 川 24.55 惣右 エ門油池 5. 17

‑10

(4)

( 字 ) 田 面 ka 濯 概 依 存 の 区 分 と 淳 概 面 積川Aa La

2,150.98054110.5410506542.2886150.8299. 60. 54. 75. 62.84.88 浪 岡 川110106.54.498821. 98. 58 5. ll, 87 浪 岡 川川 10552. 141. 19̲50 熊沢潜池ll. 595. ll 52. 14 熊沢溜池 11. 59

17. 51 155. 87 10..70 三太溜池 251 55

沢 掛 り59. 77& 81 熊沢 ′2. 5155461. 95. 85.56

本 郷 川 58. 74 舌 内果冗′高 野上 ′姥 馳55550.82. 8840.252.514. 795.80

‑ilk‑

(5)

以 上 の資料 か らわか るよ うに、湾概用水の うち河に依存 してい る割合 は、全体 としては約85.6 車、溜池 に よるものは、1.4車とな ってい る. 地域的 にみて特 に、溜池 の依存度 の高い部落は、

下石川 の100車、書野 田の88,7東、長沼 の7?.5車、高屋菅の67.1帝、徳才子 の50.5%、

杉 沢の56.0車、郷山前 の22.5勿とな ってお り、浪 岡川の右岸地域 か ら大釈 迦の右岸地域 にか け て、溜他 藩概率の高 い地 境にな ってい る

(3) 溜池 の分布

浪 岡地 区 の溜池 の数は大小 あわせて80を数え ることがで きる。現在 まで調べのついてい る範 囲 で、 まとめ るとつ ぎの表 の通 りとな る。

2

上番号 辞 概 面 療 貯 水A.α nf 舞高7〝† 疑長m . 滞水面 芳

1 浪岡町大 字本郷 0.5 220,580 15.5 92 525.000 2

本部 5,858 5.0 60 2,800 5 内 溜

,

書 内 2.51 5,205 4.8 49 2,60口 4 サ ック (‑) 北 中野 0.7 1.001 5,0 42 800

5 サ ック堤 (二) 北 中野 44の補充の建 君rO.7) 526 2.1 15 600 6 サ ック (≡)

北 中野 85 1.0 21 200 7 太 平 堤 (‑ )

北 中野 0.54 515 1.5 50 500

8 太 平 境 (二 )

北 中野 浪 剛補 助 水 流77

5

の補 充TioPi1i5#.A) 400 1.6 29 600

9

北 中野 1,147 2.5 45 1,100 10 す ず め 倉 境

北 中野 15,622 5.5 280 9,900 ll 小板庵境 (‑)

五本松 ま54 1,578 2.7 51 1,400

12 小板僑堤 (二)

五本松 50.(.54508.5ー 667 1.6 45 1,000

15

五本松 SOD 1.2 19 600

14

五本松 576 1.8 41 500 15 小 板 橋 潜 池

五本松 5,880 5.0 80 4,700 16 小板橋疑 (上)

松 山 275 2.2 55 500 17 大板橋 r‑ )

羽黒平 0.5 100 1.2 28 200 18

羽黒平 1̲8 905 5,1 57 700 19 Lu B] * (‑)

羽黒平 (1.8) 1,084 2.0 59 1.500 20 境 ⊂⊃

羽黒平 0.4 54 1.5 28 100 21 ∈∋

羽黒平 0.4 21 0.5 10 100

‑12‑

(6)

上番号 溜 地 港 滑 面 積 貯 水 量kJL堤高〝. 堤長〝一 満水 面琴7TZ

25 大板橋溜弛 (i浪岡町大字五本松 2 4の補充化.22) 6,667 5.9 40 4.100

2 4 大坂掃海池

五本松 6.22 25,577 5.9 140 14,500 25 板橋 (14.4) 250 1.2 25 500 2 8

杉沢 2 8の補充(10.0) 5,878 5.0 58 5,100 27 大板橋海池 ∈三

五本松 (155.0) 8,804 1.6 175 1,500 2 8 山 下 溜 池 ⊂⊃ 杉沢 10.0 21,428 4.6 148 ll,200 2 9 ス ネ ム 軽 ⊂⊃

板橋 14.4 550 1.2 55 1,1ロ0 5 0 野 池 高屋敦 15.81 55,995 5.5 291 25,508 5 1

長沼 51.97 51,858 5.8 556 20,100

5 2 d Rq 0.2 567 1.1 55 808 55 大 沢 溜 弛 (‑) 長南 20.0 8.208 4.1 74 4,800

54 大 沢 溜 池 ⊂⊃ 長沼 55の補充(20.(12.0)0) 12,111 4.4 58 6,600 5 5 小 板 橋 堆 甘 松山 1,751 5.0 80 1,400 5占 大 沢 潜 弛 ∈∋ V 長南 1,565 2.5 55 1,500

5 7 J、沢 溜 池 (‑) 長沼 10.0 1.1,851 4.5 98 6,200 58 小 沢 溜 弛 ⊂⊃ p 長府 5 7(10.の補充0) 4,965 5.4 56 5,5DO 59 札 沢 布 地 長南 2.02 5.968 2.8 52 5,4DD 40 マ グ r 2.0 1,518 2.6 58 1,400

4 1 補 助 水 源浪岡川‑の21.0 46,557 4.0 65 27,900 42

15,420 4.5 100 8,600 45 郷 溜

5,441 2.9 90 4,50〔j 44 布 鞄 12,406 5.2 140 9,50〔j

45 有 馬 250 1.0 55 60j

46 長 笠 溜 弛 (‑)

野尻 2,801‑ 5.2 62 2,100

47 長 笠 溜 池 ⊂⊃ 野尻 46r2140の補充..0)8 671 2.5 26 708 48 野尻 49,685 5.6 196 55,100 49

細 山前 81,640 8.0 91 55,520 50 舌野 田 61.06 255,980 7.0 185 144,840 5 1

樽沢 1.0 65,759 5.2 296 29.400 5 2 対 馬 溜 池(‑)

樽沢 1. 1 7,651 5.0 150 6,100 5 5 対 馬 潜 池 ⊂⊃

樽沢 1.0 500 1.2 41 600

‑15‑

(7)

上番号 漕 液 面 靖Aa 貯 水埠高m,姥長m , 満水面喝7n

5 5 次郎兵衛 潜敵 う 浪 岡町大 字杉沢 5757の補充((1510,5#左̲n 887 1.8 58 1,5【】0

58 次郎兵衛 溜池コ 杉沢 578 1.8 27 SOD

57 次郎兵 衛溜 池: 杉沢 15̲0 44,055 8.0 96 17,占00 58 I 藤 溜 池 (‑1 杉沢 1̲5 1,914 2.7 85 17,DUO 59 工 藤 溜 池 ⊂⊃ p 杉沢 (1̲5ー 954 2.8 55 800

80 惣 衛 門 溜 池 (‑) 杉沢 5.17 55,485 5.7 124 21,700 8 1 惣 衛 門 溜 池 ⊂⊃ 杉沢 (5.17) 4,594 5.8 45 2,900 62 杉沢 0.05 108 1.5 9 200 65 舌 野田 55̲85 225,840 .4 144 100,452 64 舌 野 田 29.55 587,590 12.0 155 117,986

6 5 下石川 2一 628 2.5 48 6口口

dd 下石川 5.19 96,259 4̲5 528 51,SOD

87 六 万 潜 弛 (下) 徳 才子 (42..00) 995 5.4 58 7口0 8 8 六 万 溜 池 (中) 徳 才子 671 2.5 52 700 89 六 万 溜 池 LE) 徳 才子 888 5.5 27 500 70

徳 才子 828 5.0 245 500

7 1 堤 (上) 徳 才子 (0.4) 175 1.4 57 500 7 2 堤 (中)

徳 才子 .4 200 1.8 26 500 75 堤 m 徳才 子 0.5 188 1.5 20 500 7 4 埠 ト ) 大釈 迦 0.8 8,024 5.7 24 5,200

7 5 旋 ⊂ ) 大釈迦 ro.8) 2,890 5.5 45 2.100 7 8 徳 才子 0.4 1,口15 2.7 50 900 77 カ ン ツ カ 堤 徳 才 子 0.5 1,459 5.5 87 1,000 7 8 大釈迦 0.5 901 2.7 54 800 79 堆 ト ) 大釈迦 0.4 2,189 5.5 55 1,500

註 (1) この表 は県土地改良区事務所 で昭和5占年度 に調査 し7=資料 を もとに して作成 しT= ものである。

(2) 酢滑面積 の欄 で牢欄なのは、聞 き取 り調査 の赤黒が不確定な ことを意味 してい る。 ま7= (トづきの難字は櫓 の溜池 と連結 してい る補 助的潜池 で あ r)、 軒概地域が同一地境であ る

こ とをあ らわす。

(31地 図番号1は分類上一応藤池 に入れ7=が、 これは川 の上流部 にダ ムをつ くって設けられ た典業用水貯水池 であ る。

‑ 14‑

(8)

以上 あげた滑池 の うち所在地 と受益 弛 とが農 ってい るものは地 図番号 の15, 25、242 5 '2 6272 8 2 95 15 25 65 94 04 64 7・4の溜鞄 であ rl、 それ

ぞれの受益地 は、 つ ぎの よ うにな ってい ろ.

15ー 羽黒平 、25、2 427‑杉 沢、2 52 62 8295 15占一高 屋 敷、、5 2 2 94 0‑徳 才子 、48、4 7‑松枝、8 4‑下石 川

浪岡地 区の溜池 を歴史 的背景 お よび、地 形 的位 置、費益地域 等 か ら総合 して考 え てみ ると、 四 つ の潜弛群 に分類 で きると考 え られ る。

LD下石 川、舌 野 田 の場 合

これ らの部落 は、地形 的位置 としてほ、浪 岡川の水 を利用 で きる範囲 にあ りなが らも、浪 岡川 の 用永供 給 容量 の限界 か ら、利 用 で きない地域 とな ってい る. そのため怒池 の必要 性 の最 も高い所 と な り、藩政 時代 に専管 事業 と して、大規模 な暫池 が建 設 され る ことにな っ7=地域 であ る. 地 図番 号

5D、占5、64が代 表 的 な淘池 であ り、 これ らは、 いずれ も浜 野 台地 の谷 底部 に土手 を築 い てつ くられた ものであ る

銀、樽 沢、郷 山前 の場 合

これ らの部落 は、 浪岡川 、 お よび十川、 よ り用水 堰で引水 し、 辞滑で き る地域 で あ り、基本的 に は溜池 に依存 しな くとも何 とか、切 りぬ け られ る地域 と考 え られ る. しか し、 田植 え時 の用水需要 が 集 中す る場合 に、下流 部 に位置す る7=め、用水不足 の恐 れが あ るT=めに、 その補 充的 役割 として 溜池 が設 け られてい る地域 であ る. 成立年代 も当地域 と しては、新 しい方 に属 し、 明治以 降 の もの と考 えられ る溜鞄 の水 は主 として融雪水 が大 部分 であ り、浪 岡川 に直接放流 され、各用水堰 に導 か れ るよ うにな ってい る.

地 図番号5 15255の溜他 は、 これ らを利用 してい た水 田が畑作 に転用 され7=、た め に現 在 は利用 され てお らず放置 状態 にあ る.

@ 徳 才子 、長 府、高屋敦、杉沢 の場合

杉 沢 は浪 岡川から も用水 を一部いてい るが、 ほかの部落 は、す べ て大釈 迦の水 不足 を補 うた め に、大 巾に源池 に依存 してい る地域 で あ るo 溜池 の規 模 は′J、さ く、 か って、地主 が 中心 にな って、

つ くらせた ものが ほ とん どで ある。 これ らの溜池 は、丘陵性 山地 の谷底部 を土手 でせ き止 めて、 つ くられT=ものであ る。

地 図番号717275の溜池 は、 コカ コー ラ工場 か らの排水利用 で受益地が、 まにあ うこと にな っT=T=め、現在 は利用 され ていない.

五 本松 の場合

CL周5港 の布鞄 の依 存奉 は約2 1虜程 度 で、8 0車近 くが浪岡川 の水 を利 用 してい るところで あ

‑15‑

(9)

るが、 この#̲,域 の溜池群 は谷底部 に古 くか ら開かれ7=水田 を帝概す るにめに、谷褒部 の近 い位置 土手 を築 いてつ くられ7=溜池 である.沢掛 りと違 って水 はい っ7=ん、溜池 に貯 え られ て、流 され る ので、幾分 、水温 は高 吟 られる ことになると考 え られ る しか し、河川水 と違 って谷川 の隻 ま りで あ る7=めに、水温 は平 地 の もの と比べて低 く、谷底部 の水 田におい ては、上 位段r)は下位段 の方 が単位収量は延 び る ことにな る.

書内の場合、 書 内周辺 の布鞄 は2.5Abの水 田を辞滑 してい る程度 であ り、 ④の地 域 と同 じよ うに 谷底部 の水 田 を評概す るにめ に設け られT=もので、分類 としては、五本松 の溜池群 のパ ター ンに含

め ることで きる。

以上四分 類 しT=よ うに、河川水 を利用 できる地形的位置 にあ りなが ら、河川 のI下流 部 に位置 して い る7=め、河川の水 の供給容量か ら恩 恵 にあづか ることが で きず、溜池 に大 き く依存 してい る地域 と、基本 的 には河 川水 に依存 してい るが、用水需要期 の用水不足 に備 えて溜池が設 け られてい る地 域 、河川 の上 流部 にあ りなが ら、河川 の用永供給 容量が′J、さいT=め、布鞄 を併用 し、 その依存度 の 高い地域、谷底部 を段 状 に開田 して成立 しT=永 田を燕概す るT=め に、山間部 に背馳 がつ くられ、 用 水 はすべて潜鞄 に依 存 してい る地域 とに分 け られ る0

5. 布 地 濯に 関 す る慣 行

溜池 の受益者 によ り、 それぞれ各溜池 ごとに紐がつ くられてお り、溜池 の維 持管理 につ とめ て き てい る.一 溜池 に所属す る受益者数 で最 も多い ものは、2 62戸、最 も少ない ものは8戸 とな って い る。 この組がつ くられてか ら最 も古い年代 を経 てい るものは、500年以上 と答 えてい る組 もあ

り、 100年 前後 の ものが多い よ うに思われ る.

組 の名称 については、組 に よりまち まちで、熊沢水利組合 の よ うな現代的 な呼 び名か ら、銀地 区 の水下、羽黒平 の溜池 の寄 り合い、 そのはか、潜弛係、別 に何 もつけてい ないい う場合 な どい ろ い ろあ るよ うであ る。

溜池 の管理 の7=め に、設 け られ てい る役員 としては o組 会長1、副会長 1、会計 1、書記1、監事5、班長5 0責任者一粒係1、副責任者‑副捉係 1、会計 1、理事者S o監事4、理事 9

0堰役 2、水利委 員5

0水利委員長 1、副1、書記 1、 会計 1、水 盛1、監事2、他5 0組合長 1、副 1、会計1、庶務1、水 門係2、理事4、監事5 0世話 人l

o組 合長 1、水守2

‑16‑

(10)

o組合役員 と水 管理人5 0組合長1、副1、庶務 1

な ど、 その組 の規模 、成立 の歴 史的背 景 の違 いな どに より、 い ろい ろな役 員 の組 み合 わせが あ る よ うである。 これ らの役員 の任期 は2年 、5年 、任期 な しの 5通 りが あ り、 その きめ方は、 総会 で 組合 員 の選挙 に よる もの と、梓営 面積 の多い者 がな る場合 とが あ る。

す もり

直 接、暫池 を管理 す る者 を、水 守 (水 盛 とも書 くよ うであ る) とか、水 門係、堤 係 な どい ろいろ な呼び方を してい るが、 これ らの係 の仕事 のt内容 としては毎 日、朝、 夕、最低2回、 溜池 を見回 り、

水 お とし、 の調 整 を行 うはか、共 同作業 の召集、姥 の修理な どの相談 な どが あげ られ る. 管理 人 対 す る報酬 は地r2(に よって、全 くない組、年 間1万 円、 5万 円、5万 円、 占万 円、85千 円、

1 0万 円 の組 な ど、 まち まちであ る。

受益 者が、溜池維 持 の7=め に納 め る額 は、 10a当 り、200円、500円、55口円、5 5 0 円、占50円.7 0 0円な どい ろい ろな ケースが ある.

溜弛管理 の7=めの労働 力の提供 は年に 1日、2日、 5日、全 然な しの4つ の場合 が あ るが、 1 の場 合が最 も多 く、 その仕草 の内容 と しては、 どろ上 げ、溜池周 囲の草取 り、碇 止 め、 土手 の修理 な どが あげ られ る. 最近 は特 に肉体 労働 をす るとい うことが、 少な くな り仕事 の壬 な る もの として は、秋 の終 わ りに行 う、埠止 め、即 ち水 を止 め、 来年 に備 えて水 を貯 え るT=め に杭 を水 戸 口の穴 に 打 ち込む ことに立 ちあ うことが、 ほ とん どの よ うであ る. 尚、 この 日に出席 できない場 合 は、1,500 円、2000円、5 ロ 0 0円、10a当 り200円程度 をそれぞれの組 の定 め 把 よ り納 め るこ とに な ってい る。

6. と め

地 形 図、 青森西部 の 図副 をみて、特 に浪岡周辺 に大′J、の溜鞄 が集中 して分布 してい るのを見て、

溜池 を調べ る ことにな っ7こ.

浪 岡地区は山東部 に位置 しなが ら、水 量豊富な河 川が ない ので、 長 い間、水 不足 に悩 まされ、永 の確保 とそ の管理 の7=めに、 い ろい ろな くふ うが、考 え 出され てきてい るO水利系統 の複 雑 さ、 今 も生 きてい る水慣行な どを調べ るこ とに よ り、水 をい かに、 無駄 な く最後 の最後 まで、 有効 に利 用 してい るかを知 る ことが で きた. いわ ゆ る一 滴た りとも、 無駄 に しない とい う精 神が徹 してい る

のが窮われ る思いであ る.岩木 川流域 で生活 してい る論者 に とっては、 身近 か な地域 に もこの よ ラ な例が あ るこ とを、 あ ら7=めて認識 しTC次第 であ る. 7=だ、 この よ うな旧態依然T:る藩政方法 と、

水利秩序 は、農業 の合 理化 と、 生産 性 を一 層高 め る必要 にせ まられた場 合 に、当然、 それ を根本 的 に改善す る必要 が あ る と思 う. 浪岡 を中心 と LT=自然 もまTC、 昔 と同 じよ うな状態 に維 持 され てお らず、山地 の開畑 と森林 開発 の結果、水源は一 層、枯渇化 され てい る現象 を呈す る よ うにな ってお

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り、特 に規 模 の小 さい溜池 におい てほ、直 接そ の影響下 にさ らされてい る と言 え るO この よ うな間 雷 を解 決 し、浪岡地区 の農業生産 性 の向上 の ため に、長年 のゆめ であ った浪 岡ダ ムの建設が 実現 さ れ るこ とにな った ことは、 当地域 に とって画期的 な ことと思 う。 た だ、 そのダ ムの恩 貴を受 け る こ とがで きず、在来 の溜地溝に依 然 として頼 らなければな らない地区 も出る こ とにな るので、 そ の 点が、今後 に残 され る問題 にな るもの と考 え る.

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参照

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