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陸前高田訪問記

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Academic year: 2021

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司書課程行事報告

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陸前高田訪問記

東山 由依(文学部文学科日本文学専修)

 6月 28・29 日、私は陸前高田市、大船渡市訪問に同行しました。自分にとって、被災地 の図書館はもちろん、他校の学校図書館を訪れること自体が初めての経験で、公共図書館・

学校図書館を合わせた複数の図書館と、一般のご家庭を訪問した二日間は濃密でした。司書 課程として学んだことだけでなく、津波によって使えなくなった図書館の本棚や、見せてい ただいた震災当時の写真、実際のお話など、現在もその一つ一つが鮮明に思い出されます。

 訪問したどの図書館でも共通して感じたことは、「図書館に来てほしい」「本を読んでほし い」という思いです。ただ本を並べているのではなく、選書に、スペース作りに、展示方法 にと、運営している方々の働きかけと工夫があって機能するということを実感しました。そ の方々の熱意はもちろん、初めて見た陸前高田市立図書館の移動図書館や、生徒がくつろげ る空間を作ろうとしていた大船渡中学校の学校図書館、岩手県立高田高校図書館の放射線状 に並んでいる書架は、今までの自分の経験にはない図書館の工夫でした。今回は、アメリカ のノース・テキサス大学の学生と合流する機会がありましたが、彼らが日本の紙芝居を見る 姿、そして反対に小学校で読み聞かせをする姿から、図書館には本を介して交流する役割が あると、改めて思いました。また、「震災当時は落ち着かなくて、精神的に不安定な生徒た ちも図書館に来ていた」という高田高校でうかがったお話は印象的で、忘れられません。本 を読む場所と同時に心の居場所としても、図書館が開いている意味は大きいと感じています。

 震災があった 2011 年、私は高校1年生でした。支援活動に取り組んだものの、その時は、

あくまでも高校単位、教員や周りの大人に守られながらのもので、司書課程として被災地に 行くなんて、当然のことながら想像していませんでした。まして図書館が、こんなにも人の 気持ちに寄り添い、復興に貢献しているとは思ってもいませんでした。こうしてふり返ると、

いち早く本に、図書館に、目を向けた方々がいるということに気づいたことが、自分にとっ て一番の学びだったかもしれないと思います。「高校」という枠を取り払い、個人としてで きることは何なのか、未だに明確でなく、答えは出ていません。今回の訪問が実現し、選択 肢と行動の幅を広げていただいた環境、司書課程に感謝しつつ、そこで学んでいることをど う還元していくか、残りの学生生活で深め、考えていきたいです。

参照

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