『 沈黙の螺旋理論 ‑ 世論形成過程の社会心理学』
( ブレーン出版刊)
本 書 は,
『 Di eSc hwe i ge s pr i al:6f f e nt l i c heMe i ‑
nung
‑ uns e r es oz i ol eHa ut 』 ( byEl i s abe t hNoe l ‑ l e‑ Ne uma nn,1 980)
』 の 英 訳F TheSpi r alo fSi ‑ l e nc e:Publ i cOpi ni on‑ OurSoc i a lSki n ( 19 84) 』
か らの 日本語訳である (池田謙一訳)0著者のエ リザベー ト・ノエル ・ノイマ ンは女性 で,西 ドイツのグーテ ンベルグ大学の名誉教授で ある。また,同時 に,世論調査機関のア レンスバ ッ ハ世論調査研究所 の創設者であ り,現 に主宰者で
もある。
著者のこのこつの職歴が本書 を成立せ しめたと いっていい。つ ま り,世論形成の理論仮説 を, 自 己の主宰す る調査機関で実際 に調査 して,仮説の ひとつ ひとつ を確認 していって,この 「沈黙の螺 旋理論」 を構築 した。
ところで, 「沈黙 の螺旋理論」 とは何 か とい う ことであるが,それはこうである。私たちは,世 論形成の場合, 自分の周囲の社会環境 をよ く観察
してお り,人 びとの意見 に敏感 に反応 し, どの昔 見が多数 を占めつつあるか, また支配的にな りつ つあるかを見 きわめる。
そ して, 自分の意見がいわゆる世間の多数意見 にそ っているか否か を気 にかけ, 自分が狐立化す ることを恐れて,多数意見 になび くといった現象 をお こす。世間の風潮 に反す るような意見 を持 っ ているときは,その意見 をおなかの中に押 しこめ て,沈黙 を保つのである。
このことは,多数意見が ます ます閥歩 し,その 支配的イメージを増大 させ,他方,少数意見 は沈 黙化傾 向を深める。そこに,多数派意見支持の方 向への 「沈黙の螺旋」化傾 向が生 じるのである。
ついには,多数派意見への (なだれ現象)を引 き お こす ことに もなる。
なお,(世 間の意見づ くり) に大 き く貢献す る のはマス ・メデ ィアである。従来,マス ・メデ ィ アは人 びとの もっている意見の (補強) レベルに IlllrlluIIFHll川IIHIHlJlHHHmlll日日llmmlH川日日1111HIHIHJll11HLHMEIIIIEllEl川=llllFIHl日日川川川日日HHlHI川ItllHIFHMIII川HllIHHIIm日日HIFrHHllHH111日日日Hl‖LH=lHllHllH=11日IIHLHIlmlHIHHHML日日HlFIHHMmIIllMHHHHHHlmHl‖HlllHlHJHII‖HHHlH川IllHrHl‖lHllHIH日日
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とどまるとい う学説が有力であ ったが, ノエル ・ ノイマ ンは 「マス ・メデ ィアが世間に関す る情報 の提供 を一手 に引 き受 け,同 じような内容の情報 を日々流 してゆけば,その累積効果がでて,人び との意見形成 に影響 をおよぼきずにはおかない」
と主張 した。
そんな点な ど,本書 は,従来のマスコ ミ理論 を 点検す る意味で も, また,「沈黙」 の意味 を考 え るうえで も,興味あるユニークな書である。コ ミュ ニケーシ ョンの過程論や効果論 に関心のある人に は,ぜ ひ一読 をおすすめ したい。
渋谷 重光
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