1 はじめに
本校は、宇宙飛行士・若田光一氏の母校である。
児童は、世界的に活躍する先輩を身近に感じて、
夢の実現は手に届くことを信じて日々の学校生活 に意欲的に取り組んでいる。
本校では研究主題を「わかる喜びを味わえる子 の育成」とし、算数科の研究に取り組んでいる。
日々の授業の改善を通して授業力の向上を図り、
児童一人ひとりの基礎的・基本的な学力の定着を 目指している。また、今年度より食育の研究を立 ち上げ、基本的生活習慣の確立と、学力の向上の 関係について着目しながらの実践も進めている。
2 具体的な取組
(1)校内の環境整備児童が算数を身近に感じられるよう、階段に 九九や単位換算などのカード、角度を示す分度器 などを常設した。廊下には、「ひらめきコーナー」
を置き、日常的に試行錯誤しながら算数の問題に 取り組めるよう、さらなる意欲の向上を目指して いる。児童が算数を生活の中で身近なものとして とらえられるようになってきていることは成果の 一つと言える。
教室内には、全学級 に「算数コーナー」を 設け、既習事項を踏ま えて問題解決の手掛か りがつかめるよう、一 単位時間の展開に共通 性をもたせている。
(2)授業実践
児童が毎時間、見通しをもって学習に取り組 み、自分の力で課題を設定したり、多様な方法で 自力解決をしたりできるように「問題→課題→見 通し→自力解決→発表→練り上げ→まとめ→適応 問題」と一単位時間の展開を学校全体で統一して いる。また、TTの授業では、T1は全体の指導、
T2は小集団の指導というように役割分担・指導 内容を明確にし、一人ひとりの児童に十分に目が 向けられるよう、個に応じた指導の工夫にも力を
入れている。自ら考え、自ら学ぼうとする主体性 がうかがえるようになりつつある。
(3)食育とのかかわり
はじめに教育課程の見直しに着手した。その一 つとして、月曜日の朝生活タイム「ひみつの別 所ちゃん」を導入し、生活習慣に関する内容を学 ぶ時間とした。例えば、朝食の重要性や汗のひみ つ等について、季節や児童の実態に合わせた内容 に工夫したり、構造化されたワークシートの活用 を図ったりして運動生
理学的なことを実践し ている。また、親子で 運動に取り組む「親子 ふれあいタイム」を計 画し、休日前に全家庭 に配付して、家庭と連 携する取組も進めてい る。
3 おわりに
2年間の研究を進める中で、児童は既習を生か して自力解決をしたり、自分の考えを進んで発表 したりするなど、算数の授業に意欲的に取り組み 主体性が見られるようになってきている。また、
算数は楽しいと口にするようにもなっている。こ れは、日々の授業改善を通して授業力の向上が図 られた成果であると言える。今後は、その研究の 成果が他教科・領域に生かされるよう、さらなる 授業力の向上に磨きをかけていきたい。
また、基本的生活習慣の確立と学力向上との相 関関係については、家庭と学校の連携を図りなが ら、その在り様を探るべく研究を進めていきたい と考えている。
学校の風景 生活習慣の確立と学力の向上を 目指して
北区 大宮別所小学校 教諭 山 下 貴 路
「ひみつの別所ちゃん」ワークシート
ᏋƞƍƨLJӭ
31
T2 による小集団指導
学級の算数コーナーの掲示
若田氏の宇宙飛行を記念して制作した壁画
学級全体での練り上げ