問題
24 Cantharidin
の合成カンタリジン(Cantharidin)はいくつかの昆虫が分泌するテルペノイドの一種である。この化合物は古 代より医薬として利用されていたもので、1810年にフランス人化学者ロビケ(P. Robiquet)により単離さ れたことをきっかけに、精力的に研究されるようになった。現在では、この化合物は特に馬に対して 強く作用する毒物であり、毒性に付随してイボの治療薬として利用できることが知られている。
Cantharidin の合成は 1951 年にベルギー人化学者ストーク(G. Stork)により達成された。この問題で
はその合成からいくつかのステップを抜粋して扱う。
注) heating: 加熱, butadiene: ブタジエン, PTSA: パラトルエンスルホン酸
1. A
とB
の構造式を描け。2. A
は光学活性か否か? 光学活性である
光学活性ではない
3.
ブタジエンの最も安定な立体配座を描け。4. C
の3
次元構造を描け。(C
は単一のジアステレオマーとして得られる。) 5. C
が生成する反応における遷移状態の3
次元構造を描け。問題では扱わないが、Cは数工程を経て
D
へと変換された。6. E
とF
は異性体の混合物として得られる。EとF
それぞれの構造式を描け。7. F
が生成する反応を熱力学的に有利にする方法として適切なものはどれか? 加熱する
無水硫酸マグネシウムを加える
冷却する
酸化剤を加える
訳者注