論文内容要旨
論文題名
卵巣摘除マウスおよび骨芽細胞様細胞
MC3T3-E1細胞を用いた骨 基質タンパク質に対するメカニカルストレスの影響
掲載雑誌名
In vivo 第31巻 第1号 87-96頁 2017年専攻名
生体制御学 氏名
張 夢 内容要旨
目的
骨生物学の分野において
periostin(POSTN)およびsemaphorine-3A(SEMA3A)の骨形成を促す潜在的役割が報告された。日常的な身体運動にともなう機械的刺 激が骨量維持に重要な役割をはたすことは広く知られているが、POSTN およ
び
SEMA3Aに対するメカニカルストレスの影響は不明である。そこで本研究
では、閉経後骨粗鬆症モデルを用いて運動負荷の骨代謝ならびに
POSTNおよ び
SEMA3Aの発現への影響を、次に骨芽細胞様細胞(MC3T3-E1)を用いてメカ ニカルストレスに対する
POSTNおよび SEMA3A の発現への影響を観察した。
方法
in vivo
検討:本実験では
7週齢の雌性
ICRマウスを用いた。無作為に、(1)偽
手術のみを行い飼育した群(sham 群)、
(2)卵巣摘出術を施し飼育した群(OVX)、(3)
卵巣摘出術を施したのち走運動を負荷した群
(OVX+Run)の
1群
5匹の全
3群に分けた。
8週齢時に卵巣切除術を施し、
10週齢時より
1日
60分間、週
4回、小動物専用トレッドミルによる走運動を負荷した。10 週後に、当該動物 を屠殺して脛骨を採取し、脛骨近位端の破骨細胞の出現を
TRAP染色法により 確認するとともに、骨内膜(緻密質と海綿質の境界)における
POSTNおよび
SEMA3A
の出現を免疫染色法にて確認した。
in vitro
検討:MC3T3-E1 細胞への力学的影響の検討では、遠心分離機を用い、
16×g (300 rpm)あるいは64×g (600 rpm)の強度で1
日
15分間負荷し、
POSTNおよび
SEMA3Aのタンパク質産生および
mRNA発現に与える影響を観察した。
また最後に
POSTN添加が
SEMA3A分泌に与える影響を観察した。
結果
in vivo
検討:
OVX+Run群の脛骨近位端において、
TRAP陽性破骨細胞が減少し、
骨内膜に沿った
POSTNおよび
SEMA3Aの出現を認めた。
in vitro