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学級風土による学級アセスメントの試み -時間的変化と教師による評定の視点から- [ PDF

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Academic year: 2021

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(1)学級風土による学級アセスメントの試み −時間的変化と教師による評定の視点から− key words:学級風土、学級アセスメント、時間的変化、教師の評定 人間共生システム専攻 姫島 源太郎 Ⅰ.問題. 生徒の特徴…type1と同様の健康的な精神状態。. 中学生にとって学級は最も重要な準拠集団のひとつ. この類型は、学級を理解する際のガイドラインのひと. (中留、1999)であり、学級がどのようなシステムを有し、. つとして活用されることが期待されるが、妥当性及び信. さらにその中でどのような位置を与えられるかが適応に. 頼性の検討が不十分である。. 影響を与える(近藤、1994)と言われている。そうした適. 学級の時間的変化. 応を支援する際には、個人の変化のみを促すのでなく、. 伊藤(2000)や西田(2001)は、学級の時間的変化を学級. 個人と環境との関係(田嶌、2001)を変化させる必要があ. 風土の視点から実証的に明らかにしており、学級風土が. る。そのために田嶌(2001)は、 「組織全体を1つの事例と. 学級の変化を十分に捉えうるものであることが示された。. してみる」として、特定の組織のシステムや、組織と個. しかし、これらは年間や行事の前後のみの比較であり、. 人との関係をアセスメントすることの必要性を指摘して. 学年による違いについては触れていない。中学生の3年. いる。. 間は発達的に大きな変化を遂げる時期であり、学級風土. 学級アセスメントの際の視点として、学級風土という 概念がある。学級風土は「学級を構成する物理的側面や 組織的側面、 及び人的側面から規定される学級の 『性格』 」. も生徒自身の発達に沿って変化すると考えられる。 学級風土と教師 教師が学級に介入するにあたっては、現在の学級の状. と定義 (Moos、1974)され、学級内の対人関係、行事へ. 況についての的確な把握が不可欠である。しかし、生徒. の取り組み等の観点から多面的に成り立っている。一方. と教師の間ではしばしば認知にずれが生じることが指摘. で、学級を構成する教師や生徒一人ひとりの情意・認知・. されている。従って、生徒と教師の学級認知が合致する. 行動に影響を与える(小林ら、1997)と考えられている。. 点、あるいはずれが生じやすい点について明らかにする. 学級風土に関する基礎研究としては、これまでに測定. ことは、教師の学級理解の一助となるであろう。. 尺度の開発や精神健康等との関連を検討したものが国内. Ⅱ.第一研究. 外で蓄積されている。その中で姫島・田嶌(2005)は、西. <目的>学級の類型化及び、信頼性・妥当性の検討. 田(2001)の作成した「学級認知尺度」を用いて学級を類. <方法>. 型化し、それらの特徴を明らかにしている。. 時期:2005 年 6 月、10 月、12 月. type1 学級風土…対人関係が良好、けじめがあって行. 対象:F県内のA中学校1∼3年生 14 学級。6 月 473. 事等にも積極的。「支持的な学級風土」(八巻、1999)。. 名、10 月 461 名、12 月 450 名。. 生徒の特徴…適応感が高く、ストレスも少ない。. 内容:生徒が認知する学級風土を測定する「学級認知尺. type2 学級風土…けじめがあるが、凝集性は高くない。. 度(37 項目) 」 、及び生徒の学級適応を測定する「学級満. 生徒の特徴…学級への帰属意識が高く、友人から認めら. 足度尺度(10 項目) 」を実施。尚、この「学級満足度尺度」. れている。. は、「承認」と「被侵害」の因子からなり、先行研究(姫島、. type3 学級風土…凝集性や規範意識、学級活動に対し. 2003)においても適応感の測定に用いられている。. ての意欲が低い。徒党性が高い。. <結果と考察>. 生徒の特徴…適応感、帰属意識が低い。. (1)学級認知尺度の因子分析. type4. 学級風土…規範意識や学級の活動に対する積. 各項目の回答について得点化し、因子分析を行った. 極性が低い。一方で、凝集性は低くない。. (table1) 。因子構造は「親和性」「学級活動への関与(以下、. 生徒の特徴…友人から承認されているがストレスが高い。. 「学級活動」と略記)」「けじめ・自律(「けじめ」と略記)」「リ. type5 学級風土…下位尺度得点間にあまり差がなく、. ーダーの存在(「リーダー」と略記)」「協調性」の 5 因子であ. 平均的。生徒が学級の特徴を捉えきれていない。. り、先行研究(姫島、2003)とほぼ同様の結果であった。.

(2) table1 学級認知尺度因子分析結果( α=.879) 因子Ⅰ 因子Ⅱ 因子Ⅲ 因子Ⅳ 因子Ⅴ <親和性>( α=.850) Q1_2 思ったことは気軽に話せる .918 Q1_5 言いたいことを言い合える .878 Q1_1 おたがいに仲がよい .625 Q1_14 おたがいのことをよく知っている .608 Q1_16 おたがいのことを理解しようとしている .466 Q1_3 クラスの話し合いでは意見が出る .431 Q1_31 みんなは一人一人の個性を大事にする .420 <学級活動への関与>( α=.796) Q1_18 クラス全員で行事に取り組む -.020 Q1_10 行事には熱心に取り組む -.038 Q1_23 行事の前に練習や準備をたくさんする -.029 Q1_19 クラスですることについてはクラス全体で決める .071 <けじめ・自律>( α=.751) Q1_17 規則を守る人が多い .040 Q1_32 そうじをきちんとする人が多い -.004 Q1_12 課題や宿題をしっかりやる人が多い -.040 Q1_37 チャイムがなったらすぐ席につく -.111 Q1_7 先生がいなくてもまじめに勉強できる .066 <リーダーの存在>( α=.823) Q1_30 なにかするとき,中心になる人がいる -.079 Q1_15 いつもクラスの中心になる人がいる .022 Q1_25 クラスを引っ張っていくような人がいる .046 <協調性>( α=.747) Q1_28 仲のよい人としか活動しない人達がいる( ※) -.009 Q1_27 先生がいるときといないときで態度が変わる( ※) -.020 Q1_34 他の人たちにお構いなしで行動するグループがある( ※) .002 Q1_33 いつもグループでかたまる( ※) .046 Q1_13 先生がいないとだらける( ※) -.085 因子間相関                           因子Ⅰ 因子Ⅱ 因子Ⅲ 因子Ⅳ ※は逆転項目. -.033 -.101 .111 -.066 .069 .115 .081. -.137 -.083 -.011 -.092 -.051 -.033 -.064 -.010 .115 .106 .050 -.072 .227 .089 .037 -.002 .071 .004 .238 .110 -.025. .911 .768 .581 .558. -.053 -.056 -.040 -.066 .006 .039 .065 .053 .015 .127 -.002 -.072. .008 -.018 .011 -.025 .037. .738 .677 .655 .594 .441. -.015 .008 -.065 -.040 .086 -.089. -.072 .012 -.048 -.019 -.017. -.020 -.001 -.068 -.029 .247. .839 -.027 .795 -.024 .751 .032. .041 -.080 -.005 -.003 .010 .108 .137 -.059 -.090 -.146 -.076 -.081 -.099 .248 .056 .803 .490 .574 .493 .543 .143. .720 .676 .619 .603 .481 .656 .572 .617 .141. ⇒これらの類型は統計的にも判別できると言える。 (3)学級適応との関連 ⇒type1 の生徒は適応感が高く、type3 の生徒は適応感 が低い。…先行研究(姫島、2003)の結果を支持。 Ⅲ.第二研究 <目的>学級風土の時間的変化及び学年による違いに ついて検討する。 <方法>調査時期、対象、内容は第一研究と同一。尚、 6 月の調査前に体育会、6 月と 10 月の間に夏季休業、10 月と 12 月の間に合唱コンクールが行われている。 <結果と考察> (1)各時期の類型について 各時期及び各学年の類型をクロス表に集計した。. (2)学級の類型化 先行研究と同様の手続き(figure1)で類型化した後、各 類型の平均値をレーダーチャートによって図示した。 t y p e 1(10 クラス). 高 「親和性」 高 平均的. 「協調性」. 「学級活動」. t y p e 2 (2クラス) 低・平均的. 「親和性」 「けじめ」. t y p e 5(12 クラス). 低. t y p e 3(9クラス). 平均的. t y p e 4(9クラス). 親和性 70 60 50. 70 60. 学級活動. リーダー. 50. 協調性. リーダー. に対し、10 月から 12 月にかけては 2 学級のみが移行. ・「親和性」:6 月>10 月. 50. 協調性. 40. 学級活動. 30. 30. ①時期の主効果. 向が見られた。. 60. 学級活動. ・6 月から 10 月にかけては 6 学級に類型の移行があるの. において有意差が、「親和性」「リーダー」において有意傾. 70. 60 40. はもう少し時間が必要だと考えられる。. るため、分散分析を実施。その結果、「学級活動」「けじめ」. けじめ. 親和性. 親和性 70 50. ・type5 の学級が 6 月に多い⇒6 月はまだ学級の特徴が. 学校全体として学級風土が変化したかを明らかにす. figure3 type2. figure2 type1. 協調性. 学級活動. 40 30. けじめ. 10 2 9 9 12 42. (2)分散分析から. 親和性. 40 30. 総計. ⇒早い時期の方が学級の変化が生じやすいのでは。. figure1 類型化の手順. 協調性. 計 7 0 0 2 3 12. 出ていないのではないか。学級の特徴や個性が現れるに. 他の下位尺度得点も平均的. 低. type1 type2 type3 type4 type5 計. table2 各時期及び学年ごとの各類型の学級数 1年 2年 3年 6月 10月 12月 計 6月 10月 12月 計 6月 10月 12月 0 0 0 0 1 1 1 3 2 3 2 1 1 0 2 0 0 0 0 0 0 0 1 4 4 9 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 3 3 7 0 1 1 3 0 1 4 3 1 1 5 2 0 1 5 5 5 15 5 5 5 15 4 4 4. ・「けじめ」:6 月>10 月、12 月 ⇒10 月は集団の発達段階論(Sarri&Galinsky、1985). リーダー. リーダー. けじめ. figure4 type3. けじめ. における“変革期”では。初期に一定の結合や規範がで. figure5 type4. きるが、次第に体制への批判や変革が起こる時期。. 親和性 70. …危機を乗り越え、 更なる繋がりを築くためのプロセス。. 60 50. 協調性. 学級活動. 40 30. ・「学級活動への関与」:6 月、10 月>12 月 ⇒西田(2001)の、行事を経て活動性が向上したという結. リーダー. けじめ. figure6 type5. 次に、上記の手順による類型化が統計的にも説明可能. 果と矛盾するが、これは西田が行事の2ヶ月前と2週間 後に調査しているのに対し、本研究は2週間前と1ヶ月. であるかを確認するため、判別分析を行った。. 後とに調査しているからであろう。つまり学級の“熱”. 判別分析:上記の手続きによって行われた類型と、判別. が冷めてしまった状態ではないかと考えられる。. 分析による類型の一致率(判別的中率)が 85.7%であり、. ・「リーダー」:10 月>6 月. 目安とされる 75% (菅、1990)を満たしている。. ⇒生徒内役割が明確になったと考えられる。.

(3) ②学年の主効果. の危機のひとつであり、全体がまとまるためには、それ. ・「親和性」:3 年>1 年、2 年 2 年>1 年. ぞれが規範を受け入れる学級運営が必要(蘭ら、1992) 。. ⇒1年生はまだ友人関係の広がりが学級全体に及んでお. (3)学年と時期による満足度の分析. らず、凝集性が高まっていない。1年生のいじめ認知が. 学年及び時期によって生徒の学級満足度に差が生じ. 最も高率という研究(高木、1986)もある。. るかを検討するために、学年と時期を独立変数、学級満. …親和性を低く認知する背景に、いじめや仲間外しが存. 足度を従属変数とする2要因の分散分析を行った。. 在している可能性も考えられる。. →「承認」 「被侵害」において、学年の主効果が有意。時. ・「学級活動」:3 年>1 年、2 年 2 年>1 年. 期の主効果及び交互作用は有意でなかった。. ⇒1年生は、発達段階的に、さらに中学校に慣れていな. ・「承認」:3年、2年>1年. いという面からも、 まだ教師主導なのではないだろうか。. ・「被侵害」:1年>2年、3年. ・「けじめ」:2 年>1 年. ⇒1年生は2年生、 3年生よりも不適応感を有している。. ⇒1年生は決められた規則を守ることはできるものの、. 1年生はネガティブな学級風土に対して、それでよしと. それを自分たちで統制することはまだ難しいということ. しているわけではなく、学級に対して抱えている不全感. を意味しているのではないか。. が、学級不適応という形で出ているのではないか。. ③学年と時期の交互作用. …特に1年生で、学級風土を肯定的に変化させるような. 学年によってその後の変化が規定されるかを明らか. 介入が必要であろう。. にするために、 学年と時期の交互作用を検定したところ、 「リーダー」「協調性」に有意傾向が見られた。. Ⅳ.第三研究 <目的>担任教師と生徒それぞれの学級認知について、. 10.50 10.00. 教師による評定と事例から検討する。. 9.50 1年 2年 3年. 9.00 8.50 8.00 10月. 生徒を対象とした調査:第一研究及び第二研究と同一。 教師を対象とした調査:. 7.50 6月. <方法>. 12月. ① 学級担任への質問紙調査. figure7 リーダーの存在. ・「リーダー」(figure7). 対象:各学級の担任教師。. 1 年生…10 月>6 月. 時期:6月、10 月、12 月の計3回。. 6 月、10 月、12 月の各時期…2 年、3 年>1 年. 内容:学級について尋ねる項目(5件法)及び、学級の. ⇒1年生において、リーダーとなる生徒を養成しながら. 良い点や課題等についての自由記述。. 学級運営を進めていく取り組みの成果と考えられる。一. ② 学級担任への面接調査. 方で、上級生は安定して高い水準を維持しており、1年. 対象:各学年から1名、 面接調査に協力が得られた教師。. 生のリーダーづくりはまだ途上であるとも言えるだろう。. 時期:7月、12 月の計2回。. 11.50. 内容:現在の学級の様子及びこれまでの変化、指導の上. 11.00. 1年 2年 3年. 10.50 10.00 9.50. で配慮していること等についての半構造化面接。 <結果と考察> (1)類型及び学年による教師評定の違い. 9.00 8.50 6月. 10月. 12月. figure8 協調性. ①学級風土の類型による傾向の分析 教師の学級認知について、類型によって特定の傾向が. ・「協調性」(figure8). あるかを Kruskal-Wallis の H 検定によって検討した。. 1年生…6月>12 月. →“Q3-2 行事の際にクラスがひとつになっているか”に. 6月…3年>1年 10 月、12 月…3年>1年、2年. ついて、type1の担任教師が type3、type4の担任教師. ⇒特に1年生において、学級内のインフォーマルなグル. よりも高い評定をつけている。. ープの存在感が増していったためであろう。全体として. ⇒生徒による行事への関与と同様の結果であり、行事に. のまとまりではなく、徒党性の高いまとまりができるこ. 対する学級の取り組みについての認知は、教師と生徒で. とで、 いじめ等につながる危険性もはらむと考えられる。. ほとんどずれがないと考えられる。. …こうしたグループができることは当然考えられる学級. (2)事例から.

(4) 親和性 70. ①1年A組. 学級風土の変化について. 60 50. 協調性. 6月…全ての因子で得点が高く、学級の各側面を肯定的. 学級活動. 40. に認知→10 月、12 月…高水準を維持。6月から 12 月ま. 30. 6月 10月 12月 リーダー. で、肯定的な変化を続けている。 ⇒全体の仲がよく、活動時でもそれが活かされている。. けじめ. 16.00. また、そうした肯定的認知が長期間安定している。. 12.50 12.00. 15.50. 教師から見た学級像について. 11.50 11.00. 15.00. ・良い点は“思いやりがある”こと。特に、発達障害の. 10.50. 14.50 14.00 13.50. 10.00. 男子. 9.50 9.00. 女子 全体. 8.50 8.00. 13.00 6月. 10月. 生徒への関わりの中でそれが見られると語られている。 ⇒学級は同質の集まりで、わずかな差異によって乱され る可能性が大きい(児玉、1996)と言われており、周囲. 12月. 6月. 10月. 12月. に合わせることが難しい生徒は排除の対象になりかねな. 被侵害. 承認. 学級風土の変化について. い。B組の教師は、そうした生徒を排除せずに学級に包. 6月…それほど否定的ではない→10 月…「親和性」「けじ. 含していくことに配慮しており、さらにそうした学級づ. め」「協調性」が大幅に低下→12 月…各因子とも低い認知。. くりを通して周囲の生徒が成長することもねらっている。. ⇒10 月以降の学級について生徒は、友人関係が良好でな. ・12 月にかけて“生徒と冗談が言える”ようになった。. く、規範も緩んでいると認知している。10 月以前に介入. ⇒教師と生徒双方に余裕が生まれ、冗談や他愛のない話. することが必要だったのではないだろうか。. を楽しむことができるようになったのではないか。. 学級満足度の変化について. …コミュニケーションの質に着目することで学級の状態. 「承認」 「被侵害」ともに、12 月にかけてより適応的に. や教師との関係性を把握することができる。. 変化している。全般に女子の適応感が男子よりも高い。. Ⅴ.総合考察. ⇒それぞれの適応は向上しているが、学級風土得点から. まず、学級の時間的変化について検討したところ、学. は、学級のまとまりは弱いことがわかる。彼らが適応し. 級風土の可塑性は早期の方が高く、変化も現れやすい可. ているのは狭い友人関係や小グループであり、学級全体. 能性があると考えられた。このことは、早期の学級づく. の関係は希薄なのではないか。. りの重要性を示唆したものと言えよう。. …グループを外されることがあった場合、その生徒の適. 次に、学級風土には学年によって差がある、特に1年. 応感が大きく低下してしまう危険性が考えられる。. 生の学級風土及び学級適応感は上級生に比べて低いこと. 教師から見た学級像について. が明らかになった。中学1年時には不登校生徒の急増が. 学級評定からは、行事に対する姿勢に関しては概ね満足. 指摘されており、不登校の予防、あるいはそうした生徒. していることが明らかになった。⇔生徒の認知と矛盾. の早期学級復帰に向けて、1年生の学級風土を肯定的に. ⇒教師に比べて生徒の認知が低いのは、教師の在/不在. 変化させる介入が必要だと考えられる。. で雰囲気が異なるからではないか。学級風土は教師がい ないときの学級も映し出している可能性がある。 ②2年B組. 雰囲気のよい学級は、 集団に馴染めない生徒を受容し、 包容し、 いつの間にか彼らを仲間にしてしまう (山本ら、. 親和性. 2000)と言われるように、学級がそれぞれの多様性を受. 60. け止め、 支えるような弾力のあるシステムであることは、. 70. 50. 協調性. 所属する生徒の適応に大きな役割を果たすであろう。ス. 学級活動. 40 30. クールカウンセラーのような職種にとっても、学級を見. 6月 10月 12月 リーダー. 立てるという発想を持ちながら、個人と環境の適応的な 関係を支援していくことは必要なことではないだろうか。. けじめ. 16.00. 12.50. 15.50. 12.00. また、従来は教師へのコンサルテーションに活用する ことが学級風土研究の主たる目的であったが、生徒が自. 11.50 15.00. 11.00 男子. 10.50. 14.50 14.00. 10.00. 女子. 9.50. 全体. 8.50 8.00. 13.00 6月. 10月. 承認. 12月. のではないか。教師のみを対象とするのではなく、生徒 自身が活用するという方向にも、学級風土研究の可能性. 9.00. 13.50. らの学級を客観的にモニタリングする際にも活用可能な. 6月. 10月. 被侵害. 12月. は開かれていると言えよう。.

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