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3.不妊治療と仕事の両立に おける労働者の現状

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(1)
(2)

1.労働者をめぐる現状

(3)

(1)女性雇用者数の推移

【雇用者数の推移】

注1)平成22年から28年までの数値は、平成27年国勢調査基準のベンチマーク人口に基づいて遡及又は補正した時系列接続用数値に置き換えて 掲載した。

○ 平成29年の女性雇用者数は2,590万人。雇用者総数に占める女性の割合は44.5%となっている。

1,167 1,354 1,548 1,834 2,048 2,140 2,229 2,342 2,349 2,360 2,411 2,443 2,482 2,539 2,590 3,646 3,971 4,313 4,835 5,263 5,356 5,393 5,500 5,512 5,513 5,567 5,613 5,663 5,750 5,819 32.0 34.1 35.9 37.9 38.9 40.0 41.3 42.6 42.6 42.8 43.3 43.5 43.8 44.2 44.5 0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 45.0 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 昭和50年 55年 60年 平成2年 7年 12年 17年 22年 23年 24年 25年 26年 27年 28年 29年 (%) 女性雇用者数(左目盛) 雇用者総数(左目盛) 雇用者総数に占める女性割合(右目盛) (万人)

(4)

16.4 68.8 78.9 72.9 71.4 75.1 77.5 76.4 70.5 53.6 16.3 16.5 68.3 78.2 70.3 69.8 73.6 76.5 75.4 69.3 50.8 15.8 14.9 64.7 71.4 61.0 61.5 69.8 73.8 69.0 59.5 41.0 12.8 15.7 68.7 51.5 49.0 58.5 66.6 66.9 60.0 49.9 37.9 15.4 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 15~19歳 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65歳以上 (%) 平成29年 平成28年 平成19年 昭和60年

資料出所:総務省「労働力調査」

【女性の年齢階級別就業率】

(2)女性の年齢階級別就業率

○ 女性の年齢階級別の就業率は、大きく上昇してきているものの、未だ「M字」カーブが存在。

3

(5)

(3)女性の労働力率の変化(配偶関係別)

○10年前と比較すると未婚者に大きな変化はないが、有配偶者の「20~29歳」、「30~34歳」、「35

~39歳」の上昇幅大

17.2 73.2 91.4 89.8 88.1 85.4 84.1 80.9 73.3 54.5 16.7 16.4 72.6 90.9 89.5 87.8 86.0 78.1 75.0 68.0 41.2 12.8 61.9 65.5 65.6 67.1 73.2 77.0 75.8 70.2 52.8 20.5 50.0 42.9 50.7 49.7 55.8 67.7 73.7 69.1 58.3 39.7 17.1 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 70.0 80.0 90.0 100.0 (%) 未婚平成29年 未婚平成19年 有配偶平成29年 有配偶者平成19年

(6)

(4)長時間労働者の割合(国際比較)

○日本の長時間労働者の割合は国際的に見て高くなっている。

○特に男性雇用者の長時間労働者の割合が高い。

資料出所:JILPT「データブック国際労働比率比較2017」

5

図:長時間労働者の割合(就業者、2015年)

注:長時間とは、ILOSTATの労働時間別就業者統計において, 上記掲載国に共通する最長の区分である週49時間以

上を指す。原則、全産業、 就業者を対象。

0.0 5.0 10.0 15.0 20.0 25.0 30.0 35.0 40.0 計 男 女

(7)

2.有給休暇や柔軟な働き方の

制度の基礎知識

(8)

(1)年次有給休暇

 労働基準法第39条において、使用者は、6か月継

続勤務して全労働日の8割以上出勤した労働者

に対して、10労働日の年次有給休暇を与えること

とされています。

 年次有給休暇の付与日数は、勤務年数に応じて

加算されます。

【年次有給休暇の付与日数】

勤続

年数

0.5年

1.5年

2.5年

3.5年

4.5年

5.5年 6.5年以上

付与

日数

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

7

(9)

 年次有給休暇は、原則として、労働者が請求する

時季に与えなければなりません。ただし、請求さ

れた時季に休暇を与えることが事業の正常な運

営を妨げる場合には、他の時季に与えることがで

きます。(時季変更権)

 年次有給休暇のうち、5日を超える部分について

は、労使協定に定めたところに従って、計画的に

与えることができます。(年次有給休暇の計画的

付与)

(10)

 年次有給休暇は、日単位で取得することが原則

ですが、労働者が希望し、使用者が同意した場合

であれば、労使協定が締結されていない場合で

も、日単位取得の阻害の範囲とならない範囲で半

日単位で与えることが可能です。

 労使協定を締結すれば、年に5日を限度として、

時間単位(※)で年次有給休暇を与えることがで

きるようになります。(時間単位年休)

(※)分単位など時間未満の単位は認められません。

9

労働者1人平均

付与日数(日)

労働者1人平均

取得日数(日)

取得率(%)

男性

18.4

8.4

45.8

女性

17.2

9.3

54.1

出所:厚生労働省「平成28年就労条件総合調査の概況」をもとに作成

【年次有給休暇の取得状況

(平成27年)

(11)

(2)フレックスタイム制

 フレックスタイム制は、1日の労働時間帯を、必ず

勤務すべき時間帯(コアタイム)と、その時間帯の

中であればいつ出社または退社してもよい時間

帯(フレキシブルタイム)とに分け、出社、退社の

時刻を労働者の決定に委ねるものです。(労働基

準法第32条の3)

 就業規則その他これに準ずるもので始業及び終

業の時刻を労働者の決定に委ねる旨定め、労使

協定でフレックスタイム制の基本的枠組み(対象

となる労働者の範囲等)を定める必要がありま

す。

(12)

(3)テレワーク

 テレワークとは、「ICT(情報通信技術)を活用し、

時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」

です。インターネットなどの技術を活用し、本来勤

務する場所から離れ、自宅などで仕事をすること

ができます。

 テレワークの形態の例

• 在宅勤務(自宅を就業場所とする働き方です)

• サテライトオフィス勤務(自宅近くや通勤途中の場所等に

設けられたオフィス等、所属するオフィス以外の施設を利

用する働き方です)

• モバイル勤務(移動中や顧客先、カフェなどを就業場所と

する働き方です)

11

(13)

3.仕事と不妊治療の両立に

おける労働者の現状

(14)

(1)不妊治療に関する知識の認知度

 以下のような不妊治療に係る実態を知ってい

ますか。

実際に不妊の検査や治療を受けた事がある(または現在受けてい

る)夫婦は全体で18.2%、子どものいない夫婦では28.2%である。

(国立社会保障・人口問題研究所「2015年社会保障・人口問題基

本調査」による)

51,001人が生殖補助医療(体外受精、顕微授精、凍結胚(卵)を用

いた治療)により誕生しており、全出生児(1,008,000人)の19.7人に

1人に当たる。(生殖補助医療による出生児数:日本産科婦人科学

会「ARTデータブック(2015年)」。全出生児数:厚生労働省「平成 27

年(2015)人口動態統計の年間推計」による)

排卵誘発剤と排卵促進剤の副作用などにより、頭痛・吐き気・ほて

り・腹痛などの症状が出ることがある。

不妊治療には一般的に以下の表にある頻度で通院が必要とされ

ている。

13

出典:平成29年度「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調 査」(厚生労働省)労働者調査(男女労働者2,060を対象に実施)

(n=2,060)

○不妊治療に関する実態に関する労働者の認知度は低い

◎不妊治療に要する通院日数の目安※は概ね以下の通りとなっていますので、ご回答のご参考になさってください。 ※こちらの日数はあくまで目安であり、医師の判断、個人の状況、体調等により増減する可能性があります。 治療内容 通院日数の目安 日程調整可否 検査 女性 男性 4日~ (1回の所要時間は30分~120分) 半日~1日 可能 人工授精 2~6日/月 1回あたりの通院時間は数時間 (通常6回程度まで) 0~半日 ※手術を伴う場合には1日必要 決められた日の通院が望ましい 体外受精 4~10日:1回あたり数時間 + 2日:1回あたり半日~1日 (回数、頻度は人による) 0~半日 ※手術を伴う場合には1日必要 決められた日の通院が望ましい 円グラフのデータラベル: 回答数 (回答数のパーセンテージ) 以下、同じ。

(15)

(2)仕事と不妊治療の両立の状況

 あなたは仕事と不妊治療の両立を、現在していますか(過去にしていましたか)。また、今までに不妊治療を

しておらず、近い将来不妊治療を予定している方は、仕事との両立を考えていますか。

○仕事と不妊治療を両立しているのは約半数

○両立できず仕事、不妊治療を辞めたり雇用形態を変えているのは女性が多い

仕事と不妊治療の両立状況(治療中・治療経験者/全体・男女別)

141 42 29 21 32 74 40 17 18 27 67 2 12 3 5 0 20 40 60 80 100 120 140 160 両立している 両立できず仕事を辞めた 両立できず不妊治療をやめた 両立できず雇用形態を変えた その他 (回答者数) 全体(n=256) 女性(n=176) 男性(n=89)

(16)

69 67 51 41 36 19 15 10 3 19 46 37 35 24 22 13 7 6 2 8 23 30 16 17 14 6 8 4 1 11 0 10 20 30 40 50 60 70 80 通院回数が多い 精神面で負担が大きい 待ち時間など通院にかかる時間が読めない、医師から告げられた通院日に 外せない仕事が入るなど、仕事の日程調整が難しい 病院と職場と自宅が離れていて、移動が負担である 体調、体力面で負担が大きい 仕事がストレスとなり不妊治療に影響が出る 職場の理解やサポートが得られない 職場が長時間労働である その他 難しいと感じたことはない 全体(n=141) 女性(n=74) 男性(n=67) (回答者数)

(3)仕事と不妊治療の両立が難しい理由

 仕事と不妊治療の両立が難しいと感じたことはありますか。難しいと感じたことがある場合、それはどのよう

なことですか。

出典:平成29年度「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」(厚生労働省)

15

○仕事と不妊治療を両立が難しい理由は、通院回数の多さ、精神面での負担、通院日程の調整

の難しさなど

(17)

(4)不妊治療中であることを職場で開示するか

 不妊治療していることを、職場で伝えていますか。

 不妊治療をしていることを、一部の人にしか、または一

切伝えていないのは、どのような理由によりますか。

○不妊治療中であることを職場で伝えている人は多くない

75 49 22 15 14 172 53 37 17 7 11 109 22 12 5 8 3 63 0 50 100 150 200 上司に伝えている (伝える予定) 同僚に伝えている (伝える予定) 職場ではオープンにしている (する予定) 人事に伝えている (伝える予定) その他 一切伝えていない (伝えない予定) 男女計 (n=298) 女性 (n=199) 男性 (n=99) 123 105 78 72 60 14 78 77 55 44 42 11 45 28 23 28 18 3 0 50 100 150 不妊治療をしていることを知られ たくないから 周囲に気遣いをして欲しくない から 不妊治療がうまくいかなかった 時に職場に居づらいから 伝えなくても支障がないから 周囲から理解を得られないと思 うから その他 男女計 (n=276) 女性 (n=182) 男性 (n=94) (回答者数) (回答者数)

(18)

(5)仕事と不妊治療の両立を図るために望む支援

 仕事と不妊治療を両立する上で、会社や組織に希望する支援は何ですか。

出典:平成29年度「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」(厚生労働省)

17

○仕事と不妊治療の両立のため、休暇制度や柔軟な勤務を可能とする制度等が望まれている

73 57 54 51 49 34 18 18 17 14 3 2 75 47 45 38 40 40 24 8 15 10 7 1 1 44 26 12 16 11 9 10 10 3 7 7 2 1 31 0 10 20 30 40 50 60 70 80 不妊治療のための休暇制度 柔軟な勤務を可能とする制度(勤務時間、勤務場所) 有給休暇を時間単位で取得できる制度 有給休暇など現状ある制度を取りやすい環境作り 通院・休息時間を認める制度 会社や組織(健康保険組合含む)が不妊治療の費用を助成する制度 失効年休の積立制度 業務配分の見直しや人員補充など、休暇や短時間勤務などで同僚等 に負荷がかからないような仕組み 休職制度 上司・同僚の理解を深めるための研修 人事等管理部門や専門家に相談できる体制 その他 特に希望することはない 全体(n=298) 女性(n=199) 男性(n=99) (回答者数)

(19)

4.仕事と不妊治療の両立に

おける企業の現状及び事例

(20)

(1)不妊治療と仕事の両立における企業の現状

 貴社では、不妊治療を行っている従業員がい

ますか。

 貴社では、不妊治療を行っている従業員が受け

られる支援制度や取組を行っていますか。

出典:平成29年度「不妊治療と仕事の両立に係る諸問題についての総合的調査」(厚生労働省) 企業アンケート調査(「女性の活躍推進企業データベース」においてデータ公表を行っている企業7,909社から、従業員規模10人以上の企業4,000社を無作為抽出して アンケートを配布。回答数:779社)

(n=779)

19

○不妊治療と仕事の両立をしている従業員について把握できていない企業は多い

(n=779)

※「いる」と「過去にいたが退職した」の両方にチェックをつ

けている企業が1社

101 (13%) 142 (18%) 16 (2%) 521 (67%) いる いない 過去にいたが退職した わからない 71 (9%) 167 (21%) 541 (70%) 行っている 制度化されていないが個別対応 行っていない

(21)

(2)企業が導入している制度

 貴社で導入している、不妊治療のための制度(目

的が不妊治療に特定されている制度)として、該

当するものを記入ください(複数選択可)。

 貴社では、不妊治療を行っている従業員が利用できる

制度(目的が不妊治療に特定されていない制度)のう

ち、導入している制度がありますか?(複数選択可)。

○不妊治療に特化した制度を導入している企業は多くなく、半日・時間単位の休暇制度等により

両立を支援している企業が多い

275 105 104 92 43 42 50 14 10 0 100 200 300 半日単位・時間単位の休暇制度 始業・終業時間の繰上げ・ 繰下げ制度 フレックスタイム制度 失効年休の積立・用途を限定した 利用制度 テレワーク制度 裁量労働制度 その他、従業員の柔軟な働き方を 可能とするような制度 (企業数) ※テレワーク制度の内訳 ・・・在宅勤務 ・・・モバイルワーク ・・・サテライトオフィス 48 15 10 5 16 306 0 100 200 300 400 不妊治療のための休暇制度 不妊治療に係る費用等を助成する 制度 不妊治療のための通院や 休息時間を認める制度 不妊治療のために勤務時間等 の柔軟性を高める制度 その他 不妊治療に特化した制度はない (企業数)

(n=335)

(22)

(3)企業における仕事と不妊治療の両立を支援するための

先進的な制度や取組の事例

【不妊治療に特化した制度・取組】

○出生支援休職制度

具体例:最大1年間、在職期間中に1回に限る。無給だが社会保険料は相当額を企業が補助。

○失効年休積立制度

具体例:失効してしまった年休を積み立てた積立有給休暇の利用を、不妊治療でも可能とする。

○費用助成等

具体例:不妊治療費の貸付。

共済会から、5万円まで補助金を拠出(1年度内に1回限り)。

不妊治療と養子縁組の費用を対象とし、年間12万円を上限に、最大5年間まで利用可能。

【仕事と不妊治療の両立に対する理解促進、従業員サポート等の取組】

女性社員を対象とする研修において、女性特有の病気や不妊治療についての正しい知識を、20

代の頃から情報提供。また、管理職に対して、不妊治療中の男性従業員への配慮や2人目不妊

等、必要な配慮についての周知を実施。

従業員向け相談窓口、常駐の産業医の設置、ライフイベントと仕事の両立に関する相談窓口の設

置(不妊治療に限らず)。

21

◆2で紹介した「有給休暇や柔軟な働き方の制度」等、一般的な制度によって仕事と不妊治療の両立

をしやすくする取組の他、以下の様な独自の制度や取組を行っている企業もあります。

(23)
(24)

「不妊治療連絡カード」の使い方

 「不妊治療連絡カード」は、不妊治療を受けている労働者

が企業に対して、治療中であることや企業に求める配慮

を伝えるためのツールです。

 仕事と不妊治療の両立のためには、職場や上司の理解

が必要ですが、労働者が自身の不妊治療について言葉

で説明することは難しい場合もあります。不妊治療に関す

る一般的な情報や、必要な通院日数の目安等を例示し、

目に見えるツールとして使うことができます。

 不妊治療では診断書が発行されない場合もあり、企業に

おける不妊治療を対象とした休職・休暇制度や治療費補

助制度等の確認資料として使うことも想定し、医師の署名

欄を設けています。

23

(25)

「不妊治療連絡カード」

不妊治療について ① 不妊治療の現状  日本では、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は、全体で 18.2%、子どものいない夫婦では 28.2%です。これは、夫婦全体の 5.5 組に 1 組に当たります。 (国立社会保障・人口問題研究所「2015 年社会保障・人口問題基本調査」による)  2015 年に日本では 51,001 人が生殖補助医療(体外受精、顕微授精、凍結胚(卵)を用いた治療)により 誕生しており、全出生児(1,008,000 人)の 5.1%で、これは、約 20 人に 1 人に当たります。 (生殖補助医療による出生児数: 日本産科婦人科学会「ART データブック(2015 年)」、 全出生児数: 厚生労働省「平成 27 年(2015)人口動態統計の年間推計」による)  不妊の原因は、女性だけにあるわけではありません。男性に原因があることもありますし、検査をして も原因がわからないこともあります。また、女性に原因がなくても、女性の体には、治療に伴う検査や投 薬などにより大きな負担がかかります。  男性も女性も、検査によって不妊の原因となる疾患があると分かった場合は、原因に応じて薬による治 療や手術を行います。  排卵日を診断して性交のタイミングを合わせるタイミング法、内服薬や注射で卵巣を刺激して排卵をお こさせる排卵誘発法、精液を注入器で直接子宮に注入する人工授精などの一般不妊治療では妊娠し ない場合に、卵子と精子を取り出して体の外で受精させてから子宮内に戻す「体外受精」や「顕微授 精」などの生殖補助医療を行います。  不妊治療は、妊娠・出産まで、あるいは、治療をやめる決断をするまで続きます。年齢が若いうちに治 療を開始したほうが、1 回あたりの妊娠・出産に至る確率は高い傾向がありますが、「いつ終わるのか」 を明らかにすることは困難です。治療を始めてすぐに妊娠する場合もあれば、何年も治療を続けている 場合もあります。 ② 不妊治療のスケジュールについて 不妊治療に要する通院日数の目安は、概ね以下の通りです。ただし、以下の日数はあくまで目安であり、 医師の判断、個人の状況、体調等により増減する可能性があります。 体外受精、顕微授精を行う場合、特に女性は頻繁な通院が必要となりますが、排卵周期に合わせた通 院が求められるため、前もって治療の予定を決めることは困難です。また、治療は身体的・精神的な負担を 伴い、ホルモン刺激療法等の影響で体調不良等が発生することがあります。 また、診察時間以外に2~3時間の待ち時間があることが一般的です。 月経周期にあわせて一般不妊治療を何回行うかは、年齢や個人の状況によって変わりますが、3~6回 が一般的です。 治療 月経周期ごとの通院日数の目安 女性 男性 一般不妊治療 診察時間 1 回 30 分程度の通院:4日~7日 人工授精を行う場合、上記に加え、 診察時間が 1 回2時間程度の通院:1日~ 0~半日 ※手術を伴う場合には1日必要 生殖補助医療 診察時間 1 回1~2時間程度の通院:4~10日 + 診察時間 1 回あたり半日~1 日程度の通院:2日 0~1日 ※手術を伴う場合には1日必要 不妊治療連絡カード 事 業 主 殿 平成 年 月 日 所属 氏名 印 医師の連絡事項 (該当するものに〇を付けてください。) 上の者は、 現在、不妊治療を実施 または しています。 不妊治療の実施を予定 【連絡事項】 不妊治療の実施(予定)時期 特に配慮が必要な事項 その他 平成 年 月 日 医療機関名 医師氏名 印

「不妊治療連絡カード」は

こちらからダウンロードできます。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/30.html

(26)

(参考)「仕事と不妊治療の両立支援のために」

25

近年の晩婚化等を背景に不妊治療を受ける夫婦が増加しており、働きながら不妊治療

を受ける方は増加傾向にあると考えられます。また、厚生労働省が行った調査によると、

仕事と不妊治療との両立ができず、16%の方が離職しています。

このように、人材を失うことは、企業にとって大きな損失です。仕事と不妊治療の両立に

ついて職場での理解を深め、従業員が働きやすい環境を整えることは、有能な人材の確

保という点で企業にもメリットがあるはずです。

厚生労働省では、職場内で不妊治療への理解を深めていた

だくために、不妊治療の内容や職場での配慮のポイント、仕事と

治療の両立に役立つ制度などを紹介するリーフレットを作成して

おりますので、合わせてご参考にしてください。

※厚労省のHP(下記URL)にて、リーフレット「仕事と不妊治療の

両立支援のために~働きながら不妊治療を受ける従業員への

ご理解をお願いします~」等を掲載しています。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/30.html

参照

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