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日本人アトピー性皮膚炎患者におけるフィラグリン遺伝子変異と皮膚バリア機能障害に関する研究

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Academic year: 2018

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学 位 論 文 審 査 の 概 要

博士の専攻分野の名称 博士(医 学) 氏 名 長谷部 育恵 主査 教授 山本 有平

審査担当者 副査 教授 清水 宏 副査 教授 寺沢 浩一 副査 教授 鐙 邦芳 副査 教授 松野 吉宏

学 位 論 文 題 名

日本人アトピー性皮膚炎患者におけるフィラグリン遺伝子変異と皮膚バリア機能障害に関 する研究

前半では、日本人アトピー性皮膚炎(AD)患者をフィラグリン遺伝子(FLG)変異の

有無によって分け、FLG 変異を有する患者では皮膚のバリア機能と臨床的重症度が相

関するのに対し、同変異を有さない患者では両者間に相関が認められなかったことが

示された。FLG 変異を有する群では、皮膚のバリア機能障害が基礎にあって、その機

能障害がAD の発症に大きく関わっている可能性が示唆されたという内容であった。後

半では、過去に報告されている中で最もC末端に近い FLG の新規遺伝子変異が発見さ

れたことが発表された。新規変異を有していた患者皮膚によるReal-time RT-PCR にお

いてmRNA量には著変ないのにも関わらず、免疫組織学的に患者皮膚の顆粒層を形成す

るフィラグリンタンパクの減少を認め、重症なAD臨床像が示された。本研究はC末端

の存在がフィラグリンの生成に不可欠であるという過去の報告を裏付けるものであっ た。

FLG 以外に AD に影響する変異はないかという質問があった。発表者からは他のバリ

ア機能を司る分子の遺伝子多型などが研究されているものの、FLG ほどに決定的なも

のは未だ発見されていないという回答があった。FLG 変異を有することによって治療

において特に注意すべき点はあるのかが問われた。発表者から FLG 変異のある患者に

おいて経時的に皮膚バリア機能を評価すると、保湿の強化により改善することが経験 され、保湿を積極的に行うことで、湿疹性病変の軽快につながる傾向があるという回

答があった。

この論文は、前半、後半ともに疾患の病態メカニズムを明らかにする重要な手掛かりを 提起したといった点で高く評価され、今後の病態解明や治療法の開発などにつながること が期待される。

参照

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