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下水道更生管の長期試験簡略化に関する提案

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Academic year: 2022

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キーワード:下水道管,寿命予測,管更生の手引き(案),管更生,酸環境下,ガラス繊維,長期試験 連絡先:〒566-0001 大阪府摂津市千里丘7-11-61 TEL:06-6388-1215 FAX:06-6380-6683

下水道更生管の長期試験簡略化に関する提案

京都工芸繊維大学大学院 学生会員 ○北川英二 京都工芸繊維大学 地域共同研究センター 非会員 藤井善通 京都工芸繊維大学大学院 非会員 溝口真知子 仲井朝美 濱田泰以

1 緒 言

日本の下水道管の耐用年数が 50年を超過した管路は,

平成11年度時点で総延長が6,271kmに達している.これ らの下水道管を取り替えるには,現在の交通事情等を考 慮すると掘削工事が困難であるため,非掘削(Trench-less) で下水道管を更新する管更生工法が求められている.

更生管の厚みを設計するためには,「管更生の手引き (案)」((社)日本下水道協会)に記載されている 10000 時間の試験を実施しなくてはならない.しかし,技術の 進歩や工法の改良により材料が改善・改良されても,更 生管厚みを求めるためには長期試験を行わなければなら ないので,実施工までには1年以上の時間が必要となる.

また,この試験は公的機関における証明が必要となるの で,1回の試験に対して1000万円を越える費用がかかり,

何回も試験を行うことができないのが現状であろう.

「管更生の手引き(案)」の今後の課題に記されているよ うに,短期間で寿命を予測する手法が求められている.

最も一般的な寿命予測方法としてアレニウスの反応速度 論や時間-温度換算則がある.そこで本研究では,GFRP 管の水中および酸中における応力緩和試験を行い,時間- 温度換算則の適用について検討した.また,10000 時間 の試験との比較を行うことにより,本研究の妥当性を確 認した.

2 実 験

供試体は,基材として円筒状にしたSMCを使用し,そ の内面にポリエステル繊維で円筒状に織られた織物を,

外面にはシート状のポリエステル繊維製平織り織物を一 体化したパイプとした.SMCに使用した強化材は耐酸ガ ラスである NCR-glass とした.供試体の寸法は,口径 250mm,厚さ5mmである.

試験は,たわみ率2%において10000時間の長期試験と 今回提案した応力緩和試験をそれぞれ実施し,両試験結 果の比較を行い,応力緩和試験の妥当性の評価を行った.

10000時間の長期試験は,JIS K 7035(プラスチック配

管系-ガラス繊維強化熱硬化性プラスチック(GRP)

管-湿潤条件下でのクリープファクター及び長期偏平 剛性の求め方)に準拠して,パイプのクリープ試験を行 った.

10000時間の試験方法は,Fig.1 a)に示すように水中

に浸漬した試験機に供試体をセットし,供試体が外径 の 1.5~2.0%変形する荷重を負荷した.変位計を取り 付け,JIS に記載されているように対数時間で一定間 隔となる時間ごとに供試体の変位量を測定した.試験 環境は常温とした.

応力緩和試験は,Fig.1 b)に示す試験装置に供試体をセ ットした後に試験機ごと水槽に浸漬して行った.試験環 境は,30℃,50℃,60℃,70℃の水中環境下とし,偏平

率は10000時間の試験の偏平率と同じ2%とした.また,

1種類の温度条件で1週間の試験とした.

a)Creep testing machine b)Relaxation testing machine Fig.1 Testing machine

3 試験結果

10000 時間の長期試験から得られた時間ごとの変位量

を①式に代入して各時間における剛性を求め,横軸に対 数時間,縦軸に剛性をとったグラフにプロットした.そ のプロットした点に対して最小二乗法により二次の近似 曲線を引いた.結果をFig.1に示す.

土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

‑295‑

VI‑148

(2)

0 1 2 3 4 5

29 30 31 32 33 34

1/T 1 0- 4/K log aT0(T)

・・・ ①  ・・・・・・・・・

y L

F S0 f

´

= ´

ここに,

S0 ;剛性 (N/m2) f ;変位係数

5 

- m

d 10 2500 y 1860

f ´

þý ü îí

ì ÷÷øö

ççèæ ´ +

=

dm ;平均直径(m)

L ;試験体の平均長さ(m)

F ;荷重(N)

y ;変位(m)

Fig.1 クリープ試験結果

次に応力緩和試験結果をFig.2に示す.この図は各温 度におけるグラフを,基準温度 T0=30℃として対数 時間軸に沿って平行移動したにおけるマスターカーブ である.マスター曲線作成時の横軸の平行移動量であ る時間-平行移動因子aT0(T)と絶対温度の逆数1/Tとの 関係を示すグラフをFig.3に示す.Fig.3に示すように,

直線関係が得られ,②式に示すアレニウスの関係が成 立していると言える.ここで,Gは気結果体定数

(8.314×10-3[kJ/mol/K])である.アレニウス式より 活性化エネルギー(ΔH)を求めると207.9 (kJ/mol/K) となった.

Fig.2 応力緩和試験

Fig.3 時間-温度換算因子

( )

= D ççèæ - ÷÷øö ・・・・・・ ②

0 T0

1 1 20303 loga H

T T

T G

aT0(T):時間-平行移動因子

ΔH :活性化エネルギー(kcal/mol)

G :8.314×10-3[kJ/mol/K]

T :測定温度

T0 :基準温度

Fig.1と,Fig.2の縦軸を剛性に変換したグラフを重 ねた図をFig.4に示す.Fig.4から,10000時間の長期 試験と応力緩和試験により得られたマスターカーブとは 良く一致していることがわかる.

Fig.4 両試験結果の比較

4 ま と め

試験結果より,SMCを使った更生管について,10000 時間の長期試験結果と時間-温度換算則を適用した応 力緩和試験による寿命予測結果はほとんど一致してお り,応力緩和試験の妥当性を検証することができた.

そして,一定範囲内におけるたわみ率であれば,応力緩 和試験結果から時間-温度換算則によるマスター曲線を 作成することで,10000時間の試験を1週間で実験す る手法が確立出来た.

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000

0 1 2 3 4 5 6

Log(t) (hr)

Stiffness (N/m2)

2.9

50年後

To=30℃

0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25

0 2 4 6 8 10

log t (sec)

Load (kN)

30 50 60 70 0 2000 4000 6000 8000 10000 12000 14000 16000 18000

1 2 3 4 5 6

時間 {Log(t)}

(N/mm2)

土木学会第58回年次学術講演会(平成15年9月)

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参照

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