表1 室内 試験 コ ンク リ ート 配合
表2 試 験項 目
速硬性混和材および軽量骨材を用いたコンクリートの
基礎性状
太平 洋 マテ リア ル (株 ) 正会 員 ○浜 中 昭徳 正会 員 長 塩靖 祐 中 島 裕
1 . はじ め に
補 修 ・補 強工 事 や緊 急 施工 等, 時 間的 制 約の ある 条 件下 で の速 硬 性を 有す る コン ク リー ト( 以 下, 速 硬コ ンク リ ート )の 使 用実 績 が増 えて お り, 例 えば コン ク リー ト 床版 の補 強 工事 へ の適 用 が挙 げら れる 1)。 この よう な 場合 には 増 厚に よ る死 荷重 増 加へ の 配慮 が必 要 であ り ,高 強 度化 によ る 薄層 化 のほ か, 軽 量骨 材 使用 によ る コン クリ ー トの 軽 量化 も一 つ の手 段 であ る。 し かし な がら 速 硬コ ンク リ ート と 軽量 骨材 を 組み 合 わせ た検 討2) につ い ては ま だ少 ない の が現 状 であ る 。一 方 ,高 吸 水性 で 含水 率の 高 い軽 量 骨材 を用 い たコ ン クリ ート は 粗骨 材中 の 水が ペ ース ト部 に 供給 さ れる こと に より 乾 燥初 期 の収 縮速 度 が低 下 する こと が 報告 さ れて おり3),こ こに カ ルシ ウ ムア ル ミネ ート 系 材料 と の組 み合 せ た場 合 には 収縮 低 減が 期 待さ れる 。
そこ で 本研 究で は ,速 硬 性混 和材 と 軽量 骨 材を 用い た コン ク リー トの 強 度発 現 性と 乾 燥収 縮特 性 につ い て 室内 試 験及 び屋 外 実機 試 験に よる 基 礎的 な 検討 を行 っ た。
2 . 実験 概 要 2 .1 使用 材 料
セ メ ント には 普 通ポ ル トラ ンド セ メン ト (C, 密度 3.16g/ cm3)を ,速 硬 性混 和 材(AD, 密度2.93g/ cm3) には カ ルシ ウム ア ルミ ネ ート を主 成 分と す るもの4 ) を,細骨 材 には 千 葉県 産 山砂(S1,表 乾密 度:2.57g/ cm3) と栃 木 県産 砕砂 (S2, 表 乾密 度2.70g/ cm3)を ,粗 骨 材に は膨 張 頁岩 を 原料 と する 人工 軽 量骨 材(G, 最 大寸 法15mm, 絶乾 密度 1.31g/ cm3, 吸 水率 28.0%) を用 い た。 可 使時 間 の調 整に は オキ シ カル ボン 酸 系の 凝 結遅 延剤 (R e) を 使用 した 。
2 .2 コン ク リー ト 配合
表1 に 室内 試験 の コン ク リー ト配 合 を示 す 。 軽量 1 種・Nの JIS 標 準 配合 を基 準 とし て 配合 を組 み 立て た。 速 硬性 混 和材 の添 加 量は 粉 体量
(P,C+ AD)の内割 30%置 換 相当 と した4)。W/P は40. 0%,37. 5%,35. 0%及 び32.5%の4水 準と した 。 凝結 遅延 剤はP×0.6%と した 。
ま た 屋外 実機 で の添 加 試験( 打設 時 気温10~
12℃ ) は, 表1 のW/P 37.5%配 合で ,凝 結 遅延 剤をP×0.4%と して60 分 程度 の可 使 時間 を 確保 して 行 っ た 。 2 .3 試験 項 目
表2 に 試験 項目 及 び試 験 水準 を示 す 。室 内試 験 ではW/Pに よる フレ ッ シュ 性 状と 強度 発 現性 を 評価 し, 屋 外実 機 試験 では , 強度 発 現性 と乾 燥 条件 下(20℃ 相 対湿 度60%) にお け る長 さ 変化 (乾 燥 開始 ま での 養生 条 件:3水準 ) を評 価 した 。
キー ワ ード :速 硬 性混 和 材, 軽量 骨 材, 圧 縮強 度, 乾 燥収 縮
連絡 先 :千 葉 県佐 倉 市大作2-4-2,TEL:043-498-3921,F ax: 043-498-3925
単 位 量 (kg/m3)
W/P P S
(%) W
C AD S1 S2 G
Re (P×%) 40.0% 192 336 144 532 238 441 0.6%
37.5% 182 341 146 538 241 447 0.6%
35.0% 172 345 148 545 244 452 0.6%
32.5% 162 349 150 552 248 458 0.6%
試 験 環 境 試 験 項 目 備 考
フ レ ッ シュ 性状
( ス ラ ンプ フロ ー,スラ ン プ , 単 位 容 積質 量)
室 内 試 験
(20℃ )
圧 縮 強 度 材 齢24時 間 まで 封か ん ,そ の 後水 中 にて 養生 圧 縮 強 度 室 内 試 験と 同条 件 ;屋 外 封緘 養生 の2水 準 屋 外
実 機 試 験 乾 燥 環 境下 での 長 さ変 化
(20℃ 相対 湿度60%)
脱 型 材 齢:4時 間 ,24時 間
乾 燥 開 始材 齢: 脱 型直 後 ,7日 (24時間 脱 型)
土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)
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Ⅴ‑710
0 10 20 30 40 50 60
0.1 1 10 100
材齢(日)
圧縮強度(N/mm2 )
20℃養生 現場封かん養生
0 100 200 300 400 500 600 700
0 7 14 21 28 35 42 49 56 63 材齢(日)
長さ変化率(×10-6 )
4 h 脱型⇒2 0℃ 6 0%RH 2 4h 脱型⇒20℃ 60%RH 2 4h 脱型⇒~7d 20 ℃水中
⇒20℃ 60 %RH 0
10 20 30 40 50 60
0.1 1 10 100
材齢(日)
圧縮強度(N/mm2)
W/ P= 40.0 % W/ P= 37.5 % W/ P= 35.0 % W/ P= 32.5 %
表2 室内 試験 フ レッ シ ュ性 状
図1 室内 試験 材 齢 と圧 縮強 度 の関 係
図3 実機 試験 材 齢 と長 さ変 化 率の 関 係 図2 実機 試験 材 齢 と圧 縮強 度 の関 係 3 . 試験 結 果お よ び考 察
表 2 にフ レッ シ ュ性 状 試験 結果 を 示す 。 ポン プ圧 送 時の 軽 量 骨材 の 加圧 吸水 ,及 び 速硬 性 を考 慮 し目 標ス ラ ンプ フ ロー40cm 以上 と した のに 対 し,W/P 35%以 上で 目 標の 流 動性 が得 ら れた 。 単位 容 積質 量は2.07~2.09kg/ Lで あ り, コ ンク リ ート 標準 示 方 書5) の軽 量骨 材 コン ク リート1 種 の範 囲 内に 収ま っ た。
図 1 に室 内試 験 にお け る圧 縮強 度 試験 結 果を 示す 。 何れ の 水 準も 材 齢 6 時 間 まで に 圧縮 強 度 は 20N/mm2 を 上回 っ た。W/P 35.0%以 下で は 材齢 7 日 以降 の強 度 発現 性 は大 き な差 異は 認 め られ な かっ た。強度 発 現が 早 いに も関 わ らず 材齢28日 まで 強 度 増進 が 認め られ た 。材 齢 28日 の圧 縮 強度 は 何れ も 50N/mm2以 上,W/P 35.0%以 下で は60N/mm2に 達し た 。速 硬 性混 和材 と 普 通骨 材 を用 いた コ ンク リ ート4) と比 較す る と,W/P 37.5%時 で おお よそ7 割程 度 の結 果 とな った 。
図 2 に実 機試 験 にお け る圧 縮強 度 試験 結 果を 示す 。 室内 試 験 にお けるW/P 37.5%の 場 合と ほぼ 同 様の 強 度発 現 性が 得ら れ た。
図 3 に実 機試 験 にお け る材 齢 56 日ま で の長 さ変 化 試験 結 果 を示 す。脱型 時 期が 材齢4 時間 ,24 時間 何 れの 場 合も 乾燥 条 件 下で も 材齢7日 ま で膨 張 傾向 を示 し ,そ の 後も 大 きな 収縮 は 認 めら れ なか った 。 また 材齢7 日ま で 水中 養 生し た 後乾 燥条 件 下 に移 動 した 場合 で は, 材齢 28日 まで さ らに 膨 張が 認め ら れた 。 4 . まと め
速 硬 性混 和材 に 軽量 骨 材を 用い た コン ク リー トの フ レッ シ ュ 性状 , 強度 発現 性 ,及 び 乾燥 条件 下 にお け る寸 法安 定 性に つ い て検 討 した 。本 結 果を ま とめ ると 以 下の と おり であ る 。 (1) W/P 35%~40%で 目標 フ レ ッ シ ュ性 状 で あ る スラ ン プ フ ロ ー40cm以 上 ,軽 量 骨材 コ ンク リー ト 1種 の 範囲 内 の単 位容 積 質 量 ,60 分程 度の 可 使時 間 を有 する 速 硬性 混 和材 と 軽量 骨材 を 用 いた 速 硬コ ンク リ ート が 得ら れた 。
(2) W/P 40%以 下で , 材齢6 時間 で20N/mm2以 上, 材齢28 日 で 50N/mm2以 上 の高 い 圧縮 強度 発 現性 が 得ら れた 。
(3) W/P 37.5%で行 った 長 さ変 化 試験 では , 乾燥 条 件下 でも 初 期 は膨 張 性を 示し , その 後 の収 縮量 も 非常 に 小さ かっ た 。
【 参 考 文献 】
1) 例 え ば 番 地 ほか:膨張 性 超速 硬 増厚 コ ンク リー ト の諸 性 質に 関す る 研究 ,コン ク リー ト 工学 年次 論 文集 ,Vol.29,No.2,
pp.805-810,2009
2) 河 野 ほ か : 超 速 硬 軽 量 コ ン ク リ ー ト を 打 ち 継 い だ 梁 の 疲 労 特 性 , コ ン ク リ ー ト 工 学 年 次 論 文 集 ,Vol.26,No.1,
pp.2085-2090,2004
3) 例 えば 河 野ほ か: 人 工軽 量 骨材 が コン クリ ー トの 乾 燥収 縮に 与 える 影 響, 土木 学 会 第54回 年次 学術 講 演概 要 集第 5 部 ,pp.306-307,1999
4) 北 條 ほ か:速 硬性 混和 材 を用 い た速 硬 コン クリ ー トの 実 用化 の検 討 ,セメ ント 技 術大 会 講演 要 旨,第63回 ,pp.306-307,
2009
5) 社 団 法 人 土 木学 会 :コ ンク リ ート 標 準示 方 書「 施工 編 」,2007
W/P ス ラ ン プ (c m)
ス ラ ン プフ ロー (c m)
単 位 容 積質 量 (kg/L ) 40.0% - 71.0×67.0 2.07 37.5% 25.0 61.0×60.0 2.08 35.0% 23.0 51.0×50.0 2.09 32.5% 18.5 - 2.09
土木学会第65回年次学術講演会(平成22年9月)
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