コース・レコーダの記録の改良II : 紙送り速度改 良コース・レコーダの海上実験について
著者 松野 保久
雑誌名 鹿児島大学水産学部紀要=Memoirs of Faculty of
Fisheries Kagoshima University
巻 19
ページ 47‑65
別言語のタイトル The improvement of Accuracy of Course Record II : On the Experiment at Sea with the Course Recorder which Quickened the Velocity of
Rotation of Feed Roller
URL http://hdl.handle.net/10232/13800
Mem・Fac・Fish.,KagoshimaUniv・
Vol、19,pp、47〜65(1970)
コ ー ス レ コ ー ダ の 記 録 の 改 良 一 I I
紙送り速度改良コース・レコーダの 海上実験について
松 野 保 久 *
ThelmprovementofAccuracyofCourseRecord−II
OntheExperimentatSeawiththeCourseRecorderwhich QuickenedtheVelocityofRotationofFeedRoller
YasuhisaMATsuNo*
Abstract
Intheimprovementofaccuracyofcourserecord‑I,theaccuracyofthecourserecords inordertocontributetotheSeaActionlnquirywasexaminedandaccordingtotheresults,
inthistime,thecourserecorder,whichthevelosityofrotationofFeedRollerwasincreased fifteentimes,wasequippedonthetrainingship KagoshimaMaru,,andthecourserecords wereobtainedwhennavigatedaroundthecoastofJapan・Theywereclassifiedfollowing、
1)Thecoursrecordswhenleaveorenterport、
2)Thecoursrecordswhenunderwaystrait、
3)Thecourseecordswhenavoidcollision、
4)Therecordsofyawing、
Theresultsdiscussed,theserecordswillbeabletoenoughcontributetotheSeaAction lnquity.
1 . ま え が き
筆者は先にコース・レコーダの記録を海難審判に役立てるため,記録精度について検討・考察し 発表〔1〕したが今回はその結果をもとにコース・レコーダ記録紙送り速度を15倍とし,日本沿岸 航行中に種々の記録を得たこと及び,これらの記録と現販コース・レコーダの記録を比較検討した 結果,紙送り速度15倍の記録は海難審判において今まで以上に価値が高まるものと考えた.これら のことより今後のコース・レコーダ改良への足がかりを得ることができたのでここに報告する.
2 . 実 2.1使用機器
コース・レコーダ……2台
A)製造番号T4420,製造年月日 B)製造番号T4997,製造年月日 ジ ャ イ ロ ・ コ ン パ ス … … 2 台
験 方 法
1960年7月,東京計器製造所 1968年8月,東京計器製造所
*鹿児島大学水産学部漁船航海学研究室(LaboratoryofNavigation,FacultyofFisheries,Kagoshima University).
6
鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
弦 ぷぽqO
・噂盤や詞 解
#
照 惚 I
; 掌
、鳴謝一認鍵撒,
ロ 顕
[
4正
. f 醜
蝋
J■
灘『鶏鱒や
.〃j織織繍繊
②ザ月 § '
緋
職 Ⅱ
■鞠 p
画 起り
蕊 識 》 腸
癖︾.︾淵
: I 職 I i I
i i I I リ ノ
、 肌
准I篭
①蝉−
4
48
Fig.2.PhotographsshowinRtheimprovedcourserecorderB.
Ⅵ
鍵 愈
喝 喝
A B
Fig、1.PhotographsshowingthecourserecordersAandB.
棚
:JK
1IN
癒報脚癖が
鰻瀞坐
,響剖弧:!:、 、
山 一鷺鍾自ヨ
ロ侭
I
『
飼舗
⑪
;調
雫。ル識躍ル蟻
松 野 : コ ー ス ・ レ コ ー ダ の 記 録 の 改 良 一 Ⅱ 49
a)スペリーMK14ModelT b)Es‑11型ジャイロ.コンパス
コ ー ス ・ レ コ ー ダ A は ジ ャ イ ロ ・ コ ン パ ス a と , コ ー ス ・ レ コ ー ダ B は ジ ャ イ ロ ・ コ ン パ ス b と 組 合 わ せ た . コ ー ス ・ レ コ ー ダ A は ス テ ッ プ 。 パ イ ・ ス テ ッ プ モ ー タ が , コ ー ス ・ レ コ ー ダ B はシンクロモータが使用されている.
今回はFig.2に示すごとく,コース.レコードBの時計歯車装置に改良を加え,記録紙の紙送 り速度をコース・レコードAの15倍の速度にした.
2 . 2 方 法
Fig.3に示す鹿児島大学練習船誼かごしま丸,,に装.備されているコース.レコーダA,ジャイ ロ ・ コ ン パ ス a 及 び 新 し く 装 備 し た コ ー ス ・ レ コ ー ド B , ジ ャ イ ロ 。 コ ン パ ス b ・ そ れ ぞ れ 2 台 を 同 時 に 運 転 し 針 路 記 録 の 表 わ れ 方 の 比 較 を 行 っ た .
皇 品 酔 凸 一
品 、 報 串 串 : #二 乱 茜 蕊
Fig.3.PrincipalparticularsoffishingtrainingshipくぼKAGOSHIMAMARU,,、
Lengthbythemle 60.50m
Lengthp.p、 59.60m
B r e a d t h , m l d . 1 0 . 8 0 m D e p t h , m l d . 5 . 4 0 m Designedloaddraft,mld.4.30m GrossTonnage l,038.14tons
NetTonnage 322.71tons
MaX,desingedoutputl,700p、s,245r・p.m.
Noumaloutputl,440p,s,232r・p.m.
T r i a l s p e e d 1 5 . 5 1 2 k n o t s S e a S p e e d a b t . 1 2 . 5 0 0 k n o t s D a y s o f R u n a b t . 4 4 d a y s E n d u r a n c e a b t . 1 3 , 2 0 0 m i l e
Classiiication NK;NS☆&MNS☆
り・・g QJLj
・玲・
一夕砂'
鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
綴 ?
震
③ 夕
P A C I F I C O C E A N
蕊
、 . 、i蝿ジム蓮
け。●
,j1j
さ
; i i j
藻 馨
99ATE′
醗母 …
S E A O F j A P A N
● kQpげdl
,雀. ・影
蕊
uQ
鍔 鰯
50
鞄蛋
Fig.4.Mapshowingtheobservationarea.
r−%石・‐
,、。》.・・
凸 ● ● ● 、
= J 癖
8章
磯
因呂 へ詮す▲
撫 評
獣
護
瀞
綴噛柵
AK
E魚 B竜勺
I M 1 i i i
松野:コース・レコーダの記録の改良一Ⅱ 51
観測海域はFig.4に示したように太平洋,日本海を含む日本沿岸であり期間は昭和44年8月7 日〜9月6日である.
3 . 結 果
Fig.4に示した観測海域で得られたコース・レコーダA,Bの記録の代表例を以下に示す.な お図中Aはコース・レコーダAによる記録,Bはコース・レコーダBによる記録である.
記録Aの時間目盛は1目盛10分を示し,記録Bの1目盛は1分を示す6
出入港例をFig.5,Fig.6に,狭水道航行例をFig.7,Fig.8に,さらに避航例をFig.9,
Fig.10にそして船首振れの記録例をFig.11,Fig.12,Fig.13,Fig.14に示した.
4 . 考 察 4.1コース・レコーダの記録の誤差
コース・レコーダの記録の読取精度については茂在〔2〕によって発表されており,その精度を左 右するものには次のような誤差があると考える.
1)船首方位の誤差
oジャイロ・マスターコンパスの方位誤差
oジャイロ・マスターコンパスとレピーターコンパスの方位の不一致(設定点誤差)
o コ ー ス ・ レ コ ー ダ の 機 械 誤 差
o記録紙の誤差(紙の伸縮・目盛不等一の誤差等)
○記録読取誤差(ペンの太さ,目盛線の太さ等)
2)時間誤差 o時計誤差 o設定点誤差
oコース・レコーダの機械誤差
o記録紙の誤差(紙の伸縮・目盛不等一の誤差等)
o記録読取誤差(ペンの太さ・目盛線の太さ等)
コース・レコーダの機構的な誤差は機器そのものの改良によって精度を高める以外に方法はな い記録紙の誤差も紙質の向上及び印刷技術の向上を待つ他ない設定点の誤差は定誤差として取 扱うことができるので記録読取値にその誤差を加減してやればよいよってここでは記録読取精度 について考える.
4.2コース・レコーダ記録紙とその読取精度の検討
Fig.15に示すようにコース・レコーダAによる船首方位の記録は,1度……1.2mm,5度…
6.2mm,10度……12.3mm,90度……110.8mmの巾で記録される.又コース.レコーダAの 時間の記録すなわち紙送り速度は,10分……6.4mm,1時間……38.2mm,コース.レコーダB は,15秒……2.4mm,30秒……4.8mm,1分..….9.5mm,10分……95mm,1時間……570mm である.角度及び時刻を表わす線の太さは図に示したとおりである.なおペンの記録巾は0.4mm であった.
Fig.16は縦軸に時間すなわち紙送り速度,横軸に針路すなわち船首方位をとり,ペンの記録巾 0.4mmを拡大した.
A
鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
52
蕊
害#⁝J畦
B
Fig.6.Thecoursreeordwhenentering OtaruPort.
遷精
;、ミ.、.Lー
A 、 守 凸 4
蕊
Fig
識雛総織溺蕊溌:
タ 咽
:w鋪 差茎畠空室罫、1
識議瀧総識蕊
B
5.Thecoursrecordwhenleaving KagoshimaPort.
一理
︸・酔恥︽﹄
号
●︐!⁝︑I ︑fくふり魚;恩21喋忠
︲一蝿和.︑ざふ淋鐸
醍号か41隊堀辛︲︾鬼もb叫回山fFq詔⁝#聯承粥.#
蝿識識癖灘識蝿蝿蝋弱錘
松 野 : コ ー ス ・ レ コ ー ダ の 記 録 の 改 良 一 Ⅱ
蕊蕊蕊蕊
53
寓恐.盤弧賭ゴ紗鋤珂糊報荊澗坪粥砿隅哩か 鴎
1︲ロ$ずa段0.§︐︐fP歩冊bL︑唖必諦郡歌討淳靭.ヴ粂軍f︐軸吐く.雰騨異号も3F︒︒.a︲寺︲・Iざ⑱pff ⁝少呼﹄蛭弓甚13:︒くい写︒P:且﹃増︲︒#︒α剥⁝4・ぜ.j歩ず汀#忍汐か幹雄
酢.︑q〃則︲飛咋知識︐陽︐小母認﹀郷祁鋼仲︲心︲・・0.01晒晶魚⑭︲︐︲誼口型..︾;﹃〃忽封翻型刈憩︾
灘
猫I5l帯蝉砿賞︲
ィ9r咋.︑﹄㎡︒︾丑稚︾.悪︷⁝︒.&玲喧P則r︑b←しも
Lo0.$︒︒Jff
A
骨
.…'伊今4鋤・罰ご震彊顎静穏雲、
蕊蕊溌
慧嫡‑F・4君
灘#
詳寺
醜 畠 鐸 謹
陪;;評:
#鷺…:。#、増
灘i
誌;;韓典騨 瀞
1
7C 竿験喝
『鈴捗2 ‑,職翁
報Ⅱ一
院才
I リ
蝿鮮舞識詫ザヨ ・ 喝 、 ? 『
7項¥奇
鑑蕊斡;;w撫縛鋪
蕊
.・I露?÷学識。 枇建澱:
阜識阜露零羅識 蝋
聯こみ『,'−
1 薄吟
、争恥,
患 l i
骨
B
Fig.7.Thecoursreeordwhenunderway 息TsurushimaSuido.
鱗灘鍵i
璽鼻
騨繍鍵
7C
︲0
《
……:編茎畠ふ雀皇:=患
冨頼厳黛溌騨
学 内 牛 曲 午 1 R w −
︲士袋学︑凸︲.緯¥︒ご心︒目︒︲昂・・溌謬茎禦︑4︲駐烏評︒・唖⁝︵ぜ︾凸■■丘国口守L■■■宮㎡面目宅︑屈曲
驚嚢 2.融
詐戸、。
,甘とロ許r
翻認
】尋舞;読唾・
鳴禽,
塁風 f、
.#:#
股−2・
強壷‑篭
鯉●蕊ハー︲.#令負騨....・奇︒︑⁝静
▼毒。、;、ヨ叉ハ蓉謹畢鯵拳ご奇 …●.:
鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
2.1
鶏
i,#I iJ.ごJ『・
綴
A
弁
計
ウワ⑭.●3..0紳蝉 癖一癖鍛錆鱗蝉蝿蝿学識識織騨癖騨鱗織緯輝癖輝癖癖
I幽鰯
尾
b岳 雪秘
L − h L −
雲郵属
鼠 .
54
溌 蕊 零 J ;
凸向︲hh.︲J諏嘩郡︐蝿瞬認唾具季噸群域
.が願臓藩臓酔織●洋殿
B
Fig.8.Thecoursreeordwhenunderway億KurushimaKaikyo.,,
W2IF
員 舞 争 琴 ア C
弁
詞 鄭
議蕊霞︑
伊 町
&
.
卜§術:
§
識
霧
松野:コース・レコーダの記録の改良一]I
蕊#
J 繍 聯 識 繍 識
A
準 B
Fig.10.Thecoursrecordwhenkeep outoffishingboat,sway。
B,
11.Therecordofyawing.
欝潔:。"1 燭
l 鴨
隙
!
;
#
■廿伊︲J4H・批帝加宮L角t宗・・︲抄歩・設企︲︾
驚織;篭諌聯鍵譲y識蕊!i蕊;11蕊
罷吏翰申臣迩T 雰守蝿毒γ悪署涛驚賢今輝一
識嬢驚
聯 灘
i¥菩遮蕊域}
f・呂員.:
S鯵・・:$曙Y鰯Z
鱒 ・;錐吟』毒謬,亀慣矧遷
A
Ip誌 P*画牟、可中'粥⑭.f合唱1吋w,ヤニャ■ヤロ■・
捲憩一k灘…挽錘今尭蕊騨…f蛭,今. 鼻熟蝿亨●
凸型心迂弓
11
if鍵 玲晶 rpt慨撰碁齢鞭叫蒔己 坪・率読祁鞘罪熱wロ︒︒□・廿旬・vprFLf一・蝿●︐︲︲舎・・賊哩稚.﹄.●鵬眠か溌瑠龍
平●︲・津倶諦灘羅戦︾唖︒ロ世︒︒?rJf吸
皿・・ロロ伊坤呼︾凸叱器浄ザ輔#&Jf4ず
中蕊・理令︒︒曲bqofp6グー
需舛朴討識母﹃
畷 識議議議蕊溌
! ロ▼鞭 騨 露
︾︲b宮
鱗'瀞:簿譲談鍛i
q I Eザ購鶏懇
蕊織
.A、ま
準篭i誌学§鱒・』
琴誹議毒輝懲舞鞭鳶議識一撃霧毒評 祭I
罫繊
:
;
;
藍、},&
鴬
..!#
‐丑L卑 聯 4
.F5.苗 :fーR峨聡雫
溌.驚 鱗 輔
:..&是
・か‑‑.%‑‑‑静 し 倒 斜 群
戸口呂野2㎡・・⑭︲v︽M
︾一︾癖織︾職恋
55
Fig
刷唖蝉齢溺啄熱深耕蕊と・・.説駕筑驚
蕊熱
蕊灘瀧灘織鱗灘鋳
蕊
'卜・雷"雫。〈由.龍騨
灘
瞳律患,蓋
︽︲唖 雷騨︽ロ.6沖呼守計竃.P︑跡蕊罷潮認叶只f⁝哩甲可︑記⁝︲fTd冒呂■■■︑;■ども罰・fp0t沙dv&ずDP目q曲目葛▲・嚇
熱鐸
︾織鱗︾癖擁︒﹄︾ 一癖姉 号⁝︒w・みち″アー5超的・如砿.諺?ごロ?Fやもふな腰や郡令届希ぴい ︑で︑︑砿苅珂唱唱期
甥L晶子⑱
萱感警式課.蕊● 唾
−4顎尋#ず抄
A
蔚桑・I,,螺垣, 留 守 角 嘘
灘
Ifi.
灘 i i i
鴬…1
蓉 禅 識 :黙,
÷ ■ ■ . h 幸 ■
2j電熱識孟鞘2
§
埠享
蕊
B
Fig.9.Thecourserecordwhenavoid collisionwiththebuoy.
I
︲面かJ肥.捉尭才涛
鹿児島大学水産学部紀要第19巻〔1970)
記録Iは時間軸に平行であり船首方位に全く変化がなかったことを示す.記録Ⅱは針路軸に平行 であり,現実問題として起こり得ないことであるが,針路に変化はあったが時間は経過してなかっ たことを示す.記録Ⅲは針路・時間ともに変化があったことを示し,船舶航行中の一般的な記録の 表われ方である.そしてその時,記録Iとの交角を0とした.
記録Iについてはコース。レコーダA,Bの記録ともにペン巾0.4mm,1度巾1.2mmである ことからC'D は0.3度である.
記録Ⅱのコース。レコーダAの記録についてはペン巾0.4mm,時間巾6.4mmであることか らQ'R'は0.625分(37.5秒)である.コース。レコーダBの記録についてはペン巾0.4mm,
56
#
I:・1.謙献 ご ■ も 砧
A A
9
一唖只︷ロー罪−︐口﹄一.︲
鍋
… − 哩 一 具 型 み ●
の歯、主年や+型田口P半か4
B
Fig.14.Therecordofyawmg.
据
I
…I
卓ふ#塞鐸蕊篭手津i一…;;鍵
一鋸一
﹄慮鯵⁝
A B
Fig.12.Therecordofyawing.
B
FilQ『、13.Therecordofyawing
謹畳やW軸w=〜*ム衝一一=−『尚蓉向一…晶回型、、…画…ロ。。。,。、…や,
§…『癖
喝拷 や ロ
鏡
A0.4mm.
B0.1mm.
C0.4mm.
D0.25mm.
E0.1mm.
ダの記録の改良一Ⅱ 57
Fig.15.DimensionofthecourserecordingChart.
C , E
C o u r s e
, c , D A B , Y
時間15秒巾2.4mmであることからQ'R′は2.5秒である.
記録Ⅲについては以下に示す2つの記録の読承方がある.
1)ある時刻の時,船首方位は何度か.
A‐‐
T
8.2mm.
」
‐
B‐‐
IU
i−」f二二│瀧照二一二1
一 ・ 斗
d戸×
152.0mm.
松野:コース・レコ
Thicknessoftheline
Fig.16.Therelationbetweentimeaxisandcourseaxis.
の︹瞳
ア
d頁
﹄
(2) Course→Time 鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
C O
7m‑10.28sec 3m−35.95sec 2m‑24.88sec 1m‑49.64sec 1m‑28.73sec 1m−15.00sec 1m‑05.37sec 58.33sec 53.03sec 48.95sec 45.78sec 43.30sec 41.37sec 39.90sec 38.82sec 38.07sec 37.64sec 37.50sec
2)ある船首方位の時の時刻は.
(ユ)の場合,時間Xに対する船首方位はA'B′の巾があるので船首方位の読取に誤差をもつ.ペ ン巾0.4mm,1度巾1.2mmであることからA'B'が何度巾にあたるかはコース.レコーダA,
Bの記録とも次式によって得られる.
A ' B ' ( 度 ) ‑ ÷ s e c l
(2)の場合,針路Yに対する時間はO'P′の巾があるので時間の誤差をもつ.コース.レコーダ Aの記録はペン巾0.4mm,時間10分の巾は6.4mmだからO'P'が何分にあたるかは次式によ って得られる.
O'P'(分)=0.625×cosec6
又コース・レコーダBの記録についてはペン巾0.4mm,時間10分巾95mmであることから 次式によってO'P′を得ることができる.
O'P'(分)=0.0421×cosec6
上式の6を5度毎にとってA'B' 0'P'をTablelにまとめた.この表より(1)の場合,0.5 度以内の精度で読取可能は6が約50度以内であることがわかる.特に6が75度を越えると急激にそ の誤差は増す.(2)の場合,コース・レコーダAの記録は1分以内の精度で読取可能は6が40度
Table1.Measuringaccuracyofthetimeandthecourseagainst variationoftheangle6.
6
(1) Time→Course
C 。
30.31sec 14.54sec 9.75sec 7.38sec 5.97sec 5.05sec 4.40sec 3.93sec 3.57sec 9.29sec 3.08sec 2.91sec 2.78sec 2.68sec 2.61sec 2.56sec 2.53sec 2.52sec
︒◎︒◎︒○○︒◎︒O○︒◎0.OO
nベJのべU44︽P︵︺一烏JJ︹×︺イⅡ上凸列辻行〃○白︹x︺0︵u︾″n︺︾の〃臼の〃93333333444556〃9298函
︽︑︺︿叩︺︿叩UnM︶︑U・︽mUハⅧ︾︿叩︺n叩︶︵ⅢU︿叩︶八叩︶︿叩U︵Ⅲ︺ハ叩︶1ユイーェ向く︺
CourseRecorderA|CourseRecorderB
︒◎◎︒︒◎◎︒︒○O◎○◎︒◎0.○
八M︶F︵︺︵mUF︵J︵ⅡUF︵J︵叩UFへJ︵Ⅱ︺戸︵J︵mUFへ︶八叩︶F﹃︺︵叩︺戸へJ︵nUFへ︺︽nU剣上司0上n/の色n﹃UnべUA如辻44一F︻﹄原JRuか︑︶ワー向〃︵×︺︵×︺nU58
CourseRecorderA,B
松野:コース・レコーダの記録の改良一Ⅱ 59
以上であることがわかる.6が30度以下になるとその誤差は急激に増大する.コース・レコーダ Bの記録は6が5度以上であれば全て30秒以内の精度で読取可能である.もちろんこれらも茂在
〔2〕提案の写真拡大方式等によれば精度はより向上するであろうが,これらについては今後改めて 検討したい.
4.3記録の考察 4.3−1出入港の記録
ここには鹿児島港,小樽港を代表例としてあげた.
Fig.5は8月7日午後2時鹿児島港出港時の記録である.当時天候は晴,風向S,風力1であ った.
Fig.6は8月25日午前10時小樽港入港時の記録である.当時天候は曇,風向N,風力3であ った.
出入港時は機関の使用が多様であり,かつ操舵も頻繁に行われ,又タグボートの使用等もあるこ とから,コース・レコーダの記録を読む時は種々の条件を考慮しなければならないすなわち,船 速の推定が困難なため記録から得られる船首方位と時間経過の承からでは,航走距離を求めること が非常に困難かつ複雑となる.又大角度変針等による船首方位の変化が大きく,記録Aに現われて いるようにTablelの6が85度あるいは90度に近づくため,ある時間の船首方位を求める場合 大きな誤差をもつ.実際にはFig.16において,ある時間Xよりコース軸に平行にひかれた線にも 巾があるため,A'B′はより大きな誤差をもつ.又記録紙は左端から右端まで記録ペンが移行するこ とにより0〜90度まで,そしてその右端から左端まで移行することにより90〜180度まで,再び左 端から右端までの行程で180〜270度まで,最後に右端から左端までの行程で270〜360度(0度)
までの針路を表わしているため,90度,180度,270度,360度(0度)で記録が反射される形に なり,船首方位の変化量が大きな時,又紙送り速度が遅い時はそれらの付近で記録が重なり,ます ます読みとりが困難になる.しかしこれらの問題は記録Bによって解決されている.
4.3−2峡水道航行の記録
出入港についで変針の多いのが峡水道通過時である.
Fig.7は8月8日午後2時前後,鈎島水道航行時の記録である.当時天候は晴,風向W,風力
3であった.
Fig.8は8月9日午前7時前後,来島海峡航行時の記録である.当時天候は晴,風向W,風力 3,潮流は南流の末期,機関回転数210r、p、mであった.
ここで来島海峡航行時のコース・レコーダA及びBの記録から針路と航走時間を読承とり,外 況の諸要因を考慮して,推定船位及び推定航跡図を作図し,実測船位と比較することによりコース
・レコーダAとBの記録精度の比較検討を試みた.
来島海峡航行時の速力は当時の気象・海象,機関回転数及び来島海峡に至るまでの航走距離とそ の所要時間等を考慮して13knotと定めた.航海速力13knotであること及び記録読取値から得 られた各区間の所要時間から航走距離を求めまとめたのがTable2であり,そしてTable2を 航跡図として表わしたのがFig.17である.コース・レコードBに現われた変針点をA点から0 点までとし,A〜B,B〜C,C〜Dまで……以下同様にそれらの針路および所要時間を読みとっ た.コース・レコードAについては,コース・レコードBの変針点A点からO点までに対応す る点をそれぞれA'〜O′で表わし,同様に針路及び所要時間を読承とった.なおコース・レコード
Fig.17.ComparisonbetweenobservedpositionbycrossberinganddeadreckoningpositionwhichobtainedfromthecourserecordA.andB.
f堂減峠
..1,'i・−−苫B0p牌・DaUー由■①− −−−−T。,‑.号P・ ‑fq7j0・fw‑‑:::...i・尻﹄トトF●しI隆い陛脈トド︑﹃1|︲︒■︒戸︲叩叩Ⅱソ/一・o犀.
︲牌ドレ時間F−i曙四・・IⅢ︲・蝉︽︲..︲群︲炉
■■,,。..?,.‑射,1,.‑.1' ロユ尾も '■.■ ‑1,』.., 』'd寵自 ::身.0‑::.:il畠I.;,畠.旨‑9;.:』 )705N:鱗汁鳴 iMF,:擁:.;・:.,g ・・・・・』・・;・脚1,..115凸■9句きU・IⅡ且I■オーーーB−=●輯弓凸■凸ロゴ 15一山一
2軒︒︒rロ ー﹄●﹂晋 1国.f
邸
ロロ凸I
pLで
P■PU '1『,...:
鼎I
liI冒醇柵リ 雌 蕊
漁勘
』#;:←
松野:コース・レコーダの記録の改良一Ⅱ
Table2−1.Courseanddistancewhenunderway KURUSHIMAKAIKYO,,
Cour8erecordB
PointlThetimerequiredlCourse Distance A
7m−15sec 49.→68。 1.6ノ
B
2m 68→115。 0.4ノ
C
1m 116。 0.2ノ
,
lm−30sec 116.→107。 0.3ノ E
lm−15sec 107.→123。 0.3ノ F
5m‑45sec 123。 1.3ノ G
4m‑45sec 121。 1.0
H
5m−45sec 121.→190。 1.3ノ I
3m‑45sec 190.→130。 0.8ノ
』
lm−15sec 130。 0.3ノ K
1m‑15sec 130.→122。 0.3ノ L
lm−15sec 123。 0.3ノ M
2m‑45sec 123.→115。 0.6ノ N
0 3m−30sec 115。→100。 0.8ノ
61
Aにはジャイロ・エラーが1度W'1yあったので針路読承とりにはその数値を改正した.Fig.17 においてコース・レコードAから得られたA'〜O′までの推定船位を▲印で,航跡を点線で示し た . コ ー ス ・ レ コ ー ド B か ら 得 ら れ た A 〜 O ま で の 推 定 船 位 を ○ 印 で , 航 跡 を 実 線 で 示 し た . 又 推定船位の精度を検討するために任意の時間の実測船位(交叉方位法による船位)を③印で記入し た.同図作図にあたりまずA,A'点と0700の実測船位を一致させた.その理由は0700の実測船 位が5番ブイより150mしか離れておらず船位精度良と考えたからである.その後の推定船位及 び航跡作図については前記の気象・海象条件ならびにFig.18,Table3に示す旋回試験(施行期 日昭和35年9月9日,施行場所備後灘,天候晴,海面小波僅少,前部吃水1.88m,中央 部吃水3.01m,後部吃水4.01m,トリム2.13m,来島海峡航行時前部吃水3.05m,後部 吃水4.40m)の結果ならびに海上保安庁技術部資料〔3〕,山本〔4〕の練習船青雲丸の資料等を 参考にした.
まずコース・レコードBより得られた航跡図について検討する.
A点からB点までの推定航跡は0705の実測船位の上にのっている.これは針路と航跡が一致し ていることを示している.0705の推定船位は推定航跡上でA点より1.1浬離れている.しかし実 測船位は0.7浬しか離れておらず0.4浬の誤差が認められた.0705の実測船位について検討すれば 5分間に0.7浬航走したことから船速は8.4knotとなるが,これは過去の船速に比べ速力過少で
190.→130。
鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
1.0ノ Table2−2.
CourserecordA
へ 2 7 0 . TRANSFERINHETER
Z O O 2 5 0
Fig.18.Turningcircle(Helmangle35。) KAGOSHIMAMARU,,
5 0 画30
『−而三弓弄ニラ蘇一
TRANSFERINHETER
PointlThetimerequiredlCourse Distance
J,
2
240●
A 7m 49.→68。 1.5。
33
B,
330◎
3m 68.→115。 0.7ノ
130。 C,
0.2ノ 116。
『 ; 。 § : I
D,
210● 21
2m 116.→107。 0.4ノ
K,
E,
│
360。…
』
。
臣﹄ト○園
2m 107・→123。 0.4ノ
130.→122。
F,
0.3ノ
234m. 242
4.5m 123。 1.0ノ
、.
G
180
L,
5m 121。 1.1ノ
H,
I
唾四﹄幽工誼宮山︒zくエロく
6m 121.→190。 1.3ノ
1.5m l
123。 0.3ノ
150●
4.5m 62
1502
240
0.9ノ
淵
2 α 』 2 0 0
1m
1209
F﹄同一㈲
90。 90, 120●
1.5m
3m
180
115.→100c 4m
、
Ⅳ0 0.7ノ
60⑨
123.→115。
609 M ,
Turningangle
(Deg.)
松野:コース・レコーダの記録の改良一Ⅱ
0 8.2sec 12.7sec 17.8sec 28.8sec 40.7sec 53.5sec 1m‑06.3sec 1m‑19.0sec 1m‑32.2sec 1m‑45.1sec 1m‑58.3sec 2m‑11.3sec 2m‑24.3sec 2m‑37.2sec
0 8.0sec 12.4sec 17.9sec 29.3sec 40.6sec 52.0sec 1m‑05.1sec 1m‑18.1sec 1m‑29.9sec 1m‑42.8sec 1m‑55.4sec 2m‑08.8sec 2m‑21.9sec 2m‑35.1sec
055000000000000 1369258147036 111222333
Portside
Table3.Turningtest(Helmangle35。) KAGOSHIMAMARU,,
ある.だから0.4浬の誤差が認められた事実は,かごしま丸の推定速力13knotが過大であると考 えるより0700から5分間しか経過していないことからも,0705の実測船位に誤差があり左にづれ ていたと考えるか,あるいは時間の取違えによる偶然誤差とみる方が妥当であろう.
G点はおよそ07些18聖45se・にあたり0718に対する推定船位と実測船位との誤差は0.05浬であ
る.
H点からI点に至る0725,0728の実測船位と,その時間における推定船位の誤差は0725が0.07 浬,0728は0.05浬である.
I点からJ点に至る0734の実測船位とその時間の推定船位との誤差は0.15浬である.
L点からM点に至る0736の実測船位とその時間の推定船位との誤差は0.05浬である.
0744の実測船位とその時間の推定船位との誤差は0.05浬である.
次にコース・レコードAより得られた航跡図について検討する.コース・レコードAは前記し たように時間10分の記録巾が6.4mmしかなく,時間1分の記録巾は0.6mm,そして記録ペン 巾0.4mmは0.625分(37.5秒)にあたるため,コース・レコードBのように30秒以下の時間 読取は不可能である.このことから航走距離に誤差を生じ,コース・レコードAから得られた航跡 図はコース・レコードBから得られたものより当然精度は悪くなることが予想できる.
0700の推定船位A′はA点と同一であり0700の実測船位と一致している.次の点B'ではB点 と0.1浬離れている.このB'点で大角度変針があったためB点以下では0.1浬の誤差及び新針路 距離がはっきりつかめぬこと等から進行方向に対して右に0.2浬の誤差をもつ.そして又,B'点を 定める時に問題となった航走距離の不正確さから進行方向の前後方向にも誤差が現われG',H'点 ではG,H点との離隔距離は0.4浬に達する.この誤差はL',M',N' 0′と経過時間が経るに従 い増大する傾向にある.O'点においては0点から進行方向の前に0.5浬,右に0.7浬離れている.
これは経過時間が増大するにつれて進行方向の前後に船位が偏し,変針回数が増せば進行方向の左
Thetimeriquired
Starboadside
63
64 鹿児島大学水産学部紀要第19巻(1970)
右に船位が偏することがわかる.
4.3−3避航の記録
避航は相手が動いている場合,静止している場合,あるいは海上衝突予防法に定められるところ
によって避航する場合等がある.
Fig.9は8月8日午前8時ごろ豊後水道航行時,漁船を避航した時の記録である.下は対水速力 を有する漁船に対し,かごし主丸が海上衝突予防法にいう避航船となった時の記録であり,上は対 水速力のない鈎漁業に従事している漁船を避けた時の記録である.当時天候は晴,風向W/S,風 力3,波浪階級2,ウネリ方向S,ウネリ階級1,ピッチングは6分間に25回,その平均角度0.5
度,ローリングほとんど無し,機関回転数209r、p、mであった.Fig.10は8月28日午後3時ごろ北海道神威岬沖航行時,延縄のポンデンを避航した時の記録で ある.当時天候は曇,風向NE,風力2,波浪階級2,ウネリ方向N,ウネリ階級1,ピッチン グは6分間に82回,その平均角度0.5度,ローリングほとんど無し,機関回転数215r、p、mであっ
た.
ここには漁船,ポンデンに対する避航動作の記録だけを掲げたが,大型船あるいは他の航行中の 船舶の進路を海上衝突予防法に従い避けた時の記録はFig.9Bの下のような記録となり,ブイそ の他小さな航路障害となるような物体を避けた時はFig.10のような記録となった.よって針路の 記録を見ることにより,その避航対象物がどのようなものであったかを大略察知することが可能で
ある.
4.3‑4船首振れの記録
船首振れの記録は本航海では8種類の型式に分類することができた.気象・海象条件は風力階級 O〜5,ウネリ階級0〜3の間であった.Fig.11〜Fig.14は大きく4種類の型式に分類したとき
の代表例を掲げた.
Fig.11は8月7日午後3時ごろ,鹿児島湾内航行中の記録である.当時天候は晴,風向S,風
力1,波浪,ウネリともになし,機関回転数210r、p、m
Fig.12は8月19日午後3時ごろ,東京湾内航行中の記録である.当時天候は晴,風向S,風力
3,波浪3,ウネリなし,機関回転数210r、p、mFig.13は8月30日午前6時ごろ石川県沖の日本海航行中の記録である.当時天候は晴,風向
ESE,風力3,波浪2,ウネリ方向NNE,ウネリ階級1,ピッチング6分間の回数は30回,平均 角度±0.3度,ローリング6分間の回数は18回,平均角度±1度,機関回転数217rpmFig.14は8月25日午前8時ごろ,北海道積丹岬沖を航行中の記録である.当時天候は曇,風向 NW,風力3,波浪2,ウネリ方向N,ウネリ階級3,ピッチング6分間の回数は39回,平均角度
±1.5度,ローリング6分間の回数は35回,平均角度±3度(最大,左舷5度,右舷7度),機関回 転数215r、p、m
船首振れは気象・海象条件,船舶の運動性能によって大きく左右されるが,操舵手の技量に負う ところも大きい.そしてその振れの如何は転針の動作と似かよるところがあるため,海上衝突予防 法でいう見合関係が成立した時,針路速力の保持義務あるいは避航義務が生じた時,又切迫した危 険を避けるための措置をこうずる時,相手船の動静を 憶測する段階で大きな問題となる.その時相 手船の船首の振れが大きすぎると相手船の進路の察知に惑う.又針路を転じたと錯覚する場合も起 こり,衝突の原因ともなりかねない.今航海は季節的にも一番海上の静穏な時期であったので,荒
松野:コース・レコーダの記録の改良一Ⅱ 65
天に遭遇することもなく,船首振れも比較的小さかった.今後より多様の条件下における記録を得 たいと考える.又操舵手の技量によっても相当船首振れに違いがあることが認められたので,操舵 技量による違い及び充分調整されたオート・パイロットと人力操舵の比較検討も今後行いたいと考
える.
5 . む す び
船舶が出航して衝突に至るまでの全般的な大略の経過状況を知ることについては,コース・レコ ーダAの記録もコース・レコーダBの記録も大差ない.又船舶が過去にとった大略の針路を知る ことについても同じである.しかし,当該船舶の変針点とその時間を知ることについては,コース
・レコーダAの記録はコース・レコーダBの記録に劣る.それは来島海峡航行の記録によって試 ふたFig.17の結果で明白である.その時コース・レコーダBの記録の時間については15秒の精 度で,船首方位については0.5度の精度で論じた.よって現時点ではコース・レコーダBの記録は 海難審判に充分資することができると考える.
しかし,今回は分時マークを記録紙に記入する時,ストップ・ウォッチによって1分毎に印した が現実の問題としてこのようなめんどうなことは当然自動的に分時マークを記入できるようにすべ きである.又コース・レコーダAでは1巻の記録紙で約30日間の連続使用が可能だが,コース・レ コーダBでは記録紙の紙送り速度を15倍としたため2日間の連続使用しかできず,経済的な問題 が生ずる.このようなことから,紙送り速度については充分検討していかねばならぬが,大略の目 安として,出入港あるいは峡水道通航時のように転舵回数が比較的多いところでは15倍の紙送り速 度が適当であり,東京湾,大阪湾あるいは瀬戸内海等を航行する時は5〜10倍の紙送り速度,そし て転針の少ない遠洋航路の場合はコース・レコーダAと同じ紙送り速度が適当と考える.よって紙 送り速度を3段階程度に切換えが可能であるようにした方がより効果的であると考える.そして今 後このような方向でコース・レコーダの改装を試みたいと考える.
最後に実験に御協力下さいました かごしま丸,'船長・航海士ならびに乗組員の皆様及び論文作
成にあたり直接御指導下さいました漁船航海学教室源河助教授,漁船運用学教室皆元教授に深く感
謝いたします.
文 献
1)松野保久・皆元国(1970):コース・レコーダの記録の改良−1海難審判とコース,レコーダ、水産 学部紀要,19,23‑35.
2)茂在寅男(1968):海難審判に資するためのコース・レコーダの記録精読法について.日本航海学会誌,
40,65−70.
3)海上保安庁船舶技術部(1969):改3‑350トン型巡視船「くなしり」について.船舶,Vol、42,6,52−55.
4)山本勝夫(1969):練習船青雲丸の各種設備機器について.船の科学,Vol、22,No.11,63‑64.