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加熱牛乳のRennin hysteresisに及ぼすホェー蛋白質とミネラルイオンの影響-香川大学学術情報リポジトリ

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香川大学農学部学術報告 欝35巻 欝2号131∼139,1984

加熱牛乳のRennin hysteresisに及ぼす

ホェ一番自質とミネラルイオンの影響

官 辺 豊 紀,川 井 憲 久

EFFECT OF WHEY PROTEINS AND MINERALIONS

ON RENNIN HYSTERES工S OF HEATED MILK

ToyokiMIYABE and Norihisa KAWAI

The presentinvestigationwas toclarifytheeffectofα−1actalbumin,β−1actoglobulin,immune globulin,

andmineralions on the renninhysteresis ofheated syntheticmilkinartificialsystems.Syntheticmilks

wereprepaTedbyaddingwhey proteinsand Mg2+,Ca2+,PO慧 ̄.and Cit ̄ions to wheyproteins−freemi1k. In thewhey proteins−freemilk preparation,raW CaSeinglue obtainedby supercentrifugationwasadded to theheatedwheyiromwhichwheyproteinsand Ca2+andCit ̄ionswerepartial1yremovedbyheatingas

the precipitates of calcium phosphate and calcium citrate.

In this artificialsystems,α−1actalbuminandimmune globulin enhanced the effect ofrenninhysteresis, whileβ−1actoglobulin promoted the coagulation,thus showingaminus actionofhysteresis.On thecondi・ tion thatα−1actalbumin orimmune globulin was added togetherwithβ−1actoglobulin,theirjointeffective− ness didnotarise,doingagreatminusactionofβ−1actoglobulin董brtherenninhysteresis,theprolongation

Ofmilk clotting.Nevertheless,When thesewhey proteins wereadded to skimmiik,thehysteresiseffect WaSin the orderofβ−1actoglobulin>α−1actalbumin>immuneglobulin,Showing an opposite phenomenon

against that ofartificialsystems…These facts suggestthat theheat−inducedchangesofcalciumphosphate equlibriumwhichaf董ectinthesecondorcalciumion stageofrennincoagulationareofgreatimportance in the壬brmationofcalcium caseinate/β∼1actoglobulincomplexwhichis more sensitivethaninthatofcal−

cium caseinate/α−1actalbumin orimmune globulin complex… Divalent cations,Ca2+and Mg2+andanion,

PO豆−,inarti董icialsystems,PrOducedtheeffect for renninhysteresisbutanotheranion,Cit ̄’WaS nOtef− fective forit;thisis nothingbut to doagreat role for themilk stal)ilizingeffectiveness・・

本研究は人工系における加熱合成乳のrenninhysteresisに及ぼすα−ラクトアルブミン,β一ラクトグロブリン, 免疫グロブリンおよびミネラルイオンの影響叱ついて調べたものである。人工合成乳ほ,ホェ一重自負除去乳にホェ N蛋白質やMg2+,Ca2+,PO….’およびCit ̄イオンを加えることによって調製された。ホェ1一蛋白質除去乳の調製の 際ほ,超遠心によって得られた生のカゼイングルーと加熱処理したホふ・−,すなわ■ちホェ・一望自負やくえん酸カルシ ウム,りん酸カルシウムを1部,沈澱物として除去したものを混和した。 この人工系で,α−ラクトアルブミンと免授グロブリンのrenninhysteresis効果(レンニン凝固の遅延)は大で あったが,β−ラクトグロブリンのこの効果はマイナスに働き,むしろレンエソ凝固を促進した.また,α−ラクトア ブミンと免授グロブリンにβ−ラクトグロブリンを−魔に加えても相乗的マイナス効果はなく,β−ラクトグロブリン のマイナス効果は著しく大であった。とはいえ,脱脂乳にこれら各ホェ・一重自質を加えた場合,β−ラクトグロブリ ン>α−ラクトアルブミン>免疫グロブリンの順にbyste工■eSis効果があり,人工系とは逆の現象を示した。このこと から,加熱牛乳の rennin hysteresis現象の第2段階で,カゼイネイト/β−ラクトグロブリン接合体を形成する際 に,乳措からこの後合体へのりん酸カルシウムの変換が重要であることを示唆するものである。カゼイネイト/α−テ クトアルブミンもしくほ免疫グロブリン複合体の形成の際は,β−ラクトグロブリン複合体ほど敏感ではないことが 推察された,この人工系において,Ca2+やMg2+の2価のカチオ■ンとPO…−イオンほhysteresis効果に影響を及 ぼしたが,Cit ̄ イオ・ンはこの効果がなかった。すなわち,Cit.■イオンは乳の安定化に大きな役割を果しているに過

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香川大学農学部学術報告 欝35巻 欝2号(1984) 緒 日 加熟牛乳をレンニンで処理すると,凝固速度や凝固の強さが減少し,加熱後放置すると凝固時間は遅延する。この 現象を“hysteresis”と言う。酵素によってパラカゼインが生成(第1段階)してのち,カルシウムイオンによって 凝固する非酵素的変化(第2段階)に関係していると言われている。α,や〟あるいはマクロペプチドなどのカゼイ ン成分の相互作用とレンニン凝固に関する報告は数多く行われているが,ここでは牛乳のレンニン凝固に及ぼすホェ ・一重自賀と各種ミネラルイオンに限って述べることとする。PYNE(1)によると年乳を加熱すると,リン酸カルシウム の1部が乳楕からカゼインミセルヘ移行し,これが凝固反応を妨げ,またこの変化は第2段階にだけ起るという。 NITSCHMANN(2〉によると,カルシウム濃度の僅かの差でカード生成や速度および強さに著しい影響を与え,他の2価 あるいは多価のカチオンの影響も大であるという。KANNANら(3)ほ牛乳の加熱によるりん酸塩の置換が,このbys− teresis現象を惹き起し,β−ラクトグロブリンを欠いだ人工的系を調製した実験で,β−ラクトグロブリンがカゼイネ イトのレンニン凝固と関係があることを示唆した。RICHARDSONら(4)は塩化カルシウム濃度の増加ほ,レンニン凝固 時間を減少し,最小に達して再び増加することを指摘した。SAWYERら(5)はβ−ラクトグロブリンと〟−カゼインの加 熱による相互作用が起ることは明かであるとした。MoR7SSEYら(6)はKANNANらのhysteresisに及ぼすβ一ラクトグ ロブリンの影響に関する知見を支持したが,しかし牛乳中の可溶性塩類特にりん酸カルシウムが,この現象に影響を 及ぼすものであり,β−ラクトグロブリンの介在とは全く関係がないとした。その後,MoRISSEY(7)はhysteresisは, カルシウムとある程度のコロイド性りん酸カルシウムが存在すれば惹起し,必ずしもβ−ラクトグロブリンの存在ほ 必要としないとした。 本研究ほ,ホ.‡.−蛋白質除去乳に αhラクトアルブミン,免疫グロブリンおよびβ−ラクトグロブリンや各種ミネ ラルイオツを添加して人工合成乳を調製して,加熱によるrennin hysteresisの実験を行ったが,その結果を報告 する。 実 験 方 法 1.レンニン溶液の調製 脱脂乳および合成乳のいずれの場合も,未加熱および40℃の測定条件で,各1mlにレンニン溶液0け1mlを加え. て,凝固時間が2へノ3分になるようにレンニン濃度を調製した。脱脂乳の場合は,結晶レンエソ0..4gを10mlの蒸 潜水に溶解して約4%濃度,合成乳の場合は,結晶レンニン015gを10mlの義潜水に溶解して約1.5%浪庶のもの を調製した。調製の際はレンニンの失滴を防ぐために,気泡が生じない程度に15∼20分間,堰く撹押して溶解した。 溶解後,40℃の冷蔵庫中に保存した。 2い 牛乳のレンニン凝固時間の測定法 供試乳はホルスタイン種約300頭の新鮮な混合乳を使用した。この生乳を3,000Ⅰ−pmで10分間,遠心脱脂して脱脂 乳を得た。合成乳ほ3項の方法で調製した。レンニン凝巨那寺問の測定2分前に水温を予め40℃に保った恒温槽の中に 試験管を入れて保温した。測定は未加熱,85℃,30分間加熱,加熱後180分間放置の3つの条件で行った。試験管に 試験乳1mlを入れ,レンニン溶液0.1mlを加えた。レンニン添加と同時にストップウォ・ツチを押し,恒温槽中で 試験管を静かに振温し,試験管の内壁にレンニン凝固物が生じた時点を凝固時間としたれ 加熱直後の試料について は,加熱後,直ちに試験管を冷水中に入れて,軽く5秒間振激し,冷却したのちに恒温槽の中に入れて2分後に測定 した。 3.ホェ一変自覚・カゼインの分離・精製 (1)β−ラクトグロブリン・α−ラクトアルブミンの分離・精製(8):脱脂乳を40℃に温め,無水硫酸ナトリウム(100 ml当り,20g)を加えて辞退し,膵液を濃塩酸でPHを約2として遠心分離した。i澄液からβ−ラクトグロブリン, 沈殿物からα−ラクトアルブミンを精製した。_ヒ澄液は濃アンモニア水でpHを約6とし,硫酸アンモニウム(100 ml当り,20g)を加えて炉過し,沈毅物の約80分の1容盛になるように溶解し,一L昼夜,透析後,Watman No・1

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官辺豊紀,川井宕久:加熱牛乳のRenninhysteresis:ホェ・一蛋白質とミネラルイオン 133 で炉過した。炉液のpHを約5い8とし,トルエンを入れて透析し,透析液を稀塩酸でpH5.2として油状物質のβ一 ラクトグロブリンの結晶を得た1α−ラクトアルブミンはさきの沈澱物を稀アンモニて水を加えて,伊波の10分の1 長の水に溶解し,稀塩酸でpH35として遠心分離し,沈殿物を稀アンモニア水と水で溶解し,前回の4分の1の容 鼠とした。稀塩酸でpH40として一昼夜,放置後,遠心分離した。沈澱物は稀アンモニア水と水で溶解して前回と 同じ容晶とした。次にpH6り6として,等温の飽和硫酸アンモニウム(濃アンモニア水でpH6∩6としたもの)を 加えて炉過し,膵液にさらに飽和硫酸アンモニウムを加え,半飽和として,α−ラクトアルブミンの結晶を得た。(2) 免疫グロブリンの分離・精製(9):酸ホ.ェ.・−をpH6.5に調製し,硫酸アンモニウム0湖包和として沈澱する区分を再 び水に3%濃度に溶解し,pH46として硫酸アンモニウム0り25飽和とした。沈澱物を除去したのち,上澄液をpH 6。0として硫酸アンモニウム04飽和とした。沈澱物を水に溶解し,1℃,pH45として不純物を除去し,上澄液を 硫酸アンモニウム0.3飽和とした。沈澱物を除去し,上恵液をpH6。0として0.4飽和として免授グロブリンの結晶を 得た。(3)カゼインの分離・精製:生乳に10%酢酸と1N酢酸ソーダでpH46の等電点としてカゼインを沈澱させ, 炉過後,同じpHの水で洗源して,ホェ.−蛋白質を除去し,透析後,エチルエーテルで洗涯した。 4人工合成乳の調製 (1)ホ.ェ・一重白質除去乳の調製:前記の混合年乳を遠心脱脂して得た脱脂乳を超遠心分離器で33,000Ⅰ■pmで90分 間,遠心して,生のカゼイングルーとホェ.・一重白質を含んでいる上澄液に分別した。上澄液を01N塩酸でpH4・75 ∼4.85に調節したのち,5∼10分間,加熱沸騰して上澄液中のホェ一望白質を東田させ,これを炉過してホェ・一重 自費を除去した。Cit−およびCa2+・の1部ほくえん酸カルシウムあるいはりん酸カルシウムの沈礫物として除去され た。次に0.1N苛性ソーーダ溶液でpH65にしたのち,生のカゼイングルーを加えて,スターラ−・で約1時間,混 合撹拝し,最後にpH6い5に再認節してホェ・一重自質除去乳酒を得た。(2)人工合成乳の調製:ホェ・一重白賀除去乳 にβ−ラクトグロブリン,α−ラクトアルブミン,免斑グロブリンを添加して人工合成乳を調製した。ホェ・一重白質添 加鼠は牛乳中に含まれる平均含鼻とした。すなわち,β−ラクトグロブリン(β−1actoglobulin,β1g)は03%(1

ml当り,3.Omg),α−ラクトアルブミン(α一1actalbumin,α1a)は0.12%(1ml当り,12mg),免疫グロブリン

(Immuneglobulin,Ig)は0.07%(1ml当り,07mg)とし,脱脂乳でば2,3倍畳,人工合成乳では2,4,6倍盈

を添加して試験を行った。 5ミネラルイオンの添加量 (1)Mg2+イオン:MgC12・6H20のOh8362gを水に溶解して100miとした。この溶液を試験乳1ml当り,0”03, 0.06,0,09ml添加した。この添加鼻は試験乳の100ml当り,マグネシウムイオンとして,3,6,9mgに相当する0 (2)Ca2+イオツ:CaC12・2H20の36684gを溶解して100mlとした.この溶液を上記同様の添加量だけカロえ.る と,試験乳100ml当り,カルシウムイオンとして,30,60,90mgに相当する。(3)PO亘 ̄ イオン:PO… ̄■ではP 藍に換算して添加した。NaH2PO。・2H20の4.1974gを溶解して100mlとした。この溶液の上記添加鼠は,試験乳 100ml当り,Pとして,30,50,75mgに相当する。(4)Cit..一イオン(くえん酸イオツ):Na3C6H507・2H20の 22094gを溶解して100mlとした。これは上記の添加愚で45,90,135mgに相当する0 実 験 結 果 1.木エー蛋白質とレンニン凝固との関係 脱脂乳を85℃,30分加熱した場合,未加熱乳に比べて,加熱直後の乳はレンニン凝周時間が約1−6倍遅延した○加 熱後180分放置した乳でほ約2.4倍遅延した。しかし,ホェー蛋白質除去乳では,未加熱に比べて,加熱直後のレンニ ン凝固時間は1時的にやや早くなったのち,180分放置で約12倍だけ遅延した。すなわち,脱月指Lは85℃,30分の加 熱によってレンニン凝固時間が遅延し,加熱直後よりも180分放置によってさらに遅延した。ホ.ェ・−蛋白質除去乳で は,脱脂乳より全体として凝固時間が早くなった。つまり,ホェー蛋白質は,レンニン凝固を遅延させる作用がある ことが認められた(第1表・第2表)。次にホェ一重自費のうち,β−ラクトグロブリンは脱脂乳に3∼9(mg/ml)加 えられたが,添加鼠が増えると,レンエソ凝固はやや早くなった。これを85℃,30分加熟すると,加熱直後で未加熱 の約29∼6.3倍も凝固時間が遅延した。α−ラクトアルブミンと免疫グロブリンほそれぞれ12∼3い6,0=7∼2.1(mg/

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香川大学農学部学術報告 第35巻 算2号(1984)

Tablel・Ef王ectof whey proteinsand heatingon r・ennin coagulationincow,smi1k

134

SM;Skimmilk;Parenthesizedfigures show percentages,Which were compared with unheatedmi1k

Table2.E董fecto王whey proteinsand heating on rennin coagulationin synthetic milk(Partl)

Parenthesized figures show percentages,Which were compared with unheated milk“

ml)加えられたが,添加鼻が増えると,添同時間はα−ラクトアルブミンでは余り変らないが,免疫グロブリンでは やや早くなった。85℃,30分加熱直後で,α−ラクトアルブミンが約16∼1、3倍,免投グロブリンで約16倍遅延し, 180分放置ではそれぞれ約23∼33倍と約24倍遅延した(第1表)。以上要するに,ホェ・一重白質のうち,β−ラクト グロブリンが最もレンニン凝固時間を遅延させ,α−テクトアルブミンと免疫グロブリンはβ−ラクトグロブリンに比 べると遅延作用ほ強くなかった。α」ラクトアルブミンと免奴グロブリンの遅延作用はいずれも同じ程度であった0 次にホェ・一重自質除去乳に,β−ラクトグロブリンを6,12,18(mg/ml)加えると,添加良が多くなる程,未加熱 ではレンニン凝固時間が早くなった。85℃,30分加熱連後で,6,12mg添加は約09,07倍だけ1時的に早くなった のち,180分放恩で約12,09倍の遅延と促進となり,18mgでは凝固した。すなわち,脱脂乳にβ−ラクトグロブリ ンを加えたとき,凝固時間の遅延が起ったのと追って,ホェー蛋白質除去乳では,β−ラクトグロブリンを単独に加え ても,凝固の遅延は全く起らなかった。α−ラクトアルブミンおよび免浸グロブリンの場合(それぞれの添加鼠2小4∼ 7,2mg/ml,14∼42mg/ml)は,85℃,30分加熱通後で,いずれも約08∼09倍だけ凝周が早くなる程度であった。 180分放置でも全体に約11∼13倍の任かな遅延作用しか認められなかった(軍2表).以上要するに,ホェ1一重自 責除去乳に,β−ラクトグロブリン,α−ラクトアルブミンおよび免疫グロブリンを加えても,単独添加では,85℃, 30分加熱でレンニン凝固時間は僅かに早くなる程度で,180分放置でも凝固時間の遅延は僅かしか認められなかった。 そこで,ホェー蛋白質除去乳にβ−ラクトグロブリンとα−ラクトアルブミンおよび免疫グロブリンとβ−ラクトグ ロブリンの組合せで人工合成乳をつくり,試験を行ってみた。その結果,未加熱では β−ラクトグロブリと α−ラク トアルブミンの同時添加は未添加よりもレンエソ凝固は僅かに早くなり,85℃,30分加熱,180分放置ではかなり早 くなった。免疫グロブリンとα−ラクトアルブミンの同時添加では,未添加に比べて,未加熱では,凝周時間が早く なり,85℃,30分加熱,180分放置ともにすべて凝固した(第3表)。以上要するに,ホェ一重白質除去乳に β−ラク

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官辺豊紀,川井慮久:加熟牛乳のRennin hysteresis:ホェー蛋白質とミネラルイオン 135 Table3.Effect o董whey proteins and heating on rennin coagulationin

Synthetic milk(Part2)

− ,COagulatedin heating;β1g,β一1actoglobulin;α1a,α−1actalbumin;Ig,immune g・10bulin; WPFM;Whey proteins一重工ee milk;Parenthesized fig−ureS Show percentages,Which were

COmpared with unheated milk

トグロブリンとα−ラクトアルブミンを同時に添加して,人工合成乳を作った場合,未加熱,85℃,30分加熱,180分 放置のいずれもレンエソ凝固は未加熱に比べて早くなり,免泣グロブリンと β−ラクトグロブリンの同時添加では, 加熱によって凝固した。 2、各種ミネラルイオンとレンニンi疑固との関係 (1)脱脂乳とミネラルイオンの関係:脱脂乳に添加した Mg2+’,Ca2ヰ’およびPO亘 ̄はイオ・ン鼠として,3∼9, 30∼90および25∼75(rng/dl)の範囲で試験を行った(第4表)oその結果,尊独添加の未加熱では,Mg2+’,C早2+お よびPO… ̄ともに添加鼻が多くなる程,レンニン凝巨那寺問が早くなった。しかし,Cit ̄ではこれらとは反対に添加 鼠が多くなる程,凝固作用が遅延した。またMg2+とPO亘 ̄■の85℃,30分加熱では凝固が遅延し(未加熱に対して 約12∼09倍と約16∼1り2倍),180分放置ではさらに遅延した(約1.9∼1,2倍と約29∼2.2倍)。すなわち,85℃, 30分加熱後ではMg2+よりも PO慧 ̄の方が凝固の遅延作用が強かった。Ca2+では85℃,30分加熱で既に凝固し, Cit−・では反対に凝固しなくなった(第4表)。次にMg2+3,Ca2+およびPO亘N25およびCit ̄45(mg/dl)の各経 イオンが共存した場合,各イオンの添加鼠をMg2+13∼9,Ca2+30∼90,PO宝 ̄25∼75およびCit ̄45∼135(mg/dl) の範囲で変えたレンニン凝固を調べてみた(第4表)。その結果,未加熱のMg2十およびPO芝 ̄では,添加鼠の増加 によるレンニン凝固の変化はなかった。Ca2+でほ添加鼻の増加で著しく凝固時間が促進し,Cit ̄でほ反対に著しく 遅延した。lまた85℃,30分加熱直後でほCa2+は凝固し,Mg2+でも著しく凝固時間が早くなり,PO彗 ̄でほ余り変化 がなかった。Citでは凝固時間が遅延した。180分放置では全体に僅かに凝固時間が遅延したが,大略同じ傾向を示 した。また,Mg2+とCa2+を加えないで,PO宝 ̄と Cit−■ だけを加えた場合は,未加熱,加熱ともに脱脂乳のレン ニン凝固時間と同じ傾向を示した。また180分放置で遅延した。したがって,各種ミネラルイオンを同時添加した場 合に,全体にレンニン凝固時間が早くなるのは,Ca2+の凝固作用に基因すること大であると考えられた。すなわち, 凝固遅延作用の大きいCit ̄が存在しても,Ca2+が存在する場合は,CitTの遅延効果は著しく弱くなった。Cit ̄ほ どではないが,矢張り遅延作用のあるMg2+’では,Ca2+が存在する場合はその遅延効果ほ勿論,消失した。ただし, Cit ̄を135mg/dlの多鼻加えた場合は可成りの遅延効果があった。 (2)ホェー蛋白質除去乳とミネラルイオ■ンの関係:各種ミネラルイオンが共存した場合の各イオ・ンのレンニン凝固 試験を(1)項と同様の方法で行った(節5表)。脱脂乳に比べて,ホェ・一蛋白質除去乳ではレンニン凝固時間が早くな った。まず,各イオツ単独添加の場合であるが,ホェー蛋白質除去乳では脱脂乳と造って,Mg2+とPO… ̄■添加でレ ンニン凝固時間が遅延した。Ca2+ は脱脂乳と変りがなかった。Cit ̄では凝固時間がやや早くなった。Cit一以外,

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香川大学農学部学術報告 第35巻 欝2号(1984)

Table4.Ef董ect o董mineralionson rennin coagulationin cow’s milk

136

SM,Skimmilk;ThePO宝−.ion wascalculatedasP;Parenthesized董igures show

percentages,Whichwerecompared withunheated milk

Table5∧ E董iect of mineralionson rennincoagulationin synthetic milk

WPFM,Whey proteinsイree milk;ThePO慧 ̄ionwascalculatedasP;Parenthesized

董iguresshowpercentages,Whichwerecomparedwithunheatedmi1k

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官辺皇紀,川井窓久:加熱牛乳のRennin hysteresis:ホェー蛋白質とミネラルイオン 137 添加還の増加で凝固時間が早くなったのは脱脂乳と同じ傾向である。85℃,30分加熱では,脱脂乳の場合,凝固時間 が各イオンともに遅延したのと違って,ホェ.一重自費除去乳でほ,反対に凝固時間がやや早くなった○未加熱に対し て,Mg2+で約08倍,Ca2+でほ凝臥PO㌣07∼09倍,Cit一約07∼08倍であった。180分放置では未加熱に比 べて凝固時間が全体に遅延した。Mg2ヰ・約1.3倍,Ca2+凝臥PO…一約11∼14倍,C主t ̄Ol8∼1I2倍であった(第5 表)。次に,各種ミネラルイオンが共存した場合,各イオンの添加鼠を変えたレンエソ凝固を調べた結果(第5衷) では,未加熱でCa2ヰの凝固時間が櫻かに,単独Ca2+・よりも遅延した以列はMgZ+,PO莞 ̄およびCit ̄すべて早く なった。すなわち,各種イオンが共存する場合は,Ca2+添加の影響ほ小であった。85℃,30分加熱直後と180分放置 では,Cit−以外はすべて凝固した。Cit−の場合でも,45mg/dlでは凝固し,90mg/dl以上でほ凝固時間はやや遅 延した(欝5表)。 考 察 加熱牛乳のreminhysteresis現象は,最初,MA7TZCK&HALLETT(1929)により見出されたものである(10)。そ の後,このhysteresis とカルi/ウムイオンとの関係についての報告が数多く行われているが,これらの文献は省略 する。PowELL(11〉の実験によると,年乳を85℃,30分加熱して,35℃の温度に保持して放置した場合,10分放置で 約16分,190分放置で約24分だけ,レンニン凝固時間が遅延している。750c,30分加熱では低か約12分の遅延に過ぎ ない。したがって,著者らは本実験では,年乳の加熱を850c,30分して加熱直後と180分放置のレンニン凝固時間を 測定する実験を設定した.また,人工合成乳の実験に用いたホよ.・−蛋白質除去乳の調製については,著者らは,超遠 心でカゼイングル・−を沈澱させたのち,ホェーの上澄液を加熱して,ホよ一重白質を除去して,カゼイングルーと混 和した。MoRRISSEY(7)の実験のように,超遠江、により得たカゼイングルーを牛乳で平衡透析して調製する方法もあ る。どちらの方法も超遠心の際に,カゼインミセルに大部分,結合・吸着してぃるコロイド性りん酸カルシウムほ沈 澱す・るが,ホェー中に遊離状態で存在するかも知れないこの塩が完全に沈澱するかどうかは疑問である。著者らの方 法も,ホェーを加熱中にくえん酸イオンがくえん酸カルシウムとして1部沈澱することば呉違いないo

PYNE(1)は牛乳の加熱によるrennin hysteresisは乳清からカゼインミセルヘのりん酸カルシウムの変換が比較

的緩慢に起り,この変換はカルシウムイオンによる凝固に敏感であることした。しかし,可溶性りん酸塩の存在は, このりん酸カルシウムの生成に必要であるが,rennin hysteresis には関係がないと結論してぃる。lまた,rennin hysteresisはβ−ラクトグロブリンが完全に欠除した場合に起るが,β−ラクトグロブリン合還の増加とともに,この 現象も増加する。また,カゼイネイト/β−テクトグロブリン扱合体は,カルシウムパラカゼインよりもカルシウムに 対して敏感ではなく,レン・=・ン作用の第2段階でこの遅延は大きいとしている◇KANNAN&JENNESS(3)はβMラクト グロブリンとカゼインさセルの相互作用の方がコロイド性りん酸カルシウム塩の濃度よりもこの凝固作用に対して影 響が大であるとした。これに対して,MoRRISSEY(7)はβ−テクトグロブリンの影軌ま余り遥要な要因ではなく,り ん酸カルシウムの影響の方が大きく,これは第2段階すなわち,レンエソ凝固のカルシウムイオンの作用の段階で影 響を及ぼすとしている。とほいえ,β−ラクトグロブリンかもしくはカゼインカルシウム/β−ラクトグロブリン投合体 が生成して存在していれば,renninhysteresisは大きく増大するとしている。著者らの本実験では,前述のように コロイド性りん酸カルシウムが存在している状態で,ホェー蛋白質除去乳にβ−ラクーグロブリン,α−ラクトアルブ ミンおよび免疫グロブリンを加えた人工合成乳の実験である。このうち,α−ラクトアルブミンと免疫グロブリンの renninhysteresisに関する研究報告は今迄にない。さて,ホェl一重白質除去乳にβ−ラクトグロブリンを添加する と,この人=,系の乳で,レンニン凝固作用は促進し,renninhysteresis効果ほマイナスに働き,α−ラクトアルブミ ンと免疫グロブリンのこの効果は大であった。しかし,α−ラクトアルブミンも免挺グロブリンも添加鼠を常乳に含 まれている平均舎監の2倍,3倍還加えてもhysteresis効果は増加しなかった。β−テクトグロブリンは添加立の増 加でむしろ凝固した。つ■まり,β−ラクトグロブリンはりん酸カルシウムが存在している条件でも,hysteresis効果 をマイナスに作用した。以上は,各ホェ.−蛋白質の単独添加の結果であるが,ホェー蛋白質除去乳にβ−ラクトグロ ブリンとα−ラクトアルブミンあるいほ免奴グロブリンを−・紹に加えても,レンニン凝固は促進して,α−ラクトアル ブミンや免疫グロブリン自体のrenninhysteresis効果は失われるので,これらホェ.1一宏白質相互の相乗的hyster− esis効果はなく,β一ラクトグロブリンのマイナス効果の影響が非常に大であることがわかった。とはいえ,脱脂乳 にこれらのホ.ェー蛋白質を単独に加えると,β−テクトグロブリン>α−ラクトアルブミン>免疫グロブリンの順に

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香川大学虚学部学術報告 罪35巻 第2号(1984) 138 hysteresis効果が大で,人工合成乳とは反対の現象が現われた。そして,β−ラクトグロブリンだけは添加盛の増大 とともにhysteresis効果も顕著に増大した。未加熱ではα−ラクトアルブミン>免疫グロブリンの傾である。Cit ̄ イオ・ンは1部,人工系より除去されているので,rennin hysteresisの第2段階で,カゼインミセルヘ乳招からりん 酸カルシウムが変換する際にCit ̄ イオンの関与が必要であることが推察された。加熱前に α−ラクトアルブミンと 免授グロブリンがレンニン凝固作用を受け難くするのは,カゼインミセル/α−ラクトアルブミニン複合体もしくはカゼ インミセル/免疫グロブリン複合体あるいはこれにりん酸カルシウムが関与した投合体ミセルが形成され,これが抗 レンエソ凝固作用をするものと考えられた。PYNE&McGANN(12)はコロイド性りん酸−くえ.ん酸塩複合体と関係し ており,これらのミセルはカルシウムイオンに対して顕著な安定性があるとしている。本実験で,脱脂乳よりも人工 合成乳の方がレンニン凝間作用に対して安定性が悪いのは,ホェ一重白貿除去乳を調製する際に,ホェ・−を加熱した ので,くえん酸イオンがくえん駿カルシウム生成のために減少したことが原因であるかも知れない。 次に,牛乳の塩類組成のhysteresisに及ぼす影熱こついては,NITSCHMANN ら(2)によるとカルシウムイオン濃 度は,イオン濃度の櫻少の変化で,か−・ド化の速度や強さに著しい影響を与えるが,他の2価あるいは多価のカチオ・ ンも同様な影響を与えるので,カルシウムイオンだけが特異的なものではなく,原子価の大きいカチオンほど影響が 大であるという。∫TENNESSの著苔(1ま〉によると,乳のレンネット凝固の強さは,全力ゼイン濃度と同様に,−・部はコ ロイド放りん酸カルシウムの濃度の変動に基因しているが,コロイド性りん酸カルシウムの存在はカゼインカルシウ ムのレンニン作用の受け易さにほ余り影響せず,むしろカルシウムイオ∵/による粒子の沈澱性に影響を及ぼすものと 考え.られている。lまた,McGANNSら(14)ほカゼインミ・セル中のコロイド性りん酸カルシウムの役割について示し, この塩の除去乳すなわち人工カゼイネイトゾルのミセルはカルシウムイオンに対して顕著に安定性があると報告して いる。本実験ではホェp蛋白質除去乳に対して第2段階でhysteresis効果があったのは,Mg2+とPO亘 ̄の両イオ・ ンでCit−・イオンはこの効果が現われなかった。Ca2+イオンではレンニン凝固を惹き起したが,Ca2+がミセルに対 して敏感であることば言及するまでもない 。脱脂乳ではCit−’イオンはrenninhysteresis効果が虫も強く,凝固し なかったが,ホェ・一蛋白質が存在しないときには,135mg/dl以 ̄F■の Cit ̄’イオンで凝固を促進させた。これは予期 しなかったことであったが,この原因は前述のように,本実験でホェ.−・蛋白質除去乳を調製した際に,超遠心上絵液 のホェTを加熱してホェ・一重白質を除去したので,加熱申にCit ̄イオ:/がくえん酸カルシウムとして沈澱したこと に基因していると推案された。135mg/dl以上のCit ̄ イオンで初めてhysteresis現象を起こした.したがって, β−ラクトグロブリン,α−ラクトアルブミンおよび免投グロブリンなどのホ.ェ・一蛋白質が存在しなぐて■も,つまりこ れらホ.ェ一重自質とカゼインミセルと投合体を形成しなくても,これらのミネラルイオ■ンはhyste‡■eSis効果があっ た。また,Mg2+,およびPO宝 ̄イオ・ンほ添加慮の増加により,節1,第2の両段階で凝固が促進されるが,Ciレ イ オンだ桝ま添加愚の増加により安定化した。しかし,これらミネラルイオンがすべて最少限鼻共存する場合は,Cit ̄ イオン以外ほすべてのイオツでレン=・ン凝固を惹き起した。Ca2+とMg2+が存在しない場合は(PO芝,と CitRの み存在)ではhysteresis効果があった。したがって,Ca2+イオンの存在はMg2+,PO莞−−イオンのhysteresis効 果を妨げ,Cit−■イオ・ンだけが Ca2+ イオ・ンによ・つて hysteresis 効果を妨げられなかった。しかし,ホ.ェ.一重白質 を含んでいる脱脂乳でほCa2+イオ・ン以外はすべてhysteresis現象を起したので,ホ.ェ.一重自賛/カゼインミセル投 合体ほCa2+イオツに対しても安定性をもっていると言えよう。掛こ言及したいのほ,Cit ̄イオンはホェー蛋白質が 存在しない方がhysteresis 効果が大であることである0また,くえん酸の10%はコロイド状で存在している。最近 はカゼインミセルのセリンりん酸にエステルの形でカルシウムアパタイト塩の構造でコロイド状りん駿カルシウムが 結合し,2偶のくえん駿がH+と交換した形で結合している。官辺,友井(15)はミセルにコロイド性りん酸カルシウ ムが多鼻,結合するにつれて乳は安定化し,これはミセル間の会合を切断する働きがあることを認めているが,この コロイド性りん酸カルシウムに結合した2価のくえん酸カルシウムがどのような乳安定化の働きをするのか不明の点 がある。 文 献 (1)PYNE,G.T∴βわ虎g∽.J,39,385(1945) (2)NITSCHMANN,H.andLEHMANN,W∴Bdv..C7Lim A(血.,30,804(1947). (3)KANNAN,A一andJENNESS,R:J肋ir・y Sti、, 44,808(1961). (4)RICHARDSON,GL王i.and ERNSrRON,C.A。:Un− Published results(1971);WEBB,B..H.,JoHN・・ SON,A。H.and ALFORD,J.A.:Fundamentals

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官辺盟紀,川井窓久:加熱牛乳のRennin hysteresis:ホェl−蛋白質とミネラルイオ■ン 139 (10)MATTICK,E.,C.VuandHALLETT,fI”S”:].Agric 5ヒ£.,α∽みリ19,452(1929). (11)PowELL,EりM.:.√助言γγ5比,19,305(1936). (12)PYNE.G.T〝and McGANN,T.C〃A.:].miry 属β.S∫.,27,9(1960) (13)JENNESS,R.andPATTON,S.:Principles of Dairy Chemistry,p.316(1959) (14)McGANN,T。C.A.and PYNE,G。T∴].肋ir:y R郎.,27,403(1960) (15)官辺皇紀,友井弘ニ:日本農芸化学会大会講演発 表(19軌 (1983年10日31日受理) 0董DaiIyChemistTy,p..701(1972) (5)SAWYER,W.Hリ CouLTER,S.T.andJENNES, R.:,入刀α言γ:γ立£“,46,564(1963) (6)MoRRfSSEY,P.A.and RYNE,G小T.:17th‖Int. Dairy Congru,MunichいD.,247(1966) (7)MoRRISSEY,P.A.:,Jエ払わ′ 屈βS,36,333 (1969) (8)AscHAFFENBURG,R..and DREWY,,.:Biochem ん65,273(1957) (9)SMITH,E。L∴J.βま∂gいαβ別.,164,345(1946); 川5,665(1946),.Jヱおごγ.γ滋さ」31.127(1948)

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