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私立一貫教育における環境教育カリキュラムの開発

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Academic year: 2021

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(1)

の開

 桑

 准}

 次

私 立 一 貫教 育 にお け る環 境教 育 カ リキ ュ ラ ムの 開発 第 1 章   滅び ゆ く 日本 の自 然ー ﹁京 女 の森 ﹂ の価 値 第 2章 身 近 な自 然 ・ 環 境 を 活 用 し た環 境 教 育 の構 想   第 1節   身 近 な自 然 ・ 環 境 を 活 用 した 環 境 教 育 の目 的   第 2 節  身 近 な自 然 ・ 環 境 を 活 用 した 環 境 教 育 の意 義   第 3 節 私 立 一 貫 ﹁環 境 教 育 ﹂ カ リ キ ュラ ム開 発 のた め の フ レー ム ワ ー ク 第 3章   私立 一 貫 教 育 にお け る 環境 教 育 カ リキ ュラ ム の開 発   第 1節  幼 稚 園     (1) 環境 教 育 のね ら い 河 野   昭 一 末政 公徳 高桑    進 富村    誠 富村     誠

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    ( 2) 理 科 教 材園 を活 用 した カ リキ ュラム   第 2節   小 学 校     ( 1) 環 境 教 育 の ね ら い     (2 ) 森 林 を 活 用 し た自 然 体 験 カリ キ ュ ラ ム の事 例   第 3節   中 学 校 ・ 高 等 学 校     ( 1) 環 境 教 育 の ね ら い     ( 2) 京 都 女 子中 学 校 ・ 高 等 学 校 で の取 り組 み     ( 3) ﹁京 女 の森 ﹂ を 活 用 し た カ リキ ュラ ム   第 4節   大 学     ( 1) 環 境 教 育 の ね ら い     (2 ) ﹁京 女 の森 ﹂ を 活 用 し た カ リキ ュラ ム 第 4章 残 さ れ た 課題   第 1節     ﹁ 京 女 の森 ﹂ 自 然 観 察 セ ンタ ー の構 想     (1 ) コ 足 女 の森 ﹂ の位置     (2 ) ﹁京 女 の森 ﹂ の植 生 と生 き 物     (3 ) 自 然 と の共 生 に配 慮 し た自 然 観 察 セ ン タ ー の構 想   第 2 節     ﹁ 環 境 教育 ﹂ カ リキ ュラムを 活 用 した 実 践 の展 開 山本 聰美 表   眞美 多 川    充 ・ 佐 々木 博 規 ・ 高 橋  典 生 宮野  純次 堀川 登美子 米澤 信道 高桑    進 宮 野  純次 高桑  進 ・ 宮野 純次 末政 公徳

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第 1 章   滅 び ゆ く 日 本 の 自 然 1 ﹁京 女 の森 ﹂ の 価 値 私 立 一貫 教 育 に お け る環 境教 育 カ リキ ュ ラ ムの 開発   今 日 、世 界 各 地 で地球 環 境 の 危 機 が叫 ば れ て いる 。 確 か に 、過 去 百 年 ほど の間 にも 大 気中 二酸 化 炭 素 濃 度 の急 激 な 上 昇 や、 そ れ に伴 う気 温 の上 昇 によ る温 室 効 果 、 そ し て窒 素 酸 化 物 、硫 黄 酸 化 物 、 オ ゾ ン など の汚 染 物 質 の増 大 な ど 、 ど れ 一 つ 取 り上 げ て み ても 容 易 な ら ざ る グ ロー バ ルな変 化 が こ の地 球 上 で引 き起 こ され つ つ あ る こと が わ か る。 加 え て、 我 々 の 周 辺 で 日常 的 に行 わ れ て いる 人 間 の 直 接 的 な 生 活 活 動 、 経 済 活 動 に起 因 す る大 、 中 、 小 規 模 の さ ま ざ ま な自 然破 壊 に は 、 目を 覆 わ ん ば か り のも の が多 い 。 南 米 ア マ ゾ ン川 流域 の 広 大 な熱 帯 降 雨 林 や 、 東 南 アジ ア各 地 の 熱 帯 降 雨 林 の大 規 模 乱 伐 が 、 し ば しば 遡上 に あげ られ る が 、 我 々 日 本 人 が住 む こ の日 本 列 島 の自 然 は は た し てど う であ ろう か。   私 達 の住 む京 都 は、 日 本 で第 二番 目 に古 い 都 、由 緒 あ る神 社 、 仏閣 も数 多 く 、た く さ ん の美 し く 素 晴 ら し い 庭 園 と 、 そ し て京 都 を 取 り ま く 東 山 や嵐 山 の マ ツ 林 など を 主 体 と す る自 然 景 観 は 、人 間 と 自 然 と のこ よ な き 調 和 と共 存 の良 き見 本 と し て しば し ば 引 き合 いに出 され る。 し か し、 京 都府 全体 を 見渡 し て み ると 、 市 内 か ら車 で わず か 一 時 間 足 らず の北 山 や 芦 生 に は 驚 く ほ ど の自 然 度 の高 い植 生 や さ まざ ま な動 物 た ち の住 む す ぐ れ た 自 然 が ま だ 数多 く 残 さ れ て いる 。 ひ ょ っ と す る と 、 京都 に住 む私 達 の大 半 は 京都 市 の北 部 に位 置 す る尾 越 町 や そ の 近隣 の 一 角 に存 在 す る 素 晴 ら し い 自 然 に つ いて 、あ ま り 知 ら な いで いる の では な いか と 思 われ る。   京 都 の北 部 に あ る尾 越 町 の気 候 や地 質 な ど の自 然 環 境 と 、 こ の地 域 の歴 史 を 伝 え る 化 石 の 数 々 、現 在 底 に秘 か に 生 き る さ ま ざ ま な 生 き物 達 、美 しく 目立 つ花 を にぎ や か に咲 か せ る草 本 や木 本 、 あ ま り 目 立 た な い 花 を そ っと咲 か せ る 草 本 や樹 木 の数 々 、 い ろ い ろな キ ノ コ、 そ し て数多 く の野 鳥 や大 型 、 小 型 の哺 乳 動物 、 両生 類 、爬 虫 類 、 魚 類

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や節 足動 物 昆 虫 類 な ど 、 そ れ ら のす べ てが 丹 念 に調 べ られ た ﹁尾 越 の自 然 ﹂ (京 女 の森 ) は 、 他 に 例 を 見 な い素 晴 ら し い 環 境 教 育 の場 を 私達 に提 供 し て い る。 こ のよ う な いわ ゆ る 里山 と呼 ば れ た 自 然 環 境 は 、 以前 は わ が国 のど こ に でも 見 ら れ た も ので あ り な が ら今 で はど こ に でも 見 ら れ な い 状 況 にな って しま っ た 。 し か し 、京 都 女 子 学 園 が 所 有 す る こ の天 然 林 に 回 帰 し て いる里 山 は 、極 め て良質 の二 次林 で あり な が ら いま ま で そ の 存 在 を知 ら れ て いな か っ た 。 こ のよ う な 自 然 環 境 を 十年 以上 にわ た り 継 続 し て調査 し た成 果 は極 め て貴 重 であ り 、 21世 紀 に残 す べ き自 然 環 境 の 一つであ る 。   滅 び ゆ く 日本 の原 自 然 を 知 る た め に も 、 ﹁京 女 の森 ﹂ は こ の ま ま の 姿 で 保 存 し こ れ か ら の環 境 教 育 に 活 用 す る べ き で あ る 。 ま た 、 こ の 森 は 京 都 の自 然 環 境 を 代 表 す る だ け で な く 、 学 術 的 にも 貴 重 な 生 き 物 が 見 い だ さ れ て お り ﹁ 日 本 海要 素 ﹂ が 見 ら れ る 森 と し て極 め て価 値 が あ るも の であ ると いえ る 。   と ま れ 、 21世 紀 に お け る地 球 環 境 の危 機 を考 え る場 合 に は 、ま ず 日 本 の自 然 環 境 や そ こ に棲 息 す る生 き 物 と 直 接 触 れ あ う 原 体 験 が な け れば な らな い こと は いう ま で も な いが 、生 き と し生 け る す べて の命 の大 切 さ や人 間 と 自 然 と の共 生 に つ いて 本 当 に 理解 し た こと には な ら な いで あ ろ う。 そ の意 味 で ﹁ 京 女 の森 ﹂ の価 値 は今 後 ま す ま す 高 ま る と思 わ れ る 。

2章

 身

な自然

環境を

した環

境教育

の構想

第 1 節  身 近 な自 然 ・ 環 境 を 活 用 し た環 境 教 育 の目 的 ( 1) 本 学 園 に お け る環 境 教 育 推進 の た め の諸 条 件

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私 立 一 貫 教育 にお け る環 境教 育 カ リキ ュ ラ ムの 開発   ﹁ 自 然 と 人間 生 活 と の調 和 のと れ た 関係 を 維 持 しな が ら 、 人間 生 活 の持 続 的 発 展 を 考 え 実践 し て いく ﹂ のが 、 環 境 教 育 の 究 極 の 目的 と す る な ら ば 、 本学 園 は 目標 を 達 成 す る た め の 、恵 ま れ た 諸 条 件 を 備 え て いる と言 え る。 そ れ は 幼 稚園 か ら大 学 ま で の 一 貫 教 育 が 可能 な総 合 学 園 であ る こと 。東 山 連 峰 の南 西 麓 に 位 置す る自 然 環 境 に囲 ま れ て いる こと 。 幸 いな こと に 、 学 園 が 京 都 市 左 京 区 の大 原 尾 越 に 所 有 す る 山 林 約 24 ヘク タ ー ル は、 ﹁京 女 の森﹂ と し て 格好 の 自 然 体 験 の場 であ る こと 。 そ し てな によ り も 重 要 な のは 、 建 学 の精 神 に基 づ く 教 育 の理 念 が 、 ﹁ と も に生 き とも に育 てら れ る ﹂ か つ ﹁ あ ら ゆ る生 命 ( いのち ) の平 等 を自 覚 し尊 ぶ﹂ 人 間 教育 を めざ し て いる こと で あ る。 ( 2) ﹁ 豊 か な 感受 性 を 育 て る ﹂ こ とを 基 盤 に置 く   レイ チ ェル ・ カー ソ ンは 、 ﹁ 知 る こと は 、感 じ る こ と の半 分 も 重要 で は な い ﹂ と 指 摘 し 、 ﹁消 化 す る 能 力 が ま だ そ な わ って い な い子 ど も に 、事 実 を う の み にさ せ る よ り も 、 む しろ 子 ど も が し り た が るよ うな 道 を 切 り ひら いて や る こ と の ほ う がど れ だ け た いせ つか わ か り ま せ ん ﹂ と述 べ て いる 。 メデ ィ アを 活 用 し た バ ー チ ャ ルな ﹁ 知 識 ・ 理 解 ﹂ に偏 っ た 座 学 では 、 実践 的 な態 度 ・ 能 力 は 育 ち に く い。豊 かな 自 然 の中 で の 体 験 の積 み重 ね が あ って、初 め て本 物 の自 然 を ﹁感 じ る﹂ こ と が で き る 。 ﹁感 じる ﹂ こと を 積 み 重 ね て いく と 、 自 ら の力 でさ ま ざ ま な 疑 問 に気 づ き 、 問 題 を 発 見 し 、 そ の問 題 はど う す れ ば 分 か る の だ ろ う か と いう 、 解 決 の糸 口 を 模 索 す る に至 る 。 し た が って、 五 感 (見 る ・ 聞 く ・ 味 わ う ・ 嗅 ぐ ・ 触 れ る )を 使 って感 じた 際 に 湧 き上 が ってく る、 ﹁感 動 した ・ び っ く り し た ・ 畏 れ 敬 う ・ 寂 し い ・ 悲 し い ・ 落 胆 した ・ 腹 が 立 つ ・ 何 と か し なく ては ﹂ 等 のこ こ ろ の働 き が 、 じ つは 極 め て 大 切 な の であ る。   一 九 七 五 年 十 月 、 ユーゴ ス ラビ ア (現 ユーゴ ) の首 都 ベオ グ ラー ド で開 催 の国 際 環 境 教 育会 議 に お いて 、 ベオ グ ラ ー ド憲 章 が 制 定 さ れ た 。 こ の中 で環 境 教 育 の 目的 を 、 ﹁ 環 境 と そ れ に か か わ る 問 題 に 気 づ き 、 関 心 を も つと と も

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に 、 当 面 す る問 題 の 解 決 や 新 し い問 題 の発 生 を未 然 に防 止 す る た め 、 個 人 及 び 集 団 と し て 必 要 な 知 識 ・ 技 能 ・ 態 度 ・ 実 行 力 な ど を 身 に つけ た世 界 の人 々を 育 て る こ と﹂ に置 い て いる 。 目 的 を 具 現化 す るた め のキ ー ワ ード と し て は、 ① 関 心 、 ② 知識 、③ 態 度 、 ④ 技 能 、⑤ 評 価 能 力 、 ⑥ 参 加 が あ り 、 i 認 知 面 1 ② 、 亜 情 意 面1 ① 、 川m 能 力 面 ー ④ と⑤ 、 °W 態 度 面ー ③ と ⑥ 、 の 4 つに ま と め られ る。 こ の中 で ﹁全 環境 に対 す る 感 受 性 ﹂ (① ) ﹁環 境 に対 す る強 い感 受 性 ﹂ (② ) と いう 文 言 が 注 目さ れ る が 、 いず れ に し ても 目 的 の 達 成 に 当 た り 、自 然 体 験 を 繰 り 返 し な が ら 、 豊 か な 感 受 性を 育 て て いく 必 要 が あ る。 第 2 節  身 近 な自 然 ・ 環 境 を 活 用 した 環 境 教 育 の 意義   いう ま で も な く私 立 教 育 はそ れ ぞ れ の学 校 が 設 立 さ れ た 理 由 、 す な わち 建 学 の精 神 に基 づ き 公立 の学 校 とは 違 う 独 自 の教育 方 針 にも と つ く 教 育 を 行 う こ とが 特 徴 であ る 。 そ の意 味 で 、 .私 立 一 貫 教 育 は 教育 目的 を 貫 徹 す る上 で有 効 で あ る と同 時 に、 これ か ら の環境 教 育 を 実 施 す る 上 で公 立 で は得 られ な い教 育 上 の有利 性 が存 在 す る。 こ のよ う な 一 貫 性 が大 切 な こと は 、 最 近 にな り中 高 校 一 貫 の公 立 学 校 の設立 を 勧 めた り 、高校 と大 学 の連 携 (教育 的連 続 性 ) を勧 め る動 き が 目 立 っ て きた こと にも 窺 え る 。   20 世 紀 後 半 か ら 人 間 社 会 が 大 き く変 容 し た 結 果 、 ﹁自 然 は人 間 の生 み の母 で あ る﹂ と いう意 識 が 人 間 の 中 で薄 れ て しま っ た 。 ま た 、自 己中 心 的 な人 工 的 環 境 で育 つこ と によ り 、 近 年 ﹁ 生命 の 尊 厳 ﹂ を 傷 つ け る 様 々な 社 会 現象 が あま り にも 多 発 し て いる 。 こ こ に至 り初 め て 、 いま ま で意 識 さ れ な か っ た ﹁ 健 全 な 自 然 環 境 、 す な わ ち 生 命 環 境 ﹂ の持 つ 多 様 な 教育 効 果 が理 解 され るよ う に な っ た 。す な わち 、健 全 な 精神 と肉 体 は健 全 な 自 然 環 境 か ら 生 ま れ る の

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私立 一 貫 教育 にお け る環 境 教育 カ リキ ュ ラムの 開発 であ る 。   こ の地 球 上 に 生息 す る多 様 な 生 命 体 は 、 い ま だ に解 明 さ れ て いな い目 に見 えな い複 雑 な 相互 作 用 によ り 、お 互 い に強 い絆 で結 ば れ て いる こ と は いう ま で も な い 。 過 去 の人 類 は こ の よ う な生 物 相 互 の結び つきを 自 然 と ふれ あ う 生 活 を 通 し て 体 験学 習 し てき た 。 と こ ろ が 、 20世 紀 にな り 爆 発 的 な ス ピ ー ド で発 展 した自 然科 学 と科 学 技 術 、 と り わ け 原 子 力 の巨大 な る エ ネ ルギ ー の開 発利 用 や石 油 か ら 生 産 で き る 人 工化 学 物 質 の素晴 ら し さ に 人類 は完 全 に惑 わ さ れ て し ま っ た 。 そ の結 果 、 こ の地 球上 に生 息 す る 多 く の生命 の生 活 環境 を 傷 つけ 、 そ れ ら の相 互 の結 び つき を 断 ち 切 っ て し ま い 自 分 自 身 の存 在 さ え も危 う く す る 生 活 環 境 の 大汚 染 を 引 き 起 こ した 。 いま ま で に引 き 起 こさ れ た 地球 上 の生 命 環境 の様 々な 汚 染 は 、 そ のほ とん ど が 人 類 の欲 望 に も とつ く 経 済 活 動 に起 因 す る 。 こ のよ う な 人 類 の活 動 が 人類 の生 命 の みな らず 、 数多 く の無 数 の生 物 の 命 をど れ ほど 奪 っ た かを 気 づ か せる 環 境 教 育 が必 要 であ る 。 ま た 、 ど れ ほ ど こ の 日本 列 島 と いう自 然 環 境 が 地 球 上 で も 稀 に み る ほど の素 晴 ら し い生命 環境 であ る かを 体 験 学 習 す る 環 境 教 育 が 不可 欠 であ る 。 つま り 、科 学 的 に 正 し い 論 理 で物 事 を 考 え る能 力 と 正 し く社 会 正義 を 守 る 精 神 と は 同 一 で あ る 。言 い換 え れ ば 、自 然 科 学 的 な 生 態 系 の理 解 と 人権 を 守 る精 神 は 別 個 の教育 で は あり 得 な い。 こ の両 方 が 一 人 の人 間 の中 で整 合 さ れ る よ う な教 育 によ り 初 め て 、 す べて の生 命 を 大 切 に す る 本当 の 人間 ら し い人 間 が 生 ま れ る と 言 え る。   そ の 意味 で 、 ﹁ 生 き と し生 け る命 を 尊 重 す る教 育 方 針 ﹂ を 建 学 の制 神 とす る本 学 にお い て 、 21世 紀 の市 民 に求 め ら れ る生 命 環 境 教 育 を 実践 す る意 義 は大 き い。 身近 な自 然 や環 境 に関 心 を持 ち 、 そ の中 から 精 神 的 な 喜び や命 に対 す る敬 い の心 が 生 ま れ て い く よ う な 教 育 こ そ が本 当 の 環境 教 育 の姿 で あ る 。 し た が って、 失 わ れ た自 然を 回復 す る と同 時 に生 命 に 対 す る畏 敬 の念 を 取 り 戻 す 教育 は 、幼 稚 園 から 大 学 ま で の 一 貫 した 継 続 的 な 教 育 環 境 で 生 み出 す ご

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と が可 能 であ る 。 生命 を 大 切 にす る 教育 は 最も 理解 し やす い教 育 目 標 で も あ る こ と か ら、 環 境 教育 は単 な る従 来 の 環 境 教 育 で は な く こ の地 球 上 の結び つきを 科 学 的 に理 解 し 、 同 時 に 精神 的 な側 面 も 加 え た ﹁ 生命 環境 教 育 ﹂ でな け れ ば な ら な いで あ ろう 。 第 3 節 私 立 一 貫 、﹁ 環 境 教 育 ﹂ カ リ キ ュ ラ ム 開 発 の た め の フ レ ー ム ワ ー ク   幼稚 園 か ら大 学 ま で の 一 貫 教育 を 通 し て、 生 涯 学 習 の 基 盤 と な る情 意 ・ 認 知 ・ 能 力 ・ 態 度 面 にわ た る力 を 、 ど の よ う に育 成 し て いく か 。 本 共 同 研 究 で は 、 文 部 省 ﹃ 環 境 教 育 指 導 資 料 (事 例 編 ) ﹄ ( 一 九 九 五 年 ) 、 教 育 職 員 養 成審 議 会 ﹃新 た な時 代 に向 け た 教 員 養成 の 改 善 方 策 に つ いて (第 一 次 答 申 ) ﹄ ( 一 九 九 七 年 ) 、 環境 問 題 を 課 題 領域 の 一 つとす る ﹁ 総合 的 な学 習 の時 間 ﹂ に つ いて 解説 し た 文 部 省 ﹃ 学 習 指 導 要 領 解 説 総 則 編 ﹄ 小 ・ 中 ・ 高 二 九 九 九 年 ) を も と に、 各 学校 段 階 にお け る 環 境 教育 カ リ キ ュラ ム開 発 の枠 組 を 表 1 のよ う に 設定 し て みた 。   第 1節 で 述 べた 目 的 と の 関連 で言 え ば 、情 意 面 (① 関 心 ) を 耕 す 幼 稚 園 ∼ 小 学 校 低 学 年 、認 知 ・ 能 力 面 (② 知 識 ・ ④ 技 能 ・ ⑤ 評価 能 力 ) を 拓 く 小 学 校 中 学年 ∼中 学 校 、態 度 面 (③態 度 ・ ⑥ 参 加 ) へ 培 う 高 等 学 校 と い っ た 3 つ の ス テ ッ プ であ る。 ﹁感 受 (感 じ る )← 認識 (知 る ) ← 問 題 解 決 (調 べ考 え る ) ← 意 思 決 定 (行 う ) ﹂ 学 習 過 程 は 、 そ れ ぞ れ の ステ ッ プ で強 調 点 (◎ ) を 丁 寧 に耕 し 、拓 き 、培 い つ つ 繰 り 返す こ と によ り 、 無 理 な く自 然 に育 成 され て いく 。 な お 、大 学 段 階 では 、 幼 ・ 小 ・ 中 ・ 高 で の自 ら の学び 経験 を ふま え 、学 ば せ方 の探 求 へ 視 座 の転 換 を 図 っ て いく 。 ど のよ うな 学 習 環 境 づ く り をす れば 幼 児 児 童 は 楽 し さ を感 受 でき る か。 認 知 ・ 能 力 を児 童 生 徒 に身 に付 け さ せ る支 援 と は何 か。 これ ら の問 いに応 え得 る体 験 活 動 や 問題 解 決 活 動 を 新 科 目 に位 置 づ け る こ と によ って、 力 量

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私 立一 貫 教 育 に お け る環 境教 育 カ リキ ュ ラムの 開 発 表1  私 立 一 貫 「環 境 教 育 」 カ リキ ュ ラ ム開 発 の フ レ ー ム ワ ー ク 段    階 建学の精神 趣    旨 学習過程 感    受 認    識 問題解決 意 思決定 強調 点 幼 ∼小:低 学 年 小:中学 年∼中学校 高等学校 大    学 あ らゆ る生 命(い の ち)の 平 等 を 自覚 し尊 ぶ 人 格 を形 成 す る。 環 境 と触 れ 合 う中 で 、 環 境 の大 き さ ・美 し さ ・不 思 議 さ ・面 白 さ等 を 味 わ い 、環 境 とか か わ る 楽 し さを体 全 体 で 感 受 す る。 0 0 0 0 環 境の 中で 、環境 に浸 る、情意 を耕 す教育 。 環 境 に か か わ る事 象 につ い て具 体 的 に認 識 し、 身 近 な 環 境 か ら 問題 を 見 出 し自 分 な り に解 決 す る学 習 技 能 を 身 に付 け る。 ○ 0 0 0 環 境 に つ い て 調 べ 、認知 ・能 力 を 拓 く教育 。 環 境 問 題 を総 合 的 に思 考 ・ 判 断 し、 よ り よ い 生 命 環 境 の創 造 に 向 け て 意 思 決 定 を 行 い 、 環 境 の 保 全 や 改 善 に 主 体 的 に働 き か け る。 0 O O 0 環境創造のために 働きかける態度へ 培 う教育。 自 らテ ー マ を 設 定 し調 査 す る一 連 の 体 験 活 動 を通 し、 社 会 人 ・教 育 者 と して の環 境 教 育 を適 切 に す す め る こ とが で き る力 量 を 育 成 す る。 0 0 0 oQ 指導 過程 環境教育を適切に すすめる力量を育 成する教育。

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を 育 成 し て いき た い 。

3章

 私立

教育

おけ

る環境

教育

カリキ

ラム

第 1節   幼 稚 園 ( 1) 環境 教 育 のね ら い   幼 稚 園 児 の発 達 段 階 は 、 一 般 的 に 、具 体 的 な 活動 や体 験 を 通 し て思 考 す る 、 つま り 、思 考 と 行 動 と が未 分化 であ り 、興 味 関 心 を 抱 いた こ と に 没 頭す る過 程 で思 いや考 え が生 起 す る も ので あ る 。 た と えば 、よ く 実 っ た 野菜 や咲 き 誇 る花 々を 見 る と い っ た直 接 体 験 の中 で 芽 生 え た ﹃僕 も 私 も 育 て てみ た い ﹄ と い っ た興 味 関 心 そ のも のが先 にあ っ て 、 ﹁何 を 育 て て みた い か﹂ と いう 思 いや ﹁育 て るた め には ど のよ う に した らよ いか ﹂ と いう考 え は 、 ﹃ と も かく 育 て て みる ﹄ 活 動 や 体験 の進 行 に伴 って切 実 なも の と な る。 そ れ だ け に 、 幼稚 園 に お け る環 境 教 育 で は 、ど のよ う な 学 習 環 境 を 教 育 者 が 設定 し 、幼 児 の興味 関 心を 引 き出 す かが ポ イ ント で あ る 。ど のよ う な 学 習 環 境 に よ っ て 、環 境 の大 き さ ・ 美 し さ ・ 不 思 議 さ な どを 味 わ わ せる か 。 そ し て 、環 境 と かか わ る こ と の楽 しさ を 感 じ さ せ て いく か。   環 境 教 育 は 、何 より も 環 境 と かか わ る こ と の心 地 よ さ に気 付 き 、 環境 を 心 理 的 に身 近 な も のと感 じ取 る豊 かな 感 受 性 な し に は 始 ま り得 な い。 環 境 に つ いて知 ろう と しな い、 環 境 の 問題 (ゴ ミだ らけ で汚 れ て いる ・ 野菜 や花 々が 農 薬 漬 け に な っ て いる等 ) に直 面 し ても 何 とも 思 わ な いよ う で あ っ て は 、認 知 ・ 能 力 や自 分 な り に働 き かけ て い こ う と す る 意 思 決定 を 期 す る営 み は 画餅 に帰 し て しま う 。   ︽ 野 菜 や花 々 の こ と に つ い て知 り た い ︾   ︽ ゴ ミ や農 薬 に 囲 ま れ て野 菜 や 花 々は 嬉 し い の か︾   ︽ 自 分 には 何 が でき る か︾ と い っ た 学 習 へ 結 び 付 く 基 盤 は、 ﹃ 野 菜 や 花 々 が 大 き

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私立 一 貫 教育 に お け る環 境 教育 カ リキ ュ ラ ムの 開 発 く美 し く育 って嬉 し か っ た ﹄ ﹃お 世 話 を し て本 当 によ か った な﹄ と いう 、具 体 的 な活 動 や 体験 を ふ ま え た 、身 近 な 環境 に対 す る 優 し い 感 受 性 にあ るも のと考 え られ る。   本 年 度 に あ っ て開 発 し た カ リ キ ュラ ムは 、年 間 を 通 し て ﹁ 理 科 教 材 園 ﹂ (園 児 と の呼 称 " は た け) で の栽 培 活 動 に取 り 組 む 直 接 体 験 を通 し 、 環境 に対 す る 優 し い 感 受性 を 耕 す こと を 意 図 し た も の で あ る。 前 半 期 ( 4∼ 7月) を 振 り 返 り 後 半 期 (9 月 ∼ 3月 ) の取 り 組 み に 意欲 を 抱 か せた り 、 植 物 だ け で は な く身 近 に い る虫 た ち に も 目を 向 け さ せた り す る 支援 ・ 援 助 によ って、 環 境 と か か わ る楽 しさ を 感 じさ せ て いく こ とを ね ら っ た 。 そ の実際 は 、次 項 に 示 す 通 り で あ る 。 栽 培 活 動 に取 り 組 む 活 動 を 通 し て 、 ﹁楽 しん で世 話 を 行 い 、 か わ いが る 気 持 ち を 養 う ( 3歳 児 ) ← 関 心 を 抱 いて 世話 を し 、命 を 大 切 にす る気 持 ちを 養 う ( 4歳 児 ) ← 進 ん で世 話 を し 、育 ち 方 に 目 を向 け よ う とす る ( 5歳 児 ) ﹂ と い っ た 、 保育 の主 題 ﹁照 育 (慈 愛 ) " お そ だ て﹂ に即 した 展 開 を 図 る こ とを 期 した 。 次 年 度 では 、 異 年 齢 で 活 動す るよ さ を 生 か した り 、 よ り自 然 な土 作 り の場 を 設定 (生 ゴ ミを 活 用 した コ ンポ スト に よ る肥 料 づ く り の日 常化 ) した り す る 改善 を 加 えた いと 構 想 し て いる。

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私立 一 貫 教育 にお け る環 境教 育 カ リキ ュ ラ ムの 開発 (2)理 科 教材 園 を活 用 した カ リキ ュ ラム 〈ね らい 〉生 きて い くた め に は様 々 な もの の生 命 をい た だ い て い る とい うこ とに気 づ く。         ∼ 栽 培 活 動 を通 じて ∼ テ ー マ ね ら い 活動内容 備 考 実 際の活動 子どもたち の 様 子 春 夏 育 つ と い うこ とは? 夏 ∼ 秋 に む け て 育 て てみ よ う キ ュ ウ リ ・ トウ モ ロ コ シ ・ ア サ ガ オ ダ イ ズ ・カ ボ チ ャ ・ ヒ マ ワ リ ト マ ト ・サ ツ マ イ モ ・ナ ス 虫 を探 そ う 、野 菜 を い た だ こ う ○もの を 育 て る だ け で な く 、生 物 が 育 つ   と い う こ と に も 気 づ く。 ○ 身 近 な環 境 を知 り、 自然 を守 っ て い く   こ との 大 切 さに 気 づ く。 ○ 野 菜 が 育つ に は 太 陽 、 水 、 土 な どの エ   ネル ギ ー を も らっ て 育 って い く こ と を   知 る。 ○ 水 や りな ど の 世 話 を通 して根 気 強 く育   て る こ と を学 び 、 もの(生 命)を 大 切   にす る 気 持 ち を養 う。 ○ 作 物 に 生 物 が 寄 っ て く る こ と か ら 、 互 い   に 助 け 合 い 、 生 き て い く と い う つ な が り   を知 る。 ○ 生 命 を い た だ い て 生 か され て い る こ と に   気 づ く。 ○ 身 近 な 自 然 に 触 れ る。 上 の 中 に 生 存 す   る虫 、 土 の 外 に 生 存 す る虫 に 触 れ な が   ら 、働 きな ど に つ い て 気 づ い て い く。 ○ 身近 な 自 然 を坐 か して 、 白 分 達 で 作 物   を作 る こ と に つ い て話 し合 う 。 ○ 土作 りを 行 う。  (教材 園 にて) ○ 上 の 性 質 を 考 えて 、 何 を植 え る か 考 え   る。 ○ 作 物 が 育 つ た め に は どの よ う な 世 話 が   必 要 か 考 え る 。 ○ 種 ま き を す る 。 ○ 水 や り を し、雑 草 を抜 く。 ○ 肥 料 を や る 。 ○ 虫 や 幼 虫 な ど 、 どん な生 物 が寄 っ て き   た か観 察 す る 。 ○ で き た作 物 を使 っ て サ ラ ダ を作 っ て 食   べ る。 ○ 半 年 で 野 菜 を作 っ て きた 過 程 を振 り返   り反 省 点 を あ げ 、9月 か らの 取 り組 み   に つ いて 話 し合 う。 草抜 き した 草 や落 葉 を 集 め て お き 、堆 肥 を作 って お く。 ○ 園 庭 に 咲 く色 と りど りの 花 に 気 付 く。   (チ ュ ー リ ッ プ 、 パ ンジ ー 、 ス イ セ ン     な ど) ○ 一・泊 保 育 で カ レ ー を 作 るの に 必 要 な野   菜 を話 し合 い 、 草 抜 きな ど を し て 土作   り をす る。 ○ 花 壇 の イ チ ゴ や ア サ ガオ な ど に 水 を や   る。 ○ アサ ガオが芽 を出 し伸びて い く姿 を見 る。 ○ 給 食 の 残 飯 な ど を細 か く切 り コ ンポ ス   トに 入 れ る。 ○ 園庭 の 花 壇 で 育 っ た イ チ ゴ を 食 べ る 。 ○ コンポ ス トでで きた 土を教材 園に 入れ る。 0種 か ら芽 が 出 て 育 つ こ と を知 る 。 ○ キ ュ ウ リ ・ダ イ ズ ・ナ ス ・ピ ーマ ン ・   ジ ャガ イモ ・ニ ン ジ ン が 実 を付 け様 々   に成 長 して い く姿 を 見 る 。 ○ 毎 朝 水 をや っ た り しな が ら花 か ら実 に   な る不 思 議 を感 じ る 。 ○ 水 を あ げ る こ とで 実 が 成 長 す る こ とに   気 付 く。 ○ 育 て た野 菜(ジ ャ ガ イ モ ・ニ ンジ ン ・   ダ イ ズ)を 収 穫 す る。 ○ 土 の 上 と下 の 違 い を知 り 、 土 の 中 で 成   長 して い く野 菜 を知 る。 ○ 一一泊 保 育 の 活 動 の 中で 自分 達 で 育 て た   ジ ャガ イモ ・ニ ン ジ ン を 入 れ て カ レ ー   ラ イ ス を作 る。 ○ 「赤 い花 が 好 き1」   「青 も き れ い1」   と口 々 に 言 い な が らそ れ ぞ れ に 春 を   感 じて い た。 ○ 草 抜 き を しな が らい ろん な虫 な ど に 触   れ 合 い 、 草 の 匂 い を感 じな が ら自 分 達   の 周 りに あ る身 近 な 自然 に気 付 く事 が   で き た 。 ○1日 で 植物 が 変 化 し生 長 して い く様 子   を 見 て 「生 きて い る」 と い う事 に 気 付   く。 ○ コ ン ポ ス トの 中 で 残 飯 等 が 形 を変 え て   い く こ と を見 て知 る 。 ○ お も ち ゃ の ジ ョー ロ を使 って プ ラ ン タ   ーや 園庭 の花 壇 に 水 をや る な ど 、遊 び   の 中 で植 物 と触 れ あ っ て い た 。 ○ 青 い イ チ ゴ が だ ん だ ん 赤 く な る 不 思   議 に興 味 を持 ち な が ら 「イ チ ゴ 探 しゲ   ー ム 」 を して い た 。 ○ 小 さな 実 を見 つ け て 「赤 ち ゃん だ1」   と 言 い な が ら友 達 同 士 で観 察 して い る   姿 が 見 られ た 。 ○ 赤 い ピ ーマ ン を 見 て 「これ トウ ガ ラ シ   み たい や な あ。 」 と言 っ て興 味 を持 ち 、   お 部 屋 で の ま ま ご と の 中 で トウ ガ ラ シ   が 大 人 気 に な っ た 。 ○ コ ン ポ ス トの 土 が 黒 く変 化 し て い る の   を見 て 、 ごみ に せ ず 土 と し て役 立 つ こ   と を知 る。 ○ ジ ャ ガ イ モ 掘 りで 、 ジ ャ ガ イ モ の 葉 に   た く さん の テ ン トウ ム シの さな ぎが つ   い て い る の を発 見 し 、初 め は触 れ るの   を た め ら って い た が 、 土の 中 か ら ジ ャ   ガ イ モ が 出 て く る と夢 中 に な って 掘 っ   て い た 。 ○ 包 丁 で ジ ャ ガ イ モや ニ ンジ ン を切 り 、   そ れ が カ レ ー と な っ て 皿 に盛 られ る と   「これ 私 が 切 っ た ニ ン ジ ンか な あ」 と   言 い な が ら喜 んで 食 べ て い た 。

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第 2節   小 学 校 (1)   環 境 教 育 の ね ら い   環 境 問 題 は 多 岐 に わ た り 、規 模 や程 度 も 地 域 に よ り 異 な る が 、人 間 一 人 ひ と り が 、 問題 に関 心 を も って、 そ の重 要 性 を 認 識 し 、 環境 に対 し て責 任 あ る態 度 を と る こ と が 、す べ て の問 題 解 決 の糸 口 と な る 。小 学 校 は 、 社 会 生 活 を 送 る た め に 必 要 な基 礎 的 な知 識 や能 力 を 身 に付 け る場 で あ る。 ま た 、 幼 少 期 に 体 得 し た価 値 や態 度 は 、 成 人 後 に も 大 き な 影響 を 及 ぼす 。 小 学 校 にお い て環 境 教育 の充 実 を 図 り 、 子 ど も 一 人 ひ と り の 環境 に対 す る 責 任 あ る態 度 を 育 む こ と は 、将 来 の地 球 に 暮 ら す 人間 の育 成 と し て極 め て重 要 な こと であ る 。   小 学 校 の段 階 は 、身 の回 り のあ ら ゆ る事 象 に対 し て 、豊 かな 感 受 性 を持 つ 時 期 で あ る。 した が っ て 、身 近 な環 境 に 対 し て自 発 的 な 関 心 を 促 し、 実 践 的 ・ 体 験 的 な活 動 を 通 じ て、 環 境 を よ り よ く しよ う と す る 意欲 や態 度 を 身 に付 け さ せ た い。ま た 、思 考 力 や 判 断 力 が 発達 す る中 学 年 以 降 は 、 環 境 に つ いて考 え たり 、判 断 し た りす る 力を 育 む こ と が必 要 であ る。 さ ら に高 学年 で は 、身 近 な 環 境 の課 題 を み つけ 、解 決 す る能 力 を 養 いた い。 そ の た め に は、 環 境 に関 す る知 識 や技 能 の習得 も 重視 され る べ き であ る 。 具 体 的 な指 導 は 、生 活 科 ・ 社 会 科 ・ 理科 ・ 家 庭 科 を 中 心 と す る各 教 科 、道 徳 、 特 別 活 動 、 そ し て 、 二〇 〇 二年 度 よ り 実 施 さ れ る総 合 的 な 学 習 の時 間 のな か で行 わ れ る。 一 部 の 教 科 、学 級 、 学 年 にお いて のみ行 われ る の では な く 、 学 校 全 体 と し て の取 り 組 みが 重 要 であ る 。 さ ら に 、実 践 の場 は学 校 よ り も む し ろ家 庭 や地 域 社 会 に存 在 す る 。家 庭 や地 域 社会 と の 連 携 に努 め る こと が 肝要 であ る。   京 都 女 子 大 学 附属 小 学 校 は 、東 山 区 今 熊 野 の学 園 構 内 の 中 心 部 に位 置 す る 。 学 校 の敷地 は広 く な く 、 校 内 は 自 然 環 境 にも 恵 ま れ て いな いが 、徒 歩 圏 内 には 東 山 の自 然 が残 存 し て い る。 児 童 数 は 約 四 八〇 名 、約 半 数 が 同 学 園 の京 都 幼 稚 園 出身 者 で あり 、半 数 弱 が 同 学 園 の京 都 女 子中 学 校 に進 学 す る 。 幼 稚 園 に お いて ﹁理 科 教 材 園 ﹂ で の活 動 を

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行 って自 然 に 関 心 を も ち 入学 した 児 童 は 、 生 活 科 の時 間を 中 心 と した 栽 培 活 動 な ど に よ って 、さ ら に環 境 に 積 極的 にか か わ ろ う とす る意 欲 、態 度 を も つ。 ま た 、各 教科 で の学 習 や 東 山 の自 然 な どを 利 用 した 体 験 活 動 によ っ て 、 環 境 に た いす る判 断 力 や思 考 力 を 養 う 。 高学 年 で は第 4学 年 にお け る 自 然 体 験 活動 を 核 と し て、 そ の準 備 、活 動 か ら 得 た体 験 を 通 し て、 環 境 に 関す る知 識 を 増 や し 、 課 題 を解 決 す る能 力 を身 に つけ て いく 。 私 立 一貫 教 育 にお け る環 境教 育 カ リキ ュ ラ ムの 開発 ( 2 ) 森 林 を利 用 した 自 然 体 験 カ リ キ ュ ラ ム の事 例   ﹃森 か ら考 え る 私 た ち の 環境  私 た ち に で き る 環境 に やさ し い こと﹄   は じめ に   平 成 十 二年 度 か ら 、総 合 的 な学 習 の時 間 を 、 カリ キ ュラム の中 に組 み込 み実 施 す る に当 た り 、第 4学 年 は 環 境 に つい て取 り 組 む こと に な っ た 。   平 成 十 年 に出 さ れ た 教 育 課 程審 議 会 の答 申 で、 ﹁ 環境 問 題 への対 応 ﹂ と し て ﹁地 域 の 実 情 を ふ ま え た 環 境 に 関 す る学 習 を 充 実 す る と とも に 、児 童 の発 達 段 階 に 応 じ て 、身 近 な自 然 環 境 から 地 球規 模 の環境 ま でを 対 象 に、 環 境 を 調 べる 学 習 な ど 、 問題 解 決 晦 な 学 習 や 作 業 的 な 学 習 、 体 験的 な学 習 を 一 層 重 要視 す る 必要 があ る﹂ と 、 環 境 教 育 の 必 要 性 が 語 ら れ て いる。 ま た 、地 球 の自 然 環 境 の 破壊 を く い止 め よ う と 環 境 問 題 が世 界 の国 々 で取 り 上 げ ら れ て い る。   こ のよ う に 重要 な 環境 問 題 に つい て、 附 属 小 学校 の 4年 生 では ど のよ う に 取 り組 む か考 え た 。 や は り 、 体 験 活 動 を 通 し て 、身 の回 り の自 然 や社 会 に でき る だ け多 く触 れ 、環 境 破 壊 や 環境 問 題 を み つ け る機 会 を つく り た い。 そ し

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て 、 子ど も た ち が 主 体 的 に見 つけ た 問題 に対 し て、 原 因 を 調 べた り 、解 決 に つな が る方 法 を み つけ た り し て 、環 境 に つ いて考 え 実 行 さ せ た い。 ま た 、 環 境 を 考 え る と き 、 自 然 環 境 に やさ しく 、身 の回 り の環 境 に や さ し く行 動 し 、 行 動 す る中 で本 校 が めざ す 人 に やさ し い思 いや り の心 も 育 つ ので は な いだ ろう か。   附 属 小 学 校 では 、平 成 五年 度 か ら 、滋 賀 県 朽 木 村 ﹁朝 日 の森 ﹂ で林 間 学 校 を 行 って いる 。 5年 前 か ら時 期 を 夏 か ら森 のめ ぐ み の多 い秋 に変 更 し 、昨 年 度 初 め て 4年 生 が 秋 に森 を 体 験 す る こと にな っ た 。 そ こ で 、 こ の自 然 の体 験 を 環 境 学 習 に結び つけ て取 り組 む こ と にな っ た 。 今 ま で は 、自 然 の中 で の いろ いろ な 体 験活 動 も 、活 動 そ のも のを 中 心 に考 え 、 オ リ エ ンテ ー リ ン グ 、自 炊 、 キ ャ ン プ フ ァイ ヤ ー 、沢 歩 き な ど が 中 心 で あ っ た。 これ を 、 自 然 と の つ な が り を 重視 し 、自 然 に触 れ た り 、自 然 のめ ぐ みを 受 け た り し て 、自 然 のよ さ を感 じ 、 そ の大 切 さ を 知 って、 自 然 を 残 そ う と す る 心を 育 て るよ うな 体 験 と し 、 朽木 で の体 験 を き っかけ と し て環 境 問題 を 考 え て い く 方 向 にも っ て い こう と考 え た 。 1 . ね ら い ○ 朽 木 ﹁朝 日 の森 ﹂ にお け る林 間 学 校 で の学 習活 動 を 通 し て 、自 然 に触 れ 、自 然 に親 し み 、自 然 か ら のめ ぐ み を感   じ 、自 然 の大 切 さ を 理解 し て 、 こ の自 然 を守 ろ う とす る 気 持 ち を 育 て る 。   ・ 自 然 と ふれ あ い、 自 然 の中 で の いろ いろ な 体 験を 通 し て、 自 然 のす ば ら し さを 味 わ う 。   ・ 森 ・ 川 ・ 魚 ・ け も の ・ 虫 ・ 鳥 ・ 木 ・ 木 の実 な ど 、 親 し ん だ自 然 と自 然 の生 き 物 、 これ を 大 切 にす る気 持 ち を 養     ヤつ 。   ・ 林 間 学 校 ﹁ いき も の ふ れ あ いの里 ﹂ で自 然 の 大 切 さを 学 習 し 、 これ を守 ろ う とす る気 持 ち を育 て る 。

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○ 林 間 学 校 の体 験 を ふ ま え 、 自 然 環境 を 守 る活 動 に取 り組 む 。 ○ 朽 木 の自 然 と の か かわ り を 通 し て 、 環 境 問 題 に 関心 を 持 ち 、 これ を学 ぶ中 で 、自 ら学 び 考 え る ﹁生 き る 力 ﹂ を 培   う 。 私 立 一貫 教 育 に お け る環境 教 育 カ リキ ュ ラ ムの 開発 2 . 取 り 組 み に つ いて   林 間 学 校 の体 験 を き っ か け と し て、 ﹁朝 日 の森 ﹂ の 自 然 か ら 環 境問 題 に 発 展 さ せ、 総 合 的 な 学 習 と し て の環 境 問 題 に取 り 組 ん だ 。 (1) グ ル ープ 活 動 に お け る体 験   ・ 魚 の し かけ 、 魚 の観察 (前 日 に し かけ た ペ ッ ト ボ ト ルの し か けを 観 察 ・ 捕獲 )   ・ 足 跡 調 べ ・ し か け (前 日 に餌 を 置 い て周 囲 に 白 い 紙 を 敷 く ) 、 足跡 の分 析   ・ 落 ち 葉 で栞 づ く り (パ ウ チ でプ ラ ス テ ィ ック コー テ ィ ン グ)   ・ 木 の実 や木 片 で ク ラ フトづ く り   ・ 早 朝 よ り バ ード ウ ォ ッ チ ン グ ・ バ ード リ ス ニング 、鳥 の声 づ く り   ・ 間 伐 体 験1 8 人 で 2本 の木 を 伐 採 す る 。 (自 然 と 人 間 の共存 )   ・ 虫 の 採 集 と観 察 な ど ( 2) 体 験 を も と に した ま と め の活動   ・ 環境 を テ ー マに した 劇 ﹁王 の森 ﹂ を学 芸 会 で 発表 し、 環 境 問 題 を考 え た 。   ・ 本 や イ ン タ ーネ ッ ト に よ る 調 べを学 習す る 。

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  ・ 体 験を ふま えた 自 分 た ち で でき る活 動 を 考 え る。   ・ 発表 の し かた を 工 夫 す る 。   ・ ま と め る道 具 と し て、 事 前 に コンピ ュー タ に親 し ん で お く 。       ロー マ 字 入 力 や 検 索 ・ 情 報 処 理 等 。   ・ 環境 通 知 簿 を つけ る 。 (3) 評 価   いか に 意欲 を持 っ て とり く ん だ か ?   ・ ま と め の表 現 から そ の意欲 を 評 価 す る。   ・ 活 動 の過 程 を 記 録 す る 。   ・ 文 章 で所 見 欄 に記 録 す る 。   ・ 自 己 評 価 さ せる 。 ( 4) 支 援   ・ 林 間 学 校 を き っかけ とす るた め 、 い ま ま で の ね ら いに 加 え て自 然 に 親 し む こと を よ り 強 調 し 、 ﹁朝 日 の森 ﹂ で   森林 や自 然 に ふ れ 、 これ を 満 喫 す ると と も に、 自 然 のすば ら し さ を味 わ いこ れを 大 切 にす る気 持 ち を 養 う よ う     に 導 いた 。   ・ 林 間 学 校 で は、 ス タ ッフに 限 り が あ り 、活 動 の種 類 は 制 限 さ れ る が 、 で き る だ け 子ど も の興 味 を 尊 重 し た グ ル     ープ 分 け にな る よ う 配 慮 し た 。   ・ ま とめ の研 究 は 、 環 境 の問題 に つ いて 、個 人 の興 味 を 優 先 し 、形 態 は個 人 ・ グ ル ープ な ど で調 べ活動 やま と め

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を 行 った 。 私立 一 貫 教育 に お け る環 境 教育 カ リ    ラムの 開 発} 3. 活 動 計 画 第 一 次 知 る ・ 調 べ る ( 5 時 間 ) 第 1時       ・ 総 合 的 学 習 に つ いて知 る。             ・ 朽 木 に つ い て知 る。 ( V T Rなど ) 第 2 時       ・ 朽 木 に つ い て調 べる 。 (イ ンタ ーネ ッ ト ・ 図 書 ・ 写 真   な ど )                 朽 木 の生 き 物 (植 物 ・ 動 物 ) 、地 理 ・ 地 形 、 産 物   な ど 第 3 時       ・ ﹁朝 日 の森 ﹂ で 自 分 の し た いこと ・ 調 べた い 内 容 に わ かれ て 、 グ ル ープ を つく る。                 い き も の ・ 植 物 ・ 森 の めぐ み  な ど 第 4 ・ 5 時   ・ し か け づ く り 。 予 想 を た て て 調 べ る 。 (予 備 知 識 を 得 る ) 第 二次   触 れ る ・ 感 じ る (8 時間 )   第 6 ∼ 13時     ﹁朝 日 の森 ﹂ で の活 動を 通 し て自 然 に親 し む 。 第 三 次   見 つけ る ・ わ か る (6時 間 )   第 14 ∼ 18時    朽 木 で の体 験 や 、 活 動 のま と めを す る。                  問 題 点 ・ 課 題 の発 見

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第 19時 朽 木 の自 然 に つい て調 べた こ と を 発表 す る。 第 四 次   広 げ る ・ 考 え る (6時 間 )   第 20 ・ 21 時    地 球 環 境 に ついて 今 問 題 に な っ て い る こと を グ ループ ご と に調 べる 。  温 暖 化 ・ 二酸 化 炭 素 ・ 酸 性雨 ・ オゾ ン層 ・ 野 生 動物   な ど ゴ ミ の分 別 収集 や廃 油 石 鹸 づ く り な ど 市 民 レ ベ ル の取 組 への参 加 、 イ ン タ ーネ ット で発信 、 など 児 童 が考 えた も の 第 22∼ 24時     自 分 た ち に でき る こ とを 考 え 、発 表 に向 け て準 備 す る。 第 25 時         発 表 し、 話 し合 う 。 第 五 次   深 め る ・ 実 行す る (2時 間 ) 自 分 たち で でき る こと を考 え 、実 行 に移 し て評 価 す る 。 (通 知 簿 ) ゴ ミ の分 別 収 集 を す る 。 使 わ な い 電 気 は 消 す 。 紙 を 使 い す ぎ な い。 お風 呂 は続 け て入 る 。 自 家 用 車 で送 っ て も ら わ な い 。 など 児 童 が 考 え る も の

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私立 一 貫 教育 にお ける環 境 教育 カ リキ ュ ラ ムの 開 発 第 3 節  中 学 校 ・ 高 等 学 校 ( 1) 環 境 教育 の ね ら い   環 境 教育 が注 目 さ れ る よ う に な っ た背 景 と し て 、地 球 環 境 の 悪 化 、と り わ け 地 球 温 暖化 、 オ ゾ ン層 の破 壊 、 熱 帯 雨 林 の 減 少 、酸 性 雨 な ど のよ う な 地球 的 規 模 の環 境 問 題 の 顕 在 化 があ ると いわ れ る 。 ま た 、大 気 汚 染 、水 質 汚 濁 や ご み 問 題 など 都 市 ・ 生 活 型 公 害 の問 題 も大 きな 課 題 であ る 。今 ま さ に、 私 た ち 一 人 ひ と り の 生活 ス タ イ ルが 問 い直 さ れ て いる。 環 境 と の持 続 的共 存 を 目 指 し て、 人 間活 動 の在 り 方 を考 え実 践 す る環 境 教 育 が求 め られ て い る。   た と えば 、中 学 校 ・ 高 等 学 校 の理 科 で は 、自 然 に対 す る 関 心 や探 究 心 を 高 め 、 目 的 意 識 を も っ て観 察 、実 験 な ど を 行 い、 科 学 的 に 調 べた り 探 究 し た り す る能 力 と 態 度 を 育 てる と と も に自 然 の事 物 ・ 現 象 に つい て の理 解 を 深 め 、 科学 的 な見 方 ・ 考 え 方 や自 然 観 を 養 う こと が基 本 とな って いる 。 環 境教 育 でも 自 然 の事 物 ・ 現 象を 教材 とす るが 、 そ れ は単 な る自 然 の事 物 ・ 現 象 そ のも の で は なく 、 人 間 の生 活 活 動 と のか かわ り を も つ自 然 の環 境 が対 象 であ る。 した が っ て 、身 近 な 自 然 の事 物 ・ 現 象 を自 分 と の関 係 で見 よ う とす る態 度 や能 力 を も つこ と が 、環 境 教 育 の原点 とな る。   現代 の子 ど も た ち は 、 自 然 体 験 の 不足 、特 に、 五 感 の中 で視 覚 以 外 の感 覚 を 使 っ た 体験 不足 が目 立 ってき て いる と いわ れ る 。自 然 体 験 の調査 結 果 を み ても わ かる よ う に、 た と え ば 、 木 の実 、 野 草 、 き の こな ど を と って食 べ る 、 チ ョ ウ や ト ンボ を つか ま え る 、木 登 り体 験 等 な ど の野外 で の直 接 体 験 が 不 足 し て いる 。学 習 者 が、 自 然 から 直 接 学 ぶ 体 験を 通 し て、 自 然 認 識 に 基 づ いて自 分 自 身 でも のを 考 え 、主 体 的 に判 断 し行 動 す る こ と が大 切 であ る。 こ の こ と が 人間 を 含 めた 自 然 環 境 と そ の仕組 み に つい て の科 学 的 な 見方 や考 え 方 を 養 い、 環 境 教育 が目 指 す 環 境 保 全 のた

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め の望 ま し い 行 動 が でき る 人 間 を 育成 す る こと に繋 が る 。   以 上 のよ う な状 況 を 踏 ま え る と 、自 然 と の ふれ あ い の場 を 小 学校 だ け で なく 、中 学 校 ・ 高 等 学校 に お いても 積 極 的 に取 り 入 れ る必 要 が あ り 、 ﹁総 合 的 な 学 習 の時 間 ﹂ ﹁ キ ャ ンプ ﹂ 等 で の 環境 教 育 カ リキ ュラ ム への 取 り組 みを 充 実 さ せ て いく こと が 大 切 にな る。 自 然 離 れ を し て い る子 ど も た ち に 、 ﹁ 見 る ﹂ だ け で な く 、 自 然 の中 で対 象 物 に ﹁ 触 る ﹂ ﹁臭 いを 嗅 ぐ ﹂ 弓聞 く ﹂ ﹁味 わ う ﹂ と い った 五感 を 大 切 に し た 活 動 を でき る だ け 多 く 取 り 入 れ る こと によ り 、 自 然 に対 す る感 受 性 や 自 然 への 興味 ・ 関 心 を 引 き お こ さ せ、 自 然 を 調 べる能 力 を 高 め さ せた い。   野外 で直 接 自 然 と 対 し 、 自 然 と触 れ あ う 場 を 設 定 す る ﹁ 環境 の中 で の教 育 ﹂ に重 点 を お き な が ら 、大 気 汚 染 、 森 林 破 壊 、温 暖 化 等 の環 境 問 題 を 扱 う ﹁ 環境 に つ い て の教育 ﹂ 、さ ら に、 環 境 問 題 に 関心 を も ち 、 環 境 保 全 への 技 能 、 判 断 力 、 行 動 力 を 身 に つけ さ せ るた め の教育 、 ﹁ 環境 の た め の教 育 ﹂ へ と 展 開 さ せ る必 要 が あ る 。 ( 2)京 都 女 子 中 学 校 ・ 高 等 学 校 で の取 り 組 み   中 学 生 は 、 自 然 に 対す る 興味 ・ 関 心 の有 無 が 極端 に 二分 し て いる。 生 き 物 を 手 掴 み し 、教 師 に嬉 しげ に見 せ に 来 る生 徒 も いれ ば 、 ど んな に小 さ く 害 の な い 生 き 物 でも 嫌 が る 生徒 も いる。特 に 昆 虫 を嫌 が る生 徒 は 多 い。 い つか ら 、 な ぜ こ のよ う な 二分 化 が 顕 著 に見 ら れ るよ う にな っ て し ま う の だ ろう か。   野 外 で教 師 や 友達 と共 に生 き物 を 見 た り 星を 見 た りす る こと を 楽 し む こと か ら 、身 のま わ り の環 境 問 題 、 強 いて -は地 球 規 模 の問題 に つい ても 目 を 向 け 、 生徒 に と って抵 抗 な く ご く 自 然 な 形 で考 え 、解 決 を 見 い出 せ る よ う な 指 導 が でき れ ば と 思 う 。中 学 校 に は 一 年 に 一 度 は宿 泊 を 伴 う行 事 が あ る 。 そ の 場 に お け る指 導 、な ら び に 自 分 た ち の生 き る 場 を守 る た め には ど う す れば よ いかな ど の事 前指 導 を 充 実 さ せた い。

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私立 一 貫 教育 にお け る環 境 教育 カ リキュ ラ ムの 開発   最 近 では 、 ゴ ミ の分 別 処 理 が 定着 し てき た の か、 いろ いろ な 種 類 のゴ ミを 混 ぜ て捨 てよ う とす る と 、 ﹁ 分 け な く て い い の?﹂ と い う 声 が 必 ず 聞 こえ る 。 ﹃ な ぜ 分 別す る の か﹄ ﹃ そ の後 のゴ ミ の行 方 は ?﹄ など 、 こち らが 話 し、 生 徒 が 抵抗 な く 理解 でき る 機 会 は と ても 多 い。 ま た 、 以 前 、 新 聞 の切 り 抜 き 学 習 を 行 っ た と き に は 、ま さ に今 問 題 に な っ て いる話 題 に つ いて 知 り 、疑 問 点 を 調 べる と いう作 業 を 実 践 でき た 。 そ のと き に は生 徒 か ら質 問 を 受 け 、 語 り A 口 う機 会 が 頻 繁 にあ っ た 。   高 等 学 校 に置 い ても 、 環 境 問題 に つ い て の講義 、動 機 づ け の後 、自 ら 問 題 点 を 見 い 出 し 、調 べ てま と め 、 発表 す る授 業 も 行 わ れ て いる 。   し か し 一 方 で 、本 校 は 大学 受 験 に向 け て進 学 指 導 も 充 実 さ せ な け れ ば な ら な い。 大 学 が 、 ﹁自 ら考 え る こ と の で き る 生徒 ﹂ を 必 要 と し て も 、 解 き 方 ・ 考 え 方 を よ り た く さ ん 生 徒 に与 え な け れ ば 対 応 が 難 し い制 度 で は 、 完 全 に ﹁ ゆ っ く り考 え る時 間 ﹂ も 保 証 でき な いし 、 ﹁ 日常 生 活 レ ベ ル に目 を 向 け る こ と が きち ん と でき る 生 徒﹂ こそを 評 価 でき る こと に は な らな い のが 、 理 想 と矛 盾 し て難 し い点 で あ るよ う に思 う 。 (3 ) ﹁ 京 女 の森 ﹂ を 活 用 し た カ リキ ュ ラ ム   ﹁京 女 の森 ﹂ を 訪 れ 、森 の中 で の生 活 や体 験 を 通 じ て 、自 然 に親 し む こ と が で き る 。併 せ て 、 課題 を 設 定 し て 、 意 識 的 な 取 り 組 み を行 い、自 然 及 び 天 然林 に つ いて の認 識 を 深 め 、 そ の 豊 か さ やす ば ら しさ を 理解 す る こ と が でき る。   自 然 の中 で の 生活 、活 動 に つき 、 十 分 な服 装 、調 査 器 具 な ど の準備 が 必要 であ る こと は いう ま でも な い 。 怪 我 や 事 故 、 気 象災 害 など にも 、 十 分 気 を つ け 、 対 応 でき る態 勢 と準 備 を怠 っ て は な らな い。

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  こ の間 、 ﹁京 女 の 森﹂ と そ の周 辺地 域 で は 、 本 格 的 ・ 総合 的 な 学 術 調 査 が 行 わ れ 、 解 明 さ れ た こと も 多 いが 、 け っ し て 完 成 さ れ た も の では な く 、 継 続 が 必 要 であ る 。 ﹁ 京女 の 森 ﹂ を フ ィー ルド と す る 次 のよ う な 環 境 教 育 の課 題 と カ リ キ ュラ ムが 考 え ら れ る が 、 これ ら に基 づ い て フ ィ ー ル ド ワー ク が実 践 され る な ら 、 ﹁京 女 の森 ﹂ の歴 史 と現 状 に つ いて の認 識 が 深 ま る だ け で なく 、さ ら に、 新 た な 事 実 や 発 見 が あ っ た り 、 取 り 組 む べき テ ー マが生 ま れ た り す る こ と と予 測 し で いる 。 そ う いう意 味 では 、 継 続 し 、 デ ー タ を蓄 積 す る こ と の大 切 さ と と も に 、創 造 的 な 取 り 組 みを 心 が け た い。   コー ス、 季 節 、 日 程 など によ って課 題 や 取 り 組 み内 容 に差 が生 じ る。 た と え ば 一 泊 二日 (宿 舎 " ニ ノ谷 の京 都 市 の ログ ハウ ス) の活 動 ・ 調 査 計 画 の中 で実 施 し て み た い。実 際 に は 、春 ・ 夏 ・ 秋 に各 一 回訪 れ 、荒 谷 ・ ニ ノ谷 コー スと ニ ノ谷 尾 根 ・ 稜 線 コー ス を 踏 査 す る 場合 を 想定 し て 、次 のよ う な カリ キ ュラム に基 づ き 、 フィ ー ル ド ワ ー クを 実 施 す る こと が 可能 であ る。 (1) 初 日 " 荒 谷 ・ ニ ノ 谷 コー ス   初 日 は荒 谷 ・ ニ ノ谷 コー スを 踏 査 す る の がよ い。 こ の コー スは 、 春 か ら秋 に か け て 、開 花 す る 植 物 は 草 本 、木 本 と も に多 い。季 節 によ って開 花 す る植 物 の推 移 ( フ ェノ ロジ ー) を 調 べ てみ よ う 。  基 本 的 に谷 筋 な ので 、薄 暗 く 湿 っ た と こ ろが 多 く 、木 本 では ト チ ノキ 、サ ワ シバ 、シ ナ ノキ 、ヤ ブデ マリな ど が 、 草 本 で は ミ ヤ マカ タ バミ 、 ボ タ ンネ コノ メ ソ ウ 、 オ オ ナ ル コ ユ リ 、 テ ン ニン ソウ 、 ト リ ア シ シ ョ ゥ マ、 キ タ ヤ マ ブ シ 、 ヒ メ ザ ゼ ン ソウ 、 サ ン イ ン ク ワガ タな ど 見 られ る の で これ ら を 、 観察 記 録 す る。  荒 谷 に 入 ると 、 谷 筋 に 沿 っ て スギ の植 林 地 が 続 く 。 そ の周 辺 に は 、 か つて薪 炭 利 用 さ れ た 二次林 (天 然林 ) が広 が って いる。 両 者 の境 界 に 留意 し な が ら地 形 図 に図 示 し て いく 。薪 炭 利 用 さ れ た 頃 、 人 が 利 用 し て き た と思 わ れ る

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私 立一 貫 教 育 に お け る環 境 教育 カ リキ ュ ラム の開 発 植 物 の 一 つに ミ ョ ウ ガ が あ る が 、 こ の植 物 が 荒 谷 の中 に いま も 生 え てお り 、注 目 さ れ る 。小 屋 跡 ら し きも のも 見 ら れ る。 そ れ ら の 場 所を 、地 形 図 上 に 落 と す 。   荒 谷 は 野鳥 も多 く 、事 前 に用 意 し た巣 箱 など も 設 置 し てお く と 、繁 殖 に利 用 さ れ 、鳥 類 の調 査 にも 役 立 つ。   荒 谷 の奥 に は ス ギ の植 林 地 が終 わ り 、 ブ ッ シ ュ 状 に荒 れた 斜 面 が 広 が る が 、 さ ら に そ の上 部 から 稜 線 にか け て は かな り太 い 樹 木 か らな る天 然 林 が 広 が っ て いる 。荒 谷 ・ ニ ノ谷 コ ー スを 踏査 す る中 で 、尾 越 にあ る ﹁ 京 女 の森 ﹂ 一 帯 に広 が っ て いた と考 え られ る原 生 林 は 、 木 材 の 切 り出 し 、薪 炭 利 用 、農 耕 地 開 発 、集 落 、林 業 な ど によ り 、 古 く から 開 発 され 、 改 変 さ れ てき た様 子 を 知 る こ と が で き る 。 2 万 5千 分 の 一 地 形 図 に 、原 生林 、 二 次 林 (天 然 林 ) 、 人 工林 、農 耕 地 、集 落 な ど の分布 を 図 示 し 、人 々 の営 み によ る原 植 生 改 変 の歴史 や様 子 を 調 べ てみ よ う 。 ( 2) 二日 目 " ニ ノ 谷 尾 根 から 稜 線 コー ス   ニ 日 目 は 、 ニ ノ谷 尾 根 か ら 稜 線 コー ス を 踏 査 す る のが よ い。 こ の コー ス も 、季 節 によ り 開 花 ・ 結 実 す る植 物 の様 相 が大 きく 異 な る 。 こう し た 生物 的 季 節 の推 移 を 模式 的 に表 し てみ よ う 。   こ の コー スを 歩 く と 、 ﹁京 女 の 森﹂ と 京 都 市 所 有 の人 工林 の顕著 な 違 いに 目 を 瞠 る 。 天 然 林 には 階 層 構 造 が 発 達 し 、高 木 層 、亜 高 木 層 、 低 木層 、草 本 層 など が 区 別 でき 、 つる植 物 も 見 られ 、そ れ ぞ れ の階層 に 特 有 の植 物 種 が見 られ る。 樹 種 、 樹 齢 、 高 さ 、太 さ など も 実 に多 様 であ る 。 こ れ に対 し て 、人 工 林 は 樹 種 、樹 齢 、高 さ 、太 さな ど が 林 分 によ ってほ ぼ 同 じ で あ り 、ま た 、下 草 刈 の影 響 も あ り 、階 層 構 造 は ほと ん ど 発達 し な い。 これ らを 、景 観 的 に 観 察 す る こと によ っ て 確認 し て み よ う。 ま た 、 10 m × 10 m の方 形 区 を 取 り 、 群 落 調 査 を 行 う こ と によ り 、よ り 詳 細 に群 落 の特 徴 を 把 握 し て みよ う 。   ﹁京 女 の森 ﹂ の原植 生 は 、 ア シ ウ スギー イ ヌブ ナ 群集 であ り 、 これ は 稜 線 付 近 に残 存 し て おり 、 ア シ ウ スギ の巨

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木 が 目 に付 く 。 そ の伐 採 後 に 成 立 した 代 償 植 生 が クリー ミ ズ ナ ラ群 集 であ り 、 広 く ﹁ 京女 の森 ﹂ 一 帯 に広 が って い る 。 これ も 薪 炭 利 用 さ れ な く な っ て か ら長 年 月 が経 過 し て おり 、 かな り の高 木 を 交 え 、良 質 の天 然 林 と し てそ の価 値 が高 いの であ る 。   尾 根 筋 は 一 般 に 明 る く 、乾 燥 し てお り 、 土壌 層 の 発達 が悪 い 。 と り わ け 、 こ の傾向 は や せた 尾 根 筋 では い っ そ う 強 ま る。 そ こ に生 育 す る植 物 も 、 ア カ マッ、 クリ 、 モ ミ ノ キ、 リ ョ ウ ブ 、 ア セビ 、 ケ ア ク シ バな ど が 多 い。 初 日 の 荒 谷 ・ ニ ノ谷 の谷筋 に見 られ る 植 物 と の顕 著 な 差 異 に つ いて 、調 べ て みよ う 。   胸 高 直 径 の測定 は 、巻 尺 一 つあ れ ば簡 単 に行 う こ と が でき る し、 大変 重要 な情 報 を 提 供 し てく れ る ので 力を 入れ て実 施 し て み よ う 。年 輪 は切 り 株 や 倒木 を 利 用 し て数 え る 。 これ ら の基 礎 デ ー タを 集 め る こと に よ り 、 樹種 ご と の 太 さ と 樹 齢 の 関係 を 調 べ る こと が でき る 。 それ ぞ れ の樹 種 が ど こ ま で太 る か 、樹 種 の特 性 が 見 え て き た り 、巨 木 の 樹 齢 を 推 定 した り す る こと も 可 能 であ る 。 た と え ば 、 ﹁ 尾 越 の女 王 ﹂ と 称 さ れ る ア カ マツ の巨 木 の樹 齢 は 、京 都 御 苑 の ア カ マツ にく ら べる と 厳 し い環 境 にあ り 年 成 長 率 が 小 さ く 年 輪 が密 に な って いる こ と が 予測 され る 。 そ れ で 、 相 当 な樹 齢 と な る こと が 考 え ら れ る が 、 そ の樹 齢 は 、 似 た 標 高 や 尾根 筋 の ア カ マツ の切 り 株 や 倒木 の年 輪 の様 子 を 調 べる こと に よ り 、 あ る 程 度 推 定 でき る の であ る 。 ま た 、 こう した 測 定 成 果 を も と に 、 ﹁ 京 女 の森 ﹂ の樹 種 別 太 さ の ラ ン キ ン グ表 を 作成 し 、森 の古 さ 、 性質 、状 態 な ど を 知 る 資 料作 りを 行 いた い。 第 4節   大 学 (1 ) 環 境教 育 のね ら い 20世 紀 の物 質 文 明 の発達 に伴 う人 間 活 動 は 、 こ の地 球 と い う惑 星 の ヒト を は じ め とす る生 命 体 を 支 え て いる 大気

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私 立一 貫 教 育 に お け る環 境 教 育 カ リキ ュ ラム の 開発 や水 や土 壌 と いう 生命 環境 の汚 染 と 破 壊 を 引 き起 こ し 、全 地 球 的 あ る いは 局 所 的 に様 々 な地 球 環 境 問 題 を 発 生 さ せ て しま っ た 。 21世紀 は こ のよ う な 物 質 文 明 がも た ら した 負 の遺 産 を いか に 解 決 す る か が 、人 類 に与 え ら れ た 緊 急 か つ重 大 な 課 題 で あ る。 環 境 教 育 は 一 見遠 回 り のよ う で、 こ のよ う な 地球 環境 問題 の解 決 のた め には 実 は き わ め て有 効 な 解 決法 の 一 つであ る こと が次 第 に実 証 さ れ て き て いる。   一 九 七 二年 の ﹁国 連 人 間 環 境 会 議﹂ の後 、 一 九 七 五 年 に 開 か れ た ﹁国 際 環境 教 育 会 議 ﹂ で採 択 さ れ た ﹁ ベオ グ ラ ード 憲章 ﹂ に は 、環 境 教 育 の目 的 を ﹁ 環境 と それ に か かわ る 問 題 に気 づ き 、 関心 を 持 つと と も に 、 当 面 す る 問題 を 解 決 し た り 、 新 し い 問 題 の発 生 を 未然 に防 止 す る た め に 個 人及 び 社 会 集 団 と し て必要 な 、知識 、技 能 、態 度 、意 欲 、 実 行 力 など を 身 に つけ た 世 界 の人 々を 育 成 す る こと ﹂ と 述 べて いる 。 これ がわ が 国 にお け る 今 ま で の 環境 教 育 や環 境 行政 の基 本 指 針 と も な っ て いる。   と こ ろ が 、 こ のよ う な ﹁ 環 境 問題 解 決 にと って の環 境 教育 ﹂ と いう視 点 で は ﹁ 環 境 教 育 ﹂ そ の も の が 手段 化 さ れ て 、 環境 問 題 の解 決 と いう 目 的 のた め の学 習 活 動 に な っ て し ま う危 険 が指 摘 され る。 し た が っ て 、 こ の よ う な死 角 を持 っ た 視 点 で の環境 教 育 の取 り 組 み か ら抜 け出 す た め には 、 今 一 度 原 点 に 戻 っ て ヒ ト と自 然 の関係 性 ( つな が り) を 見直 し て み る 必 要 が あ る 。 す な わ ち 、 こ の 地球 の生 命 を 構 成 す る 多 様 な 生 き 物 と 自 分 と の ﹁ い のち の つ な がり ﹂ を体 験 す る営 み、 言 い 換 え る と自 分 の命 が 自 分 を 取 り 囲 む自 然 の命 とど のよ う な 関 係 に あ る の かを 全 体 的 ( ホ リ ス テ ィ ッ ク) に理 解 す る学 習 形 態 が大 切 であ る 。 こ の よ う な自 然 体 験 学 習 を 通 じ 、 自 分 の身 体 を 通 し て生 命 の不 思 議 さ や生 態 系 の素晴 ら し さを 学 習 す る 教育 方 法 が 、今 大 学 生 を 対 象 と し た環 境 教 育 で始 ま ろ う と し て いる 。   21世 紀 に生 き てゆ く世 代 であ る大 学 生 は 、 誕 生 し た時 点 か ら豊 かな 物 質 文 明 の恩 恵 を享 受 し てお り 、そ の陰 の 部 分 に つ い ては な か な か実 感 でき な い現 実 が あ る 。 し た が って、 これ か ら は 一 方 的 な講 義 だ け の伝 達 形 式 よ り も 、学

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習 者 自 身 が 生 命 に あ ふれ た 環 境 に入 り 込 み 、自 分 の身 体 が 自 然 と いの ち と共 鴫 す る こと で得 ら れ る 感 覚 を 取 り戻 す 営 み が 大 切 で あ る。 こ のよ う な 直接 な自 然 と の触 れ 合 い体 験 学 習 は 、す で に金 沢 大 学 や 九 州 大 学 な ど 郊外 に移 転 し た 大 学 で取 り組 ま れ てお り 、学 生 にと り 新 鮮 で 有意 義 であ る と 報 告 さ れ て いる。   いう ま でも な く 、環 境 問 題 を 正 しく 理 解 す る た め に は 、基 礎 的 な科 学 知 識 を 学 ぶ こと が 必要 で あ る 。 し か し 、 こ のよ う な身 近 な自 然 環 境 を 利 用 し た生 き 物 と の触 れ 合 いが こ れ か ら の環 境 教 育 では 大 切 な 出 発 点 と な る の で はな い だ ろ う か 。自 分 自 身 の身 体 を 通 し た生 命 環 境 と の直 接 的 な か か わ りを 経 て初 め て、 様 々な 環 境 問題 を 自 分 と の か か わ り で把 握 し理 解 し て いこ う とす る力 が 育 つも の と思 わ れ る 。   し た が っ て 、 ﹁京 女 の森 ﹂ は こ のよ う な ﹁心 ﹂ と ﹁体 ﹂ を 総 体 的 に取 り扱 う生 命 環境 教育 を 行 う 場 所 と し ては き わ め て利 用 価 値 が 高 い 教 育 環 境 を 提 供 す る と い え る。 (2 ) ﹁京 女 の森﹂ を 活 用 した カリ キ ュ ラ ム   ﹁京 女 の森 ﹂ を 、 生命 環境 教 育 に役 立 て る に は自 然 環境 セ ン タ ー (仮 称 ) が 建 設 さ れ る の が最 も 望 ま し い姿 で あ ろ う 。 し か し、 現時 点 で は そ のよ う な 施 設 は な く 、京 都 市 の ニ ノ谷 管 理 棟 を 借 用 し て 現在 ま で調 査 研 究 活 動 を 続 け て い る。 そ こ で、 こ こ で は日 帰 り に よ る 環境 教 育 の カリ キ ュラムを 考 え て見 る こと とす る。   ま ず 、 日 本 の 自 然 環境 に つ いて の生 態 学 的 な基 礎 知 識 を 学 ぶ た め に、 世 界 自 然遺 産 にも 指 定 さ れ た ﹁ 自 神 山地 -命 そだ て る森 ﹂ ( 二 〇 〇 〇年 一 月 放 映 、 N HK T V、 45分 ) を鑑 賞 さ せ て いる。 こ のビ デ オ の内 容 は 、 日本 の自 然 植 生 を 代 表 す るブ ナ の森 であ る白 神 山 地 の 四季 を す ば ら し い映 像 で記 録 し た も の で あ る。 こ のよ う な ブ ナ の 森 の 一 年 を 記 録 し た 映像 は他 に例 がな く 、 視 覚 を通 じ て直 接 的 にブ ナ の持 つ生 命 力 や ブ ナ が育 て る様 々な 生 き 物達 を 紹 介

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私 立 一 貫 教育 に お け る環 境 教 育 カ リキュ ラムの 開 発 し て いる 。 た と えば 、ブ ナ の樹 皮 に生 育 す る コケ と そ れ を餌 と し て生 き て いる 陸 生 の 巻 き貝 、 そ の巻 き 貝 を 餌 と す る 数 種類 も の蛍 や 、ブ ナ の森 が 生 き て いる こと の 証 と も な る雲 の発 生 と 水 の 循 環 など 、単 な る知 識 と し て学 ぶ だ け で は得 ら れ な い迫 力 が あ る。 通 常 、森 が生 き て いる こ と を わ れ わ れ が 体 験 す る こと は 困 難 であ り 、 一 年 間 の四 季 、 三六 五 日 を 45分 と いう 時 間 に短 縮 す る こと で初 め て実感 でき る の であ る 。 こ の よ う な映 像 の持 つ力 を 最大 限 活 用 し、 学 生 達 に日 本 の森 の素 晴 ら し さ や 森 が実 に さま ざ ま な生 き 物 を育 て て いる こ と 、白 神 山 地 に住 む 人 々 の日 常 生活 が いか に深 く 自 然 と 結 び つ いて いる かを 理解 さ せ て い る。 こ のよ う な学 習 は 、単 な る ﹁食 物 連 鎖 ﹂ や ﹁ 水 の循 環﹂ と い っ た 机 上 の生 態 学 的 な講 義 で は得 られ な い ダ イ ナ ミ ックな自 然 に対 す る感 動 を 学 生 達 に 与 え て いる こ と が観 賞 後 の感 想 文 か ら 読 み とれ る 。   第 二段 階 と し て 、本 物 の自 然 体 験 を ﹁京 女 の森 ﹂ の自 然観 察 会 で行 う こと が でき る 。 こ の 場 合 に は 、 あま り 事 前 に現 地 の詳 し い生 き物 に つ いて の知 識 は与 え な い で出 か け る方 が良 い。 も ち ろ ん 、 左 京 区 大 原 と は いえ現 地 は標 高 が 六 五 〇 ∼ 八 五 〇 m も あ る山 林 な の で、 安 全 に 留 意 し て 行動 す る必 要 が あ る 。 本 学 か ら の 距離 は約 50 k m あ り 、 車 で約 一 時 間 半 程 か かる 。途 中 の大 見集 落 など にも 、様 々 な植 物 が 見 られ る の で自 然 観察 を行 う こ とが でき る 。ま た 、 こ の あ た り の集 落 は昭 和 三 十 年 代 の燃 料革 命 に伴 い 廃 村 とな っ た と ころ で も あ る 。 人間 と自 然 の関 わ り が 一 度 は絶 え た 里 山 にな る。 こ のよ う な 一 度 は 薪 炭林 と し て利 用 され た 元 里 山 が 、 いま で は 極 め て良 質 の自 然 林 と し て残 さ れ て いる の であ る。   峰 床 山 への登 山 道 にな る ニ ノ谷 尾根 で は 、左 右 に展 開 す る 人 工 林 と自 然 林 が対 照 的 に観 察 でき る 。 こ の尾根 の途 中 に は 、樹 齢 が 数 百 年 と 思 わ れ る赤 松 の大 木 が そび え 立 ち 、 そ の偉容 さ に 圧倒 され る。 しば ら く 歩 く と 、気 象 観 測 用 の百 葉 箱 の設 置 場 所 に着 く 。 ここ か ら ナ メ ラ林 道 に出 る が 、こ の 林 道 上 で は露 出 し た 地 層 の観察 が容 易 に でき る 。

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こ の林 道 沿 いに は樹 齢 が千 年 を 超 え る ア シ ウ スギ が 群 生 す る のを 目 の当 た り に でき る。 ま た 、 こ のよ う な林 道 工事 が自 然 破 壊 に も つな が る こ とも 観 察 でき る。 一 方 、 荒 谷 コー スを と れば 、安 曇 川 源 流 に位 置 す る こ の 水 源 酒養 保 安 林 に指 定 さ れ た 地域 に 、水 を 好 む 植 物 や 野 生 動物 が棲 息 し て いる こと を 観察 す る こと が でき る 。   こ の日帰 り のカ リ キ ュラ ム では 、 現 地 を 午後 3時 前 頃 に出 発 す る こと で 5時 頃 に は大 学 に戻 る こ と が で き る。

4章

された

課題

第 1節    ﹁ 京女 の 森 ﹂ 自 然 観 察 セ ン ター の構 想 (1) ﹁京 女 の森 ﹂ の位 置 1 . ﹁ 京 女 の森 ﹂ は ど こ に あ る ?   京 都 市 内 か ら車 で行 く に は 、北 白 川 通 り を 北 上 し 花 園 橋 を右 折 し て 八瀬 遊 園 方 面 に 向 かう 。 大 原 三 千 院を 通 過 し て 、途 中 峠 に 向 かう と 小 出 石 (こ で いし) と いう標 識 が 左 手 に見 え る 。 そ こを 左 手 に 入り 、急 な 百 井 峠 を 越 え る と 百井 (も も い ) に出 る。 こ こ で 、 右 折 し て北 に 向 か う と 大 見 にな る 。 小 さ な 分 岐 点を 右 手 に進 み前 坂 峠 を 越 え 尾 京都市北部 に位置す る京女の森

参照

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