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薬理学 1

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Academic year: 2021

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(1)

薬の投与経路:経口

◎ 特殊な技能・器具を必要としない

簡便な方法

×

速効性はない

× 肝臓で

初回通過効果

を受ける

× 消化管で分解される薬や刺激の強い薬は不適

→ プロドラックや腸溶錠などの工夫が必要

吸収過程でのロス・初回通過効果があるので

生物学的利用率

(バイオアベイラビリティ)

100%ではない

×

100

(P24~25、30参照)

経口投与時AUC

静注投与時AUC

(2)
(3)

薬の投与経路:非経口

初回通過効果および胃腸機能・食事の影響を受けない

舌下投与

口腔粘膜から吸収される薬のみ

直腸内投与

比較的速効性、日常的に使うには不適

注射投与

影響要因が少なく速効性、技能を要する (点滴)静脈内注射・筋肉内注射・皮下注射 動脈内注射・脊髄腔内注射・組織内注射

皮膚

(経皮)

投与

簡便な方法、部位や状態で吸収に差がある

吸入・点鼻

習熟しないと効果が一定しない

局所投与

点眼・点耳や膣内投与など (P26~30参照)

(4)

max

:

最高血中濃度 ⇒ 効果の強さの指標

max

最高血中濃度到達時間 ⇒ 効果発現の早さの指標

1/2

(生物学的)半減期 ⇒ 効果持続の指標

AUC

血中濃度曲線下面積 ⇒ 吸収量の指標

有効血中濃度

最小有効濃度と最小中毒濃度(最大耐薬量)の間

(5)

分布容積

⇒移行・蓄積の指標

全身クリアランス

⇒排泄の早さの指標 (P37参照)

安全性の指標

50%有効量(ED50) 投与した動物の50%に効果が現れる量 50%致死量(LD50) 投与した動物の50%が死亡する量 治療係数(安全係数)= この値が大きいほど安全性が高い 毒薬・劇薬はこの値が小さい (P50、55参照) 毒 薬:20mg/㎏以下の皮下注射で半数以上のマウスが死ぬ薬 劇 薬:200mg/kg以下の皮下注射で半数以上のマウスが死ぬ薬

体内総薬物量

薬物血中濃度

薬物消失速度

薬物血中濃度

LD50 ED50

(6)

定常状態

血中濃度が0になる前に反復投与して、

一定範囲内に濃度が留まる状態

(7)

点滴の場合:消失速度と同じ速さで注入すれば血中濃度は一定になる

点滴注入速度=全身クリアランス×目標血中濃度

経口の場合:全身クリアランス→ 注入速度→ に置き換えて計算 = ×目標血中濃度 迅速に治療濃度にする場合の初回投与量 分布容積に達する(=全身に行きわたる)薬物量を一気に投与する

負荷投与量=目標血中濃度×分布容積

注意:緊急時のみ、通常はしない 脂溶性薬は最大耐用量を超える場合がある (P38~39参照) 全身クリアランス 生物学的利用率 全身クリアランス 生物学的利用率 投与量 投与間隔 投与量 投与間隔

(8)

(P39~40参照) 抗てんかん薬、ジギタリス製剤、キサンチン系薬、不整脈治療薬、 抗躁薬(炭酸リチウム)、免疫抑制剤、アミノグリコシド系抗生物質、 グリコペプチド系抗生物質・・・・・・

薬物血中濃度モニタリング(TDM)

副作用の強い薬や有効血中濃度幅の狭い薬に対して、 血中濃度を定期的に計測して治療の参考にする。 臓器障害などで個別の薬学管理する必要がある場合に も活用。

(9)

分布に影響する要因

血液中

結合型

:血漿蛋白質と結合、移行せず薬効もない 代謝・排泄も受けず遊離型の供給源になる

遊離型

:組織への移行が可能で薬効を発揮する 親和性の高い薬がくると、入替えで遊離型が増加 →薬物相互作用 血漿蛋白質の欠乏 ⇒ 遊離型比率の増加 ⇒ 薬効の増大

組織移行

血流量の多い組織に分布量が多い傾向 組織親和性・関門通過性によっても偏在 脂溶性の高い薬は脂肪組織に移行 ⇒ 蓄積の問題

(10)

薬の代謝

主に肝臓で、毒性の低減や排泄の促進を目的に行う加工

酸化・還元・加水分解・抱合

⇒ 多くの場合、水溶性を高める変化

多種の酵素が関係し、量や活性に人種差・性差・個人差がある

小児では未発達、老人・肝機能障害者では機能低下に注意 薬物相互作用 (P42~43参照) 酵素誘導:代謝酵素を増やし、他薬の効果を減弱させる 酵素阻害:代謝酵素を阻害し、他薬の効果を増大させる 代謝拮抗:同じ代謝酵素の薬を併用すると、代謝が遅延する (P34参照)

シトクローム

P450

(チトクロームP450・CYP) 代表的な酸化酵素、サブタイプによって薬選択性がある 酵素誘導・酵素阻害・代謝拮抗の影響を受けやすい 遺伝子多型による個人差にも関係する

(11)

薬の尿中排泄

尿中排泄

(腎→尿) 水溶性薬の主排泄経路 糸球体濾過:遊離型の大部分が移動 糸球体濾過値(GFR):水分濾過量で腎機能の指標 クレアチニンクリアランス(CCr):GFRの推定 この機能が低下すると、薬の排泄は著しく遅くなる ⇒ CCr値で使用量を調整する必要 尿細管分泌:結合型が近位尿細管でATPポンプにより移動 選択性が低いため、移動の競合がおこる ⇒相互作用 尿細管再吸収:遠位尿細管で水・栄養素・非解離型が再吸収 栄養素の再吸収にはトランスポーターが関与する 解離型は再吸収されない=尿のpHが影響する (P35~36、43参照)

(12)

薬の胆汁中排泄ほか

胆汁中排泄

(肝臓→胆汁→糞便) 脂溶性薬の主排泄経路 代謝物が活性を有し、消化管障害を起こす場合もある 例:イリノテカン 活性代謝物で下痢誘発 腸肝循環:腸内で加水分解などを受けて再吸収される 未変化体やグルクロン酸抱合体で排泄される薬 薬効の持続や蓄積に注意 (P33~34参照)

乳汁中排泄

服用中の授乳に注意

汗中排泄

薬臭や汗の着色

唾液中排泄

睡眠導入剤服用による苦味など

涙液中排泄

コンタクトレンズ使用に支障

呼気排泄、毛髪排泄

(P36参照)

(13)

薬物相互作用

薬物動態学的相互作用

吸収・分布・代謝・排泄の過程で起こる相互作用 主に、薬物濃度に変化をあたえる

薬力学的相互作用

作用部位の薬物濃度に変化がない状態で 効果の増強や減弱が起こる相互作用 同作用、類似作用、逆作用、作用機序への影響など

相乗作用

:A+B以上の作用

相加作用

:A+Bの作用

拮抗作用

:A+B以下の作用 (ほぼ無効になる場合=

阻害

) 主作用を相乗・有害作用を拮抗とする組み合わせも可能

(14)

恒常性

ホメオスタシス

生体が生命維持のために保っている体内環境

神経性調節

液性調節

の機構が存在

どちらの機構も受容体

(レセプター)

を介して調節

受容体

生理活性物質と特異的に結合 結合による刺激は、細胞内の別物質(セカンドメッセンジャー) の増減を誘導し、機能性蛋白質の活性や量の調節で生体 応対が変化する 核内受容体のみは別物質を介さない イオンチャンネル内臓型 (リガンド依存性イオンチャンネル) Gタンパク質共役型 (GTP結合蛋白質共役型・代謝型) キ ナ ー ゼ 連 結 型 (酵素活性型) 核 内 型 (細胞内型)

(15)

受容体と薬

薬の大部分は細胞膜を通過できず受容体を介して作用する

親和性:受容体との結合しやすさ 効 力 :細胞内へ情報伝達する力

受容体

作動薬

(アゴニスト)

親和性○・効力○ 受容体と特異的に結合し、細胞へ生理活性物質と同じ刺激を与える

受容体

遮断薬

(アンタゴニスト)

親和性○・効力× 受容体と結合するが細胞を刺激せず、生理活性物質の作用を阻害する 結合の様式によって競合的遮断と非競合的遮断に分けられる

受容体

部分作動薬

親和性○・効力△ 低刺激時にはアゴニスト・高刺激時にはアンタゴニストとして作用する (P18~19参照)

(16)

神経性調節機構

神経線維

内の情報伝達は電気的

シナプス

では神経伝達物質による受容体刺激

アセチルコリン・ノルアドレナリン・セロトニン・ドパミン グルタミン酸・ɤアミノ酪酸(GABA)など

作用亢進

神経終末での伝達物質の合成・貯蔵を促進 神経終末からの伝達物質遊離を促進 伝達物質のシナプス貯留時間を延長 伝達物質受容体の直接刺激

作用抑制

神経終末からの伝達物質遊離を阻害 伝達物質の分解や取り込みを促進 伝達物質受容体の直接遮断

(17)

液性調節機構

ホルモン

内分泌腺から血中に分泌され、標的臓器で作用

オータコイド

生体内に出現する微量で短寿命の活性物質 局所で産生され、局所で作用(血中に入らない) ヒスタミン H1受容体:肥満細胞から分泌、アレルギーに関与 H2受容体:胃壁クロム親和性細胞から分泌、胃酸分泌に関与 セロトニン 5HT1受容体:脳血管収縮・ヒスタミン遊離抑制に関与 5HT2受容体:神経興奮・平滑筋収縮・血小板凝集に関与 5HT3受容体:催吐に関与

(18)

レニン・アンギオテンシン系

レニン アンギオテンシン変換酵素(ACE) アンギオテンシノーゲン → アンギオテンシンⅠ → アンギオテンシンⅡ AT1受容体:アンギオテンシンⅡが結合 細胞内Caイオンを増加させ、血管平滑筋を収縮 遺伝子転写を促進し、心・血管細胞の増殖肥大 アルドステロンの合成・分泌を促進し、腎のNa再吸収を促進

キニン・カリクレイン系

カリクレイン キニナーゼ キニノーゲン → ブラジキニン → 不活性蛋白 B2受容体:ブラジキニンが結合 発痛・平滑筋収縮・血管透過性亢進などに関与 キニナーゼにはⅠとⅡがあり、キニナーゼⅡはACEと同一物質 よって、ACE阻害剤でブラジキニンが増加し、空咳などの副作用発現

(19)

エイコサノイド

ホスホリパーゼA2 細胞膜リン脂質 = エイコサエン酸 → アラキドン酸 → シクロオキシゲナーゼ(COX) → アラキドン酸 → プロスタグランジン・トロンボキサン → アラキドン酸 → ロイコトリエン リポキシゲナーゼ PGE1受容体:胃粘液分泌促進・胃酸分泌抑制・血管拡張に関与 PGE2受容体:血管拡張・胃粘膜保護・発痛・発熱・子宮収縮に関与 PGF2受容体:子宮収縮・眼圧低下に関与 PGI2受容体:血小板凝集抑制・血管拡張・発痛・気管支拡張に関与 TXA2受容体:血小板凝集促進・血管収縮・気管支収縮に関与 LTB4受容体:白血球遊走に関与 LTD4受容体:血管透過性亢進・血管収縮・気管支収縮に関与

(20)

サイトカイン

インターロイキン(IL):主に白血球から分泌され、免疫担当細胞間の情報伝達 T細胞・B細胞の分化・増殖に関与 インターフェロン(INF):ウイルス感染時に白血球や繊維芽細胞から分泌 抗ウイルス作用や免疫反応調節に関与 腫瘍壊死因子(TNFα):主にマクロファージから分泌され、腫瘍細胞を障害 炎症疾患の発症や進展にも関与 細胞増殖因子:特定細胞の分化・増殖を促進 神経成長因子・血管内皮細胞増殖因子・造血因子など 他にも候補物質が10種以上ある

参照

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