副作用機序別分類の例
副作用機序別分類の例
バイアスピリンの重大な副作用
バイアスピリンの重大な副作用
重大な副作用(頻度不明)
1)ショック,アナフィラキシー様症状:ショックやアナ
フィラキシー様症状(呼吸困難,全身潮紅,血管浮腫,蕁麻
疹等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常
が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
2)出血:脳出血等の頭蓋内出血:脳出血等の頭蓋内出血
(初期症状:頭痛,悪心・嘔吐,意識障害,片麻痺等)があら
われることがあるので,観察を十分に行い,このような症状が
あらわれた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
肺出血,消化管出血,鼻出血,眼底出血等:肺出血,消
化管出血,鼻出血,眼底出血等があらわれることがあるので
,観察を十分に行い,このような症状があらわれた場合には投
与を中止し,適切な処置を行うこと.
3)皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
,中毒性表皮壊死症( Lyell 症候群), 脱性皮
膚炎:皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群),中毒
性表皮壊死症(Lyell症候群), 脱性皮膚炎があらわれること
があるので,観察を十分に行い,このような症状があらわれた
場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
4)再生不良性貧血,血小板減少,白血球減少:
再生不良性貧血,血小板減少,白血球減少があらわれること
があるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には
投与を中止し,適切な処置を行うこと.
5)喘息発作:喘息発作を誘発することがある.
6)肝機能障害,黄疸:AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP
等の著しい上昇を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあ
るので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与
を中止するなど,適切な処置を行うこと.
7)消化性潰瘍,小腸・大腸潰瘍:下血(メレナ)を伴う
胃潰瘍・十二指腸潰瘍等の消化性潰瘍があらわれることがあ
る.また,消化管出血,腸管穿孔を伴う小腸・大腸潰瘍があら
われることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた
場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
※バイアスピリン錠100mg添付文書より抜粋
各重大な副作用の特徴
各重大な副作用の特徴
1)ショック・アナフィラキシー様症状
1)ショック・アナフィラキシー様症状
頻度の多い
医薬品
造影剤、抗がん剤、解熱消炎鎮痛薬、抗菌剤、血液製剤、生物由来製
品、卵や牛乳を含む医薬品(塩化リゾチーム、タンニン酸アルブミンなど)、
乳酸菌製剤、経腸栄養剤、インフルエンザワクチンなど。漢方でも小柴胡湯
や柴朴湯などで報告がある。
初期症状
皮膚のかゆみ・じんましんなどの皮膚症状(これが初発症状のことが多く最も重要な早期症状)、声のかすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ(呼吸困
難や咽頭浮腫も約50%の人で起こる)、動悸、意識の混濁など。
好発時期
投与開始直後~5分以内、通常30分以内が多い。経口薬では吸収までに時間がかかり症状発現が遅延することがある。抗がん剤などでは初回投与
時からアナフィラキシーを生じることがある。
治療
即時に投与を中止。緊急に医師・薬剤師に連絡し、すみやかに受診する。アドレナリンやステロイドなどによる治療。再投与は避ける。再発する人や特に
重篤なショックを起こした人にはエピペンの導入も検討される。
注意事項
息苦しさやショック症状が出た場合は、最も危険な状態なので救急車などを
利用してただちに受診する。全ての医薬品でアナフィラキシーを含むアレル
ギー反応は起こりうる。再発予防が極めて重要で、副作用の既往について
の詳細な問診が重要である。
各重大な副作用の特徴
各重大な副作用の特徴
2)出血
2)出血
頻度の多い
医薬品
ワルファリン(解熱消炎鎮痛薬との併用で作用増強の可能性あり)、血小板
機能抑制薬(アスピリンなど)、NSAIDs、ヘパリン、t-PA、インターフェロ
ン、抗生物質、L-アスパラギナーゼ、
初期症状
手足に点状出血、青あざができやすい、皮下出血、鼻血、過多月経、歯茎
の出血など。
好発時期
投与後数時間(t-PA、へパリンなど)、1~数日経ってから顕在化(ワルファリン)、数日~数週間以上経過(アスピリン、NSAIDsなど)まで種々の場合
がある。
治療
速やかに原因薬剤の中止。また、血液専門医と相談しながら各薬剤に対応した治療を行う(ワルファリンへのビタミンK投与、血小板機能抑制薬への血
小板輸血など、t-PAにはトラネキサム酸が有効な場合あり)。
注意事項
ワルファリン服用中の場合は、患者の判断による休薬や減量は血栓症を引
き起こす恐れがあるため、事前に十分説明しておく必要がある。出血傾向に
は血小板減少の可能性もあるため、必要に応じて血小板機能など血液検
査の実施も検討が必要。
各重大な副作用の特徴
各重大な副作用の特徴
6)肝機能障害(アレルギー性特異体質)
6)肝機能障害(アレルギー性特異体質)
頻度の多い
医薬品
解熱消炎鎮痛薬、抗がん剤、抗真菌薬、漢方薬など様々な医薬品で起こる可能性がある。
初期症状
倦怠感、食欲不振、
みなどの症状がみられ、これらの症状が急に出現したり、症状が持続する。発熱(38~39℃)、黄疸、発疹、吐き気・嘔吐、かゆ
好発時期
投与開始後にアレルギーを獲得し、その結果発症する場合はさらに2~6週を要する。少量で出ることもあり、服用後数時間と早い時期の発疹で始まる
こともある。
治療
受診する際には、服用したくすりの種類、服用からどれくらいたっているか、症状・程度などを伝えてもらう。即時に原因薬剤の投与を中止し再投与は避け
る。
注意事項
アレルギー体質の人に出やすい傾向あり。
各重大な副作用の特徴
各重大な副作用の特徴
6)肝機能障害(中毒性・代謝性特異体質)
6)肝機能障害(中毒性・代謝性特異体質)
頻度の多い
医薬品
解熱消炎鎮痛薬、抗がん剤、抗真菌薬、漢方薬など様々な医薬品で起こる可能性がある。
初期症状
倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸、発疹、吐き気・嘔吐、かゆみなどの症状が
みられ、これらの症状が急に出現したり、症状が持続する。何も症状が出な
いこともあるので、定期的肝機能検査(服用開始後2カ月間は2~3週に1
回)がすすめられる。
好発時期
中毒性や代謝特異体質ではアレルギー性特異体質より時期が長くなる。多
くは服用後60日以内に起こることが多いが、90日以後の発症も約20%見
られる。長期服用や過剰投与、くすりの代謝能の個人差が関係し、くすりに
よっては6カ月以上(なかには2年以上)の服用後に発現することもある。
治療
原因薬剤は再度使用しないことが原則。やむを得ず使用する場合、肝機能検査に十分注意しながら投薬。肝障害の重症化がみられた場合、ただちに
投与を中止する。
注意事項
決められた用法・用量を守ることが重要。肝疾患をもつ患者、慢性飲酒者に
は注意が必要。
各重大な副作用の特徴
各重大な副作用の特徴
7)消化性潰瘍
7)消化性潰瘍
頻度の多い
医薬品
解熱消炎鎮痛薬(NSAIDsなど…低用量アスピリンも含む)、ステロイド
剤、骨粗鬆症治療薬、総合感冒薬、抗パーキンソン剤、カリウム製剤、抗が
ん剤など。
初期症状
胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐き気、胃が痛い、空腹時にみぞおちが痛い、便が黒くなる、吐血などがみられ、その症状が持続する。また、出血に伴
う貧血により、動悸、息切れ、顔色が悪いなどの症状が出ることもある。
好発時期
NSAIDsでは服用初期に多く発生し、特に最初の1週間が高率。NSAIDs
長期投与では発現時期は様々。ステロイド剤でも潰瘍発症の25%が服用
開始後1カ月以内、50%は3カ月以内であった。カリウム製剤では服用後
10日、また1~2カ月という報告あり。
治療
原因となった薬剤の中止が一番(中止後のプラセボ投与でも、4週間治癒
率47~61%、8週間治癒率90%)、またはPPI、PG製剤、H2ブロッカー
などの投与(NSAIDs潰瘍ではこの順に有効)。NSAIDs投与継続が必要
な場合も同様の処方を行う。
注意事項
NSAIDsを3カ月以上継続的に服用している症例で上部消化管内視鏡検査を行うと。1
5.5%に胃潰瘍が発見される。胃潰瘍の疼痛は、鈍い、疼くような、焼けるような痛みで一
般に持続する。疼痛は2/3以上の症例で認められるとされているが、NSAIDs潰瘍では約
半数に留まり、頻度が低い。これはNSAIDsの鎮痛作用によることが推定されている。
重大な副作用・初期症状のまとめ①
重大な副作用・初期症状のまとめ①
機序 副作用 発現時期 初期症状 発現時の処置
薬物
過敏症
1)ショック、
アナフィラキシー
様症状
投与開始直後~5分以内、通常
30分以内が多い。経口薬では吸
収までに時間がかかり遅延するこ
とがある。
皮膚のかゆみ、じんましん、声の
かすれ、くしゃみ、のどのかゆみ、
息苦しさ、動悸、意識の混濁な
ど。
即時に投与を中止。
アドレナリンやステロ
イドなどによる治療。
再投与は避ける。
薬物
過敏症
6)肝機能障害
(アレルギー性
特異体質)
投与開始後にアレルギーを獲得
し、その結果発症する場合はさら
に2~6週を要する。少量で出る
こともあり、服用後数時間と早い
時期の発疹で始まることもある。
倦怠感、食欲不振、発熱、黄
疸、発疹、吐き気・嘔吐、かゆ
みなどの症状がみられ、これら
の症状が急に出現したり、症状
が持続する。
即時に原因薬剤の
投与を中止し再投
与は避ける。
薬物
毒性
6)肝機能障害
(中毒性・代謝
性特異体質)
中毒性や代謝特異体質ではアレル
ギー性特異体質より長くなる。長期
服用や過剰投与、くすりの代謝能の
個人差が関係し、くすりによっては6
カ月以上(なかには2年以上)の服
用後に発現することもある。
倦怠感、食欲不振、発熱、
黄疸、発疹、吐き気・嘔吐、
かゆみなどの症状がみられ、こ
れらの症状が急に出現したり、
症状が持続する。
原因薬剤は再度使用しな
いことが原則。やむを得ず
使用する場合、肝機能検
査に十分注意しながら投
薬。肝障害の重症化がみ
られた場合、ただちに投
与を中止する。
薬理
作用 7)消化性潰瘍
NSAIDsでは服用初期に多く発
生し、特に最初の1週間が高率。
NSAIDs長期投与では発現時
期は様々。
胃のもたれ、食欲低下、胸やけ
、吐き気、胃が痛い、空腹時に
みぞおちが痛い、便が黒くなる、
吐血などがみられ、その症状が
持続する。
中止、またはPPI、P
G製剤などの投与。
継続が必要な場合
も同様の処方を行う
。
薬理
作用 2)出血
投与後数時間(tPA、へパリンな
ど)、1~数日経ってから顕在化
(ワルファリン)、数日~数週間以
上経過(アスピリン、NSAIDsな
ど)まで種々の場合がある。
手足に点状出血、青あざができ
やすい、皮下出血、鼻血、過多
月経、歯茎の出血など。
速やかに原因薬剤
の中止。また、血液
専門医と相談しなが
ら各薬剤に対応した
治療を行う。
重大な副作用・初期症状のまとめ②
重大な副作用・初期症状のまとめ②
機序 副作用 初期症状 症状が出た場合の対応
薬物
過敏症
1)ショック、
アナフィラキシー
様症状
皮膚のかゆみ、じんましん、声のかすれ、く
しゃみ、のどのかゆみ、息苦しさ、動悸、意
識の混濁など。
緊急に医師・薬剤師に連絡し、すみやかに
受診する。息苦しさやショック症状が出た場
合は、救急車などを利用してただちに受診。
薬物
過敏症
6)肝機能障害
(アレルギー性
特異体質)
倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸、発疹、
吐き気・嘔吐、かゆみなどの症状がみら
れ、これらの症状が急に出現したり、症状
が持続する。
放置せずに医師・薬剤師に連絡する。
薬物
毒性
6)肝機能障害
(中毒性・代謝
性特異体質)
倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸、発
疹、吐き気・嘔吐、かゆみなどの症状が
みられ、これらの症状が急に出現したり、症
状が持続する。
放置せずに医師・薬剤師に連絡する。
薬理
作用 7)消化性潰瘍
胃のもたれ、食欲低下、胸やけ、吐き気、
胃が痛い、空腹時にみぞおちが痛い、便が
黒くなる、吐血などがみられ、その症状が
持続する。
放置せずに医師・薬剤師に連絡する。
薬理
作用 2)出血
手足に点状出血、青あざができやすい、皮
下出血、鼻血、過多月経、歯茎の出血な
ど。
放置せずに、ただちに医師・薬剤師に連絡
する。