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図表3-1-1 消費生活相談の推移 万件 うち 架空請求に関する相談

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Academic year: 2021

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 本章では、第1節において、高齢化や情報化、グローバル化等の社会経済状況の下での 消費生活相談について、年齢別や性別に見た相談の動向、相談の多い商品やサービス等を 概観します。第2節では、消費者安全法、消費生活用製品安全法等の規定に基づき消費者 庁に寄せられる事故情報や危害・危険に関する相談の動向、最近の主な事故事例等、生命 身体に関する事故情報について取り上げます。第3節では、最近顕著な増加が見られる消 費生活相談の内容や新しい消費者問題を取り上げます。特にインターネットの利用者層が 広がっていること等により増加している情報通信に関連するトラブルや、高齢者が巻き込 まれる詐欺的なトラブル等を紹介します。  全国の消費生活センター等に寄せられた 消費生活相談件数は、2004年度の192.0万 件をピークに減少傾向にありましたが、 2013年度は92.6万件と、2012年度の84.8万 件から増加に転じ、2014年度には94.6万件 となりました。2015年度は前年度よりやや 減少したものの、2013年度を上回る92.7万 件の相談が寄せられており、この数年では 依然として相談件数は高水準となっていま す(図表3-1-1)。  図表3-1-1で長期的な相談件数の推移を 見ると、2004年度がピークとなっています。 これは、架空請求に関する消費生活相談が 67.6万件と、相談全体の35.2%を占めるほ ど急増したことが大きな要因として挙げら れます。その後、架空請求に関する相談は 大きく減少しましたが、2011年度の2.1万件 を底に再び増加傾向に転じ、2015年度には 8.1万件22となりました。  2015年度の消費生活相談件数が、2014年 度と同様、この数年では高水準となった要 因として、情報化が消費生活に、より一層 浸透していることが挙げられます。  第2章でも紹介しているように、携帯電 話が普及する中、特にスマートフォンへの 移行により、従来に比べ消費者一人一人が インターネットサイトにアクセスする機会 が増えています。それにより、インターネッ ト通販で商品やサービスを購入する機会が 増えたり、インターネットサイトを利用し

消費者問題の動向

3

消費生活相談の概況

第 1 節

( 1 )

2015年度の消費生活相談

の概況

全国の消費生活相談は前年度より

やや減少したものの高水準

22)本登録件数に、相談受付済みである相談の件数(消費者庁が推計)を集計したもの。 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 111

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て様々な情報を簡単に入手できるようにな る等、便利になった反面、トラブルに巻き 込まれるケースも比例的に増加していま す。また、通信環境に関する機器・サービ スも多様化し、契約の複雑化に伴って、関 連した相談も増加しています。  前述した、増加傾向にある架空請求に関 する相談においても、スマートフォンへ身 に覚えのないデジタルコンテンツの利用料 や会費等についての請求メールが届いたと いった、情報化に関連した相談が見られます。  さらに、これまで以上に高齢者の生活に も情報化が浸透していることも大きな要素 の一つです。  そのほか、消費者被害の広がりという側 面だけではなく、消費者行政による相談体 制の強化や消費者への普及啓発、情報提供 等の効果が徐々に表れていることや、消費 者の意識と行動の変化で、相談件数が増加 している可能性もあります。  例えば、第1章で紹介しましたが、消費 者庁発足後、地方消費者行政の強化を推進 している中、消費生活センター等が増えて いることが、相談の掘り起こしにつながっ ていると思われます。さらに、2015年度に は2015年7月1日から消費者ホットライン の番号の3桁化(188(いやや!))がスター トし、消費者が消費生活センター等へ、よ り簡単に相談できる仕組みが整ったことも 影響していると考えられます。  消費者の意識や行動という観点からは、 消費生活相談の増加は、消費者が消費者と してとるべき行動を認識し始めているとい う意味で、前向きな傾向を示しているとも 言えます。例えば、消費生活センター等へ の相談が寄せられる時点で、消費者が事業 者に対し既に支払をしている割合は減少傾 向にあり、トラブルの早い段階で消費生活 センター等へ相談するという行動が増えて いることの表れです。 図表3-1-1 消費生活相談件数の推移 152○0415_3-1-1 消費生活相談件数の推移.xlsx 2013 2014 2015 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 1984 0 200 (万件) (年度) 120 140 180 160 40 60 80 100 20 94.6 92.6 84.8 87.1 88.4 89.2 94.1 104.0 110.3 129.5 192.0 151.0 87.4 65.6 54.7 46.7 41.5 40.1 35.1 27.4 23.4 21.8 19.1 17.1 16.5 16.6 15.2 15.2 13.3 8.9 4.9 うち、架空請求に関する相談 7.6 48.3 67.6 26.6 17.7 12.4 9.9 6.8 92.7 8.1 3.9 4.2 2.1 2.3 6.1 1.7 1.5 (備考)  1 . PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。この図表における2015年度相談件数は、PIO-NETに 本登録された89.0万件と、相談受付済みであることを把握している3.7万件を消費者庁により集計したもの。これ以外の図表に関 しては、詳細な分析が可能な本登録された89.0万件を総数として示す。      2 .2005年度以前は、国民生活センター「消費生活年報2015」による。      3 .「架空請求」とは、身に覚えのない代金の請求に関するもの。2000年度から集計。2015年度の数値は消費者庁による推計値を含む。      4 .2006年度以降は経由相談のうち「相談窓口」を除いた相談件数を集計。 112

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 第2章で紹介した消費者被害の経験の意 識調査結果からも、消費者自身が消費者被 害・トラブルと捉える意識が高まっている ことがうかがえます。消費者被害・トラブ ルに巻き込まれた際に、「行政機関の相談 窓口に相談、申出をする」回答割合も増加 傾向にあり、これも消費者の意識や行動の 変化を裏付けるものの一つとして、挙げら れます。  一方、2014年度に比べ、相談件数がやや 減少している要因として、ここ数年深刻で あった65歳以上の高齢者に関する相談が若 干減少してきていることが挙げられます。 特に金融商品への投資に関する相談は、 2014年度に比べ半減しており、それが影響 していると思われます。近年の相談件数の 推移で見ると、高齢者に関する相談件数が 人口の伸び以上に増加しているという傾向 には変化がないものの、この2年程度と比 べると減少しており、高齢者を中心とした 消費者被害の未然防止の効果が徐々に表れ ているとも考えられます。しかし、高齢者 に関する相談件数が他の世代に比べて多い 状況は変わりなく、最近は情報化の影響が 顕著になってきているのに加え、依然とし て詐欺的なトラブルのターゲットになって いることにも注意する必要があります(詳 細は、本節「高齢者に関する消費生活相談 は依然として高水準」参照。)。  2015年度の消費生活相談23を、相談件数 と相談1件当たりの実際に支払った金額 (平均既支払額)の関係で見たところ、デ ジタルコンテンツやインターネット接続回 線等の「運輸・通信サービス」が約28万件 と最も相談件数が多く、相談全体の3割を 超え、他の商品・サービスの相談と比べ突 出しています(図表3-1-2)。2番目に相談 件数が多い「金融・保険サービス」の約7.4 万件とは4倍近い差が見られます。なお、 「運輸・通信サービス」の9割以上が通信 サービスに関する相談です。また、相談1 件当たりの平均既支払額は2.5万円となっ ています。相談件数が2番目に多い「金融・ 保険サービス」は、平均既支払額が65.5万 円と高額です。「金融・保険サービス」の うち、「ファンド型投資商品」や「公社債」 等の投資に関する相談件数は、前年度を大 きく下回っています。  相談件数が3番目である「教養娯楽品」 には、新聞や携帯電話、パソコンソフトや パソコン関連用品、インターネット通販で トラブルが多い腕時計等、様々な商品が含 まれています。4番目の「他の役務」には、 様々な専門サービスが含まれますが、2015 年度では、主なものとして個人情報を削除 するサービスに関する相談が挙げられます。  相談1件当たりの平均金額について、請 求された又は契約した金額である「契約購 入金額」と実際に支払った金額である「既 支払額」とでそれぞれの推移を見ると、全 体、65歳以上の高齢者、65歳未満の全てに おいて趨勢として減少しており、2015年度 の全体については、1件当たり契約購入金 額が約105万円で、既支払額は約41万円と なっています(図表3-1-3)。  高齢者は、65歳未満と比較して平均契約

情報通信に関する相談件数が突出

相談 1 件当たりの平均金額は減少

傾向

23)これ以降、2015年度の相談はPIO-NETに2016年4月10日までに本登録された約89.0万件で分析している。 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 113

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購入金額及び平均既支払額が共に高額であ る傾向は変わりませんが、2015年度は平均 契約購入金額が約138万円と前年度から大 きく減少しています。平均既支払額は約70 万円で前年度と同水準となっています。こ れは、金融商品等の高額商品に関する相談 が減少傾向にあることや、全体の傾向とも 共通していますが、平均金額が比較的低い 情報通信に関する相談が高齢者にも増加し てきていることの影響と考えられます。 153○0419_3-1-2 PIO 商品サービス別の件数・既支払額.xlsx 図表3-1-2 消費生活相談の商品・サービス別の件数・既支払額(2015年度) 0 5 10 15 20 25 30 他の相談 役務一般 教育サービス 65.5 93.8 24.4 24.3 教養娯楽品 他の役務 レンタル・リース・貸借食料品 商品一般 被服品 住居品 教養・娯楽サービス保健衛生品 車両・乗り物修理・補修 光熱水品 管理・保管 内職・副業・ねずみ講 他の行政サービス 保健・福祉サービス クリーニング 金融・保険 サービス 115.7 55.5 2.5 他の商品 運輸サービス 運輸・通信サービス 通信サービス 工事・建築・加工 土地・建物・設備 融資サービス 預貯金・投資商品等 保険 平均既支払額 (万円) (万件) 相談件数 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .縦軸は商品別分類の相談件数。横軸の商品別分類の幅の長さは平均既支払額を示している。      3 .各商品別分類項目は相談件数の多い順に並んでいる。      4 .平均既支払額は無回答(未入力)を 0 と仮定して、消費者庁で算出している。      5 . 運輸・通信サービスのうち、「運輸サービス」は郵便、運輸・運送サービス、旅客運送サービス等で、「通信サービス」には放送サー ビスを含む。金融・保険サービスの内訳は、融資サービス、貯金・投資商品等、保険。「運輸・通信サービス」と「金融・保険サー ビス」はさらにその件数の内訳を割合で示している。平均既支払額の内訳を割合で示したものではない。なお、「運輸・通信サー ビス」のうち、「運輸サービス」の平均既支払額は2.7万円、「通信サービス」は2.5万円、「金融・保険サービス」の平均既支払額は、 融資サービスは11.7万円、預貯金・投資商品等は158.9万円、保険は41.3万円。 154○0418_3-1-3 平均契約購入金額の推移・平均既支払額の推移.xlsx 図表3-1-3 平均契約購入金額・平均既支払額の推移 (備考) PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。 0 250 (万円) 50 100 200 150 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年度) 65歳以上 65歳未満 全体 0 160 (万円) 平均契約購入金額 平均既支払額 60 40 20 80 100 140 120 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年度) 116.1 120.1 143.9 133.5 124.8 116.9 113.9 105.1 99.8 90.3 183.4204.4 189.2 229.5 212.3 186.5 163.9 162.3 137.6 123.7 146.7 132.4 157.9 146.8 151.3 141.1 135.3 125.7 119.0 104.7 34.2 36.2 41.0 38.7 40.1 46.4 38.7 37.6 29.8 29.5 73.3 95.5 109.9 111.2 137.6 133.5 101.9 84.1 69.3 69.9 41.7 46.2 55.0 53.8 63.0 67.2 56.6 51.8 41.2 40.5 114

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 また、2015年度に寄せられた相談全体の 契約購入金額及び既支払額それぞれの総額 を見ると、契約購入金額総額は4342億円、 既支払額総額は1473億円と前年度を下回り ました。このうち高齢者に関するものは、 契約購入金額では1330億円と全体の30.6% を占め、既支払額では609億円と全体の 41.3%を占めています(図表3-1-4)。高齢 者の相談1件当たりの平均金額は低くなっ てきているものの、平均既支払額は65歳未 満の約30万円を40万円上回っていること、 また相談全体のうち実際に支払った金額総 額で高齢者が4割を占めるということは、 高齢者の消費者被害は高額で、依然深刻で あることを示しています。  2015年度の消費生活相談について、属性 別での状況を見ると、年齢別では65歳以上 の高齢者が27.0%を占め、高齢者の割合が 大きいことが分かります(図表3-1-5)。さ らに、10歳ごとの区分で見ると40歳代が 16.2%と最も大きな割合を占め、次いで60 歳代、50歳代の順となっています。  性別では、女性が48.8%、男性が47.0% とやや女性が多くなっています。職業等別 では、給与生活者が38.4%と最も多く、次 いで無職が24.4%となっています。無職の 割合が大きいのは、高齢者に関する相談が

属性別に見た2015年度の相談状況

155○0418_3-1-4 契約購入金額既支払額推移.xlsx 図表3-1-4 契約購入金額総額・既支払額総額 (備考) PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。 2014 2013 2008 2006 2007 2009 2010 2011 2012 0 8,000 (億円) 契約購入金額総額 既支払額総額 (年度) 4,000 5,000 7,000 6,000 2,000 3,000 1,000 全体 うち、65歳以上 6,454 6,784 7,214 6,457 6,809 6,311 5,617 5,748 5,414 4,342 1,215 1,416 1,577 1,537 2,125 2,040 1,885 1,989 1,722 1,330 0 3,000 (億円) (年度) 1,000 1,500 2,500 2,000 500 2014 2013 2008 2006 2007 2009 2010 2011 2012 535 610 723 783 1,074 1,138 940 946 676 609 1,770 1,910 2,032 1,960 2,311 2,583 2,073 2,115 1,671 1,473 2015 2015 156○0418_3-1-5 属性別消費生活相談状況.xlsx 図表3-1-5 属性別相談状況(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 女性 48.8% 男性 47.0% 無回答 (未入力) 11.6% 90歳以上 0.6% 80歳代 6.5% 20歳未満 2.8% 20歳代 8.8% 65歳 以上 27.0% 30歳代 12.8% 40歳代 16.2% 50歳代 13.5% 不明・無回答 (未入力) 2.3% 不明・無回答 (未入力) 9.8% 団体等 1.9% 60歳代  14.6% 70歳代 12.5% 年齢層別 性別 職業等別 自営・自由業 5.3% その他 1.8% 学生 4.0% 無職 24.4% 65歳 未満 61.4% 給与生活者 38.4% 家事 従事者 15.8% 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 115

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多いことと連動しています。  さらに性別、年齢層別に商品・サービス で区分して見ると、相談件数は男性、女性 ともに40歳代が最も多く、40歳代男性に関 する相談は6.9万件、40歳代女性に関する 相談は7.3万件となっています(図表3-1-6)。その他、60歳代男性の相談件数が6.8 万件を超えています。  第2章第1節の図表2-1-31で人口ピラ ミッドを紹介しています。それを合わせて 考えると、60歳代は第一次ベビーブーム世 代、40歳代は第二次ベビーブーム世代で、 人口が相談件数に比例していると考えられ ます。その他、70歳代、特に女性に関する 相談が目立ちます。  商品・サービス別では、性別を問わず幅 広い年齢層で「運輸・通信サービス」が共 通して大きな割合を占めていますが、これ はウェブサイトを利用したデジタルコンテ ンツや、インターネット接続回線、携帯電 話サービス等の通信サービスに関する相談 が多いことによるものです。また、60歳代、 70歳代の女性では「金融・保険サービス」 の割合が大きいのは、主にこの年齢層が金 融商品への投資勧誘等のターゲットとな り、トラブルに巻き込まれていることを物 語っています。  次に、商品・サービスを更に詳細に区分 して上位商品を見ると、アダルト情報サイ トや何らかのインターネットサイトに関連 する「デジタルコンテンツ」についての相 談が最も多く、他の商品・サービスを大き く引き離しています(図表3-1-7)。また、 2番目に多いのは「インターネット接続回 158◎0419_3-1-7 年齢層別商品(中).xlsx 図表3-1-7 消費生活相談件数の多い商品・サービス(年齢層別、2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .総数には、年齢が無回答(未入力)も含まれる。   20歳未満 20歳代 30歳代 40歳代 順位 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 1 デジタルコンテンツ 14,997 デジタルコンテンツ 19,243 デジタルコンテンツ 26,500 デジタルコンテンツ 37,801 2 他の健康食品 805 不動産貸借 5,745 不動産貸借 8,900 インターネット接続回線 7,347 3 テレビ放送サービス 797 エステティックサービス 3,466 フリーローン・サラ金 5,000 不動産貸借 7,063 4 商品一般 400 フリーローン・サラ金 3,107 インターネット接続回線 4,993 フリーローン・サラ金 6,048 5 不動産貸借 320 インターネット接続回線 3,040 商品一般 3,100 商品一般 4,645 6 相談その他(全般) 296 商品一般 2,096 携帯電話サービス 2,298 携帯電話サービス 3,361 7 インターネット接続回線 286 四輪自動車 1,851 四輪自動車 2,238 工事・建築 3,024 8 健康食品(全般) 263 携帯電話サービス 1,690 工事・建築 2,189 四輪自動車 2,611 9 携帯電話サービス 260 モバイルデータ通信 1,487 複合サービス会員 1,745 携帯電話 1,746 10 四輪自動車 190 テレビ放送サービス 1,116 モバイルデータ通信 1,590 相談その他(全般) 1,689 50歳代 60歳代 70歳代 80歳以上 順位 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 1 デジタルコンテンツ 30,828 デジタルコンテンツ 28,738 デジタルコンテンツ 13,640 商品一般 4,827 2 インターネット接続回線 7,047 インターネット接続回線 7,656 商品一般 8,406 工事・建築 3,256 3 フリーローン・サラ金 4,948 商品一般 6,825 インターネット接続回線 5,446 新聞 2,557 4 不動産貸借 4,674 工事・建築 4,933 工事・建築 4,657 デジタルコンテンツ 2,419 5 商品一般 4,531 フリーローン・サラ金 4,426 フリーローン・サラ金 2,686 他の健康食品 2,155 6 工事・建築 3,508 不動産貸借 3,469 相談その他(全般) 2,476 インターネット接続回線 2,051 7 携帯電話サービス 2,475 携帯電話サービス 2,250 役務その他サービス 2,403 健康食品(全般) 1,975 8 四輪自動車 1,951 相談その他(全般) 2,026 ファンド型投資商品 2,143 相談その他(全般) 1,474 9 相談その他(全般) 1,554 修理サービス 1,869 新聞 2,076 固定電話サービス 1,407 10 修理サービス 1,511 役務その他サービス 1,726 不動産貸借 2,072 修理サービス 1,320 65歳以上(再掲) 総数 順位 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 1 デジタルコンテンツ 29,794 デジタルコンテンツ 182,095 2 商品一般 16,844 インターネット接続回線 41,975 3 インターネット接続回線 11,379 商品一般 41,145 4 工事・建築 10,390 不動産貸借 39,003 5 フリーローン・サラ金 5,670 フリーローン・サラ金 30,727 6 新聞 5,497 工事・建築 26,028 7 相談その他(全般) 5,045 携帯電話サービス 16,312 8 他の健康食品 4,686 相談その他(全般) 14,746 9 不動産貸借 4,625 四輪自動車 12,923 10 役務その他サービス 4,599 役務その他サービス 12,283 図表3-1-6 消費生活相談の性別・年齢層別の商品・サービス割合(2015年度) 157○0418_3-1-6 性別年代別商品別.xlsx (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 . 「その他商品」とは、商品別分類のうち「光熱水品」、「保健衛生品」、「車両・乗り物」、「土地・建物・設備」、「他の商品」の合 計。「その他商品関連サービス」とは、「クリーニング」、「工事・建築・加工」、「修理・補修」、「管理・保管」の合計。 「その 他サービス」とは、「役務一般」、「教育サービス」、「教養・娯楽サービス」、「内職・副業・ねずみ講」、「他の行政サービス」の 合計。      3 .情報通信に関する相談は、PIO-NETでは「運輸・通信サービス」に該当。 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 (件) (件) 住居品 レンタル・リース・貸借 保健・福祉サービス その他商品関連サービス 食料品 教養娯楽品 運輸・通信サービス その他商品 他の相談 商品一般 男性 女性 被服品 金融・保険サービス 他の役務 その他サービス 90歳以上 80歳代 70歳代 60歳代 50歳代 40歳代 30歳代 20歳代 10歳代 10歳未満 116

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線」となっており、ウェブサイトのコンテ ンツと、それを利用するための通信サービ ス等のインターネットに関連した商品・ サービスについての相談が消費生活相談で 大きな割合を占めていることが分かります。  年齢層別に見ても、70歳代までの各年齢 層で「デジタルコンテンツ」についての相 談が最も多く寄せられており、「インター ネット接続回線」についての相談も年齢層 を問わず多くなっています。その他、幅広 い年齢層で相談が多いのは、「不動産貸借」、 「フリーローン・サラ金」、「工事・建築」、 158◎0419_3-1-7 年齢層別商品(中).xlsx 図表3-1-7 消費生活相談件数の多い商品・サービス(年齢層別、2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .総数には、年齢が無回答(未入力)も含まれる。   20歳未満 20歳代 30歳代 40歳代 順位 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 1 デジタルコンテンツ 14,997 デジタルコンテンツ 19,243 デジタルコンテンツ 26,500 デジタルコンテンツ 37,801 2 他の健康食品 805 不動産貸借 5,745 不動産貸借 8,900 インターネット接続回線 7,347 3 テレビ放送サービス 797 エステティックサービス 3,466 フリーローン・サラ金 5,000 不動産貸借 7,063 4 商品一般 400 フリーローン・サラ金 3,107 インターネット接続回線 4,993 フリーローン・サラ金 6,048 5 不動産貸借 320 インターネット接続回線 3,040 商品一般 3,100 商品一般 4,645 6 相談その他(全般) 296 商品一般 2,096 携帯電話サービス 2,298 携帯電話サービス 3,361 7 インターネット接続回線 286 四輪自動車 1,851 四輪自動車 2,238 工事・建築 3,024 8 健康食品(全般) 263 携帯電話サービス 1,690 工事・建築 2,189 四輪自動車 2,611 9 携帯電話サービス 260 モバイルデータ通信 1,487 複合サービス会員 1,745 携帯電話 1,746 10 四輪自動車 190 テレビ放送サービス 1,116 モバイルデータ通信 1,590 相談その他(全般) 1,689 50歳代 60歳代 70歳代 80歳以上 順位 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 1 デジタルコンテンツ 30,828 デジタルコンテンツ 28,738 デジタルコンテンツ 13,640 商品一般 4,827 2 インターネット接続回線 7,047 インターネット接続回線 7,656 商品一般 8,406 工事・建築 3,256 3 フリーローン・サラ金 4,948 商品一般 6,825 インターネット接続回線 5,446 新聞 2,557 4 不動産貸借 4,674 工事・建築 4,933 工事・建築 4,657 デジタルコンテンツ 2,419 5 商品一般 4,531 フリーローン・サラ金 4,426 フリーローン・サラ金 2,686 他の健康食品 2,155 6 工事・建築 3,508 不動産貸借 3,469 相談その他(全般) 2,476 インターネット接続回線 2,051 7 携帯電話サービス 2,475 携帯電話サービス 2,250 役務その他サービス 2,403 健康食品(全般) 1,975 8 四輪自動車 1,951 相談その他(全般) 2,026 ファンド型投資商品 2,143 相談その他(全般) 1,474 9 相談その他(全般) 1,554 修理サービス 1,869 新聞 2,076 固定電話サービス 1,407 10 修理サービス 1,511 役務その他サービス 1,726 不動産貸借 2,072 修理サービス 1,320 65歳以上(再掲) 総数 順位 商品・サービス 件数 商品・サービス 件数 1 デジタルコンテンツ 29,794 デジタルコンテンツ 182,095 2 商品一般 16,844 インターネット接続回線 41,975 3 インターネット接続回線 11,374 商品一般 41,145 4 工事・建築 10,390 不動産貸借 39,003 5 フリーローン・サラ金 5,670 フリーローン・サラ金 30,727 6 新聞 5,497 工事・建築 26,028 7 相談その他(全般) 5,045 携帯電話サービス 16,312 8 他の健康食品 4,686 相談その他(全般) 14,746 9 不動産貸借 4,625 四輪自動車 12,923 10 役務その他サービス 4,599 役務その他サービス 12,283 図表3-1-6 消費生活相談の性別・年齢層別の商品・サービス割合(2015年度) 157○0418_3-1-6 性別年代別商品別.xlsx (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 . 「その他商品」とは、商品別分類のうち「光熱水品」、「保健衛生品」、「車両・乗り物」、「土地・建物・設備」、「他の商品」の合 計。「その他商品関連サービス」とは、「クリーニング」、「工事・建築・加工」、「修理・補修」、「管理・保管」の合計。 「その 他サービス」とは、「役務一般」、「教育サービス」、「教養・娯楽サービス」、「内職・副業・ねずみ講」、「他の行政サービス」の 合計。      3 .情報通信に関する相談は、PIO-NETでは「運輸・通信サービス」に該当。 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 10,000 0 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000 (件) (件) 住居品 レンタル・リース・貸借 保健・福祉サービス その他商品関連サービス 食料品 教養娯楽品 運輸・通信サービス その他商品 他の相談 商品一般 男性 女性 被服品 金融・保険サービス 他の役務 その他サービス 90歳以上 80歳代 70歳代 60歳代 50歳代 40歳代 30歳代 20歳代 10歳代 10歳未満 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 117

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「携帯電話サービス」です。  年齢層別には、20歳代で「エステティッ クサービス」、20歳代から50歳代までで「四 輪自動車」が上位にあります。また、20歳 未満と80歳以上の各年齢層で「健康食品(全 般)」及び「他の健康食品」が上位にあり ます。  近年、高齢層で多かった金融商品の中で も「ファンド型投資商品」が70歳代で唯一 上位にある点が2015年度の特徴です。70歳 代で見ても「ファンド型投資商品」は、 2014年度には3番目に多かったものの、 2015年度は8番目となっており、金融商品 についての相談が減少していることが見て とれます。  2015年度の未成年者の相談を小学生、中 学生、高校生、大学生等と分類してみると、 インターネットを利用した、アダルト情報 サイト、オンラインゲーム等の「デジタル コンテンツ」24が最も多いという点は共通 しています(図表3-1-8)。  小学生の場合は、「デジタルコンテンツ」 のほかには「電子ゲームソフト」といった オンライン以外のゲーム関係が見られま す。中学生では健康食品、携帯電話や「学 習塾」、高校生ではダイエットサプリメン ト等の健康食品、ブランド物のスニーカー 等の「運動靴」等、インターネット通販を 利用してのトラブルが見られます。大学生 等になると「テレビ放送サービス」、「イン ターネット接続回線」、「不動産貸借」、「新 聞」といった、一人暮らしを始めた際にト ラブルに遭いやすい商品・サービスについ ての相談が上位となる点が特徴的です。ま た、「エステティックサービス」も20歳代 と同様、上位に来ています。

未成年者の相談はインターネット

利用のトラブルが上位

24)他に漫画サイト、アニメサイト、占いサイト、内容不明の有料情報サイトに関する相談など。 160○0420_3-1-9 高齢者年齢層別件数推移.xlsx 図表3-1-9 高齢者の消費生活相談件数 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .契約当事者が65歳以上の相談。 2015 (年度) 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 240,339 186,767 0 300,000(件) 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 65―69歳 70―74歳 75―79歳 80―84歳 85歳以上 151,748 161,789 168,323 186,032 195,690 210,856 267,017 262,345 10,486 9,280 10,635 12,241 14,988 15,972 18,503 25,824 23,328 22,478 25,538 21,935 23,966 26,723 30,744 32,878 38,034 51,490 45,355 41,105 39,014 30,394 32,592 33,901 37,760 41,281 44,888 57,894 53,946 48,485 58,106 45,689 46,542 47,520 52,409 55,718 58,453 71,178 71,484 62,918 53,623 44,450 48,054 47,938 50,131 49,841 50,978 60,631 68,232 65,353 159◎0414_3-1-8 未成年者上位.xlsx 図表3-1-8 未成年者に関する相談が多い商品・サービス(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .未成年者とは、契約当事者が20歳未満。      3 .未成年者の「他の学生」を「大学生等」としている。 小学生 中学生 高校生 大学生等 順位 商品・サービス名 件数 商品・サービス名 件数 商品・サービス名 件数 商品・サービス名 件数 1 デジタルコンテンツ 1,705 デジタルコンテンツ 3,956 デジタルコンテンツ 3,774 デジタルコンテンツ 2,482 2 電子ゲームソフト 30 他の健康食品 121 他の健康食品 382 テレビ放送サービス 613 3 他の玩具・遊具 21 商品一般 55 健康食品(全般) 123 インターネット接続回線 183 4 商品一般 16 携帯電話サービス 36 商品一般 122 不動産貸借 176 5 歯科治療 13 健康食品(全般) 35 相談その他(全般) 92 新聞 125 6 電子ゲーム玩具医療サービス 11 相談その他(全般) 30 運動靴 79 他の健康食品 110 7 学習塾 29 基礎化粧品 78 商品一般 87 8 携帯電話サービススポーツ・健康教室 10 携帯電話 27 コンサート 77 エステティックサービス 77 9 コンサート 24 携帯電話サービス 72 相談その他(全般) 72 10 モバイルデータ通信 8 他の玩具・遊具 20 野菜飲料自動二輪車 71 役務その他サービス 58 総数 2,012 総数 4,943 総数 6,624 総数 5,641 118

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 2015年度の65歳以上の高齢者に関する消 費生活相談は24.0万件で、2013年度の26.7 万件、2014年度の26.2万件を下回りました (図表3-1-9)。ただし、5歳単位で内訳を 見ると年齢が高い層での相談割合が徐々に 増加しており、トラブルの当事者の高年齢 化が進んでいます。  2010年度の消費生活相談件数を基準とし てこれを100とすると、65歳以上の高齢者 に関する相談件数は129.2と、5年前と比 較し29.2%増加しています(図表3-1-10)。 同時期の65歳以上の高齢者の人口は15.0% 増にとどまることから、趨勢としては人口 の高齢化以上に、高齢者に関する相談が増 加していることが分かります。  一方で、相談件数全体は2012年度までは 減少傾向にありましたが、2013年度に104.7 へと増加し、2015年度は100.7となってい ます。65歳未満の相談件数は、相談件数全 体と同様、2012年度までは減少傾向にあり ましたが、2013年度は92.5とやや前年度を 上回り、2015年度は90.4となっています。  高齢者に関する相談のうち上位商品を 2011年度、2013年度、2015年度と最近の2 年ごとに見ると、数年でもトラブルの内容 の変化が確認できます。2011年度は金融商 品への投資に関する相談が、2013年度は「健 康食品の送り付け商法」の影響で、健康食 品に関する相談が多い上位に来ています。 2015年度は「アダルト情報サイト」、「光ファ イバー」やデジタルコンテンツ等のイン ターネットに関連した相談が増加してきて いることが読み取れます(図表3-1-11)。  高齢者に関する消費生活相談が多い中 で、認知症等の高齢者に関する相談25件数

高齢者に関する消費生活相談件数

は依然として高水準

高齢者・障害者等に関する見守り

の強化は重要

160○0420_3-1-9 高齢者年齢層別件数推移.xlsx 図表3-1-9 高齢者の消費生活相談件数 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .契約当事者が65歳以上の相談。 2015 (年度) 2014 2013 2012 2011 2010 2009 2008 2007 2006 240,339 186,767 0 300,000(件) 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 65―69歳 70―74歳 75―79歳 80―84歳 85歳以上 151,748 161,789 168,323 186,032 195,690 210,856 267,017 262,345 10,486 9,280 10,635 12,241 14,988 15,972 18,503 25,824 23,328 22,478 25,538 21,935 23,966 26,723 30,744 32,878 38,034 51,490 45,355 41,105 39,014 30,394 32,592 33,901 37,760 41,281 44,888 57,894 53,946 48,485 58,106 45,689 46,542 47,520 52,409 55,718 58,453 71,178 71,484 62,918 53,623 44,450 48,054 47,938 50,131 49,841 50,978 60,631 68,232 65,353 159◎0414_3-1-8 未成年者上位.xlsx 図表3-1-8 未成年者に関する相談が多い商品・サービス(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .未成年者とは、契約当事者が20歳未満。      3 .未成年者の「他の学生」を「大学生等」としている。 小学生 中学生 高校生 大学生等 順位 商品・サービス名 件数 商品・サービス名 件数 商品・サービス名 件数 商品・サービス名 件数 1 デジタルコンテンツ 1,705 デジタルコンテンツ 3,956 デジタルコンテンツ 3,774 デジタルコンテンツ 2,482 2 電子ゲームソフト 30 他の健康食品 121 他の健康食品 382 テレビ放送サービス 613 3 他の玩具・遊具 21 商品一般 55 健康食品(全般) 123 インターネット接続回線 183 4 商品一般 16 携帯電話サービス 36 商品一般 122 不動産貸借 176 5 歯科治療 13 健康食品(全般) 35 相談その他(全般) 92 新聞 125 6 電子ゲーム玩具医療サービス 11 相談その他(全般) 30 運動靴 79 他の健康食品 110 7 学習塾 29 基礎化粧品 78 商品一般 87 8 携帯電話サービススポーツ・健康教室 10 携帯電話 27 コンサート 77 エステティックサービス 77 9 コンサート 24 携帯電話サービス 72 相談その他(全般) 72 10 モバイルデータ通信 8 他の玩具・遊具 20 野菜飲料自動二輪車 71 役務その他サービス 58 総数 2,012 総数 4,943 総数 6,624 総数 5,641 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 119

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は、高齢者全体と同様、依然として高水準 にあります(図表3-1-12)。高齢者全体で は本人から相談が寄せられる割合は約8割 であるのに対し、認知症等の高齢者に関す る相談では、本人以外から相談が寄せられ ることが多く、本人からの相談は2割に満 たない状況です。  2015年度の認知症等の高齢者の相談を販 売購入形態別に見ると、「訪問販売」の割 合が高齢者全体より大きいことが特徴です (販売購入形態別の相談については後述。) (図表3-1-13)。「訪問販売」のうち、具体 的には「新聞」や「屋根工事」、「浄水器」 等が主な商品・サービスとなっています。  認知症等の高齢者は事業者からの勧誘や 契約締結の場面で必要な判断能力が不十分 な状態にあるために、一般の高齢者よりト ラブルに遭いやすい状況にあります。また、 25)トラブルの当事者が65歳以上で、精神障害や知的障害、認知症等の加齢に伴う疾病等、何らかの理由によって十 分な判断ができない状態であると消費生活センター等が判断したもの。 164○0418_3-1-13 認知症販売購入形態.xlsx 図表3-1-13 認知症等の高齢者に関する相談の販売購入形態別割合(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .契約当事者が65歳以上の「判断不十分者契約」に関する相談。 商品・サービス 訪問販売の上位商品・サービス 件数 順位 1 新聞 750 2 屋根工事 115 2 修理サービス 115 4 浄水器 111 5 塗装工事 92 通信 販売 9.2 ネガティブ・オプション 0.7 訪問購入 2.1 その他無店舗 1.0 マルチ取引 0.9 不明・無関係 14.6 電話勧誘販売 18.9 訪問販売 39.7 店舗購入 13.0 (%) 161○0418_3-1-10 高齢者指数グラフ.xlsx 図表3-1-10 消費生活相談件数と人口の推移 (備考)  1 . PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)、及び総務省「人口推計」(各年10月 1 日現在) により作成。      2 .2010年度=100としたときの指数。 60 150 100 110 90 80 70 120 130 140 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (年度) 相談件数全体 65歳以上相談件数 65歳未満相談件数 65歳未満人口 65歳以上人口 98.1 96.8 95.4 94.5 100.9 99.5 104.4 108.2 111.9 115.0 96.5 90.3 92.5 96.3 105.2 113.3 143.5 141.0 100.7 98.6 96.0 104.7 107.0 90.4 100.0 129.2 162○0418_3-1-11 高齢者の相談上位商品.xlsx 図表3-1-11 高齢者に関する相談が多い商品・サービス(上位 5 商品) (備考) PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。 2011年度 件数 2013年度 件数 2015年度 件数 1 ファンド型投資商品 9,431 健康食品(全般) 20,670 商品一般 16,844 2 フリーローン・サラ金 8,664 商品一般 17,887 アダルト情報サイト 12,679 3 商品一般 6,880 他の健康食品 12,076 デジタルコンテンツ(全般) 11,407 4 公社債 6,075 ファンド型投資商品 11,416 光ファイバー 8,299 5 アダルト情報サイト 5,883 アダルト情報サイト 8,653 フリーローン・サラ金 5,670 120

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一般の高齢者よりもトラブルに遭っている という認識が低く、問題が潜在化しやすい 傾向にあります。  以上からも、消費者トラブルに巻き込ま れないよう、特に周囲の見守りが必要なこ とが分かります。  また、障害者等に関する相談26において も、本人以外から寄せられることが多く、 本人が十分に判断できない状態にもかかわ らず、事業者に勧められるままに契約した り、買い物や借金を重ねたりするといった ケースが見られます(図表3-1-14)。 26)トラブルの当事者が心身障害者又は判断能力の不十分な方々であると消費生活センター等が判断したもの。163○0418_3-1-12 認知症契約者同一.xlsx 図表3-1-12 認知症等の高齢者に関する相談件数 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .契約当事者が65歳以上の「判断不十分者契約」に関する相談。 (件) (年度) 2014 2013 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 2006 1,111 2007 2008 2009 2010 2011 2012 無回答(未入力) 契約者が相談者と異なる 契約者が相談者と同一 1,455 5,887 60 7,058 7,293 78 8,826 1,075 938 1,003 1,027 1,235 1,318 1,688 1,565 5,366 5,286 5,852 6,384 6,675 7,684 9,038 8,098 34 39 35 36 36 39 69 45 6,475 6,263 6,890 7,447 7,946 9,041 9,708 10,795 2015 164○0418_3-1-13 認知症販売購入形態.xlsx 図表3-1-13 認知症等の高齢者に関する相談の販売購入形態別割合(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .契約当事者が65歳以上の「判断不十分者契約」に関する相談。 商品・サービス 訪問販売の上位商品・サービス 件数 順位 1 新聞 750 2 屋根工事 115 2 修理サービス 115 4 浄水器 111 5 塗装工事 92 通信 販売 9.2 ネガティブ・オプション 0.7 訪問購入 2.1 その他無店舗 1.0 マルチ取引 0.9 不明・無関係 14.6 電話勧誘販売 18.9 訪問販売 39.7 店舗購入 13.0 (%) 162○0418_3-1-11 高齢者の相談上位商品.xlsx 図表3-1-11 高齢者に関する相談が多い商品・サービス(上位 5 商品) (備考) PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。 2011年度 件数 2013年度 件数 2015年度 件数 1 ファンド型投資商品 9,431 健康食品(全般) 20,670 商品一般 16,844 2 フリーローン・サラ金 8,664 商品一般 17,887 アダルト情報サイト 12,679 3 商品一般 6,880 他の健康食品 12,076 デジタルコンテンツ(全般) 11,407 4 公社債 6,075 ファンド型投資商品 11,416 光ファイバー 8,299 5 アダルト情報サイト 5,883 アダルト情報サイト 8,653 フリーローン・サラ金 5,670 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 121

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 トラブルの未然防止や被害の拡大防止に は、周囲の気付きが不可欠です。家族のみ ならず、近隣住民や福祉事業者、行政機関 等が協力して、見守りを強化していくこと が重要です。  また、本人に代わって財産管理を行った り、判断を助けたり、本人が行った不利な 行為を取り消したりして、本人を守る役割 を持つ成年後見制度の活用も、判断能力の 不十分な方々の保護や支援に有用です。  どのような購入の経緯でトラブルとなっ ているか、販売購入形態別の消費生活相談 割合の5年間の推移を見ていくと、全体で は「店舗購入」の割合が2011年度の32.8% から徐々に減少し、2015年度は28.2%と なっている一方で、「通信販売」(「インター ネット通販」と「インターネット通販以外 の通信販売」の合計。以下この項において 同じ。)が30.4%から35.0%へと増加してい ます。それは、「インターネット通販」の 割合が19.8%から26.4%へと増加したこと によることが確認できます(図表3-1-15)。  65歳未満に関する相談は、全体と同様、 「店舗購入」の割合が減少していく一方で、 「通信販売」が2011年度の36.9%から2015 年度は43.1%へと増加しており、2015年度 は「インターネット通販」が34.9%と、 30.4%の「店舗購入」を上回る状況となっ ています。  65歳以上の高齢者に関する相談は、65歳 未満と比べ「訪問販売」、「電話勧誘販売」 の割合が大きいことが特徴です。しかし、 「電話勧誘販売」の割合は、2014年度、 2015年度と減少傾向にあり、「インターネッ ト通販」の割合が徐々に増加し、2015年度 は13.4%になっています。先に紹介した 2015年度の高齢者に関する相談の上位商 品・サービスにインターネットに関連した

販売購入形態別では「通信販売」

の割合が増加

166○0418_3-1-15 販売購入形態別相談割合の推移.xlsx 図表3-1-15 販売購入形態別相談割合の推移 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .2013年 2 月21日以降、特定商取引法改正により「訪問購入」が新設されている。      3 . 「インターネット通販」の相談については、いわゆる通常のインターネット通販より広い概念を含んでおり、アダルト情報サイト に代表される、インターネットサイトを利用したサイト利用料、オンラインゲーム等のデジタルコンテンツも、消費生活相談情 報では「インターネット通販」に入るため、データの見方には注意が必要。      4 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 15.7 16.0 16.1 16.2 15.9 12.9 13.1 12.6 12.2 11.8 17.8 17.6 17.9 19.4 19.1 1.0 1.0 0.9 0.8 0.8 0.9 0.9 0.8 0.8 0.7 1.2 1.2 1.0 1.0 0.9 0.1 0.8 0.8 0.9 0.2 0.5 0.5 0.5 0.2 1.5 1.7 2.0 0.2 0.5 0.8 0.3 0.3 0.1 0.1 0.2 0.1 0.1 0.4 1.2 1.9 0.5 0.5 1.1 1.1 1.1 1.0 1.2 1.2 1.2 1.3 1.2 1.3 1.4 1.0 1.0 0.8 0.9 0.9 10.6 9.9 9.0 8.7 8.6 10.2 9.4 8.6 8.4 8.3 12.2 11.6 10.1 9.7 9.4 19.8 19.9 21.2 24.9 26.4 26.7 27.4 30.2 33.8 34.9 4.7 5.3 6.5 10.5 13.4 7.9 9.3 10.9 9.5 8.6 5.2 5.4 5.2 5.6 5.6 16.2 20.0 23.8 18.7 15.6 10.9 10.6 9.6 9.2 9.1 7.5 7.4 6.9 6.4 6.3 20.7 18.8 15.2 15.4 15.3 32.8 31.6 29.8 28.3 28.2 35.2 34.9 33.8 30.9 30.4 25.7 23.1 21.2 22.3 22.9 0.0 0.0 0.0 40 60 80 100 0 10 20 30 50 70 90 65歳以上 65歳未満 全体 (年度) (%) 2011 2012 2013 2014 2015 2011 2012 2013 2014 2015 2011 2012 2013 2014 2015 電話勧誘販売 店舗購入 インターネット通販以外の通信販売 その他無店舗 ネガティブ・オプション 訪問購入 マルチ取引 不明・無関係 インターネット通販 訪問販売 30.4 29.8 30.2 35.0 33.6 43.1 36.9 36.8 38.8 42.2 22.8 16.9 17.0 16.6 20.2 165○0418_3-1-14 障害者契約者同一.xlsx 図表3-1-14 障害者等に関する相談件数 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .「心身障害者関連」又は「判断不十分者契約」に関する相談。 (件) (年度) 2014 2013 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 2006 14,123 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2015 3,780 3,832 4,127 4,357 4,639 5,615 6,413 7,121 7,244 10,222 9,367 9,148 9,773 10,467 11,109 12,492 14,095 13,207 121 85 79 79 90 98 108 138 131 13,284 13,354 14,209 15,196 16,822 19,013 21,354 20,582 無回答(未入力) 契約者が相談者と異なる 契約者が相談者と同一 7,141 12,149 167 19,457 122

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166○0418_3-1-15 販売購入形態別相談割合の推移.xlsx 図表3-1-15 販売購入形態別相談割合の推移 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .2013年 2 月21日以降、特定商取引法改正により「訪問購入」が新設されている。      3 . 「インターネット通販」の相談については、いわゆる通常のインターネット通販より広い概念を含んでおり、アダルト情報サイト に代表される、インターネットサイトを利用したサイト利用料、オンラインゲーム等のデジタルコンテンツも、消費生活相談情 報では「インターネット通販」に入るため、データの見方には注意が必要。      4 .四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 15.7 16.0 16.1 16.2 15.9 12.9 13.1 12.6 12.2 11.8 17.8 17.6 17.9 19.4 19.1 1.0 1.0 0.9 0.8 0.8 0.9 0.9 0.8 0.8 0.7 1.2 1.2 1.0 1.0 0.9 0.1 0.8 0.8 0.9 0.2 0.5 0.5 0.5 0.2 1.5 1.7 2.0 0.2 0.5 0.8 0.3 0.3 0.1 0.1 0.2 0.1 0.1 0.4 1.2 1.9 0.5 0.5 1.1 1.1 1.1 1.0 1.2 1.2 1.2 1.3 1.2 1.3 1.4 1.0 1.0 0.8 0.9 0.9 10.6 9.9 9.0 8.7 8.6 10.2 9.4 8.6 8.4 8.3 12.2 11.6 10.1 9.7 9.4 19.8 19.9 21.2 24.9 26.4 26.7 27.4 30.2 33.8 34.9 4.7 5.3 6.5 10.5 13.4 7.9 9.3 10.9 9.5 8.6 5.2 5.4 5.2 5.6 5.6 16.2 20.0 23.8 18.7 15.6 10.9 10.6 9.6 9.2 9.1 7.5 7.4 6.9 6.4 6.3 20.7 18.8 15.2 15.4 15.3 32.8 31.6 29.8 28.3 28.2 35.2 34.9 33.8 30.9 30.4 25.7 23.1 21.2 22.3 22.9 0.0 0.0 0.0 40 60 80 100 0 10 20 30 50 70 90 65歳以上 65歳未満 全体 (年度) (%) 2011 2012 2013 2014 2015 2011 2012 2013 2014 2015 2011 2012 2013 2014 2015 電話勧誘販売 店舗購入 インターネット通販以外の通信販売 その他無店舗 ネガティブ・オプション 訪問購入 マルチ取引 不明・無関係 インターネット通販 訪問販売 30.4 29.8 30.2 35.0 33.6 43.1 36.9 36.8 38.8 42.2 22.8 16.9 17.0 16.6 20.2 165○0418_3-1-14 障害者契約者同一.xlsx 図表3-1-14 障害者等に関する相談件数 (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .「心身障害者関連」又は「判断不十分者契約」に関する相談。 (件) (年度) 2014 2013 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 2006 14,123 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2015 3,780 3,832 4,127 4,357 4,639 5,615 6,413 7,121 7,244 10,222 9,367 9,148 9,773 10,467 11,109 12,492 14,095 13,207 121 85 79 79 90 98 108 138 131 13,284 13,354 14,209 15,196 16,822 19,013 21,354 20,582 無回答(未入力) 契約者が相談者と異なる 契約者が相談者と同一 7,141 12,149 167 19,457 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 123

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ものが挙がっていたように、最近では高齢 者でも「インターネット通販」におけるト ラブルが増えていることが分かります。  先の図表3-1-15で紹介した「通信販売」 のうちの「インターネット通販」に関する 相談については、インターネットサイトで 消費者が購入したい商品を注文して、その 商品が数日のうちに自宅に届く、又はサー ビスを利用するために予約をするといっ た、いわゆる通常のインターネット通販よ りも広い概念を含んでいます。  アダルト情報サイトに代表される、イン ターネットサイトの利用料、オンラインゲー ム等のデジタルコンテンツも、消費生活相 談情報では「インターネット通販」に入る ため、データの見方には注意が必要です。  そこで、2015年度の「インターネット通 販」をデジタルコンテンツとデジタルコン テンツ以外の商品・サービスに分類してみ ると、デジタルコンテンツが68.6%、デジ タルコンテンツ以外の商品・サービスが 31.4%と、7割近くがデジタルコンテンツ に関する相談であることが分かります(図 表3-1-16)。  相談の具体的な主な商品・サービスは、 いわゆるインターネット通販においては、 健康食品、ブランド物のスポーツシューズ やバッグ等が多く、デジタルコンテンツで はアダルト情報サイトや、出会い系サイト やオンラインゲーム等が多くなっています。  トラブルになりやすい商法や手口には 様々なタイプのものがありますが、主なも のを図表3-1-17に挙げ、その相談件数の推 移も示しています。このうち、「架空請求」 や「身分詐称」が増加傾向にあります。減 少しているものは、手口が消費者に少しず つ認知されて未然に被害防止につながり相 談件数が減ってきているものもあれば、悪 質事業者が新たな手口へ移っている可能性 もあると考えられます。

「通信販売」の中では「インター

ネット通販」に関する相談が増加

トラブルになりやすい商法や手口

に関する相談

167○0418_3-1-16 インターネット通販.xlsx 図表3-1-16 「インターネット通販」の商品・サービス別構成比(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .「他の相談」は0.05%未満のためグラフに表示していない。 68.6 8.9 22.5 商品 22.5 サービス 77.5 サービス(デジタルコンテンツ以外) デジタルコンテンツ デジタルコンテンツ:主な例 ・アダルト情報サイト ・出会い系サイト ・オンラインゲーム 等 31.4 0 20 40 60 80 100(%) 商品:主な例 ・健康食品 ・運動靴 ・バッグ 等 サービス(デジタルコンテンツ以外):主な例 ・興信所 ・モバイルデータ通信 ・航空サービス 等 124

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図表3-1-17 トラブルになりやすい商法・手口 168○0418_3-1-17 トラブルになりやすい商法.xlsx (備考) PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 2011-2015年度 相談内容の商法・手口等 架空請求 21,013 41,799 38,849 67,779 77,546 身の覚えのない代金の請求。 身分詐称 5,432 6,816 12,464 23,288 21,545 販売員が公的機関や有名企業の職員や関係者であるかのように思わせる手口。 利殖商法 28,542 23,780 21,747 15,467 7,070 「値上がり確実」、「必ずもうかる」など利殖になることを強調し、投資や出資を勧誘する手口。 販売目的隠匿 10,140 10,294 11,157 11,055 8,938 販売目的を隠した勧誘。 サイドビジネス商法 9,310 8,797 8,265 9,527 10,088 「内職・副業(サイドビジネス)になる」、「脱サラできる」等をセールストークにした手口。 点検商法 5,246 5,540 6,286 5,942 5,572 「点検に来た」と来訪し、「水質に問題がある」、「ふとんにダニがいる」など事実と異なることを 言う手口により誤認した相談等。 当選商法 11,592 10,163 6,452 4,848 3,531 「当選した」、「景品が当たった」等有利性を強調して契約をさせる手口。海外宝くじのダイレクト メールによる手口も含む。 二次被害 17,924 15,527 12,883 13,381 12,122 一度被害に遭った人を再び勧誘して、二次的な被害を与える手口。 次々販売 9,270 8,755 8,621 7,755 6,434 一人の者に次々と契約をさせるような手口。勧誘を断れない消費者につけ込んで、不必要とも思え る商品を購入させるもの。 過量販売 2,612 2,348 2,482 2,538 2,104 必要以上の量や長期間の契約を迫り、結果として 高額な契約をさせる、複数年分に当たる商品を契 約させる、又は次々に役務提供契約を結ばせる販 売方法に関するもの。 SF商法 2,181 1,979 1,907 1,849 1,649 閉鎖的な空間に消費者を集客し、商品説明会と名 をうって消費者を興奮状態にしたり、消費者同士 の競争意識を煽り、最終的に商品の購入を募る手 口。 無料商法 31,373 28,634 32,392 33,902 24,519 「無料」であることを強調し誤認させさせる手口。「無料サービス」、「無料招待」、「無料体験」など 劇場型勧誘 ― 17,448 18,515 18,033 9,025 契約の相手先以外の第三者が、特定の消費者に対し、何らかの利益が得られる等の勧誘を行い、契 約の成立を煽る手口。 ネガティブ・オプション 2,111 4,107 7,297 2,817 2,628 契約を結んでいないのに商品を勝手に送り付け、 商品を受領したことで、支払義務があると消費者 に勘違いさせて代金を支払わせようとする手口。 商品と一緒に請求書が同封されていたり、福祉目 的をうたい寄付と勘違いさせる手口。 167○0418_3-1-16 インターネット通販.xlsx 図表3-1-16 「インターネット通販」の商品・サービス別構成比(2015年度) (備考)  1 .PIO-NETに登録された消費生活相談情報(2016年 4 月10日までの登録分)。      2 .「他の相談」は0.05%未満のためグラフに表示していない。 68.6 8.9 22.5 商品 22.5 サービス 77.5 サービス(デジタルコンテンツ以外) デジタルコンテンツ デジタルコンテンツ:主な例 ・アダルト情報サイト ・出会い系サイト ・オンラインゲーム 等 31.4 0 20 40 60 80 100(%) 商品:主な例 ・健康食品 ・運動靴 ・バッグ 等 サービス(デジタルコンテンツ以外):主な例 ・興信所 ・モバイルデータ通信 ・航空サービス 等 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 125

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 2015年9月に内閣府が実施した「消費者行政の推進に関する世論調査」において、 悪質商法や詐欺的な勧誘の手口として知っているものを聞いたところ、「架空請求」 が74.9 % で 最 も 高 い 認 知 度 で し た。 以 下、「点 検 商 法」65.5 %、「か た り 商 法」 61.4%、「送りつけ商法」60.6%、「利殖商法」56.5%、「劇場型勧誘」54.2%の順となっ ています。  また、年代別で見ると、「架空請求」は40歳代までは9割を超える高い認知度となっ ていますが、50歳以上から減少して、70歳以上の認知度は5割を下回るまで低下して います。なお、70歳以上の高齢者は、おおむね「知っている」と答えた割合が他の世 代に比べ低くなっています。  高齢者に対しては、悪質商法や詐欺的な勧誘の手口についての情報発信をより強化 することが、消費者行政の重要な取組と考えられます。

「悪質商法や詐欺的な勧誘の手口」の認知度

C

O L U M N 7

169○_3-1-18 悪質商法手口の認知度(コラム).xlsx 図表3-1-18 悪質商法や詐欺的な勧誘の手口の認知(年齢層別) 48.6 53.0 50.1 47.3 45.7 45.2 68.7 61.0 61.8 58.1 57.1 51.6 82.4 71.0 71.0 65.5 64.3 60.4 91.5 76.4 71.5 69.8 65.2 64.9 91.9 78.2 62.9 72.1 61.9 55.8 90.6 60.4 48.9 59.7 43.2 48.9 74.9 65.5 61.4 60.6 56.5 54.2 0 100 (%) 80 60 40 20 劇場型勧誘 利殖商法 送りつけ商法 かたり商法 点検商法 架空請求 30歳代 総数 20歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳以上 総   数:N=1,682、M.T.=548.2% 20 歳 代:N= 139、M.T.=507.2% 30 歳 代:N= 197、M.T.=605.6% 40 歳 代:N= 305、M.T.=634.8% 50 歳 代:N= 255、M.T.=610.6% 60 歳 代:N= 403、M.T.=530.8% 70歳以上:N= 383、M.T.=441.3% (備考)  1 .内閣府「消費者行政の推進に関する世論調査」(2015年9月調査)により作成。      2 . 「あなたは、悪質商法や詐欺的な勧誘の手口としてどのようなものを知っていましたか。知っていたものをこの中からい くつでもあげてください。」との問に対する回答(複数回答)。      3 . 上位 6 項目を抜粋。このほか、「押し買い」、「催眠商法・SF商法」、「二次被害」、「過量販売・次々販売」、「知っていたも のはない」についても聞いている。 126

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 グローバル化が進む中、消費者がイン ターネット経由で気軽に海外事業者と取引 できるようになったことで、消費者トラブ ルはより一層増加しています。  消費者庁では、消費生活センター等にお ける相談受付機能を補完するため、2011年 11月から2015年3月まで「消費者庁越境消 費者センター」を開設し、インターネット を利用した越境消費者取引でのトラブルに 関する相談対応及び海外の消費者相談機関 との連携体制の構築に関する実証調査を行 いました。その結果、この期間に延べ1万 件を超える相談に応じるなど越境消費者ト ラブルの解決支援に大きな役割を果たしま した。  さらに、2015年度からは、相談体制を整 備し、事業として恒常的に行うことを目的 として、国民生活センターに移管し、「国 民生活センター越境消費者センター(CCJ: Cross-borderConsumercenterJapan)」 と名称変更して、引き続き活動を行ってい ます27  (CCJの具体的な取組内容及び海外の消 費者相談機関との連携体制の構築について は、第4章第6節を参照。)。  2015年度にCCJで受け付けた相談を見る と、4,299件と前年度と比べて増加してお り、取引類型別では引き続き電子商取引に よるものが大部分を占めています(図表3-1-19)。  2015年度のCCJへの相談者の属性を見る と、性別では女性が全体の約6割となって い ま す。 年 齢 層 別 に 見 る と30歳 代 が 21.8%、40歳代が30.1%でこの両世代で半 数を占めるなど、全国の消費生活センター へ寄せられた消費生活相談全体と比べて、 越境取引における相談者の年齢層が低く なっています。また、職業別では給与生活 者が44.3%、次が主婦・パート・フリーター で23.8%となっています。消費生活セン ターに寄せられた相談と比べて高齢者の割 合が少ないことと連動して無職が少ないの が特徴です(図表3-1-20)。  また、CCJで受け付けた相談の決済手段 はクレジットカードが74.6%、決済通貨は 円が82.4%となっています(図表3-1-21)。  CCJが受け付けた相談を商品・サービス 別の割合で見ると、2015年度は「身の回り 品」28が33.4%と最も大きく、前年度の27.7% から5.7ポイント増、次いで「役務・サー ビス」29の20.2%(前年度より7.0ポイント 増。)でした。2015年度の「身の回り品」 の内容で主なものは化粧品であり、後述す

( 2 )

越境消費者センターに寄

せられた相談

越境消費者センターの活動

CCJに寄せられた相談の特徴

2015年度は化粧品など身の回り品

に関する相談割合が高い

27)2015年度は移管準備のため4~5月は相談窓口を閉鎖し、6月から相談受付を開始。 28)「身の回り品」は、バッグ、腕時計、装飾品、化粧品等を含み、有名ブランド品等であることが多い。 29)「役務・サービス」は、オンラインゲーム、電子書籍、動画配信、SNS等のインターネットサービス等。 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 127

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るSNSの広告による販売に関する相談が多 くを占めています(図表3-1-22)。「役務・ サービス」では、「パソコンやスマートフォ ンを使っていたら突然『iPhoneが当たっ た』などというポップアップ画面が表示さ れ、クレジットカード情報を入力すると自 動的に全く別のサービスの申込みになり、 海外事業者から利用料を不当請求される」 というトラブルが多くありました。  また、インターネット通販による被服品 172○0413_3-1-21 CCJ通貨決済手段.xlsx 図表3-1-21 2015年度にCCJが受け付けた相談の決済手段と支払通貨 (備考) 2015年度にCCJが受け付けた相談。四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 円 82.4% EUR (ユーロ) 1.4% GBP (英ポンド) 1.2% その他通貨 1.3% 不明 2.3% クレジットカード 74.6% 決済代行 1.0% 現金 0.9% その他 2.9% 不明 3.9% (決済通貨) (決済手段) 金融機関振込 16.6% USD (米ドル) 11.4% 170○0414_3-1-19 CCJ取引類型別.xlsx 図表3-1-19 CCJが受け付けた相談(取引類型別) (備考)  1 .2012∼2015年度にCCJが受け付けた相談。      2 .2015年度は 4 ∼ 5 月は窓口を閉鎖していたため、他の年より 2 か月間受付期間が短い(以下CCJについては同じ。)。 2015 (年度) 2014 2013 2012 0 5,000 (件) 4,000 3,000 2,000 1,000 その他 現地購入 電子商取引 47 80 59 67 6 51 42 67 2,363 (94.9%) 2,490 4,382 (97.2%) 4,508 4,011 (98.6%) 4,068 4,190 (97.5%) 4,299 171○0414_3-1-20 CCJ相談者属性.xlsx 図表3-1-20 2015年度にCCJへ相談を寄せた人の属性 女性 57.6 男性42.1 不明 0.3 性別 年齢層 職業 20歳未満 2.1 20歳代 15.3 30歳代21.8 40歳代30.1 50歳代19.3 60歳代7.5 不明 0.6 70歳以上 3.4 給与生活者 44.3 学生5.1 その他9.6 主婦・パート・ フリーター 23.8 自営・ 自由業 10.4 無職 6.6 不明 0.1 (%) (備考) 2015年度にCCJが受け付けた相談。 128

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172○0413_3-1-21 CCJ通貨決済手段.xlsx 図表3-1-21 2015年度にCCJが受け付けた相談の決済手段と支払通貨 (備考) 2015年度にCCJが受け付けた相談。四捨五入のため合計は必ずしも一致しない。 円 82.4% EUR (ユーロ) 1.4% GBP (英ポンド) 1.2% その他通貨 1.3% 不明 2.3% クレジットカード 74.6% 決済代行 1.0% 現金 0.9% その他 2.9% 不明 3.9% (決済通貨) (決済手段) 金融機関振込 16.6% USD (米ドル) 11.4% 173○0414_3-1-22 CCJ商品サービス.xlsx 図表3-1-22 CCJが受け付けた相談の商品・サービス類型別割合の推移 (備考) 2012∼2015年度にCCJが受け付けた相談。 2015 (年度) 2014 2013 2012 0 100 (%) 75 50 25 身の回り品 役務・サービス 趣味用品 ソフトウェア 履物 衣類 家具・家電 健康補助食品 宿泊 航空券 その他 10.0 4.2 8.3 7.4 0.8 0.8 1.7 2.4 0.8 1.6 1.7 1.2 4.5 5.4 2.0 1.0 1.2 1.2 2.8 4.6 12.4 8.3 7.6 5.4 14.6 18.2 12.3 6.0 3.9 7.2 8.9 8.6 14.3 10.4 11.3 9.0 8.0 9.0 13.2 20.2 31.4 35.0 27.7 33.4 170○0414_3-1-19 CCJ取引類型別.xlsx 図表3-1-19 CCJが受け付けた相談(取引類型別) (備考)  1 .2012∼2015年度にCCJが受け付けた相談。      2 .2015年度は 4 ∼ 5 月は窓口を閉鎖していたため、他の年より 2 か月間受付期間が短い(以下CCJについては同じ。)。 2015 (年度) 2014 2013 2012 0 5,000 (件) 4,000 3,000 2,000 1,000 その他 現地購入 電子商取引 47 80 59 67 6 51 42 67 2,363 (94.9%) 2,490 4,382 (97.2%) 4,508 4,011 (98.6%) 4,068 4,190 (97.5%) 4,299 171○0414_3-1-20 CCJ相談者属性.xlsx 図表3-1-20 2015年度にCCJへ相談を寄せた人の属性 女性 57.6 42.1男性 不明 0.3 性別 年齢層 職業 20歳未満 2.1 20歳代 15.3 30歳代21.8 40歳代30.1 50歳代19.3 60歳代7.5 不明 0.6 70歳以上 3.4 給与生活者 44.3 学生5.1 その他9.6 主婦・パート・ フリーター 23.8 自営・ 自由業 10.4 無職 6.6 不明 0.1 (%) (備考) 2015年度にCCJが受け付けた相談。 第1部 第3章   第1節   消費生活相談の概況 129

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(「履物」又は「衣類」)に関する相談の割 合が2014年度までは2割程度ありました が、2015年度は11.4%に減少しました。こ れは模倣品、いわゆる著名ファッションブ ランドの商品を模倣した商品に関するトラ ブルが減少したことが影響しています。  2015年度にCCJが受け付けた相談を事業 者所在国別で見ると、最も多かったのが英 国で842件、次いで米国が757件、中国が 390件となっています(図表3-1-23)。英国 は615件の増加で前年度の約3.7倍の件数と なっているのに対し、中国は153件の減少 で、前年度から3割の減少となりました。 また、事業者所在国が不明な相談が、1,701 件存在し、全体の4割を占めています。前 年度に比べて大幅に増加している英国に関 する相談の内容を見ると、SNSに広告を出 した化粧品販売サイトに関する相談が大部 分を占めています(後述)。  所在国別の件数の推移を見ると、米国の 相談はほぼ一定水準で推移しているのに対 し、中国の相談は2011年度のCCJ開設以降、 2013年度を最多としてこの2年間は減少し ており、また事業者所在国不明は増加傾向 にあります(図表3-1-24)。

事業者所在国が不明な相談が増加

174○0414_3-1-23 CCJ相談上位5カ国.xlsx 図表3-1-23 2015年度相談件数上位 5 か国 (備考) 2015年度にCCJが受け付けた相談。 事業者所在国 相談件数 対前年増減 1 英国 842 615 2 米国 757 55 3 中国 390 −153 4 香港 71 19 5 シンガポール 59 15 − 所在国不明 1,701 −213 175○0414_3-1-24 CCJ国別推移.xlsx 図表3-1-24 事業者所在国別件数の推移(2015年度上位 3 か国及び所在国不明) (備考) 2011∼2015年度にCCJが受け付けた相談。 2015 (年度) 2014 2013 2012 2011 0 2,000 (件) 1,500 1,000 500 英国 英国 米国 中国 所在国不明 267 48 225 85 117 773 352 733 158 711 1,537 1,273 227 702 1,914 543 842 757 1,701 390 130

参照

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2.本サービスの会費の支払い時に、JAF

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東北地方太平洋沖地震により被災した福島第一原子力発電所の事故等に関する原