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佛教学研究 第70号 018間中, 充「要旨 : 『大乗荘厳経論』第XI章における幻の譬喩と三性説との関係性について」

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Academic year: 2021

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(1)

平成24年度龍谷仏教学会学術研究発表会 発表要旨

『大乗荘厳経論』第

XI

章における

幻の醤喰と三性説との関係性について

L H ' r E ﹁ 日 I J 司 E 瑞伽行唯識学派の論者『大乗荘厳経論

(

M

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a:

MSA)

J 第

XI

章述求品

(Dharmaparye

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y

-

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d

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k

a

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)

のなかで,

kk.15-29

では幻 │聡たること

(mayopamata)

についての探求が説かれているが,備の注釈 である世親釈

(Mah

l

a

n

a

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b

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yα:MSABh)

と安慧-釈

(

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1'fl

k

a

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-

vrttib~a

:

SA

VBh)

との間で,三性説を警喰で説明している幻

(maya)

あるいは幻事

(mayak

r

:

t

a

)

が指し示す意味内容に関して,いさ さか見解の相違が見られる。ここはすでに近年の先行研究でよく指摘されて いる箇所ではあるが,両注釈に違いが兄られるのは偏に,

maya

という言葉 が表す意味内容の捉え方によると思われる。 そこで発表者は,主に

kk.15-16

MSABh

において,幻の磐轍で表さ れていることとそれに対応する三性(特に依他起性と遍計所執性)に混乱が 生じているという問題を解決するため,

maya

mayalqta

の関係性に注目 しながら,三性説を幻で喰えられている方から検討した。その結果として, 版文の分析に基づき以下の3点を報告して,三性説に岡執せず,それぞれの 偽の独立性を優先して解釈するという新しい読み方を提案した。 ①

k

.

1

5

本偏には

maya

mayakrta

が共に出てきているのに対して,

k

.

1

6

では

MSABh

mayak

r

:

t

a

だ、けが出てくるのみである。 ②

k

.

1

5

maya

mayak

r

:

t

a

の饗喰で依他起性と遍計所執性を表してい るのに対して, - 143

(2)

-r大衆荘厳経詣a第XI章における幻の書峨と三性説との関係性について k.16はあくまで勝義と世俗の二諦を主題としてその嘗轍を述べている だけではないか。 ③三性説では勝義=円成実性だが, MSABhにも円成実 (parini号panna) という語はなく,ただ本備の勝義(paramartha)という語を使用して いるに過ぎない。 つまり k.15は依他起性と遍計所執性とが, k.16は勝義と世俗の二諦がそ の偽の主題で,そこに幻の警職がなされているという認識が大切であり, k.16のmayakrtaは単独で用いられている以上,単なる喰えなのである。 そもそもMSAの幻 (maya)の醤轍には“幻想の原因"と“幻想そのもの" という 2つ の 側 面 が あ り , 幻 (maya)を 原 因 と し て そ の 結 果 が 幻 事 (mayakrta)であるので, mayaはmayakrtaの意味を包括する概念であ ると言える。よって k.15を引きずらないでmayaをmayakrtaの意味に置 き換えて読むことができ,そうすると少なくとも依他起性の喰えは会通でき るのである。 (龍谷大学大学院博士後期課程1回生)

- 1

4

4一

参照

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