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(1)

アクション・カードとは

 アクション・カードとは「対応方法を分 かりやすく提示して、進捗状況の管理と先 読み行動を提供する紙」と定義しています。  まずは、アクション・カードの有用性に ついて水害、地震、火災の3つの災害対応 を例に考えてみましょう。

1 水害対応

アクション・カード無  1000年に一度の超大型台風の直撃が6時間後に迫り、周辺地区が避難準備地域となっ たにもかかわらず、他ひ と ご と人事のままで今日も診療を続けていました。「水が入ってきた!」 という誰かの声を聞いても、あなたは何をすべきかを思いつかず、とにかく周りにいた 職員と患者と一緒に階段を上層階に上っていきました。  1階と地下が浸水して、病院から外に出ることができなくなりました。そのときに なって、備蓄倉庫にあった食料と飲料水ボトル、簡易トイレ組立キット、衛生材料、医 薬品等のすべてを失ったことに気がつきました。この先どうしたらいいのでしょうか? アクション・カード有  48時間後に1000年に一度の超大型台風が通り過ぎるという予想に合わせて、念のため 災害対策本部を設置して、事前準備が必要な項目の整理をしました。  24時間後に施設にかなり接近する予想となったのを受け、利用者のみならず職員の帰 宅困難時の取り扱いを決めました。  テレビでは、あと6時間後に台風直撃を予想する放送が続いています。最近続いた長 雨のため、病院近くの河川は明らかに増水し氾濫の可能性が高まってきました。周辺地 名 称 東京都立広尾病院 所在地 東京都渋谷区恵比寿2-34-10 電 話 03-3444-1181 病床数 469床(一般439、精神30)  H P http://www.byouin.metro.tokyo.jp/hiroo/index.html 病院概要

アクション・カードの

作成ノウハウとその手法

東京都立広尾病院 減災対策支援室 副室長・医師

 

中島 康

災害発生時、すぐに役立つ

「アクション・カード」

(2)

ポイント

 経験のないことを想像し、組織的行動に 移すのは大変難しいです。しかし、予測で きる台風・水害のような災害の場合には、 適切な準備行動で被害を最小限に抑えるこ とができます。タイムラインに沿って作成 したアクション・カードによって、いつ・ 誰が方針を決定するのかを提示し、準備に 必要な行動の内容と順番を提示しておくこ とが有効です。 区には避難準備情報が出ました。  予想を根拠に事前行動を起こすのは難しいのですが、万一の被害を加味して地下にあ る備蓄倉庫から必要物品を上層階に移動させることにしました。  備蓄倉庫には、食料と飲料水ボトル、簡易トイレ組立キット、衛生材料、医薬品等、 水に濡れたら廃棄処分にするしかない資産がいっぱい積まれてありました。  事前に運び出す順番と行き先を整理し、必要な時間と人数の予測を立ててアクショ ン・カードをつくっておいたので、必要な備品は適切に分配できました。  同時に、低層階の利用者を、独歩・護送・担送ごとに上層階への移動を専用エレベー ターに指定して移送できました。  後は、予想が外れることを祈るばかりです。

2 地震対応(資料1)

アクション・カード無  午前4時、緊急地震速報の警報音が病棟に鳴り響きました。  責任者もスタッフも、鳴り続ける警報音にビックリして立ち尽くしています。突然の 大きな揺れで、職員も患者も倒れたり、壁にぶつかったりしています。  揺れが収まった途端に全員が別々の方向に動き出し、負傷患者の手当てを始める者、 倒れた棚を立ち上げようとする者など、それぞれが目の前のことに対応しています。  しばらくすると、スタッフの1人がいないことに気がつきました。慌てて病棟内を探 してみると、個室でベッドと窓際の壁に挟まれたまま意識を失って倒れているのを見つ けました。 アクション・カード有  午前4時、緊急地震速報の警報音が病棟に鳴り響きました。  責任者は、詰め所に戻りアクション・カードを手に取り、スタッフに自分と患者の安

(3)

全を確保するように声をかけていきます。  スタッフは、受け持ち患者の安全を確保しながら、落ち着くように声をかけました。 警報音は鳴り続けます。部屋の扉を開けたままにし、できる限り建物の中心に移動し て、揺れが来るのを待ちました。責任者はアクション・カードを参考に、揺れが収まっ た後の行動の確認を先取りし始めました。  大きな揺れを感じながらも、各職員は自分の安全確保に努めました。  揺れが止まるとすぐに、スタッフは互いの無事を確認して、全員で火災発生の有無を 確認しました。次に、病棟内のけが人の有無も確認を始めました。  幸いにも火災は発生していませんでしたが、スタッフの1人が手を切ってしまい、別 のところでは患者が転倒しています。スタッフはそれぞれに応急手当をしています。責 任者は駆け付けた当直医にけが人の診察を依頼しました。  別のスタッフは、病棟内の施設や機器の損傷を確認し、見つけた損傷を責任者に報告 しました。責任者も病棟内の被害をざっと点検し、診療継続の可能性を評価しました。 責任者は、被害報告書を作成し、事前に決まっていた提出場所に伝令を派遣することに しました。  スタッフが水漏れや割れたガラス、戸棚の片づけを始めたころ、被害が少なかった隣 の棟の応援職員が自発的に手伝いに来ました。

ポイント

 緊急事態に遭遇すると、人は頭が真っ白 になり、本来すべき行動が抜け落ちてしま います。アクション・カードにはやるべき ことが順番に整理されているので、責任者 がカードを使って全員に指示ができ、災害 対応を落ち着いて自律的に進められます。

(4)

3 火災対応(資料2)

アクション・カード無  夜間23時に非常ベルが鳴りました。  責任者もスタッフも、鳴り続けるベルにビックリして立ち尽くしています。寝ていた 患者も何事かと部屋から出て来ました。  しばらくして、ある個室から「火が出ている」と咳き込みながら患者が出て来まし た。  全員が脱兎のごとく火元の部屋に殺到しましたが、火はすでに大きくなり部屋は煙で 充満していました。 アクション・カード有  夜間23時に非常ベルが鳴りました。  責任者は、詰め所に戻り防災副表示盤で煙感知器が作動した区画を確認しました。大 きな声でスタッフを集め、続いて火元の場所を知らせ、アクション・カードを手渡しま した。  スタッフは、煙を吸わないようにマスクをし、ヘルメットをかぶって対応を始めまし た。軍手を忘れないこと、そして、やるべき手順をアクション・カードを見て思い出し ました。  火元を確認するスタッフは、火元の部屋の患者全員を廊下に誘導し始めました。絶え ず声をかけ、慌てず確実に廊下に誘導し続けます。  別のスタッフは、消火器を持って火元の部屋に向かいました。  責任者は、受話器を外して「〇〇の部屋で火事が発生しています」と出火通報を防災 センターへ行いました。  誘導のスタッフは、火元に近い他の部屋の患者にも声をかけながら、一時避難場所ま で独歩患者を誘導し点呼しました。  初期消火のスタッフは、初期消火の訓練を思い出して、消火器のピンを抜き、ホース を火の根元に向け、レバーを強く握ります。  責任者は、アクション・カードで次の行動をチェックし、非常ベルで自動的に参集し てきた応援職員の割り振りを先取りしました。そして、消火器を持参した職員は初期消 火を、手ぶらの職員には避難誘導を、責任者クラスの職員には自分の手伝いを個別に指 示しました。  誘導スタッフは、応援職員を使って火元から遠い避難階段までの避難通路を確認し、 防火扉を閉め、排煙設備を作動させていきます。別の応援職員には、部屋に残っている

(5)

ポイント

 火災発生時のアクション・カードがある と、初期消火・避難誘導・通報という3つ の必須行動を同時並行して行えます。カー ド自体も自衛消防訓練のシナリオや評価票 として活用できます。 担送・護送患者の搬送準備を始めるように指示をしました。  初期消火のスタッフは応援職員と一緒に初期消火を続けましたが、火の勢いは弱まり ません。そこで、「延焼中です!」と叫んで、扉を閉じて火元から退去することにしま した。  ほぼ同時に、防災センター職員が到着したので、初期消火スタッフは延焼中であるこ とを説明しました。  責任者は、自分の手伝いの職員に在棟患者の点呼を指示しました。同時に、非常用持 ち出し袋を用意して大切な書類等を詰めました。  誘導スタッフは、避難経路の確保完了を責任者に報告しました。担送・護送患者の搬 送準備が整った先から一次避難場所に搬送するように応援職員に指示をしていきます。  初期消火スタッフは、応援職員に火元近くの部屋の搬送準備を手伝うように指示し、 自分は責任者に延焼中であることを報告するために戻りました。  責任者は防災センター職員と鎮火していないことを確認し、火元より防火扉で区切ら れた二区画分遠くになる隣の棟へ水平移動すべきと判断し、全職員に指示をしました。 階段の移動を伴う垂直移動は、安全確保も含めて多くの人手を必要とするので、自衛消 防本部の判断と指示を待つことにします。

なぜマニュアルをめくっていられな

いのか?

 災害対応には対応すべき時間があり、は じめの一歩が適切でないと対応に遅れが生 じ、患者の不利益につながります。時間に 限りがあるので、職員全員が共通理解を持 ち、迷わずに協力して対応を組み立てるこ とが必要です。時間がないなかで、マニュ アルをめくり、職員で解釈を論じている暇 はありません。

マニュアルとアクション・カードの

根本的な違いは利用者の想定

 マニュアルは行政的な書類であり、組織 対応の全体像を簡潔に提示することが役割 です。その一方で、現場職員は具体的で整 理された記述による自らへの指示を求めて います。この「私(たち)は何をしたらよ いのか?」という疑問に答える方法がアク ション・カードです。  つまり、マニュアルもアクション・カー

(6)

ドも、細々とした手順や豆知識などは挿入 せず、簡潔明瞭に記載しましょう。  また、アクション・カードはマニュアル の抜粋ではなく、災害対応の方向性に準じ た行動の積み重ねを各職員に提示できるよ うに作成する必要があります。そして、年 間の4分の3を占める“時間外”の少人数 での勤務中でも、災害対応できるカードの デザインが必要です。

マニュアルは全体手順の確認に、

アクション・カードは実践の練習に

 対応を迅速に始め、円滑に進めるには訓 練が欠かせませんが、病院全体の手順確認 のためのシナリオ訓練になっていませんか?  シナリオ訓練も悪くはありませんが、全 体確認の前に、事前に各部署で実践的な練 習を積むことが肝要です。その練習の台本 としてアクション・カードをぜひ活用して ください。

アクション・カードが組織にもたら

すもの

 アクション・カードのつくり方や形式は、 紹介記事や成書を参考にしていただくこと として、最後にもう一度、アクション・カー ドの必要性と作成ポイントの説明を加えた 定義をお伝えします。  「患者・利用者を直接守る職員達が慌てず に、同じ方向性を持った対応方法を、なる べく文字は少なくして、簡潔明瞭な文章で、 行う順番に並べておくことで分かりやすく 提示して、求められる行動の内容と職員の 能力を確認しながら、進捗状況の管理と先 読み行動を可能にする目的を持って、事前 に組織で決めた行動を提供する紙である」  また、日々の施設点検・職場環境整備を 災害対応という視点からも再確認すること をお勧めします。3S(整理・整頓・清掃) ができる組織は、よい災害対応ができると 信じています。

(7)

資料1―① (c)2017 HD MG

地震

発生時の対応

責任者

1.

・スタッフへの声かけ ・ヘルメット・懐中電灯の準備

2. 緊急地震速報10秒前!

・自身の安全確保 ・火災の確認,緊急連絡,緊急点検の心積もり

3. 揺れが収まったら,

火災

を確認せよ

□ 初期消火 □ 隣接部署へ応援要請する □ 避難誘導 ま ず 水 平 二 区 画 の 移 動 , ② 指示 が あ っ た ら 垂 直 移 動の原則を守ること 地震 1/3 4. 自部署 の 安 全 確 認 を 行 う □ 今いる人数の把握,負傷者の有無 □スタッフ □患者 □ 大きな破損の把握 □医療機器 □施設・設備 5. 同一階 の 安 全 確 保 を 行 う □ 一時避難場所までの経路を確認する 6. 「緊急連絡・緊急点検(地震 2/3) 」で,安全確保を実施せよ

解 説

 カードの一番上には、カードを持つ人の役割が記載されている。次に 部署全体で遂行する目標が挙げられ、求められる6つの行動が順に示し てある。行動は赤枠(2番目に濃い色) ・橙枠(薄い色) ・黒枠(一番濃 い色)の活動に振り分ける。各行動は別々の職員が行う場合も、複数で 担当することもあり、責任者の判断で担当が決まる。

地震発生時の動き

(8)

資料1―③ (c)2017 HD MG 部署名 病棟・科・課, 報告者 , 報告時刻 : 地震 3/3 7. 入院状況・転棟可能性を評価せよ ・定数 名,患者数 名(担送 名,護送 名,独歩 名)転棟可能 名 ・在部署人数 看護 名,医師 名,コメディカル 名,訪問者 名,他 名 8. 本報告書を作成し,災害対策本部に直接提出せよ 注意:報告書の持参は責任者でなくて もよい 提出の際には, 隣接 病棟・部署の状況を把 握し,本部 に 簡単に報 告 すること

状況報告書

6. 被害の確認・点検結果を記入せよ ・負傷状況 スタッフ 被害なし あり 人(重症 人,中等症 人,軽症 人) 患者・ほか 被害なし あり 人(重症 人,中等症 人,軽症 人) ・内線電話の通話状況 被害なし 被害あり 箇所( ) ・壁,天井,床,窓,扉などの損壊 被害なし 被害あり 箇所( ) ・上下水道の破損(天井からの水漏れなど), 水道の使用状況 被害なし 被害あり 箇所( ) ・電気の使用状況 被害なし 被害あり 箇所( ) ・電子カルテの使用状況 被害なし 被害あり 箇所( ) ・診療用設備 被害なし 被害あり 箇所( ) ・避難経路の確保 被害なし 被害あり 箇所( ) ・特記事項 資料1―② (c) 2017 HD MG

緊急連絡・緊急点検

1.

人的被害の確認をせよ

① 現在の出勤者全員の安全確認をせよ →負傷者あり → 応急処置 →災害対策本部(内線1000)に緊急連絡! →負傷者なし → 緊急点検へ 2. 連絡経路を確保せよ ② 病棟電話( 0)が通話可能か確認し,「本部と連絡専用」と張り紙する ※不通の場合は,報告は「伝令+メモ(内容と時刻を必ず記載)」で行うこと 3. 緊急点検を実施せよ ③ 診療に影響を与えるような施設 ・設備損傷の有 無について緊急点検を行う ④ 同一階の病棟・部署と協力して点検・対応・復旧に当たる 地震 2/3 4. 物的被害を確認・点検せよ ※部署の 診療機能に影響 があると推測する場合, 本部へ一報 ( 内線1000 )する ⑤ 確認・点検箇所は,以下の通り ・内線電話の通話状況 ・壁,天井,床,窓,扉などの損壊 ・上 下 水 道 の 破 損 ( 天 井 か ら の水 漏 れ な ど ) , 水 道 の 使 用 状 況 ・電気の使用状況 ・電子カルテの使用状況 ・診療用設備 5.「状況報告書 (地震 3/3) 」を使用し,状況を本部に報告せよ

責任者

(9)

資料2―① (C)2017 HD MG

初期消火

スタッフ1(第1発見者)

スタッフ2(応援職員) 責任者

1.「火事です

!」と叫べ

2. 火元の患者を廊下へ避難させよ

3. 自分の安全を確保せよ

•ヘルメット・マスクを装着 •煙に注意! (タオルなどで口鼻を覆え! 姿勢を低くせよ!) • 排煙装置を起動!

4.

消火器

5.

防災センター勤務員の到着まで作業を続けよ

6. 作業を受け渡したら,責任者へ報告せよ

火災 1/5 • 天井 に達する火災は “延焼” •「延焼中」と大声 で 叫 び ,責任者に報告せよ • 部屋の扉を閉めて 退避せよ

解 説

 赤枠(2番目に濃い色) ・橙枠(薄い色) ・黒枠(一番濃い色)に順に 枠の線の太さや文字の大きさを変化させたり、灰色の背景を追加したり して、最初に行う活動と行動を強調している。赤枠内の行動が終わらな いうちは、 橙 枠 には 移 らないが (1、 3、 4とはいかない) 、 同 じ 枠 内 の 行動の順番は問わない(1、 2 、3でも1、3、 2 でも状況に合った行 動であれば OK) 。

火災発生時の動き

(10)

資料2―② (C) 2017 HD MG

避難・誘導

スタッフ1(第1発見者)

責任者

1. 避難路を確認せよ

同一階の職員と協力せよ

• 一時避難場所へ独歩患者・家族を誘導 • 防火扉を閉める • 排煙設備を起動 • 火元より遠い非常階段を確保

. 責

• 「避難路の確保完了!」 •「防火扉・排煙設備の稼働確認!」 火災 2/5

3. 応援職員に指示せよ

• 防 火 扉 ・ 非 常 階 段 の 扉 の 前 に 誘導 員 を 配 置 • (1)患者の搬送,(2)移動後の見張り・案内 4. 患者を誘導せよ (二区画水平移動) • 常に声をかけること 「避難路はこちらです」 「落 ち 着 い て 避 難 し て く だ さ い」 「姿勢を低くして避難してくださ い」 「タオルや布を,口にあてて避難してください」 • 火元に近い患者から移動 • 防火扉は人が通る時のみ開閉 資料2―③ (C)2017 HD MG スタッフ1(第1発見者)

責任者 5. 避難の鉄則 • まず 水平二区画 避難(防火扉を2つ分,同一階反対側病棟へ) • 階段を使った地上への 下向きの避難 は, 本部の指示後 が原則 • 避難は,火元に近い患者から行う 独歩 患 者 , 護 送 患 者 , 担 送 患 者 の 順 に 行 う • 避難階段は火元から同一階二区画外の階段を使用する 7. 避難時の注意点 ① 人工呼吸器装着あり ッ ド ま た は 車 イ ス に 酸 素 ボ ン ベ を 用 意 し , 応 援 者 を 待 つ ② 酸素使用中 ッ ド ま た は 車 イ ス に 酸 素 ボ ン ベ を 用 意 し , 応 援 者 を 待 つ ③ 点滴施行中 滴 は 抜 針 せ ず , ク レ ン メ を ク ラ ン プ す る ( カ テ コ ラ ミ ン 系 の 薬 品 は ク ラ ン プ し な い ) ベッドで避難する場合は点滴台をベッドの足元にしっかり固定 輸液ポンプ使用中の場合は,可能なら外し自然滴下て ゙ 調節 ( 外 せ な い 薬 品 は 輸 液 ポ ン プ ご と 避 難 す る ) ④ドレーン・チューブ挿入中は原 則ク ランプをする 患者の体(頭・体幹)に排液バッグごとテープでしっかり固定する ⑤ 牽引中 重錘を外し,シーネ固定を行う ⑥ 脊髄損傷あり フィラデルフィアカラー,マックスベルトなどの固定具を装着する ⑦ コミュニケーションに「支援を必要とする」患者さん ゆ っ く り 」 「 は っ き り 」 「 短 く 」 「 具 体 的 に 」 状 況 を 伝 え,「やさしく」避難誘導 火災 3/5

避難方法

6. 避難優先度を配慮 病棟勤務者が【患者の(1)救護区分 +(2)在室場所】 を考慮し, 避難の優先度を決定,応援者へ指示する

(11)

資料2―⑤ (C)2017 HD MG

チェックリスト

スタッフ1(第1発見者) スタッフ2(応援職員)

6. 以下の項目が, すでに 行われたことを再チェックする □ 火災発生場所を確認し,防災センターへ通報(消火栓の電話) □ 防 災 セ ン タ ー 職 員 が 初 期 消火 の 応 援 に 来 て い る か □ 防災センターからの情報を自部署のスタッフに伝達したか □ 火災状況の変化を防災センターに報告(消火栓の電話) (防災センター職員がいれば、逐次行っていることを確認すること) 7. 避難 準備 を開始する □ 現在の患者数の確認(独歩・護送・担送) □ 避難誘導の責任者を任命(黄色いメガホンを持たせる) □ 避難経路の確認とその指示 □ 避 難 時 の 患 者 の 安 全 対 策 の確 認 ・ 指 示 8. 本部 からの「避難 指示 」の 後 に,避難を開始する □ 患者の避難の最終確認とその人数の把握 □ 病棟内の逃げ遅れの確認 □ 酸素配管コック・酸素バルブの元栓の閉鎖 □ 各部屋の扉・防火扉の閉鎖の確認 □ 入退院伝票・入院台帳の持ち出し 火災 5/5 9. 自衛消防本部(防災センター )に 最終状況を報告 (内線5100) その後,「状況報告書(地震3/3)」を持参する 資料2―④ (C) 2017 HD MG

確認・通報・指示

スタッフ1(第1発見者) スタッフ2(応援職員)

火災 4/5

1. 火災場所を確認せよ!

火災・ガス漏れ表示機を見ろ!

2. 火災を通報せよ!

室内消火栓の非常電話(防災センター直通) 「火事です. 病棟 室から出火しました. 応援お願いします」

3. 自病棟内に放送を流す

(落ち着いて,ハッキリと) 「お知らせします.ただいま火事が発生しています. 職員の誘導に従って行動してください」 (繰り返す) 「お知らせします.ただいま火事が発生しています. 職員の誘導に従って行動してください」 4. 指示出しに専念する □ 自分かリーダーであることを示す □ リ ー ダ ー 用 ヘ ル メ ッ ト の 着 用 , 持ち 出 し 袋 を 背 負 う □ ナースステーションから離れない □ スタッフの安全の再確認(ヘルメット・マスク着用確認) □ 応援職員の振り分け(初期消火・避難誘導・安全管理) 5. 病棟用チェックリストを確認する(火災5/5参照)

参照

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