• 検索結果がありません。

論文執筆の技法

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "論文執筆の技法"

Copied!
12
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

‘12論文執筆の技法 はじめに 学部学生は、所属するゼミナールによっては卒業の要件として卒業論文を提出しなければなら ないかもしれません。また、大学院生は修士の学位を取得するために修士論文を書かねばなりま せん。心に留めておいてほしいのは、学部学生は大学の 4 年間で学んだ成果の集大成、総決算と して卒業論文を、大学院生は2 年間の研究成果をまとめるために修士論文を作成するということ です。 論文とは まず、論文とは一体何であるか考えてみましょう。一口に論文といっても、専門度の高い学術 論文、卒業論文、修士論文、小論文など様々な形のものがあります。形は様々ですが、論文とい うのは「ある問題についての、自分の主張をなんらかの調査に基づいて、合理的な仕方で根拠付 けようとする、一定の長さの文の集まり」(小林康夫、船曳建夫編『知の技法』東京大学出版会, 213 頁。)ということができるでしょう。この定義にしたがえば、自分の主張のないもの、すなわ ち一冊の本や一編の論文をただ要約しただけのもの、他人の意見を引用して並べただけのものは 論文とはいえません。また、データ等を使って自分の主張を裏付けしたものでなければ論文とは いえません。 論文作成のプロセスに関しては、一言で語ることはできませんが、単純化してみれば、「問題設 定⇒調査⇒(研究者個人や研究者グループによる)議論・検討⇒論文作成」(同上掲書,213 頁) となります。このプロセスは料理にたとえることができるかもしれません。すなわち、何を作る のか(問題設定)、材料を集める(調査)、調理(議論・検討)、皿に盛り付ける(論文作成)に置 き換えることが可能でしょう。 テーマを決める(問題設定) テーマが決まらなければ何も書くことはできません。日頃から日本経済や企業経営、その他の 自分の専攻分野についてどんなことが問題になっているのかに関心を持つことが非常に重要にな ります。問題になっていることを知るにはそれなりの情報が必要になります。これらの情報を集 めるためにも、新聞や専門の雑誌を幅広く読むことはもちろんのこと、より知識を深めるために その問題についてまとめられている専門書や学術論文を読むことも必要です。論文のテーマは「範 囲を狭めるほど、仕事が良くなり、基盤がしっかりする」という原則がありますが、テーマを選 ぶに当たっては、書き手に与えられた制約(自分の力量や持っている情報の量)も考慮に入れな ければなりません。これらのことを踏まえた上で、ゼミナールや研究室の指導教員に相談してみ るのもいいでしょう。 材料がなければ論文は書けない(資料の集め方、文献の吟味) 資料や文献の収集については、まず選んだテーマについて書かれている基本的なものを集める ことが大事です。書物に関してはいわゆる入門書やハウ・ツーものではなく基本的な専門書を読

(2)

むことをお勧めします。雑誌論文に関しては、ジャーナル(論文集)等に載っている論文がよい でしょう。研究しようとしている分野の最近の研究動向を知ることができるからです。特に、修 士論文のレベルになれば、単行本については『Q&A ~』や『辞典』および簡単に書かれてい る『入門書』、新聞記事や雑誌の特集は、とりあげるテーマに関わる事実を知ったり、それに関す る理解を深めたりするための基本的な知識を得るためにはいいかもしれませんが、あまり論文を 書くための文献には相応しいとはいえません。どのような文献・資料があるのかは学校や専門の 図書館で調べて、収集を行ってください。データ等の一次資料は政府機関や地方自治体の発表し た統計資料を利用するよう努力してください。専門書の中には、これらの統計数字を処理したも のが出ていることがありますが、できるだけ上記の資料、すなわち元の資料に当たり、これを自 分で処理するよう努力してください。現状に関する研究を行うのであれば、最新のデータを用い ることが必須となるのでこういった作業は避けて通ることはできません。できる限り努力するこ と。インターネットを使ってもこれらの作業を行うことができますが、ノウハウの詳細は「テク ノロジーの利用」のところで説明します。 次に、文献や資料を集めただけでは何も始まりません。収集した文献や資料を読んで、それを 自分で解釈して意味を与えることで何か新しいことが生れる可能性が出てきます(これも発明・ 発見といっていいかもしれません)。この作業についても、守らなければならないルールがありま す。例えば、明らかに人の意見であるのに、それをあたかも自分の意見のように装って議論を進 めることや人の意見に関して前後の文脈を無視して一部分を批判するようなことは避けなければ なりません。 論文の構成 実際に論文を書く前にその構成を考えなければなりません。まず、論文の目次を作ることにな りますが、目次はこれから自分が書く論文の設計図といってもいいと思います。設計図があるこ とで仕事の効率性が非常にあがることになるでしょう。また、目次があれば他の人が自分の論文 を読む場合、どこに何が書いてあるのかがすぐにわかります。 経済学や経営学などの社会科学分野の論文形式には大きな違いは見られません。自分で集めた 文献の目次を参考にしたり、学校で発行している学術雑誌(『城西大学経済経営紀要』、『城西経済 学会誌』、『城西大学研究年報』、『城西大学大学院年報』)に掲載されている先生方の論文を参考に したりするのもよいでしょう。 論文の分量(枚数)は卒業論文では 400 字詰め原稿用紙で 30~150 枚程度、修士論文は 400 字詰め原稿用紙で最低でも100 枚(本文のみ、図表は含めない)が目安になるでしょう。 論文の形式は、普通次のような形をとります。 1.表紙:論文のタイトル、卒業年度、学籍番号、氏名を記します。 2.はしがき、緒言、謝辞:大きな本や論文の場合に付きます。 3.目次 4.本文 5.参考文献リスト

(3)

基本的な構成例を次に示しておきます。この他にもいろいろな表現方法があるので論文作法に ついて書かれた本を参考にしてみてください。なお、卒業論文についてはゼミナールごとに分量 や形式が異なることが考えられるので指導教員に確認すること。 例1: 例2: ( )内はページ数を表す。 目 次 …………(ⅰ) 序 章 …………(1) はじめに 第1章 Ⅰ. 第1節 …………(5) 1. 第2節 …………(12) 2. 第2章 Ⅱ. 第1節 …………(20) Ⅲ. 第2節 …………(25) 1. 第3章 …………(35) 2. 終 章 …………(51) おわりに 参考文献一覧 ※ページの付け方に関しては、目次はローマ数字(ⅰ,ⅱ,ⅲ…)、本文・注・文献リストにはア ラビア数字(1,2,3…)とします。本文にページを付け忘れないようにすること。 文章・文体 論文は、読む人にきちんと自分の主張が理解できるように書くことが重要です...............................。したがって、 読む相手に自分のいいたいことが確実に伝わるような文章を書くことが大事で、あいまいな表現 はできるだけ避けるべきです。そのためには、簡潔でまとまった要領のよい文章を書くのが望ま しいことになります。 文体については、「~だ・~である」体を使うべきでしょう。「~です・~ます」体は、受ける 印象がやわらかく、丁寧で親しみがあります。しかしながら、論文は自分の考えを主張し、かつ 相手を説得することが目的でもあるので、「~だ・~である」体のもつ強い響きと説得力が論文の 文体に適しているといえます。この2種類の文体を混在させると、文章の調子(リズム)が崩れ、 非常に読みにくくなります。繰り返すようですが、文体は、「~だ・~である」体に統一すべきで す。 文章を一通り書き終えたら、推敲を行います。ワープロの普及により文章をワープロで作成す る機会(これについては「テクノロジーの利用」のところでも述べます)が増えましたが、漢字 の変換のミスに意外に気が付かないのでチェックする必要があります。推敲の方法ですが、音読

(4)

して文章のリズムを自分で調べる方法もあります。また、他の人(ゼミの指導教員、友人や家族) に読んでもらって、漢字の変換のミスや文章のおかしいところをチェックしてもらう方法もあり ます。 引用の仕方・注の付け方 1.引用の仕方 引用を一切行わずに自前の議論だけで論文を書く人もいますが、多くの場合、論文の議論は他 の人の学説やある事実を示す資料に負う所が大きいといえます。他の人の著書や論文を用いて議 論を進めたり、自分の考えを裏づけたりするときに必ずそれを明記する必要があります。換言す れば、他の人の意見を借りて議論を行ったので、その負債を返す必要が生じるので必ずそれを明 記する必要があるということです。他の人の著書や論文の文章(図表を含む)を引用注記もつけ ずに無断でそのまま丸写しする行為はひょうせつ

剽 窃

と呼ばれ、その著書や論文の作者に失礼なばかりで なく、知的所有権の侵害になります。なお、著書や論文を寸分たがわず丸写しすれば、それは

です(借りたものを返さないのは泥棒と同じです)。これは絶対にやってはならない行為です(知 的所有権の侵害については訴訟にいたるケースもあります)。 このようなルールを守るために引用が行われるわけです。引用の目的は二つのものがあります。 (小林康夫、船曳建夫編『知の技法』東京大学出版会,225 頁。) ① その資料を解釈するために引用する場合。 ② その資料を拠り所として自分の意見を裏付けたり、その資料の適切な表現を利用した りする場合。 さて、引用の仕方ですが、他の人の文章をそのままもってくる場合には「………」(カギカッコ) をつけて、カッコの後ろに注の番号をつけます。他の人の言葉を自分の文章に要約した場合には カギカッコは不要になりますが、文章の終わりに注の番号をつけるのは引用文の場合と同じです。 引用文に自分が特に強調したい部分があれば傍点をつけ、引用文の後に(傍点は筆者)とするこ とができます。 2.注の付け方 卒業論文、修士論文ほどの水準になれば、注(「註」でもよい)は必ず用いられねばなりません。 注をつけるのには主に二つの目的があります。(小林康夫、船曳建夫編『知の技法』東京大学出版 会,227 頁。) ① 本文で行った主張を補足するような場合。 ② 引用した資料の典拠を示す場合。 ①の補足に関しては、補足の意味が非常に幅広くなるために何を書いてもかまいません。例え ば、本文中に書いては、文章がわかりにくくなったり、論証がわき道にそれしまう恐れが出てき

(5)

たりする場合に、それがなくては誤解を招きかねないという場合に注記を行い補足します。補足 を行うのはなぜかといえば、議論をする相手や読者に対しての配慮からです。しかしながら、何 を書いてもかまわないからといってうまく書けないことを注に持っていく、すなわち、注を「ゴ ミ箱」としてはいけません。 注記に関しては、②の場合が最も多くなります。注の付け方ですが、引用した資料の終わりに 11)のような記号をつけ、その番号に対応する注をページごとにつける脚注にするか、本文の終 わり(各章の終わりや各節の終わりでもよい)にまとめます。 次に、引用の典拠の示し方の標準的な方法を整理してみましょう。基本的には、著者名・『著名』 出版社・出版年・ページ数、を示す約束になっています(ただし、この約束事に関しては学界ご とにいろいろな違いがあります。)  和書・単行本 (1)著者名・書名(二重カギカッコ)・出版社・出版年・引用ページ数(~ページまたは~頁の ように示す)の順に示します。 例1:中村隆英『戦前期日本経済成長の分析』岩波書店、1971 年、338 ページ。 (2) すぐ前の注で掲げたものと同じ文献を引用する場合 例:同上掲書、126 ページ。 (3) すでに注であげた文献を繰り返し使う場合。 例:中村隆英、前掲書、58-60 頁。  和書・論文(雑誌論文) (1)著者名・論文名(「 」)・書名(『 』)・掲載雑誌の号数、巻数・出版社・出版年・引 用ページ数(~ページまたは~頁のように示す)の順に示します。 例:酒井利夫「イングランド中世都市衰退論」『商経論叢』第 6 巻第 1 号、大阪学院大学、1981 年、338 ページ。 (2)すぐ前の注で掲げたのと同じ文献を引用する場合 例:同上掲稿、32-35 ページ。 (3)すでに注であげた文献を繰り返し使う場合。 例:酒井利夫、前掲稿、18 頁。  洋書・単行本 (1)著者名・書名(イタリック体にするか下線を引く)・出版地(省略することも多い)・出版 社あるいは発行機関・出版年・引用ページ数の順に示します。

例1:Scholes, Myron S., Wolfson, Mark A., TAXES AND BUSINESS STRATEGY – A Planning Approach, Prentice – Hall, 1992, p8.

(6)

例2: Sally, Jones M., Principles of Taxation for Business and Investment Planning 2001 Edition, Irvin McGraw – Hill, 2001, pp.5-10.(ページが 2 ページ以上の場合は pp. とする。)

(2)すぐ前の注で掲げたのと同じ文献を引用する場合 Ibid., p.280.

(3)すでに注であげた文献を繰り返し使う場合。 Sally, Jones M., Op.Cit., p55.

 洋書・論文

(1)著者名・“論文名”(イギリスではシングルクォーテーションマーク‘ ’がアメリカでは ダブルクォーテーションマーク“ ”が好まれるようです)・雑誌名(イタリック体にするか下線 を引く)・出版時期・該当ページ数のように記します。

例 : Slemrod, Joel, ”A General Model of the Behavioral Response to Taxation,” INTERNATIONAL TAX AND PUBLIC FINANCE, Volume 8, Number 2, March,2001, Kluwer Academic Publishers, pp.120-123. すぐ前の注で掲げたのと同じ文献を引用する場合とすでに注であげた文献を繰り返し使う場合 については単行本の場合と同じです。ただし、単行本の場合は、Ibid., p.280. のように Ibid.を イタリックにしますが、論文の場合はIbid., p.72.のように表記します。(Op.Cit.の場合も同じで す。)  邦訳書も同時に引用する場合

例1:Dixit, Avinash K., The Making of Economic Policy – A Transaction-Cost Policies

Perspective, MIT Press,1996,p.100.(北村行伸訳『経済政策の政治経済学 取引費用アプローチ』

日本経済新聞社、2000 年、88 頁。) 例2:Ibid., p.228.(前掲邦訳書、150 頁) 図表の付け方 経済動向や経営実績の推移や経営戦略のプロセスなどを説明する場合、図や表を用いることで 論文の展開および自論の根拠づけが効果的になります。「百聞は一見にしかず」、すなわち文章で 長々と述べるよりも、視覚に訴えたほうが効率的なこともあるということです。 自分でデータを集め、それをもとに工夫しながら図表を作成するのがよいとは思いますが、他 の資料に載っているものを模写して掲載してもよいことになっています。その場合には、必ず、 オリジナルの出所を明記する必要があります。 図表の上部または下部に番号とタイトルをつけなければなりません。番号は、「第1表」、「表1」、 「表1-1」、「第1図」、「図1」、「図1-1」といった具合につけるのがよいでしょう。例を示 せば、自分で作成した場合(例1)、他の資料からの引用の場合(例2)のようになります。

(7)

例 1

出 所 :Hufbauer, Gary C., U.S. Taxation of International Income; Blueprint of Reform, Institute for International Economics, 1992, pp.72-74、表 4.1.及び表 4.2.より作成。 例 2 図1-1 一般会計歳出の内訳 出所:加藤治彦編『図説 日本の財政 平成13 年度版』東洋経済新報社、2001 年、120 ページ。 文献リストの作り方 論文を書くときに、直接引用したか、あるいは参考とした文献を論文の末尾にあげることを求 められます。知的所有権や情報へのアクセスの確保を目的にこのようなことが行われるわけです。 学界や国などによって作法の違いはありますが、著作者の姓を50 音順(アルファベット順)に並 べて、著名・論文名をあげるのが普通です。同一の著者の著作が複数ある場合には、出版年の古 いものを先にあげることになっています。洋書の著者名については、姓を先に名を後にすること

(8)

が多いです。その場合には、姓の後にコンマをつけます。雑誌論文の場合には掲載ページも表記 することで、自分の論文を見た人が同じ資料を参照する際にわかりやすくなり親切です。 リストは、和書、洋書に分けて、和書は50 音順、洋書はアルファベット順に並べて作りましょ う。また、混在させる形で整理してもかまいませんが、50 音順に並べるかアルファベット順に並 べるか統一して整理するのがよいでしょう。なお、専門書であれば、大体、参考文献のリストは 巻末についています。そういったものを参照するのもよいでしょう。例として、日本語と英語の 文献の整理の仕方をあげておきます。(中国語の文献の整理の仕方ですが、基本的には日本語の場 合と同じでいいと思います。張紀潯『現代中国社会保障論』創成社、2001 年の 577―586 ページ に中国語の参考文献一覧が出ているので、整理の仕方はそれを参考にしてください。) 例 参考文献一覧 (日本語文献) 奥野正寛・中泉拓也「情報化とデジタル化・電子社会」奥野正寛・池田信夫編著『情報化と経済 システムの転換』東洋経済新報社、2001 年、3-40 頁。 金子宏「会社の設立・合併・分割の無効判決の効力の不遡及と租税法律関係」『税経通信』Vol.57、 No.3、税務経理協会、2002 年 2 月、17-24 頁。 中里実「タックス・プランニング」鴨武彦・伊藤元重・石黒一憲編『国際政治経済システム 第 2 巻 相対化する国境Ⅰ』有非閣、1998 年、67-87 頁。 中里実『キャッシュフロー・リスク・課税』有非閣、1999 年。 西野万里『法人税の経済分析』東洋経済新報社、1998 年。 本庄資『国際課税の理論と実務 第6 巻 国際租税計画』税務経理協会、2000 年。 柳下正和「アメリカの対外租税政策の潮流」『城西大学大学院年報』第16 号(Ⅱ)、2001 年、53 -63 頁。 横山彰「法人税の課税ベースと租税政策」武田昌輔編著『企業課税の理論と課題』税務経理協会、 1995 年、23-42 頁。 (英語文献)

Eden, Lorraine , Taxing Multinationals: Transfer Pricing and Corporate Income Taxation in North America, University of Toronto Press, 1998.

Granwell, A. W. and Bobbe Hirsh, ”The Super Royalty: A New International Tax Concept” TAX NOTES ,15 December, 1986, pp.1037-51.

Sally, Jones M., Principles of Taxation for Business and Investment Planning 2001 Edition, Irvin McGraw – Hill, 2001.

Scholes, Myron S., Wolfson, Mark A., TAXES AND BUSINESS STRATEGY – A Planning Approach, Prentice – Hall, 1992.

Slemrod, Joel, ”A General Model of the Behavioral Response to Taxation,” INTERNATIONAL TAX AND PUBLIC FINANCE, Volume 8, Number 2, March,2001, Kluwer Academic

(9)

Publishers, pp.119-128.

Smith, Gordon V. and Parr, Russell L., Valuation of Intellectual Property and Intangible

Assets, 2nd ed.,1994(財団法人 知的財産研究所訳,菊池純一監訳『知的財産と無形資産の価

値評価』中央経済社,1997 年)

Willson, Peter G. “The Role of Taxes in Location and Sourcing Decisions”, Giovannini, Alberto, Hubbard, Glenn R., Slemrod, Joel, ed., Studies in International Taxation, The University of Chicago Press,1996, pp195-234. テクノロジーの利用 コンピュータを用いて情報を処理する機会が増えましたが、論文の作成にもこういったテクノ ロジーを応用することが可能になっています。文章の作成に関しては、ワードや一太郎などのワ ープロソフトを用いますが、原稿用紙に比べると編集が非常に容易になったといえます。編集が 容易になったことを利用すれば、資料がかなり集まっている章から書き始め、カット(切り取り) &ペースト(貼り付け)やコピー&ペーストなどを使って、あとで順番に並べることができます。 また、エクセルなどの表計算ソフトを用いれば、グラフの作成が簡単にできます。 資料の収集に関しては、どのような本や論文があるかはインターネットで検索することも可能 です。インターネットにアクセスすることで、官庁や企業、公共機関のウェブページから最新の データを得ることができるようになりました。しかしながら、注意しなければならない点があり ます。ウェブページの情報は更新の頻度がとても高く、自分が得た情報が次の日にはなくなって いる可能性もあります。自分が得た情報に再度アクセスできないということは、その情報はもの ごとを証明する根拠になりえないということがいえるでしょう。また、ウェブ上で公開されてい る情報は、自分の研究業績を広く一般に広めること(場合によっては趣味の延長)を目的にして いることが考えられることから、その人の著作(著書や論文など)の原資料に当たり、そこから 引用するよう努力してください。他人のウェブサイトに掲載されている文章をコピーして、自分 の論文に貼り付けるようなことは決してしないこと。これは、テクノロジーの悪用です。このよ うなことが、コンピュータを利用することで容易になっていますが、論文は自分で書く(文章を 自分で入力する)ものです。 また、手にできる情報量が増えるということは、「使える情報」が増えるのと同時に「使えない 情報(「ゴミ情報」)」も増えるといえます。情報をフィルタリングし、「使える情報」と「使えな い情報(「ゴミ情報」)」に選別し、使えないゴミ情報は捨てるという技術を身に付けることが大事 になります。 おわりに 論文の作成に関する約束事やルールについて整理をしてきましたが、約束やルールは必ず守ら れねばなりません。形式のしっかりした論文を真似して書いてみるのがいいでしょう。また、基 本的なことですが、わからない点が出てきたら、指導教員やわかる人に聞くようにしましょう。 わからないまま仕事を進めると、盗作、剽窃といった意外な落とし穴にはまります。以上のこと

(10)

に留意して、

Let’s try!!

以下に役立ちそうな本を一部ですがあげておきます。 論文の作法に関する本 本学『講義要覧』「Ⅲ.卒業論文の書き方」。 小林康夫・船曳建夫編『知の技法』東京大学出版会、1994 年。 小浜裕久・木村福成『経済論文の作法 勉強の仕方・レポートの書き方』日本評論社、1996 年。 ウンベルト・エコ著、谷口勇訳『論文作法 調査・研究・執筆の技術と手順』而立書房、1991 年。 文章の書き方についてのマニュアル本 野口悠紀雄『「超」文章法』中公新書。 情報の整理の仕方、効率的なインターネットの利用法に関する本 野口悠紀雄『「超」整理法』中公新書。 野口悠紀雄『続「超」整理法・時間編』中公新書。 野口悠紀雄『「超」整理法3 とりあえず捨てる技術』中公新書。 野口悠紀雄『パソコン「超」仕事法』講談社。 諏訪邦雄『情報を捨てる技術 あふれる情報のどれをどう捨てるか』講談社ブルーバックス、2000 年。 石橋太郎、遠山弘徳、柴田透『はじめよう インターネットで経済学』日本評論社、1998 年。

(11)

ハーバード方式(Harvard referencing)のススメ

ハーバード方式(Harvard referencing)とは、かつて本文中や各ページの脚注に散在させていた[参 考文献、参照文献]の書誌を論文末尾にまとめて列挙し、その順序を著者姓と発行年の昇順とし、 本文での言及を(著者姓、発行年、ぺージ)のみで行う方法である。 ===本文の例=== * ページ番号とページ範囲は、その文献全てが参照される場合には省略される。著者の苗字は記 述される文中に表れる場合は、かっこ内では省略される。これは次の様な例の場合である。 ** 「ジョーンズは外傷手術分野を改革した(ジョーンズ 2001, pp. 1-999)」→「ジョーンズ(2001) は外科手術分野を改革した」 * 2 人か 3 人の著者を参照する場合は、「and」や「&」を使用して記述する。例えば(Author, Smith, and Jones 1991)、(Author, Smith & Jones 1991)の形である。4 人以上の場合、「~ら」(''et al.'') を使用して記述する。例として次の様になる。(Author ''et al.'' 1992)

* 出版年が不明の場合、「不明」("n.d.":no date of publication の略)と記述する {{Harv|科学 技術振興機構|2007|loc=4.3.4 (3)}} 。例:(Deane n.d.)。[[重版]]された参考文献を参照する場合 は、かぎ括弧に元の出版年を記述する。例:(Marx [1867] 1967, p. 90)。 * もし、参照した複数の文献に、同一著者で同一出版年のものが存在した場合、先に発行された ものから順番にアルファベットの添え字を出版年につける。例:2005 年の場合、最初のものを 2005a、2 つ目を 2005b とする。 * 参照は引用の直後に挿入するか、その文末の句点の前に置く。ただし、複数の文章にわたって 引用を行なった場合は、句点の後に置く。 * 書誌事項は論文の末尾の章に、日本語の文献の場合は五十音順で、欧文の場合はアルファベッ ト順で列挙する。ただし、技術論文の参照の場合、アルファベット順ではなく、登場順に記述さ れる場合もある。これらの記載は、「参考文献」("References")や「参照文献」("Works Cited") に置かれる。ただし文献目録(biblography)は、本文から参照されていない非言及文献まで含む ことがある点で、参照文献(works cited)や参考文献とは異なる。 * 参照は本文と同じ[[フォント]]で記述する。バリエーションとして、使用する分野によりフォン トの記述に関してのルールが存在する場合もある(例えば、書名をイタリック体にする、論文誌 の号数をボールド体もしくはアンダーラインを使用する等)。 === 書誌の例 === ● 本の書誌の例としては、次の形になる。

(12)

小林太三郎(1968)「広告管理の理論と実際」同文舘。 佐々木吉郎(1937)「広告経済総論」東京中央書房。

Smith, J. (2005a). ''Harvard Referencing'', Wherever, Florida:Wikimedia Foundation. ISBN 1-899235-74-4.

Smith, J. (2005b). ''More Harvard Referencing'', Wherever, Florida:Wikimedia Foundation. ISBN 1-899235-74-4. ● 論文の書誌の例としては、次の形になる。 青木幸弘(1989)消費者関与の概念的整理:階層性と多様性の問題を中心として」商学研究、3 7。 西尾チヅル、竹内淑恵(2006)「消費者のエコロジー行動とコミュニケーションの方向性」、日経 広告研究所報、Vol.230。

Smith, John Maynard. (1998). The origin of altruism. ''Nature'' 393: 639?40.

●新聞記事の書誌の例としては、次の形になる。 NIKKEI NET(2009.11.20.)http://www.nikkei.co.jp/ Bowcott,O.(October18,2005).

[http://www.guardian.co.uk/animalrights/story/0,11917,1594716,00.html "Protests halt online auction to shoot stag"], ''Guardian''.

もし、記事がオフラインのものである場合、次の形になる。 日本経済新聞(2009.11.20.)

* Bowcott, O. (2005). "Protests halt online auction to shoot stag." ''Guardian''.

== ハーバード方式と解説文の記述 ==

ハーバード方式は解説文を記述("content notes")する「注」を併記する。その際、注の後に、 参考文献の記述("reference notes"、文章記述式の参考文献)をする。(ハーバード方式では解説 をページ下の「脚注」で示すことも認めている。)

参照

関連したドキュメント

日林誌では、内閣府や学術会議の掲げるオープンサイエンスの推進に資するため、日林誌の論 文 PDF を公開している J-STAGE

管理画面へのログイン ID について 管理画面のログイン ID について、 希望の ID がある場合は備考欄にご記載下さい。アルファベット小文字、 数字お よび記号 「_ (アンダーライン)

 

奥付の記載が西暦の場合にも、一貫性を考えて、 []付きで元号を付した。また、奥付等の数

奥付の記載が西暦の場合にも、一貫性を考えて、 []付きで元号を付した。また、奥付等の数

図表の記載にあたっては、調査票の選択肢の文言を一部省略している場合がある。省略して いない選択肢は、241 ページからの「第 3

この標準設計基準に定めのない場合は,技術基準その他の関係法令等に

この標準設計基準に定めのない場合は,技術基準その他の関係法令等に