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症例 60 代女性 主訴右耳鳴り 13 年前 甲状腺がん手術 1 ヶ月前より右耳鳴りが出現した為 某耳鼻科より放射線科に紹介された 3 年前にも頭痛の精査のため 放射線科で頭部 CT を実施しており 異常を認めていない 当院入院時 : 神経学的異常なし 血液検査と検尿など異常なし

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(1)

第70回島根画像診断研究会_2013年11月14日(木)_ホテル宍道湖

松江市立病院 放射線科 提示

(2)

症例 60代女性

主訴 右耳鳴り

• 13年前、甲状腺がん手術

• 1ヶ月前より右耳鳴りが出現した為、某耳鼻科より放

射線科に紹介された。

• 3年前にも頭痛の精査のため、放射線科で頭部CT

を実施しており、異常を認めていない。

• 当院入院時:神経学的異常なし、血液検査と検尿な

ど異常なし。

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T2強調 T1強調 FLAIR

CISS CISS反転MIP MRA元画像

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診断

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所見のまとめ

• 脳梗塞や脳出血はない. • 内耳道の左右差もない. • 錐体部の腫瘍も認めない. • 内頸動脈の走行異常もなさそう. • 右外頚動脈が拡張している. • 右海綿静脈洞に左にはない血管性の陰影がある. • 眼窩内の血管の拡張はない.

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外頚動脈-海綿静脈洞内動静脈瘻

• 海綿静脈洞内には,内頸動脈から静脈洞へのCCFが一般的である. • 眼球突出,結膜充血,複視,視力低下,拍動性雑音を呈することがある. • 上眼静脈または下眼静脈への逆流が多い前方型と上下錐体静脈洞-横・S状静脈洞,内径静脈洞への逆流が多い後方型に分類され,後者で は拍動性雑音を呈するといわれている.本症例は,血管造影で,後方型 と確認された. • Barrowによる分類.A型:内頸動脈本幹に動静脈短絡を形成する直接型. B型:内頸動脈硬膜枝,C型:外頚動脈硬膜枝,D型:内頸・外頚動脈両方 の硬膜枝が関与する間接型で,硬膜動静脈瘻の4型がある. • 本症例はC型と考えられる. • 外頚動脈の塞栓術による耳鳴りは消失し,経過観察のMRAでもAVFは閉 塞している.

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硬膜動静脈瘻DAVF

• DAVFは硬膜血管が関係し、硬膜とその周囲に発生するAVMであり。頭蓋内 AVMの10-15%と言われている。 • 発生頻度 本邦0.29人/10万人/年。欧米0.15-0.16人/10万人 • 海綿静脈洞部の頻度が46%(欧米では横・S状結腸静脈洞が最多60-70%) • 年間出血率1.8%、錐体静脈洞と直静脈洞の病変、静脈瘤合併例は出血す る危険が高い。 • 海綿静脈洞部のAVFは、血管内治療が第一選択で、成功率は経動脈的は 62%、経静脈的は78%。

(23)

耳鳴りということばには,血管性雑音

も含まれると気づくことが大切である.

• MRIでは,MRAの元画像にも重要な情報があることが多い. • MRAの斜め冠状断MPRは,サイフォン部の異常を発見し やすい.当院では,ルーチンに作成しており,内頸動脈の拡 張か,動脈瘤かの確認に非常に有用である.今回は,外頚 動脈の拡張や,海綿静脈洞への連続性の診断に有用であっ た.

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第70回島根画像診断研究会_2013年11月14日(木)_ホテル宍道湖

島根県立中央病院 放射線科 提示

(26)

【現病歴】

数日前から微熱,四肢の紅斑あり.

2日前から39℃の発熱,腹痛・下痢・関節痛出現.

【症例】

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【血液検査】

T-BIL 1.2

AST 72 ↑ ALT 68 ↑

LDH 217

LAP 35

γ-GTP 71 ↑

UN 6.7 Cre 0.66 AMY 28

WBC 9400 Hb 10.5 Ht 31.2 PLT 21.4

CRP 25.05 ↑

【尿検査】

異常なし

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【解答】

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(35)

CT

SMA、SMV周囲の脂肪濃度上昇

(36)

CT②

背部の皮下組織の一部に濃度上昇 MPRでもSMA,SMV周囲に濃度上昇

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画像から

腸間膜脂肪織炎、皮下脂肪織炎

の所見

「腸間膜脂肪織炎」で検索(google、今日の診療など)

急性膵炎後、腹部手術後、外傷、アレルギー、薬剤性、

細菌感染、大腸癌などの消化器腫瘍、悪性リンパ腫、

膠原病など原因は多彩

(38)

皮下結節

腸間膜

脂肪織炎

鑑別疾患

• 悪性リンパ腫(T細胞性リンパ腫)

• 膠原病

• 感染症(細菌、結核など)

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病理所見

(皮膚生検)

A B C • 皮下脂肪への炎症細胞浸潤 • 炎症細胞の主体は組織球、リンパ球 • 異型なリンパ球は認めず • 乾酪性肉芽腫、ラングハンス巨細胞 は認めず

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【解答】

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Weber-Christian disease(WCD)

<疫学> 20~40歳代女性に多い 頻度:本邦で年間約10例が報告されている <症状・検査> 発熱、有痛性皮下硬結を中心とした全身症状を呈する 皮下硬結は腰臀部や四肢に好発 重症例では播種性血管内凝固(DIC)を生じることもある 確定診断には皮膚生検が必要 <病態> 再発性非化膿性結節性脂肪織炎 脂肪細胞の変性を伴う炎症細胞、脂質貪食マクロファージの浸潤が特徴的 脂肪織炎は皮下脂肪のみならず, 全身の内臓脂肪織に及びさまざまな症状を引き起こす 自己抗体が証明されない点や, 障害の発生部位が結合織や血管でない点が自己免疫疾 患と異なっており, その病因はいまだ不明 <治療> ステロイド全身投与(重症例にはパルス療法) ステロイド抵抗例にシクロスポリンが奏功したとする報告がある

(42)

WCDの約6%に消化器、

腹部症状を呈する

CT値は病期により変化し,

初期には脂肪のCT 値に

近いlow densityを呈する

が,線維化が進むとCT値

は上昇してくる

(43)

Take home massage

(44)

参考文献

1) Mata JM, Inaraja L, Martin J, et al:CT features of mesenteric panniculitis. J Comput Assist Tomogr 1987(11):1021―1023,

2) 追矢秀人 大川清孝ら:腸間膜脂肪織炎による腹痛を主訴とした Weber-Christian病の1例:日消誌 1999,96(11):1281-1284

3) 武田克之,滝脇弘嗣:Weber-Chiristian病.日本臨床増刊号 1993,51:1044-1047

4) Ogden WW, Bradburn DM, Rives JD : Panniculitis of the mesentery. Ann Surg 1960, 151 : 659

5) Durst AL, Freund H, Rosenmann E, et al : Mesenteric panniculitis. Review of the literature and presentation of cases : Surgery 1977, 81 : 203-211

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第70回島根画像診断研究会_2013年11月14日(木)_ホテル宍道湖

島根大学 放射線科 提示

(47)

40代 男性

検診のGIFで、

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診断

(55)

所見のまとめ

・胃噴門部近傍の境界明瞭な腫瘤 ・胃との明らかな連続性はみられない ・CT、MRIで腫瘤の形が異なる →柔らかい腫瘤 ・造影CTで高濃度だが、MRI T1WIで均一な高信号 →粘稠な物質あるいは高蛋白濃度液体、亜急性期血腫など

嚢胞性腫瘤>充実性腫瘤

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軟骨や気管支腺を嚢胞壁に持ち、 内腔は多列線毛上皮で覆われている

(58)

診断

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気管支原性嚢胞

・65~90%は縦隔に生じ、まれに心膜や胸腺、横隔膜や頸部、 腹腔内に生じる。 ・内容液は気管支腺からの分泌物で粘稠なため、CTで高吸収、 T1強調像で中~高信号を呈し造影効果の判定が困難となるこ とがある。 ・まれに出血や感染の合併によりサイズが増大し、周囲臓器へ の圧迫症状をきたすことがある。 ・悪性腫瘍合併の報告もあり治療としては摘出術が選択される ことが多い。

(60)

鑑別

• 消化管重複嚢胞

T1WIで高信号を呈しうる

多くは乳児や小児でみられる

嚢胞壁が比較的厚い

• 血腫(亜急性期):T2WIでの信号が低い

• リンパ管腫:T1WIでの信号が高い

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第70回島根画像診断研究会_2013年11月14日(木)_ホテル宍道湖

出雲市立総合医療センター 放射線科 提示

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症例 :

80歳代男性

主訴 :

39度の発熱、体重減少

現病歴: 1ヶ月より体重減少、倦怠感、頚部の疼痛

あり。39度台の発熱を頻回に認め当院内

科紹介となる。

理学所見: 左頚部に柔らかい腫瘤を触知。

反回神経麻痺なし。

既往歴: 特記すべきことなし。

家族歴: 特記すべきことなし。

(64)

WBC

24,300

/μl

RBC

294 10

4

/μl

Hb

7.8

g/dl

AST

74

U/L

ALT

71

U/L

CRP

18.7

mg/dl

G-CSF

171

pg/mL

(ELISA法、正常値 39.0 pg/mL以下)

血液検査所見

(65)

横断 冠状断 矢状断

(66)
(67)
(68)
(69)
(70)

診断

(71)

病理診断

Anaplastic thyroid carcinoma

(甲状腺未分化癌)

(72)

199g

10.5x6.3x5.5cm

(73)
(74)
(75)
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異型の強い多形細胞の増生。大型核や多核の細胞もみられる。

(77)

病理診断

Anaplastic thyroid carcinoma

(甲状腺未分化癌)

(78)

辺縁部分には非腫瘍性の甲状腺組織の 巻き込みがみられる。

(79)

診断

(80)

治療経過

• 受診1ヶ月後に手術。 甲状腺全摘術+前頚部郭清 pT4bN1bMx • 手術後2週間めより 約1ヶ月かけて外照射50Gy • 治療後、約2週間後 WBC 4,820/μl CRP 1.96mg/dl ー ADL低下にて施設入所 • 初診から約1年後に発熱にて再入院。肺転移、縦隔リンパ 節転移を認めた。 • 再入院より1ヶ月後に死亡される。

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甲状腺未分化癌

特徴 甲状腺悪性腫瘍の2~5% 好発年齢 60~70歳代 (若年者には極めて希) 男女比 1:1.3 分化型甲状腺癌からの脱分化で発生するものあり 症状 急速に増大する頚部腫瘤 嗄声、嚥下障害、疼痛、体重減少、呼吸困難、喘鳴 検査所見 サイログロブリンは上昇しない

(83)

甲状腺未分化癌

予後 平均生存期間 6ヶ月 (2年以上の生存は希) 鑑別診断 甲状腺島状癌 甲状腺悪性リンパ腫 甲状腺髄様癌

(84)

甲状腺未分化癌

画像所見 大きな低濃度腫瘤 壊死 74% (他の甲状腺腫瘍では壊死は希) 石灰化 88% 所属リンパ節転移 84%(その半数に壊死を伴う) 放射性ヨードは集積しない FDGが強く集積する (感度 100%)

(85)

G-CSF産生甲状腺癌の報告

Kang K, et al. Acute pyelonephritis with anaplastic thyroid carcinoma producing granulocyte colony-stimulating factor. Blood Res. 2013;48:63-6.

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第70回島根画像診断研究会_2013年11月14日(木)_ホテル宍道湖

松江生協病院 放射線科 提示

(88)

80歳代女性

主訴:食欲不振

WBC 9700

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【解答】

(94)

画像のまとめ

• 多房性の囊胞性病変である。

• 管状の形態が一部で見られる。

• 全体的に壁が肥厚して見られる。

• 造影効果が強く、周囲への炎症の波及もある。

卵管卵巣膿瘍?

(95)
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画像のまとめ

• 虫垂軽度腫大あり。

• 虫垂先端に膿瘍あり。

(97)

• 卵管卵巣膿瘍

• 虫垂炎穿孔による膿瘍

外科的触診にて虫垂炎の可能性は低い。

ちなみにちょうど1年前にも、CTにて骨盤内膿

瘍を疑われたが、経過観察で改善している

(98)

経過

• 他医紹介となる。

• 他医にてMRIで卵管卵巣膿瘍確認される。

• まず抗生剤にて保存的治療。

• 経子宮右付属器膿瘍穿刺およびドレナージ

術施行。

(99)

卵管卵巣膿瘍

• 多房性の囊胞性病変として認められることが

多い。卵管の構造を反映した管状の形態が

一部で見られることもある。

• 画像では全体的に壁が肥厚してみられる。造

影効果が強く、周囲への炎症の波及もある。

• MRI

・T2WIにて内容物が膀胱内より信号低下、

DWIでは著明な高信号

・壁の内側面に沿って脂肪抑制T1WIにて線状

の淡い高信号

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参照

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