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美半島と向き合う志摩半島の東端に位置する 漁業や真珠で有名なこの町は 年間 400 万 人以上が訪れる県内有数の一大観光地だが 近年は観光客数が伸び悩んでいるとのことで ある 2 鳥羽市議会現在の鳥羽市議会の議員定数は14 人 平成 23 年 5 月の改選後に会派制が廃止され 情報が全議員に共有され

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議会運営委員会及び議会広報編集委員会等合同視察 報告書

〈議会広報編集委員会所管分〉 平成26年2月26日 富士見町議会 議長 織 田 昭 雄 様 議会広報編集委員会 委員長 佐 久 祐 司 平成25年12月定例会において議決された議員派遣の結果について、下記のとおり 報告いたします。 記 1.調査期間 平成26年2月12日(水)~13日(木) 2.調査場所 三重県鳥羽市議会 三重県明和町議会 3.調査次項 (1) ICTを活用した議会運営について(三重県鳥羽市議会) (2) 「開かれた議会を目指す」議会運営の取り組みについて (三重県明和町議会) 4.参 加 者 議会運営委員5名、議長、副議長、議会広報編集委員4名 事務局1名 計12名 以下、議会広報編集委員会の所管に関する三重県鳥羽市議会での「ICTを活用した 議会運営について」の視察結果を報告します。 ――― 鳥羽市議会の ICT を活用した議会運営の取り組み ――― 【1】鳥羽市の概要 ①鳥羽市 三重県鳥羽市は、本土と4つの有人島(無人島を入れると8つ)からなる人口約2万人の町 である。鳥羽三山と伊勢市・志摩市との市境の山々を控え、海辺は伊良湖水道を挟んで渥

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2 美半島と向き合う志摩半島の東端に位置する。漁業や真珠で有名なこの町は、年間400万 人以上が訪れる県内有数の一大観光地だが、近年は観光客数が伸び悩んでいるとのことで ある。 ②鳥羽市議会 現在の鳥羽市議会の議員定数は14人。平成23年5月の改選後に会派制が廃止され、 「情報が全議員に共有されるようになり議論が活発化。(中略)多様な意見を自由闊達に議 論する風土が根づきつつある」(*1)といった、現状の富士見町議会と共通した議会風土も 見て取ることができる。 その鳥羽市議会において、議会改革の機運が活発化したのは平成19年4月。議会活性 化検討委員会における改革項目の議論から、議会基本条例制定に先立って平成21年秋に 市内18か所で最初の議会報告会を開催し、全会場合わせて460人の市民が参加した。より 多くの会場での開催を求める市民の声を受け、平成22年には36か所で計852人、23年に は37か所で計631人もの参加者を集めている。この全国最多とされる開催数は、有人離島 を含め「47の町内会・自治会があり、集落が点在していること」(*1)によるもので、議会報告 会は夜に開催されることから、離島の会場では泊まりがけで行われるとのことである。 尚、鳥羽市議会基本条例は平成21年7月から検討が開始され、22年12月の定例市議 会にて可決、23年4月から施行されている。北海道栗山町議会や京都府京丹後市議会の 条例を参考に前文と20条で構成され、後に述べるインターネットを活用した全会議の配信は、 同条例の「議会は、本会議のほか、すべての会議を原則公開するものとする」(第4条の2)と の規定に基づき、その導入の背景として自ずと位置付けられているものと考える。 【2】議会ICT化の経緯と現状 ①インターネット活用の手法等について ■全国初のTwitter(ツイッター)による情報発信 議会のICT化で今や全国的な注目を集める鳥羽市議会にとって、その端緒となった最初 の取り組みは全国初のTwitter(ツイッター)による情報発信である。Twitterはホームペー ジと違い、一度フォロー(アカウントの購読登録)すると受動的にツイート(最大140文字の投 稿)を受け取り続けることができ、またリツイート(他人の投稿を自分のタイムラインにそのまま 表示する機能)により情報を拡散しやすい特性があることから、議会ホームページへの誘導 手段として導入の検討が始められた。平成22年2月に正副議長より了承の決裁を受け、報 道に資料を公開。なりすましを防ぐため、Twitter社の日本代理店を通じて公認申請を行い、

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3 公式アカウントであることを証明する「認証済みアカウント」の正式な手続きが踏まれている。 (*2)。 つぶやき(以下、ツイート)の投稿は担当事務局職員が行っており、その都度の決済等は 受けていない。ツイート内容は定例会などの日程、議決内容や議案等のほか、USTREAM を活用したインターネット中継の告知や、議会だよりのリンク掲載も行っている。平成26年1 月現在のフォロワー(購読登録者)数は約1300人弱で、鳥羽市民だけでなく県内外の地方 議員、また議会改革に詳しい学識者などからも多数フォローされるなど、地方における議会 公式アカウントとしては今も高い注目度を誇っている。Twitter開設前のホームページへの アクセス数は17.8/日だったのに対し、開設後は22.0/日にまで増加しており、特に若 年層や関心が薄い層に議会活動を知ってもらう手法として一定の手応えを感じているよう だ。 他にもGoogleが運営するGoogle+での告知や、平成25年1月からは若者を中心に利 用が広がっているLINEでもアカウントの試験運用を行っており、その成果についても今後 注目されるところであろう。 鳥羽市議会のTwitter(左)とLINE(右) ■議会中継の導入 鳥羽市議会では、平成21年9月からケーブルテレビでの録画放送を行っていたが、その 加入率は6割程度に止まっており、「より幅広い層(未加入世帯や若い世代など)に本会議や 委員会等の審議を視聴してもらいたい」との要望が議員から出されていた。その以前にもイ

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4 ンターネット配信が検討されていたものの、他市議会でのシステム構築(業務委託)の実績を 見たところ、イニシャルコストだけでなくランニングコストの負担も非常に大きく、財政的に導 入は非常に困難であると判断された。その後、国の事業仕分けや一部の議会で実証実験的 に利用されていた無料のインターネット放送配信サービスであるUSTREAM(ユーストリー ム)が、議会のインターネット中継として活用できることを事務局で確認し、導入の提案が行 われることになった。 平成22年7月、当時の議会活性化検討委員会で事務局が提案したところ委員からの異 議はなく、同年9月の定例市議会から半年間の実証実験として実施されることが8月の全員 協議会で了承された。USTREAMで生放送の配信が行われる範囲は本会議だけでなく、 常任委員会・特別委員会・議会運営委員会をはじめ、全員協議会や研修会など多岐にわた る(*3)。また、動画投稿サイトであるYouTube(ユーチューブ)にもチャンネルを開設(*4)し て録画を配信しており、生放送を見逃しても視聴が可能である。 ■インターネットサービスを活用した議会中継の成果 平成23年3月までの実証実験の結果、期間中の視聴者数は延べ10,422人、延べ視聴 時間は2,435時間となった(USTREAMの集計情報による)。これに加え、TwitterとUST REAMの連携によって、議会ホームページへのアクセス数は前述の22.0/日から28.0 /日へと、さらに伸びを見せたことから、広報の側面からも十分な成果が得られたと見て差し 支えないものと考える。 もう一つ、インターネット議会中継にUSTREAM、録画配信にYouTubeを活用するメリッ トとして、Webアクセシビリティー(利用しやすさ)が挙げられる。各地の地方議会が導入して いる業務委託により構築されたインターネット議会中継システムは、その多くがパソコンから のアクセスしか想定しておらず、スマートフォンやタブレット端末からの視聴自体がそもそも困 難である。また、FirefoxやGoogle Chromeなど、ユーザーが選択し得るWebブラウザが 多様化している今日においては、パソコンからの視聴ですらプラグイン等の不具合を生じる ことが多々あり、これにより議会中継を視聴しようとする住民の意欲を削いでしまっている可 能性も十分に考えられる。USTREAMとYouTubeであれば、パソコンだけでなくスマートフ ォンやタブレット端末でもアクセスでき、さらにUSTREAM社がリリースしている無料アプリを 使用することで、より快適な視聴も可能である。YouTubeアプリもスマートフォンに標準搭載 されている機種が多いことから、Webアクセシビリティーは極めて高いと言えるだろう。 ■インターネットサービスを活用した配信の課題への対処 無料で使えるツールを活用することによる問題点としては、表示される広告への対処をどう するかという課題が考えられるが、鳥羽市議会では「ソーシャルメディア利用に関する注意

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5 (免責)事項」として、任意で画面などに表示される企業広告が市議会とは一切関係ないこと、 利用者に何らかの損害が生じた場合も責任を負わないことなどを議会ホームページに明記 している。また、USTREAMやYouTubeへのスマートフォンでのアクセスには大量のパケッ ト通信が必要となるため、「パケット通信料定額制の加入契約をしていない場合、通信事業 者から高額な料金請求がくる」点についても、併せて注意喚起している(*5)。尚、有料サー ビスとして企業広告が表示されない放送も可能だが、従量制でクレジット決済が必要である ことから実施しておらず、現状の無料サービスでの運用でも市民からの苦情は特段ないとの ことである。 本会議場の隣室に設置されている映像配信システム (ケーブルテレビ放送とUSTREAM配信の両方に対応) ■議会中継に係る費用について USTREAMでの議会中継を行うにあたっての初期投資は、委員会室用のWebカメラ2台、 USTREAM用の有料配信ソフト2本、その他配線等の資材で計約5万円。ランニングコスト はゼロであり、費用対効果は非常に高いと言える。定例市議会において放送が断続的に切 断し、結果的に録画も分断されてしまったため削除した例も一度だけあったが、これは、ある 議案について記者発表された内容に市民の高い関心が集まって視聴が集中し、サーバー がダウンしてしまったこと、また庁舎内のネットワークがADSLだったことが要因であったため、 現在は議会として光回線を契約している。また委員会室には当初、安価なWebカメラを設置 して定点撮影していたが、平成23年度に議場のカメラも含む設備更新が行われ、現在はH D画質での配信である。本会議、委員会ともにHDカメラで撮影した映像・音声を新設された 映像配信システムに取り込み、テロップ等を付けてUSTREAMの有料配信ソフトを経由して

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6 配信を行っている。尚、本会議ではカメラ操作と配信操作に各1名、委員会は書記1名による 操作で配信が可能とのことである。 ②タブレットの導入と活用手法 ■タブレット導入の経緯 かつては鳥羽市議会も、正副議長室と図書室にWindows XPの古いパソコンが置いて あるだけだったが、庁内LANを経由してインターネット接続されていたにも関わらず、市のセ キュリティーポリシーにより私物のUSBメモリーを使用できないなど、運用面において極めて 使い勝手が悪く、ほとんど使用されていない有り様だったいう。平成23年に議会フロアをす べて無線LAN化した際に、議会費でノートパソコン3台とiPad2台を購入して議員共用とし た。しかし、議会外への持ち出しは禁止だったため、実際にiPadを使用して便利だと感じた 議員から「個人で所有したい」との要望が上がり、議員個々の契約で全員がiPadを所持して いる佐賀県議会と同様の方式を可能にしたことで、平成24年春までに全議員が政務調査費 でiPadの契約を行うに至った。携帯電話会社の「2年間使用で端末は実質無料」というキャ ンペーンを利用し、政務調査費で充当する通信費は月額6,000円程度。平成24年度分は 通信費の全額を政務調査費で賄う議員もいたが、議員活動以外にも使用できることから按 分も検討しているとのことである。 ■本会議等におけるタブレットの活用手法 平成23年に一般質問でのパネル使用の要望が議員から出され、当時は正式に認められ ていなかったことから、県内の市議会を調査。すでに実施されていた津市や松阪市、伊勢市 を参考に「パネル取扱い要領」を制定した(平成24年3月)。要領では、パネルを使用したい 場合、前日までに使用する画像等のA4コピーを議長へ提出するよう定めている。しかし、パ ネルの制作には費用と手間がかかるため簡易な方法を模索した結果、議場内に46インチモ ニター2台を導入し、ノートパソコンやiPadの画面を表示できるようにしたとのことである。 パネルとしてモニターを使用する際は、本会議の休憩中に質問席に設置されているアダ プター(写真)に接続、質問中に「モニターをお願いします」と書記に告げると画面が切り替 わる仕組みで、議会フロアが無線LAN化されているため、その場で示したいホームページ にアクセスし、そのままモニターに表示することも可能である。モニターに表示されるノートパ ソコンやiPadの操作自体は議員自身が行い、使用するパネルの枚数にも制限はないものの、 議事録調製の都合上、動画の使用は認められていない。また、表示した画面の説明につい ても同様の理由から、「この写真のとおり」などとせず、内容を細かく述べることが求められて いる。

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7 質問席のアダプターに接続されたiPadと議場内の46インチモニター 尚、自席へのノートパソコンやiPadの持ち込みについては、まだ全国的に許可の事例が 少なく、審議以外にも使用できるとの理由から議論が続いていたが、最終的に議員のモラル に任せるとの結論に至っている。結果、申し合わせ事項に「パソコン、タブレット端末等の持 ち込みについては、審議に関係のある事項に限り使用することができる」との規定が盛り込ま れることとなったが、いずれにしても本会議を含む会議での使用に際しては、議員としての良 識と自覚が強く問われるのは当然と言えるだろう。 他にも鳥羽市議会では、平成24年からグループウェアを活用した会議の開催通知および 会議資料のメール送信、議会ホームページにも表示されているGoogleカレンダーとの同期、

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8 全議員および議会事務局ならびに執行部の連絡先の共有が行われている。会議の開催通 知や資料等のメール配布については、すでに富士見町議会でも行われているところである が、鳥羽市ではさらに進んで、市議会告示日にホームページへの議案書(PDFデータ)アッ プまで行われており、ノートパソコンやiPadといったタブレット端末を議会審議で活用する上 でのプラットフォームが、ソフト面でも十分に整備されていることが見て取れる。 ■富士見町における課題 この先、富士見町においてタブレット端末等の活用により、議会を含む庁内のペーパーレ ス化を推進するにあたっては、こういったソフト面における環境整備の重要性についても、議 会として執行部側とその認識を十分に共有していくことが求められる。 最後に、Mac製品のパソコンやタブレット端末等で利用できる通話料不要のビデオチャッ トアプリであるFaceTimeは、ビデオ通話での会議参加だけでなく、災害時の通信手段確保 としての役割も期待されており、これもiPadならではの活用方法として記しておきたい。 議案書がアップされた鳥羽市ホームページ *1)『ガバナンス』2012年12月号「変わるか!地方議会139」より *2)鳥羽市議会Twitter *3)鳥羽市議会USTREAMチャンネル *4)鳥羽市議会YouTubeチャンネル *5)鳥羽市議会ホームページより 〈文責 宮下伸悟〉

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