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日中同形の自他両用漢語サ変動詞の使用実態

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Academic year: 2021

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中間鮮の自他

変動観の

使

教科 ・領域教育専攻 言語系コース(国語) 林 秋 虹 E 研究の目的 多くの先行研究で指摘されるように、日本語 と閉じく漢字文化圏である中国人日本語学習者 にとって、日中同形語や漢語サ変動詞を習得す る際、母語による正の影響もあれば、負の影響 もある(庵2008、庵2010、李2006など)。特に、 自他両用の漢語サ変動詞に関しては、自他の区 別がない中国語を母語とする学習者にとって習 得が難しし、と考えられる。 これらの点について、先行研究においては、 主に意味的な側面を中心として、日中同形語も しくは漢語サ変動詞について研究が行われてき たが、日中間形の自他両用漢語サ変動詞の使用 実態に関しては、明らかにされていない。 本研 究では、中国人日本語学習者が漢語サ変動詞を 学習する際に必要とされる基礎的情報を提供す ることを目的として、以下の三つの研究課題に ついて、コーパスを用いて分析を行っ

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Co ①日中間形の自他両用漢語サ変動詞は談話中で 動詞として用いられることが多いのか、 それ とも漢語部分が独立して名詞として用いられ ることが多いのか? ⑫莫語サ変動詞として用いられる場合、自動詞 として用いられることが多いのか、他動詞と して用いられることが多いのか? @洛詞、動詞として用いられる場合、それぞれ どのような物教が見られるか? また、上記の観長からの分析を通して明らか になった使用実態をふまえ、日本語!学習の際に 重要な投創を果たす辞書中の記述について考察 を行ニった。 指導教 員 永 田 良 太

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論文の構成 第l章研究の目的と方法 第 2章先行研究のまとめ 第3章 日中同形の自他両用漢語サ変動詞の使 用実態 第4章辞書の分析と考察 第5章 まとめと今後の課題 E 言語文の概要 第 I章では、先に述べた研究の目的およびそ れを達政するための研究方法について述べた。 第 2章では、先行研究に基づき、日中同形語 の定義を確認した後、日中同形語の習得および 漢語サ変動詞の習得に関する先行研究をまとめ、 残された課題を指摘した。 第3章では、日本語能力誤験1級に要求され る語葉から日中同形語を選別し、日中同形語の リストを作成した。その後、 『新望国語辞典』、 『日本語大辞典』、『明鏡国語辞典』、『岩波国語 辞典』、『新潮現代国語辞典』という 5種類すべ ての辞書で自他両用として認められる漢語サ変 動詞32語を「日中同形語リストJから抽出した。 その 32語を国立国語研究所によって開発され た「現代日本語書き言葉均衡コーノミス(少納言)J における「新聞コーパス (2001年...2005年、約 440万語)Jを資料として用いて検索を行った。 そのうちの高頻度上位10語 (f合併J、「減少」、 「再生J、「破壊」、「反発J、「復興」、「逆転」、「緩 和」、 「復活J、「声明J)について、 先に挙げた三 -185

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-つの観点から当該コーノミスを用いて分析を行い、 それぞれの語の使用実態を明らカヰこした。その 結果、 10語に共通する開敷と個別 の 矧 蜘明 ら かになった。 第 4章では、第 3章の分析結果をふまえ、中 国人日本語学習者が日本語学習の際に用いる日 中辞典

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新日漢辞典』、『岩波日中辞典』、『日中 辞典.D)における言謎について、分析・考察を行 った。その結果、 第 3章のコーパス分析を通し て明らかになった使用実態と辞書中の言謎が一 致する部分と不一致の部分が柄主することが明 らかになった。ここから、今後はコーパスにお ける使用実態のさらなる解明とともにそれを反 映した辞書の言自主が求められることを指摘した。 また、「自他両用Jとしづ記述が行われていなが ら、自他の判別が国難な例が辞書中に見られ

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この点に関して、提示する例文にも留意する必 要がある。 第5章では、第1章で述べられた三つの研究 課題に対する結論をそれぞ、れまとめるとともに、 今後の課題について述べた。 N まとめと今後の善良輔 本研究では、日本語能力試験1級に要求され る 10語の日中間形の自他両用漢語サ変動詞に ついて、新聞コーパスを用いてその使用実態を 明らかにした。その結果を研究課題別に以下に まとめる。 研究課題①: 。動詞として用いられることが多いもの・・・「反 発j o名調として用いられることが多いもの・..

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合 併J、「再生J、「破壊J、「復 興J、「逆転」、「緩 和」、 「復 興J、「声明」 -動詞としての使用と名詞としての使用が同程 度のもの・・・「減品、J 研究課題②: ・自動詞として用いられることが多いもの・・・ 「合併J、「減少」、「反発j、「復興J、「復活」 .他動詞として用いられることが多いもの・.. 「再生J、「破 壊J、「逆転J、「緩和」 研究課題③ : 10語の名詞用法と動詞用法の使用上の矧教 を明らかにした。名詞用法は、単独型としての 使用と複合型と しての使用に分けられる。 単独 型に関して出麦接しやすい助詞を、複合型に関 しては複合要素の接続する位置に着目し、前接 要素、後接要素、前。後接要素のそれぞれの特 徴を明らかにした。動調用法に関しては、自動 詞と他動詞のそれぞれで用いられる場合に使用 されやすい活用形について明らかにした。 本研究で明らかになったように、日中同形の 自他両用漢語サ変動詞のコーノfス中で、の用いら れ方は一様ではなく、それぞれ特徴的な用いら れ方が見られる。特に、動詞として用いられる 場合の自他に関しては顕著な特徴が見られ、「減 少Jや「反発Jが動詞として用いられる場合、 すべて自動詞として用いられている。 一方、 「破 壊Jや 「緩和jが動詞として用いられる場合に は、すべて他動調として用いられている。これ ら4語はいす苛もも自他両用の漢語サ変動詞であ りながら、実際の使用に際してはいずれかの用 法に偏りが見られる。 今後の課題として、本研究で、は新聞コーパス を用いて分析を行ったが、 「新聞」は「書きこと ば」であることに加えて、内容が時事問題と密 接に関わるという鞘設を持つ。従って、そこか ら得られる用例も、例えば今回のコーパス中に 見られた「市町村合併」や 「イラク復興支援J などのように、 その当時の社会的な問題と密接 に関わるものが多い。この点をふまえ、本研究 で得られた結論をどこまで一般化できるかにつ いて、他のコーパスで、も検証してみる必要があ る。 -186

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