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Sjogren症候群における唾液腺炎および間質性肺炎の免疫組織学的検討

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Academic year: 2021

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61 倉橋 直美・水口 美知・肥田野 信 症例;56歳,女.約1年前より前頭部に皮疹あり, 昭和62年8月7日初診.現症;前頭ほぼ正中に6×11 mmの光沢ある鮮紅色の丘疹.表面に毛細血管拡張 (一ト),潰瘍(一),波動(一).転移性皮膚癌と考え生 検施行.組織所見;真皮乳頭層から深層に腫瘍細胞が 膠原細胞で境された大小の塊を形成.核は大きくて明 るく,明瞭な核小体を有し,細胞質は弱好酸性で微細 顯粒状.明らかな腺腔形成はない.PAS染色陽性, Alcianblue染色陽性.免疫組織化学的には, CEA,ケ

ラチン,EMA陽性. NSE, lysozyme, AFP, S−100蛋

白,デスミン,GFA陰性. adenocarcinomaである. 内科での精査では,CA19−9高値,胸部X−P, CTで 異常陰影が認められたが,原発巣は不明.なお皮膚以 外に,右そ径リンパ節と右恥骨に転移巣がみつかって いる.原発巣として我々は,膵癌の可能性を考えたが, 肺癌その他の可能性も否定できず,経過観察を要する.

5.顔面神経鞘腫の1例

(耳鼻咽喉科) 森田 恵・後藤田陽子・永末 裕子・ 高山 幹子・石井 哲夫 (病院病理科)相羽 元彦 側頭骨内顔面神経鞘腫は比較的稀な疾患とされてお り,腫瘍の発育が緩慢なため無症状に経過することが 多く術前に診断されたものは少い.今回我々は,術前 病理検査により神経鞘腫と確定診断された1症例を経 験したので報告した. 症例は72歳の女性で,6年前より流涙があり5年前 より中耳炎をくり返していたが,本年1月右顔面神経 麻痺が出現し当科を紹介された.初診時鼓膜所見で, 鼓室内の腫瘤による鼓膜の膨隆を認め中耳腫瘍を疑い 生検を行った.病理組織検査で神経鞘腫と診断された. このため,全身麻酔下に手術を施行し,乳突洞から中 鼓室に及ぶ顔面神経鞘腫を認めた.顔面神経は,鼓索 神経分岐部の遠位部から膝部まで切除を行い,大耳介 神経を移植した. 腫瘍の病理組織学検査は紡錐型の腫瘍細胞が種々の 方向に束状増殖を示すAntoni A型と疎な網状構造を 示すAntoni B型の混在した神経鞘腫であり,一部に palisading様構造が認められた. 6.甲状腺乳頭癌の組織学的/免疫組織化学的検討 一Basedow病甲状腺を対照として一 (病院病理科)相羽 元彦・平山 章 材料と方法:甲状腺乳頭癌105例の組織像をBase一 dow病甲状腺の二次幽幽増生過程と比較した.結果: 後者の一次炉胞上皮の特徴は①炉胞腔に突出,②円柱 上皮,核間距離の近接,③thyroglobulin(TG)染色 性は多様だがthyroxine(T4)染色性をよ陰性ないし低 い.二次心止の特徴は①一次炉胞より十分小さい,② 核の円形∼扁平化と核間距離の延長,colloidを貯え上 皮は扁平化という成熟過程をとる,③TGとT、の染 色性の解離がしばしば見られる.乳頭癌の組織像は症 例によって(1) 一次気胞型上皮の乳頭状構造のみか ら成る,(2)それに種々の程度の二次炉胞を乳頭構造 内に見る,(3)乳頭構造周囲に二次炉胞の増生を見る, (4)いわゆるfollicular variant,(5)(2)一(4)の 二次炉胞の部位に多数の小一店主胞を形成,(6)一次 沮胞上皮と類似した上皮のslit状の空隙を持っての増 生,が観察される.結論:乳頭癌はBasedow病甲状腺 の一次炉胞上皮または二次炉胞上皮の増生過程と類似』

組織像を呈し,normal and neoplastic counterparts として一方の理解が他方の理解に役立つと思われる. 7.急速に腎機能障害を呈したSLE症例の病理学 的検討 (第4内科) 若井 幸子・湯村 和子・中尾 尚之・ 佐藤 孝子・西川 恵。佐中 孜・ 詫摩 武英・杉野 信博 最近我々は急激に腎機能障害をきたしたループス腎 炎の3症例を経験したので病理組織学的検討を加えて 報告する. ループス腎炎の腎障害を臨床経過より分類すると, SLEの活動性が強く急激に腎機能低下をきたす急速 進行型と,長期間ネフローゼ症候群が続いてからSLE の活動性としてはなく末期腎不全に至る慢性進行型に 分類できる. 今回経験した3症例は,いずれも前者である.この ような急速進行型をとる病理組織学的所見は従来よ り,糸球体病変の強いWHO分類III型IV型にactive lesionのあるものとされてきた.症例1はこの型と考 えられる.症例2は糸球体の管内病変はmildである にもかかわらず管外病変に活動性のcrescentをもつ 所見であった.症例3は糸球体病変に比して問質尿細 管に主な病肇のある例であった,以上より急速進行性 の経過をとるループス腎炎の病理組織型に従来いわれ ている型以外の組織型の存在が示唆された. 8.Sj6gren症候群における唾液腺炎および間質 肺炎の免疫組織学的検討 一367一

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62 (リウマチ痛風センター) 佐藤 和人・宮坂 信之・ 中嶋ゆう子・西岡久寿樹 Sj6gren症候群(Sjs)は系統的な外分泌腺の炎症を 特徴とする自己免疫疾患である.今回,Slsにおいて, 唾液腺炎および間質性肺炎病変を,免疫組織学的に検 討を加えた.方法は,厚生省Sjs診断基準を満たすSjs 患者より生検された唾液腺組織,および経気管支的肺 生検(TBLB)により採取された肺組織を単クローン 抗体を用いた酵素抗体法により染色した.さらに,気 管支肺胞洗浄法(BAL)により得られた細胞の検討を 行った.その結果,唾液腺導管周囲に浸潤する細胞の 多くは,CD4抗原陽性のTリンパ球であり,また,導 管上皮におけるHLA・DR抗原の発現を認めた.さら に,問質性肺炎の病変に浸潤する細胞もCD4抗原陽性 のTリンパ球優位であり,気管支粘膜上皮における HLA−DR抗原の発現を認め,これらの細胞間の免疫応 答が病変形成に重要な役割を果していることが示唆さ

れた.一方,BALにより得られた細胞はTBLBと対

照的にCD8陽性のTリンパ球優位であり,これらの相 違の意義について今後検討が必要と考えられる. 9.急性局所性腸炎の病理組織学的所見 (第2外科)石川 疑心・中川 隆雄・ 鈴木 忠・浜野 恭一 悪心,嘔吐,腹痛など急性腹症を呈する疾患の1つ として腸アニサキス症が知られているが,今回我々は, 面体を認めた腸アニサキス症1例と病理学的に類似し た2症例を経験したので,これらを石倉が唱える急性 局所性腸炎という1つのclinical entityの中でとら え,病理組織学的所見を比較検討した. 3例ともに回腸に限局する浮腫,発赤を伴なう病変 で,組織学的には程度の差こそあれ粘膜の潰瘍,壊死 などは認められず,粘膜下組織を中心とした,浮腫お よび好酸球浸潤を伴なっており,急性浸出性腸炎と思 われた.これらの浸出性病変は一過性で肉芽化するこ となく一過性に吸収されるため,手術適応は限られて おり,その診断には針状腹腔鏡が有用である. 10,1、ight chain deposition disease(LCDI))に

おける分子病理学的解析

(第2病理)豊田 淫乱・梶田 昭 (生化学)萬野 純恵・降矢 榮

全身性light chain deposition diseaseの症例につい

て免疫・生化学的検査を行った.症例は48歳男性.生 前,多臓器(心,腎,肝など)不全をきたしたため全 身性アミロイドーシスが疑われた.剖検を行なうと全 身の諸臓器に好酸性硝子様物質の沈着が認められた. この物質は免疫組織化学的検:査ではkappa light chain由来のタンパクであった.剖検時得られた肝臓 (一70℃,30g)をPrasらの方法に準じてタンパクを抽 出,さらに6M guanidine HCIで可溶化し,クロマト グラフィーで精製,各分画についてSDS−PAGE, im−

munoblottingを行なった. Peak 3, Peak 4の分画に

ついてはアミノ酸組成について検索し,このタンパク をウサギに免疫して抗血清を作製し,AL(kappa 10 例,1ambda 5例)切片について染色した.以上の結果, 宿雨のdegradation patternはAしと似ていた. AL kappaのある例と本訴におけるアミノ酸組成の割合 が類似傾向を示した.AL keppaタンパクと本例のタ ンパクは免疫学的交叉性を示した, 11.心奇形を伴った肺リンパ管拡張症の2剖検例 (第1病理兼第1外科)足立 孝 (第1病理)豊田 智里・寺岡 邦彦・ 金田 良夫・武石 i洵 (母子センター)都 もと子 (心研小児科)里見 元義 (第1外科)新田 質商 1856年Virchowが先天性肺リンパ管拡張症(CPL) を初めて発表し,本邦においても本症例を含め約30例 が報告されている。今回,心奇形を合併したCPLの2 剖検例を経験したので報告する.症例1は生後3日の 男児.生直後より全身チアノーゼあり,胸部X線で reticuloglanular patternを示し,また,総肺静脈還流 異常,両大血管出歯起始,心室中隔欠損,ボタロー管 恵存などの心奇形を合併した.剖検で小葉間,胸膜下 などに著明なリンパ管の拡張を認めたが肺以外の臓器 にはリンパ管の拡張を認めなかった.症例2は6歳の 女児.主訴は心雑音.先天性大動脈弁狭窄および僧帽 弁狭窄と診新され経過観察されるが,腹膜炎を契機に 漫性心不全増悪し死亡する.剖検にて,肺・肝・脾・ 腎などに軽度のリンパ管拡張を認めた.CPLはそのほ とんどが生後2日以内に死亡すると言われているが, われわれの症例2は6年生存であった.これは病変の 程度に起因するものと思われ,本症は従来考えられて いたほど稀な疾患ではないと考えられた. 一368一

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