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集中治療後症候群(post intensive care syndrome;PICS)の看護に関する文献レビュー

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(1)

《総説》

集中治療後症候群(post intensive care syndrome;PICS)の 看護に関する文献レビュー

Literature review of nursing care for patients with post intensive care syndrome

江㞍 晴美

(Harumi Ejiri)1)

  篠崎惠美子

(Emiko Shinozaki)2)

キーワード:集中治療後症候群,post intensive care syndrome;PICS,ICU,看護 Key words:post intensive care syndrome;PICS, ICU, nursing

1)中部大学生命健康科学部保健看護学科 〒487-8501 愛知県春日井市松本町1200番地 2)人間環境大学大学院看護学研究科

受付:2019年7月14日 受理:2020年2月18日

Abstract

The purpose of this study was to examine the literature published in the previous 10 years on the nursing care for patients with post intensive care syndrome (PICS), to elucidate the trends nursing care for patient with PICS and discuss future tasks in Japan.

A search of the literature was conducted using CINAHL, Pub Med and Japana Centra Revuo Medicina.

Searches were limited to the English and Japanese language during the last 10 years. Finally, 14 reports were  identified and groped by similar codes.

The following main grouped could be extracted:“Progressive mobility”, “ICU diary”, “Recovery program and evaluation of program” and “Narrative of experience of after critical care”. The 14 reports included 7 from Northern Europe, 5 from the US and 2 from the Netherlands; there were no reports from Japan.

Based on the results of this study, we consider that trend of nursing care for patients with PICS are;

“Progressive mobility”, “ICU diary”, “Recovery program and evaluation of program” and “Narrative of experience of after critical care”.

The issue of nursing support for PICS in Japan requires that nurses understand PICS and provide long-term follow-up system for patients with PICS. Furthermore, the evaluation of follow-up programs are important. In addition, it is necessary to nurse and multidisciplinary follow-up system.

(2)

Ⅰ.はじめに

集中治療室(intensive care unit;ICU)で治療を受 けた患者の生存退院が増える一方、退院後も継続する 運動機能低下や精神症状などの健康問題と quality of life(QOL)の低下が明らかにされ、退院後の支援の重 要性が述べられた(Modrykamien, 2012)。ICUで治療 を受けた患者の長期的な QOL を改善する重要性と、

ICU滞在中から退院後にも及ぶ多職種による継続的な 支援の必要性から、2010年The Society of Critical Care Medicine の開催において集中治療後症候群(post intensive care syndrome;PICS)の概念が提唱された

(Needham, Davidson, and Cohen et al., 2012)。

その後、国内の動向として 2016年に「日本版敗血症 診療ガイドライン 2016」に ICU-acquired weakness

(ICU-AW)と PICS が盛り込まれた。ICU-AW とは、

ICU入室後に発症する急性の左右対称性の四肢筋力低 下を呈する症候群であり、PICSとはICU在室中あるい は退室後、さらには退院後に生じる身体機能、認知機 能、精神の障害であると定義された(一般社団法人 日 本集中治療医学会,2016)。2017年にはICU-AWを含 めた患者のQOL改善に向けて、集中治療における早期 リハビリテーションのガイドラインが示され(一般社 団法人 日本集中治療医学会早期リハビリテーション 検討委員会,2017)、2018年4月よりICUにおける多職 種による早期離床・リハビリテーションの促進を目的 として「ICUにおける早期離床・リハビリテーション

加算」が増設された(蜂須賀,佐伯,2019)。PICSや ICU-AWの概念の提唱によって、国内のICUで治療を 受ける患者の長期的な QOL改善の重要性に関心が寄 せられ、制度やガイドラインの発展の機会となったこ とがうかがえる。

PICSの症状である身体機能の障害は、廃用性萎縮や 呼吸機能低下などが生じる。ICUで治療を受けた患者 のうち、50〜70%がPICSを発症していたという報告も ある(Myers, Smith, and Allen et al., 2016)。ICUで治 療を受けた敗血症患者 1,143 名の退院後の長期的な身 体機能を調査した研究では、ICU退室 6 カ月後に生存 している患者は 626 名であった。うち 58.4%は自宅で 自立した生活を送っていたが、22.7%は何らかの機能 障害によって自宅で過ごすが介助が必要であり、5.1%

は施設入所かリハビリテーション介入が必要であった

(Yende, Austin, and Rhodes et al., 2016)。認知機能障 害では、主に記憶力、遂行機能障害が生じ、精神障害 では抑うつ、心的外傷後ストレス障害(post-traumatic stress disorder;PTSD)、不安などが生じる。患者の 約 40%に不安および抑うつが認められ,約 70%に PTSD が 認 め ら れ た(Rosendahl, Brunkhorst, and Jaenichen et al., 2013)。これらの症状は、患者のICU 退 室 後、 数 年 に わ た っ て 認 め ら れ る こ と も あ る

(Needham et al., 2012;一二三,2018)。

身体機能、認知機能、精神の障害が生じることによ り、集中治療を受けた患者の退院後の日常生活動作

(activities of daily living;ADL)の低下ならびにQOL

要   旨

目的:集中治療後症候群(post intensive care syndrome;PICS)に対する看護支援の国内外の既存の文献をレビュー することで、国内のPICSに対する看護支援を検討する基礎的資料とする。

方法:CINAHL、PubMed、医学中央雑誌Web版を用いて、過去10年間の英語または日本語の文献を検索し、重複 等を除外して研究目的に該当する14文献を対象とした。マトリックス方式を用いたうえで1編ずつコードとして表 し、類似したコードをグループ分けした。

結果:PICSに対する看護支援は、離床に関する文献(2件)、ICU(intensive care unit, 集中治療室)日記に関する 文献(2件)、継続的支援と評価に関する文献(9件)、集中治療を受けた患者の語りに関する文献(1件)に大別さ れた。14文献の国別では、北欧7件、オランダ2件、米国5件で国内の文献は見当たらなかった。

考察:本研究の結果から、PICSに対する看護の動向として、離床とICU日記に関する内容、継続的支援と評価、集 中治療を受けた患者の語りが行われていると考える。国内のPICSに対する看護支援の課題として、PICSについて 看護師が理解を深めて患者への長期的な支援を行うとともに支援の評価が重要である。また、多職種による継続的 な支援体制の体系化が必要である。

(3)

の低下は容易に推測できる。高齢患者の場合、PICSに よって介護が必要となれば家族への影響が懸念され る。2010年の調査ではすでにICUへ入室する患者の多 くは、70代から 80代であることが明らかにされてい る(今中,林田,村上ら,2010)。超高齢社会を迎えて いる国内において、とくに高齢者のPICSによる症状や ADL低下は、医療機関や介護機関の利用の増加につな がり、ひいては社会保障費の増加にも直結する。

以上のことから、PICSの予防や早期発見および適切 な対応は看護師の重要な役割といえる。PICSは、集中 治療を受けた患者に長期的に症状が及ぶために、集中 治療領域の看護師のみならず、患者の転出先の後方病 棟とその後の転院先や在宅領域でも継続的な支援が必 要である。また、救急で搬送された重症患者の多くは 集中治療室に入室する。したがって、救急部への入室 からICUでの治療を経て日常生活への復帰を目指す患 者のプロセスとして、救急に携わる看護師が集中治療 による患者への影響を認識することは重要である。昨 今の国内でのPICSに対する支援としては、PICS外来 が大学病院の数カ所で開始されたという関係医学会で の報告がある。こうした国内の取り組みに対し、今後 はPICSに対する看護師の関与も期待され、看護師によ る継続的な支援内容を体系化させる必要がある。その ために、まず本研究では基礎的資料となる国内外の PICS に 対 す る 看 護 研 究 に つ い て 体 系 的 な 文 献 レ ビューを行う。文献のレビューによって資料やデータ の傾向を確認することが可能となり、PICSに対する看 護の動向を明らかにすることができ、ひいては国内の PICS に対する看護支援を検討する基礎的資料となる と考えた。

Ⅱ.PICS と類似した概念

PICSと類似した概念として、ICU-AW、サルコペニ ア、廃用症候群、入院関連機能障害などがある。

1.ICU-AW

ICU-AWは、PICSの運動機能障害のうちICU入室中 に生じた重症疾患に起因するびまん性の筋力低下症候 群である(武居,2018)。ICU-AWは、①重症疾患の発 症後に出現したびまん性筋力低下、②筋力低下はびま ん性(近位筋・遠位筋の両者)、左右対称、弛緩性で脳 神経は通常正常であること、③人工呼吸器に依存して

いるなどの診断基準が示されている(武居,2018;蜂 須賀,佐伯,2017)。

2.サルコペニア

サルコペニアは、狭義では加齢による筋肉量の減少 を意味するが、広義ではすべての原因による筋肉量減 少、筋力低下、身体機能低下を示し、ICU-AWも二次 性サルコペニアの範疇に入る(武居,2018)。

3.廃用症候群

廃用症候群は、何らかの疾病により運動制限を余儀 なくされたり、指示されることで身体活動全体が低下 した状態である。低活動あるいは、不活動、無重力状 態で生活したりすることによる臥床などが含まれ、そ の概念は均一ではない。廃用が直接影響を与える運動 器は主に筋肉・関節・骨であるが、これらに生じる変 化は互いに関係し、筋骨格系全体の機能低下を及ぼす。

また、廃用は呼吸器や消化器・精神機能にも生じ、こ れら諸症状を含め廃用症候群という(井出,2014)。不 動化による廃用性筋萎縮は、ICU-AWやPICSの概念が 提唱される以前から、身体的活動の減少により引き起 こされる二次的障害として認識されてきた(蜂須賀ら,

2019)。鎮静の遷延に伴う廃用性萎縮を ICU-AW に含 める考えもあるが、ICU-AWの発生機序には、廃用の みでは説明ができない急速に進行する全般的な筋力低 下がある(蜂須賀ら,2017)。

4.入院関連機能障害

入 院 関 連 機 能 障 害(hospitalization-associated disability;HAD)は、とくに高齢者の入院による安静 臥床で生じる二次的な機能低下や脱調整状態を指し

(Covinsky, Pierluissi, and Johnston, 2011;安藤,山根,

花岡,2019)、歩行障害、下肢・体幹の筋力低下などの 機能障害や運動障害を呈する(角田,古田,芝田ら,

2014)。また、排泄や移動、更衣など日常生活動作に介 助が必要となる状態である(Covinsky et al., 2011)。し たがって、ICU-AWは広義のHADといえる。

Ⅲ.目的

PICS に対する看護支援の国内外の既存の文献をレ ビューすることで、国内のPICSに対する看護支援を検 討する基礎的資料とする。

(4)

Ⅳ.研究方法

1.文献の抽出

書誌情報データベースCINAHL、PubMed、医学中 央雑誌Web版を用いて、論文形式を問わずに2018年7 月から過去10年間に限定して検索を行った。検索語は、

CINAL で は、post intensive care syndrome AND nursing と し、PubMed で は post intensive care syndrome AND nursing では数多く検出されたため interventionを加えて検索した。医学中央雑誌Web版 では、キーワードを集中治療後症候群または post intensive care syndromeまたはPICSと看護として検 索した。英語または日本語のみを対象論文とし、計92 文献が抽出され、まず重複論文を除外した。次に一次 スクリーニングとして要旨を読んで、内容に看護を含 まないもの、小児・周産期看護領域を対象とするもの、

解説など研究論文ではないもの、PICSに直接的に関連 しないもの、文献研究、本文が入手困難なものを除外

した。二次スクリーニングでは8文献の全文を精読し て本研究の目的に沿わない2文献を除外した。さらに、

各文献に引用されて本研究目的に関連した8文献を加 え、14文献を対象とした(図 1)。

2.分析方法

まず対象論文を精読し、マトリックス方式を用いて 著者・発行年・国、対象者、概要および結論と著者の 主張の項目を作成した。マトリックス方式は、Garrard により記述された、体系的に文献をレビューするため の構造と過程である(安部,2015)。分析の手続きとし て、対象文献をそれぞれ精読し、1編ごとに研究の概 要を簡潔な一文で表現してコードとし、類似するコー ドをグループ分けして命名した。

3.倫理的配慮

本研究では、すでに公表されている文献を分析対象 とした。分析した文献について、彎曲しない解釈を行

図 1 PICS に関する文献検索フローチャート

* post intensive care syndrome-family 検索結果

(PubMed n= 67、CINAHL n= 14 医学中央雑誌 n= 14)

N= 95

除外 重複 n= 3

除外 n= 84 内訳

・看護研究ではない文献 n= 6

・周産期、小児、新生児に関する文献 n= 9

・研究論文ではない文献 n= 23

・PICS に関係しない文献 n= 41

・PICS-Fに関する文献 n= 1

・文献研究 n= 3

・本文の入手不可能 n= 1

除外

研究目的に沿わない文献 n= 2

追加

文献リストより n= 8 一次スクリーニング

(タイトル、要旨の精査)

N= 92

二次スクリーニング

(全文の精読)

N= 8

分析対象 N= 14

(5)

うことで倫理的配慮とした。

Ⅴ.結果

PICS に対する看護支援の 14 文献について、類似し た コ ー ド か ら グ ル ー プ 分 け を し た 結 果、「 離 床 」

(Chavez, Bortolotto, and Paulson et al., 2015;

Rukstele& Gagnon, 2013)、「ICU日記」(Locke, Eccleston, and Ryan et al., 2016;Scruth, Oveisi, and Liu, 2017)、「継続的支援と評価」(Egerod, Risom, and Thomsen et al., 2013;Hanifa, Glæemose, and Laursen, 2018;Jensen, Egerod, and Bestle et al., 2016;

Jónasdóttir, Jónsdóttir, and Gudmundsdottir et al., 2018;Lasiter& Boustani, 2015;Samuelson&Corrigan, 2009;Schandl, Brattström, and Svensson-Raskh et al., 2011;van Mol, Nijkamp, and Markham et al., 2017;

van Mol, Ista, and van Dijk, 2018)「集中治療を受けた 患者の語り」(Jensen, Overgaard, and Bestle et al., 2017)に大別された(表 1)。

離床に関する文献では、循環器系重症患者の離床の ガイドラインを整え、安全かつ効果的な段階的な離床 が行われた報告(Chavez et al., 2015)や、ICUでの看 護師と家族の協同による段階的な早期離床が報告され た(Rukstele&Gagnon, 2013)。

ICU日記に関する文献では、ICU日記の導入に対す る看護師への教育(Locke et al., 2016)、タブレット端 末を用いたICU日記の開発と有効性の検証が報告され た(Scruth et al., 2017)。

継続的支援と評価のうち、ケアプログラムの国ごと の内容比較では、デンマーク、ノルウェー、スウェー デンにおける集中治療の支援モデルを記述して比較す ることで、ICU退室後のケアプログラムの継続や確立 が記述されていた(Egerod et al., 2013)。デンマーク では、ICU 48施設のうち20施設でICU日記に取り組ん でおり、8 施設(17%)で何らかの回復支援プログラ ムが行われていた。デンマークのICUにおける主な回 復支援の内容として、1〜8年のプログラムで①病棟へ のICU看護師の訪問、②退院後2〜3カ月の院内での1

〜2時間の面会を行い、ICU日記の見直し、ICU訪問、

患者の語りと患者のアセスメントを実施する。患者の アセスメント内容は、睡眠、食事、排泄の状況の把握 と、精神的・身体的・視聴覚の問題の有無の確認が行 われる。QOLや不安、抑うつ、PTSDは尺度を使用し

て確認される。PICSについてのパンフレットの情報提 供を行う施設もある。ノルウェーでは、1990年代より 患者の回復支援が開始され、ICU 70施設のうち31施設

(44%)がICU日記に取り組んでおり、18施設(26%)

で何らかの回復支援プログラムが行われていた。主な 回復支援の内容は、ICU看護師による病棟への訪問と 継続的な訪問である。継続的な訪問では①ICU日記の 見直し、②患者のアセスメント、③ICU訪問、家族へ の支援が行われている。スウェーデンでは、ICU 86施 設のうち65施設(76%)がICU日記に取り組んでおり、

30施設が回復支援を行っていた。その内容は、①病棟 訪問、②ICU日記の見直し、③病棟または退院後の患 者のアセスメント、ICU訪問、家族への支援が行われ ている。またQOL、PTSD、ICUでの記憶などが尺度 を用いて評価される(Egerod et al., 2013)。

米国では2011年より看護師・薬剤師・内科医・精神 科医・ケースワーカーなどがチームとなり、ICUで治 療を受けた患者とその家族に対する支援システムの取 り組みが開始された。支援内容は、患者と介護者の教 育とセルフリハビリテーションを促進するためのカウ ンセリングや不適切な投薬中止、患者の長期的なモニ タリングなどである(Lasiter&Boustani, 2015)。その ほか、効果的な行動変容への介入を開発するためのア プローチであるintervention mapping(IM) を基盤に して継続的な支援プログラムを開発して評価が行われ た文献 (van Mol et al., 2017;van Mol et al., 2018)が あった。また、PICS症状への看護師によるコンサル テーションの有用性の評価を行った文献(Hanifa et al., 2018)、対照群を設定して看護師が主体となった継続的 なコンサルテーションとアセスメントの有効性を評価 した文献(Jónasdóttir et al., 2018)、RCTによる支援 プログラムの有効性の検証(Jensen et al., 2016)など があった。RCTによる支援プログラムの有効性の検証 では、ICU退室後 1 年の時点における介入群とコント ロール群の間で、健康関連 QOL の得点に差はなかっ た。首尾一貫性感覚、不安、抑うつ、PTSDによる医 療サービスの利用でも両群間に差が認められず、看護 師主体の回復支援プログラムは、標準ケアと比較して 有益ではなかったことが明らかになった(Jensen et al., 2016)。

集中治療を受けた患者の語りでは、3回の継続的な 支援プログラムにおける相談内容を分析し、ICUでの 患者体験を明らかにしていた(Jensen et al., 2017)。

(6)

表 1 分析結果 

著者 対象者 概要 結論 コード 類似コードの

グループ名

Chavez et al. (2015).

米国

心臓血管系 ICU患者2名

心血管集中治療室では、患者は長期にわたる機械的循環 支持を必要とするため、安全な離床のための標準化され た実践のガイドラインと離床が必要である。Quality improvement projectチームは、看護師のリーダーシッ プ、呼吸療法、リハビリテーションを実践しており、さら にこれらの計画や検討と段階的な離床のガイドラインを 整えてきた。多職種による支援によって、2事例の安全 かつ効果的な段階的な離床を報告した論文。

実践的なエビデンスの批判的評価を使用して 段階的離床のガイドラインを作成した。段階的 離床のガイドラインは、高度なケアが可能で、

安全な実践を促進する。心血管集中治療室の 患者に対して全体的な回復を促すとともに、

積極的な患者関与を奨励し、患者とスタッフの 両者に満足する結果をもたらす。

段階的な離 床のガイド ラインに対 する評価 離床

Rukstele et al. (2013).

米国

ICU 1施設 ICUにおける早期の段階的離床のツールとして、家族と の協同による段階的離床のプロセスを記述した論文。

家族との協同による段階的離床によって、早 期離床が増加した。家族の参加による協同の 段階的な離床は、看護実践の標準となり得る。

家族との協 同による段 階的離床

Locke et al. (2016).

米国

12名の看護師

プロジェクトチームによって、PICSとPICS-Fへの対策と なる日記を取り入れる看護師の教育を行ったうえでICU 日記を導入して、受け入れの評価を行った論文。患者の 受け持ち看護師がはじめにICU日記を記入し、その後多 職種のスタッフが参加して日記が記述された。看護師は 各勤務帯で少なくとも1名が参加し、患者の家族や友人 も参加して写真なども活用された。ICU日記は患者が ICU退室後も退院まで病棟でも継続された。

スタッフや面会者の書いたICU日記は、読んだ 家族への精神的サポートとなっていた。また、

ICU日記を書くことで、看護師自身の支援や感 情の共有になっていると感じており、看護師の 受け入れは良好であった。

ICU日記に 対する看護 師への教育

ICU日記

Scruth et al. (2017).

米国

ICU看護師 ICU患者家族 4名

ICU患者とその家族に対するタブレット端末による日記 を開発した。準備と促進のプロセスを記述した論文。

長期間ICUに滞在する患者は、ICU滞在の記 憶がないため、タブレット端末による日記はそ の補足として有益であり、患者の状態を家族 や友人に伝えることにも使用できた。また、家 族が医療者へ質問できる感覚を保持すること ができ、PICSのリスクのある患者と家族に対 して、開発したタブレット端末によるICU日記 は実行可能で、有用であった。

タブレット 端末による ICU日記の 開発と有用 性の検証

Egerod et al. (2013).

デンマーク、

ノルウェー、

スウェーデン

デンマーク:

ICU看護師8名 ノルウェー:

ICU看護師18名 スウェーデン:

ICU看護師5名

デンマーク、ノルウェー、スウェーデンにおける集中治療 の支援モデルを記述して比較することで、ICU退室後の ケアプログラムの継続や確立に関して医療者への情報 提供を目的とした論文。スカンジナビアの国々における ICU退室後のケアプログラムは、看護師が主体となって おり一般化されつつある。支援内容として、ICU入室中 から病棟での日記の活用と退院後の継続的な支援、日記 の導入または導入なしの多職種による支援が行われて いた。

ケアプログラムは、重症疾患における人間の 経験に焦点が当てられている。今後は、プロ グラムの評価を可能にする必要がある。

スカンジナ ビアのケア プログラム 比較

継続的支 Hanifa et 援と評価

al. (2018).

デンマーク

患者10名

デンマークの大学病院で集中治療を受けた患者は、PICS 症状に対する支援と介入を適切に受けるためにICU退 室から3カ月後に看護師主体の支援を受ける。初期のICU 患者の支援による体験の内容を記述し、PICSによる患者 個々の症状についてのコンサルテーションの有用性を探 求した論文。支援内容は、患者自身がPICS症状の理解 を促進すること、ICU環境を見たり音によって患者自身 が思考や悪夢を説明できるようにすること、今後のプロ セスやICU滞在に伴う対処に重要な要素である正常な ICU治療後の患者のグループの感覚を与えることを含む コンサルテーションである。

インタビューを解釈的現象学で分析した。コン サルテーションによる支援の内容はとても重 要で、患者はICUを再考し、追体験すること はPICSへの対処に大きな役割を果たしてい た。家族を含めることは、患者のリハビリテー ションに重要である。支援への参加とICU追 体験は患者の症状の理解を助け、ICU滞在中 に何が生じたのかを自覚させることが可能で、

重要であることが明らかになった。

PICS 症 状 へのコンサ ルテーショ ンの有用性 の評価

Jensen et al. (2016).

デンマーク

患者386名

(介入190名、

コントロール 196名)

ICU治療後の回復プログラムの有効性を確認した論文。

デンマーク内10のICUで多施設共同 RCTを行い、人工 呼吸器を48時間以上装着した患者の退院後、看護師主 体の回復支援プログラム(190名)と標準ケア(196名)

をランダムに割り付けた。主なアウトカムは、ICU退室後 1年後の健康関連QOLであり、二次的なアウトカムは首 尾一貫性感覚、不安、抑うつ、PTSDの症状である。

ICU退室後1年の時点で、介入群とコントロー ル群の間で健康関連QOLの得点に差はなかっ た。首尾一貫性感覚、不安、抑うつ、PTSD による医療サービスの利用に差は認められな かった。看護師主体の回復支援プログラムは、

ICU退室後1年後の標準ケアと比較して優れ たものではなかった。

支援プログ ラムの有効 性 の 検 証

(RCT)

(7)

著者 対象者 概要 結論 コード 類似コードの グループ名

Jónasdóttir et al.

(2018).

アイスランド

患者168名

(介入83名、

コントロール 85名)

ICU退室後の患者に対して、看護師主体の構造化された 支援を受けた患者(介入群)と通常のケアを受けた患者

(コントロール群)の精神的な回復を比較した論文。介入 は、ICU看護師による病棟訪問で、患者の状態の確認、

退院1週間後に睡眠状態の確認などの構造化インタ ビュー、3カ月後にICUでの体験の聞き取りなどである。

コントロール群は、病棟訪問による患者のアセスメントが 行われた。

PTSD、不安、抑うつをICU退室後に測定し た。その結果、看護師主体の構造化された支 援によって、ICU入室後の精神的回復のアウト カムの改善は認められなかった。重度のPTSD の患者の問題は深刻である。ICU看護師が主 体となる支援を構築する際は、ICU滞在中の 記憶の喪失や精神的な反応などを重視する必 要がある。

看護師主体 の介入プロ グラムによ る精神症状 の評価

継続的支 援と評価 Lasiter et

al. (2015).

米国

患者53名

Critical Care Recovery Center (CCRC) は、医師、看護 師、ソーシャルワーカーなど多職種により集中治療を受 けた患者の身体的、精神的、認知機能の回復を促進する 目的で設立された。センターで多職種による支援の効果 を報告した論文。支援内容は、身体的・神経学的症状の 確認、包括的なアセスメント等である。2週間後、ケアプ ランの概要の提示、リハビリテーション内容の紹介が行 われる。

CCRCの統合的な支援によって患者の認知機 能、身体機能の全体的な改善が認められ、

CCRCのPICS症状緩和に向けた多職種による 支援内容の有用性が認められた。

多職種によ る回復支援 の有用性の 評価

Samuelson et al.

(2009).

スウェーデン

患者35名 近親者32名

集中治療を受けた患者の支援プログラムを確立し、ス ウェーデンのICUにおける患者家族の視点から支援プロ グラムの予備的評価を行った論文。プログラムは看護師 が主体となり、カラー写真を含む患者の日記、病棟訪問、

患者情報のパンフレット、ICU治療後の継続的な相談、

ICUスタッフへのフィードバックなどが含まれた。

2カ月後の看護師によるコンサルテーションに より、患者と近親者の両者のVAS評価は中央 値9.8であった。この看護師主体の集中治療を 受けた患者の支援プログラムの開発と予備評 価により、本プログラムは適度なリソースであ り、患者の満足度が高い実現可能なプログラ ムであることが明らかになった。

看護師主体 の患者の支 援プログラ ムの開発と 予備評価

Schandl et al. (2011).

スウェーデン

患者61名

ICUサバイバーにおける身体的・精神的問題のマネジメ ントと特定のために多職種のICU退室後の継続的な支援 方法を記述することを目的とした論文。ICUに4日以上滞 在した患者に対して、支援外来においてICU退室後3カ 月、6カ月、12カ月後に身体的問題と精神的問題を評価 基準によりスクリーニングした。外来では、理学療法士 や医師との面談のほか、看護師による相談も行われ、ICU での経験を焦点化する構造化面接のチェックリストが使 用された。

退室後3カ月では、61名のうち40名の患者が 臨床的な身体機能障害が認められたが、リハ ビリテーションは行われていなかった。また、

61名のうち34名は中等度〜重度の精神症状を 認め、12名は精神科での治療を勧められた。

支援外来では、多職種の支援により、身体的 問題や精神的な問題を確認でき、専門家へ紹 介することが可能である。

多職種によ る回復支援 の有用性の 評価

van Mol et al. (2017).

オランダ

文献レビュー 患者4名 家族2名 ICU看護師 135名 病棟看護師 105名

PICS予防は、ICUと後方病棟への退室と退室後の統合的 かつ継続的な支援が重要であることを基盤として、6ス テップの理論と根拠に基づくintervention mapping(IM)

の開発を記述した論文。介入は、ICU退室に向けた一般 病棟への面会の奨励やチェックリストを用いた退院時の 面談、PICSの知識提供などである。最後の看護師長によ るプロトコルは、患者のICU退室に伴う家族への訪問と 観察、パンフレットでの情報提供、退院時の面談でICU での経験を確認し、退院後のICU訪問などを含む。

IMは、強固で実践に有用な理論的および経験 的な退院プロトコルの開発プロセスを導くこ とで、ICU退室を改善するための包括的な枠 組みを提供した。

ICU退室時 からの継続 的な介入プ ログラムの 開発と評価

van Mol et al. (2018).

オランダ

ICU看護師 135名 病棟看護師 105名

ICU入室に伴い、患者へのケアの質を保つための新しい プログラムを開発し評価を行った論文。行動変容のため の介入6 stepアプローチを使用した。新しいプログラム には、個人向けポスター、退院計画の改訂、病棟への継 続的な訪問が含まれた。

看護師は、個人向けポスターや改訂された退 院計画、病棟への訪問を含む新しいプログラ ムの有用性を高く評価した。改訂された退院 計による全体的なケアの質への影響は示され なかったが、新しいプロラムは看護師が患者 と家族に役立ち、感情的なニーズにうまく対応 できるようにする可能性がある。

ICU内と退 室に向けた 介入と評価

Jensen et al. (2017).

デンマーク

患者12名

3回の継続的な支援プログラムにおける相談内容を分析 し、ICUでの患者体験を記述することを目的とした論文。

デンマーク内のICU10施設からランダムに選択された患 者に対して行われた。支援プログラムは、1〜3カ月後、4

〜5カ月後、9〜11カ月後に行われた。初回は、対面で行 われ、写真を使用して記憶の補足が行われる。2回目と3 回目は電話で行われた。

回復の基本的なナラティブは、「新しい軌道に 向かう」ことであり、このナラティブは「死の 扉」「森の中をさまよう」「回復の道」という時 系列の物語が含まれていた。この研究により、

集中治療の回復プロセスのへの理解を提供す ることができる。

集中治療後 の患者の回 復体験

集中治療 を受けた 患者の語

(8)

テーマ分析とナラティブの分析により、重症患者の回 復の基本的なナラティブは「新しい軌道に向かう」こ とであり、このナラティブは「死の扉」「森の中をさま よう」「回復の道」という時系列の物語が含まれていた

(Jensen et al., 2017)。

なお、本研究の対象となった14文献の国別では、北 欧(デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィン ランド、アイスランド)が7件、米国5件、オランダ2 件であり、国内の文献は見当たらなかった。

Ⅵ.考察

PICSに対する看護の支援として、離床とICU日記に 関する内容、継続的支援と評価、集中治療を受けた患 者の語りが明らかになった。PICSに対する看護の支援 の動向と国内の課題について考察する。

1.離床と ICU日記

離床については、言うまでもなく患者の病態が大き く関与する。「日本版敗血症診療ガイドライン2016」 で は、「敗血症、あるいは集中治療患者において、PICS の予防に早期リハビリテーションを行うことを弱く推 奨する」とされている(一般社団法人 日本集中治療医 学会, 2016)。その後、早期リハビリテーションとは、

「疾患の新規発症、手術または急性増悪から48時間以 内に開始される運動機能、呼吸機能、摂食嚥下機能、

消化吸収機能、排泄機能、睡眠機能、免疫機能、精神 機能、認知機能などの各種機能の維持、改善、再獲得 を支援する一連の手段」と定義され、ICUでの早期離 床や早期からの積極的な運動の開始基準ならびに中止 基準が示された(一般社団法人 日本集中治療医学会早 期リハビリテーション検討委員会, 2017)。ICUでの早 期リハビリテーションにおける看護師の役割として、

適切な判断と準備を高める援助、患者教育と心理的援 助、多職種連携の調整、安全性の配慮と早期リハビリ テーションとしての日常生活援助行動の支援が示され ている(一般社団法人 日本集中治療医学会早期リハビ リテーション検討委員会, 2017)。

ICUにおける早期リハビリテーションの導入と進行 には、多職種による慎重な判断と患者の病態に応じた 個別的な支援が重要となるが、なかでも「早期リハビ リテーションとしての日常生活援助行動の支援」や「患 者教育と心理的援助」は、看護師が力を発揮する内容

である。離床や早期リハビリテーションに対する看護 師の役割を果たすとともに、継続的にPICSやICU-AW による症状の評価を行い、患者退室時には病棟への引 き継ぎが必要である。

ICU日記は、患者のICU滞在中の失われた記憶を補 完するために看護師や家族が記入するもので、可能で あれば患者自身も記入する。ICU日記によって患者が ICUでの記憶や体験を取り戻すことが可能で、ICUで 受けた治療やケアを知ることで現在の健康状態を理解 するツールとなる(Locke et al., 2016)。記憶の誤認は、

PICSの要因であるPTSDの一因となるため(Needham et al., 2012)、PICS に対する ICU日記が着目されてい る。国内でもPICS予防としてのICU日記の取り組みに ついての紹介があり(剱持,井上,2018)、今後はPICS に対するICU日記の有効性の検証を行う必要がある。

2.継続的支援と評価

継続的支援と評価では、国ごとの保険制度に合わせ た多職種による継続的な支援が行われていた。とくに ヨーロッパや北欧では、PICSの概念が提唱される以前 より、ICU survivorなどとしてICUで治療を受けた患 者に生じる健康障害について関心が向けられ、支援の 体制が整えられてきた。イギリスでは、ICUで治療を 受けた患者の回復支援外来が 1993 年に開始されてお り、その後、北欧にも広がり発展してきた(藤内,林,

2018)。デンマークは国民皆保険制度であり、重症疾患 患者がICUで治療を受けた後に医師の指示があれば退 院後のリハビリテーションが公的資金で賄われる。一 定期間のリハビリテーションの後、患者がさらにリハ ビリテーションを必要とする場合は、看護師による個 別的な計画が立案されて実施される(Jensen et al., 2016)。そのほか、ノルウェーやスウェーデンでも多く の継続的な支援プログラムが確立されている(Jensen et al., 2016;Egerod et al., 2013)。

米国では、PICSの概念が提唱された後にPICSに対 する回復支援外来などが設立され、多職種による支援 の 報 告 が 行 わ れ 始 め(Lasiter& Boustani, 2015;

Huggins, Bloom, and Stollings et al., 2016)、ピアサ ポ ー ト シ ス テ ム を 用 い た 支 援 も 紹 介 さ れ て い る

(Mikkelsen, Jackson, and Hopkins et al., 2016)。諸外 国では、先行研究および理論に基づいたプログラム開 発が行われており、その有効性が期待される。

国内でも、PICSに対してより多くの施設で支援が行

(9)

われていくことが必要と考える。さらに先行研究では、

介入に対して有効であったとする結果とともに、有効 性が検証されなかった結果も報告されている。そのた め、ICU退室後・退院後も含めた支援に対する評価が 重要と考える。そして、類似した概念も含めて多職種 による長期的な支援の体系化が必要である。

3.集中治療を受けた患者の語り

集中治療を受けた患者の語りから回復の体験内容を 明らかにすることは、患者の思いを理解するための一 助となり得る。がん手術後にICUに入室した患者に対 して、看護師のICU退室後訪問と外来クリニックの支 援は患者に有益であり、患者は「生理学的な問題とニー ズ」や「現実と非現実の記憶による混乱」「不確かさと 恐れ」があったことが明らかになった(Pattison, Dolan, and Townsend et al., 2007)。

国内でも集中治療を受けた患者の退院後の体験や支 援を受けた体験を明らかにして、看護師による支援内 容の検討や有益性を検討することが必要である。

Ⅶ.本研究の限界と今後の課題

本研究では2018年7月末日の検索以降の文献は扱っ ておらず、扱ったデータベース以外で公表された論文 は検討できていない。研究者らの解釈により分析して おり、取り扱った文献のすべてがPICSに対する看護支 援の研究を反映しているとは言い切れない。また、英 語および日本語の文献を扱っており、それぞれの母国 語で記述された文献は取り扱われていないのが本研究 の限界である。

Ⅷ.結論

1. 文献レビューによって、PICSに対する看護の支援 は、離床とICU日記に関する内容、継続的支援と 評価、集中治療を受けた患者の語りに大別された。

2. 国内におけるPICSに対する継続的な看護支援に向 けた課題として、より多くの ICU で PICS につい て看護師が理解を深めて支援を行い、支援を評価 することが重要である。また、多職種による継続 的な支援体制の体系化が必要である。

本論文の一部は、International Council of Nurses

(ICN)Congress 2019にて発表した。

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