176 氏名(生年月日)
本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
(27) オキ ナガ マ ナ エ沖永真奈恵(昭和
博士(医学) 二二1274号平成4年4月17日
学位規則第4条第2項該当(博士の学位論文提出者)
Astudy of microcapsule agglutination test for serodiagno6is of amebiasお (マイクロカプセル凝集反応による赤痢アメーバ症の血清学的診断法に関す る研究) (主査)教授 白坂 龍鑛 (副査)教授 小幡 裕,東間 紘論 文 内 容 の 要 旨
目的 赤痢アメーバ(EH)症の簡便な血清学的診断法とし て赤血球凝集反応(IHA)があるが,特異性や鋭敏性 に問題があった.薯者は鋭敏で信頼性の高い血清学的 診断法を開発する目的で,化学的に安定なマイクロカプセル(MC)を用いたEH症の感作MC凝集反応
(MCA-EH)について研究した. 材料および方法1)EH抗原:EHはHM1:IMSS株を使用し,抗
原液は15,000回転30分と3,000回転5分間遠心分離後 の上清を用いた.感作MCの作製は0.9%MCに至適 濃度の抗原液を加えて37℃で30分間,4℃で12時間以 上反応させる方法を検討した.2)MCA・EH:術式および判定方法は梅毒用MC
凝集反応に準じた.血清希釈液は1~0.125%牛血清ア ルブミン(BSA)・PBSと0.5%BSA・グリシン緩衝食 塩水(GBS)について,また作製法のMCA-EH試薬 は,成績の安定性について検討した. 3)被検血清に対するMCA-EHの反応性:人血清 (EH症38例, EHシスト排泄者55例,他疾患患者326 例,健康人130例)と免疫家兎血清について検討し, IHAの成績と比較した.他疾患患者血清中,両法で成 績不一致の場合は酵素抗体法を実施した. 結果 1)抗原感作MCの作製条件は3,000回転5分間遠 心後の抗原液(×640)を用い,4℃で12時間以上反応 させた条件が最適であった. 2)血清希釈液は0.5%BSA・GBSが最適であった。3)作製したMCA-EH試薬の再現性は良好で被検
血清の非王化操作も不要,かつ成績判定は90分で他法 より短縮し,試薬は4℃保存で6ヵ月間安定であった. 4)MCA-EHの抗体検出率は, EH症とシスト排泄 者では各々97.4%,20.0%で,IHAによる各々94.7%, 16.4%に比べて高値であった.他疾患患者と対照の健 康人の抗体検出率は両法とも各々0.9%,0%であっ た.MCA・EHの成績は酵素抗体法と一致し,感染初期 IgM抗体の検出もIHAより優れていた. 結論以上よりMCA-EHは従来のIHAより成績が良好
で操作が簡便,かつ長期保存性を有するので,一般検 査室におけるEH症の血清診断用試薬として有効と 思われた. 一810一177