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<論文>国際的二重課税調整の問題点 : 源泉地国課税から居住地国課税へ 利用統計を見る

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(1)

税から居住地国課税へ

著者

菅原 計

著者別名

Sugawara Kei

雑誌名

経営論集

49

ページ

19-36

発行年

1999-03-31

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005589/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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経 営 論 集 第49 号 (1999 年3 月 )

国際 的 二 重 課 税 調 整 の 問 題 点

一 源泉地国課税から居住地国課税ヘー

菅 原 計 はじ めにI. 課税高権 と 国際 的調整1. 国際間 におけ る課 税権 の配 分2.OECD モデ ル条約 と 国際 租税法 の形成n. 租 税条約 の意 義 と国 内租税 法 との関 係1 .0ECD モデル条 約 の国 際的 影響力2. 事業 所 得3. 利 子所 得4. ロイ ヤルテ ィ Ⅲ.tl 久的 施設 の認 定 基準1. パ ーマ ネント ・エ ス タブ リ ッシ ュメント 概念2. 事業 の行 われ る一 定 の場所3. 従属代 理人4. 恒久性 の概 念5. 恒久的 施設 の 適用 要件 と除 外要件6. 独立企業 の原則 Ⅳ. 外 国税額 控除 の 意義1. テリド リ アル シス テ ムとタ ッ クスクレ ディ ット シ ステ ム2. わが国 におけ る外 国税額 控除 制度V. わが国の 国際 課税 におけ る問題点1. 投資 所得 に 対す る居 住地 国課 税2. ト リ ーティ ・シ ョ ッピ ングに 対す る規制 お わりに 19 は じ め に 各 国 は 独 自 の課 税 権を 有し てい る が、 所 得 が二 国 間以 上に ま たが る場 合に は 国 際的 に 同一 所 得に 対 し て二 重 に 課税 さ れる こ とにな る。 同 一 所得 に 対し て二 重 に課 税 され るこ とは 国内 的に は国 外所 得 免 除方 式 、 外国 税額 損金 方式 、 外国 税 額 控除 方 式 な ど、 な んら か の方法 で調 整 し なけ れ ばな らな い が 、 国際 的 に如 何に 調整 す べきか が 問 題 とな る。 国際的 二重 課 税 の調整 の方 法 に は、 居 住地 国課 税 方 式、 源 泉 地国課 税方 式 及 び双方 国 課 税方 式 が あ るが、 各 国は 租税 条約 に よ りこ れら の方 式を 組 み合 わせ た 課 税調整 を 行っ てい る。 し かし 、 租 税条 約 は二 国 間条 約であ りそ の効 果 は 他 の国 に は及 ば ない 。

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OECD モデル 条約 は、 特 定 の二 国 間 租 税条 約に 関し て モデ ルと なる 条約 の 雛形 を示 し てい るの で、一 般 に先 進各 国はOECD モ デル 条 約を 斟 酌す る傾 向に あ る。 し かし 、 開 発途 上 国 では 必ず し もOECD モデル 条約 が適 合 し ない ので、OECD モデ ル条 約に 換え 国 連 モデ ル条 約 が存 在 する。 この よ うな 国際 税務 の中 で、 わが 国 は現 在44 力国 と租 税条 約を 結 んでい る。 こ れら の租 税条 約を 検討 し なが ら今 後 のわ が国 の 国際 課 税 にお け る 問題点を 検討し たい 。 I. 課 税 高 権 と 国 際 的 調 整1. 国 際 間にお け る課 税 権の 配 分 各国 の税制 は長 い歴史 的 、 経 済的 、 社 会的 影 響を受 け て、 独 自に展 開 さ れ制 度化 さ れ て きてお り、 そ の 意味 で各 国ぱ 独 自の課 税 権を 有 し 、 こ の課 税 権は他 国に よって 侵害 さ れる も ので は ない。 こ れ を課 税 高 権とい う。 す な わち 、一 国 力 「課税 権 は国 の主 権そ の もので あ る。 し たが っ て、 い ずれ の 国 も他 国か ら の干 渉を 受 け る こ とな く、 自 由に 自国 の租 税に 関す る法 令に つい て 決定 する 権限を 有 して い る。 こ の ような権 限 は、 一 般 に 『租 税 高 権』 と称 され、 世 界的 に も広 く 認 識 さ れた 概念 であ る。プ こ のよ うな課 税高 権又 は 租 税 高 権 とい わ れる ものは 、国 の統 治活 動 に 伴 う統 治 権 と の 関 わ りの 中で 生 まれ て きた概 念 で もあ る。 犬 し かし 、各 国 が同一 所得 に 対 し て課 税 権を 行 使 する こ とに な る と、国 際 的二 重 課 税を 生 み、世 界 的 規模 で展 開 し てい る 経 済的 活 動 は も と よりそ の 他の 国際的 交 流を も阻 害 する こ とに な る。 そこ で、 い かな る所 得 に対 して 、 どち ら の 国が 先ず 課 税 権を 有す るか につ い て、 国際 間 に おけ る課 税 権配 分 の原 則 が必 要 とな り、 そ の基 本原 則 は ド イ ツ のシ ャソ ツに よ り提 唱 され た経 済 的 関 連 性 の原則 (生 産 、 保管 、 管 理、処 分 とい う視点 か ら の経 済 価値 の関 連性) に端を 発 す る(2ト 2.OECD モデ ル条 約 と国 際 租 税 法の 形 成 こ の経 済的 関 連性原 則を さら に 理 論的 に 発 展さ せ、 演 鐸と帰 納を 融和 させ た も の とし てOECD モデ ル租 税条 約 が1963年に 初 め て 公表 さ れ た。 そ の後 さら に検 討 が加え ら れ数 次 の改 正を 経 て 現在 の モデ ル条 約 とな るが 、同 条 約 で は居 住 地 国課 税 と源 泉地 国課 税につ い て 次 の とお り規定 す る(3)。 (1) 不動 産所 得 (IncomefromImmovableProperty ) 一 方 の 国 の居 住 者が 、 他方 の国 に存 在 す る不 動産 の 使用、 賃貸 等 から 取 得 す る所 得 に 対して は所 得 源泉 地国 であ る 他方 の国 にお い て 租 税を 課す こ とが でき る(Article6 )。 (2) 事業 所得(BusinessProfits) 一方 の国 の企 業が 他方 の国 に おい て 恒久 的 施 設を 通じ て事業 を 行 わない 限 り居 住 地 国 である 一 方 の国 にお い て租 税を 課 す こ とが で き る(Article7)。

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の問 題 点 21 (3) 海運 、 内陸 水路 及 び航空運 輸 (Shipping,IniandWaterwaysTransportandAirTransport) 船 舶又 は 航空機を 国 際運輸 に運 用 す る こ とに よって取 得 する利 得 に対 し て は そ の源 泉 地 国が ど こか に かか わら ず、 企業 の実質 的 管 理(effectivemanagementoftheenterprise ) の 場所 が 存 在す る 国にお い て のみ租税を 課 す こ と がで き る(Article8 )。 (4) 特 殊 関 連企業 (AssociatedEnterprises) 一方 の国 の企 業 と他方 の国に おけ る 企業 が 特 殊関 連に ある 場合 に、 独立 の企 業 の 間 に設 けら れ る条 件 と異な る条 件に よ り一 方 の 国 の企業 の利 得 となら な かっ た ものに 対 し て は こ れを 一方 の 国 の企 業 の利得 に算 入 して租 税を 課 す こ と がで き る(Article9)。 (5) 配当(Dividends) 一 方 の国 の法人 が他方 の国 の居 住者 に 支払 う配 当に対 し て は、 配当受 益 者 であ る居 住 者 の国 に お い て 租税を 課 すこ とが でき る。 こ の 場合 、 配 当支払 法 人 が居 住者 とさ れ る 国に お い て もそ の国 の 法 令に 従 って租税 を課 す こ とが で き る。 配当受 益 者 が配 当支 払法 人 の25 %以 上 所 有す る 場 合 に は 配当金 の5 %を 超え ない も のと する (Article10)。 (6) 利 子 (Interest) 一 方 の国 にお いて 生じ た利子 が 他 方 の国 の居 住者 に支 払わ れ る場 合に は、 源 泉 地 国 で はな く、 居 住 地国 であ る 他方 の国 におい て 租 税を 課 す こ とが で きる。 た だし、 こ の場 合 、 源 泉 地国 にお い て もそ の国 の法令に 従 って租 税 を 課す こ と が で きる。そ の租 税の額 は 当該利 子 の10% を 超え ない も のと する(Article11 )。 (7) 使用 料(Royalties) 一 方 の 国で 生 じた使 用料 が他 方 の国 の 居 住 者に より受 益 さ れる 場合に は 、 当 該 他方 の国に お い て のみ租 税を 課 すこ と がで きる (Article12) 。 (8) 譲 渡 収益(CapitalGains ) 一 方 の国 の居 住 者が 他方 の国 に存 在 す る不 動 産を 譲 渡す る こ とに よる収 益に 対 し て は、 当 該 他 方 の 国に おい て租 税を 課す こ とが で き る(Article13 )。 (9) 自 由 職業 者(IndependentPersonalServices ) 一方 の国 の居 住者 が、 自 由職業 そ の他 の独 立 の性 格を 有 する 活動 に よ り取 得 す る 所得 に 対 し て は、 そ の 者が 自己 の活 動を 行 うた めに 通 常 使用 す る 固定的 施 設を 他方 の 国に お い て 有し な い 限 り、 当 該一 方 の国 であ る居 住地 国 にお い て の み租 税を 課 すこ とが でき る(Article14 )。 (10) 給 与所 得(DependentPersonalServices ) 一 方 の国 の居 住者が そ の勤務 に つい て 取 得 す る給 料、 賃金 そ の他 これ らに 類 す る 報酬 に対 し て は、 勤 務が 他方 の国 にお いて 行 わ れな い 限 り、 当 該一方 の国に おい て の み租 税を 課す こ と が

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で き る。 勤 務が 他方 の 国 にお い=て 行 わ れ る場 合に は当 該勤 務か ら 生ず る 報 酬 に対 し て は当該 他 方 の国 が租 税を 課す こ と がで き る(Article15) 。 \ (11)役 員 報酬(Directors'Fees) 一 方 の国 の居住 者が 、 他 方 の国 の 居 住者 であ る法人 の役員 の資 格 で取 得 する 役員 報 酬そ の 他 これに 類 する 支払 金は 、 当 該 他方 の 国に おい て租 税を 課 すこ とが で きる(Article16 )。(12 ) 芸 能人 (ArtistesandSportsmen) 一 方 の 国におけ る居 住 者 であ る 演 劇、 映画 、 ラジ オ若し くは テ レ ビジ ョ ンの 俳優 、 音楽家 そ の他 の芸能人 又 は運 動家 が芸 能 人又 は 運 動家 とし て他方 の国で 行 う個 人 的 活 動に よって 取得 す る所 得に 対し て は、 他方 の国に お い て 租税を 課 す こと がで きる (Article17 )。OECD(OrganizationforEconomicCooperationandDevelopment ) の二 重 課 税 へ の取 り組 み は、OECD の前 任機 関 であ るOEEC(OrganizationforEuropeanEconomicCooperation ) が1956 年3 月 に二 重 課税研 究 の た め の財 務委 員 会を 設立 し たこ とに始 まる。1961 年9 月 、OEEC は カ ナダ と アメ リカ が加 わっ た ため 名 称をOECD と変 え たが、 こ の財 務委 員 会 は 継 続さ れ、1956年 か ら1963年 まで8 年 間かけ て 検討 し て きた 所得 と資 本に 関 す る 二 重 課 税 調 整 の た め の 協 定 草 案 が1963 年 に 公表 さ れた。 そ の後1977年 に 改 訂 さ れ、「所得 と資 本に 関 する二 重 課 税調 整 の条 約 モデ ル」 として 公 布さ れ、 こ れが一 般 に1977 モデ ル とい わ れる(4)。 この ほ かに 国連ECOSOC が1969年 以来7 次に わた り、OECD1963 草案 及び1977 モデルを 検 討 し た 結果 そ れを 修正し た もの とし て先 進 国 と発 展 途 上 国 と の 国 連 モ デ ル 条 約 (UnitedNationsModelDoubleTaxationConventionBetweenDevelopedandDevelopingCountries )を1979年に 公 表 し た。 こ の国 連 モデル 条 約は イ ギ リ スを 初 め発 展途 上国 と の租 税条 約に多 大 の影 響 力を もって い る とい わ れ る(5)。 租 税 条 約は二 国 間条 約 であ る が 、 モデ ル条 約を 斟 酌 する こと に よりし だ いに 国際 租 税 法な る もの が徐 々に形 成 さ れつ つ あ る。国 際 租 税 法 とは 、「国際 課税 の 分野に おけ るル ールを 指 し、一 般に二 つ の分 野 から 構成 さ れてい る。 そ の第 一 は 国際 課 税面を 規定 し た国 内租 税 法 の部 分 で あ る。 具体 的に は 、非 居 住 者又 は外 国 法人 に対 す る 国 内で の課税 関 係を定 め、 また、 居 住者 又 は 内 国法 人 に対 する 外 国所 得 課税 のあ り方 や 外 国税 額 控 除等 外 国 で の課税 に 関わ る調 整策を 規定 し た も ので あ る。そ の 第二 は 国 際二 重( 重 複) 課 税や 国 際 間 の租 税 通脱を 防 止す る ために 締 結 さ れた二 国 間の 租 税条約 で あ る丿B)

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の 問 題 点 23 n. 租 税 条 約 の 意 義 と 国 内 租 税 法 と の 関 係1 .0ECD モデ ル条 約 の国際 的影 響力OECD モ デル条 約 は 租 税条約 の モデル ではあ る が 強制 力 はない 。 また、 具 体 的適用 に 関し ては 各 国 の国 内 租税 法 の整 備 が 不可欠 とな る。 しかし 、 モデ ル 条 約を 中心 とし て国 際 租税に 関 す る合意 が次 第に形 成 さ れつ つ あ り、 そ れが各 国 の国内租 税 法整 備 にか な り貢 献 し てい る 。「 モ デ ル 租 税 条 約 は、 実 際に 締 結 され てい る各国 の租税 条約 から 、 帰納 的方 法 に 基づ い て作 成 さ れてい る が、 モデ ル 租 税条約 作 成段 階 で 、再 度 検討 され るこ とで、 国際 的 な 合 意を 形 成 す るこ とに なる。 こ の ような モデル 租税 条 約 の諸 原 則あ るい は諸 概念 が、 各国 の 国内 法 の非居 住者 課税 等 の 規定 に取 り入れら れ る こ とで、 各 国 の国 内法 及 び租 税条 約が 整備 さ れてい る。 またOECD モデ ル租 税 条約 は、 加盟 国 ば か りでは な く、 非 加盟 国 の租 税条 約 の締結 にも 大 きな影 響 を与 え てい るこ と も指 摘し てお く必要 があ る丿7) 2. 事 業 所 得 事 業 所 得 に 関 し て 、OECD モ デ ル 条 約 ( 第7 条 ) は 他 方 の 国 で 恒 久 的 施 設 (permanentestablishment) を 通 じ て 事 業 を 行 う場 合 、他 方 の 国 が そ の 恒 久 的 施 設 に 帰 せ ら れ る 部 分 に 対 し て の み 租 税 を 課 す こ と が 出 来 る と す る。 こ れ を 帰 属 主 義 (attributablemethod ) と い う。 し か し 、 わ が 国 の 法 人 税 法 上 、 外 国 法 人 の 課 税 標 準 は 国 内 に 支 店 、 工 場 そ の 他 の 事 業 を 行 う一 定 の 場 所 を 有 す る 場 合 に は す べ て の 国 内 源 泉 所 得 に 係 る 所 得 の 金 額 と す る ( 法 法141 )。 こ れ は 帰 属 主 義 に 対 し て 総 合 主 義 てentireincomemethod ) と い う。 国 内 法 で は 総 合 主 義 で あ る が 、 租 税 条 約 上 は 帰 属 主 義 が と ら れ 、 外 国 法 人 課 税 に お い て は 国 内 法 よ り 租 税 条 約 が 優 先 す る 。 わ が 国 の 法 人 税 法 上 、 恒 久 的 施 設 と は 、 支 店 、 出 張 所 そ の 他 の 事 業 所 若 し く は 事 務 所 、 工 場 又 は 倉 庫 ( 倉 庫 業 者 が そ の 事 業 の 用 に 供 す る も の に 限 る 。)、 鉱 山 採 石 場 そ の 他 の 天 然 資 源 を 採 取 す る 場 所 そ の 他 こ れ ら に 準 ず る も の と し 、 外 国 法 人 が 資 産 購 入 業 務 の た め に 使 用 す る 一 定 の 場 所 、 資 産 を 保 管 す る た め に の み 使 用 す る 一 定 の 場 所 、 広 告 、 宣 伝 、 情 報 の 提 供 、 市 場 調 査 、 基 礎 的 研 究 そ の 他 事 業 の 遂 行 に と っ て 補 助 的 な 機 能 を 有 す る 一 定 の 場 所 は 恒 久 的 施 設 に 該 当 し な い と す る ( 法 令185 )。OECD モ デ ル 条 約 ( 第5 条 ) は 、 事 業 の 管 理 の 場 所 (aplaceofmanagement) 、 支 店 (abranch

)、 事 務 所 (anoffice )、 工 場 (afactory )、 作 業 場 (aworkshop )、鉱 山 、 石 油 又 は 天 然 ガ ス

の 坑 井 、 採 石 場 そ の 他 天 然 資 源 を 採 取 す る 場 所 (amine,oilorgaswell,aquarryoranyotherplaceofextractionofnaturalresources

) を 恒 久 的 施 設 と し 、 建 築 工 事 現 場 又 は 建 設 若 し く は 据 え

付 け 工 事 (abuildingsiteorconstructionorinstallationproject ) は12 ヵ 月 を 超 え る 期 間 存 続 す る 場

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有 する こ と、 商 品 の購 入又 は 情報を 収集 す るこ と のみを 目的 とす る こ と、企業 の 準備的 又 は補助 的 活動 の みを 目的 とす る一 定 の場 所は 恒久 的施 設に 該 当し な い。 わ が 国 と締 結し た 租 税条 約 は、建 築工 事現 場又 は建 設 若 し くは 据 え付け 工 事に 関し てはOECD モデ ル条 約 に なら って ほと ん どが12ヵ 月 とな って い るが 、 ア メ リカ との租 税条 約にお い ては24ヵ月 を 超え る 場 合に 恒 久 的施 設 とな る。 また、6 ヵ 月を 超 え る と恒久 的 施 設 とな る租 税条 約締 結 国に は、 韓 国、 中 国 、ト ル コ、 バ ン グ ラデシ ュ、フ しfリピ ソ、 ブ ラ ジル 、ブ ル ガ リア、 ヴィエ ト ナ ム、 マ レ イシ アな ど があ る。 恒 久 的 施 設を 通 じ て事業 を 行 わない 限 り、 源泉地 国 で は課 税し な い とい うの が原 則 であ り、 恒]久 的施 設を 通 じて 事業 が 行 わ れる場合 には そ の恒久 的 施 設に 帰 属す る 部 分につ い て のみ 源泉 地国課 税 が可 能 であ る が 、発 展 途上 国 では国 連 モデル 条 約第7 条 に 従い 、 同一 又 は類 似 の商 品 の販売 、同 一 又は 類 似 の事業 活 動 から 生 ず る所得 は恒久 的 施設 に 帰 属す る も のとし て 課 税で きる と する 修正帰 属 主 義 に よっ てい る場 合 が多い 。 3 .利 子 所得 利 子(interesつ に 関 し て、わ が国 の国 内法 では20 % の源 泉 徴収 を 行 うが、租 税条 約 で は10% を超 え ない もの とす る とい うOECD モデ ル条 約 が適用 さ れ る場 合 が多 い。 もっ と も、OECD モデ ル 条約 で は原 則 と し て利 子 の源 泉地 国で はな く受 領者 の居 住地 国 で課 税 でき る とす るよ ただ し、 源泉 地国 で も国 内法 令に 従 っ て課 税す るこ とが で き、 そ の 場合 に は10% を超 え ない もの とす る。 し かし、 わ が国 とブ ラジ ル との租 税 条約 にお い ては12.5%、 わ が国 と フ ィ リピ ンと の租 税条 約に おい ては 公 債、 社 債の利 子に つ い ては10% 、そ の他 の利 子に つ い てぱ15 %、 わ が国 と パ キス タン との租 税条 約 に お いて は30 % とな って い る。 発展 途上 国に おい て は、 利 子 の 源泉 地課 税を 要 求す る のに対 し、 先 進国 では 居 住地 国 課税 が 原則 と され る。 わ が国 が締 結 し た44の 租 税条 約は利 子所 得 に対 し ては す べて10 %以 上 の 源泉 地国 課税 を要 求し て い る が、「こ れ は先 進諸 国 の中 で は、一 番 とい っ て よい ほ ど高 い税 率 であ り、 ア メ リカ、 イ ギリ ス、 ド イ ツ等先 進 国 間 で資 金 の移 動に 関し て の利 子所得 に は 、 源泉 税を 課 さ ない こ とは、 い わば 常識で あ る。利 子 に 対 して の10% の源泉 税 が課さ れ るとい うこ とは 、 そ の取引 を 経 済上 、 ほぼ禁 止し てい るに 等 しい 」(8)とい わ れ る。 4. ロ イ ヤ ルテ ィ 使用 料 (royalties) に 関 するOECD モデ ル条 約 は、 受 益す る 居 住者 の居 住地 国に お い て の み 課 税す るこ と が で きる とす る(Article12)。 い わ ゆる 源泉 税を 課 さない とさ れる。 国 連 モデ ル条約 で

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の 問 題 点 25 も居 住地 国 課 税が原 則 であ り、 源泉 地 国に お いて も租税 を課 す こと がで き ると さ れ る が税 率 の提 言 は な い。 わ が国 の締 結 した租 税条 約 は、居 住地 国課 税 を 原則 としな がら、 源 泉地 国 で の課 税 を 要 求 し税率 は10% を超 え ない ものとす る。 この 使用 料(royalties)とは、著作 権 、特許 権、商 標 権 、意 匠 、模型、図 面 、 秘 密方 式 若し くは 秘密 行程 の使 用 若 し くは 使用 の権利 の対 価 として受 領す る も のを い うか ら、 技 術 輸 出国 と して のわ が国 とし ては 相 互に 源 泉 税を 免 除し あ う居 住地 国 課税 を 選 択 す べ きで あ る。 租 税条 約 は二 国間 条 約であ り、 二 国 間で し か効 力 を 生じ ない が、同 じ ような 条 約 を各 国 と 締 結す る こ とに より国 際課 税 の調和 化を 図 る こ とが 可能 とな る。 そ の場 合、 モデ ル条 約は 国際 課 税 に対 す る一 つ の方 向性を 示 す もの として 位置 づけ ら れ る。 しか し、 租税 条約 の具 体的 実 施 は 国 内 法に より 執行 され る から 国際課 税に 対 する 明確 な 理念 の基 に 国内租 税 法 の整備 を図 る必 要 が あ る。 Ⅲ 。 恒 久 的 施 設 の 認 定 基 準1. パー マ ネン ト・ エス タブ リ ッシ ュ メン ト 概 念 国 際的 二 重課 税を 防止 す る方向 性 は、 で き るだ け 源泉 地 課税 の免 税措 置を 拡 大 し居 住 地 国 課税 を 中 心 とす べ きで ある。 この趣 旨か ら、 事 業所 得 に 対 して 恒久 的施 設 なけ れば 所得 源泉 地 で は 課税 し ない とい う国 際課 税 原則 が生 まれ た。C.I.T.v.VisakhapatnamPortTrust (1983)事 件 で、イ ンド の判事 が次 の ように 判示 した 。「恒久 的 施 設 とい う用語 は、 外国 企業 が他 の 国 で一 定 の 事業 場所 に 帰属 さ れ得 る ような 持 続 的 恒久 的 性格 を もつ 実 質 的存 在 があ るこ とを 前提 と す る。 こ れ は、 あ る国 の企業 が外 国 法人 とし て 他 の国 の上地 に 実 際に 進 出す る のに 相当 す るよ うな も のに 違 い ない。」0)OECD モデ ル条 約第7 条 は、 事業 所 得 に 対 して 「恒 久 的施 設を 通 じ て (throughapermanentestablishment )当該 他方 の 国で事 業 を 行 わな い 限 り、当 該一 方 の国 にお いて の み租 税を 課 す こ とが で きる。」 と す る。 問 題は 何を もって 恒久 的 施 設 (PE ) と認定 す るのか で あ る。OECD モデ ル条約 第5 条 は、恒久 的 施 設(PE )につ い て、「こ の条 約 の 目的 上“恒久 的 施 設 ”と は、事業 を 行 う一 定 の場所(fixedplaceofbusiness )であ って 企業 がそ の事 業 の全 部 又 は 一 部を 行 っ て い る場 所を い う。」 とし て、 事業 の管 理 の 場所 (aplaceofmanagement )、支店(abranch )、 事 務 所 (anoffice)、 工場 (afactory)、 作 業 場(aworkshop ) 及び 鉱 山、石油 又 は天 然 ガ ス の 坑井 、 採 石場 そ の 他天 然資 源を 採取 す る場 所 (amine,anoilorgaswell,aquarryoranyotherplaceofe

χtractionofnaturalresources) を あげ る。

し か し 、 コ メソ タ リ ー(CommentaryonArticle5ConcerningtheDefinitionofPermanentEstablishment ) で は、 企業 利益 に貢 献 す る ような 生 産性 につ い て も今後 議論 さ れ う る とし て 、「 現

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在 の定 義 で は、 この方 針 が とら れ てい ない。 し かし 、良 好 な事業 組 織に おい て は、 各 々 の部 分が 全 体 の生 産 性に 貢献 す るとい うこ と は 自 明の理 で あ る。」 と述 べる(1o)。 確か に利 益 貢献 へ の生産 性(productivity) は、恒 久的 施 設を 認識 す る上 で 重 要 であ る が、利 益貢 献 度を 重 視す る とユ ニタ リ ービ ジ ネ スを 条件 に カ リフ ォル ニア州を は じ め ア メ リカ11州 で実施 さ れ てい る ユ ニ タリ ータ ック スに 繋 が りか ね ない 几 コ メソ タリ ーで 乱 「全 体組 織 の より広 い 状況 の中 で、 特定 の施設 が生 産性 を 有 す るが ら とい っ て特定 地 域に おけ る租 税 目的 上 当 然 に利 益 が恒 久的 施 設に 帰 属す る とい うこ とに は なら な い。」(12)と、 利益 貢献 度を もっ て直 ちに 租 税 配 分 の原 則を 導 入 す るこ とに は なら ない とす る。 2. 事 業 の 行 わ れ る 一 定 の 場 所 事 業 の 場 所(fixedplaceofbusines )と い う概 念 は 、事 業 活 動 に 利 用 さ れ る 土 地 、建 物 、施 設 又 は 設 備 を 意 味 す る が 、 も っ ぱ ら 事 業 の 目 的 に 利 用 さ れ て い る か ど う か は 関 係 が な い 。 し た が っ て 「 あ る 事 業 活 動 に と っ て 、 利 用 可 能 な 土 地 建 物 が な い か 又 は 必 要 と し な く て も 事 業 の 場 所 は 存 在 す る か も し れ な い 。 つ ま り、 自 由 に 利 用 で き る一 定 の 空 間 が あ る だけ で 事 業 の 場 所 と な る 場 合 も あ る 。](13) さ ら に 、 土 地 建 物 、 施 設 又 は 設 備 が 所 有 さ れ て い る か 、 賃 借 さ れ て い る か は 恒 久 的 施 設 (PE ) の 認 定 に は 関 係 が なト 。 事 業 の 場 所 は 市 場 の 特 定 の 場 所 (apitchinamarketplace ) に 設 置 さ れ る か も し れ な い し 、 ま た 保 税 倉 庫 (Customsdepot ) の 一 定 の 場 所 に 設 置 さ れ る か も し れ な い 。そ れ が 実 質 的 に 事 業 の 場 所 で あ れ ば 、 恒 久 的 施 設 (PE ) と な る。 恒 久 的 施 設 と は 、「 事 業 の 場 所 が 固 定 さ れ て い なけ れ ば な ら な い か ら 、単 に 一 時 的 な も の で は な く 、 事 業 の 場 所 が あ る 程 度 恒 久 性 を も っ て い れ ば 恒 久 的 施 設 が 存 在 す る と 考 え ら れ る こ と に な る 。」(14) 一 時 的 目 的 で 設 け ら れ た も の は 恒 久 的 施 設 と は な ら な い が 、 納 税 者 の 死 と か 投 資 の 失 敗 (deathoftaxpayer,investmentfailure ) に よ り 早 期 に 解 散 し た よ う な 場 合 は 極 め て 短 期 間 で あ っ て も 恒 久 的 施 設 (PE ) と な る。 有 形 又 は 無 形 の 資 産 が 他 の 締 約 国 の 企 業 に よ っ て 維 持 さ れ て い る 一 定 の 事 業 の 場 所 を 通 じ て 第 三 者 に 賃 貸 さ れ る 場 合 、 こ の 行 為 は 恒 久 的 施 設 を 提 供 し て い る も の と な ろ う。 し か し 、「一 方 の 国 の 企 業 が 、 施 設 、 設 備 、 建 物 又 は 無 形 の 資 産 を 他 の 国 の 企 業 に 賃 貸 又 は リ ー ス を す る 場 合 、 そ れ ら の 行 為 の た め に 他 方 の 国 に お け る 一 定 の 事 業 の 場 所 を 保 有 し て い な い な ら 、 貸 手 の 恒 久 的 施 設 を 構 成 し な い 。」(15) 一 定 の 事 業 の 場 所 (fixedplaceofbusiness) が な げ れ ぼ 、賃 貸 物 件 で あ る 設 備 据 付 後 に 人 的 用 役 を 提 供 す る 場 合 で も 、 そ れ が 賃 貸 借 の 監 督 、 責 任 、 管 理 に 基 づ い て 設 備 の 操 作 又 は 維 持 に も っぱ ら 限 定 さ れ て い る な ら 、 恒 久 的 施 設 と は な ら な い 。し か し 、「人 的 派 遣 が そ の 設 備 の 利 用 さ れ る 仕 事 に

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の問 題 点 27 関 し て 意 思決定 参加を含 む 広範 な責 任を 有 す る も のであ る なら 、貸手 の行 為 は設 備 の単 な る賃 貸を 超 え て 事業 活 動を 構成 する こ とに な る。 こ の 場合 に は、 恒久 性 の基 準を 満 た せば 、 恒 久 的 施設 が存 在 す る と みなし うる丿16) 3 .従属 代理 人 会 社 の事業 は 、株 主に よって専 任 され た 経営 者 に よっ て運営 さ れ、そ の人的 組 織 は 従業 員 及 び企 業 の 指示を 受 け て行 動す る従 属代 理人(dependentagent )から 構成 さ れるノ従属 代 理 人 は、第三 者 と の関 係で はそ れほ ど重 要な影 響力 を もつ も ので はな いが 、そ の従属代 理人 が 事 業 の一 定 の場所 で 働い てい る なら 、契 約を締 結 する 権限 が与 え ら れ てい るか ど うか は判断 基 準 とな ら ない 。 従 属代 理 人 で あ っ て も、一 定 の場所 で 働いて い る なら 恒久 的 施 設 となる。 事 業 が主 とし て ゲ ーム機 や 自動販 売 機な どの 自働 機 械 の販売 や賃 貸を 通 じて 行 わ れ る場 合、 人的 活 動 がそ の機 械 の据付け 、操 作、管理 、維 持に 限 定 さ れてい る なら 、恒久 的施 設 とは なら ない が、 事 業 活 動 が当 初 の機 械据 付け に加 えて行 われ る 場合 に は恒 久的 施 設 となる。すな わ ち、「企業 が 単に機 械 を 設置 し てそ れを 他 の会 社に賃 貸 す るな ら恒 久 的 施設 は存 在 しない 。し か しな が ら 、 当該 企 業 が 機 械を 設 置 しそ れを 自己 の為 に操 作し 維 持 す るな ら 、恒 久的 施 設は存 在 する こ とに なる。 こ のこ と は 、そ の機械 が当該 企業 の 従属代 理人 に よっ て行 わ れ てい て も同 様に 恒久 的 施設 に 該 当 す る。」(17) 4 . 恒 久 性 の 概 念 恒 久 的 施 設 (PE ) は 、 一 定 の 場 所 で 事 業 を 開 始 す る と き か ら 存 在 す る。 事 業 を 開 始 す る ま で の 準 備 期 間 に お け る 活 動 は 、 そ の 一 定 の 場 所 が 恒 久 的 に 効 用 を も た ら す 事 業 活 動 と 本 質 的 に 異 な る 限 り 恒 久 的 施 設 と は み な さ れ な い 。 「 恒 久 的 施 設 は 、 事 業 の 一 定 の 場 所 の 処 分 、 事 業 の 一 定 の 場 所 に お け る 活 動 の 停 止 に よ っ て 消 滅 す る。」9し か し 、 二 時 的 中 断 は 事 業 閉 鎖 と は み な さ れ な い 。 仮 に 、 事 業 の一 定 の 場 所 が 賃 貸 さ れ る な ら 、 そ の 一 定 の 場 所 は 賃 借 者 の 事 業 活 動 に 効 用 を も た ら す こ と に な る の で 一 時 的 な 中 断 と さ れ る 。OECD モ デ ル 条 約 第5 条 の3 は 、 建 築 工 事 現 場(buildingsite ) 又 は 建 設 若 し く は 据 付 工 事 (constructionorinstallationproject) は 、12 ヵ 月 を 超 え る 期 間 存 続 す る 場 合 に 限 り 恒 久 的 施 設 (PE ) と な る と 規 定 す る 。 コ メ ン タV ーに よ る と 、 こ の 建 築 現 場 又 は 建 設 若 し く は 据 付 工 事 に は 、 建 物 建 設 だ け で な く道 路 、 橋 、 輸 送 管 、 発 掘 及 び 浚 渫 が 含 ま れ る。 ま た 、 設 計 (planning ) 及 び 管 理(supervision ) が 契 約 上 の 請 負 工 事 者 に よ っ て 行 わ れ る の で あ れ ば 、 設 計 及 び 管 理 も 恒 久 的 施 設 に 含 ま れ る 。 し か し 、 設 計 及 び 管 理 が 別 の 企 業 に よ っ て 専 門 的 に 行 わ れ る の で あ れ ば 、 設 計 及 び 管 理 は 恒 久 的 施 設 に 該 当 し な い 。

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恒久 的 施設に は、 事業 の準備 活 動 は 通常 含 ま れない が、 建築 又 は建設 の期 間 認定 に 際 し ては 準備 作 業 もこ れに含 ま れる。 従 っ て12ヵ月 を 超 え るか 否か の判 定は 工 事の着 手 から 完成 まで の 期間 であ り、 一 時的 に中 断 され ても 活動 が 継 続さ れ てい る とみ なさ れる。 コメ ソ タリ ーは こ れを 次 の よ うに 説 明 す る。「建築 現場 はそ の契 約者 が 仕 事を 始 め る日か ら始 ま る。 例え ば建 設 の た め の 設 計 事 務 所 を 設け るなら 、そ の建 設 が完 成 す る国 に おげ るい かな る準備 作業 も これ に含 ま れる。 一 般 に、 現 場 は そ の作業 が 完成 す るか 永久 に 放棄 さ れ る まで 継続 し て存在 す る。 現 場 はそ の 仕 事 が一 時 的に 中 断 さ れ ても 消滅 され た とは みな さ れ ない。 季 節 的又 は 他 の原因 に よる一 時的 中 断 は 、 現場 の期 間決定 に 際し て含 めら れ る。 季節 的 な原 因 に よる 中 断 とは悪 天 候に よ る中断 が含 め ら れ 、一 時 的 な中 断に は 例 とし て 原 材料 の不足 とか 労働 力 確保 の困 難性 があげ ら れ る/19) 5. 恒 久的 施設 の 適用 要件 と 除 外 要件OECD モデ ル条 約第5 条 の4 は、 恒久的 施 設に 含 まれ ない も のとし て次 の6 項 目を あ げ る。a ) 企業 に 属す る物 品又 ぱ 商 品 の保 管 (storage)、展示 (display)又 は引 渡 し(delivery) のた め に の み施 設を 使用 す るこ と。b ) 企業 に 属す る物 品又 は 商品 の在 庫 (astockofgoodsormerchandise ) を 保管 、 展 示又 は引 渡 し のため に のみ保 有 す る こと。c )企 業 に 属す る物品 又 は 商品 の在 庫を 他 の企 業 に よる加 工(processingbyanotherenterprise ) のた めに の み保 有す る こ と。d ) 企業 のため に、 物品 若 し く は商 品 を購 入 し又 は 情報 を収 集す る こと の み を 目 的 と し て(thepurposeofpurchasinggoodsormerchandiseorofcollectinginformation ) 事 業を 行 う一 定 の 場所 を 保 有す る こと。e ) 企 業 の た め に 、 そ の 他 の 準 備 的 又 は 補 助 的 な 性 格 の 活 動(anyotheractivityofapreparatoryorauxilliarycharacter) を 行 うこ とのみを 目的 とし て事業 を 行 う一 定 の場所 を保 有 す るこ と。f トa ) からe ) まで に 掲げ る活動 を 組 み合 わ せた 活動 を 行 うこ とのみを 目 的 とし て 、事 業を 行 う一定 の場所 を保 有す る こと。 た だ し、 当 該一 定 の場 所に おけ るこ の よ う な組 み 合 わせ に よる 活 動 の全 体が 準備 的又 は 補 助的 な 性 格 (preparatoryorauxiliarycharacter) の もの であ る場合 に 限 る。 一 方 の国 の企業 が他方 の 国 で 生 じた 事業 所 得 に対 して 他 方 の国 で 課税 で きる 要 件 が恒 久 的施設 と い う概念 で ある から、 恒 久 的 施設 を 通 じて 他 方 の国 で事業 を 行 わな い限 り他 方 の 国に 課 税 権 がな い。OECD モ デル条 約 第5 条 の1 か ら3 は、 そ の恒 久的 施 設 とは何 かを 規定 す る が、 同 条 約 第5 条 の

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国際的二重課 税調整 の問題点 29 4 は形式 的 に 恒久 的 施 設 であ っても準 備的 、補 助的 活 動 であ り、実 質 的に 所 得が 生 じて い ない活 動 に対 し ては 恒久 的 施 設 とは みな されな い とす る。 す な わち 、 あ る一 定 の施 設 が使 用さ れて いて もそ れ が 商品 等 の保 管 、展示 、 引 渡又 は 加工 のた め に のみ 使用 さ れて い る 限 り事業を行 う一 定 の場所 で あ る恒 久的 施 設 に は該 当し な い。 さ ら に(d) で は、 他方 の 国 での 商品 の購 入又は情 報 の収集 の ために 一 定 の 施設 を 使用 す る場 合 も恒久 的 施設 に該 当 し ない。 従 っ て 、保 管 の為 の施設 で ある倉 庫を 他に 提 供 す る場 合 は恒 久的 施設 であ る が、 そ の倉 庫 を 自己 の商 品 等 の保 管 、展示 等 の為に のみ 使用 して い る場 合 ぱ 恒久 的 施設 に該 当 しな い。 さ らに 、 もっぱ ら商 品 の仕 入 れ又 は情 報収集 のた めに 他方 の国 に 設置 さ れ る駐 在員 事 務所 な ど も恒久 的 施設 に該 当 しな い。 し か しな が ら、「準備 的又 は補助 的 性格を 有 す る活動 とそ うでな い 活動 を識 別 す る こ とは し ば し ば困 難 であ る。 決 定 的 な基 準は、 事業 そ れ自身 の一 定 の場 所 で の 活 動 が全 体 と し て の 企 業 活 動 に とっ て必 要 で重 要 な 部 分(essentialandsignificant)を 形成 し てし るか 否 かであ る。各 々の ケ ースに お いて そ れ 自身 の 活動 効 果を 検討 しなけ れ ばなら な い。 どの場 合 で も、 全 体企業 の一 般 目的 と同一 で あ る事業 の一 定 の場 所 は 準備的又 は 補助的 な活 動 とは い え ない 。 例 えば 、特 許 とか ノ ーハ ウを提 供 する こ とが 全 体企 業 の 目的 であ れば、一 定 の場 所 で のか か る活 動 は サブ パ ラグ ラ フ(e) の 恩 典 を 享受 で きな い。」(20) 居 住 地国 で の企 業 活 動 目的及 び事業 内容と 同じ か、 或 い は全 体 か らみ て必 要で 重 要 な事業 活動 が 源泉 地国 で 行わ れ るな らば 、恒久 的施 設 とな る。 し た が っ て、 準備 的 、 補助 的活 動 と は企業 の主 要 な事業 活 動そ の も のと はな らなト 活 動をい う。 もち ろ ん主 要 な 事業 活 動そ のも ので は ない が、管 理 活 動 は準備 的 、 補 助的 活 動 には該 当し ない。 この点 につ い て コメ ソ タリ ーは 次 の ように 述べ る。 「企 業全 体 又 は た とえ 企業 の一 部若 し くは企業 グル ープ の一 部を 管 理す る機能 を もつ一 定 の事業 の場所 は準 備 的 又 は補 助 的活 動 とは みなさ れない 。 な ぜな ら、 管理 活 動は こ こで の レベ ルを超 え る から で あ る。 国 際的 に 細 分化 され てい る企業 がい わ ゆ る外 国に 管 理 事務 所 を設 立 し、 そ こで 子会社、 恒久 的施 設 、 代 理人 や 特 許を 保有す る なら、 か かる 事務 所 は関 連地 域で 設 立さ れて い る企業 のすべ て の部門 に 対 し て管 理 ・ 調整 機能を もってい るか ら、 恒 久的 施 設 が存 在す ると みな さ れ る。 かか る 管 理 事務 所 は パ ラ グラ フ2 で い うところ の事 務所 と みな さ れ る。」(21) 部 品を保 管 し 、 引 渡す だけ の目的 で一定 の施設を 使 用 す る こ とは恒 久 的 施設に 該 当 しない が、機 械 設備 等 の販 売 先 で あ る顧 客に対 し て予備 部品 を保 有 し提 供 す る 目的 で 使用 す る一 定 の場所 は 恒久 的 施設 と な る。「こ の場 合に は サブ パラ グラフ4 の(a) でい う純 粋 な引 渡 し(puredelivery) を超 え て い る と い え る 。 な ぜ な ら 、 こ れ ら の 売 却 後 の 組 織 は 顧 客 と 相 対 応 す る(vis-a-visitscustomers) 企 業 の用 役 提 供の 必要 で且つ 重 要な部 分 を 担っ て い る から で ある。 か か る 活 動 は単 な

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る補助 的 活動 とはい え ない。」(22) 一 定 の 施設 に おけ る事業 活動 が恒久 的 施設を 構成 す る こと に なる が、代 理人 の よ うに 人的 活動 そ のものを 恒久 的 施設 とみな す場 合 もあ る。代 理 人に は 従 属代 理 人(dependentagency ) と 独立代 理 人 (independentagency ) があ り、OECD モデ ル 条約 で は、従 属代 理人 につ いて は一 定 の要件 を 満 たせ ば恒 久 的 施設 と な るとす る。「企 業に 代 わ って 行 動す る者 が、一 方 の締約 国 内に おい て 、当 該 企業 の名 に お い て(inthenameoftheenterprise) 契約 を 締 結す る権 限を 有し 、 かつ 、こ の権限 を 反復 し て行 使 す る(habituallyexercise)場 合に は、当 該企 業 は、そ の者 が当該 企 業 のた めに 行 うす べて の活 動 に つ いて 、当 該一 方 の国 内に恒 久的 施 設 を有 す る も のと され る。」(23) この従 属 代 理人 の要件 は、 企業 に代 わ って行 動 で き るこ と、 当 該企 業 の名に お い て契 約締 結 の権 限 が与え ら れ てい るこ と、 かか る権限 を反 復的 に 行 使し て い る ことで あ る。 し たが って、 第5 条 の6 で 規定 さ れ てい る ように、 独立 した 代理 人 と の間 で事 業 活動 を 行 ってい る とい うだけ では恒 久 的 施設 とぱ なら ず 、 従 属代 理人 であ って も もっぱ ら 商 品 の保 管、 引 渡、 購入、 又 は 情報 収集 のみ の事 業 活動 で あ れ ば恒 久的 施 設に 該当 しな い。 6. 独 立 企業 の 原則OECD モデ ル 条約 第5 条 の7 は、 支配 被支 配 関 係 の事 実 のみに よって恒 久 的 施設 か否 か の判 断 基 準に は なら な い こ とを 明ら かに する。 これは 、 第7 条 と の関 連 で恒久 的 施設 に対 し ては 独立 企業 の原 則 を適 用 し て所 得 配 分す るこ とが 前提 とな るの で、 恒久 的 施設 の概念に も独立 企業 の原則 が 前 提 とさ れ てい る。OECD モデ ル 条約 第7 条 では、 事業 所得 の 課 税に つ いて 次 の よ うに 規定 す る。「一 方 の 締 約 国 の企業 の利 益 は、 そ の企 業 が 他方 の締約 国 内に おけ る恒久 的 施 設を 通 じて当 該 他方 の 国で 事業 を行 わな い 限 り、 当 該一 方 の国 にお いて の み租税 を 課 す こと がで き る。 一方 の 国 の企業 が 他方 の国 にお け る恒久 的 施 設を 通 じて当 該他 方 の国で 事業 を 行 う場 合 には 、そ の企業 の利 益 の うち 当該恒 久 的施 設 に 帰 せら れ る部 分(attributabletothatpermanentestablishment )に対 して のみ、当 該 他方 の 国 に おい て 租 税を 課 す こ と がで きる。」(24) こ こで は 、次 の2 点 が強 調さ れて い る。 第1 は、 居 住地 国 にお け る企 業利 益 へ の課税 に あた って 、 国 外で 生 じ た利 益 は 国外 で 恒久的 施 設を通 じ て得 た利 益 でなけ れば 居住 地国 で の み課税 権を 得 る。 従 って 源 泉 地国 に お いて は、 外国 法 人が恒 久 的 施設 を 通 じて 事業 を 行わ ない 限 り源 泉地 国に 課 税権 は ない。 第2 は 、 恒久 的 施設 を通 じ て事業 が 行 わ れ る場合 に は、 恒久 的 施設 の あ る源泉 地 国にお い て も課 税 権を 得 る が、 そ の課 税対 象 は当該 恒久 的 施 設に 帰せ ら れる 部分 に対 し て のみ課 税 権を得 る。 い わゆ る 帰属 主 義 (attributablemethod) を 原則 とす る。

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の 問 題 点 31 さらに 独立 企 業 の原 則 につ いて 次の よ うに規 定す る。「一 方 の締 約 国 の企 業 が 他 方 の締 約 国 内 に あ る恒久 的 施設 を通 じて 当該 他方 の国に お いて 事業を 行 う場 合に は、 当 該 恒久 的 施設 が同一 又 は類 似 の活動を 行 い 、且 つ 、当 該 恒久的 施設 を有 す る企業 と全 く 独立 の立 場 で取 引を 行 う別 個 のかつ 分 離 し た企業 (adistinctandseparateenterprise) で あ ると した な らば 当 該恒 久的 施設 が取得 した と みら れる利 益 が各 締 約 国に おい て当 該恒久 的 施設 に 帰せ ら れ るも の とす る。」(25) こ こでは 、 外国 法 人に 対 す る課税 は恒久 的 施設 を通 じ て行 う場 合に 限 り国 内 源泉所 得 に対 して 課 税 権を得 るが、 そ の 国 内 源泉所得 の課 税に あ たっ ては 恒久 的 施 設 ( 支 店 、 事 務 所 、 工 場 、 作 業 場 等) を 独立 法 人と み なし て 独立企業 の原則 の もとに 国 内 源泉 所得 を 認 識 ・測定 す べ き ことを 明ら か に してい る。 した がっ て、 恒久 的 施 設に 帰 属す る所得 認識 にあ た って は 、 経 営 費 及 び 一 般 管 理 費 (executiveandgeneraladministrativeexpenses) で当 腹 巨久 的施 設 のた め に 生 じた も のは、そ れが恒 久的 施設 の存 在す る国 で 生 じた か 他 の国で 生じ たか にか かわ らず 損 金(deductionsexpenses )とし て算 入さ れ る。 こ れは 本 社で 生 じ た支 店等 の営業 費を 源 泉所得 計 算 上 損金 と し て配 分で き るこ とを 明ら かに した もの であ る。 独立 企業 の原 則 は 、 支 配関 係にあ る特 殊関 連企 業 の租 税 配 分原 則 とし て も適 用 され る。OECD モデ ル条約 第9 条 は 、企 業 の経営 、支配又 は 資本に 直 接又 ぱ 間 接に 参 加 して い る場 合、「商業 上又 は 資金 上 の関 係に お い て、 双 方 の企業 間で 、独 立企 業 間(betweenindependententerprises )で設け ら れる条 件 と 異な る 条件 が 設け られ又 は 課さ れて い ると き は、 そ の条 件 がな い と したな ら ば一方 の 企業 の利 益 とな っ た と みら れ る利 益 であ ってそ の条件 の た めに 当該 一 方 の企 業 の利益 となら なか っ た ものに 対し て は、 これ を 当該一 方 の企業 の利 益 に算 入 し て租 税を 課 す こと が で きる。」(26) これは、 各 国 の 国 内法 で定 め られて い る移転 価 格税制 に 対 応 す る もの であ り、 独立 企業 の原則 に 基 づい て 独立 企業 間価 額 (arm'slengthprice ) に よって 課税 で き る こと を 確認し た も のであ る。 IV. 外 国 税 額 控 除 の 意 義1. テ リ ト リ ア ル シ ス テ ム と タ ッ ク ス クレ デ ィ ッ ト シ ス テ ム 居 住 地 国 課 税 に お い て は 、 居 住 者 で あ る 内 国 法 人 が 外 国 で 稼 得 し た 所 得 に 対 し て は 居 住 地 国 に お い て 課 税 権 を 得 る が 、 恒 久 的 施 設 を 通 じ て 稼 得 し た 所 得 に 対 し て は 外 国 で も 課 税 さ れ る か ら 二 重 課 税 の 調 整 の 問 題 が 生 ず る 。 こ の二 重 課 税 の 調 整 に は 国 内 源 泉 所 得 方 式(territorialsystem)と 税 額 控 除 制 度 (taxcreditsystem ) の 二 つ が あ る 。 テ リ ト リ ア ル シ ス テ ム と は 、「 居 住 地 国 が 居 住 地 国 内 で 生 じ た 所 得 に 対 し て 課 税 す る が 、 外 国 源 泉 所 得 の す べ て を 課 税 か ら 除 外 す る こ とを 許 容 す る も の で あ る。」(27)税 額 控 除 方 式 は 、「 居 住 地 国 は

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外 国所 得 に も課 税 す るが、 外 国所得 に対 す るい か な る外 国税 も外 国 税額 控除 の 対 象 とす る丿28) ア メ リカは 、居 住者 の全 世 界所得(worldwideincome ) に対 し て 課税 する。 アタ リカ の居 住 者に は、 アメ リ カ国民 (U.S 、citizens)、外国 人で グ リ ーン カ ード又 は 実 質的居 住 者 テ ストを 満 たす 外 国 人居 住 者(Residentalienindividuals)、50州 及び コロ ンビ ア地区 の 法律 に よ り設立 又 は組織 さ れ た 内国 法 人(Domesticcorporations) 、50州 及び コ ロン ビ ア地 区 の法 律 に より設 立又 は 組織 さ れた 内国 パ ート ナ ーシ ップ (Domesticpartnership ) が含 ま れ る(29)。 アメ リ カは全 世 界 所得 を 課税 対象 とす るか ら、 外 国で 課 税 さ れた所 得に 対し て二 重課 税 の問題 が 生ず る。 これに 対 し て 「も し アメ リカが 国際的 二 重 課税 の 調整 を し なけ れば、 ア メリ カ企業 は海 外 市 場で 競 争 的不 利 益 を被 る。 なぜ なら 、全 体 の税 額 が外 国 源泉 の所得 に対 す る ア メリ カで の税だけ 他の外 国 の 競合 者 の税 額を 超 え るから であ る。 こ の国 際 的 二重 課 税を 防止 す る中 心的 システ ムが ア メリ カで は外 国 税 額控 除 シ ステ ムであ る。(30」) テ リト リ アル シ ス テ ムに 基づ き国外所 得免 除 方式 を 採 用し て い る国 はEC 諸 国に 多 い。 外国 税 額 控除 方 式 は、 国 内 投資 と国 外投 資 へ の税 の公平 負担 の要 請 から中 立 性 が高 い とい われ る が、国 内 税 率を 下げ る傾 向 にあ る先進 国に おい ては むし ろ 国外 所 得を 免 除 す る方 が税 の中 立性 が 高 まる ともい え る。「国 内法 に お いて 外 国所 得免 除方式 に よる二 重課 税 の排 除 規定 を 設け てい る 国 とし て は 、 ス イ ス、 フ ラン ス、 イ タリ ア、ベ ルギ ー、 オラ ンダな どの 西欧 諸国 、 そ れに 香港 な どが あ る。 こ れに 対し て、 外 国 税額 控 除方 式 に よる二 重課 税 の排除 規 定を 設け てい る国 とし ては 、 日本、 アメ リカ、 イギ リ ス、 ド イ ツな ど が挙げ ら れ る(た だし 、 ドイ ツは、 租 税条 約 では 外 国所 得免 除方 式 の方を多 く採 用し て い る)。」(31) 2. わ が国 に お け る外 国 税額 控除制 度 わ が国 の 外 国 税 額 控 除 制 度 は 直 接 税 額 控 除 (directtaxcredit) 、 間 接 税 額 控 除(indirecttaxcredit )、 租 税 条 約に よる みなし 税額 控 除(taxsparingcredit) 及 び タ ッ クスヘ イブ ソ対策 税 制に お け る税 額控 除 の4 つ があ る。 直接 税額 控 除 は、 内国 法人 が外 国に 支店 、 事務 所、 工 場、 作 業 場な どを 設け て 事業 を行 う場合、 そ れら 恒久 的 施 設を 通 じ て生 ず る所得 に対 して 外 国法 人 税 が課 さ れ るが これを わ が国 の法 人 税額 か ら控 除 す る もの であ る。 そ の 他に 内国 法人 が直 接投 資 に よる利 子、 配 当、 使用 料に 対 して 外 国で 源 泉税 が課 さ れ た と き も直 接 納付 し た もので あ るか ら直 接 控除 と い われ る( 法法69 ①)。 間 接税 額 控 除 は、 内 国法 人 が外 国に子 会 社を 設立 し て事 業 を 営む 場合 、 支店 や営 業所 と異な り当 該 子 会社 は 独 立し た 法人 で あ り、 子 会社 が外 国 で納 付 し た外 国 税は わ が国 の親 会社 が納 付 し たも の でな いか ら 税 額控 除 の対 象 とは なら ない。 しか し、 内 国法 人 で あ る親会 社 が外 国子 会 社か ら配 当を

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の 問 題 点 33 受 領 し た場 合に は、そ の配 当 の原資 は 外 国 子会 社 の所得 から 外国 法人 税を 控 除 し た 金 額で あ る から、 当 該受 取 配当 に対 応 する 外 国法人 税 は 親会 社が納 付 した も のと みなし て 税額 控 除 の 対 象 とす る。 こ れ は、 海外 進 出に おけ る 支店 と子 会 社形 態 の違い に よる外 国所 得課 税 額 と外 国 源 泉 税額 との 実質的 負担 を 公平 に 課税し よ うとす る もの であ る ( 法法69 ④)。 もっ と も計算 上 はこ の 間 接 税 額 控 除 は 直 接 税 額 控除 に含 め て計 算さ れ る。 租 税条 約 に よる みなし 税 額 控除 とは 、 租 税条 約に より事業 所得 や投 資 所得 に 対 し て 税 が軽 減 され た り免 除 さ れた りす る場 合 があ る。 こ の 場合 に当 該 免除 され た税 額を 納 付し た 税 と み なし て 税 額控 除 し よ うとす る もの であ る。 租税 条 約上 タ ッ クスス ペ アリン グ クレデ ィットを 導 入し て し てい る 国 は、 アイル ランド、 イ ン ド、 イ ンド ネ シ ア、韓 国 、ザ ン ビ ア、 シ ンガ ポ ール、 スペ イ ン、 ス リ・ ラ ン カ、 タイ 、中 国、 ト ル コ、 パ キス タ ン、ノくン グラデ シ ュ、フ ィリピ ン、 ブ ラ ジル 、 ブ ル ガ リ ア、 マレ イ シア があ る。 相手 国 で 免税又 は 税 の 軽減 さ れてい る所 得を わ が国 の課 税 所 得 計 算上 益 金 に入 れて課 税 さ れる と税 の減 免効 果 がな くな る とい うもの であ るが、 アメ リカは か か る タ ック スス ペア リン グ クレデ ィットを 留保 し てい るj 外 国 税額 控除 の対 象 と なる 控除 対 象外 国 法 人税 額 は、直 接 税額 控除 の対 象 と な る外 国 法 人 税で当 該 外 国 法人 税を 課 す国に お い て課 税標 準 とさ れる 金額 に50%を 乗じ た 金額を 超 え る 金 額 は 除か れ、 利 子等 の収 入金 額を 課 税標 準 とし て課 さ れ る外 国 法人 税につ い ては(32)所 得 率 が10% 以 下 の場 合 に は 利 子収 入 の10%を 超 える 金 額、 所得 率 が10% を 超え20% 以下 の場 合 には利 子収 入 の15 %を 超 え る金 額 が高 率負 担 部分 とさ れ、 所 得 率が20 %を 超 え てい る場 合に は 高率 な負 担部 分 は な い も の とさ れる ( 法 令142 の3 ① ②)。 さら に 全 体の 控除 限 度 額 の計 算は 、当 期 の全世 界所 得 に対 す るわ が 国 の法 人 税率 (34.5%) を 乗じ た法 人 税額 に 全世 界 所得 に 対す る 国外 源泉 所得 の割 合を 乗 じ た金 額を 限 度 と す る (法 法69 ①)。 全世 界所得 と 国外 源泉 所 得 が同 額 であ れ ばわ が 国 の法人 税納 付 額が ゼ ロと なる が 、 国 外 源泉所 得 の中 に 外 国法 人 税が 課さ れ ない 金額 が あ る場 合 に は、当 該非 課 税国 外源 泉所 得 の3 分 の2 に 相当 す る金 額 が 国外 源泉 所得 か ら 控除 され る。 また 、 当期 の国 外 源泉所 得 が当 期 の全 世 界所 得 の90%を 超 える 場 合又 は国 外 使用 人 割合 を乗 じ た金 額 の い ず れか大 きい 金額 を超 え る場 合 には 、 そ の超 え る部 分 は 国外 源泉 所 得か ら 除か れ る( 法 令142 ③)。 間接 税 額 控除 に よる 控除 対 象額 は、 外 国 子 会社 (発 行 済み株 式 総数 の25% 以上 の保 有) か ら 剰 余 金 ま たぱ利 益 の 分配 があ る 場 合に は、 そ の外 国 子 会社 の所 得に 対し て課 さ れ る外 国 法 人 税 の額 の う ちそ の配当 等 の額 に 相当 す る ものは 高 率 な部 分 を除 き 、そ の 内国法 人が 納 什す る 控 除対 象外 国 法人 税 の額 と みな して 控除 で き る(法 法69 ④)。控 除 限度 額は 、配当 等 の額か ら当 該 配当 に 係 る外 国 源泉 税 に2 を 乗 じ た金 額を 控除 し た金 額 とな る(法 令147 ①)。こ れは、「間接 控除 の対象 と な る外 国 法人

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税 につ い て、 配当 にか か る 外 国 源泉 税を 含 めて 実効 税率50% の範 囲 内に と ど め る よう シ ーリングを 設定 し た もの であ る。」(33) V. わ が 国 の 国 際 課 税 に お け る 問 題 点1. 投 資所 得 に対 す る 居 住地 国課 税OECD モデ ル条 約に よ ると、 使 用 料 (royalties)に つ い て は 居 住 地 国 課 税 を 原 則 と し 、 利 子(interest )につ い ては 居 住地 国 課 税を 原 則 とし ながら 源泉 地国 で も課 税 可能 で、そ の場 合源泉 税 は10 % を超 えな い も のとす る。 配 当(dividends)につ い ては居 住 地国 課 税を 原 則 としな がら源泉 地 国 で も課税 可能 で、 そ の場 合 、25% 以 上 の株式 保 有に か かる配 当 の源 泉税 は5 % 、そ れ以外 の配 当 の 源 泉税 は15%を 超 え ない もの とす る。 し かし、 わ が国 が締 結 し た租 税 条 約 では、 使用 料に つ いて は 源泉地 国 課 税 で10% 、 利子 につい て も 源泉 地国 課 税で10% 、 配当 に つ い ては 源泉 地 国課税 で ほと ん どが15% と設 定 す る。 もし、 資本 及 び資 金 の国 際的 流動 を 促 し資 本 輸 出 国 として の国 際的 地位 を確 保 す る ので あ れ ば、 投 資所得 に対 し ては 居 住地国 課 税を 原 則 とす べ き で あ り租税 条約 にお いて は積 極的 に 源 泉地 国 非 課 税を 主 張す る必 要 があ る。 租 税条 約締 結交 渉 で 世 界的 に最 も進 んでい るとい わ れ るオ ラン ダ(Pays-Bas ) は 、ドイ ツ(All-emagne )、 オ ースト リ ア (Autriche)、デ ンマ ー ク(Danemark )、 ル ク センブ ル グ(Luxembourg )、 ノル ウ ェ ー(Norvege )、イ ギ リ ス(Royaume-Uni )、ス ウェ ーデ ン(Suede )と の租 税条 約で 利子及

び 使用 料(surlesinteretsetlesroyalties) の 源泉 税を ゼロ とし 、親 会 社 へ の配 当 源 泉 (versesalasocietemere )につ い て は ド イ ツ(Allemagne )10% 、オ ース ト リア(Autriche)5 % 、ベ ルギ ー

(Belgique)b %、 デ ン マ ーク(Danemark )0% 、 スペイ ン(Espagne )5% 、フ ラン ス(France )5 % 、 イタ リ ー(Italie)5 % 、 ル クセ ンブ ル グ(Luxembourg )2.5 % 、 ノ ル ウ ェ ー(Norvege )O % 、 ポ ーラ ンド(Pologne )0% 、 イギ リ ス(Royaume-Uni )5% 、 スエ ーデ ソ(Suede )0 %、 スイ ス(Suisse)O % )と、 資 本投 資 を 積極 的に 推進 す るた めにOECD モデ ル条 約 の5 % 基 準を 守 ると ともに さ らに そ れを 下 回 る条 約 を締 結 して い る。 わ が国 は世 界最 大 の 債権 国 で あ るか ら、 そ の意味 で は租 税条 約を 通 じ て居 住 地 国 課税 を国 際的に 展 開す る必 要 があ る。「な ぜ な ら、今 日 の 源泉地 国課 税に より、外 国に 支払 わ れ た 税 額 が外国 税額控 除を 通 じて 、わ が国 の財 政上 の歳 入 を 減ら して い るか らであ る。 源泉 税を 相 互 に 免 除す るこ とに よ り、 日本 企業 の納 税 の増 加 が予 想 さ れ るが、 同 時に 外国 から の日本 へ の投 資に よる 源泉 税額 分の減 少 があ るが資 本輸 出 国 と な れば 理 論的 に は 源泉 税の 減少 よりも、 外 国税 額 控除 の 減少 に よる歳 入の 増 加 の方 が大 きい こ とに な る。」(36)

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国 際 的 二 重 課 税 調 整 の 問 題 点 35 2. ト リーテ ィ・ショ ッ ピング に 対 す る規 制 そ の場 合 問題 に なる のは、 第三 国 の居 住 者 が 租税条 約 の恩 典を受 け る ト リ ーテ ィ ・ シ ョ ッピン グ(treatyshopping )を どの よ うに 防 止す る か であ る。 租 税条 約は 相互 の居 住 者 間 で の租 税 減免 の締 結 であ るか ら、 当然 な がら第 三国 の 居 住者 に は 適用 され ない。 し かし、 租 税 条約 網 を 巧 み に利 用し た 国 際的 租 税回 避 の問題 が ある(36)よ こ の点 に 関し ては、 わ が国 とフ ラン ス との 間 で締結 し た改 正 租 税 条 約(ConventionenMatiered'lmpotssurleRevenue,1996 ) の第10条 配 当(lesdividendes)の規 定 が参 考に な る。「フ ラ ンスと は 、1965 年 は じ め て 締 結 し 、1981 年 の 部 分 的 な 改 正 を 経 て 、 約30 年 ぶ り に 今 回 の 改 正 と な っ た。 … … 今般 の 改正で は、 わ が国 租 税条 約 に おい ては じ めて 源泉地 国非 課 税 とす る規 定 が導 入 され る とと もに 、 こ のト リ ーテ ィ・ ショ ッピ ン グを 防 止す る規 定 が設け ら れた 点、 注 目さ れ る。(37]) この 条約 で は、受 領者 と受 益者 が同 じで あ る居 住者 に対 す る配当 に対 し て は源 泉 税 は15% を超 え ない こ と とし、 受 領者 と受 益 者が 同 じで6 ヵ月 間 発行 済 み又は 議決 権 のあ る株 式 を15 %以 上 保 有す る親 会 社に 支 払 う配当 の 源泉 税は5 % と し 、 適 格 居 住 者 (societequiestunresidentqualifedecetEtat ) であ る親 会社に 支 払 う配 当に 対 し ては 居 住地国 課 税 のみで 源泉 地 国課 税 を し な い と い う もの で あ る。 こ の適格居 住者 とは、 締 約 国 の公 認 の株式 取 引所 で取 引 きさ れて い るこ と、 当 該 法人 の株式 が居 住者 に よっ て所 有 され てい る こ と、 間接 保 有に は居 住者 に よる 連鎖 性 が 必 要で あ る こと が 要 件 とさ れ る。 今後 は 、 かか る適格居 住 者概念 を 明 確に す るこ とに よ り、 租 税条 約 の輪を 積 極 的 に グP ーバ ルに 推 進 して い く必 要 があ る。 お わ り に わ が国 は現 在44 力国 と租 税条約 を 締 結し て い るが 、国 際的 二重 課 税の 調整 と 国 際的 租 税 回避 の防 止(38)とい う点 か ら、 また 国際 的租 税 に 関す る公正 性 、中 立性 、実 質性 とい う理 念 か ら国 内 法 を 整 備 す る とと もに 、 租税条 約を 通 じて 国 際租 税 法 形成 に向 け て積 極 的に 関与し て い か なけ れば なら ない。 国際 課 税 の面 で は、 わが 国は タッ クス ・ヘ イ ブ ソ対策 税 制、 移転 価 格税制 、 過 小資 本 税 制 、国 際的 資 本 の流動 に 伴 う世 界所得 の適正 な 税配 分 な ど今後 検討し なけ れば なら ない 問題 点 が多 い。 目先 の 税 収 に とら わ れ るこ とな く、 国際 課 税に 対 す る公 正課 税を 理 念に 当為 的 国際 課 税制 度 を 考 え る必要 があ る。

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注 (1 ) 川 田 剛 『 国 際 課 税 の 基 礎 知 識 』 税 務 経 理 協 会 ,1990 年 ,4頁 。 (2 ) 矢 内 一 好 『 国 際 課 税 と 租 税 条 約 』 ぎ ょ う せ い ,1992 年 ,29 頁 。 (3 )OrganizationforEconomicCooperationandDevelopment,ModelDoubleTaxationConventiononIncomeandonCapital (Amsterdam,1997 )。 (4 )PhilipBaker,DoubleTaxationAgreementsandInternationalTaxLaw (London;SweetandMaxwell,1991 ),pp.ト2. (5 )Ibid 、,pp.3−4. (6 ) 小 松 芳 明 『 国 際 租 税 法 講 義 』 税 務 経 理 協 会 ,1995 年 ,5 頁 。 (7 ) 矢 内一 好 『 租 税 条 約 の 論 点 』 中 央 経 済 社 ,1997 年 ,17 頁 。 (8 ) 中 田 謙 司 『 租 税 条 約 の 読 み 方 一国 際 税 務 の 基 礎 知 識 』 中 央 経 済 社 ,1993 年 ,159 頁 。 (9 )PhilipBaker,oP 。咄 。p.89. (10 )Ibid.,p.102.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,3. (11 ) 宮 坂 善 寛 『 米 国 の州 税 制 』 日 本 貿 易 振 興 会,985 年 ,27 頁 。 (12 )PhilipBaker,op.cit.,p.102.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,3. (13 )Ibid.,p.102.GECDModelConventionCommentaryonArticle5,4.(14)Ibid.,p.102.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,6. (15 )Ibid 。p.103.OECDModelConventionCommentaryonArticle5 ,8. (16 )Ibid 。,p.103.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,8. (17 )Ibid 。,p.103.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,9. (18 )Ibid 。p.103.OECDMode!ConventionCommentaryonArticle5,10. (19 )Ibid 。,p.104.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,16. (20 )Ibid 。,p.106.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,23. (21 )Ibid.,p.106.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,23. (22 )Ibid.,pp.106 −107.OECDModelConventionCommentaryonArticle5,24. (23 )OECDModel,ChapternArticle5,5. (24 )OECDModel,Chapter ⅢArticle7,1. (25 )OECDModel,ChaptermArticle7,2. (26 )OECDModel,Chapter ⅢArticle9,]. (27 )RobertE.MeldmanandMichaels.Schadewald,U.S.TaxationofInternationalTransactions (Chicago;CCHIncorporated,1997 ),p.2. (28 )Ibid.,p.2. (29 )Ibid.,p.5. (30 )Ibid.,p.5O. (31) 渡 辺 淑 夫 『 外 国 税 額 控 除 一 国 際 的 二 重 課 税 排 除 の 理 論 と 実 務 』 同 文 舘 ,1997 年 ,10 頁 。 (32 ) 五 味 雄 治 ・ 大 崎 満 『 国 際 取 引 課 税 − そ の 理 論 と 実 務 −J 財 経 詳 報 社 ,1996 年 ,328 頁 。 (33 ) 渡 辺 淑 夫 , 前 掲 書 ,211 頁 。

(34 )DavidCollison,LesI 琲potsenEurope (Paris;EditionsDalloz,1997 ),p.119. (35 ) 中 田 謙 司 , 前 掲 書 ,158 頁 。 (36 ) 五 味 雄 治 ・ 大 崎 満 , 前 掲 書 ,421 頁 レ (37 ) 黒 田 雅 子 [ 日 仏 租 税 条 約 改 正 に お け る ト リ ー テ ィ ・ シ ョ ッ ピ ン グ 防 止 規 定 に つ い て ]『 税 経 通 信 』( 第51 巻 第14 号 ),1996 年 ,32 頁 。 (38 ) 大 崎 満 『 国 際 的 租 税 回 避 − そ の 対 抗 策 を 中 心 と し て ー』 大 蔵 省 印 刷 局 ,1990 年 ,53 頁 。 (1998 年12 月11 日 受 理 )

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