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家庭科教員養成課程における調理実習の役割:兵庫教育大学における実践からの検討

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Academic year: 2021

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家庭科教員養成課程における調理実習の役割 一兵庫教育大学における実践からの検討-FunctionofCookeryPracticeinUniversitiesofTeacherEducation PracticeandEvaluationatHyogoUniversityofTeacherEducation 岸田恵津(兵庫教育大学) EtsuKISHIDA(HyogoUniversityofTeacherEducation) 教員養成系大学の食物学における調理実習の役割について兵庫教育大学 での実践をもとに考察した。 本稿ではまず、学習者の視点を取り入れた食 物教育に関するアンケート調査から「学校教育にのぞまれているもの」は、 若年層では調理の学習への期待が大きいことが明らかになったこと、次い で、教職課程における教育内容・方法の開発の中から調理実習の実践を示 し、これらをもとに調理実習の役割と課題を述べた。 キーワード:教員養成課程、調理実習、食物教育、家庭科、環境教育 1.はじめに 家庭科教員養成課程における食物学は、栄養学・ 食品学・調理学(調理実習)から成り、 筆者が担当 するのは調理学、食品学である。 ここ数年間、筆者 は食物学研究グループとともに、食物成分の中で脂 質や抗酸化成分が細胞内シグナル伝達に及ぼす影響 や、また調理過程での成分変化に関する自然科学的 な研究l)-3)を行っている。 これらとともに、近年、 教育に関わる研究にも従車するようになってきた。 しかし自然科学的な手法しか学んでいない筆者にと って、教育を研究対象とすることには大きな抵抗感 を持っている。 その理由は、研究とは論文に記され た方法に従って行えば「再現性のある結果」が得ら れるものであり、研究対象としての教育は、再現性 が得られないのではないかと考えていたからである。 自然科学領域での解析技術や方法は著しく進歩し、 発表後に結果の解釈等が否定され、結果が普遍的な ものでなくても、「再現性」は研究の中で重視され る項目であると考える。 ∴方、本学で学部生の教員養成や現職教員である 大学院生の指導に関わるうちに、教育についても研 究対象にしたい(しなければ)と考えるようになっ てきた。また、食は健康問題と大きく関わるために 社会的な関心も高く、食に関する情報があふれてい る。しかし、それらは断片的で偏りもあり、子供も 大人も振り回されているのが現状である。 このよう なことから、食に関する教育研究の必要性を感じて いた。そのような折りに、他大学の食物学担当者や、 本学の教科教育及び他の領域の担当者と共同研究を 行う機会を得て、食物教育に関わる研究にも取り組 むことになった。 しかし広範な食物教育をすべて扱 うことはできず、限られた研究対象、すなわち成人 や高等教育における教育内容に関するものしか扱っ ていないのが実状である。 このようなことをお断り した上で、本稿では、筆者らの研究を紹介し、教科 教育との関わりを検討したい。 まず、学習者の視点 を取り入れた食物教育に関するアンケート調査から、 「学校教育にのぞまれているもの」は、若年層では 調理の学習への期待が大きいということが明らかに なったこと4)5)、そしてこれを踏まえて、教職課程 における教育内容・方法の開発研究を行い6)、その 中から筆者らが担当する調理実習の実践を紹介する。 この実践を通して調理実習の役割を考え、さらに教 科教育との連携についても述べることとする。 2.学校教育にのぞまれている食物教育の内容 IU 近醜圏の教員養成系大学の食物頒域担当者有志 (滋賀大、京都教育大学、和歌山大学、兵庫教育大 学)で、食物教育の体系化をめざすプロジェクトを スタートさせ、食物教育に対する一般的な意識の現 状を把握するためのアンケート調査を1997年12月 から1998年1月に約1700人(18歳以上)を対象 として行った。この調査の目的は、一般の生活者と しての日本人が、個人としては食物に関して何を知 りたいと考えているか、また、生涯学習という視点

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からみたときに学校教育で何を教えてほしいと考え ているのかを把握し、その期待が性別・年齢により どのように異なるかを知ることであった。 . この調査 により、学習目標の優先度が一般的にどのように考 えられているか、また、どのような学習目標に焦点 を当てた学校教育が望まれているか、さらには両者 の関連性を知ることができ、生涯を見通した食物教 育に必要とされる学習内容の整理や、学校教育の内 容の再吟味のための有益な情報が得られると考えた。 食物に関して何を知りたいかを調査するために1 「食べ物についてもっと知りたいこと、知っていた 車小TV JJ ユ JJ 」1勺 ILe ■」 # z^ 40 K 琶イ\ き喜 JJ ユ H島 1円 ・u ■」 」 蝣:・ ,I らいいと思うことは次のどれですか」という質問を、 また食物学習の基礎となる学校教育に何を望んでい るかを調査するために、「生渡を見通した健康な食 生活を考えて、小学校から高校までの学校教育の中 で、食生活についてどのようなことを教えたらいい と患いますか」、という質問を設定した。 学習項目に ついては、高等学校家庭科教科書の内容を参考にし、 またこれまでの教科書に欠けている内容も含めて 15項目を設定した。 その内容を表す略語を図1内 の右枠に示した。 020の鵬100 知りたいと思う(%)

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食文化 栄養素の働き 食品の栄養的特徴 4. 食品摂取量の目安 5. 肥満肪止の食べ方 6. 病気防止の食べ方 7. 献立作成 る..霊宝雷雲漂 10. 食品の保存 11. 基本的な料理 12. 美子作り 13. 市販加工食品 14. 食料の生産流通 15. 食生活と環境 02040の節10002040の脚100 知りたいと思う(%)知りたいと思う(%) 図1.. 食物について「知りたいこと」と「学校で教えた方がよいこと」(文献4) 右枠内に示した学習内容項目に対して,「知りたいこと」及び「学校で教えた方がよいこと」の支持率をプロット した。対象者数は以下の通りである10-20歳代女,317;30-50歳代女,647;10-20歳代男,122;30 50歳代女,479. 図1に示すように、男性・女性、各10-20代・ 30-50代の4グループで共通して高い割合で「知 りたい」とされた項目は、-「病気予防の食べ方」(68 ・78%)であり、その他、10-20代男女では「基 本的な料理」(男78%,女74%)、10-20代女性 では「肥満予防の食べ方」(72%)、30-50代女性 では「食品の安全性」(65%)があげられた。 「学校 で教えた方がよい」とされた項目は、「知りたい」 たが、性別・年齢に関わらず、「食品の安全性」(73 -83%)「食品の栄養的特徴」(70-82%)「栄養素 の働き」(70-79%)の3項目が、「病気予防の食 べ方」(66と同等かそれ以上の高い支持率 を示した。また10-20代男女では、この設問にお いても「基本的な料理」(男83%,女81%)が非常 に高い支持率を示した。 質問項目の大多数において、 「学校で教えた方がよい」とする割合が「知りたい」

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の基本知識や基本的な調理技術を持っているグルー プほど、多くの質問項目について、・これを学校で教 えた方がよいとする割合が高くなる傾向があった。 以上のことから、小・中・高等学校での食物教育に 寄せられる期待は高いものであり、食物の基礎知 識・技術の習得において、生涯を見通すという視点 からもJ学校教育が今後も大きな役割を担うべきで あることが示された。 その基礎を学習する学校教育 においては、今回の調査結果に基づき、「食品の安 全性」「食品の栄養的特徴」「栄養素の働き」を理解 させることを主要な目標とし、これを、若年層が特 に知りたいとした「基本的な調理の学習」と関連づ けて教えてい くことが、学ぶ側の視点を加味した食 物教育には求められるのではないかと考えられた。 このような研究を通して、学校教育と密接に関わ る教員養成課程のカリキュラムは、非常に重要であ ることが示唆された。 次項では、若年層だけでなく、 児童・生徒にも関心の高い調理の学習に着目して行 った事業の一部を紹介する。 3.教員養成課程におけるカリキュラムの開発 研究一雨理実習と他教科が連携した環境 教育の提案-… 3.1.問題の所在と研究の目的 教員養成大学のカリキュラムは、小学校・中学校・ 高等学校における授業が指導要額の規定に沿って行 われることを前提として、また教職免許法による指 定科目を考慮して組み立てられている。 平成10年改訂の学習指導要領では、総合的な学習 の時間が導入されたことにより、中学校家庭科の授 業時間が他の教科と同様に削減され、これに伴い指 導内容も影響を受けた。 一方、環境問題は現代社会 セの関心が高く、学校教育にも環境教育を導入する ことが期待されている。 家庭科の改善の基本方針の 中にも、「環境に配慮して主体的に生活を営む能力を 育てるため、自ら課題を兄いだし解決を図る間愚解 決的な学習の充実を図る」ことが示された。 そして 家庭科における環境に関わる内容の指導は、衣・食・ 住・消費・家庭生活などの各項目内で行うだけでな く、他の学習項E]と関連を図って具体的に指導する ことが大切であるとされている。 また、免許法が改 訂され、専門科目の必修単位が減少する一方、教育 法に関わる単位数が増加したことにより教員養成大 学での教育内容の整理・精選が求められるようにな 75i* 以上のような経緯から、中学校家庭科教員免許の 取得に関わる教育内容・方法を開発・体系化するこ とを目的として研究に着手した。 特に本研究では、 「環境」を軸として科目間の横断的な連携を図ると ともに、各科目内での縦断的な教育内容・方法の開 発を試みた。 環境教育は家庭科免許取得に必要なす べての科目で取り扱っていくべきであるが、本研究 では、食物領域の「調理実習」に焦点をあて、家庭 科教育法など他の科目との有機的な連携を図ろうと した。小・中・高等学校の環境教育を取り入れた家 庭科教育には調理実習が関わることが多く、また 小・中学校の総合的な学習の時間でとりあげられた 環境に関する課題の中に、食物領域、中でも調理の 関与が大きいとの報告9)があること、また学生の調 理実習に対する興味・関心が高いこと4)5)などから、 調理実習を中心として考えることとした。 本稿では、「教員養成系大学における調理実習に 関する調査一環境教育に対する教官の意識と指導 の現状-」から得られた知見と、これを踏まえて本 学で行っている実践について述べる。 3.2.教員養成系大学における「調理実習」に関す る調査-環境教育に対する教官の意識と指導 ・T>s日i状-/ 2000年3-4月に教員養成系国立大学の調理実習 担当者に対して、調理実習において環境教育を行う ことに関する意見や実施状況等についてアンケート 調査を行い、調理実習に環境教育を取り入れること ができるかどうか、そして取り入れることができる 魂合、その内容や方法はどうすべきかについて検討 した。 この中から、調理実習で具体的に行う環境教 育についてまとめた結果を図2に示した。 行動事例 は、調理実習のプロセスに対応した「食材調達」「調 理過程」「ごみ処理」に関わるものに分類でき、こ れらは循環するような形で相互につなやことができ た。

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使用 す る . 植 物 を 採取 して . 食 品添 加物 (2 ) 農薬 汚染 (2 ) , ポ ス トハー ベ ス ト, 鮮 . 効率 よ く熱源 を使 ラ (4 ) 汚 水 を 増 や さ な い 一 3 . 牛乳 パ ッ クJ トレイ J アル ミ缶 は回収 に 出す (2 ) 』 ≡ ° 調理 す る 良 , 遺伝 子組 み替 え 食 臥 環 境 ホル モ ン , を考 え て逢沢 す る . 時 間を うま く使 う . 排 水のC 0 D 測 定を す る . ( ゴ ムベラ . 紙で ) 汚 れを拭 き 取 る (3 ー

⊂ ヨ . 負 を持参 してポ .) 袋 を も らわ な い . トレイ入 。を男 わ .;.ニ一′ :堯垂 . 活 用 で きる食桃 全 て調理 す る, 又` 持 ち帰 らせ る (9 ) . 洗剤 の種 類 を区別 す る . 石 けん J 粉洗 剤を 用い る (3 ) . 余分 な洗 剤 は使 わ ない (4 ) 、ア ク リル た わ しを使 用 す る ‥豊 雷雲 芸蝣ft 霊 ㊤ 。, 実習 で使用 す る (5) . (古布 で) ふ き とる . 生 ゴ ミの水気 を と る (3 ) 詛ォ " ォ サ ォ ォ - ォ ォ ォ 「 . ラ ップ フィル ム∼ で きるだ け使 用 しま い (3 ) . 余 った 料理 等 を ち帰 ると きは密閉 ない - . 廃 油 を堆肥 に す る

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図2調理実習で具体的に行うこと7)

禁禁雲雷T"褶4Bk芸JRB:l謡SL,怒号当り,i乱した.

行動事例を「・」以下に記し, ( )内に事例数を示した.

また、多くの教官は調理実習で環境教育を行うこ とについてその意義を認め、実施しているあるいは 実施予定の大学が多いことなどから、調理実習に環 境教育を取り入れることの可能性が示唆された。 そ の内容については、調理実習は環境教育の「実践の 場」として位置づけ、そこから環境教育の理論へと つなげるのが妥当であるとの結論を得た。 ただし、 カリキュラムの改訂に伴い単位数・時間数が削減さ れることなどから、調理実習時間内に環境に関する 理論的な学習まで行うことは難しくなっていくこと が予測された。 そこで、調理実習時間内に指導する ことができない環境に関する理論や学習指導法につ いては、時間外に自主学習を行わせ、さらに他の関 連科目で学習できるようなカリキュラムを開発する などの工夫が必要であることが示唆された。 3.3.兵庫教育大学での調理実習における実践と評 f:l! i 3.2の結果を踏まえて環境教育的な視点を取り入 れた調理実習を行い、その実践を渡して学習効果を については文献&)を参考にしていただきたい。 図2に示すような循環型の行動を取り入れた実 践を行ったところ(図3-5を参照)、環境のこと を考えた行動項目が増えることから、環境教育の効 果がみられたものの、調理実習時間内の活動だけで は環境教育に関する意識が十分に高まらないととも に、調理実習と環境教育を結びつけた学習指導にま では考えが至らない=_とが明らかになった。 調理実習内での環境教育的な活動に関する意識が 高まり、教師として調理実習の指導と結びつけて考 えられるようにするためには、調理実習の授業方法 について工夫するとともに、他の科目との有機的な 連携を図ったカリキュラム開発が必要であると考え た。 蘭理実習では、指導に必要な調理技術の習得が主 目標となるため、授業時間内に実践している活動の 意味を十分説明し、討論する時間が確保できないの が現状である。 これを補うためにレポートの提出を させてきたが、この方法では一人の受講生と教官の 間のやりとりに終わってしまう。 これに対して

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広告チラシで紙箱を作り、生ごみ入れに使う.

生ごみをぬらさないように.

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電気温風乾燥式生ごみ処理機 なんでも三角コーナーに捨てると水をかぶ り、かさも増えるので、水気の少ないごみ は紙箱へ. 標準使用濃度に希釈した洗剤液にスポンジを つけて洗う. (必要以上に洗剤を使っても洗 浄力や除菌の効果が上がらないことを実験で 確認)

収穣した作物を使って調理

次学年のために整備図3. 調理実習で行った環境教育的な活動の-部

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国産小麦粉を使うとできあがりの色はやや黒い

製麺:切り出し 図4. やしろの森で収穫した小麦粉(シロガネ)を使った手打ちうどんを作る実習 日本でとれる小麦は気候、風土の関係で中力粉の原料になること、しかし中力粉は用途が限られ、う どん等にしか適さないこと、さらに近年のうどん用小麦粉は輸入に依存しているが、白いうどんを好 む日本人には白い輸入小麦粉が受け入れられることなど、うどんを通して多くの食の背景についても 学習する。 また米と小麦粉の加工特性の比較も行いつつ、主食としての米飯の意義も考える.

大学内の実習園で大豆を栽培

豆乳の凝固を観察

できあがった直後の 縮ごし豆腐 電磁調理器と紙鍋による 湯豆腐 図5. 大学内で栽増した大豆を使って縞ごし豆腐と木綿豆腐を作る実習 大豆は小麦と同様に国内自給率が低いこと、たんばくyEの変性を伴う加工特性等、豆腐作りには学

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Learning)環境を設定すると、一他の受講生の考え を知ることができ、受講生の考えが深まっていくこ とが期待された。 従って、CSCL環境を利用すると、 調理実習で行っている実践の意味や意義を考えるき っかけを作ることができ、他の専門科目や教育法で 理論等の学習をする場合に興味・関心が増すと考え ている。現在、効果の検証を行っているところであ る。 図3-5には、2001年度から行っている「実践 の場としての調理実習」の一部を示した。 実践から 理論へと発展させるカリキュラムの作成と教育方法 の改善が今後の課題である。 4.おわりに一雨理実習の役割と課題一 本稿では、平成12-13年度文部科学省からの委 嘱事業「教職課程における教育内容・方法の開発研 究」より、環境教育的な視点を含んだ実践の一部を 取り上げた。しかし環境教育だけが調理実習の目的 ではない。実践の場としての調理実習は、広範な内 容を学習することができる可能性を持っている。 実 際に調理をする約1時間には様々な化学的・物理的 な変化を観察することができ、そしてできあがれば 食の社会的な役割も実感できる。 本学での調理実習では、学生たちに当番制で食材 の購入や各班への材料分けを行わせている。 そして 実習を行い、試食をする。 この試食の時間が最も楽 しい時間のようである。 実習後は、後片付け、掃除 とごみの計量、会計等があり、さらにレポートの提 出と続く。レポートの課題は、献立の栄養的特徴を 知る目的で栄養価計算をすること、食品の調理特性 を調べること、また自分たちで献立を作成して実習 し、これに対して評価することなどである。 また「大 学の調理実習では何を学ぶのだろうか、また何を学 びたかったのか」を考え、教員養成課程での授業の 意味を振り返らせている。 学生自身の振り返りだけ でなく、課題の記述を分析して、授業者にとっても 今後の授業改善に役立てたいとも考えている。 さら にCsCL環境を利用して「水・ごみと調理につい て」や「これからの時代に調理技術は必要か」とい うことも考えてもらっている。 これらの課題に対し ては、調理実習だけでなく、食物学I・Ⅱや他の科 目で学習する内容とも関連付けて考えなければなら ない。このように学生には多大の負担がかかってい るように思うのであるが、これまでのところ、受講 生はこなしてくれている。 また、多くの学生にとっ て「とにかく調理実習は楽しい時間」であるらしい。 免許法の改訂に伴い、教科専門である調理実習の時 間が減少したことは不満のようである。 しかし、高 等教育機関における授業では、巷の料理教室とは異 なり、単に楽しいだけに終わらず、「調理はtotal tabledesign」であること、そして「食べると いうことが身近なことでありながら、その背景 には様々な間鬼が存在しており、それらを解決 することなしに私たちの食は成り立たない」と いうことを限られた授業時間の中で伝えてゆきたい。 そのためには、教科教育担当者や他の教科専門担当 者との連携・協力は必要不可欠であると考える。 謝辞 シンポジウムでの発表の機会を与えて下さった兵 庫教育大学教科教育学会会長松浦正史教授、並び に本学松村京子教授にお礼申し上げます。 ここに 記した研究は、本学永田智子講師、増津康男教授 をはじめ、多くの共同研究者と行ったものであるこ とを付記し、共同研究者に感謝いたします。 参考文献

1)E. Kishida,M. Yano,M. Kasahara,YMasuzawa. Distinctiveinhibitoryactivityofdocosahexaenoicacid againstsphingosine-inducedapoptosis. Biochimica BiophysicaActa,1391,401-408(1998)

2)M. Yano,E. Kishida,M. Iwasaki,S. Kojo,Y. Masuzawa. DocosahexaenoicacidandvitaminEcan reducehumanmonocyticU937cellapoptosisinducedby tumornecrosisfactor. JournalofNutrition,1301095 1101 3)田原モト子,岸田恵津,三崎旭・ワイルドライ ス製品の多糖成分の分画とデンプンの特性. 日本栄 養・食糧学会誌53(3),111-118(2000) 4)増津康男,岸田恵津,久保加軌堀越昌子,細 谷圭助,中西洋子,成瀬明子. 「学習者の視点を取 り入れた食物教育に向けてのアンケート調査一学 校教育にのぞまれているもの-」日本家政学会誌, 53(1),65-77(2002) 5)岸田恵津,増滞康男,澁谷恵子,久保加織,堀 越昌子,中西洋子,成瀬明子,細谷圭助. 「学習者 の視点を取り入れた食物教育に向けてのアンケート 調査一若年男女及び中年男性における基本的な調

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理の習得について-」日本家政学会誌53(1),79-88 (2002) 6)兵庫教育大学家庭科教育カリキュラム研究会(岸 田恵津,永田智子,福田光完,潮田ひとみ,増導康 男,村田好子). 「教職課程における教育内容・方法 の開発研究事業報告開発研究事項教職課程及び 指導法に関する科目各教科の指導法(中学・家 庭)」(2002) 7)永田智子,岸田恵軌「教員養成系大学の調理実 習における環境教育:大学教員の意識と指導の現状 に関する調査」兵庫教育大学研究紀要(印刷 中) 8)永田智子,岸田恵津. 「教員養成系大学の調理実 習における環境教育:兵庫教育大学における実践と 評価」兵庫教育大学研究紀要第22巻第3 分冊45-51(2002) 9)川島三和,岩崎麻衣子,東野紀子,矢埜みどり, 増浮康男. 『「総合的な学習の時間」と「家庭科」一 実践例の課題内容と家庭科教育との重なりの意味す るもの-』家庭科教育,73(9),27-31(1999)

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