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Japan Advanced Institute of Science and Technology

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

形式的オブジェクト指向分析モデルFO∀Mの構築法

とその支援環境

Author(s)

古川, 順一

Citation

Issue Date

1998‑03

Type

Thesis or Dissertation

Text version

author

URL

http://hdl.handle.net/10119/1116

Rights

Description

Supervisor:片山 卓也, 情報科学研究科, 修士

(2)

形式的オブジェクト指向分析モデルFO∀Mの 構築法とその支援環境

古川 順一

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

1998

2

13

キーワード: オブジェクト指向、形式的モデル、支援環境.

現在オブジェクト指向方法論が注目されており、実際の大規模システム開発において適 用されている。この様な方法論は様々なものが提案されているが、その中でも典型的なも のとしてOMT法がある。OMT法ではシステムを構造的側面、動的側面、機能的側面に 分けてモデリングを行なう。これら3つのモデルは高い記述力を持つ。しかしその記述と 意味が厳密に定義されていないので、大規模なシステム開発で必要とされる計算機支援を 困難にしている。このことを補う為に我々は形式的オブジェクト指向分析モデル(FO8M) を提案している。FO8MではOMT法における3つのモデルを各々独立して形式化した基 本モデルと、それらを1つに統合するためのメカニズム(統合写像)が与えられている。

これらによりモデルを形式的に取り扱うことが可能となり、計算機による支援も容易とな る。しかしFO8Mで定義されているのは静的な関係のみでモデルの構築法までは定義さ れていない。

そこで本論文では先ずFO8M概念に基づく分析モデルの構築法を提案し、それを支援 する環境の作成例を紹介する。構築法では分析モデル中の要素の静的関係に注目する。静 的関係とはFO8Mの定義により、あるモデル中の要素が最終的には満たさなくてはなら ない関係である。例えば基本オブジェクトモデル中に継承関係を定義した場合、最終的に その継承関係は必ず2つのクラス識別子間に定義されていなくてはならない、と言うもの である。次に統合写像決定の際に必要となるスコープルールに注目する。基本オブジェク トモデルでは属性/操作がその性質毎にカプセル化されており、これらオブジェクトの構 造に従って決定されるスコープルールにより情報隠蔽が実現されている。従って統合写像 決定の際には、その規則に沿うように基本オブジェクトモデル中の要素を選択しなければ ならない。最後にモデル構築プロセスでの決定順序を考える。分析モデルを構築するプロ セスは一通りではなく、様々なものが考えられる。しかし最初にある要素の決定を行なっ

Copyright c

1998byJunichiFurukawa

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た場合、その次に行なうべきこと(または行なえること)は限定されてくる。またどんな 方法をとったにせよ、ある要素の決定に関して必ず守らなければならない順序がある。こ の様な関係を決定順序関係と呼び、各基本モデル及統合写像についてこれを定義する。

以上の関係/ルールを考慮してFO8Mの概念に沿った分析支援環境を設計する。支援 環境中で静的関係はモデルの完成度の指標となり、スコープルールは統合写像決定の際に 基本オブジェクトモデル中の要素(属性/操作)を適切に与える手段となる。また決定順 序関係はモデル構築の指針を与える。

次に、大規模システム開発では仕様中の全ての概念を一度に把握して抽出することは不 可能である。従ってモデルは段階的に構築され、途中段階でのモデル情報を保持しておけ ることが望ましい。そこで今回作成する支援環境では、この途中段階の情報を保持する手 段として関係データベースを導入する。またこれによりデータの永続性を確保する。

データベース中の要素を削除する場合は、その影響の波及範囲を考慮しなければならな い。ある要素を削除した場合にそれを参照している他の要素まで削除されると、結果的に 削除したくない要素間の関係まで削除されてしまう可能性がある。従って、適切な削除方 針を必要とする。そこで特別な識別子Undefを導入する。これは関係などの定義におい てその構成要素が削除されても一時的に構造だけは残る様にするためのものである。ある 要素がUndefを含んだ形で定義されている場合、その要素の定義は不完全である。従っ て支援環境側ではその様な要素の未定義部分であるUndefを抽出し、それを定義する様 促す必要がある。

また開発言語としてJava を用いた支援環境の構成例を示す。Java を用いる利点は

JDBC APIを用いたデータベースとの結合性が良いこと、マルチプラットホーム対応な どが挙げられる。

FO8Mの概念に沿って分析モデルを構築するためには、FO8Mで定義されている静的 関係やスコープルールの他に、そのアーキテクチャに基づく構築プロセスの指針を与える 必要がある。以上で定義した決定順序関係はこれを形式的に定義したものである。これら の関係/ルールに従った支援環境の設計を考えると、途中段階のデータを保持しておく手 段としてはデータベースが有効であるが、その中のテーブル定義は削除の影響などを十 分考慮して行なわれなければならない。データベースに蓄積されたデータは、その他の

FO8M支援環境や分析以降の開発フェーズでも使用されるので、重要な部分となる。

参照

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