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   インターンシップ 2012年7月〜12月

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(1)

第W章  「食」を視点にした社会科授業モデルの開発

 本節では,実践した授業について詳しく述べていく。2011年,2012年の2回実践した が,中心は2012年のインターンシップである。はじめに,単元目標や資料等の授業のエ

ッセンスを述べる。つぎに,教育実地研究の実践を実地研究,インターンシップに分けて 実践と分析について述べていく。

第1節 授業実践のエッセンス

(1)単元目標

 皿章までに示した内容から,「加西市のぶどう(ゴールデンペリーA)は,ぶどうの栽培 条件に合った地形や気候を活かしながら,独自の栽培方法を生み出す等の工夫を通して,

特産物として生産されている」とまとめることができる。この内容を単元目標として設定 し,学習を展開していく。また,「加西市のぶどう」について知ることが目的ではなく,農 家の仕事についての一般化を図ることが第一である。つまり,「身近な加西市のぶどうを通

して,農家の仕事を理解する」といった考えの基で以下4観点に基づいた目標を示す。

○加西市のぶどうは,市の地形や気候,作っている人びと工夫で生産されていること  を知り,地域には農産物の生産に関わる仕事があり,自分たちの生活を支えている  ことや,これらの仕事に見られる特色や生産者の願い,他地域などとのかかわりを  理解する。(知識・理解)

○加西市のぶどうについて関心を持つことで,地域に対する愛情と誇りを抱かせると  ともに,地域には農産物に関する仕事があり,農家の仕事と自分たちとの関わりを  考えようとする。(意欲・関心)

○加西市のぶどう農家の仕:事の様子から学習問題を見いだし,インタビューや調査を  したり,資料を活用したりして具体的に調べたことを文章や絵でまとめるとともに,

農家の仕事と自分たちの生活とのつながりについて考えたことを適切に表現する。

 (思考・判断・表現)

○加西市ぶどうの農家の分布図や,気候や生産高のグラフの読み取りを通して,地図  の見方やグラフの読み方が分かる。(技能)

(2)

(2)単元構成

 単元構成については,教科書や副読本を基に設定する。基本的流れとしてまず,自然的 条件について学び,つぎに社会的条件を学ぶ。この段階では,事実的知識の獲得を目的と した段階である。そして,農家にスポットを当てていき,生産の工夫について深めていく。

この場面で「なぜ発問」を用い,農家のしごとに迫っていく。学習のまとめとしては,ポ ップ作成や手紙を書く活動が考えられる。学習の中では,実際に農家の谷川さんを訪問し たり,インタビューをしたりするなどの活動を組み込む。

(3)資料

 資料として扱うものは,実際のぶどう,写真・動画・栽培こよみ・谷川さんの話・地図・

グラフ・表である。以下にまとめる。

表1 資料について

媒体 具体的内容

実際のぶどう ゴールデンペリーA,ピオーネ,シャインマスカット

写真 ぶどうの写真,作業工程(芽かき,ジベレリン処理,農薬散布,袋掛け,

絈n,箱詰め,販売等)

動画 作業工程(芽かき,ジベレリン処理,農薬散布,袋掛け,収穫,箱詰め,

フ売等)

栽培こよみ わたしたちまち加西に記載しているこよみ 谷川さんの話

i活動を含む)

インタビュー動画や,見学やインタビュー活動など

地図 わたしたちまち加西に記載している地図(高低差,ぶどう畑の分布図,

q谷ハウスの位置を示した図)

グラフ 加西市の日照時間

表 わたしたちのまち加西に記載している表(ぶどうの出荷額)

 上記の資料を,各授業で使用し,進めていく。尚,谷川さんの話については見学やイン タビュー活動を通した体験的な場を設定したい。

(4)評価方法 毎時間「書く活動」,ペーパーテスト,具体物作成

 評価方法は,児童の知識の変化について見ていく。そのため,毎時間ノートやワークシ ートに「分かったこと・学んだこと」を書かせる。その中で,適宜,岩田一彦を参考に学 習成果イラスト帳1)を扱いたい。また,学習のまとめとしてのテストや,谷川さんにあて

(3)

第2節 教育実地研究における実践

 本節は研究の中心部である実践について述べていく。実践および,分析については図1 に示す通りである。実践は2年間に渡るものである。実地研究で行った1時間の授業から,

児童のワークシート等の記述内容やビデオ映像資料の扱い方について分析し,インターン シップでの実践に活かしていく。実際に使用した指導案,ワークシート,パワーポイント 等や児童の知識変容については資料に示す。改善・修正案については第3節で述べる。ま た,インターンシップでは単元導入前後にアンケートを実施し「食」についての調査を行 っている。アンケート分析については終章で述べる。

     実地研究 2011年12月21日

@    対象:第3学年1組・2組(56名)

ホ象単元は既習だったので,復習として1時間,パワーポイ 塔g,ビデオ教材を用いた1時間授業を実施。

r       分析

@        ワークシート d

       「 闔?

@      ノ

   インターンシップ 2012年7月〜12月

@     対象:第3学年1組(34名)       【

P元「農家の仕事」について全11時間の授業を実施。今回 フ実践研究の中心とする。

ll/一

̲脚

r       分析

@授業記録 ノート ワークシート k

      、 eスト 制作物 手紙

@         ノ      1

イ単元構成、食の視点、ワークシート

置       (

1

授業前後に

「食」アンケ

ートを実施。

内容・分析は 終章に記載。

終章に記載

図1 教育実地研究における実践および分析の流れ

(4)

 1 実地研究の実践

 研究の対象となる「農家の仕事」は既習していたため,復習として,1時間授業を行う。

本時の目標は「自分たちの地域でぶどうづくりをしている谷川さんの仕事について,収穫 以外の仕事を知る(知識・理解)」「加西市のぶどうづくりの先駆者である谷川さんのすご さを感じ,地域社会に対する誇りと愛情を持つ(関心・態度)」の2つを設定する。「食」

の視点としては「農作物は生産者の様々な工夫や努力によって作られていることを知る」

(食文化)と設定した。評価は,授業中に配布したワークシートの記述内容および,農家 の谷川さん宛に書いた手紙の授業介入前後の記述内容から行う。

本時の目標(社会科の目標)

○自分たちの地域でぶどうづくりをしている谷川さんの仕事について,収穫以外の仕  事を知る。(知識・理解)

○加西市のぶどうづくりの先駆者である谷川さんのすごさを感じ,地域社会に対する  誇りと愛情を持つ。(関心・態度)

「食」の視点(食育の目標)

●農作物は生産者の様々な工夫や努力によって作られていることを知る。 (食文化)

〈授業〉

時所象要 日豊対概 2011年12月21日2校時

理科室

3学年1組,2組の56名

導入でぶどうの枝を提示し,本時の学習に意欲を持たせる。そのときに,見

学時の様子を,52P.ix!2−ztZQi−1>.聞くように指導した。ワークシートを配布し,

パワーポ ン 72s i を基に進めていった。クイズを取り入れ,圭齪に 合わせながら,よ幽象を見せていった。授業後にワークシートを書かせ た。また,谷川さんあてに2回目の手紙を書かせた。

〈評価〉

◇ワークシートの記述内容

◇手紙の記述内容→1回目(授業前に出している手紙)の手紙内容との比較

(5)

(1)評価,分析

 「学んだこと・考えたことを書きましょう」の欄にどのような内容が記述したかを調べ  た。ここでは知識・理解の目標達成度を評価するため,記述内容に「いろんな仕事があ  ることが分かった」「いろんな工夫をしていることが分かった」等の記述出現率を調べた。

 また,「谷川さんに質問コV一・一・ナー」に記述しているかどうかで関心・態度を評価する。

医亟圃…対象となる記述内容「いろんな仕事があることが分かった」「いろんな       工夫をしていることが分かった」等を書いている児童の割合

      1 $fi 15 A十2 ma.2 Ufi36zC

関心・態度…質問コーナーに記述した児童の割合

      1 $fi 11 A十2 $fi 7 vIy.FL18zC56!sLC329

食文化…  記述内容に「いろんな工夫をしている」「谷川さんはすごいな」「大変」

      等を書いている児童の割合

      1 ra 23 .A.十2 *fi 2−4.IAE41ZL,6vL56 ,hL1L

 医亟画…対象となる記述内容「いろんな仕事があることが分かった」「いろんな        工夫をしていることが分かった」等を書いている児童の割合

       1  15  十2 i且17  =32  56    5700

関心・態度…「谷川さんはすごい」「もっと知りたい」「育てたい」「またいきたい」

      「応援している」等の記述の有無,また,谷川さんへ質問をしている児       童の割合

        g23 A十2*g 24 A.Fww

食文化………「いろんな工夫が分かった」「谷川さんはすごい」「大変」

      1 *fi 24 A十2 $fi 27 A!.E51zC5621LCQ1f

※1回目の手紙内容との比較・・「初めて知った」「知らなかったことがあった」等の新た        な発見を記述している児童の割合

       1i且12 十2 i且6 =2856  5000

(6)

(2)結果と考察

 ワークシート分析より,目標とする知識・理解は64%,関心・態度は32%となった。「分 かったこと・考えたこと」を書く欄に関心・態度と評価できる記述も見られたため,実際 の数値はより高くなると考えられる。食の視点としての「食文化」は,知識・理解と関心・

態度のどちらも含んでいるため,数値は84%と高くなっている。

 授業時間が延長してしまい,記入時間が短く,十分に記述することができない児童も見 られた。また,映像資料を見ながら自由に記述するスペースについて説明が不足し,使用 している児童はほとんど見られない。

 手紙分析より,知識・理解は57%,関心・態度は84%,食:文化は91%となった。手紙 は相手意識を持って書いているので,数値が高くなると考えられる。しかし,記述内容に は,新たに発見した谷川さんのすごさや大変さを意味するものがあり,見学では知ること ができなかったことを映像資料で提示する効果があったと考えられる。

 つぎに,谷川さんへの手紙(2回目)から,記述内容から児童の印象深かった内容を抽 出する。以下は,クラス別に記述内容をまとめたものである(表2参照)。

表2手紙から抽出した内容

1組 2組

薬を撒く機械 10 3 13

ぶどうの数が分かる 2 12 14

ぶどうの重さが分かる 11 13 24

ぶどうの袋を箱に詰める 2 4 6

ゴルフ場の芝を土にまぜる 3 2 5

ジベレリンをつけている 4 11 15

肥料の数 0 8 8

てんざん 8 0 8

雨の日も働いている 4 3 7

土づくり 4 0 4

動きが速い 5 1 6

色の変化 1 0 1

芽かき 1 0 1

粒間引き 1 1 2

大きさの変化 0 6 6

枝の変化 0 1 1

 これより,谷川さんが「ぶ tの  が∠か    が∠か  」が強く印象に残って

いる事がわかる。また,雛機越や滋といった言葉も多く見られる。このこ

とから,ビデオ教材として扱う作業内容の比重を考え,インターンシップでの授業に活か す。また,強く印象に残った映像を用い,「なぜ,この作業が必要なのか」といった「なぜ 発問」を設定する事で,児童の興味・関心を高く持たせ,学習に入りやすくなると考える。

(7)

2 インターンシップの実践

 単元「農家の仕事」を全11時間で授業を行った。はじめに,実践した社会科学習指導 案を示す。つぎに,授業分析として,発問に対する児童の発言,授業中に児童が記述した

ものや作成したものいついて分析していく。全11時間の授業の流れは以下の通りである

(表3参照)。本時案については資料編に記載する。児童:については男児A〜R,女児A〜

Pとする。

表3 インターンシップでの実践日程

日時 単元の流れ 内容

7月11日 5時限

事前調査

iアンケート)

「食」の意識調査及び,ぶどうに対す 驤モ識調査

9月6日  5時限

第1次1時間目 実物のぶどうに触れ,これからの学習 燉eに興味関心を抱かせる。

9月10日 5時限

第2次1時間目 ぶどうの栽培されている土地の様子 ゥら加西市の地形について知らせる。

9月13日 2時限

第2次2時間目 ぶどうの栽培に適した気候の条件と ニらし合わせ,加西市の気候について mらせる。

9月14日 3時限

第2次3時間目 校区ごとの栽培面積を知り,政策面で フ栽培理由を知らせる。これまでの学 K内容の確認。

9月21日 2時限

第2次4時間目 ぶどうの栽培方法を知り,谷川さんに Cンタビュー活動をする見通しを持

スせる。

9月25日 業間休み 谷川さんに電話をさせる。

9月26日 2時限

第2次5時墨引 ぶどうがどのようにつくられている ゥ,映像資料を参考に知らせる。

9月28日 5,6時限

第2次6,7時間目 谷川さんへのインタビューをさせる。

10月1日 5時限

第2次8時間目 ぶどうの出荷額が減少していること 知らせ,どのような対策ができるか 考えさせる。

10月5日 5,6時限

第3次1,2時辛目 テスト及びまとめ 12月上旬実施 事後調査

iアンケート)

「食」の意識調査及び,ぶどうに対す 驤モ識調査

(8)

(1)社会科学習指導案

①単元名 加西市でつくられるぶどう(農家の仕事)

②目標

 ○加西市のぶどうは,市の地形や気候,作っている人びとの工夫で生産されていること   を知り,地域には農産物の生産に関わる仕事があり,自分たちの生活を支えているこ   とや,これらの仕事に見られる特色や生産者の願い,他地域などとのかかわりなどを   理解する。

 ○加西市のぶどうについて関心を持つことで,地域に対する愛情と誇りを抱かせるとと   もに,地域には農産物に関する仕事があり,農家の仕事と自分たちとの関わりを考え   ようとする。

 ○加西市のぶどう農家の仕事の様子から学習問題を見いだし,インタビューや調査   をしたり,資料を活用したりして具体的に調べたことを文章や絵でまとめるとともに,

  農家の仕事と自分たちの生活とのつながりについて考えたことを適切に表現する。

 ○加西市ぶどうの農家の分布図や,気候や生産高のグラフの読み取りを通して,地図の   見方やグラフの読み方が分かる。

③評価規準

【知識・理解】

 地域には農産物の生産にかかわる仕事があり,自分たちの生活を支えていることや,

農家の仕事に見られる特色や他地域などとのかかわりを理解している。

【関心・意欲・態度】

 地域の農家の仕事の様子に関心をもち,意欲的に調べようとするとともに,農家の仕 事と自分たちとのかかわりを考えようとしている。

【思考・判断・表現】

 地域の農家の仕事の様子について,学習問題や予想,学習計画を考え表現するととも に,農家の仕事の工夫を自分たちの生活と関連づけて考え,適切に表現している。

【技能】

 観点に基づいて見学したり,資料を活用したりして,農家の仕事の様子について必要 な情報を集めて読み取り,わかったことをなど文章や絵でまとめている。

(9)

④食の視点:食に関する指導の手引きを基に作成

 ※本門案に記載する目標が「食:」の視点との関連が見られる場合に記載。評価は授業内 では行わない。詳しくは終章にて述べる。

▼食の重要性(感謝の心を含む)

 地域の特産物は,自然条件や社会条件に等の様々な要因によって成り立っていること を知った上で,食の重要性について気づく。食べる楽しさや,おいしさが食を豊かにす ることに気づく。また,農家の仕:事を知ることを通し,生産者に対する感謝の気持ちを

抱く。

▼食品を選択する能力

  身近な食品について「どこでっくられているのだろう?」といった興味を持つ。ま  た,安全や安心,おいしさや見た目から,食品を選択する目を養う。

▼食文化

  地域の産物が,伝統や気候風土と深く結び付き,先人によって培われてきた多様な  食文化があることを理解する。また,地域の人びとの工夫や努力をしり,特産物に誇  りを持ち,自分の住む地域を好きになる。

⑤指導にあたって

 本学級の児童は,これまでの社会科で,学校のまわりを中心に地域のことを学習してき た。7月に実施したアンケートでは,加西市の紹介をする項目について,「法華山一乗寺,

五百羅漢」の記述が多くみられ,自分たちが住んでいる市について認知が進んでいること が分かる。また,くだものへの食体験も全員あり,「ぶどう」への距離も近いと考えられる。

しかし,加西市の良い所や自慢できることを紹介できていない児童もみられ,加西市でぶ どうが作られていることを知っている児童は少ない。

 本単元は,大単元「はたらく人とわたしたちのくらし」の「農家のしごと」の部分を加 西市独自の教材で展開していくものである。加西市の特産物であるぶどうは,昭和30年,

「ペリー」と「マスカットハンブルク」との間に昭和6年に誕生した「マスカットペリーA」

を谷川定信さんたちのグループによって栽培が開始された。この「マスカットペリーA」は,

昭和25年に兵庫県で栽培されはじめ,やがて,兵庫県の奨励品種に選ばれた。加西市で 特産物として生産される理由には,播磨内陸地最大の平坦地である地形や年間総雨量が 1100㎜前後,平均気温が16℃前後と温暖な気候といった瀬戸内式気候,雨よけポリー部被 覆やジベレリン処理といった生産者の工夫がある。このような加西市の特産物であるぶど

(10)

うの秘密を迫ることで,農家の仕事により興味を持ち,地域における農家の仕事は,自分 たちの生活と密接に関わり,生活を支えていることを知ることができる単元である。

 指導にあたっては,まず,つかむ段階として,実物のぶどう(ゴールデンペリーA,ピオ ーネ)との関わりを持たせ,様々な問いを抱かせる。具体的には,ぶどうの見た目,手触

り,においをしっかり味わわせ,ぶどうとのエンカウンターを図る。そして,「なぜ,加西 市でぶどうがっくられているのか」といった,単元の大きな課題を問いかけることで,学 習の流れを明確にさせる。次に,調べる段階として,加西市のどの場所で,どれくらいつ くられているのかを,わたしたちのまち加西を中心に学習させる。加西市の地形や気候に 着目させるとき,地図や棒グラフ等の資料を扱うことで資料の読み取り方を学習させる。

加西市のぶどうづくりの概要(地形や気候)を学習した後,自分たちの校区内で栽培して いる谷川さんにスポットを当て,農家の工夫を学習させる。本年度は見学が難しいので,

インタビュー活動を取り入れたい。農家の工夫の中で扱う,農薬や植物ホルモンであるジ ベレリンといったことを考えることを通し,農産物は「売れるため」に作られていること を学び,消費者のニーズと農家の願いを考えさせたい。その後,ぶどうの行方として,路 地販売や農協への出荷,ぶどうジュース,ジャム等の加工品を学ばせ,生産から流通,消 費までを一貫して学ばせたい。評価に関しては全時で,「分かったこと,考えたこと」を書 かせ,知識の変容をみていく。

(11)

⑥単元学習計画(全11時間)

一マ 子どもの学習活動 教師の働きかけ 評価の視点と方法

1

れ加 0加画市ではゴールデンペリーA 0ゴールデンペリーAやビオーネを提示 0却百市でぶどうがっくられ お市 やビオ 一ネなどのぶどうが特巌 し、実●に触らせたりにおわせたりす ていることを知る。(如・

うの 駒として載堵され、亮られてい ることで、ぶどうとのエンカウンター 理》

^ぶつどかう9と ふ ま婁1

 ることを知る。

n実際のぶどうとふれあい、これ

@からの学習の見通しを掩つ。

をはかり、学習への興廉関心を抱かせ 驕D

o学■に典喋を抱き、積櫨的

@にぶどうにふれ合ってい

@る. (関・意・働

1 1

O加酋市の曲形や気候、ぶどう穀 0わたしたちの雲ち掴酉p22の地図を O画学市はぶどうづくりに達 堵の罎史を学ぶことを通して、 用い、市のどのあたりでっくられてい した地 ・や気僕であること ぶどう作りに適した地域である るかを理飾させる. を知る.(知・渥)

ことを知る. ・市の南国で義堵が虚んなことから、ぶ O地図やグラフの醜み取りが

・加西市のぶどうが昭和6年から どうづくりに適した土地や気倶がある できる(技㈲

つくられていることを知る. のではないかと操らせることで、加西 O地図やグラフから醜み敏っ

・加酉市が播磨内最大の平坦地で 市の埴漸や気候を理解させる. たことから、ぶどうづくり あることを知る. ・市が甕行している「加百ゴールデンペ の条件について向え、鵯斯

・加百市の気候は纈戸内式に属す リー▲鞠●」を中心に、加百市のぶど できる

ることを遷る. う作りの躍史を理解させる。 偲・調・表》

・九会地区が加画市で一番参く栽 ・下風校区にもぶどうを作っているとこ

堵していることを知.る。 ろはないかと聞い、谷川さんの倉田に

加百

・下墾校区では、倉谷町の谷川さ ハウスへとスポットを移していく.

んが鍍埼していることを如る.

のぶ

O下里挟区の倉谷町では、加百工 O谷川さんのぶどう作りについて、どデ O谷川さんのぶどう作りにつ

で一番早・くぶどう貌埼を始めた オ映蝕を用いて、1年目適して、様々 いて意歓的に■ぺようとして

うに

谷川さんがいることを知り、 な工夫をしていることを理僻させる. いる(関・童・鐘)

つい 様々な工夫をしてぶどうをつく ・谷川さんのしごとについて、どんな工 O谷川さんのぶどうづくりの

っていることを却る。 夫があるのか、予慧を立てさせる. 工夫を知る(知・理)

学ぼう 農分

・農薬倣布やジベレリン廼理は、

Yれるぶどうをつくるために行

・「農薬やジベレリン娼理をしたぶどう ヘ安全なのか、食べたいのか、なぜし

Oインタピε【一に向けて、自

@信の疑闇を整理している

爾 誉

う工夫だと如る なくてはいけないのか」と闘う二とで、 (圏・意・鋤 ・土作り〜収穫まで1年を逓して 食の安全についても意諭を高めさせ

仕事をしていることを知る. る.

・出荷時期をずらすために、ハウ 。学んだことを通しで、出てきた疑間を ス栽埼や露塊下多をしているこ 整理し、輿瞭に谷川さんにインタビュ

とを知る. 一をさせる. ☆加百市では、地謬や気侯、

・安定した細り上げを継続するた 谷川さんなどの農家の工夫

めに、出有時期をずらしている. があって、ぶどうを特直物

・学■内事から、谷川さんに蘭い として生塵していることが

てみたいことを遇び、インタビ Oビデオ映轍や写真を用い、加酉市以外 分かる(知・現》

ニーを行う。 でも摘費されていることを理解させ

O倉谷ノ、ウスでつくられたぶどう る。 O載量から摘費までの漉れを

のゆくえを学ぶことを通し、畿 。員愉に出贅することで、遣方の摘費者 知る(知・理)

埼から浦費までの渡れを知る. に翻り、露卸を広げ、新たな■客を生

み出せることを如らせる. O谷川さんの顧いを、自分事 O農家の高齢化で、後継者間層が O谷川さんが心える間麺を、聞かせるこ のように考え、衰現してい

存在していることを知る. とで、瑚身に考えさせる. る(思・剰・寂)

1

1  こ 1

O加画市のぶどうづくりを継続し O加工品やゆるキャラ用いた噛賂などを Oこれカ、らのぶどう俸りに対 から ていくためには、どうしたら良 知らせ、自分たちなりのぶどうづくり して、どのような輪略が必 いかといった■略を考える、 の職賂を考えさせる. 璽かを考えることができ

O路地賑売の店先に置くポップや Oポップなどはどのようなものが良いの る。偲・朝・衰》

^ど 4 ポスターを作成する. か、お客さんの立揚でも考えさせる. O谷川さんへの8謝の二三ち まうニづ

O谷川さんにお礼の手艇を書く. O気縛ちのこもった手艇の書き方を理解 を手燭で衰現している

めく驕@り︶ i させ、子どもなりの気圏ちを書かせる。 (意・関・鋤

(12)

1時間目…  第1次1時

1 本島の概要

 自分たちの住んでいる加西市では,ゴールデンペリーAやピオーネ,シャインマスカットを 生産,販売されていることを知り,これからの学習への見通しを持つ。(食文化)

 実物の農産物を見たり,触ったりする活動を扱うことで,単元を通した学習への意欲や関心が

増す。

 ぶどう(ゴールデンペリーA,ピオーネ,シャインマスカット),加西市の白地図,直売 所の写真,ぶどうの写真。

学習活動について

 はじめに,実物のぶどうと出合わせ,興味関心を引かせる。つぎに,提示したぶどうは 加西市で栽培されていることを,白地図や写真を用いて知らせる。その後,班ごとに3種 のぶどうについてスケッチ及び,見た目,手触り,におい等を記録させる。活動の最後に 主発問を投げかけ,ノートに書かせる。また,本時の主発問が単元を通して獲得するべき 知識であることを説明し,学習の見通しを持たせる。

2 ビデオによる授業分析(☆:発問,指示

①導入

◎児童の発言,様子)

☆(実物を示しながら)これは、何か知っていますか?

◎ぶどう、ペリーA、おいしそう、食べたい。

☆(白地図を提示しながら)ここでっくられています。ここはどこですか?

◎加西市

☆先生が買ったのは、こういう場所です(場所提示)

◎知ってる。T君の家に近い。宅急便のマークがついてる。

☆ぶどうには名前があります。知ってますか?

◎ペリーA。ゴールデンペリーA

☆これは?

◎ピオーネ。絶対ハート形のやつある。

☆あと、もうひとつあります。

(13)

 導入では,実物のぶどうを示すことで,児童の反応は大きかった。加西市の白地図を用 い,1j・学校の位置や,販売所の位置を全体に共有する。また,3種のぶどうの名称も確認

した。予想以上に,ぶどうの売っている所や名前を知っている児童がいる。

②活動

☆ノート1ページに簡単な絵を書いて下さい。その下に,形とか,手触りとか,にお いとか書いて下さい。この後使うので,食べないで下さい。

◎え一。

☆ぶどうが配られた所から,静かに作業をはじめます。(活動中騒がしい。)

◎よっしや一,イエーイ

☆まず,1つ目のぶどう,5分〜7分で集中してかいて下さい。触ったりにおいをかい だりしてね。

◎へんなにおいする。(活動する)

☆→活動中に,3種のぶどうの写真掲示。名前を板書。

☆自分がいま,かいているぶどうの名前もかいておきます。

(つぶやき)先生においせ一へん,これいいにおいする。ピオーネって愛のぶどうや で。先生,家に持って帰りたい。

 活動時はグループ形態で行う。作業スピードに個人差があり,早くできた児童に対する 課題や,できない児童に対する指導が不足したのが課題である。

③確認

☆ゴ・一・一・ルデンベリーAは,みんなのノートにどんなことをかきましたか?

◎形はつぶみたいで,やわらかいし,かたいし,においは変な感じ。固いのとやわら  かいのがある。てざわりがぷによぷによで,なでたらサラサラ

☆においとかは?

◎ぶどうらしいにおい

☆ピオーネはどうでしたか?

◎すこし大きい。めっちゃかたい(つぶやき),他と比べてピオーネが一番固かった

☆においは?

◎ぶどうらしいにおい

☆シャインマスカットは?

◎細長かった。ちょっと細長い

☆全部同じにおい?

◎いや,ピオーネが一番濃い くさかった。

(14)

 児童は,3種のぶどうについて,自分なりの感想を述べている。においのちがいについ ても,把握はしているが言葉にするのは難しい様子である。

④主発問

☆主発問をノートにかくように指示。できた人(書けた人)は読ませる。今の段階でか いて下さい。予想でもいいです。今から勉強していきますからね。(授業終了のチャイム

鳴る。)

☆なぜ,加西市でぶどうがっくられているのだろう。

◎何でって言われても,分かった,わからんし。

☆なにか考えがある人?

◎加西市で,作って,食べられるようにするため。

◎ぶどう畑にできる面積がひろいから。近くで食べられるとか,面積が広いから。

☆これから加西市でぶどうがっくられる理由を学んでいきます。学んだこと,考えたこ とをかいて終わります。

◎さっぱりわからん,う一ん。

 主発問に対する児童の反応は,薄い。「現段階での予想でもいいjと補助発問をすること で,鉛筆を動かす児童が増える。また,授業終了のチャイムが鳴ると,集中力が落ちる児 童も見られる。

3 授業の考察,分析 くビデオ分析より〉

 導入段階では,反応も良く,しっかり集中できている。また,ぶどうの名前について知 っている児童も多い。活動場面では,騒がしくなり児童から「静かにしましよう」といっ た声が上がる。用意したぶどうが,班の数と合わず,活動が円滑に進まない場面も見られ た。また,発言は一部の児童に偏り,授業時間が伸びたことは,次時の課題である。

〈児童のノート〉

主発問「なぜ加西市でぶどうがっくられているのだろう」の箇B

 34名中,15名が無回答または「分からない」と記述している。記述している中の一 例を示すと,以下の3つのパターンが見られる。

●ぶどう畑に着目した記述 :ぶどう畑にできる面積が広いから,ぶどう園があるから

●地形,気候に着目した記述:日光があたるから,土地が低いから

●人に注目した記述    :加西市の人がつくったから,食べられるようにするため

(15)

した内容から成り立っているものが多い。無回答や「分からない」といった児童について は,これからの学習で知識をつけていく。

ぶどうのスケッ

 ぶどうのスケッチについて,図2のように,見た目にあまり違いのない絵を描く子が多 い。また,メモについても教師が示す観点のみ書く児童が多い。一方で,自分なりの観点 を設定し定規を使用してつぶの大きさを測る児童も見られる(図3参照)。

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 図2 女児Kのノート

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図3 女児Llのノート

(16)

考えたこと学んだこと

 目標にある「加西市で作られていること」について記述がある児童は若干名であり,ぶ どうについての記述が大半を占めている。主な記述を以下に示す。男児Bの様に疑問を抱 く児童や,男児Gのようにぶどうのすごさを表現する児童,男児:しのように今までの考え から新たな発見をした児童,女児Dのような自主学習への意欲を持つ児童等,様々である。

男児B

男児G

男児L

女児D

女児し

ぶどうはなぜ,下里校区でつくられているのだろう。

細かったり,長かったりしてすごい!!

ぶどうはみんなちがっていることが分かりました。なぜかと言うと,はじめは全 部一緒で色や形がちがうだけだと思っていたからです。

いろんなぶどうを食べて,あじや形や手触りを確かめてみたいです。

ぶどうにはいろんな特徴があるんだなと思いました。

4 成果と課題

 本時は,実物のぶどうを使い児童にエンカウンターを図ることを通して,学習への意欲 や関心を持たせることが授業の核であった。成果としては,児童の反応は良く,楽しそう に活動を行っていた点と,主発問に対する予想が多様であったこと,次時への学習の見通 しをたてられたことである。また,導入時に加西市の白地図を用いた活動を行い,地図の 見方や,学校の位置について確認したところ,大半の児童は理解をしており,引き続き地 図を用いて学習を進めていきたい。

 課題としては,授業に関係ない話で盛り上がる等,教室環境を上手にコントロールする ことができなかった。また,ぶどうの数が不足したり,授業時間が延長したりした点も改 善しなければならない。

(17)

2時間目… 第2次1時

1 本時の概要

 加西市は北に山が連なり,ぶどう栽培に適さず,南部は川をはさんで台地に恵まれてい るためぶどう栽培に適している。また,ぶどうの栽培条件として,気温や降雨量,日照時 間があることを知り,次時への学習の見通しを持つ。(食の重要性)

 地域の特産物が生産されている場所を知ることで,地域の地形を理解し,特産物と地理 は密接に結びついていることを知る。

 ぶどうの写真,国語辞典,加西市の白地図,わたしたちまち加西に記載されている地図,

ぶどうくんの話(ぶどうがおいしく育つ条件について,筆者が作成)

子習活動について

 はじめに,3種の箱を提示しながら,ゴールデンペリーAの箱にだけ「加西特産」と書 かれている所に注目させ,「特産」の意味を知らせる。そして,加西のどこで一番多くつく られているかを聞き,南部で生産量が多いことに気づかせる。そして,主発問である「な ぜ,ぶどうは南で多くつくられているのだろう」と投げかけることで,地形や気候にスポ

ットを当てていく。さらに,加西の気候や地形がぶどうのおいしく育つ条件と一致してい るかについて,ぶどう看の話を資料提示し,比較,検討させる。

2 ビデオによる授業分析(☆:発問,指示 ◎児童の発言,様子)

①導入

☆(箱の表紙を3枚提示した段階で)何か気づくことありますか?

◎種類のぶどうの名前がかいてある。2つはものすごくにている。ゴールデンペリーAの

箱だけ別。

☆ゴールデンペリーAはなにが違う?

◎色が紫,デザイン

☆デザインて言うのは?絵とかっていうことだね。

◎字が違う。全部に加西って書いてある。加西特産

☆気づきました?ゴ■一一・一ルデンベリーAだけ特産と書いています。

(18)

 3つの種類の相違点を挙げ,「特産」に着目させた後,国語辞書を用い,全員で確認した。

板書では「特にその地方で生産されるもの」とする。

②予想

☆加西市では,GAが特産品としそ作られていますが,加西市の一体どこで一番多く作ら れていると思いますか?(校区で指示)

◎(前に出てきて,)ここ 倉谷

☆みんな同じ意見?

◎九会だと思います/

☆なんで?

◎めっちゃ大きいぶどう園がある。

☆いま,2つの意見が出ましたね。

◎面会やろ。加茂だと思う

☆いま,3つの予想が出ましたが,どうなっているかといいますと,,,

◎九会やで,民会。

 一番身近な倉谷という意見から,九会や加茂といった3つの予想が上がり,子どもたち は,各々の意見をつぶやき始める。

③ぶどう畑の分布図提示

☆この地図をみてどんなことに気づきましたか?

◎下里校区には1ヘクタールとかの幅が大きい

☆幅というのは?

◎差?たとえば,加茂小学校の6で日吉小学校は1で5の差が大きい

☆他には?

◎加茂,九会と宇仁が多くて,下里と北条と日吉がすくないです。ない所も多い。

☆いいつぶやきがきこえてきましたね

◎北の方がありません。

☆北ってどっち?

◎上,下は多い。南の方が多い

(つぶやき)

 北は山が高い?平らなとこがないとか?面積がちいさいとか,南の方って平らな土地が おおいんちゃう?山が多すぎて作るとこがない

(19)

ヘクタールの単位については広さを表すもとして,説明した。児童は,数の多さについ て「差」を使って表現している。また,つぶやきから「北の方が少ない」ことに着目させ

る。

④主発問

☆みんな言ってくれてますが,(板書)※主発問変更  なぜ北側では作られる量が少ないか?

(つぶやき)北は山が多いから,木が多いから,水かかるから,

☆なぜですか?

◎木があって,場所がないからです。木?山やんか

☆詳しく言えますか?付け足しでもいいです。

◎北の方は山が多いから,作る場所があまりないからです。

◎山が多いから,木が多くて,日陰に鳴って,日が当たらない。

◎わたしたちのまち加西の一番最初のページを見て下さい。北側では高い山が連なってい ますね。だから,ひくい土地が少ないので,しかも,斜面になっているから,ぶどう畑に 向いてないと思います。

☆北の方が?

◎高い山が多い

☆分かりにくい子は11ページを開いて下さい。加西市の地図てのがありますね。

◎土地が高い所,低い所ってのがある

☆どうなっています?

◎北は高くなっていて,南側はひくい所が多い。

☆北には,木がある。山がある。土地が?高いんやね。だから,日があたらないんじゃな いか,斜面が多かったら,

 主発問は,児童の発言に合わせて「なぜ北側ではっくられる量がすくないのか」に変更 する。発言では,山や木を原因としたり,日光が当たらなくなることに注目したものがあ る。また,川に注目した児童も見られる。その時に,わたしたちのまち加西を資料として 扱いながら,考える児童の姿が見られる。

⑤新たな資料提示

☆だけど,これだけだと分かりにくい

☆何があれば分かりやすい?情報として何がほしい?

◎むずかしい。実際に行ってみる。ぶどうの生産量,つくられているところ

☆ここは先生が言いましょうぶどうが作られる条件,訳をしらないといけませんよね。

(20)

 ここでは,児童から「ぶどうの育つ条件が情報として必要である」といった意見は引き 出せず,教師から提示する。この後,ぶどう君の話を判読し,ノートに考えたこと・学ん だことを書かせて終了する。

3 授業の考察,分析

〈ビデオ分析より〉

 本時は主発問を児童の発言に合わせて変更したことがポイントになる。児童の気づきか ら発問を組み立てのはいいが,1対1の授業になっている。発言する児童が偏り,全体に 返す活動があまり見られない。また,最後の「ぶどうのおいしくそだつ条件」について,

児童の発言を待つ時間が多く,予定していた活動ができていない。児童の発言では,北部 に山地が集中していることや,木が日光を遮るといった意見や,川や面積に着目したもの

がある。

〈児童のノート〉

主発問「なぜ,北側では作られる量:が少ないのだろう」の箇戸

 34至近,4名が無回答である。授業中の発言以外の記述には以下が見られた。

●北には山ばかりで平らな土地がないから

●西有田とかは,山と山の間だから平らな土地がないと思う。

●土地が高い,山だから日が当たらない。

 このように,山に関係した記述を27名がしており,北部は山地が連なっていることを  確認した。授業中の発言は少ないが,板書内容をしっかり記述できている児童も多く見  られる。

考えたこと学んだこと

 大半の児童が,本時の主発問に対する「北の方ではぶどうが少ない」といった記述が見 られる。また,授業後半のぶどう君の話を出し,ぶどうの栽培条件について記述している 児童は5重いた。尚,無記述は5名いる。主な記述を以下に示す。この中でも,女児しの 記述が本島の学習目標に近いと分かる。

男児B

男児K:

女児C 女児L

北にはあんまり作られていなくて,南にはいっぱい作られていることを学んだ。

なぜ,北側にはあまりつくられていないのか不思議。

ぶどうは雨が苦手だと学びました。太陽に当たっても育つと学びました。

私はぶどうの●(:地図上で1haを示すもの)がない所は,作ってないと思って いたけれど「つくれない」「つくりにくい」からということが分かりました。

(21)

4 成果と課題

 本時の成果としては,児童が加西市の地形について概ね把握できた点である。また,地 図等の資料から考えさせる時間を多くとり,たくさんのつぶやきを聞けたことである。

 課題としては,まず主発問についてである。主発問を「なぜ,北側では作られる量が少 ないのか」としたことで,最後の活動につながりをもたすことができなかった。この発問 では,意識が山地の多い北側に向き,多く生産されている南部に目がいきにくくなる。も ちろん,授業内で南部に関する意見もでたが,拾いきれなかった。「加西市は南部で多くと れて,おいしく育つ条件と一致している」といった知識を獲得する為には,最初に設定し ていた「なぜ,ぶどうは南で多く作られているのだろう」の方が良かったと考えられる。

今回も時間配分が上手くできなかったため,後半の学習を次時の導入で扱いたい。

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図5 本時の板書

(22)

3時間目… 第2次2時

1 本時の概要

 ぶどうの栽培条件と照らし合わせながら,加西市の平均気温,寒暖差,降水量,日照時間を 知り加西市はぶどう栽培に適していることが分かる。(食の重要性)

 栽培条件と地域の気候との比較をさせることで,特産物の栽培には地域の地理的条件が大き な要因となっていることが理解できる。

 ぶどう君の話(ブドウがおいしく育つ条件),加西ゴールデンペリーA物語,加西ゴール デンペリーAの簡易版,加西市の気温の寒暖差を示した表,日照時間の棒グラフ

学習活動について

 はじめに,ぶどうくんの話を用い,ぶどうがおいしく育つ条件が気温,降雨量,日照時 間であることを確認させる。次に,本時の目標「加西市の気候を知ろう」を示し,加西ゴ ールデンペリーA物語から,読みとらせていく。日照時間については,のっていないので,

気象庁のデータから作成した表を用い,棒グラフの読ませ方を含め,指導していく。ぶど うの育つ条件と,加西市の気候をつかんだ所で,比較を取り入れた発問を行う。

2 ビデオによる授業分析(☆:発問,指示 ◎児童の発言,様子)

①導入

☆(ぶどう君の話)条件の大事だと思う所に,赤で線をひきます。では,聞きます。

◎日光があたる時間,世界で一番多く作られている,気温は10〜16℃がちょうど  いい。(つぶやき)気候と雨と日光

☆そのなかに,ぶどうの育つ条件があったと思います。何個ありましたか?

◎3つ

☆3つありますね。まず1番目は?

◎気温です。

◎10〜16℃くらいがちょうどいい

☆2つ目はなんですか?

◎雨が少ないことです。1年間で500〜900ミリくらいがいいって,2行目に書いてる。

☆3つ目は?

(23)

 ここでは,資料からしっかりポイントを見つけ出すことができている。特に,詳しく数 値を挙げる児童が大半であり,内容をまとめて板書で伝えることにする。

②加西市の気候を知る

☆ぶどうが育つ条件はわかりました。今日の目当ては,「加西市の気候を知ろう」(板  書)です。実際に加西市はこの条件に当てはまるのかっていうのを知っていきます。

 そのときに,これを基に調べていきます。(加西ゴールデンペリーA物語配布)

 じゃあ,そこの1ページだけを開きます。どんな写真が載ってる?

◎五百羅漢

☆そのページです。いっぱい文字が書いてますね。そのなかに加西市の気候について  かいてあります。難しい漢字がたくさんありますね。分かりますか?

◎あった,分かる(読んで,探す)

☆見つけたのはどのへん?分かりやすくしたものがあるので,配ります。(配布)

 見つけたとこに線を引きましょう。

◎あった,あった。(線を引く)

☆聞いていきます。分からない子は友だちの意見をきいて探して下さい。分かりやす  い方を使って下さい。

◎難しい方でいいます。4段落目の1番最初に書いてあります。

☆読めますか?

◎分かりやすい方では,2段落目です。

☆分かりやすい方の真ん中にあります。目で追って下さいよ。(判読)

 ここから分かる条件ありましたか?一つ言って下さい

◎気温が16℃と温暖

☆他には?

◎雨が降る量が1年間で1100ミリ前後です。

☆そしたら,何個加西市の気候について分かりましたか?

◎2個

☆どれですか?

◎①と② (気温と降水量)

☆そしたらなにが分かればいい?

◎日光?

 ここでも,まずは線を引かせてから,発表させる。大きく外れた意見は見られず,日光 の条件が足りないこともスムーズに把握できている。発表していない児童も,しっかり目 で追って,板書を写している。

(24)

③加西市の同照時間を知る。

☆あと分かればいいのが,目光です。ここには書いてないです。そこで,グラフを持  ってきました。これは,棒グラフといいます。算数で習います。理科でもね。これ  は,加西市の日光があたる時間を表しています。いっぱい数字が書いてあるのがわ  かりますか?ここはなんて書いてある?

◎1月,2月。

☆棒グラフについての説明

◎8月多いやん,5月ちょっと少ない,2位が4月で,3位が5月。

☆そのグラフをみんなのとこに配ります。(配布)

◎ちつさ一,これどうしたらいいの?グラフ200まで?よくわからんな。

☆そこにいっぱい数字が書いてますね。1月は?

@1 2 90

☆そう,1月は129時間日光が当たる時間があったという意味ことです。

☆1年間の条件がいるので,どうしたらいいんですか?

◎どうしましょ。

☆このグラフでは,1月2月というのはわかりますが,1年間はわかりません。どう  したらいいでしょう?

◎合わせる,

☆そうです。合わせないといけません。

◎できるかな?だれか計算機ない?そろばんは?

☆別府先生から計算機を貸してもらったので,そこの数字を言って下さい。

 (1月から順に聞いていく,前で計算機を使い計算)

☆さあ,合わせて?

◎3600?3000いかないでしょ。1400。

☆(板書)1845時間になってます。

◎ほんならあかんやん!ほんまや。今年はぜんぜんだめやん,熱中症やん。

☆ぶどうはどれくらいがよかった?

◎あかんやん,お一ば一してるやん,すこしくらい同じやん。

☆ちょっとオーバーしてますね。

 棒グラフを提示した時に,視覚的に数の大小は分かっても,意味を理解できる児童は少 なかったため,説明をおこなうが,まだ習っていない棒グラフの読みとりには時間を要す る。そこで,1,月から12月までの数字を順に言わせていき,筆者が前で計算機を使い,

計算していく。値が出ると,ぶどうの条件と照らし合わせる児童がつぶやき,それに合わ

(25)

④2つの条件を比較する

☆そしたら,いま,ぶどうの育つ条件と,加西市の気候がわかりましたね,2つを比  べて何かきづきたことはありますか?

◎どっちもオーバーしている。

☆どっちもってのは?

◎2番(降雨量)と3番(日照時間)

☆他には?ないですか?ぜんぜんちがいますか?

◎まあ,にてる。

☆大体似てるってのはわかる?

◎近い。でも,山とかあるから,日光が遮られて少しはあたらへんくなるんちゃう?

 すでに,児童はぶどうの栽培条件と比較していたが,改めて発問をすると「降雨量,日 照時間がオーバーしている。」という意見にまとまるが,後に「似ている」という意見を拾 い,ぶどうの育つ条件と,加西市の気候についてまとめる。

3 授業の考察,分析 くビデオ分析より〉

 本曲は,ねらいを「加西市の気候を知ろう」としたことで,配布資料に書かれている事 実的知識の獲得に時間を費やす形となる。そのため,児童がノートを写す時間が多く,「考 える」時間が少なくなっている。また,棒グラフを取り入れたことにより,時間が足りな くなり,終盤の「比較」させる活動の時間が無くなる。「降雨量と日照時間はオーバーして いる」と言う知識レベルで止まってしまう。つぶやきの中には,「ブドウが育つ条件と加西 市の気候が似ている」といった様に,何とか数値を近づけようとする児童の姿も見られる。

〈児童のノート〉

 えたこと学んだこと

 無記述は6名(遅刻者3名)。主な記述を以下に示す。男児Gは平時の学習と合わせて 記述している。女児E,しの記述では,ぶどうの栽培条件についてであり,「比較」する記 述は見られない。一:方で,男児K:は,比較した結果からの記述ができている。このような 比較ができている児童は6名いる。

男児G 男児K

このまえの勉強でぶどうの所を勉強して,今日は日光や雨の時間で,知らない ことが分かりました。

オーバi一・一はしていたけれど,ほとんど一緒だからおいしく育って加西市ではゴー ルデンペリーAが1番おいしく育つんだと思いました。

(26)

女児E ぶどうにとって,それぐらいがいいとかがあるのをはじめて知りました。

女児L ぶどうにも「おいしい」といってもらえる加減があることをはじめて知りました。

4 成果と課題

 本時の成果としては,ぶどうの育つ条件と加西市の気候を知らせたことである。児童の ノートからは,目標とする「比較した記述」は多くなかったが,授業で取り上げた知識の 獲得についての記述が大半を占めている。また,棒グラフを扱った時に,必死に読みとろ

うとする児童の姿を見られたことも成果の一つである。

 一方で,棒グラフの扱い方が難しかった。意味を説明するだけでは,理解を示す児童は 少なかった。棒グラフは3年生の2学期後半で扱う学習である。前倒しで扱うことには,

慎重な判断が必要である。授業のまとめとしても,児童の「オーバーしている」という発 言から,一歩踏み込んだ発問ができずに,考えを深めることができなかった。「オーバーは しているけれど,加西市で特産物としてつくられているのはどうしてか?」といった発問 を投げかけることにより,次時の活動にスムーズに入れたと考える。

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一(三一

       

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②雨がつないぐと      1年 昔フ7ヨ84ぢα寺虜づ   1年間7500 ・・%esソくづい

③日光が当八る・稠

  1年間で1300い1うoo時圏く5い

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      図6 呼時の板書

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参照

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