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わが国の公益企業の範囲

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(1)

わが国の公益企業の範囲 (3)

一各種法規に散在 しているものを整理 して‑

目 次

1〕 は じめに

〔2〕 公 共 の利益 とい う目的 のために私権 を規制 して い る法 律 (1)土 地収用法

(2)独 占禁止法

〔3〕 一 般公衆 の需 要 に供 す るとい う目的 を 明示 して い る法 律 (1)労働 関係調整法 (以上, 第21巻第2号)

(2)個 別事 業法 (以下, 第22巻 第2号)

公衆通 信事業法系統 1.郵便法

2.電 気通 信事業法 3. 日本電 信電話 株式会社 法 4.国際電 信電 話株 式会社 法 5.電波法

6.放 送法

7.有線 テ レ ビジ ョン放 送法

市民生 活必需用 役 (財)供給 事 業 系統 (以下 , 本 号) 1.電 気事 業法

2,電 気事業争 議 行為規制法 3. ガス事 業法

4.熱 供給事 業法 5.水道法 6.下水 道法

公衆運 輸事 業系統 (以下, 次号)

〔4〕 公営 を基盤 としなが ら公共 の福 祉 の 目的 を 明示 して い る法律 (1)公共企業体等 労働 関係法

(2)地方 公営 企業法 (3)地方 公営 企業 労働 関係法

〔5〕 むす び にか えて

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市民生活必需用役 (財)供給事業系統

1.電気事業法 (昭和39711日公布,法律第170号,昭和407 1日施行)

電気事業法第1条は,電気事業 の 目的を次 の よ うに明示 してい る。 「この法 律は,電気事業 の運営 を適正かつ合理的な らしめ ることに よって,電気 の使用 者 の利益 を保護 し,及び電気事業 の健全な発達を図 るとともに,電気工作物 の 工事,維持及び運用を規制す ることよって,公共 の安全を確保 し,あわせて公 害 の防止を図 ることを 目的 とす る。J

上記の条文か ら指摘 され るよ うに,同法第1条は,電気 とい う用役を適正か つ合理的 に供給す ることに よって,電気需要者の利益 を保護す ることを明示 し てい る法律であ り,公益事業法 の意味を十分 に有 している。

同法第2条は,電気事業 に関す る用語につ いて次の ように定義 している。

一般電気事業 とは ,一般 の需要 に応 じ電気を供給す る事業をい う。(同条第1項) 一般電気事業者 とは,一般電気事業を営む ことについて,通産大 臣の許可を受 けた者をい う。 (同条第2項)

卸電気事業 とは,一般電気事業者 にその一般電気事業 の用に供す るための電気 を供給す ることを主た る 目的 とす る事業をい う。 (同条第3項)

卸電気事業者 とは,卸電気事業を営む ことについて,通産大 臣の許可を受 けた 者をい う。 (同条第4項)

電気事業 とは,一般電気事業及び卸電気事業をい う。 (同条第5号)

上記 の定義か らも理解 され るよ うに,一般電気事業 も卸電気事業 も一般 の需 要 に応 じて電気を供給す ることに係わ ってい る事業であ る。 しか るに, この よ うな事業は公衆の用に供す るとい う公益事業 に一致す る。それゆえ,一般電気 事業 と卸電気事業 の総称 であ る電気事業 は公益事業 としての意味 を十分 に有 し てい るo また,経済性を指導原理 と して,合理的,継続的に電気供給す る一般 電気事業や卸電気事業 の個別生産経済体は,公益企業であ る。それゆえ,上記

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の考察か ら,同条の各項 は公益事業法 と しての意味を十分 に有 してい る。

同法 の中には,上記 の第1条,第2条の外 に公益事業法 と して指摘 され る下 記 の よ うな条項 もあ る。

電気事業法第5条 (電気事業 の許可基準)

5条は,電気事業 開業 申請者 に対す る許可基準を明示 してい る条項 であ る。

この許可基準 の内容は,

i)一般 の需要又 は一般電気事業 の需要 に適合 し, ii)電気工作物 の能力が需要 に適合 し,

iii)供給地域 内において電気工作物が著 しく過剰 とな らない ことであ り, iv)事業遂行上,経理的,技術的能力が確立 してい ることであ り,

Ⅴ)事業計画が確立 してい ることであ り,

vi)電気事業 の総合的 ,合理的発展 と公共 の利益 に資す ることを意味 してい る。

そ こで上記 の基準 の意味 と公益事業法 と しての意味 との関連 を考察す るな ら ば,次の よ うな ことが指摘 され るだろ う。すなわ ち,

i)ii)の基準か らは,公衆 の用 に供す ることが意味 され る。

iii)の基準か らは,同一地域 内の無競争 に よって破滅的競争が回避 され て,需 要者 の利益が保護 され るとい うことが意味 され る

iv)と Ⅴ)か らは,安定 したサ ービスが継続供給 され ることに よって,需要者 の利益が保護 され るとい うことが意味 されてお り,公益事業法 としての意 味を有 してい ることが,十分 に推察 され る。

vi)は,同事業の総合的,合理的発展が,公共 の利益 に資す ることにな ること を意味 してお り,それゆえ,同項 は公益事業法 としての意味を十分 に有 し てい る。

しか るに,上記 の よ うな各項 の意味か ら指摘 され るよ うに第5条は,公益事 業法 としての意味を十分 に有 している法律であ るといえ よう。

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在) 電気事業法第3条 ・第15条 (電気事業の許可 と許可の取消 し)

3条の電気事業の許可 の内容は,電気事業を所管す る通産大臣は電気事業 の開業を申請 した老 (4条第1項 の1)が開業す る上での要件 (5条)を 充足 している場合その開業を許可す ることを,意味 している。

第15条の電気事業の許可の取消 しの内容は, 「許可 された電気事業者が規定 された期 日内に電気工作物を設置せず,又は事業を開始 していない場合 (同条 1)」や 「同法や 同法に基づ く命令に達反 し, 公共の利益を阻害 した場合 (同条第2)」許可を取消 され ることがあ り, 「その場合,その旨を電気事業 者 に通知 しなければな らない とい うこと (同条第3項)」を意味 している。

それでは,第3条 と第15条 とも,公益事業法であると容認 され るのは, どの ような理 由か らであるかを考察す る。すなわ ち,第3条の許可を広義に解釈す るな らば,同法第5条の許可基準のみな らず 同法第1条の 目的に合一 しないな らば,付与 されない ものであ ると解釈で きる。 また,第15条の許可の取消 しを 広義 に解釈す るな らば, もし,同法第7条の 「電気工作物 の設置及び事業の開 始 の義務」に反 した り,同法第1条の 目的に反 した‑ 公衆の需要に供す るこ とに反 した り,公共の利益 に資す ることに反 した り,供給の安全確保に資す る ことに反 した‑ 場合には,許可を取消 され ることを意味 している。 さらに第 15条は,法律上 ,3条をチ ェックす ると同時 に電気事業の許可制 とい う地域独 占制の弊害を実質的にチ ェックし,一般需要者の利益 を保護 しているといえる。

しか るに,両条はそれぞれ単独では公益事業法 とはいえないが,それぞれが 実質的に生か されあ うことによって,牽制 しあ うこととな り,需要者 の利益 の 保護 に合一す るようになる。すなわち,両条は上記の ように表裏一体 となって 協働す ることに より,公益事業法 としての意味を十分に有す ることになる。

電気事業法第14条 (事業の休止及び廃止並びに法人の解散)

同条は,電気事業会社が公衆の用に供 し,公共の利益に資す る事業体であ る ので事業体の休廃止や解散にさい しては,主務大臣の認可な く一方的に しては

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な らない とい うことを明示 している。それゆえ,同条は公益事業法 としての意 味を十分に有 しているといえる。

電気事業法第18条 (供給義務)

同条は,電気事業者の供給責任を明示 している法律であ る。その概要は 「 般電気事業者は正当な理 由な しに供給地域 の需要者に供給を拒んでほな らない し (同条第1項),供給地域以外の需要に応 じてはな らない し (同条第2項), また,電気事業者は一般電気事業者に一般電気需要 の用に供す るための電気供 給を約束 した場合,正 当な理 由な しに電気供給を拒んでほな らない し (同条第 3項), 電気事業の許可又はその許可変更の許可を受けた電気事業者でなけれ ば,一般電気事業者に一般電気事業の用に供す るための電気を供給 してはな ら ない (同条第4)」 とい う内容であ る。

1項 には,一般電気事業者は不当な差別な しで一般需要者に電気を供給 しな ければな らない とい うことが明示 されている。それゆえ,第1項か らは,公衆 の用 に供す ること,一般需要者の利益を保護す ることの2つが遵守 され てい る ことが理解 され る。

2項 か らは,一般電気事業者が地域独 占制を与 え られ てい ることに対 し,当 該事業者 に供給責任 と料金等 の規制を課す ることを とお して,需要者 の利益が 保護 され てい ることが理解 され る。

3項 は,分割現行事業体制下で需給 のバ ランスが とれ な くなる可能性が生 じ た場合,供給不足の一般電気事業者に他 の一般電気事業者や継続的に取引関係 のない御電気事業者が供給を融通す るとい う広域運営等 に よって,需要者が不 利益を生 じない ように しようとした内容である。それゆえ,第3項 は,需要者 の利益を保護す るとい うことに一致す る条項 といえる。

4項 は,電気事業者に供給地域や電気工作物等 の内容を明示 した許可証を与 え ることに よって,間接的に独 占権を与 え,逆 に安全で継続的な電気を供給す る義務を課す ことに よって,間接的に一般需要者の利益が保護 され るように意

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図 され てい る条項 であ る。

したが って,上記 の第1項か ら第4項 までの第18条を考察 した限 りにおいて, 同条には,一般公衆の用 に供す ること,一般需要者 の利益を保護す ることの2 つの公益事業 ステ ィー タス標識が遵守 され てい るので,同条は公益事業法 の意 味を十分 に有す る法律であ るといえ る。

電気事業法第19条 (供給規程)

同条は,一般電気事業 の料金その他の供給条件 の認可制 と認可基準を明示 し てい る法律であ る。

同条第 1項 は,電気料金その他 の供給条件 につ いて主務大 臣に よる認可制を定 めてい る法律であ る。 しか るに, この認可制か らは,一般電気事業者が法外な 料金等 の負担 を一般需要者 に課す ことのない よ うに,行政 当局にチ ェック機能 を与えて一般需要者 の利益を遵守 しよ うとい うことが理解 され る。

同条第2項 は,料金その他の供給条件を認可す るさいの認可基準を,下記 の よ うに明示 してい る。

i)料金が能率的な経営 の下におけ る適正な原価 に適正な利潤を加えた もの であ ること。

ii)料金が供給 の種類に よ り定率又は定額 を もって明確 に定 め られ てい るこ と。

iii)一般電気事業者及び電気 の使用者 の責任に関す る事項並 びに電気計器そ の他 の用品及び配線工事その他の工事に関す る費用 の負担 の方法が適正 かつ 明確 に定め られ てい ること。

iv)特定 の者 に対 して不 当な差別的取扱 いをす るものでない こと。

i)には,需要者 の利益が確保 され るよ うに電気料金算定上原価主義が採用 さ れ なければな らない ことが 明示 され てい る。

ii)iii)は,料金算定や費用負担 に関 して一般需要者 に不信をいだかせ ない ための手続 を示す と同時に,需要者 に対 して出来 るだけ公平 に対処す るよ うに

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とい うことを示 している。それゆえ,ii)iii)か らは, 全体 として需要者 の 利益が遵守 されていることが理解 され る。

iv)か らは,需要者に原則 として公平にサ ービスす ることの保障を とお して, 一般公衆 の用に供す ることと,一般需要者の利益を保護す ることが理解 され る。

したが って,同条か らは,一般公衆の用に供す ることと,一般需要者の利益 を保護す ることの2つが遵守 され てい ることが理解 され る。それゆえ,同条は, 公益事業法 としての意味を十分に有す る法律 といえるのである。

2.電気事業争議行為規制法 (電気事業及び石炭鉱業におけ る争議行為 の方法の規制に関す る法律)

昭和2887日公布, 施行, 法律第171号, 存続昭和3112 8日国会議決)

同法第1条に 「電気事業及び石炭鉱業の特殊性並びに国民経済及び国民の 日 常生活に対す る重要性にかんがみ,公共の福祉を擁護す るため, これ らの事業 について, 争議行為の方法に関 して必要 な措置を定め るもの とす る。」 と明示 され てい るように,同法第1条は,電気事業や石炭鉱業は国民経済や国民の 日 常生活に多大な影響をお よぼすので, これ らの事業の争議行為方法に規制を加 えることに よって,公共の福祉を擁護す ることを 目的 とした法律である。 しか るに,同条は,公益事業法 としての意味を十分に有 している法律 といえ よう。

しか し,石炭鉱業について言及す るな らば,同法制定当時 と同法存続 国会議 決当時の石炭鉱業は,エネルギー資源に占め る比重は, まだ,極めて大 き く, 石炭鉱業争議行為方法に規制を加えることは公共の福祉を擁茸す る意味で当然 の ことであったが,今 日では公共の福祉を擁護す るとい う意味は小 さ くな って きてい る。 したが って,石炭鉱業が第1条の条文か ら削除 され ても今 日では国 民経済及び国民の 日常生活に多大な損失を与え,公共の福祉に損す るとい うこ とはあ りえない と思えるが,削除 され ることな く生か され てい るのは次の よ う な理 由か らであろ う。すなわち,それは石炭鉱業の保安遵守に基づいてい る。

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なぜ な ら石炭鉱業 の争議行為方法になん らかの規制がないな らば,保安業務 の 正常 な運営が停滞 しかねないか らであ る。か くして,今 日の石炭鉱業争護行為 方法規制は,公共 の福祉を擁護す るとい うよりも,保安業務 を正常 に運営す る とい う意味で,規制 され てい る。 しか るに,石炭鉱業は争識行為方法に規制を 加え られ ているとはいえ,公益事業 の意味を有 していない。

一方,電気事業 は,同法制定 当時以上 に今 日では,国民経済や 国民の 日常生 活にその重要性 の比重を増大 させ,公共 の福祉 に資す る比重 もそれだけ大 き く な ってきてい る。それゆえ,第1条か ら電気事業が削除 され るとい うことは皆 無であ る。 しか るに,電気事業 は公益事業 としての意味を十分 に有 してい ると い うことが,第1条か ら理解 され る。

2条は, 「電気事業 の事業主又は電気事業 に従事す る者は,争議行為 とし て,電気 の正常 な供給 を停止す る行為その他電気の正常 な供給に直接 に障害を 生ぜ しめ る行為を してはな らない。」 と明示 して, 電気事業 の争議行為を禁止 してい る法律であ る。す なわち,第2条は,電気事業は国民 の 日常生活 に不可 欠 な電気 とい う財 を供給す る事業であ るので,国民経済や 国民 の 日常生活 に多 大 な影響 をお よぼ さない よ うに,争議行為に よって電気 の正常 な供給を停止 さ せた り, または障害を生ぜ しめ る行為を禁止す ることを明示 してい る法律であ る。 しか るに第2条は公益事業法 としての意味を十分 に有 してい る法律である。

か くして,第1条,2条の考察か らも理解 され るよ うに,電気事業 は, 日常 生活に不可欠な電気 とい う財を供給 してい る事業であ るので,公益事業 として の意味を十分に有 してい る事業であ る。それ ゆえ,電気事業 の個別生産経営体 は公益企業 と しての意味を十分 に有 してい る。

3.ガス事業法 (昭和293月31日公布, 法律第51号, 昭和29年4 1日施行)

同法第1条は, ガス事業 の 目的を次 の よ うに明示 してい る。 「この法律は, ガス事業 の運営 を調整す ることに よって, ガス使用者の利益 を保護 し,及び ガ

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ス事業 の健全な発達を図 るとともに, ガスの工作物 の工事,維持及び運用並び にガス用 品の製造及び販売を規制す ることに よって,公共の安全を確保 し,あ わせ て公害の防止を図 ることを 目的 とす る。

上記か らも理解 され るよ うに,同条は ガス事業者が ガスとい う財を適切かつ 合理的 に供給す ることに よって,一般需要者 の利益 を保護 しなければ な らない とい うことを意味 してい る法律であ り,公益事業法 と しての意味を十分に有 し てい る。それゆえ, ガス事業 は一般需要者 の利益 を保護 しなければな らない事 業であ り,十分 に公益事業 としての地位を有 している事業であ る。

ガス事業 には,一般 ガス事業 と簡易 ガス事業 とがあ る。 (同法第2条第5項) 一般 ガス事業は,一般の需要 に応 じ導管 に よ りガスを供給す る事業 (簡易 ガス 事業 を除 く)をい う。 (同法第2条第1項)

簡易 ガス事業は,一般の需要 に応 じ,政令で定め る簡易な ガス発生設 備 ( 定 ガス発生設 備) において ガスを発生 させ,導管 に よりこれ を供給す る事業で あ って,1つの団地 内におけ るガス供給地点の数が70以上 の ものをい う。 (同 条第3項)

しか るに,一般 ガス事業 も簡 易 ガス事業 も一般の需要 に応 じて導管 に よりガ スを供給す る事業であ るので,公衆の用 に供す る事業 といえ る。それゆえ, ガ ス事業は公益事業 と しての ステ ィー タスを十分 に有 している。 また経済性を指 導原理 と して同事業を合理的,継続的,計画的,統一的に経営 してい る個別生 産経済体 は,公益企業 と しての地位を十分 に有 してい る。 当然 の ことなが ら, 上記 の第2条第1項,第3項 は公益事業法 と しての意味を十分に有 していると いえ よう。

同法の中には,上記の第1条,第2条第1項 ,第3項 の外 に公益事業法 とし て指摘 され る下記の よ うな条項 もあ る。

ガス事業法第5条 (一般 ガス事業の許可基準)

5条は,一般 ガス事業開業 申請者 に対 しての許可基準を明示 してい る条項

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であ る。その許可基準の内容は以下の ように明示 され てい る。

i)一般 ガス事業の開始が一般の需要 に適合 し, ii)ガス工作物 の能力が需要 に適合 し,

iii)供給地域 内において, ガス工作物が著 しく過剰 とな らない ことであ り, iv)事業遂行上,経理的基礎,技術的能力があ り,

Ⅴ)事業計画が確立 してお り,

vi)一般 ガス事業者がその供給地域 内で簡易 ガス事業を営む場合で特定 ガス 発生設備を設備 した場合, ガス供給が円滑であるように, また,その設備 に代わ るガス工作物 に よってすみやかにガス供給 され るように計画が確立 され てお り,

vii)当該 ガス事業の開始が公益上,必要であることを示 している。

そ こで,上記 の基準の意味 と公益事業法 としての意味 との関連を考察す るな らば,次の ような ことが指適 され るだろ う。

i)と ii)か らは,=公衆の用に供す る" とい うことが理解 され る。iii)iv) と Ⅴ) とvi)か らほ,=需要者の利益を保護す る" とい うことが理解 され る。

なぜな ら,iii)には,破滅的競争を防止 して,需要者の利益を保護 しよ うとす ることが示 され ているし,iv)と Ⅴ) とvi)か らは,合理的,継続的,計画的, 統一的に供給活動をガス事業経営体に課す ることに よって,需要者の利益を保 護 しようとす ることが理解 され る。vii)には,ガス事業経営体の経営活動が公 共の利益に資す るものであることが示 されている。

しか るに,上記の ような関連 の考察か ら指摘 され るように第5条は公益事業 法 としての意味を十分に有 している法律であるといえ よう。

童) ガス事業法第37条の4(簡易 ガス事業の許可基準)

第37条の4は,簡易 ガス事業開業申請者に対す る許可基準を明示 している条 項である。その許可基準の内容は,一般 ガス事業の許可基準 (5条) とほ と ん ど同様であ る。 しか し,制度上,技術上,一般 ガス事業には必要であるが,

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11 簡易 ガス事業には不必要な基準がある。 また,その道 の場合 もあ る。 しか るに, 上記 の この よ うな意味を もつ第37条の4の基準 内容を明示すれば,次 の とお り であ る。

i)第37条の4に も第5条 の 1.2.3.5.7号の内容を もつ基準があ る ii)第 5条の 6号は,一般 ガス事業者 に付随す る基準であ るので第37条の 4

にはない。

iii)37条の4の第1項 の3号は,簡単 ガス事業 に個有の基準であ るので, 5条にはない。す なわち, この概要は 「供給計画はあ るが, まだ供給 さ れていない一般 ガス事業者 の供給地域 の需要者の利益が,簡易 ガス事業 の 開始に よ り阻害 されない とい うことが確実であ ること」 とい う内容である。

iv)第37条の4の第1項 の6号 も,簡易 ガス事業に個有 の基準であ るので, 5条にはない。 この概要は, 「簡易 ガス事業 の特定 ガス工作物が通産省 令で定め る技術上 の基準に適合 してい ること」 とい う内容であ る0 か くして,簡易 ガス事業 に個有のiii)の内容か らは,一般需要者 の利益保護 を優先的に取扱 ってい ることが理解 され る し,同様に簡易 ガス事業 に個有のiv) か らほ ,安全 と公共の利益 を優先的に取扱 ってい ることが理解 され るので,第 37条の4は,公益事業法 としての意味を十分 に有 してい るといえ よ う。

ガス事業法第3条 ・第14条 (ガス事業 の許可 と許可の取消 し)

同法第3条の ガス事業 の許可内容は, 「ガス事業を所管す る通商産業大臣は, ガス事業 の開業 を申請 した者 (4条第1項 の1号)が開業す る上 で の 要 件

(5条)を充足 してい る場合,その開業 を許可す ること」を意味 している。

14条の ガス事業 の取消 し内容は,許可 された期 日内に ガス工作物 を設置せず , 又 は事業を開始 していない場合 (同条第 1項)辛 ,同法や 同法に基づ く命令 に 達反 し,公共の利益 を阻害 した場合 (同条第2項) に許可を取消 され ることが あ り, その場合, その 旨を ガス事業者に通知 しなければな らない とい うこと

(同条第3項)を意味 してい る。

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それでは,第3条 と第14条 とも公益事業法であると容認 され るのは, どの よ うな理 由か らであ るかを考察す る。

3条 の許可を広義 に解釈す るな らば,第5条の許可基準 のみな らず第1条の 目的に合一 しなければ,与 え られない ものであ ると解釈 され る。 また,第14 の許可の取消 しを広義 に解釈す るな らば, も し同法第1条の 目的に達反 した場 合‑ 公衆 の需要に供す ることに反 した り,公共の利益 に資す ることに反 した り,供給 の安全確保に資す ることに反 した場合‑ には,許可を取消 され るこ とを意味 している。それゆえ,第14条は法律上第3条をチ ェ ックす ると同時に, ガス事業の許 可 とい う地域独 占制を実質的にチ ェックし,一般需要者 の利益を 保護 しているといえ る。 しか るに両条はそれぞれ単独では公益事業法 とはいえ ないが,それぞれが実質的に生か され あ うことにな り,需要者の利益 の保護 に 合一す るよ うにな る。す なわ ち,両条は上記の よ うに表裏一体 とな って協働 さ れ ることに よ り,公益事業法 としての意味を十分に有す るといえ よ う。

ガス事業法第13条 (37条の7ほ第13条を準用 ,事業 の休止及び廃止 並 に法人 の解散)

13条 と第37条 の7は, ガス事業会社は合理性 ,継続性を前提 として公衆 の 用 に供 し,公共の利益 に資す ることを 目的 としてガス供給す る個別生産経済体 であ るので個別 生産経済体の休廃止や解散 にさい しては主務大臣の許可な く, また,解散に対す る個別 生産経済体 の決議や総社 員の同意 にさい しては主務大 臣の許 可な く,個別生産経済体 の都合で一方的に休廃止や解散を してはな らい とい うことを意味 してい る。

それゆえ,両条は公衆 の用 に供す ることと,公共の利益 に資す ることを十分 に含有 してお り,公益事業法 としての意味を十分 に有 してい るといえ よ う。

ガス事業法第16条,第37条 の6(供給義務)

両条は, ガス事業者が許 可 とい う特典を付与 され ,その特典が地域独 占制を 有 してい るので,継続的に ガス供給 され ,需要者 の利益が保護 され るよ うに ガ

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13 ス事業者の供給責任を明示 している法律であ る。その概要は, 「ガス事業者は 正 当な事 由な しに供給地域の需要者に供給を拒んでほな らない し, (第16粂第 1項,第37条の6の第1項)供給地域以外の需要に応 じてはな らない。 (第16 条第2項,第37条の6の第2)」 とい う内容であ る

両条の第1項には, ガス事業者は通常時には一般需要者にガス供給 しなけれ ばな らない とい うことが明示 されてお り,それゆえ,両条 の第1項か らほ,一 般公衆の用に供す ること,一般需要者の利益を保護す ることの2つが遵守 され ていることが理解 され る。

両条の第2項か らほ,ガス事業者が地域独 占とい う特典が付与 されているこ とに対 し,当該事業者に供給義務を課す ることを とお して,需要者の利益を保 護 させているとい うことが理解 され る。

それゆえ,両条には,一般公衆の用に供す ること,一般需要者の利益を保護 す ることの2つが遵守 されているので,両条は公益事業法 としての意味を十分 に有す る法律であ るといえる。

ガス事業法第17条 (第37条の7ほ第17条を準用,供給規程)

第17条は,ガス事業の料金その他の供給条件の認可制 と認可基準を明示 して いる法律である。

第17条第1項は,ガス事業者がその独 占的な地位を利用 して法外な料金等の負 担を一般需要者に課す ことな く一般需要者 の利益が図 られ るように行政 当局に チ ェック棟能を与 えているとい うことを意味 している法律である。

同条第2項は,料金その他の供給条件を認可す るさいの認可基準を下記の よう うに明示 している。

i)料金が能率的な経営の下におけ る適正 な原価に適正な利潤を加えた もの であ ること,

ii)料金が定率又は定額を もって明確に定め られていること,

iii)ガス事業者及び ガス使用者の責任に関す る事項並びに導管,ガス メータ

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‑その他の設備に関す る費用負担額やその方法が明確に定め られている こと,

iv)特定 の者に対 して不当な差別的取いをす るものでない こと,

i)は, 需要者の利益が確保 され るよ うに電気料金算定上, 原価主義が採用 さ れなければな らない ことを明示 している。

ii)iii)は,需要者に料金算定や費用負担 に関 して公平に対処す ることを保 障 しよ うとす ることを示 してお り,それゆえ,ii)とiii)か らは, 一般の用に 供す るとい うことが理解 され る。

iv)は,需要者への供給条件を適正かつ公平に遂行す ることを事業者に義務づ けているので,iv)か らは,一般需要者の利益が保護 され てい ることが推察 さ れ る。

したが って,同条は,一般公衆の用 に供す ること,一般の需要者の利益を保 護す ることの2つを遵守 しているので,公益事業法 としての意味を十分に有 し てい る法律 といえ よ う。

4.熱供給事業法 (昭和476月22日公布,法律第88号,昭和47年12 20日施行)

同法第1条は,熱供給事業の 目的を次の よ うに明示 している。「この法律は, 熱供給事業の運営を適正かつ合理的な らしめ ることに よって,熱供給を受け る 者の利益を保護す るとともに,熱供給事業の健全な発達を図 り,及び熱供給施 設 の維持,運用等を規制す ることに よって,公共の安全を確保す ることを 目的

とす る。

上記か らも理解 され るよ うに,同条は熱供給事業者が熱 とい う用役を適切かつ 合理的に供給す ることに よって,その利用者の利益を保護す ることを明示 して いる法律であ り,公益事業法の意味を有 している法律であ る。それゆえ,熱供 給事業は一般需要者の利益を保護 しなければな らない事業であ り,公益事業 と

しての地位を有 している事業である。

(15)

15

同法第2条第2項 に, 「この法律において 『熱供給事業』 とは,一般の需要 に応 じ,熱供給を行な う事業 (使用す るボイラーその他の政令で定め る設備の 能力が政令で定め る基準以上の ものに限 り, もっぱ ら‑ の建物内の需要に応 じ 熱供給を行 な うものを除 く)をい う。」 とい うよ うに熱供給事業を規定 してい る。

上記の規定か らも理解 され るよ うに,熱供給事業は一般の需要 に応 じて熱を供 給す ることに係わ ってい る事業であ る。それゆえ, この よ うな事業は公衆の用 に供す る事業であ り,公益事業 としての地位を有 している事業であ る。 したが って,経済性を指導原理 として同事業を合理的,継続的,計画的,統一的に経 営 している個別生産経済体は,公益企業 としての地位を有 している。 また,当 然の ことなが ら,同法第2条第2項は,公益事業法 としての意味を十分に有 し ているといえ よ う。

同法の中には,上記の第1条,第2条第2項の他に公益事業法 として指適 さ れ る下記の よ うな条項 もあ る。

熱供給事業法第5条 (熱供給事業 の許可基準)

5条は,熱供給事業 開業 申請者に対す る許可基準を明示 している条項 であ る。その許可基準の内容は以下の とお りであ る。

i)その熱供給事業 の開始が一般の需要 に適合す ること,

ii)その熱供給事業 の熱供給施設 の能力がその供給区域におけ る熱供給に対 す る需要 に応ず ることができるものであ ること,

iii)その熱供給事業を適確に遂行す るに足 りる経理的基礎及び技術的能力が あ ること,

iv)その熱供給事業 の計画が確実かつ合理的であ ること,

Ⅴ)その他その熱供給事業 の開始がその供給区域 におけ る 日常生活又は事莱 活動上の利便の増進 のため必要であ り,かつ,適切であ ること,

それでは,上記の基準 の意味 と公益事業法 としての意味 との関連を考察す る な らば,次の よ うな ことが指摘 され るだろ う。

(16)

i)ii)とⅤ)の基準内容か らは,公益事業 の属性であ る「公衆の用に供す る」

とい うことが意味 され, これ らは正 しく公益事業法 としての意味を有 してい る。

iii)iv)は,安定 したサ ービスが継続供給 され ることに よって,需要者 の利 益が保護 され ることを意味 してお り,それゆえ,iii)iv)か らは,公益事業 法 としての意味を有 してい ることが,十分に推察 され る。

熱供給事業法第3条 ・第12条 (熱供給事業の許可 と許可の取消 し) 同法第3条の熱供給事業 の許可の内容 とは,熱供給事業を所管す る通産大臣 は,熱供給事業 の開業を申請 した者 (4粂第1項 の1)が,開業す る上での 要件 (5条)を充足 してい る場合,その開業 を許可 しなければな らない こと を意味す る。

第12条の熱供給事業 の許可の取消 し内容は,次の とお りであ る。 「許可 され た熱供給事業者が規定 された期 日内に,熱供給施設を設置せず,又は事業を開 始せず,又は供給区域等の変更の手続を しない場合 (同条第1・2)」や 「同 法や 同法に基づ く処分又は条件に違反 した場合で,当該供給 区域 におけ る 日常 生活又は事業活動上の利便を著 しく害す ると通産大臣が認めた場合 (同条第3 )」,通産大臣は許可を取消す ことができ, 「取消 した場合,その 旨を通産大 臣は熱供給事業者‑文書で通知 しなければな らない。 (同条第4)」 とい う内 容であ る。

それでは,第3条 と第12条 とも公益事業法であ ると容認 され るのは, どの よ うな理 由か らであ るかを考察す る。

3条の許可の条文を電気事業法の許可の条文 と同様に広義に解釈す るな らば, 同法第5条の許可基準のみな らず,同法第1条の 目的に合一 しないな らば許可 されない ことを,同法第3条は意味 している。

また,同法12条の許可取消 し条項 を拡大解釈す るな らば,電気事業法の許可の 取消 し条項 と同様に,第12条は,第6条の 「熱供給施設 の設置及び事業の開始 の義務」や第1条の 「目的」等に達反 した場合,すなわち,利用者の利益保護

(17)

17

や公共の安全確保 に反 した場合には,許可を取消 され ることを意味 してい る。

さらに,第12条は第3条をチ ェックす ると同時に熱供給事業 の許可 とい う地域 独 占制を実質的にチ ェックし,一般の需要者 の利益を保護 してい るといえ る。

それゆえ,電気事業法 の許可 と許可の取消 し条項 で説 明 した と同様に,熱供 事業法の許可 (3条) と許可 の取消 し (第12条) も,それぞれ単独では公益 事業法 とはいえないが,両条は表裏一体 とな って協働 され ることに より,公益 事業法 としての意味を もつのであ る。

熱供給事業法第11条 (事業 の休止及び廃止並びに法人 の解散) 第11条は,熱供給事業会社 は,その利用者 の 日常生活 に資す る個別生産経済 体であ るので,個別生産経済体 の休廃止や解散 にさい しては,主務大 臣の許可 な く, また,個別生産経済体 の解散 の決議や総社 員の同意にさい しては主務大 臣の認可な く,個別 生産経済体 の都合で一方的 に してはな らない とい うことで あ る。

それゆえ,同条は公益事業法 としての意味を十分に有 してい るといえ よ う。

熱供給事業法第13条 (供給義務)

第13条は,熱供給事業者 の供給責任を明示 している法律であ る。その概要 は,

「熱供給事業者は,正 当な理 由がなければ何人に対 して もその供給 区域 におけ る熱供給を拒 んでほな らない し(同条第1項),供給地域以外 の需要 に応 じては な らない (同条第2)」 とい う内容であ る。

同条第1項 は,不 当な差別 な しで何人に も熱供給す る義務が熱供給事業者に課 せ られ てい る こを示 してお り,それゆえ,同条第1項 か らほ, tt一般の用 に供 す る"とい うことが推察 され る。

同条第2項 か らは,熱供給事業者 は,供給地域 の許可 とい う独 占権 を有す ると 同時に,安全で継続的な熱を同地域 内の需要者 に供給す る義務を課せ られ てい ることが推察 され る。それゆえ,同条第2項 には,間接的なが ら一般需要者 の 利益を保護す るとい うことが包含 され てい る。

(18)

したが って,同条には,公衆の用に供す ること,一般需要者の利益を保護す ることの2つが遵守 され てお り,同条は公益事業法 としての意味を十分に有 し ている法律であ るといえ よ う。

熱供給事業法第14条 (供給規程)

同法第14条は,熱供給事業の料金その他の供給条件の認可制 と認可基準を明 示 している法律である。

同条第1項 と第3項 は,熱供給 の料金,その他の供給条件について主務大臣に よる認可制を定めてい る法律であ る。 しか るに, この認可制か らは,熱供給事 業者 (地方公共団体以外の熱供給事業者,地方公共団体た る熱供給事業者)が 法外な料金等 の負担を一般需要者に課す ことな く一般需要者の利益が遵守 され

るよ うに,行政当局にチ ェック機能を与えてい るとい うことが理解 され る。

同条第2項 と第4項は,料金その他の供給条件を認可す るさいの認可基準を下 記の よ うに明示 してい る。

i)料金が能率的な経営の下におけ る適正な原価に照 らし公正妥当な もので あること,

ii)料金の額 の算出方法が適正かつ明確に定め られ てい ること,

iii)熱供給事業者及び熱供給を受け る者 の責任に関す る事項並びに導管,熱 量計その他の設備に関す る費用の負担の方法が適正かつ明確 に定め られて い ること,

iv)特定 の者に対 して不当な差別的取扱いをす るものでない こと,

i)は,需要者の利益が保護 され るよ うに熱供給料金算定上,原価主義が採用 さ れなければな らない ことを明示 してい る。

ii)iii)には,料金算定や費用負担に関 して一般需要者に不信をいだかせな いための手続が示 されてい ると同時に,需要者に対 してで きるだけ公平に対処 すべ きであ るとい うことが示 されている。 しか るに,ii)iii)には,需要者 の利益が保護 され るべ きであることが包含 されてい る。

(19)

19 iv)には,一般の需要者に公平にサ ービス供給す ることを保障 し,一般公衆の 用に供す ることと,一般需要者の利益が保護 され るべ きであ るとい う内容が包 含 されてい る。

iv)には,一般の需要者 に公平 にサ ービス供給す ることを保障 し,一般の用に 供す ることと,一般需要者の利益が保護 され るべ きであ るとい う内容が包含 さ れている。

同条第5項は,認可を うけた供給規程をその利用者に周知す ることを熱供給事 業者に義務づけた法律である。すなわち,供給規程を需要者に周知させ るとい う同項 の 目的は,単に行政当局が公正なサー ビス供給がなされているか否かを チ ェックす るとい うだけでな く,需要者側 に もそのチ ェ ック機能を与 え,熱供 給事業者の独占の弊害 を防止す るところにあ る。それゆえ,同項 は,需要者の 利益を保護す るとい う意味を もつ法律 といえ よ う。

しか るに,第14条の第1項か ら第5項 まで考察 した限 りにおいて,同条には tt一般需要者の利益保護" と tt一般公衆 の用に供す ること"の2つが遵守 され てい ることが明示 されている。それゆえ,同条は公益事業法の意味を十分に有 す る法律であるといえ る。

か くして, これ まで法律的に熱供給事業を考察 してきた限 りにおいて,熱供 給事業は公益事業 としての地位を有 してい ることが理解 された。 しか し,はた して,わが国の同事業の生成過程 と,社会経済環鏡 と,同事業の経営状況 と, 同事業 の普及程度か ら,同事業が公益事業 としての地位を与 え られ るものであ るか どうかを考察す る。

昭和40年代前半の大気汚染がその起業の端緒であったわが国の熱供給事業は, 同事業法制定 (昭和47年) と同時期であ った列島改造 ブーム景気を背景 として, 同事業 の発展性は前途洋 々であった。すなわち, 日本国中に新幹線網が張 りめ ぐらされ,新幹線 の止 る都市には地域暖冷房 の組込 まれた都市計画が実施 され るとい うことで,同事業 の発展性はバ ラ色であった。

(20)

1 熱供給事業年次別需給実績 ( ) 内は対前年伸率 需要家

(件) 熱 l温 熱 l給 (Gc湯 l合al)

1

3 6 , 3

30

l1

4 6 , 5 0

8≡218,414

売 上 高 (百万円) 1

7 3 ( 7 .

40.076) 9(768.2.69)

(75.3) 350

,

9

2 8

114,3

2

3 413,

1

70

4

4 (

5

6 ,

60.089) 4,(11946.4.87)

5

6 3 , 9

55I6,443.6

(26・6)A (53・5) 1

4 ( 3 , 4 5 5 . 8 2 )

1

2 9 , 6 7

9 528,5

0 8 6 8 3 ( 2 , 7 1 6 . 2

9) 8,3(739.0.30)

16,101

(ll.4) 157,857 556,494 9,574.6 (14.3) 19,(対1

(18.0) 207,525 23,330

(22.8) 251,522

629,546 86i9,)l15,1(法 号) 650,572 939と2)I17,;写) 26,092

(ll.8)254,668 714,460 25,4(044.3.78)

2 7 3 ,

152

29

3 ,

956773269,,613461 28,1(7180..59)

33

( 2 , 0 1 0 . 9 0 ) 3 2 9 ,

203

1 ,

20号i789)J32,呂.)

591261 41 160.3現在事業許可を受け ている もの。

動力』第170号,芝崎陪‑稿,昭和60年4,p.2より転載o

Lか し,昭和48年 と昭和54年 の 2度 のオ イル ・シ ョックに よって,高度成長 型経済 は低成長型経済‑ と大転換 を余儀 な くされ ,省 エネル ギ ーが経済政策 , 工業技術 , 日常 生活 の中に組込 まれ た。それ ゆえ,熱供給事業 は, まともに上 記 の影響 を受 け て経営 困難 とな った。 また, この ことと照応す るか の よ うに,

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