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特集にあたって貝原 俊也(神戸大学)

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Academic year: 2021

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特集 スケジューリングの深化と新展開

特集にあたって

貝原 俊也(神戸大学)

本特集テーマの主題である「スケジューリング」は,

オペレーションズ・リサーチが取り扱う主要な研究分 野の一つであり,本誌の読者は,過去に勉強をされた 方が少なからずおられると思う.

スケジューリングに関する研究は,世界中で行われて きたが,我が国において,スケジューリングを専門とす る研究者や実務家が一堂に会する研究集会としてスター トしたのが,

1993

年の生産スケジューリングシンポジ ウムである.このシンポジウムは,本学会を始め,シス テム制御情報学会,日本経営工学会,日本機械学会,人 工知能学会の

5

学会が共催し,幹事学会を順番に担当す る形態で毎年実施されていた.そして,これらの活動を 通じ,また時代の要請も相まって,スケジューリングに 関する理論と実践を探求する場として,

1998

4

月に

「スケジューリング学会」

(http://www.scheduling.jp)

が創設され,現在に至っている.

スケジューリング学会では,上述した生産スケジュー リングシンポジウムを引き継ぐ形で,毎年,スケジュー リングシンポジウムを実施しており,既に通算

21

(生産スケジューリングシンポジウムも含めると

27

回)

開催してきた.また学会創設以降,

2002

年よりスケ ジューリング国際シンポジウムを隔年で実施しており,

既に

9

回開催している.このような歴史や活動を通じ,

さまざまな領域における国内外のスケジューリングの 研究者や実務家の大きな輪を作り,各問題領域内の情 報交換を行っている.さらに,情報交換を通じたスケ ジューリングに関連する理論の拡充や新手法の開発と ともに,実問題の問題解決や実適用を推進している.

スケジューリング学会初代会長の黒田充先生は,学 会創設の頃より,スケジューリングの面白さについて,

その論理の複雑性や手法の多様性とともに,スケジュー リングの社会との関わりや社会動向の反映を挙げてお られた.そのお言葉どおり,超スマート社会を迎えつつ ある今,スケジューリングは,深みの追求とともに,適 用範囲としてさまざまな分野への広がりを見せている.

このような背景の下,今回の特集は,スケジューリン グ学会を牽引する主要な研究者・実務家に執筆を頂い た.スケジューリングがものづくりやサービスといっ

た経済活動を始めとして,教育やスポーツ,音楽といっ た身近な幅広い分野に適用され,新たな社会的価値を 創出していることを伺い知ることができる.

まず,鈴木氏と野々部氏には,製造業におけるスケ ジューリングについて解説を頂いた.鈴木氏には,食 品工場を対象として,食品工場の需要予測から,工場 の生産計画とともに従業員の勤務シフト作成まで同時 に検討された事例について紹介を頂いている.

また野々部氏には,半導体工場における搬送機(ホ イスト)の最適動作スケジュール生成に関し,発見的 手法に基づく解法と,実際の現場に適用する際の高速 求解への工夫について紹介頂いた.

次に森氏には,サービス現場の勤務シフトに対する スケジューリング技術について解説を頂いた.その中 で,スケジューリングがサービス企業の経営を革新す る技術として位置付けられることを紹介頂いている.

池上氏には,複雑な制約条件が存在する学校の時間 割作成問題に対する最適化について解説頂いた.その 中で,小・中・高・大学におけるそれぞれ異なる多種 の制約条件や目的関数の整理とともに定式化が紹介さ れており,教育分野における今後の展開が期待される.

引き続き今堀氏には,スケジューリングのスポーツ への応用として,総当たりリーグ戦日程作成を対象と したスケジューリング作成について解説頂いた.今年 はオリンピック・パラリンピックが東京で開催され,ス ポーツ分野にも重要な役割を担うことが期待される.

最後に軽野氏には,鍵盤楽器演奏を対象とした最新 研究について,演奏における転回形を考慮したスムーズ で無駄のないコード進行を実現する最適化スケジュー ルの策定という新しい分野について解説を頂いた.

これらの解説論文からもわかるように,スケジュー リングは,これからの社会にとって,ますます幅広く 重要な役割を担うものと期待される.

最後に,ご多忙の折,本特集にご協力頂いた各著者 の方々,ならびに学会機関誌編集委員の先生方に心よ り感謝申し上げ,本特集がスケジューリング分野の発 展に寄与できることを切に願うとともに,読者の皆様 にとって,今後のご参考となれば甚だ幸いである.

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オペレーションズ・リサーチ

参照

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