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無限を数える

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Academic year: 2021

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(1)

無限を数える

渕野 昌

神戸大学大学院 システム情報学研究科

神戸大学年度後期の講義

!"#

(2)

無限と数学

構造の数理 数学では,Æ 自然数の全体Ê 実数の全体 など,要素を無 限に持つ集合 無限集合 や,その上の様々な構造を考察する必要 がある.

有限的な対象の考察でも,間接的に無限が関与している場合も ある.たとえば

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

(3)

無限と数学

構造の数理 数学では,Æ 自然数の全体Ê 実数の全体 など,要素を無 限に持つ集合 無限集合 や,その上の様々な構造を考察する必要 がある.

有限的な対象の考察でも,間接的に無限が関与している場合も ある.たとえば

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

(4)

無限と数学

構造の数理 数学では,Æ 自然数の全体Ê 実数の全体 など,要素を無 限に持つ集合 無限集合 や,その上の様々な構造を考察する必要 がある.

有限的な対象の考察でも,間接的に無限が関与している場合も ある.たとえば

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

(5)

無限と数学

構造の数理 数学では,Æ 自然数の全体Ê 実数の全体 など,要素を無 限に持つ集合 無限集合 や,その上の様々な構造を考察する必要 がある.

有限的な対象の考察でも,間接的に無限が関与している場合も ある.たとえば

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

(6)

無限と数学

構造の数理

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

この定理は,すべての 直角三角形に対して成り立つ性質を述 べているが,(互いに合同でない)直角三角形は無限に存在する.

(7)

無限と数学

構造の数理

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

この定理は,すべての 直角三角形に対して成り立つ性質を述 べているが,(互いに合同でない)直角三角形は無限に存在する.

(8)

無限と数学

構造の数理

三平方の定理 ピタゴラスの定理 すべての直角三角形の直 角をはさむ二辺の長さの各々の二乗の和は,他の辺の長さの二乗 に等しい

この定理は,すべての 直角三角形に対して成り立つ性質を述 べているが,(互いに合同でない)直角三角形は無限に存在する.

(9)

集合論

無限の研究

構造の数理

カントル !"#$ %&"(弘化%大正'年)

&世後半には,無限を,より積極的に考察の対象とする数学の 可能性や必要性がより強く感じられるようになってきた.

カントルは,無限に関する研究を行い,現在では,集合論 英 語 /ドイツ語 ( と呼ばれている,無限集 合の性質を研究する数学の分野を確立した.

(10)

集合論

無限の研究

構造の数理

カントル !"#$ %&"(弘化%大正'年)

&世後半には,無限を,より積極的に考察の対象とする数学の 可能性や必要性がより強く感じられるようになってきた.

カントルは,無限に関する研究を行い,現在では,集合論 英 語 /ドイツ語 ( と呼ばれている,無限集 合の性質を研究する数学の分野を確立した.

(11)

集合論

無限の研究

構造の数理

カントル !"#$ %&"(弘化%大正'年)

&世後半には,無限を,より積極的に考察の対象とする数学の 可能性や必要性がより強く感じられるようになってきた.

カントルは,無限に関する研究を行い,現在では,集合論 英 語 /ドイツ語 ( と呼ばれている,無限集 合の性質を研究する数学の分野を確立した.

(12)

無限集合のサイズ(要素の個数)を比較する

構造の数理 有限集合の要素の個数の比較の類推から,(必ずしも有限とは限 らない)つの集合 と)同じ数* の要素を持っているとい うことを, から の 上への 写像 が存在すること,定義 する.

この定義が有限の場合の拡張になっていることは,たとえば,

+ , # $! + # - " とするとき, の要素 の数が等しいことが,

, # $

| | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - "

という対応(写像)の存在によって示せることを考えれば明らか であろう.

ただし,無限集合の場合には,)要素の 数*というのは意味不 明なので,このようなとき と は濃度が等しい

と表現することにする.

(13)

無限集合のサイズ(要素の個数)を比較する

構造の数理 有限集合の要素の個数の比較の類推から,(必ずしも有限とは限 らない)つの集合 と)同じ数* の要素を持っているとい うことを, から の 上への 写像 が存在すること,定義 する.

この定義が有限の場合の拡張になっていることは,たとえば,

+ , # $! + # - " とするとき, の要素 の数が等しいことが,

, # $

| | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - "

という対応(写像)の存在によって示せることを考えれば明らか であろう.

ただし,無限集合の場合には,)要素の 数*というのは意味不 明なので,このようなとき と は濃度が等しい

と表現することにする.

(14)

無限集合のサイズ(要素の個数)を比較する

構造の数理 有限集合の要素の個数の比較の類推から,(必ずしも有限とは限 らない)つの集合 と)同じ数* の要素を持っているとい うことを, から の 上への 写像 が存在すること,定義 する.

この定義が有限の場合の拡張になっていることは,たとえば,

+ , # $! + # - " とするとき, の要素 の数が等しいことが,

, # $

| | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - "

という対応(写像)の存在によって示せることを考えれば明らか であろう.

ただし,無限集合の場合には,)要素の 数*というのは意味不 明なので,このようなとき と は濃度が等しい

と表現することにする.

(15)

無限集合のサイズ(要素の個数)を比較する

構造の数理 有限集合の要素の個数の比較の類推から,(必ずしも有限とは限 らない)つの集合 と)同じ数* の要素を持っているとい うことを, から の 上への 写像 が存在すること,定義 する.

この定義が有限の場合の拡張になっていることは,たとえば,

+ , # $! + # - " とするとき, の要素 の数が等しいことが,

, # $

| | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - "

という対応(写像)の存在によって示せることを考えれば明らか であろう.

ただし,無限集合の場合には,)要素の 数*というのは意味不 明なので,このようなとき と は濃度が等しい

と表現することにする.

(16)

パラドックス

逆理

構造の数理 無限集合は,自分自身と濃度の等しい部分集合を必ず持つ . で偶数の全体をあらわすことにすると, °Æ である.

しかし,対応

, # $ -

| | | | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - " # /

により Æ は濃度が等しいことがわかる.

集合 がÆ と濃度が等しいとき, は可算 かさん である という.

上で見たことから,偶数の全体は可算である.

(17)

パラドックス

逆理

構造の数理 無限集合は,自分自身と濃度の等しい部分集合を必ず持つ . で偶数の全体をあらわすことにすると, °Æ である.

しかし,対応

, # $ -

| | | | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - " # /

により Æ は濃度が等しいことがわかる.

集合 がÆ と濃度が等しいとき, は可算 かさん である という.

上で見たことから,偶数の全体は可算である.

(18)

パラドックス

逆理

構造の数理 無限集合は,自分自身と濃度の等しい部分集合を必ず持つ . で偶数の全体をあらわすことにすると, °Æ である.

しかし,対応

, # $ -

| | | | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - " # /

により Æ は濃度が等しいことがわかる.

集合 がÆ と濃度が等しいとき, は可算 かさん である という.

上で見たことから,偶数の全体は可算である.

(19)

パラドックス

逆理

構造の数理 無限集合は,自分自身と濃度の等しい部分集合を必ず持つ . で偶数の全体をあらわすことにすると, °Æ である.

しかし,対応

, # $ -

| | | | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - " # /

により Æ は濃度が等しいことがわかる.

集合 がÆ と濃度が等しいとき, は可算 かさん である という.

上で見たことから,偶数の全体は可算である.

(20)

パラドックス

逆理

構造の数理 無限集合は,自分自身と濃度の等しい部分集合を必ず持つ . で偶数の全体をあらわすことにすると, °Æ である.

しかし,対応

, # $ -

| | | | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - " # /

により Æ は濃度が等しいことがわかる.

集合 がÆ と濃度が等しいとき, は可算 かさん である という.

上で見たことから,偶数の全体は可算である.

(21)

パラドックス

逆理

構造の数理 無限集合は,自分自身と濃度の等しい部分集合を必ず持つ . で偶数の全体をあらわすことにすると, °Æ である.

しかし,対応

, # $ -

| | | | | | |

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

# - " # /

により Æ は濃度が等しいことがわかる.

集合 がÆ と濃度が等しいとき, は可算 かさん である という.

上で見たことから,偶数の全体は可算である.

(22)

ガリレオ

構造の数理

ガリレオ !$-#%-# 天文 てんぶん,,%寛永& 地動説で有名なガリレオは,彼の-,"年の論文で上のような

「逆理」をとりあげて,このことから『無限の大きさを比較する議 論は無意味だ』と結論している.

(23)

ガリレオ

構造の数理

ガリレオ !$-#%-# 天文 てんぶん,,%寛永& 地動説で有名なガリレオは,彼の-,"年の論文で上のような

「逆理」をとりあげて,このことから『無限の大きさを比較する議 論は無意味だ』と結論している.

(24)

デデキント

構造の数理

デデキント 0 1 2!", %&- 天保%大正$ デデキントは,&世紀後半に,当時の初期の集合論にもとず く,数学の基礎付けに関する先駆的な仕事を行なった.

この仕事で,彼は「自分自身の真部分集合と濃度が等しくなる こと」 を無限集合の定義として採用している.

(25)

デデキント

構造の数理

デデキント 0 1 2!", %&- 天保%大正$ デデキントは,&世紀後半に,当時の初期の集合論にもとず く,数学の基礎付けに関する先駆的な仕事を行なった.

この仕事で,彼は「自分自身の真部分集合と濃度が等しくなる こと」 を無限集合の定義として採用している.

(26)

デデキント

構造の数理

デデキント 0 1 2!", %&- 天保%大正$ デデキントは,&世紀後半に,当時の初期の集合論にもとず く,数学の基礎付けに関する先駆的な仕事を行なった.

この仕事で,彼は「自分自身の真部分集合と濃度が等しくなる こと」 を無限集合の定義として採用している.

(27)

É

は可算である.

構造の数理 有理数の全体 É は可算である

(無限)平面に座標を入れて 3軸より上にある,各格子点

上に分数

を置く. 格子点を蛇行しながらたたどって,

格子点に乗った分数を 番目!番目!番目!… と数え上げてゆ く. ただし,前にすでに出てきた数はとばす.

(28)

É

は可算である.

構造の数理 有理数の全体 É は可算である

(無限)平面に座標を入れて 3軸より上にある,各格子点

上に分数

を置く. 格子点を蛇行しながらたたどって,

格子点に乗った分数を 番目!番目!番目!… と数え上げてゆ く. ただし,前にすでに出てきた数はとばす.

(29)

É

は可算である.

構造の数理 有理数の全体 É は可算である

(無限)平面に座標を入れて 3軸より上にある,各格子点

上に分数

を置く. 格子点を蛇行しながらたたどって,

格子点に乗った分数を 番目!番目!番目!… と数え上げてゆ く. ただし,前にすでに出てきた数はとばす.

(30)

É

は可算である.

構造の数理 有理数の全体 É は可算である

(無限)平面に座標を入れて 3軸より上にある,各格子点

上に分数

を置く. 格子点を蛇行しながらたたどって,

格子点に乗った分数を 番目!番目!番目!… と数え上げてゆ く. ただし,前にすでに出てきた数はとばす.

(31)

É

は可算である.

構造の数理 有理数の全体 É は可算である

(無限)平面に座標を入れて 3軸より上にある,各格子点

上に分数

を置く. 格子点を蛇行しながらたたどって,

格子点に乗った分数を 番目!番目!番目!… と数え上げてゆ く. ただし,前にすでに出てきた数はとばす.

(32)

É

は可算である.

構造の数理 有理数の全体 É は可算である

(無限)平面に座標を入れて 3軸より上にある,各格子点

上に分数

を置く. 格子点を蛇行しながらたたどって,

格子点に乗った分数を 番目!番目!番目!… と数え上げてゆ く. ただし,前にすでに出てきた数はとばす.

(33)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(34)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(35)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(36)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(37)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(38)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(39)

Ê

は可算でない

構造の数理

定理 カントル,年(明治年)

実数の全体を自然数を添字にして ¼ ½ ¾ ¿ と並べつくす ことはできない.

証明. 背理法で証明する.実数の全体が自然数を添字にして

¼

½

¾

¿

と並べつくすことができたとする.

¼

½

¾

¿

のそれぞれを(十進法の)無限小数展開で表現し たものを各行に書いた(縦横無限の)表を考える.たとえば,

(40)

Ê

は可算でない

構造の数理

(41)

Ê

は可算でない

構造の数理

ここで,上で赤くぬった対角線上にある数字をひろい,それらの 数字の一つ一つに対しそれと違う & 以外の数字を適当に選ん で の下にならべる.たとえば: $#'

このとき,こうやって作った実数は上の(無限)リストに含まれ ないものとなってしまうが,これは矛盾である. 定理

(42)

Ê

は可算でない

構造の数理

ここで,上で赤くぬった対角線上にある数字をひろい,それらの 数字の一つ一つに対しそれと違う & 以外の数字を適当に選ん で の下にならべる.たとえば: $#'

このとき,こうやって作った実数は上の(無限)リストに含まれ ないものとなってしまうが,これは矛盾である. 定理

(43)

Ê

は可算でない

構造の数理

ここで,上で赤くぬった対角線上にある数字をひろい,それらの 数字の一つ一つに対しそれと違う & 以外の数字を適当に選ん で の下にならべる.たとえば: $#'

このとき,こうやって作った実数は上の(無限)リストに含まれ ないものとなってしまうが,これは矛盾である. 定理

(44)

Ê

は可算でない

構造の数理

ここで,上で赤くぬった対角線上にある数字をひろい,それらの 数字の一つ一つに対しそれと違う & 以外の数字を適当に選ん で の下にならべる.たとえば: $#'

このとき,こうやって作った実数は上の(無限)リストに含まれ ないものとなってしまうが,これは矛盾である. 定理

(45)

濃度の大小関係

構造の数理

集合 と集合 の濃度が等しいとき(つまり から の上への写像が存在するとき),このことをという記号であらわ すことにする.たとえば,スライド 「É は可算である 」での議論から

É Æ である.

一方, から への写像は存在するが, から への上へ の写像は存在しないことを,と書くことにすると,スライド

Êは可算でない 」で示したことから,ÆÊ である.

を,上の意味でまたは, のこ と,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) から

への写像が存在するという意味になる.

ここでの)* は, 第7回の講義 でのような意味での半順序に なっている.特に, かつ なら,

+ である (カントル+ベルンシュタインの定理).

(46)

濃度の大小関係

構造の数理

集合 と集合 の濃度が等しいとき(つまり から の上への写像が存在するとき),このことをという記号であらわ すことにする.たとえば,スライド 「É は可算である 」での議論から

É Æ である.

一方, から への写像は存在するが, から への上へ の写像は存在しないことを,と書くことにすると,スライド

Êは可算でない 」で示したことから,ÆÊ である.

を,上の意味でまたは, のこ と,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) から

への写像が存在するという意味になる.

ここでの)* は, 第7回の講義 でのような意味での半順序に なっている.特に, かつ なら,

+ である (カントル+ベルンシュタインの定理).

(47)

濃度の大小関係

構造の数理

集合 と集合 の濃度が等しいとき(つまり から の上への写像が存在するとき),このことをという記号であらわ すことにする.たとえば,スライド 「É は可算である 」での議論から

É Æ である.

一方, から への写像は存在するが, から への上へ の写像は存在しないことを,と書くことにすると,スライド

Êは可算でない 」で示したことから,ÆÊ である.

を,上の意味でまたは, のこ と,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) から

への写像が存在するという意味になる.

ここでの)* は, 第7回の講義 でのような意味での半順序に なっている.特に, かつ なら,

+ である (カントル+ベルンシュタインの定理).

(48)

濃度の大小関係

構造の数理

集合 と集合 の濃度が等しいとき(つまり から の上への写像が存在するとき),このことをという記号であらわ すことにする.たとえば,スライド 「É は可算である 」での議論から

É Æ である.

一方, から への写像は存在するが, から への上へ の写像は存在しないことを,と書くことにすると,スライド

Êは可算でない 」で示したことから,ÆÊ である.

を,上の意味でまたは, のこ と,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) から

への写像が存在するという意味になる.

ここでの)* は, 第7回の講義 でのような意味での半順序に なっている.特に, かつ なら,

+ である (カントル+ベルンシュタインの定理).

(49)

濃度の大小関係

構造の数理

を,上の意味で または,の こと,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) か ら への写像が存在するという意味になる.

ここでのは, 第7回の講義 でのような意味での半順序になっ ている.特に,かつ なら,である

(カントルベルンシュタインの定理).

上で,)… での ような 意味での …* とぼかして書いたのは,

ここでは, に対する の実体が定義されていない

+ はここでは集合 と に関する,ある性質の略記 として導入されている)からである.また,この実体は集合とし てうまく定義することもできるが,そのときには の形のもの 全体は,大きすぎて集合にならない.

ここでのは 第7回の講義 でのような意味での線形順序でも ある.つまり,任意の ! に対し, の少なくともどちらかは成り立つ.ただし,これを言うには,

第9回の講義 で述べた 選択公理を仮定する必要がある.

(50)

濃度の大小関係

構造の数理

を,上の意味で または,の こと,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) か ら への写像が存在するという意味になる.

ここでのは, 第7回の講義 でのような意味での半順序になっ ている.特に,かつ なら,である

(カントルベルンシュタインの定理).

上で,)… での ような 意味での …* とぼかして書いたのは,

ここでは, に対する の実体が定義されていない

+ はここでは集合 と に関する,ある性質の略記 として導入されている)からである.また,この実体は集合とし てうまく定義することもできるが,そのときには の形のもの 全体は,大きすぎて集合にならない.

ここでのは 第7回の講義 でのような意味での線形順序でも ある.つまり,任意の ! に対し, の少なくともどちらかは成り立つ.ただし,これを言うには,

第9回の講義 で述べた 選択公理を仮定する必要がある.

(51)

濃度の大小関係

構造の数理

を,上の意味で または,の こと,と定義すると,これは,(必ずしも上への写像ではない) か ら への写像が存在するという意味になる.

ここでのは, 第7回の講義 でのような意味での半順序になっ ている.特に,かつ なら,である

(カントルベルンシュタインの定理).

上で,)… での ような 意味での …* とぼかして書いたのは,

ここでは, に対する の実体が定義されていない

+ はここでは集合 と に関する,ある性質の略記 として導入されている)からである.また,この実体は集合とし てうまく定義することもできるが,そのときには の形のもの 全体は,大きすぎて集合にならない.

ここでのは 第7回の講義 でのような意味での線形順序でも ある.つまり,任意の ! に対し, の少なくともどちらかは成り立つ.ただし,これを言うには,

第9回の講義 で述べた 選択公理を仮定する必要がある.

(52)

!" 構造の数理

4 5 6

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集合論は現在も盛んに研究されています.この写真は,京都大学数理解析研究所 年に開催された集合論の国際集会での,神戸大大学院出身で静岡大学准 教授の依岡輝幸氏の講演です.

(53)

から の上への写像 #$%&'(!$!$

集合 から集合 への写像 の上への写像であ るとは, が の すべての 要素と の すべての の間の対応を与えるものとなっていることである.

つまり,

は,すべての互いに異る ! に対し, + を常に満たし

すべての に対し, + となるような が存 在する の上への写像

参照

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