• 検索結果がありません。

現場計測に基づく熱膨張係数および自己収縮ひずみの分析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2022

シェア "現場計測に基づく熱膨張係数および自己収縮ひずみの分析"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)V-336. 現場計測に基づく熱膨張係数および自己収縮ひずみの分析 若築建設(株)技術研究所. 正会員. 秋山哲治. 山口県周南港湾管理事務所 若築建設(株)技術研究所. 中原健司 正会員. 壹岐直之. 1.まえがき 温度応力解析において,コンクリートの断熱温度上昇特性や熱膨張係数などの,解析に必要な諸定数に関 しては,さまざまな推定式や特性値が用いられている1)等.これらの推定式・特性値を用いた温度応力解析結 果が実際の構造物の挙動と必ずしも一致するわけではない.温度ひび割れの発生を高い精度で予測するため には,これらの特性値等をどのように設定するかが極めて重要であり,さまざまな条件下で計測された特性 を蓄積する必要がある. 本報告では,温度ひび割れ制御対策として超低発熱セメントを使用した橋脚下部工において温度応力計測 を行い,計測結果から,熱膨張係数および自己収縮ひずみの分析した結果について述べる. 2.温度 および ひずみの計測 計測は,図-1に示すA・B両橋脚の. 【 B 橋脚 】. 第1ロットについて行った.計測対 象の寸法,打設日および打設時のコ. +26.80. 【 A 橋脚 】. Lot-10 : 3.50m :. ンクリート温度を表-1に示す.また,. Lot-9 : 3.90m. 本橋脚工事で使用した超低発熱セ. Lot-8 : 3.60m. 計測対象. メントのコンクリート配合を表-2に. +14.035. Lot-5 : 3.50m Lot-4 : 3.19m Lot-3 : 3.60m. 示す. 計測機器は,鋼管矢板井筒基礎の. Lot-6 : 3.60m Lot-5 : 2.50m Lot-4 : 2.50m. HWL+3.09 LWL+0.51. Lot-2 : 3.60m. 直上となる第1ロット下面中心から,. Lot-7 : 3.60m. 計測対象. Lot-3 : 3.60m. Lot-1 : 4.21m. A橋脚は310cm,B橋脚は195cmの位. Lot-2 : 3.60m. 基礎部 : 4.00m. 置に設置した.自由ひずみの計測は. Lot-1 : 2.70m 基礎部 : 5.00m. 底版コンクリート 鋼管矢板φ1m 均しコンクリート 鋼管杭φ1m. 鉛直方向とした.計測期間は,施工 上の制限から,A橋脚が54日間,B 橋脚が103日間とした.. 図-1. 底版コンクリート 均しコンクリート 鋼管杭φ1m. A・B 両橋脚の概略図. 3.温度と自由ひずみの関係 温度の経時変化を図-2に示す.最. 表-1. 計測対象の寸法,打設時期等. 高温度は,A橋脚が51.2℃,B橋脚が. 第 1 ロットに関する項目. A 橋脚. B 橋脚. 37.0℃となり,発生材齢はそれぞれ2. 寸法 [幅×奥行き×高さ: m]. 7.0×3.4×4.21. 16.0×5.5×2.7. 打設日 [年.月.日]. 1999.6.5 (夏季). 2000.3.30 (春季). 打設時のコンクリート温度 [℃]. 26.0. 16.0. 日および3日であった. 図-3に,自由ひずみと温度との関 係を示す.同図に示すように,温度. 表-2. とひずみの関係がほぼ直線とみな せる温度下降時で,A・B両橋脚の関 係を用いて近似した結果,熱膨張係 数は10.3μ/℃となった.. コンクリート配合(24-8-20. SLC). 単位量 [kg/m3]. 水セメント 比 [%]. 細骨材 率 [%]. セメント. 水. 細骨材. 粗骨材. 混和剤. 55. 43.0. 291. 160. 779. 1076. 3.14. キーワード:マスコンクリート,温度応力,熱膨張係数,自己収縮,現場計測 連絡先:〒153-0064 東京都目黒区下目黒2-23-18,TEL 03-3492-0556,FAX 03-3779-7943. -672-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(2) V-336. 4.自己収縮ひずみ 計測した自由ひずみεf から,熱膨張係数を10.3μ/℃. 温度 [℃] 60. として算定した温度ひずみεt を,差し引いたひずみを. 50. 自己収縮ひずみε a として図-4に示す.自由ひずみと温. 40. 度ひずみとの差には,乾燥収縮ひずみも含まれるが,計. 30. 測位置が躯体内部であることや,長期材齢における計測. 20. 躯体温度 : 外気温 :. A橋脚 B橋脚. 3). 結果より実ひずみの収縮が認められない こと等から, 乾燥収縮はなかったと考える.. 10 0. 自己収縮研究委員会報告書 2) で提案されている推定. 0. 20. 40 60 材齢 [日]. 式(1)により近似し,近似値として同図に示した.なお,. 80. 100. 図-2 温度の経時変化. 自己収縮ひずみの終局値εa0 および定数a , b は計測結 果より近似した.それぞれの近似値はε c0 = –30.1μ, a=0.28,b=0.43となった.. 自由ひずみ [μ] 200 A橋脚 εt =α ∆T (α=10.3). プロットは,材齢 初期値から1日毎. 100 b. εa (t) =εa0 ・[ 1 – exp { – a ( t – t0 ) } ]. (1) 0. ここに,εa (t):材齢t日の自己収縮ひずみ推定値[×10-6] -100. εc0 :自己収縮ひずみの終局値[×10-6]. εc0=3070・exp (–7.2・W/B) W/B :水結合材比, t0 :凝結の始発[日],. B橋脚 εt =α ∆T (α=10.3). -200. a, b:定数, -300. t :材齢[日]. 0. 10. 20. tおよびt0 はコンクリート温度によって次式で補正する..  4000 tおよび t 0 = ∑ ∆t i ⋅ exp 13.65 −  273 + T (∆t i ) T0  i =1 . 30 40 温度 [℃]. 50. 60. 70. 図-3 温度と自由ひずみの関係. n. ここに,Δt: i コンクリート温度がT℃である期間の日数[日] T0 =1℃. 自己収縮ひずみ [μ]. A橋脚 B橋脚 実測値 : 近似値 : 計算値 :. 0 10. 自己収縮ひずみの終局値εa0 を,水結合材比55%とし て,予測式(1)により算定すると58.5μであった.計測結 果より近似した値30.1μとは異なる結果となった.これ. 20 30. らの数値を用いて算定した自己収縮ひずみを,図-4に計. 40. 算値として示す.なお,予測式(1)の適用範囲は,水結合. 50. 材比が20〜50%程度で,コンクリート温度が20〜60℃程. 0. 20. 40. 60. 80. 100. 材齢 [日]. 図-4 自己収縮ひずみ. 度の場合である. 5.まとめ. ①実測による熱膨張係数は10.3μ/℃であり,標準示方書に記載されている値10μ/℃と同程度であった. ②計測結果より近似した,自己収縮ひずみの推定式(1)における定数の値はa=0.28 , b=0.43となった. ③本工事に使用した超低発熱セメントコンクリートの自己収縮ひずみの終局値は30.1μとなった. 本検討では,自由ひずみと温度との関係からコンクリートの熱膨張係数を求めた.また,計測された自由 ひずみと温度ひずみとの差を自己収縮ひずみとして,その挙動を分析した.その結果,本工事で使用した超 低発熱セメントコンクリートに関して,上記のような物性値を得ることが出来た. [参考文献] 1)土木学会:【平成11年度版】コンクリート標準示方書[施工編]−耐久性照査型−,pp.24〜36,2000.1. 2)日本 コンクリート工学協会:自己収縮研究委員会報告書,1996.11. 3)中原健司,壹岐直之ほか:超低発熱セメントを用いた実構 造物での温度応力計測,コンクリート工学年次論文報告集,Vol.22,No.2,pp.1087〜1092,2000.6. 4)秋山哲治,壹岐直之ほか: 超低発熱セメントの使用による温度ひび割れ制御対策,コンクリート工学年次論文報告集,Vol.23,2001.7(掲載予定). -673-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).

(3)

参照

関連したドキュメント

 冷却速度が速い歯部において,その中でも浸炭層より もマルテンサイト変態開始温度 が高い浸炭層の内部 からマルテンサイト変態が開始する。内部の

昭和52年12月 山梨大学工学部研究報告 第28号

シラーはビーム要素を用いてモデル化した。シラーは,レ インフォースメント 1 本あたりに幅方向に 5 か所,前後 2 か所に充填されており,

第 7 章 臨界ノズルを通る低レイノルズ数流れの数値計算 本章では,トロイダルスロートベンチュリノズルを通る

背景の下,構成部品の温度変化に対する寸法変

要旨: 10 種類のコンクリート用骨材を収集し,複合則理論を用いてコンクリートの乾燥収縮ひずみを推定し た。その結果,複合則理論に必要な入力値が得られれば JIS

すでに実務で広く利用されている温度応力解析にお いては,コンクリート内部の温度と温度ひずみは線膨張

次の第 2節では, 2次元強磁性発生寸前の金属に対し てその体積熱膨張の導出を簡単に説明する.低温極限 での熱膨張の温度依存性は、第 3