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回避 学習 に使 用す る純系 マ ウスの 開発

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Academic year: 2022

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(1)回避 学習 に使 用す る純系 マ ウスの 開発 原. 武. 仁. 岡山大学医学部第一生理学教室(指 導. 西 田勇教授). (昭和52年7月28日 受稿) 学 習 実 験 を行 な う場 合,実 験 動 物 に純 系 動 物 を用. 1972年,藤. 井 動 物 ・神 戸 か ら購 入 し たddN系. マウス. いて も,各 個 体 間 に実験 成績 の 上 で大 きな差 異 が あ. を 以 後 自 家 繁 殖 させ た 近 交 系 を 用 い た.又,. る こ とは,我 々の しば しば 経験 して い る と ころ で あ. マ ウ ス の 成 績 と比 較 す る た め に テ キ サ スBaylor大. ddN系. る.そ こで,同 腹 の 動 物 を用 い る方 法 が 試 み られ て. 学 のKirschbaumマ. い るが, 1回 の 実 験 に関 して は個 体 間 の 誤差 は少 な. 本 学 の マ ウ ス コ ロ ニ ー で 系 統 保 存 され て い るC3H,. い が,実 験 例 数 は 多 くは望 めな い.又,雌. DBA,C57‑BL,RF,AKR,C58,D103,C6,CBA. 雄 間 の差. を求 め る とな る と動 物 数 の 上 か ら実 験 が 困難 とな ら. ウ ス コ ロ ニ ー 等 よ り譲 渡 さ れ,. の 雄 を 用 い た.. ざ るを 得 な い.更 に,他 の 同 腹 の 動 物 の 成績 と比 較. 繁 殖 及 び 飼 育 は オ リエ ン タ ル 酵 母KK製. す れ ば 当然 差 異 は大 とな る.従 って 学 習 実験 用 に学. を 飼 料 と し,飼. 習 成績 の上 で差 異 の少 な い実 験 動 物 の 開 発 が 強 く要. で 雌 雄 を 別 居 させ,. 望 され て く るわ け で あ る.. が20〜25gと. 現 在,我 々 の用 い て い る実 験 動 物 と して の マ ウス. ddN系. 料 及 び 水 は 自 由 に 与 え た.生 1ケ. ー ジ6匹. のCMF 後4週. を 群 居 させ,体. 重. な っ て 実 験 に 供 し た.. マ ウス の遺 伝 学 的 選 択 に関 して は, jump. や ラ ッ トの系 統 の 多 くは,疾 患 モ デ ル動 物 と して外. boxに よ る回避 学 習 を行 な い,最 初 の60試 行 中20以. 国 で開 発純 化 され た もの を そ の ま ま輸 入 し,繁 殖 し. 上 の正 の 成績 を示 した雌 雄 を選 び, 1ケ ー ジ に雌2. て 使 用 して い る現 状 で,少 な く と も学 習 実 験 用 に開. 匹,雄1匹. の割 に 同 居 させ繁 殖 を行 な った. F7か. 発 純 化 され た系 統 で は な い. 本 論 文 は,繁 殖 率 の良 いddN系 と し, jump. マ ウ ス を実 験 動物. boxを 用 いた 回避 訓 練 に よ る学 習 実 験. を行 ない,最 初 の60試 行 中20以 上 の正 の成 績 を示 し た雌 雄 を交 配 す る,い わゆ る遺 伝 学 的 な選 択 を続 け, 現 在 のF 10で は,最 初 の30試 行 中15以 上 の正 の 成績 を得 る系 統 にほ ぼ 固 定 きす こ とが 出来,且 つ,個 体 間 で の実 験 成 績 の 標 準 偏 差 も次 第 に少 な くな って来 た の で,そ の 変遷 を述 べ た もの で あ る.又,現 発 を続 けて い るddN‑F10の に よ く使 わ れ て い るC3H,. 在開. 他 に,文 献 的 に学 習 実 験 DBA,. C57‑BLや,本. 学 マ ウ ス コ ロ ニ ー に系統 保存 され て い るRF,. AKR. 図1 jump box 不透 明 な プラ ス チ ッ ク板 で作 られ た30cm ×30cm×30cmの 床 な しの箱 で,床 は グ リ ッ. 等 数 種 の 純 系 マ ウ ス につ いて,学 習 の成 立 や長 期 記 憶 等 の差 異 を比 較 し,学 習 の 成 立 し易 い系 統 や,長. ドで あ る.上 の ス イ ッチ を押 す と,光 とブ ザ ーが 同 時 に条 件 刺 激 と して与 え られ , 3秒 後 に無 条件 刺 激 と して40Vの 交 流 が グ リ ッ ドに. 期 記 憶 に優 れ て い る系 統,或 は 学習 実 験 に不 適 な系 統 につ いて興 味 あ る結 果 を得 たの で こ こに 報 告 す る.. 与 え られ る.グ リ ッ ド上 の マ ウス は グ リッ ド か ら10cm上 に張 られ た 金 網 に 飛 び上 って 回. 材 料 及 び方 法 1.. 避 す る.こ の壁 は よ じ登 る こ とは 出来 ず飛 び. 実験動物. 上 が らな けれ ば 回避 出 来 ない. 回避 学 習 に使 用 す る マ ウ スの遺 伝 学 的 選択 に は, 1549.

(2) 1550. 原. 武. らは最 初 の30試 行 中15以 上 の 正 の 成績 を示 した雌 雄 を親 と した.又,生. 後,幼 仔 期 に尾 部 を切断 され た. マ ウス は,し ば しばjumpに 合 が あ る.又,前. よ る 回避 が 不 可 能 な場. 仁. 回避 学 習 は 準 暗室 で 行 な い,実 験 暗 室 の 中 に60W の電 燈 が 壁 に 向 けて灯 されて 居 り,ス トッ プ ウ ォ ッ チ の秒 針 の 読 み や,成 績 の記 録 は行 な え る明 る さで. 庭 機 能 不 全 や 著 しい 発育 不 全 の動. あ る.実 験 室 の 温 度 が10℃ 以 下 とな る とマ ウス は う. 物 が 生 じ る こ とが あ る が,こ れ らは実 験 材 料 か ら除. つ くま り,移 動 活 性度 の値 は低 下 し,且 つ 学習 成 績. 外 した.. に も影 響 す るの で,冬 期 にお いて は15℃ 以上 に電 熱. 2.. 回避 学習. jump. 器 で保 温 した.又,ク. boxは 図1に 示 す よ うな, 30×30×30cmの. 不. 透 明 な プ ラ スチ ック製 の底 な しの箱 か ら成 り立 って 居 り,箱 は真 鍮 製 の グ リッ ドの上 に置 く,グ リッ ド は径8mmの. 真 鍮 棒 が1cm間. 隔 を置 い て並 べ て あ る.. ー ラ ー等 の 連 続音 は 実験 成 績. に無 関 係 な成 績 を得 た の で,夏 期 は ク ー ラー で冷 房 して実 験 を行 な った. 条件 刺 激 を与 え,続 い て3秒 後 に無 条 件刺 激 が与 え られ る わ けで あ るが,条 件刺 激 の み で10cm上 の網. 箱 の底 部 か ら10cm上 に は ビニ ー ル製 の網 が張 って あ. にjumpし. る.箱 の上 部 側 面 に は幅3cmの. 刺 激 を 受 け た場 合 を負 の成 績 とした.そ. して,縦 軸. 箱 の外 部 側 面 に は ブザ ーが 取付 けて あ り,箱 内測 定. に10試行中に 得 た正 の 成績 数 をtraining. scoreと. で75〜80phonの. て と り,横 軸 に試 行数 を10単 位 でtraial. 木枠 が着 け て あ る.. 音 量 が 測 定 され た.箱 の 中央,グ. リッ ドか ら約50cm上 部 に は60wの. タ ン グス テ ンラ ン. て 回避 した場合 を 正 の 成 績 と し,無 条 件. し. numberと. して と る と,学 習 曲 線 を 得 る こ とが 出 来 る.又,各. プが置 い て あ る.条 件刺 激 と して,ブ ザ ー と光 が与. 10試 行 中 のtraining. え られ, 3秒 後 に無 条 件 刺 激 と して40Vの 交 流 電 流. 数 か ら標 準偏 差 を求 め る こ とが 出来 る. 1試 行 の 中. scoreに. つ い て,調 べ た マ ウ ス. が与 え られ る.す る と グ リ ッ ド上 に い るマ ウス は箱. で,実 験 開始 後20秒 して グ リ ッ ド上 に マ ウ ス を手 で. の 中 を駆 け巡 っ て い る が,10cm上. 降 し, 10秒 間放 置 す るが,こ の 間 にjumpし. に 張 り巡 ら して あ. て網 に. る網 に 回避 す る こ とを見 出 し,飛 び上 って電 撃 か ら. 上 る こ とが あ る.こ の 場 合 に は直 ち に手 で マ ウス を. 回避 す る.条 件 刺 激 は20秒 間,無 条 件刺 激 は 条 件刺. グ リ ッ ド上 に降 し, 3秒 間放 置 し,可 及 的 に初 期 の. 激 開始 後3秒 後 か ら17秒 間続 け られ,条 件刺 激 開始. 学 習 計 画 に合 わ せ て実 験 を続 行 す る よ うに した.. 後20秒 で,両 刺 激 は 中断 され る,も し その 間 に,マ. 外 科 的 な手術 を行 な った り,種 々 の薬 品 を投与 し. ウス が網 の 上 に 回避 す れ ば,両 刺 激 は直 ち に中断 さ. た場 合,回 避 学習 に如 何 な る影 響 を与 え るか を調 べ. れ る.網 に 回避 した マ ウ ス は箱 の上 部 の枠 の上 ま で. るた め と,馴 れ(habituation)を. 這 い 上 が る.条 件刺 激 開始 後20秒 す る と,枠 の 上 に. 学 習 実 験 開 始1週 間前 の間 に1日5分. い る マ ウ ス を手 で底 の グ リ ッ ド上 に降 し10秒 間放 置.. 計3回 と,図3に 示 す装 置 を用 い て移 動 活 性 度(open OPEN. 続 いて 次 の 試 行 が 開始 され る.以 上 が一 試 行 と して. 行 なわ せ る 目的 で, 間 のhandling. FIELD. 行 な われ る.即 ち30秒 が一 試 行 とな り,第 二 試 行 が 続 い て行 な われ,第1回 目 の学 習 は計60試 行 で30分 間 を要 す る わ けで あ る.以 上 の学 習 計 画 を示 したの が 図2で. あ る.. 図2. 回避 学 習 計 画表. 条 件 刺 激 が与 え られ, 3秒 後 に無 条 件 刺 激 が与 え られ る.両 刺 激 共 に20秒 ま で続 き, 20. 図3 移 動 活 性度(openfield)の 測 定 装 置. jump boxと 同型 の 箱 か ら 出 来 て お り,グ リ. 秒 後 に両刺 激 は 中断 され る.も し,こ の間 に マ ウ スが 回避 す れ ば,両 刺 激 は直 ち に 中断 さ. の赤 外 線 ラ ン プ とそ の対 辺 に受 光 部 が あ る,. れ る.そ して20秒 後 に はboxの 上 に登 って い. 計9区 画 に分 け られ て お り,マ ウ ス が赤 外 線. ッ ド面 か ら2cm上. 方 に10cm間 隔 で一 辺2ヶ. る マ ウス は手 で グ リ ッ ド上 に降 きれ,次 の 条. を横 切 る と カ ウ ン トす る よ うに設 計 して あ る.. 件 刺 激 が 与 え られ る まで 放 置 され る.. 装 置 で あ る..

(3) 回避 学 習 に使 用 す る純 系 マ ウ スの 開発. trial. 図4. 移 動 活 性 度(open. field)の. 1551. number. 変化. 移 動 活 性度 測 定 装 置 に マ ウ ス を一 匹 ず つ 入れ, 5分 間 の 測定 値 を示 す. は1週 間 以 内 に測 定 した値 で, 3の 測定 後,第1回 に4,更. に1週 間後 に5,そ. た.ddN‑F10は36匹,●. 1, 2,. 3,. 目の 回避 学 習 を行 な い, 1週 間 後. して4週 間homecage内. で飼育 して6,の. 印 は 回避 学 習 を全 くして いな い群 で18匹,そ. 測 定 を行 な っ して他 の 系 統. の マ ウ ス は18匹 ず つ 用 い た.縦 軸 … …赤 外 線 を横 切 っ た数.横 軸 … … 測 定 回 数.バ ー は標 準 偏 差 を示 す. ddN‑F10の. ●印 は 回避 学 習 を全 く行 な って な い群 の値 を示 す.. field)を 測 定 した.こ の装 置 は30×30×30cmの. 不透. 試 行 お こ なわ れ,そ の1週 間 後 に4の 移 動 活 性 度 の. 明 な プ ラ スチ ッ ク製 の底 な しの箱 に, 10cm間 隔 で,. 測 定,続. 下 か ら2cmの 高 さの所 に赤 外 線 ラン プ と,そ れ を受. に5の 移 動 活性 度 の測 定 後,第3回. け る光 電 管 が組 合 せ て あ り,今,マ. お こ な われ た.第3回. 光 束 を 横 切 る と1 countす. ウ スが 赤 外 線 の. る.も し,十 字 に交 った. いて,第2回. 目の 回避 学習,更. に1週 間 後. 目 の回 避 学 習 が. 目の学 習 実験 の後,長 期 記 憶. を調 べ る 目的 で4週 間 ケ ー ジ内 で飼 育 後 に6の 移 動. 赤 外 線 光 東 部 を横 切 って も, 1 countす る よ うに コ. 活 性 度 を 調 べ た結 果 で あ る.又,. ンデ ンサー で 調 節 され て い る.又,尾. 部 で 横 切 るよ. に黒 丸 で 示 して あ る成 績 は,学 習 実 験 を全 く行 な わ. れ な い よ うに調 節 して あ る装. な いで,移 動 活性 度 の み を測定 した場 合 の 結 果 で あ. うな場 合 に はcountさ. ddN‑F10‑〓. の表. 置 で あ る.こ の装 置 を グ リ ッ ドの上 に置 き, 1日5. る.用 い たddN‑F10‑〓. 分 間 つ つ 実 験 開 始1週 間 内 に計3回 測 定 した. 3回. 36匹,移 動 活性 度 のみ 測 定 した もの18匹, C58‑BL‑. 目 の移 動 活 性 度 の 測定 は,常 に学 習 実 験 直 前 に測 定. 〓等 の 他 の系 統 は全 て18匹 ず つ で あ る.バ ー は標 準. した.又,体. 偏 差 を示 して あ る.馴 れ の 現象 が現 れ る の か,移 動. 重 の 測定 は 午前9時. 〜10時 の 間 に行 な. い,体 重 測 定 後,移 動 活性 度 の測 定,続. いて 学 習 実. 活 性 度 の 測 定 の 回 を重 ね る に従 い い ず れ の系 統 で も 移 動 活 性 度 の低 下 が認 め られ,し か も, ddN‑F10‑. 験 の順 に行 な った.. 〓で は,回 避 学習 の経 験 の 有 無 に拘 らず 同 じ傾 向 が 実 験 成 績. 認 め られ た.. 体 重 の変 化 に 関 して は,個 体 に よ る差,或. は雌 雄. に よ る差 は あ るが,全 実験 期 間 を通 じて 増 加 し,い ず れ の マ ウ ス も成 長期 に あ る こ とが示 され た. ddN‑F10‑〓. は学 習 実 験 を行 な っ た もの. と比 較 したC57‑BL‑〓. 等 の他 の系統. 1972年,藤 井 動 物 ・神 戸 か ら購 入 したddN系 ス を用 い 自家 繁殖 させ,第1回 て 得 た成 績 を図5‑Pに. マウ. 目の60試 行 を行 な っ. 示 す.雄 にお け る方 が 雌 よ り. 学 習 成 績 の よい 結果 が得 られ たが,こ の 時 の 学習 実. マ ウ スの 移 動 活性 度 の変 化 を 図4に 示 す.縦 軸 に5. 験 に は雌 では20g以 下 の 幼若 マ ウス も用 いた ためで,. 分 間 の 間 に赤 外 線 を横 切 ったcount数. 以後,学 習 実 験 前 に体 重 の測 定 を行 な い, 20g以 上. に と った1,. 2,. 3は,学. を示 し,横 軸. 習 実 験 開 始1週 間 内 に 行. の 成熟 マ ウ ス を用 い る こ とに した.最 初 の60試 行 中,. な った移 動 活性 度 の値 で あ る. 3の 測 定 直 後 第1回. 無 条件 刺 激 を受 けな け れ ば1回. 目の 学 習 実 験 と してjump. 反射 の成 立 し難 い マ ウス もお り,従 って,標 準 偏 差. boxに よ る回避 学 習 が30. も回避 し な い,条 件.

(4) 1552. 原. 武. 仁. trial 図5. ddN系. マ ウ ス を 用 い,学. の 変 遷 を 示 す.調 F. 1♀N=53,. =28,. F. 3‑♀N=19,. N=37,. F. 〓N=61, ‑〓N=42 縦 軸 … …10試. F. P‑〓N=25, 2‑〓N=28,. F. F. 7‑♀N=42, F. 9‑♀N=36,. 行 中 の 正 の 成 績 数,横. 8‑〓N=30,. 軸. …… 試 行 回 数,バー. F. 2‑♀N=32, F. F. 4‑♀N=30, F. F. 1‑〓N 3‑〓N F. 6‑♀N=31,. F 10‑〓N=42,. 5‑〓 F. 8‑♀N=30,. 7‑ F. F 10‑♀N=48,で. 9 ある。. は 標 準 偏 差 を 示 す.. て,そ の 後 の 成績 で は,雌 雄 間 に有 意 の差 は 認 め ら. も大 きい. この第1回. 6‑〓N=45, F. P‑♀N=21, F. 4‑〓N=25,. 5‑♀N=27, F. ,. 習 実 験 用 マ ウ ス と して 遺 伝 学 的 な 選 択 を 行 な っ た 雌 雄. べ た 匹 数 は,. =62,. number. 目 の60試 行 中, 20以 上 の 正 の 成績 を示. した雌 雄 を支 配 してF1を ス に な って,第1回 が 図5 F1‑〓,及. 得, 20g以 上 の 成 熟 マ ウ. 目 の60試 行 を行 な って 得 た 成績 びF1‑♀. で あ る. P‑〓,. P‑♀ に. 比 べ 学習 が成 立 し易 くな っ た結 果 が 得 られ た.そ. し. れ な い.こ のF1か. ら最 初 の60試 行 中20以 上 の正 の. 成績 を示 す 雌 雄 を選 出 し,交 配 してF. 2を 得,以 後. 同 様 の近 交 系 の 交配 を続 け て行 き,そ の 各 代 につ い て 得 られ た学 習 曲 線 がF2‑〓,♀, F10‑〓,♀. で あ る. F6の. F3‑〓,♀. …. …. 代 とな る頃 に は,最 初 の.

(5) 回避 学習 に 使 用 す る純 系 マ ウス の開 発. 1553. 30試 行 中15以 上 の 正 の成 績 を示 す マ ウ スが 頻 繁 に出. 期 記 憶 を調 べ た成 績 で はddN‑F10に. て来 るの で,以 後F. 10試 行 まで の成 績 で 標 準偏 差 も大 き く,且 つ 学 習 成. 7か らは,こ の 最初 の30試 行 中. 比 べ て,最 初 の. 15以 上 の正 の 成 績 を示 し た雌 雄 を交 配 して近 交系 育. 績 も劣 って い る結 果 が得 られ た. DBAに. 成 を続 け た.実 験 成 績 の 上 で の 特 長 は 最初 の10試 行. 第2回. 目,第3回. 関 して は,. 目の 学習 曲 線 で両 者 の 間 に差 が 少. まで に得 られ る正 の 成 績 数 が 上 昇 して い る こ とで あ. な く,第4回. る.し か し,こ の 最初 の10試 行 まで に 得 られ る正 の. 果 が 得 られて い るの で, DBAは. 目 の学習 曲 線 で も,か な り安 定 した結 第3回. 目の学 習 で,. 成績 数 が上 昇 す れ ば その 時 の 標 準偏 差 は 大 とな っ て. ほぼ 固定 され て い るの で は な いか と思 わ れ る.次 に. い る.全 体 の 学習 曲 線 を眺 め る と,遺 伝 学 的 な選 択. RF,AKR,C58,D103,C6,及. を続 けて 行 くと,途 中,か な りの変 動 は あ るが,次. の 同様 の実 験 成 績 につ いて見 れ ば, AKRとC58で. 第 に 回避 学 習 が 成 立 し易 くな りつ つ あ り,且 つ,標. 学習 曲 線 は上述 の4系 統 と同 様 に,試 行数 と共 に上. 準偏 差 も小 とな りつ つ あ る こ とが わ か る.. 昇 す る.特 にAKRで. 第1回. 目の30試 行 を行 な って,1週. 目 の30試 行, 2週 間 後 に 第3回. 間後 に第2回. 目の30試 行 を行 な う. と,強 化学 習 の効 果 を見 る こ とが 出来 る.第3回. 目. びCBAに. つい て は. は最 初 の10試 行 で平 均4の 正. の 成績 を示 し,上 述 のddN‑F10で べ 著 し く優 れ て い る.又,消. の 成績 平 均2に 比. 去 も非 常 に困 難 で,続. けて90試 行 消 去 を行 な っ て も未 だ 消 去 の 出来 なか っ. の強 化 学習 の 後,こ の学 習 効 果 が長 期 記 憶 と して 銘. た マ ウス もい た.第2回. 目,第3回. 記 され て い るか否 か を調 べ る目 的 で,普 通 の飼 育 を. お い て も, C58とAKRは. 学 習 の 効 果 が良 く,特 に. 4週 間続 け,体 重 及 び移 動 活 性 度 の測 定 の後,第4. AKRで. 回 目の30試 行 を 行 な っ て み た,又,. しか し,RF,D103,C6,及. ddN‑F10の. 他,. 目の強 化 学 習 に. は,学習 が固 定 され てい るよ うな結 果 を得 た. びCBAの. 系 統 で は学. C57‑BL,C3H,DBA,RF,AKR,C58,D103,. 習 の成 立 が非 常 に困難 で あ り,特 にC6の. C6,及. 最初 の20試 行 まで に正 の成 績 を示 した マ ウ ス は皆 無. びCBAの. 各 系 統 の雄 につ いて 調 べ た 結 果 が. 系統で は. 図6で あ る.更 に,消 去 の成 績 を見 る 目的 で,第1. で あっ た.第3回. 回 目 の30試 行 を 行 な っ て,引. に第4回 目の 強 化 学習 での成 績 は, ddN‑F10で. き続 き条 件刺 激 のみ. 目の強 化 学 習 を行 な い, 4週 間 後 は第. 与 え,無 条 件 刺 激 を与 え な い消 去 実 験 を行 な った.. 3回 目 の学 習 曲 線 と差 が な いの に比 べ,他 は いず れ. ddN‑F10は. の系 統 の マ ウ スで も低 い学 習 曲 線 を示 して い る.今,. 第1回 目 の30試 行 の 後 の 消 去 実 験 で消. 去 は急 に起 こ り30試 行 目 に は消 去 は完 了 して い る.. 各系 統 の マ ウ ス につ い て,各30試 行 中 に得 た正 の 成. 1週 間 後 の 第2回. 績 数 を棒 グ ラ フ に して示 した もの が 図7で あ る.こ. 目 の 強 化 学習 で は,消 去 実 験 後. の 自 発 的 回復 も あ る の で あ ろ うが,第1回. 目 の学. 習 効 果 が 高 度 に保 持 され て お り,こ の現 象 は第3回 目の 強 化 学習 にお い て も見 られ る.そ して第2回. 目. の表 か ら明 らか な よ うに, RFを. 除 き,強 化 学 習 回. 数 の増 加 と共 に,得 られ る正 の 成績 数 が増 加 して い る.そ して,第3回. 目 の強 化 学 習 を 行 な い, 4週 間. の学 習 曲 線 と第3回 目の 学 習 曲 線 を比 較 して見 る と,. 後 の第4回. 両者 の 間 に差 がな く,す で に学 習 が 固定(consolid. 化 学 習 で 得 られ た正 の成 績 数 と ほぼ 等 しい か,或 は. ation)し て い る こ とが うか が え る.更 に,4週. 増 加 してい るのは, ddN‑F10,C57‑BL,DBA,C58. 間後. 目の 強化 学 習 での 成 績 が,第3回. の長 期 記 憶 に関 して の 第4回 目 の試 行 につ いて の 成. とRFで. 績 にお いて も,こ の記 憶 は永 く保 持 され て お る こ と. とは 考 え られず,除 外 して 考察 しな け れ ば な らな い. がわ か った. C57‑BL,. と考 え る.そ して,他 のC3H,AKR,D103,C6. C3H,. DBAは. 文献 的 に も. あ った.し か し, RFは. 目の 強. , 各 系 統 マ ウ スで は い ず れ も第3回 目 の成 績 よ. 学 習 実 験 に よ く使 用 され てい る系 統 で あ る. ddN‑F. CBAの. 10と 同 様 の実 験 を試 み た とこ ろ,図6に. り低 い値 が得 られ た.. よ うに,第1回. 示 して あ る. 目 の 回避 学 習 で,試 行数 と共 に学 習 考. 成績 は上 昇 す るが,加 速 期 の 曲 線 を示 し,未 だ定 常 期 に達 して い な い.続 けて60試 行 ま で行 な って み る と,定 常 期 に 入 るの はC57‑BLで40試 で50試 行 目, DBAで40試 い る.第2回. 行 目, C3H. 行 目か らと言 う成 績 も得 て. 目の 強 化 学習 と第3回. の成 績 を比 較 す る とい ず れ も,第3回. 目 の強 化 学 習 で 目 に おい て,. 強 化 学 習 の効 果 が現 わ れ て お り更 に,第4回. 目の 長. Mc. 学習 が成 立 して い る. Connell. 察. (1959)12)やHyden(1960)8)が. 記憶. が核 酸 合 成 や蛋 白合 成 と関係 が あ り,し か も,そ れ が細 胞 レベ ル で追 跡 出来 るこ とを発 表 して 以 来 ,学 習 と記憶 との 関係 が細 胞 生 理 学 者 の 興 味 を そ そ り, 記 憶 に関 して解 剖 学 的 な局 在,ニ. ュ ー ロ ン回 路 ,或 は記 憶 と巨大 分 子 の合 成 等 の 面 か ら多 くの 発 表 を見.

(6) 1554. 原. 武. 仁.

(7) 回避 学 習 に使 用す る純 系 マ ウ ス の開 発. 図6. 1555. 学習 実 験 用 マ ウス と して 遺 伝 学 的 に選 択 を続 けて きたddN‑F10と との 学 習 曲 線 の比 較.. 他の純系 マウス. 第1回 目の30試 行 を行 な い,連 続 して消 去 実 験 を行 な い, 1週 間 後 に第2回,(○)更 に 1週 間後 に第3回 目(●)の回避 学 習 を行 な った.そ してhome cageで4週 間飼 育 を続 けて 後 第4回. 目の 回避 学 習 を行 な った成 績. ddN‑F10‑〓. は36匹,他 の系 統 は夫 々18匹 を. 用 いた.縦 軸 … …10試 行 中 の 正 の成 績 数,横 軸 … … 試 行 回数,バ. 図7. ー は標 準偏 差 を示 す.. 30試 行 中 の正 の成 績 の 棒 グ ラ フ. 各系 統 の マ ウス に関 して, 30試 行 中 に示 した正 の成 績 数 を示 す.第1回 行 な い, 2,. 3は 夫 々1週 間 及 び2週 間後 の成 績,第3回. home cageで 飼 育 し,第4回 目の 学 習 を行 な った 成績 … 学 習 回 数,バ ー は標 準 偏 差 を示 す.. 目の 学 習 を. 目の学 習 を行 な い, 4週 間 縦 軸 … … 正 の 成績数,横 軸 ….

(8) 1556. 原. 武. に差 が現 われ る こ と を確 か め て い る.こ の よ うに,. る よ うに な っ た.そ し て こ れ ら は, Agranoff(1967) 3)Glassman(1969)6) , Jakoubek(1994)9), Shashoua (1974)7),高. 木(1976)18),等. れ て い る.一. 方,動. 多 種 多 様 で あ る.. き続 き行 な わ れ る消 去 学 習 にお い て も系 統 間 に差 の. い ら れ る動 物 は ゴ カ. あ る こ とが 認 め られ るこ と を 多 くの 異 な った実 験 装. トに 至 る ま で. 置 を用 いて 報 告 され て い る. 我 々 の 使 用 して い る 回避 学 習 装 置 は, Zemp等. Manning(1972)11),辻(1977)19). . 学 習 実 験 に 下 等 動 物 を 用 い る と,繁 易 で あ っ て も,学. キ ンギ ョを用 いた実. 間 を 要 し て い る,哺. (1966)22), Zemp等(1967)23),. 殖 や飼 育 は容. 習 の 成 立 ま で に 長 い 時 間 を 要 し,. Shashoua(1970)16)の. 験 で は4時. い系 統 や,反 対 に 条件 づ け が し難 い系統 が あ り,引. 物 行 動 学 は 主 と して実 験 心 理 学. イ や カ タ ツ ム リか ら チ ン パ ン ジ ー,ヒ. 例 え ば,. マ ウ ス の系統 によ って,回 避 学 習 で 条 件 づ けの し易. 々 の総 説 と し て発 表 さ. の 分 野 で 研 究 され て 来 た が,用. 仁. 乳 動 物 で は マ ウス や. ,. Adair等(1968)2),. (1970)10)等Glassman一 れて い るjump. Adair等(1968)1). Glassman(1969)6),. Kahan等. 派 に よ って盛 ん に使 用 さ. boxを 少 し改 め て 用 い た.こ のjump. ラ ッ トは 近 交 系 の 純 系 動 物 と し て 多 くの 系 統 が 開 発. boxに よ る回避 学習 装 置 を利 用 す る と,30分 間 に60. さ れ,又,学. 試 行,或 は15分 間 に30試 行 とい う比 較 的 短 時 間 に学. 習 実 験 に も し ば し ば 用 い ら れ て い る.. 更 に イ ヌ,ネ. コ,サ. ル と な る と,学. ら し ば し ば 用 い ら れ て い る が,純 手 が 困 難 で あ り,近. 系 動 物 と して は 入. 交 系 の純 系 動 物 と して 開 発 す る. に は 永 い 年 月 を 要 す る で あ ろ う.マ 易 で あ り,繁 短 か く,従. 習 実験 に は昔 か. 殖 力 に も富 み,成. ウ スは飼 育 が容. 熟 す る まで の 期 間 も. っ て 遺 伝 学 的 な 解 析 を 進 め る 上 に も有 利. な 動 物 で あ る.又,学 り, handlingも. 習 実 験 に も凡 く使 用 さ れ て お. し 易 く,純 系 動 物 と して 開 発 さ れ て. い る 種 類 も豊 富 な の で,我 き いddN系. 々 の教 室 で は繁殖 力 の 大. マ ウ ス を 実 験 動 物 と して 使 用 す る こ と に. 学 習 とか 行 動 を指 標 に し て 遺 伝 学 的 な 選 択 を 続 け, 古 くはRundquist(1933)14)は 系 統 と,活. 回転 車 を活 発 に回 す. 動 性 の 低 い 系 統 に12世 代 に 渡 っ て 選 択 を. 続 け て 分 離 し て い る.. Collins(1964)5)は5つ. な っ た 近 交 系 の マ ウ ス を 用 い て, 回 避 学 習 を 行 な い,条 系 で 最 も早 く,. A/JAX系. 報 告 した.. Schlesinger. &. さて,こ のjump. boxを 用 い て マ ウ スの 系 統 間 ば. か りで な く,個 体差 の 多い こ とが,今 回 の実 験 で わ か っ た.即 ち,図5,. 6及 び7に 示 して あ る よ うに. 標 準 偏 差 が 大 きい と言 うこ とで あ る. ddN系. マ ウ スを用 い,成 績 の よ い雌 雄 を交 配 し,. 遺 伝 学 的 な選 択 を続 け,現 在 のF10で. は図5に 示 す. 去 が 速 か に 生 じ, &. せ る可 能 性 の あ る こ とを示 唆 して い る と思 わ れ る.. 交配 で れ が遺 伝 す る こ と を. 学 習 の 成 立 し難. DBA/2J系. Boret等(1969)4)が. 尾(1976)21)は. 他 の系 統 に比 べ て優 れ た系 統 で あ る と言 え る.学 習. そ の他, C3H,. 報. 回避 学 習 用 に 新 た に. DBA等. 上 げ られ る,. も上 げ る こ とが 出来 るが,. これ 等 の系 統 で は,第3回. 目の 学 習 で の 最初 の10試. 行 まで の正 の成 績 数 が少 な い欠 点 が あ る.こ の欠 点 と同様 の近 交 系 の 育 成 を続 けて い け ば改. 良 され るの か も知 れ な い. 又,長 期 記 憶 に 関 して は, ddN‑F10, DBA,及. C57‑BL,. びC58の 系 統 が優 れてい る が, ddN‑F10を. 除 くこれ等 の系 統 で も,第4回. 目の 学習 の最 初 の10. マ. 試 行 まで に得 られ る正 の 成 績 数 は低 い.こ の 欠 点 も,. 一 条 件 で 条 件 づ け られ た 行 動 に 対. 近 交系 の育 成 を続 け る こ と に よ って 改良 され る の で. 試 作 し た 装 置 を 用 い て, ウ ス に つ い て,同. マ ウス は短 期 記 憶. マ ウス は長 期 記 憶 に 優 れ て い. る こ と をWimer等(1968)20), 告 し て い る.横. は第3回 目 の学 習 で, す で に完 成 して お り,. も, ddN系. 去 が さ れ 易 い 傾 向 の あ る こ と,又,同. じ く回 避 学 習 に 関 しC3H/He系. 又, ddN‑F10は,第2回,或 学 習 の成 立(consolidation)が. の固 定 の速 く成 立 す る系 統 に はAKRが. で は 消 去 が起 こ り難 い こ と,. Corington(1960)13)は. い 系 統 は,消. こ の こ とは,C57‑BL,C3H,DBA,AKRやC58 等 の他 の系 統 につ い て も, ddNと 同 様 の近 交系 育 成. の. shuttle‑box型. マ ウス の学 習 行 動 の 消 DBA系. な りつつ ある と同 時 に標 準 偏 差 も小 とな りつ つ あ る.. を続 け て ゆ け ば,回 避 学 習 に使 用 出 来 る,学 習 の成. Wimer(1967)15)やHen. derson(1968)7)はC3H系. し て,条. 簡 単 に製 作 が 出来 る等 の 利 点 を持 っ て い る.. 立 し易 い,し か も,標 準 偏 差 の 小 さい系 統 を作 り出. で は 遅 い こ と を 見 出 し,更. 条 件 付 け の 速 度 が 早 く な り,こ. に 優 れ,. controlも. 同時 に とる こ とが可 能 で,し か も装 置 が単 純 で あ り. の異. 件 付 け や 消 去 の 速 度 がC3H. C3H×DBA/1やC57‑BL/10×C3Hの. Royce. 習 に併 う核酸. や蛋 白 の合 成 を 見 るた め に必 要 なyoke. よ うに,初 期 の 頃 の成 績 に比 べ,学 習 が成 立 し易 く. し た.. に,. 習 を成 立 させ るこ とが 出 来 る.又,学. JCL:. ICR及. びDDF系. 件 を 変 化 させ て 対 応 行 動 を 見 る と,系. 統 間. はな い か と考 え られ る..

(9) 回避 学 習 に 使 用 す る純 系 マ ウス の 開発 消去 実 験 に関 して は,一 般 に 回避 学 習 の後,続. 1557. い. 訓 練 に よ る学 習 実 験 を行 な う と,た と え純 系 マ ウ ス. て 消去 を 行 な う と,消 去 の速 度 は他 の学 習 方 式 に比. を使 用 して も,実 験 成 績 の上 に大 きな個 体 間 の差 異. べ て遅 い と言 わ れ て い る.消 去 を新 た な学 習 方 式 だ. が 生 じ る,そ こで,繁 殖 力 の強 いddN系. と考 えれ ば,消 去速 度 の速 い系 統 は,新 た な学 習 が. い,最 初 の60試 行 中20以 上 の正 の成 績 を示 した雌 雄. 成立 し易 い系 統 と言 う こ とが 出 来 る.図6に. を交 配 させ,遺 伝 学 的 な 選択 を続 け,更 に,最 初 の. あ る よ うに, ddN‑F10,. C57‑BL,. 示 して. DBA,やC58の. マ ウス を 用. 30試 行 中15以 上 の正 の 成績 を示 した雌 雄 を交 配 し,. 各系 統 の マ ウ スは,回 避 学 習 の 成 立 の速 度 も早 く,. 近 交系 育 成 を続 けて 行 き,現 在 のF10に 於 て は,最. 且 つ消 去 速 度 も早 い結 果 が得 られ て い る.又,C6. 初 の30試 行 中15以 上 の 正 の成 績 を得 る系 統 に次 第 に. やCBAの. 固 定 され て来 た.な お,学 習 の成 立 に関 し,雌 雄 間. 系 統 の マ ウ ス で は学 習 の 成 立 も悪 い が,. 消去 速 度 も遅 い.し か し, AKRマ. ウ ス に於 て は,学. 習 の成 立 は速 い に も拘 らず,消 去 が起 り難 い 結 果 が 得 られ,全 般 を通 じて の結 論 が 出 し難 い.消 去 実 験 は各 系 統 の マ ウス が 同一 条 件,例. えば, RFマ. ウス. には,有 意 の差 は認 め られ な い.そ. して,初 期 の 系. 統 に比 べ,標 準 偏 差 も次 第 に小 さ くな りつ つ あ る. 現 在 開 発 を続 けて い るddN系. マ ウス の 他,文 献 的. に学習 実験 に よ く使 用 されて いるC3H,DBA,C57. の よ うに,学 習 の 成 立 が不 充 分 の時 点 で消 去 実 験 を. ‑BL ,RF,AKR,C58,D103,C6,及. 行 な った 成績 と, ddN‑F10の. よ うに,学 習 曲 線 が定. の 純系 マ ウ ス につ いて,同 様 の 回避 訓 練 に よ る学 習. 常期 に入 って 消 去 実 験 を行 な った 成績 を比 較 す るの. の成 立,記 億 の保 持,或 は長 期 記 憶 等 の差 異 に つ い. は,最 初 の 出 発 点 が異 な って お り比 較 実 験 と して は. て 調 べ てみ た.. 疑 問 が あ る.換 言 す れ ば,消 去 実 験 は学 習 が成 立 し た 時点 か ら始 め られ て,初. めて 消 去速 度 の比 較 が出. びCBA等. 学習 の成立 し易 い系統 と して は,AKR,ddN‑F10, DBA,C58,C3H等. が あ げ られ る.そ して,比 等 の. 来 るの で は な いか と考 え られ る.今 回 得 られ た消 去. 系 統 は短 期記 憶 に関 して も優 れ て い た.し か し,RF,. 実験 の成 績 を比 較 す るの はや や 早 計 で あ り,今 後 の. D103,C6,CBAの. 研究 に ゆ だ ね た い と思 う.. っ た.長 期 記 憶 に 関 して は,ddN‑F10,DBA,C58,. RF,D103,C6,CBAの. 系 統 マ ウスは第1回. 目. C57‑BL,C3H等. 系 統 で は学 習 の成 立 が 困 難 で あ. で好 成 績 を得 た が, RF,. D103等. の 学 習 の成 立 が特 に悪 く,続 い て1週 間 後 に 行 な っ. は記 憶 の 消失 が著 しい.又,. た第2回. いず れ の 系統 に於 て も,個 体差 に よ る標 準 偏 差 が 大. 目の 強 化学 習 で,特 にRF系. 習 が 成 立 して い な い.従. 統 マウスは学. って これ らの 系 統 の マ ウス. き く,従 って, ddN系. ddN‑F10を. 除 いて は,. マ ウ スで 見 られ た よ うに,学. は回避 訓練 によ る学 習 実験 に は不 適 な系 統 の マ ウス. 習 実 験 用 に遺 伝 学 的 な選 択 を続 け て い け ば,回 避 学. と思 われ る.. 習 に使 用 す る実験 動 物 と して更 に良 い系 統 を作 り出. 実 験 目的 に合 った系 統 の マ ウス を選 ん で学 習 成 立. せ る可 能 性 の あ る こ とがわ か った.. の研 究 を進 め る こ とは 重 要 な こ とで あ るが,同 時 に 学習 の成 立 し難 い系 統 の マ ウ ス を逆 に 利 用 す れ ば,. 稿 を終 わ る に当 た り,終 始 御 懇 篤 な る御 指導 と御. 学習 の 成 立 の機 構 を解 明 す るの に必 要 な 手掛 りを与. 校 閲 を賜 っ た恩 師西 田勇 教 授 な ら び に村 上 哲英 助 教. えて 呉 れ るか も知 れ な い.又,学. 授 に深 く感 謝致 しま す.. 習 成績 の悪 い雌 雄. を選 び,近 交系 の育 成 を続 けて い けば,学 習 の 成立. な お,本 研 究 費 の一 部 は,山 陽放 送学 術 文 化財 団. し難 い系 統 を作 り出せ る可 能 性 が あ り,同 一系 統 の. 昭和51年 度,及 び昭 和51年 度 文 部 省 科 学研 究 費(特. マ ウ スか ら,学 習 の成 立 の し易 い系 統 と,学 習 の 成. 定 研 究 「実験 動 物 の 純 化 と開 発」課 題 番 号111, 504). 立 の し難 い系 統 の2系 統 に分 け得 られ れ ば,学 習 成. の援 助 に よ る.. 立 の機 構 を解 明 す るた め に更 に有 利 な実 験 動 物 を得 る こ とが出 来 るか も知 れ な い. 結. 論. マ ウ ス を実 験 動 物 と し, jump boxを 用 い て回 避.

(10) 1558. 原. 武. 参. 1) Adair,. L. B., Wilson,. ules,III. 2) Adair,. Proc,. Nat, Acad, 4). Sci., 61, 606-613,. B, W.:. J, E., and Glassman,. F., and Oliverio,. Science,. 163, 139-149,. 1969.. 5). Collins,. R, L.: Inheritance. 6). 1188-1190, 1964. Glassman, E.: The biochemistry Henderson,. Scientific. behavioral. American,. conditioning. An evaluation. study.. Science,. of acquisition. 65, 325-330,. and retention. of a conditioned. fear in mic. 1968. and A, E, Mirsky,. 4, 215-323, Aca. 1960,. A.: An introduction 田 凱 樹 ・千 葉 豊 子 訳,動. 12) MC connell,. to animal behaviour. 物 行 動 学 入 門,培. J. V., Jacobson,. ension of a conditioned. Pion Ltd., London, 1974. E.: Brain function and macrom. 1975.. Edward. Arnold. Ltd.,. M.: Genetic differences. J. Comp. physiol.. psychol.,. in avoidance conditioning activity. in rats.. London, upon ret. 52, 1-5, 1959.. of mice. J. Comp.. J. Comp. Psychol.,. 16,. 1933.. 15) Schlesinger,. K. and Wimer,. Comp. physiol. 16) Shashoua, Proc.. 17) Shashoua,. psycho!.,63,. R.: Genotype and conditioned 139-141,. avoidance learning. V. E.: RNA metabolism in goldfish brain during acquisition Nat. Acad.. Sci., 65, 160-167,. V. E.: RNA metabolism in the brain. 憶 の メ カ ニ ズ ム.岩. 波 書 店,東. 19). 辻 敬 一 郎:動. 物 心 理 学 に お け る 実 験 動 物 の 問 題.名. L., Farmer,. cess between inbred mouse strains. J.. of new behavioral. patt. 1970.. 高 木 貞 敬:記. R. E., Symington,. in the mice.. 1967.. 18). 20) Wimer,. Ed.). 京,. on the inc. D. P.: The effects of regeneration. in the planarian,. physiol. Rsychol., 53, 197-200, 1960. 14) Rundquist, E. A.: The inheritance of spontaneous. erns.. (2nd. 風 館,東. A, L. and Kimble,. response. 13) Royce, J. R. & Covington,. 415-438,. 143,. of the role of RNA and protein,. olecules, VI, Autoradiographic analysis of the effect of a brief training experience orporation of uridin into mouse brain, proc, Nat, Acad, Sci., 65, 300-303, 1970. 1972,堀. proc,. 216, 115-122, 1967.. in mice: Adiallel. 9) Jakoubek, B.: Brain function and macromolecular synthesis. 10) Kahan, B, E., Krigman, M. R., Wilson, J, E., and Glassman,. 11) Manning,. IV. Uri. experiences.. A.: Genetic aspects of learning and memory in mice.. In The Cell, ed, by J, Brachet. New York,. co. 1969.. analysis. Psychol.,. Hyden, H.: The neuron, demic press,. E.: Brain function and macromolecules,. of learning:. 38, 605-646,. e., J. Comp. physiol. 8). of avoidance. N. D.,: Genetic. avoidance. 1968.. Memory and protein synthesis,. Ann. Rev. Biochem.,. and macromolec. 1968.. Bovet, D., Bovet-Nitti,. 7). E.: Brain function. into polysomes of mouse brain during different. Sci, 61, 917-922,. 3) Agranoff,. 献. into polysomes of mouse brain during short-term. Nat, Acad,. L. B., Wilson,. ding incorporation. 文. J, E., Zemp, J, W. and Glassman,. Uridine incorporation. nditioning.. 考. 仁. 京;. Internatl.. Rev. Neurobiot.,. 16, 183-231,. 1974.. 1976. 古 屋 大 学 文 学 部 研 究 論 集LXXII,. H., and Schwartzkroin,. 37‑44,. P.: Differences. C57BL/6 J and DBA/ 2 J. J. Comp. Physiol.,. 1977.. in memory pro 65, 126-131,. 1968. 21) 横 尾 能 範:系 統 を異 にす るマ ウスの 学習 行 動 に対 す る状 況 変 化 の 影 響.一 試 作 した学 習 装 置 に よる 分 析‑ 日本 生 理 誌, 38, 287‑297,. 22) Zemp, J. W., Wilson,. 1976.. J. E., Schlesinger,. K., Boggan,. W. O., and Glassrnan,. E.: Brain. func.

(11) 回避 学 習 に使 用 す る純 系 マ ウス の 開 発. tion and macromolecules, term training experience. 23) Zemp, J. W., Wilson, of increased Nat, Acad.. labeling. 1559. I. Incorporation of uridine into RNA of mouse brain during Proc. Nat. Acad. Sci., 55, 1423-1431, 1966.. J. E., and Glassman, of RNA in brains. Sci., 58, 1120-1125, 1967.. E.:. Brain function and macromolecules,II.. of mice during a short-term. training. experience.. short Site Proc..

(12) 1560. 原. Genetic. improvement. Department. 武. 仁. of mouse. through. Takehito. HARA. of Physiology, (Director:. Okayama. the. University. avoidance. learning. Medical School. Prof. Isamu NisIDA). When we perform a learning experiment using the avoidance training by putting mouse, as an experimental animal in a jump-box, standard deviation becomes larger than we expect among individuals of the same strain, even though we use the inbred strain. We select male and female of ddN strain mouse. When these mice jump-up within 3 seconds after a conditioned stimulus in more than 20 times out of the first 60 trials, we let them mate. Through 7 generations by brother and sister matings we have improved genetic selection; male and female mice show the reaction in more than 15 times of the first 30 trials. Then, we let them mate. Comparing with the ealier generation of inbred mouse, the standard devi ation in the 10th generation (ddN-F10) becomes smaller. And no remarkable differences in male and female on the avoidance ability are noticed. We also study on comparing the formation of learning by avoidance training and the short and long-term memories of the reactions after training between the ddN-F10 strain and fol lowing inbred strains, i.e., C3H,DBA,C57-BL,RF,AKR,C58,D103,C6, and CBA.AKA, ddN-F10,DBA,C58, and C3H learned fastest, whereas RF, D103, C6, and CBA strains learned slowest. As to the long-term memory, ddN-F10,DBA,C58,C57-BL, and C3H perform superior to RF and D103. Except for the ddN-F10, other strains show a large standard deviation. In conclusion, we can establish laboratory mice using the avoidance learning for genetic improvement..

(13)

参照

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