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館長室の窓から 13 海の贈り物

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Academic year: 2021

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(1)から 13. 窓. 水に浮かぶことができるようになったのは、中学一年生 の夏休みであった。葉山の久留和海岸で、海水浴をしてい ないところでは溺れまいとして体に力が入り、かえってず. た時のことである。それまでは水が怖く、とくに足の立た. ふと思いたって、比較的浅いところで、体の力を抜いて. ぶずぶと沈む有様であった。 水に体をあずけるようにしてみた。すると、浮くではない か。おそるおそる目を開けると、照りつける日差しがまぶ しく、耳元で海水がぴちゃぴちゃと音をたてていた。うれ しかった。懐かしい夏の日の記憶である。 海の思い出はそれだけではない。数年前の冬に、房総 半島の勝浦を訪ねた。ドライブの途中、 「海中展望塔」の 表示があったので、見学してみることにした。ごつごつし た岩の水際から、セメントで固めた通路が海に延びている。 そこを歩いて、円筒形の建物の中に入り、階段を下りて ゆく。すると、海面下の幾分広い空間に出、十五ほどの 丸い窓からは、水中の魚の様子が観察できるのだった。 悠 然 と 泳 ぐ 鯛、 窓 に 向 かって く る 四 角 い 顔 を し た ふ ぐ、斜め上のほうに頼りなげに流されていくイカの赤ちゃ ん…。見飽きることがなかった。四十分ほど海の中の生き 生きとした世界を楽しみ、海の上に戻ってきた。外では、 雨がいつしか雪になり、海は鉛色に寒々としていた。同じ 海であるのに、海中と海の上とではこんなに違うのだ。 様々なことにとらわれてあくせくし、本質的でないこと に依存して、かえって自分を見失っている時、力を抜いて 委ねることがいかに大切であるか。また視点を変えたとき、 同じものを見ながら、これまでとは違う情景が目の前に 姿を現す。そんなことに気づかせてくれたのは、海である。 海の贈り物といってよいであろう。. 那美子. 満開の桜に祝福されて、今年も新入生がやってきた。私. るよう、新入生には目一杯図書館を利用してほしい。. るのである。その方達の期待に添えるような音楽人になれ. ち学生は、様々な方に支えられて勉強させていただいてい. 大きく育っていく学生の姿を見ることが好きだから。私た. はどうしてなのか。それは、この資料を学ぶ材料にして、. 予約資料が返却されたり、延滞するとすぐはがきが届くの. に私たちへ資料を届けてくださったり、貸し出し以外にも. ただ資料を出すだけでなく、こんなにも素早く一生懸命. 生に伝えるようにしている。. いします」「ありがとうございます」と挨拶をしようと新入. にしっかりと伝えて、常に感謝と謙虚な気持ちで、「お願. 懸命働いてくださっている方の存在を基礎ゼミの案内の際. のだ。私は学生が検索した資料を見つけて届ける為に一生. 配架や管理をしている方の学生への熱い思いで動いている. 館は、検索こそweb管理だが、後はほぼ人力で、館内で. ほしい」という気持ちで動いているからである。この図書. を待っている人に早く届けたい、この資料で熱心に学んで. り出しを担当する学生とパートの方達全員が、「この資料. カウンターに届けていた。何故走るのかというと資料の取. てきた。特に配架は大変で、上から下まで書庫を走り回り、. 配架、3・4年は基礎ゼミの図書館案内のアルバイトをし. 1・2年は書庫から資料を取り出しカウンターまで届ける. 私の大学4年間は、図書館内部と深くかかわってきた。. 毎年、私はどうだったっけ?と思う。. いのか」と勉強への不安からため息をするグループもいる。. るグループもいれば、「こんな楽譜も読まなければならな. 書館の所蔵量や見たこともない楽譜に驚き、益々元気にな. 書館を案内した。緊張した初々しい新入生たちは、この図. は今年もまた、新入生の前に立ち、大学一の迷路である図. •••••••••••••••••••••••••••••••••••••• アドヴァンスト・コース 岡野. 8.  おかの なみこ . 海の贈り物. 真一 図書館長 佐藤.  . 館長室の. 図書館を利用するということ〜基礎ゼミアルバイトを体験して〜.

(2)

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