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58年

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Academic year: 2021

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奈 良国立文化財研究所史料第25冊 として,『平城官 出土墨書土器集成』Iを世 に お くることにな った。

古代以降歴史時代 の官衝

,寺

,集

落その他 の諸遺跡 か ら土器に墨書 した もの が出土す る。 これ らは古文書 にみ られない使用時 のな まの文字資料 として貴重 な 意 味を持つ点では木簡 にお とらない学術的価値 を持 ってい る。 しか も木簡 に比べ,

よ り悪 い条件 の遺跡で も残 る可能性を持 ち

,木

簡 出土遺跡 の何百倍かの遺跡 か ら 検 出 され るところに特色があ る。一方

,墨

書土器は文書的意 味で書かれた もの と い うよ りは

,使

用時 の判別用 の記号的 な ものか習書・ 落書風 の ものが多 く

,普

遍 性は高いが

,内

容を正確 に断定で きるものが少ない とい う難点を持 ってい る。

平城官 出土墨書土器 の研究 は昭和3年

,当

時奈 良県技師を してお られた岸熊吉 氏には じまる。平城官東大濤 出土土器 に「 内掃」の墨書銘 のあ ることか ら,こ 付近に官 内省 の位置 した ことを考定 された もので

,近

年 の発掘で この付近か らさ

らに この説を補 う資料 の増 えた ことは本集で も御覧いただけ るもの と考 え る。

平城官跡 の本格的発掘調査をは じめた昭和34年 以来

,四

半世紀にわた る発掘で 出上 した土器類は土師器・ 須恵器 。施釉陶器 その他数百万片を数 え るが

,宮

内で 約2000点

,そ

の他 の平城京域で も 700点 の墨書土器を検 出 している。 今回,こ うち1070点をえ らび

,出

土遺跡 の説 明

,釈

文 と

,器

形 のわか るものの実測 図を添 えて公表す ることとした。 この中にはすでに発掘調査報告に発表 した もの も重複 してい るが

,上

器 その他 の遺物 の調査が発掘 の進行 に追 いつ けない現状か ら

,本

書に載せた資料 のほ とん どは報告書 の完成 していない地区 の出土資料であ り,こ れに よって平城官 出上墨書土器 の大要 を知 っていただけ るよ うにな った と考 えて い る。 とはいえ現在 までに検 出 した墨書土器 の半数 しか収録で きていないので, 今後 も引続 いて続巻を出版 してゆ く予定であ る。平城官研究 の新たな史料 として

『 平城官木簡 』 とともに 御活用 いただ き,この研究に今後 とも御理解 と御鞭撻を 願 うものであ る。

昭 和

58年 3月

奈 良国立文化財研究所長

参照

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