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鉱物資源マテリアルフロー ニッケル (Ni) 1 需給動向 1-1. 世界の需給動向ニッケルの主な用途はステンレス鋼への添加材であり フェロニッケル ( 以下 FeNi) が主に用いられている ステンレスの防錆効果はクロムやモリブデンが担うが ニッケルはオーステナイトの組織を安定化さ

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1 鉱物資源マテリアルフロー 2016 8.ニッケル (Ni) 1 需給動向 1-1.世界の需給動向 ニッケルの主な用途はステンレス鋼への添加材であり、フェロニッケル(以下、FeNi)が主に用いられている。 ステンレスの防錆効果はクロムやモリブデンが担うが、ニッケルはオーステナイトの組織を安定化させること で、耐熱・耐寒性の向上や粒間腐食防止などの機能を有するため、結果として防錆効果を高める。 ニッケル地金は特殊鋼(LNG タンク用9%ニッケル鋼、構造用合金鋼の一部)、ガスタービン用ニッケル基耐 熱合金、メッキ等で利用されている。 硫酸ニッケル、水酸化ニッケル、酸化ニッケル等のニッケル化合物は磁性材料(主にアルニコ磁石材料)、 電池材料(ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、リチウムイオン電池正極材)、触媒材料として使用さ れている。 なお、1 次ニッケルとは製錬・精錬所の生産物で(製錬・精錬所以外の)消費者がそのまま使用できる形態 の物を指す。1 次ニッケル対象物は、ニッケル地金、FeNi、焼結酸化ニッケル(冶金用)、ニッケル銑鉄(ニッケ ルピグアイアン、以下、NPI)、酸化ニッケル(化学用)、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、炭酸ニッケル、酢酸ニッ ケル、水酸化ニッケル、その他のニッケル塩・化合物となる。(出典:International Nickel Study Group ウェブサ イト等) 世界のニッケルの需給(地金生産・消費、鉱石生産)を表 1-1、図 1-1、図 1-2 に示す。 2015 年の世界の 1 次ニッケル生産量は前年並みの 1,982 千 t、消費量は前年比 101%の 1,890 千 t、ニッケ ル鉱石生産量は前年比 92%の 1,894 千 t であった。 1 次ニッケル生産は、アジアでは中国が前年比 87%と減少、日本は同 109%と増加した。また、その他地域 についてみると前年比164%で、そのうちインドネシアが生産量は小さいものの前年比211%の 46 千tと大きく 伸びた。また、中国や欧州を中心としたステンレス生産の減速により、1 次ニッケル消費は前年並みであっ た。 世界的にニッケル資源は硫化鉱と酸化鉱(ラテライト鉱)に分類される。硫化鉱は主にニッケル地金生産に、 酸化鉱は FeNi 及び NPI を始めとして多様な品目の生産に利用される。硫化鉱を主に産出するのは、ロシア、 カナダ、中国、南アの 4 か国である。豪州、ブラジルは硫化鉱、酸化鉱の双方を産出する。酸化鉱を主に産出 するのはフィリピン、インドネシアである。資源量は酸化鉱の方が多い。生産量については 1990 年代には硫 化鉱が圧倒的に多かったが、年々硫化鉱の生産量が減少する一方、酸化鉱の生産量は増加し、2011 年には 酸化鉱が生産割合で硫化鉱を逆転した。 ニッケル鉱石生産ではフィリピンが全体の 17%を占めており、以下、ロシア(13%)、カナダ(12%)、豪州 (12%)、N カレドニア(10%)と続いている。 2013年まで主な鉱石生産国であったインドネシアは、2014年1月から新鉱業法に基づき未加工鉱石の輸出 を禁止したことにより 2014 年以降、鉱石の生産量が激減した。 禁輸直後はインドネシア産鉱石に依存度の高い中国で NPI の生産量が落ち込み需給はタイト化すると見込 まれていたが、中国は禁輸前から在庫を積み増しており、また、禁輸後はフィリピンの増産で調達が滞りなく 進んだ結果、NPI の生産量に影響は少なかったとされる。しかし、2015 年は中国の NPI 生産量が落ち込み、 NPI の不足分を補うため、中国のフェロニッケル輸入量が急増した。

フィリピンはミンダナオ島を中心にニッケル鉱山は古くから操業しており、最大手の Nickel Asia Corporation が経営している操業鉱山は 4 か所ある(ミンダナオ島に Taganito、Cagdianao、Hinatuan の 3 か所、パラワン島 に Rio Tuba の 1 か所)。2015 年におけるフィリピンの鉱石生産量減少の要因は、鉱石品位の低下と相場低調 により生産を抑制したためである。

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2 鉱物資源マテリアルフロー 2016 8.ニッケル (Ni) 表 1-1 世界のニッケル需給動向 図 1-1 世界のニッケル需給動向 単位:純分千t 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 15/14比 構成比 55 49 42 36 36 37 41 59 75 89 119% 5% 319 317 305 234 223 268 306 293 296 303 103% 15% 中国 132 199 200 254 332 435 519 694 691 600 87% 30% 日本 152 162 158 144 166 157 170 178 178 194 109% 10% その他 14 19 21 34 39 39 39 51 66 109 164% 5% 小計 299 379 379 432 538 631 728 923 934 902 97% 46% 498 514 510 444 503 516 510 498 483 477 99% 24% 165 156 142 168 141 150 174 190 201 210 105% 11% 1,336 1,416 1,378 1,314 1,442 1,602 1,760 1,963 1,989 1,982 100% 100% 55 34 27 32 24 24 25 23 21 24 112% 1% 180 171 161 122 153 165 166 175 181 176 97% 9% 中国 234 330 360 443 575 704 770 899 957 980 102% 52% 日本 181 169 158 121 149 152 133 131 139 142 102% 7% インド 18 33 32 32 34 35 43 46 49 52 106% 3% その他 214 159 139 165 172 160 164 157 165 172 105% 9% 小計 647 691 688 760 929 1,051 1,110 1,234 1,309 1,346 103% 71% 484 424 408 318 356 365 364 351 360 341 95% 18% 2 3 3 3 3 3 3 3 3 3 100% 0% 1,369 1,323 1,286 1,234 1,465 1,607 1,668 1,785 1,875 1,890 101% 100% フィリピン 65 91 84 140 184 319 318 316 411 317 77% 17% ロシア 290 280 268 262 274 270 269 264 264 240 91% 13% カナダ 233 255 260 135 160 219 212 223 235 235 100% 12% 豪州 185 185 200 166 170 215 244 256 273 235 86% 12% Nカレドニア 103 125 103 93 130 131 132 150 178 186 104% 10% インドネシア 157 229 193 191 216 227 622 811 146 106 73% 6% 中国 82 66 79 85 80 90 93 93 92 92 100% 5% ブラジル 37 37 37 36 54 75 90 74 86 80 93% 4% 南ア 42 38 32 34 40 43 46 51 55 57 103% 3% キューバ 74 74 67 65 65 69 65 62 50 49 97% 3% マダガスカル 0 0 0 0 0 0 6 25 37 47 128% 2% その他 180 177 158 134 145 153 171 177 229 251 109% 13% 1,447 1,558 1,480 1,341 1,519 1,810 2,266 2,504 2,056 1,894 92% 100% 出典:1)International Nickel Study Group「World Nickel Statistics No.5 May 2016」

2)World Bureau of Metal Statistics 「World Bureau of Metal Statistics」 NICKEL World Mine Production オセアニア アジア 欧州 合計 合計 北南米 アジア アフリカ 1 次 Ni 生 産 1) アフリカ 欧州 北南米 オセアニア 1 次 Ni 消 費 1) 合計 鉱 石 生 産 2) 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (純分千t) 1次Ni生産 1次Ni消費 鉱石生産

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4 鉱物資源マテリアルフロー 2016 8.ニッケル (Ni) 図 1-3 ニッケル地金の国内需給 1-2-2.フェロニッケル(FeNi) FeNi の主要需要先はステンレス鋼向けである。FeNi の国内需給を表 1-3、図 1-4 に示す。 2015 年の FeNi の供給量は前年並みの 81.6 千 t であり、国内生産量は増加、輸入量は減少した。一方、需 要量は前年比 101%の 73.6 千 t であった。図 1-4 に示すように、FeNi 需給はニッケル系ステンレス鋼の生産 動向とほぼ連動している。 1990 年代は、国内のステンレス鋼生産ではニッケル系ステンレス(代表鋼種は SUS304:Ni 含有量が 8~ 10%)の生産量が 7 割程度を占めていた。2007 年のニッケル価格の高騰や、自動車向けでのクロム系ステン レスの需要増によりニッケル離れが加速し、その後はクロム系、省ニッケル系への転換が進んだ。現状はク ロム系ステンレス鋼とニッケル系ステンレス鋼の生産量はほぼ同等程度になっている。 ニッケル系ステンレス鋼は化学プラントや造船、水周り向けに使用される一方、クロム系ステンレス鋼は展 延性等の加工が難しいため、汎用用途や耐食性でニッケル系ステンレス鋼ほどのレベルが求められない分 野で採用が伸びている。 表 1-3 FeNi の国内需給 0 20 40 60 80 100 120 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 (純分千t) 供給 需要 単位:純分千t 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 15/14比 構成比 生産1) 67.2 70.3 60.3 57.0 69.7 56.0 68.8 74.5 70.2 73.4 105% 90% 輸入2) 13.6 15.4 12.3 8.2 13.9 15.1 10.7 10.4 11.2 8.2 73% 10% 合計 80.8 85.7 72.6 65.2 83.6 71.1 79.5 84.9 81.4 81.6 100% 100% 消費1) 61.2 60.7 47.4 41.3 50.2 44.3 38.6 36.9 39.2 36.2 92% 49% 輸出2) 26.6 20.5 18.8 33.3 33.0 22.2 38.1 35.8 33.7 37.5 111% 51% 合計 87.7 81.2 66.2 74.6 83.2 66.5 76.6 72.7 72.9 73.6 101% 100% -7.0 4.5 6.4 -9.4 0.4 4.5 2.9 12.2 8.4 8.0 95% -出典:1)経済産業省非鉄金属等需給動態統計、2)財務省貿易統計 ※FeNiの純分換算率:2011年以前20%、2012年国内生産18.5%、輸出18.0%、2013年以降輸出16.0% 供 給 需 要 供給-需要

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6 鉱物資源マテリアルフロー 2016 8.ニッケル (Ni) 3 輸出入動向 3-1.輸出入動向 ニッケルの輸出入数量を表 3-1、図 3-1、図 3-2 に示す。 2015 年のニッケル原料、素材、製品の輸入量は前年比 98%の 289.8 千 t、輸出量は前年比 121%の 85.5 千 t であった。原料輸入量のうち、鉱石、マットが減少し、ミックスサルファイドが増加している。 マットの輸入量はニッケル化合物等の生産量の増加に伴って 2013 年に増加したものの、2014 年以降は減 少傾向である。ミックスサルファイドは電気ニッケル原料としての調達が増えている。 ニッケル地金(塊・粉、合金塊・粉、くず)の輸入量は減少し、輸出量は増加しており、特に塊・粉の輸出は前 年比 174%の 31.7 千tと増加した。 FeNi の輸入量は 2012 年以降、10 千 t 前後で推移したが、2015 年は前年比 73%の 8.2 千tと減少した。FeNi の国内需要が増加した場合は、国内生産分で対応可能なため、今後も輸入量は増加しないと推定される。

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7 鉱物資源マテリアルフロー 2016 8.ニッケル (Ni) 表 3-1 ニッケルの輸出入数量 単位:純分千t 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 15/14比 輸入 72.7 74.3 71.2 61.2 77.4 63.2 80.7 96.6 87.0 82.6 95% 輸出 0.1 0.1 0.3 0.1 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 -輸入 79.8 81.9 82.0 68.5 83.1 75.8 79.1 81.8 77.5 70.5 91% 輸出 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 - -輸入 9.5 12.7 12.3 19.5 21.9 25.7 28.2 32.6 58.7 68.5 117% 輸出 - - - -輸入 162.0 169.0 165.5 149.2 182.4 164.7 188.0 211.0 223.2 221.6 99% 輸出 0.1 0.1 0.3 0.1 0.0 0.0 0.2 0.0 0.0 0.0 -輸入-輸出 161.9 168.9 165.2 149.2 182.4 164.7 187.8 211.0 223.2 221.6 99% 輸入 56.53 58.53 48.27 30.99 48.72 46.43 40.65 40.54 42.65 37.12 87% 輸出 2.09 2.40 1.65 1.76 11.38 12.54 13.82 12.99 18.27 31.73 174% 輸入 1.20 1.01 1.17 1.15 1.43 2.04 0.79 0.67 0.68 0.56 81% 輸出 0.58 0.81 1.49 1.02 1.16 1.27 0.61 0.51 0.65 0.71 110% 輸入 6.70 6.89 5.40 3.92 5.64 5.76 5.34 7.26 10.24 8.39 82% 輸出 1.41 1.07 1.48 1.10 2.16 2.07 2.99 3.52 5.34 5.53 104% 輸入 0.74 0.40 1.52 0.89 0.82 0.78 0.50 0.96 1.82 2.30 127% 輸出 6.41 0.01 0.10 0.42 0.15 0.14 0.28 0.39 0.57 0.12 20% 輸入 13.61 15.39 12.35 8.23 13.90 15.08 10.70 10.43 11.20 8.19 73% 輸出 26.58 20.50 18.81 33.27 33.01 22.23 38.07 35.79 33.72 37.45 111% 輸入 0.10 0.11 0.10 0.01 0.12 0.07 0.06 0.03 0.02 0.01 62% 輸出 3.64 3.09 2.86 2.19 1.87 0.87 0.85 1.23 1.34 1.98 148% 輸入 1.16 1.85 1.72 0.95 1.13 0.87 0.61 0.82 0.94 0.97 103% 輸出 0.17 0.15 0.17 0.15 0.21 0.22 0.25 0.25 0.26 0.25 96% 輸入 0.92 0.93 1.27 0.91 2.06 2.56 2.80 1.41 2.95 6.17 209% 輸出 1.11 1.22 1.26 1.23 1.13 1.04 1.10 1.43 2.27 2.23 98% 輸入 81.0 85.1 71.8 47.1 73.8 73.6 61.5 62.1 70.5 63.7 90% 輸出 42.0 29.2 27.8 41.1 51.1 40.4 58.0 56.1 62.4 80.0 128% 輸入-輸出 39.0 55.9 44.0 5.9 22.7 33.2 3.5 6.0 8.1 -16.3 -202% 輸入 243.0 254.1 237.3 196.3 256.2 238.3 249.4 273.1 293.7 285.3 97% 輸出 42.0 29.3 28.2 41.2 51.1 40.4 58.2 56.1 62.4 80.0 128% 輸入-輸出 200.9 224.8 209.2 155.1 205.2 198.0 191.3 217.0 231.3 205.3 89% 輸入 0.47 0.21 0.37 0.15 0.22 0.16 0.20 0.14 0.12 0.13 107% 輸出 1.52 1.30 1.43 9.18 2.31 2.16 2.42 5.46 1.68 1.46 87% 輸入 1.14 1.04 1.49 0.84 0.78 2.30 2.09 2.44 1.88 3.74 199% 輸出 6.63 9.43 6.29 2.50 2.91 3.66 0.00 3.21 5.88 3.59 61% 輸入 0.41 0.49 0.44 0.34 0.50 0.39 0.41 0.45 0.55 0.64 116% 輸出 0.41 0.39 0.42 0.28 0.42 0.42 0.33 0.37 0.42 0.43 104% 輸入 2.0 1.7 2.3 1.3 1.5 2.9 2.7 3.0 2.6 4.5 177% 輸出 8.6 11.1 8.1 12.0 5.6 6.2 2.8 9.0 8.0 5.5 69% 輸入-輸出 -6.5 -9.4 -5.8 -10.6 -4.1 -3.4 -0.1 -6.0 -5.4 -1.0 18% 輸入 245.0 255.8 239.6 197.6 257.7 241.2 252.1 276.1 296.3 289.8 98% 輸出 50.6 40.4 36.3 53.1 56.7 46.6 60.9 65.1 70.4 85.5 121% 輸入-輸出 194.4 215.4 203.3 144.5 201.0 194.6 191.2 211.0 225.9 204.3 90% 出典:財務省貿易統計 ※原料は鉱石、マット、ミックスサルファイド、素材は塊・粉、合金塊・粉、くず、酸化Ni、FeNi、Ni酸化物、水酸化物、塩化Ni、 硫酸Niを示す。製品とは板・線・管、板・線・管(合金)、Ni製品による。 純分換算率:(2011年以前)鉱石(インドネシア1.675%、フィリピン1.68%、Nカレドニア1.875%、その他1.68%)、 ミックスサルファイド59.8%、合金塊板50%、酸化Ni77%、水酸化物55%、塩化Ni45%、硫酸Ni22%、 FeNi(Nカレドニア28%、コロンビア40%、マケドニア35%、ドミニカ39%、インドネシア20%、日本20%) 純分換算率:(2012年)鉱石(インドネシア1.675%、フィリピン1.68%、Nカレドニア1.875%、その他1.85%)、 ミックスサルファイド59.8%、合金塊板50%、酸化Ni78.58%、水酸化物55%、塩化Ni45.29%、硫酸Ni22%、 FeNi(Nカレドニア25%、コロンビア37%、マケドニア32%、ドミニカ37%、その他20%、日本18%) 純分換算率:(2013年以降)鉱石(インドネシア2%、フィリピン1.8%、Nカレドニア2%、その他2%)、 ミックスサルファイド59.8%、合金塊板50%、酸化Ni78.58%、水酸化物55%、塩化Ni45.29%、硫酸Ni22%、 FeNi(Nカレドニア23%、コロンビア35%、マケドニア28%、ドミニカ35%、その他20%、日本16%) 原 料 小計 小計 小計 塩化Ni 酸化Ni FeNi 鉱石 マット ミックスサル ファイド 合金塊・粉 合計 素 材 塊・粉 製 品 くず Ni製品 板・線・管 板・線・管 (合金) Ni酸化物、 水酸化物 小計 硫酸Ni

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14 鉱物資源マテリアルフロー 2016 8.ニッケル (Ni) 図 3-9 ニッケルの平均輸入価格 図 3-10 ニッケルの平均輸出価格 4.リサイクル ニッケルのリサイクル量を示す統計データはないが、実際のリサイクル率は非常に高い。ステンレス鋼は 経時劣化を起こしにくいため、使用済みステンレス鋼製品から再びステンレス鋼を生産している。ステンレス 鋼メーカーの中には、製造工程内で発生するダストやスケール類に含まれるニッケル合金成分の再資源化を 目的に、回転炉床式還元炉等を導入してリサイクルを行っているところもある。 また、ニッケル水素電池(Ni-MH)においても以前はステンレス鋼向けに再利用されていたものが、現在で はバッテリーからバッテリーへのリサイクルが可能になっている。そのほか一部だが、ラネーニッケル触媒 (硬化油用ニッケル触媒)はニッケル金属としてリサイクルされている。 その他、ニッケルコバルト等のニッケル合金系の製造工程中のくずから一部ニッケルが回収されている。た だし、ニッケルコバルトを分離せずに合金として再利用しているケースもある。 ステンレスでは最終製品からのニッケルの分離回収は行われていないが、ステンレス原料としてスクラップ の大半が活用されている。そのため、FeNi メーカーにとって、最大のライバルはスクラップとなる。SUS304 系 等の汎用鋼種は特に価格競争が激しく、ステンレスメーカーは安価な鉄、ニッケル源としてスクラップの使用 比率を高めている。 0 10 20 30 40 50 60 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 ($/kg) マット ミックスサルファイド 塊 合金塊 くず 酸化Ni FeNi 0 10 20 30 40 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 ($/kg) 塊 合金塊 くず 酸化Ni FeNi

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参照

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