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あいおい損保の社会的責任 CSRレポート2007

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2007

CSR

レポート

2007

あいおい損保の

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当社の概要

(2007年3月31日現在) 「あいおい損保」の「あいおい」は「相生」と書いて共に 生きる、一緒に生まれ育つこと、あるいは「愛生」と書 いて、愛が生まれるとの意味を持っています。 これらの意味を社名に転じ、「お客様、代理店、株主の 皆様と共に、社会と共に幸せを願い、繁栄していく。新 世紀に息吹をあげる新会社が、長く繁栄する」ことを願 い命名しました。 また、ブランドは「IOI」とし、これを「あいおい」と読む こととしました。この「I」は人を表し、「O」は人をつな ぐネットワークを意味しています。 「IOI」をモチーフに2つの躍動する「I」、それによって構 成される「O」で、当社のめざす総合的・発展的な事業 のダイナミズムと社会とともに歩んでいく基本姿勢を表 現しました。コーポレートカラーは、情熱と暖かな関係 性を表すレッドと、知性および先進性を表すブルーとし ました。 会社名について マークについて ●創立 1918年6月30日 ●事業内容 損害保険事業 ●本社 〒150-8488 東京都渋谷区恵比寿1-28-1 TEL: 03(5424)0101(大代表) ●国内ネットワーク 営業部・支店*2109カ所 営業課・支社・営業所*2511カ所 損害サービスセンター・サービスオフィス*2205カ所 代理店*142,499店 国内子会社等*215社 ●海外ネットワーク 海外支店*22カ所 海外駐在員事務所*221カ所 海外元受代理店*24社 海外子会社・関連会社*215社 *1 2007年5月31日現在 *2 2007年7月1日現在 あいおい損保本社ビル ■代表的な経営指標 2005 2004 海上 0.8% その他 8.4% 年度 (単位:百万円) 827,807 64.58% 33.15% △9,924 22,394 16,132 2,569,113 8,578 834,284 62.71% 33.07% 1,949 24,904 19,750 2,761,116 8,684 851,238 62.44% 32.66% 1,026 29,808 18,874 2,784,898 8,725 従業員数(名) 総資産 当期純利益 経常利益 保険引受利益 正味事業費率 正味損害率 正味収入保険料 傷害 5.8% 火災 12.0% 自賠責 17.6% 自動車 55.4% 2006年度 正味収入保険料 8,512億円 2006 ■保険種目別構成割合

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当社の概要 編集方針 トップメッセージ 特集 お客様本位の会社をめざして お客様の信頼を回復するために 業務品質向上の実現に向けて お客様の声に耳を傾け、業務の改善と品質向上に活かす 業務品質向上のための取り組み 適正なご契約に向けた取り組み 保険金支払漏れ再発防止に向けて 社会への責任を果たす あいおいのCSRについて コーポレート・ガバナンスの状況 コンプライアンスの推進 ステークホルダーへの責任を果たす お客様への責任 お取引先への責任 株主・投資家への責任 代理店・扱者への責任 社員への責任 地域社会・国際社会への責任 地球環境への責任 損害保険用語の解説 第三者からの所見 表2 1 2 4 8 10 14 16 17 20 24 28 30 37 38 40 44 51 56 60 61

contents

●本 レ ポ ートは、あ い お い 損 害 保 険 の C S R( C o r p o r a t e Social Responsibility = 企業の社会的責任)への取り組み状 況を報告することを目的として作成しました。 ●本レポートは、国際的なガイドラインであるGRI※(Global Reporting Initiative)の「サステナビリティ・リポーティング・ ガイドライン2002」を参照しています。参照した項目の詳細 については、当社ホームページに掲載しています。 ※GRIは、国際的なサステナビリティ・リポーティングのガイドライ ンづくりを使命とする、オランダに本部を置く、UNEP(国連環 境計画)公認の非営利団体です。 ●本レポートについて、第三者の立場の専門家の評価を受け ることが重要であると考え、社外の有識者より、「第三者から の所見」をいただき、P61に掲載しています。 ●対象範囲 あいおい損害保険(株)の活動を対象としていますが、あいお い生命保険(株)ほか一部グループ会社の活動も掲載してい ます。 ●他の開示情報との関係 決算・財務の詳しい情報は、決算短信、有価証券報告書、ディ スクロージャー誌およびアニュアルレポート、決算説明資料、 IR開示資料などを作成しており、当社ホームページでも開示 しています。 あいおい損害保険(株)ホームページURL: http://www.ioi-sonpo.co.jp/ あいおい生命保険(株)ホームページURL: http://www.ioi-life.co.jp/ ●対象期間 2006年度(2006年4月から2007年3月)です。なお一部 には、2007年度の状況や取り組みに関する報告や、2005 年度以前の活動も対象に含めています。 ●フィードバックの方法 本レポートには、巻末にアンケート用紙を添付しています。 当社のCSR取り組みならびに本レポートに関するご意見・ご 感想・ご要望など、皆様がお気付きの点をご自由にお寄せく ださい。皆様からのご意見などについては、今後の取り組み や次回のレポート作成の参考とさせていただきます。 前回発行時期     次回発行予定 2006年12月     2008年9月を予定しています。 ●免責事項 本レポートに記載した事項は、発行時点で把握した事項に基 づいた記述であり、将来の仮定を含む記述も多数ありますが、 将来の諸条件の変化により事業活動の結果が、仮定と異なる 可能性があります。 読者の皆様には、以上をご了解いただきますようお願い申し あげます。 編 集 方 針

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トップメッセージ

「お客様本位の会社」に変わるために

当社は、第三分野商品に係る保険金の不適切な不払い等 を原因として、2007年3月14日に金融庁から保険業法第 132条第1項の規定に基づく業務の一部停止命令および業 務改善命令を受けました。また当該業務改善命令に基づき 業務改善計画を策定し、同年4月13日に金融庁へ提出いた しました。今般の行政処分を厳粛に受け止め、現在、再発 の防止に向け、業務改善計画の確実な遂行に全社を挙げて 取り組んでいるところであります。 また、「臨時費用等付随的な保険金の一部支払漏れに係 る調査」および「火災保険の契約の適正性に係る調査」に つきましては、2007年3月末に調査を完了いたしましたが、 その結果、多くの支払漏れと、保険料をお返しすべきご契 約があることが判明いたしました。 保険会社の業務の根幹であり社会的使命である、適正な 保険金支払および保険募集に関して、これらの問題を発生 させたことにつきまして、お客様・株主の皆様ならびに関 係先の皆様にご心配とご迷惑をおかけしましたことを心よ りお詫び申し上げます。 このような状況を踏まえ、当社といたしまして、お客様 はもとより社会からの信頼を回復するため、過去からの慣 習や内なる常識と決別し、真に「お客様本位の会社」に生 まれ変わるべく、新中期経営計画「IOI Quality for the Customer」(2007∼2008年度の2か年)を策定し、経営改 革に取り組んでいくことといたしました。 具体的には、以下の5点を中期経営方針の柱に据え、 『お客様本位の会社に生まれ変わり“健全なる成長と収益 の持続的拡大を実現する”』ことを目標に、改革を推進し てまいります。 ■お客様との接点における業務品質向上と利便性の向上に 向けて、全ての業務プロセスを抜本的に改革し、「お客 様本位の会社」を創り上げる

真に「お客様本位の会社」に生まれ変わり、

社会・お客様への責任を遂行することにより、

信頼回復に全力で取り組みます

取締役社長

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■あらゆるステークホルダーからの信頼性向上と経営の健 全性・透明性向上に向け、内部管理態勢の強化を基軸と するコーポレートガバナンス改革を実現する ■コンプライアンスの徹底と保険専門知識の向上を基本と したお客様第一主義の実践により、お客様から信頼・感 謝される人材基盤を確立する ■自動車保険分野を核とした強みの再構築とお客様のリス クとニーズに基づくコンサルティングの実践によりお客様 基盤を確保・拡大する ■生産性・効率性の高い事業運営の実現と資産運用力の強 化により安定的な収益基盤を確立する とりわけ初年度となる2007年度は、①「安心・ご確認運 動(すべてのご契約内容の確認運動)」を通じた適正な保 険募集態勢の再構築 ②保険金支払漏れの根絶とお客様か ら感謝していただける業務品質の高い損害サービスの確立 ③苦情等の「お客様の声」を基点に全社「品質向上」活動 の展開を通じた「自ら改善し続ける企業風土」の確立 の 3点を最重要課題とし、業務品質向上に全役職員一丸とな って取り組んでまいります。 いま一度創業の原点に立ち返り、当社の企業理念の実現 に向け、お客様をはじめ社会から信頼いただける企業とな るべく、役職員一同、全力を挙げて「お客様本位の会社」 を実現し、一人でも多くのお客様から「ありがとう」と言 っていただけるよう、経営改革に邁進する所存であります ので、何卒ご理解いただきますようお願い申し上げます。 当社では、企業理念に定める「共感・共創・共生」の精 神を実現していくため、CSR(企業の社会的責任、または 企業の社会への責任)経営を推進しています。 具体的には本来業務を通じ、「お客様本位の保険会社」 として責任を適正・確実に果たすのは当然のこととして、 「リスクと安心を担う総合サービス産業」として、事故や 犯罪、災害などの社会的課題の防止・軽減の取り組みや、 将来に向けた大きなリスクとしての環境問題への対応な ど、幅広い角度から社会や地域、お客様をはじめさまざま なステークホルダーの皆様への責任を果たす取り組みを着 実に拡充していくことが必要であると考えています。 これらCSR課題の具体推進にあたっては、取締役会の専 門委員会である「CSR委員会」をはじめとして推進体制を 整備するとともに、当年度重点課題を策定し、取り組みの 強化を図っていますが、特に2007年度は、「『お客様本位の 会社』に生まれ変わり、信頼回復に全力で取り組む」こと こそ、CSRの基盤であり前提条件であるとの認識のもとに 取り組むとともに、従来から進めている地域社会への貢献 活動や地球環境などへの取り組みについても、着実に強 化・定着を図ってまいる所存です。 当社は、CSRの基本は、当社を取り巻くさまざまなステ ークホルダーの皆様との緊密なコミュニケーションにある と考えています。さまざまな立場の方々に、当社の考えや 取り組みをご報告するとともに当社へのご意見・ご要望を 頂戴し、それを日々の業務や経営に活かす。そして、その ことを再度ご報告し、ご意見を頂戴する。このような取り 組みを積み重ねることにより、相互の信頼関係をいっそう 強固なものにしていくとともに、当社が真に社会やお客様 のお役に立つ会社となり、共に成長・発展し続ける、その ような理想をめざして取り組んでまいりたく考えています。 しかしながら、当社のCSRの取り組みはまだ発展途上で あり、今後より一層、充実を図っていく必要があると考え ています。このレポートは、当社のCSR取り組み概況をま とめ、ステークホルダーの皆様にご報告する目的で作成い たしました。何卒、当社および本レポートに対し忌憚のな いご意見・ご要望をお寄せいただくとともに、より一層の ご支援を賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。

コミュニケーションを基本に、CSR経営を推進

プ メ ッ セ ー ジ

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特集 お客様本位の会社をめざして

当社は、2005年11月「臨時費用等付随的な保険金の一 部支払漏れ」に係る業務改善命令を受けて改善計画に取り組 むとともに、2007年3月末に本件についての調査を完了し ました。2007年3月には「第三分野商品に係る保険金の不 払い」等に係る業務の一部停止命令および業務改善命令を受 け、業務改善計画書を金融庁当局に提出するとともに、その 進捗状況について同年7月に報告しました。これら保険金の お支払いに係る問題につきましては、お客様・株主の皆様なら びに関係先の皆様にご心配とご迷惑をおかけしましたことを 深くお詫び申し上げます。一連の行政処分を厳粛に受け止め、 このような事態を二度と発生させぬよう、全社を挙げて業務 改善計画を確実に遂行してまいります。 また、火災保険のご契約における保険料や保険金額設定の誤 りにつきましては、2007年2∼3月に緊急調査を実施したと ころ、一部内容を是正して保険料をお返しすべき契約が判明し ました。この件につきましてもご心配・ご迷惑をおかけしました。 お客様・株主の皆様には重ねて深くお詫び申し上げます。さら に同年4月から1年間を目処に全てのご契約内容を改めて点 検する取り組みを展開しておりますので、お客様ならびに関係 先の皆様には引続きご理解とご協力をお願い申し上げます。 りやすさの観点から不断の見直しを行ってまいります。 (1)事故受付完了のご連絡時に、お支払いの可能性があ る保険金とその内容をご案内する文書をお客様に直 接お送りする。 (2)保険金支払完了のご連絡時に、お支払いした保険金 については費目ごとに金額をご案内、お支払い対象 とならなかった場合はその理由をご案内することと し、いずれも文書でお客様に直接お送りする。 (3)請求取下げ事案および免責事案についても、その理 由や経緯のご説明を明記した文書をお客様に直接お 送りする。 3. お客様へのご案内を確実に行うためのシステムサポー ト機能の構築 お客様への確実な保険金請求案内と円滑な保険金支払 業務をサポートするため、保険金支払業務におけるシス テム自動判定機能やアラーム機能を構築いたしました。 4. 保険金支払業務に係る組織・体制の強化 損害サービス部門の組織・要員体制および事故受付体 制について不断の見直し・強化に取り組むとともに、保 険金支払業務に係る諸施策の有効性・実効性を随時検証 し、未払事案(請求取下げ事案、支払対象外事案、免責 事案)を事後検証・継続監視する組織・仕組みを構築い たしました。 (1)業務監査部内に「保険金監査室」を設置し、未払事 案を中心とした抽出監査を行う。 (2)損害サービス業務部内に「管理統計グループ」を設 置し、未払事案の管理を行う。 (3)取締役会の諮問機関として「業務改善小委員会」を 設置し、保険金支払漏れ防止策や保険金支払状況の 検証を行う。 (4)保険金支払部門から独立した組織として「保険金審 査部」を設置し、未払事案の網羅的な事後検証(モ ニタリング・現物検証等)を行う。 (5)保険金支払いに係るお客様サービス部の苦情受付態 勢を強化する。 (6)お客様からの異議・不服お申し出窓口として、「保険 金再審査請求窓口」を社外に設置する。 (7)免責判断の妥当性等について第三者の意見を求める 諮問機関として、社外有識者からなる「保険金支払 審査会」を設置する。 5. 商品開発部門との連携によるわかりやすい商品体系の 構築 保険金支払業務の適切性を確保するため、保険金支払 管理部門と商品開発部門の連携強化を図ります。 (1)保険約款やその解釈について、公平・適切な保険金 支払いへの支障が懸念される問題や、契約者・被保 険者の保護に大きな影響が懸念される問題について は、損害サービス業務部から商品開発部に対して速 やかに必要な改善提案を行う。

お客様の信頼を回復するために

臨時費用等付随的な保険金の一部支払漏れ

お客様へのご案内ルールの徹底やお支払基準の明確化な ど、調査精度の向上を図るとともに、調査対象範囲の拡大 や当社商品の特性に対応した保険金支払管理態勢の整備な どに取り組んでき た結果、追加でお 支払いとなった件 数および金額は右 表のとおりとなり ました。 これまでの発生原因分析および今般の再調査を幅広く実 施した経験を踏まえ、当社では以下の再発防止策を確立、 実施するとともに、保険金支払管理態勢全般の強化に取り 組んでまいりました。 1. 保険金支払管理に係る基本方針の策定及び徹底 保険金のお支払いにあたっての当社の基本的姿勢や保 険金支払態勢の構築および確保に向けた取組方針を策定 し、社内への徹底を図ってまいります。 2. お客様へのご案内の徹底 事故受付から保険金支払いまでの各段階において、お 客様へのご案内・ご説明を文書で確実に行う態勢を構築い たしました。また、お客様への各種ご案内文書類は、わか 件数 自動車 107,897 4,725,238 火傷新 4,095 469,033 合計 111,992 5,194,271 金額 〔単位:件・千円〕

発生状況

再発防止策

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(2)新商品開発・商品改定における商品開発部と損害サ ービス業務部間の検討ルールを明確化し、徹底する。 (損害サービス態勢の整備を商品発売の要件とする。) (3)商品開発部は損害サービス業務部と連携し、わかり やすさを軸とした商品体系の構築に向け不断の取り 組みを行う。 6. 保険金支払部門の人材育成 お客様の保護を第一とする理念を共有化し、社会人と して優れた資質と良識を持つ人材を、中長期的な視点か ら教育・育成してまいります。 (1)知識・経験・担当業務等のレベルに応じた教育・研 修体系を整備する。 (2)計画的な人事ローテーション、保険約款・法令・判 例動向・その他必要な専門知識の研鑽に資する教材 の提供等により、専門性の高い人材を育成する。 7. 保険金支払業務に係る基盤整備 お客様の保護と保険金支払業務の適切性を確保するた めの基盤整備に継続的に取り組みます。 (1)各種規定・マニュアル類を整備し、適時・適切な新 設・改廃等の管理を行う。 (2)個人情報を適切に管理する態勢を整備・強化する。 (3)高度な法的判断・医学判断に際して、社外専門家の 意見を求める態勢を整備・強化する。 過去の保険金お支払状況を調査しましたところ、保険約 款に係る知識不足・認識不足や、保険金のお支払いに係る 組織体制・管理態勢の整備不足等により、一部に不適切な 判断に基づき免責とした事案があることが判明しました。 調査の結果、お支払いに転 じた件数および金額は右表 のとおりとなりました。 1. 経営管理(ガバナンス)態勢の改善・強化について (1)保険金支払業務に係る経営管理態勢等の見直し 経営による監督機能の強化の観点から、経営諸会議 への以下の定例報告を実施します。 ●保険金支払管理態勢の再整備・再発防止策に係る進 捗状況を含めた全ての報告 ●保険金のお支払業務に係るモニタリングを行う社内 組織(「保険金審査部」)からの報告、社外に設置し た審査機関(「保険金支払審査会」)の運営状況、免 責事案に対するお客様からの「不服審査お申し出窓 口」等へのお申し出状況等の報告 ●取締役会の諮問機関として設置した業務改善小委員会 において分類・分析した、支払いに係るものを含めた 苦情等お客様の声への対応状況や対策進捗状況の報告 (2)部門間連携態勢等の見直し ●商品の発売に向けた社内各部門間の連携態勢等のルー ルを定めた「商品開発方針」の策定 (3)業務品質管理に係る統括部門の設置 ●お客様と直接関わりのある業務の品質全般を検証し、 あらゆる角度から情報を収集して問題・課題を洗い 出すとともに、改善策の立案や各部門への改善を勧 告する等、業務の品質向上を推進する「業務品質管 理部」の新設 (4)内部監査態勢の見直し ●業務監査の実効性の向上および監査報告の検証を通 じた監査レベルの高度化・均質化を目的とした、業 務監査部「企画審査グループ」の新設 ●手法等の見直しによる代理店監査の実効性の向上 ●新規業務に対する内部監査実施のルール化 ●上記見直しに合わせた業務監査部の要員増強(2006 ∼2007年で15名投入) 2. 保険金支払管理態勢等の改善・強化について (1)保険金支払管理態勢の整備 ●お客様の利便性向上・業務品質の均質化を目的に「医療 保険金サービス部」を新設、第三分野商品(疾病事故)に 係る損害サービス業務の完全一元化と要員増強の実施 ●疾病事案について告知義務違反により免責とする場合 の適切な解除権行使と、お客様へのご通知を含めた業 務の集中管理を行う「解除契約管理センター」の新設 ●告知義務違反解除・始期前発病等に係る判断基準の 具体化・明確化に向けた損害サービス業務マニュア ル等の改定 ●お客様対応力・支払い漏れの防止等に重点をおいた、 保険金支払担当者の評価基準や部門表彰基準の見直し (2)保険募集業務の見直し・改善 ●わかりやすさの向上、誤認防止・無面接募集防止等 に向けた健康状態告知書・契約申込書の改定と、十 分なご説明ができるパンフレットの改定の実施 ●疾病のお取り扱い等に関する説明・質疑応答に一元 的に対応する「告知サポートセンター」の設置 3. 契約者保護、契約者利便の改善・強化について (1)募集・説明に係る社員、代理店・扱者の管理態勢の確立 ●社員に対する確認テスト等の実施と研修態勢の強化 ●資格試験に合格した代理店・扱者(募集人単位)の み販売を可能とする第三分野商品販売資格の新設 (2)事後検証態勢の整備 ●第三分野商品に係る契約後モニタリング制度の実施 対象の拡大 ●社外弁護士等で構成する保険金支払審査会設置によ る免責事案の検証   お 客 様 本 位 の 会 社 を め ざ し て お 客 様 の 信 頼 を 回 復 す る た め に

第三分野商品に係る保険金の不払い

再発防止策

発生状況

件数 金額 470 164,521 〔単位:件・千円〕

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特集 お客様本位の会社をめざして

お客様の信頼を回復するために

●免責事案となったお客様からのお申し出に社外弁護 士が直接対応する「不服審査お申し出窓口」の新設 (3)苦情対応に係る透明性の向上 ●当社に寄せられた苦情を含むお客様の声の件数・代 表的事例等の公表 4. 法令等遵守態勢の改善・強化について (1)法令等遵守態勢の見直し・改善 ●コンプライアンスに係る指導・点検・牽制機能の一 元化に向けたコンプライアンス関連組織の見直し・ 再編と地域における態勢拡充に向けた地域コンプラ イアンス室の設置 (2)法令等遵守の企業風土醸成、研修の実施 ●ガバナンス改革に向けた、コンプライアンス・お客 様第一・信頼性・透明性等を柱に据えた新中期経営 計画の策定と全役職員への徹底 ●コンプライアンス強化月間を設定し、全役職員に対 する階層別コンプライアンス研修を実施 ●コンプライアンス態勢の実効性検証を目的に、全社 員を対象とするeラーニングを活用したコンプライ アンス定期点検を実施 ●法令等遵守に重点を置いた社員評価制度への見直し <役職員の処分> 適時・適切な保険金の支払いという保険会社として 大変重要な機能において問題があったことにつき、経 営として大変重く受け止め、厳正な処分を実施するこ ととしました。 その結果、代表取締役を含む全役員および監査役が 役員報酬の一部返上を実施しました。 また、併せて関係職員についても、社内規則に則り 厳正な処分を実施しました。 火災保険のご契約内容に誤りが発生しやすい事例とし て、①ALCを使用した建物の構造判定 ②省令準耐火(い わゆる2×4工法など)の建物の料率適用 ③M(マンショ ン)構造の共同住宅への料率適用 ④保険金額設定の適正 性に着目して調査を実施しました。 調査の結果、ご契約内容の誤りが判明した件数および返 戻保険料の額は下表のとおりとなりました。 まずは、誤り等が発生している可能性が高い火災保険の ご契約について緊急に調査を実施しましたが、2007年4月 以降につきましては、火災保険に限らず、満期を迎える全 てのご契約について内容のご確認を実施しております(火 災保険は4月調査開始・火災保険以外は6月調査開始)。 また、長期や自動継続でご加入いただいているご契約に つきましても、順次内容のご確認のご案内を差し上げる予 定にしております。 詳細につきましては本レポートP.16をご参照ください。

火災保険のご契約内容に関する調査

発生状況

全てのご契約の確認に向けて

2×4 件数 保険料返戻額 修正が必要なご契約 ALC M(マンション)構造 超過保険 合計 3,904 359,032 2,274 295,963 13,389 77,470 1,410 194,236 20,977 926,701 火 災 〔単位:件・千円〕 ▼ 付随的な保険金の支払漏れに端を発し、第三分野商品の 不適切な不払い問題の発生や金融庁からの火災保険の適正 な募集態勢の点検要請など、損害保険会社の業務の根幹で ある適正な保険金支払および適正な保険募集に対するお客 様からの信頼が大きく揺らいでいます。 このような状況を踏まえ、当社は信頼の回復に向け、2007 ∼2008年度の2カ年を計画期間とした新中期経営計画【「お 客様本位の会社」に向けた会社改革―IOI Quality for the Customer―】を策定し、お客様本位の会社に生まれ変わり 「健全なる成長と収益の持続的拡大」を実現することを目標に、

会社改革に全役職員が全力で取り組んでまいります。

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  お 客 様 本 位 の 会 社 を め ざ し て お 客 様 の 信 頼 を 回 復 す る た め に

お客様本位の会社に生まれ変わる

中期経営計画(2007∼2008年度)

中長期ビジョン

「お客様本位の会社」に向けた会社改革の基本方向 お客様からの信頼回復に向け、お客様の視点で全ての業務・仕組み・枠組みを見直し、 「お客様本位」の会社に生まれ変わります 経営の軸足を「お客様からの評価・信頼・支持」を優先するお客様第一へ変えます 経営 お客様接点を基点に、マーケットに近く、「お客様の声」を反映する組織に変えます 組織 お客様に安心と安全をお届けする保険のプロフェッショナルに変わります 社員 共にお客様のリスクをマネジメントし、共に成長するビジネスパートナーに変わります 代理店 会社改革の基本方向 「お客様本位」「お客様に一番身近な保険会社」を原点に、保険事業を通じ、お客様に安心と満足を 提供し、地域社会と共に成長する保険グループを実現します 2010年代初頭にめざす姿 中期経営方針および中期経営戦略の柱 中期経営方針 中期経営戦略の柱 お客様本位の会社に生まれ変わり「健全なる成長と収益の持続的拡大」を実現します ●お客様接点における業務品質向上と利便性向上に向けて、全ての業務プロセスを抜本的に改革し、「お 客様本位の会社」を創り上げます ●自動車保険分野を核とした強みの再構築とお客様のリスクとニーズに基づくコンサルティングの実践 によりお客様基盤を確保・拡大します ●生産性・効率性の高い事業運営の実現と資産運用力の強化により安定的な収益基盤を確立します ●コンプライアンスの徹底と保険専門知識の向上を基本としたお客様第一主義の実践により、お客様か ら信頼・感謝される人材基盤を確立します ●あらゆるステークホルダーからの信頼性向上と経営の健全性・透明性向上に向け、内部管理態勢の強 化を基軸とするコーポレートガバナンス改革を実現します 1.お客様からの「評価・信頼・支持」を全てに優先する『意識の改革』 2.お客様の視点で全ての業務、仕組み・枠組みを見直す『業務プロセスの改革』 3.健全性・透明性の向上に向けた『経営の改革』 1.お客様接点の強化による募集態勢の再構築と、指導・支援態勢の強化 2.お客様満足度向上に向けたわかりやすい商品・サービスの開発・提供と、損害サービス力の強化 3.お客様第一を実現し、保険専門知識とコンサルティング能力の高い人材基盤の拡大 1.資産運用力の強化と生保・海外事業の拡大によるグループ経営の実現 2.環境変化に応じて隆起する優質チャネルとの積極的な連携 3.お客様ダイレクトアクセス機能の活用による新たなビジネスモデルの確立 「お客様本位の会社」 に向けた3つの改革 「健全なる成長と収益の持続的拡大」 に向けた3つの強化 「新たな飛躍」 に向けた3つの挑戦

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特集 お客様本位の会社をめざして

業務品質向上の実現に向けて

当社では、新中期経営計画(IOI Quality for the Customer)の 中で、過去からの習慣・内なる常識との決別とお客様からの 評価・信頼・支持を最優先することを宣言し、全社を挙げて「お 客様本位の会社」に向けた会社改革を推し進めています。 2007年度は、「お客様からの信頼回復」に向け、『業務品質 の向上』に取り組む最重要年度と位置付け、全部門・全組織を 挙げて「商品開発から保険募集、契約保全、保険金支払に渡 る全ての業務プロセスをお客様視点で改革する」取り組みを展 開しています。 具体的には、右表のとおり、業務プロセスごとに、「業務運 営」「組織」「社員(または代理店・扱者)」のそれぞれにおいて、 「お客様視点での業務品質向上策」を策定し、それらを全ての 計画・活動に最優先する課題として、各部門の最重点取組テー マに設定しています。各部門は、これらの最重点取組テーマを、 日常業務運営の中でPDCAマネジメントを実践し、自ら改善・進 化し続ける組織風土を構築することで、品質向上につなげる 取り組みを展開しています。

業務品質向上への取り組み

当社は、この7月よりお客様と直接係りのある業務の品質 全般を統括・管理する“品質の番人”として、「業務品質管理部」 を設置しました。業務品質管理部では、各業務プロセスを部 門横断的に検証し、当社のめざす「お客様接点の業務の品質」 とは何かを明らかにし、その「業務の品質を管理する指標」に ついて、誰にでも一目でわかるように「品質方針」「品質改善 テーマ」としてまとめて明示する取り組みを開始しました。ま た、「品質改善テーマ」策定後は、その「テーマ」ごとの改善目 標(品質目標)を設定し、全部門・全組織と連携してその目標 値を達成することで、お客様接点の業務品質レベルを向上し ていきます。

業務品質管理部を新設

めざすべき姿

戦略

業務品質管理

(業務プロセス管理)

お客様接点業務の

担い手

企業理念・行動規範

品質方針

品質改善テーマ

各部ごとの品質目標

(ベンチマーク)

C

S

C

(※) ※CSC:カスタマーサービスセンター 業務品質管理のイメージ

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業務品質管理部は、お客様と直接係りのある業務の品質全般について部門横断 的に検証するとともに、問題点の把握・課題の選定を行い、経営および各部門に改善 策を提言することを目的に、2007年7月に新設されました。 これまで、当社はもとより損保各社ともに、さまざまな形で「品質向上」に取り組んで きましたが、あらためて「損保の品質って何?」と問われると、その答えはまちまちでした。 当社では、そのことに正面から取り組み、当社のめざす「お客様接点の業務の品質」 とは何かを明らかにし、その品質を全社的に向上することを目的として、当部を設置し たものです。 業務品質管理部では、各部門から集まったメンバーが日々研究と議論を重ね、1日も 早く「品質方針」「品質改善テーマ」としてまとめ、さらには「品質目標(ベンチマーク)」を 設定すべく取り組んでいます。 また、「品質目標(ベンチマーク)」設定後は、その目標の達成度合を把握すべく「お 客様の声・アンケート」等を分析し、「品質目標(ベンチマーク)」達成に向け不足してい る部分がないか検証を行い改善課題を設定する等、各部門の先頭に立って品質向上 に取り組んでいきます。

VOICE

“損保の品質”

を見直そう

業務プロセス 業務運営を変える 組織を変える 社員(代理店・扱者)が変わる ●「お客様の声」を真摯に受け止め分析・   改善状況を検証する「業務品質向上委   員会」を設置 ●めざすべき業務品質のレベルを「品質  方針」「品質改善テーマ」として明示し、  目標値を設定(P8参照) ●「お客様の声・アンケート」を分析し、改   善課題を設定、取組結果を公表(P10   参照) ●お客様と直接係りのある業務の品質全  般を横断的に検証し、改善策立案等を  行う「業務品質管理部」を新設(P8参照) ●お客様サービス部に「企画・調査グルー プ」を設置し、苦情・要望に対する企画 機能を強化 ●「お客様の声」を基点とした全社「品質   向上活動」を実施し、社員・代理店の意   識向上・風土を改革(P8参照) ●すべての評価軸を「お客様第一主義」   におき、人事評価の育成・品質・コンプ  ライアンス推進W/Tを拡大・明確化(P44   参照) ●担う役割により処遇が決まる人事制度   改革(P44参照) ●募集文書を全面的に見直し、冊子タイプ   の総合パンフレットを作成 ●「安心・ご確認運動」により、適正契約引   受を推進するとともに、活動により判明  する改善課題に取り組む(P16参照) ●「安心・ご確認運動」について、全店をリー  ドする「募集革新部」を新設し、募集適   正化を完遂(P16参照)       ●保険募集のコンプライアンス推進機能   強化に向け、代理店制度業務部をコン  プライアンス統括部に統合・強化(P28   参照) ●商品開発の工程管理を明文化した「商   品開発方針」を新たに策定 ●お客様にとって「ご理解いただきやすく」  「メリットある」わかりやすい商品を提   供(P14参照) ●お客様にわかりやすい商品を提供する ために、「個人」「企業」のマーケット別 に商品部を再編し、併せてお客様視点 で商品を企画する「商品企画グループ」 を設置 ●営業部門の部門評価基準を全面的に見   直し「品質向上関連項目」のW/Tを70   %に大幅拡大 ●社員の業務知識向上に向け、「全社員学  習プログラム」を策定。代理店には、「代   理店研修シート」による研修受講管理  を強化 ●コンプライアンスマニュアルを刷新し、   周知・徹底に向け、新たに「コンプライ  アンス月間」を設定、研修を中心に全社  での展開を実施(P29参照) ●保険金審査部による毎月の保険金支払  モニタリング結果を「業務品質向上委   員会」で検証 ●「保険金支払審査会」「不服お申し出制   度」を発足・運営し、適正かつ客観的な   保険金支払管理を実現(P19参照) あらゆる「お客様の声」 を受け止め、業務品質 向上に活かす お客様ニーズを確認し、 商品・サービスをわか りやすく説明する お客様ニーズに基づ き「わかりやすい商品・ サービス」を開発・提 供する 迅 速・適 正 か つ 親 切 な 契 約 管 理・保 険 金 支払を行うことで、お 客様に安心感を提供 する ●損害サービス部門から独立した組織と  して「保険金審査部」を設置し、保険金   支払管理機能を強化 ●医療保険金サービス部を設置し、第三   分野の保険金支払業務を一元集約し、   管理態勢を強化 ●損害サービス部門の部門評価基準を全   面的に見直し「品質向上関連項目」の    W/Tを70%に大幅拡大 ●新卒総合職100名を損害サービス部門   へ重点配置(P14参照) 「品質向上施策」の全体像   お 客 様 本 位 の 会 社 を め ざ し て 業 務 品 質 向 上 の 実 現 に 向 け て 業務品質管理部メンバー 後列左から岡課長、竹原部長、仁木次長 前列左から畑岡部長、石井部長、烏川

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特集 お客様本位の会社をめざして

業務品質向上の実現に向けて

お客様からの「評価・信頼・支持」を正確に把握し、「お客 様本位の会社」づくりに反映するため、当社では「お客様の声」 を真摯に受け止め、迅速・的確にご対応させていただくこと はもちろん、さまざまな面での業務の改善を通じて、お客様 に心からご満足・ご安心いただける保険商品やサービスをご 提供していく取り組みを強化しています。また、日ごろお客様 と接する機会の多い、当社の代理店・扱者や現業部門の社員 の「声」についても、「お客様の声」同様に受け止め、日常業 務の改善に活かしています。 これらの活動に加え、お客様にアンケートをお願いし、当 社の保険商品やサービス・事故の対応等に関して、積極的に お客様のご意見をおうかがいし、頂戴したご意見を貴重な財 産としてお客様の満足度の向上や、業務の適正運営に活用し ています。 なお、これらの改善に向けた取り組みの内容・結果等につ いては、当社のホームページ等で順次公表し、お客様にも改 善状況をご確認いただけるようにしています。

「お客様の声」への取り組み

「お客様の声」とは

2006年度の「お客様の声」の受付状況と、その主な内容は以下のとおりです。

「お客様の声」の受付状況

2006年度の「お客様の声」(※)の主要要因別受付状況 「お客様の声」の主要要因別の割合 各種サービス お客様情報の保護 その他 証券記載内容 募集行為・更改手続き 契約引受・保険料率 契約内容説明 その他 2006年度計 32,745件 その他 3,963件12% 保険の契約・募集 8,382件26% 異動・解約処理 証券送付 分割口座引落し その他 契約の管理 9,823件30% 処理手続き 損害認定 その他 保険金支払 10,577件32% ※「お客様の声」とは、お客様からの不満足の表明のすべて(苦情・苦言だけでなく、ご提言やご要望を含みます)としています。また、「お客様」とは、ご契約者、被保険者の 方々だけでなく、当社のご契約の事故の相手方や、一般消費者の方々も対象とさせていただいています。 当社では、「お客様の声」とは、お客様からの不満足の表 明すべて(苦情・苦言だけでなく、ご提言やご要望を含みます) としています。また、お客様とは、ご契約者、被保険者の 方々だけでなく、当社のご契約の事故の相手方や、一般消費 者の方々も対象とさせていただいています。

「お客様の声」への対応の基本方針

お客様の声に耳を傾け、業務の改善と品質向上に活かす

1.「お客様の声」に対しては、お客様の立場に立ち、誠 意をもって迅速に対応し、問題解決に努めます。 2.「お客様の声」は、当社にとって業務改善に向けての 「宝の山」であり、積極的に経営に活かし、改善に取 り組むことにより、業務品質の一層の向上を図ります。

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  お 客 様 本 位 の 会 社 を め ざ し て 業 務 品 質 向 上 の 実 現 に 向 け て 「お客様の声」の要因別受付件数と代表的な事例(2006年度) 要因別区分 保 険 の 契 約 ・ 募 集 契 約 の 管 理 保 険 金 の お 支 払 代表的な事例の概要 年間件数 証券記載内容 3,178 1,917 847 2,988 1,306 982 999 8,382 3,508 2,480 4,272 2,924 3,381 9,823 10,577 3,963 32,745 異動・解約処理 処理手続き 損害認定 その他 その他 その他 契約内容説明 重要事項など、ご契約内容の説明や情報のご提供に関するお客様の声 証券送付 小 計 小 計 小 計 その他 保険証券がまだ届かないなど、証券の送付に関するお客様の声 各種サービスや、お客様情報の保護などに関するお客様の声 総 合 計 募集行為・ 更改手続き 満期が近づいてきているが更改のご案内がないなど、保険契約の募集行為・契約手続きに関す るお客様の声 ご契約の火災保険に割引が適用されていないのではないかなど、ご契約の引受け条件や保険料 に関するお客様の声 パンフレットや申込書など、上記に該当しない保険契約・募集に関するお客様の声 保険料の口座引落としに関する、ご説明や事前連絡の不足などについてのお客様の声 ご契約内容の変更を連絡したが、お手続き書類が届かないなど、ご契約内容の変更や解約に関 わるお取扱いについてのお客様の声 ご契約者様がお住まいのマンションの部屋番号に誤りがある、表示をもっとわかりやすくしてほ しいなど、保険証券の記載内容に関するお客様の声 保険料控除証明書の発行、満期返戻金のお受け取りなど、上記に該当しないご契約の管理に関 するお客様の声 お支払金額について説明が不十分、内容がよくわからないなど、保険金のお支払いに関するお 客様の声 ご提出いただく書類の記載方法がわからないなど、上記に該当しない保険金支払に関するお客 様の声 担当者からの連絡・対応が不十分、説明がわかりにくいなど、ご案内・ご連絡の方法・内容に関す るお客様の声 契約引受・ 保険料率 分割口座 引落し 「お客様の声」にお応えし、業務改善とお客様へのご満足をお届けする取り組みを強化しています。

お客様

ご連絡・ご報告 など 指示・報告 指示・報告 指示 指示 指示 指示 ご連絡・ご報告 など ご意見・ご要望・ 苦情 ご連絡・ご報告 など ご意見・ご要望・ 苦情 お客様の声カード (定期的に報告) お客様サービス部 本社 各部 業務品質向上委員会※ お客様対応窓口 代理店 社外機関 (損保協会等) カスタマーサービスセンター、本社・お客様相談センター、営業部支店・課支社・営業所、損害サービス部、 サービスセンター・サービスオフィス、業務部、(株)安心ダイヤルなど 取締役会 改 善 策 の 検 討 ・ 実 施 ※「業務品質向上委員会」は、「お客様本位の会社」づくりに向け、業務品質の向上を全社を挙げて取り組むため、2007年7月に設立された委員会です。 「お客様の声」への対応と、活用の流れ

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特集 お客様本位の会社をめざして

業務品質向上の実現に向けて

自動車保険証券の年齢条件の表示が○や×になっているが、正しく理解で きるよう工夫してほしい。 保険証券に同封してお送りするチラシに、「証券の見方」を追記しました。 自動車保険証券の表示で、「30歳未満不担保」の契約が「30歳未満」と 表示されているのでわかりづらい。 記載内容を「○○歳以上補償」という表示に変更しました。 自動車保険の契約内容を変更した際に送られてくる「異動承認書」を、わ かりやすくしてほしい。 異動(変更)内容を表示する専用欄(保険契約変更の内容欄)の新設と、 変更後の最新内容を表示する欄のレイアウト変更を行いました。 引越しに伴って家財の火災保険の住所変更手続きをしたが、送られてきた 書類に「異動承認書」と記載されていた。承認してもらう立場ではない。 お客様の視点に立ち、書類のタイトルを「保険契約変更手続き完了のお知 らせ」に変更いたしました。 子供が運転するようになったので契約内容を変更する必要があるらしいが、 昨年のまま継続してしまった。もっと確認してほしかった。 「お客様ご提示シート」を作成し、説明を行うようにしたほか、2007年度 より「ご契約内容確認書」にてお客様にご確認いただくこととしました。 お客様への連絡用貼り合わせはがき(シークレットメール)を、濡れたま まの状態で開こうとすると剥がれにくい。また、無理に剥がすと読めなく なることがある。 「十分に乾かしてから開封」いただくよう、はがきの開封箇所のそばに、 注意喚起の表記を追加しました。 聴覚障害があっても利用できる、事故受付窓口を設置してほしい。 聴覚障害の方にご利用いただけるFAX受付を開設し、ご連絡をいただいた お客様には訪問サービスを提供することとしました。 自動車事故が起きたとき、自分の保険からどのような種類の保険金が支払 われるのか、知りたい。 事故受付を完了した時点で、お支払いの可能性がある保険金とその内容を ご案内する文書を、お客様に直送することとしました。 海外旅行中の事故について、帰国してからパンフレットに記載された「あ いおい海外安心ダイヤル」へ電話したがつながらない。「全世界から」と 書かれているのだから、日本からでもつながるはずではないか。 パンフレットに日本国内からかける場合の国番号を追記しました。さらに、 日本国内から連絡いただく場合の専用フリーダイヤル(携帯電話からも可 能)を設置し、記載しました。 貴社から自動車修理工場あての「入庫連絡依頼書」をファクシミリで受信 した。うちは工場ではないし、心当たりがない。 ファクシミリの使用は極力避け、業務上やむを得ない場合かつ緊急性があ る場合に限定することとしました。また、お客様情報を含むファクシミリ 送信については、原則として事前にテスト送信を行い、番号に誤りがない ことを確認した上で、短縮登録を行い送信することとしました。 事故や契約内容の変更受付について、電話以外の方法でもできるように工 夫してほしい。 事故受付、自動車保険の住所変更受付については、「ホームページ」「けい たいIOI(携帯電話からのホームページ)」でもご利用いただけるよう改善し ました。 「保険金支払案内」に金額の内訳・明細がないので、どのような費目でい くら払われたのかわからない。 「保険金お支払のご案内」に、お支払いした保険金については費目ごとに 金額をご案内し、お支払いの対象とならなかった場合はその理由を、いず れも文書で直接ご案内することとしました。 自動車を廃車することになったので、代理店に電話をかけたが不在だった のでフリーダイヤルセンターに伝言を依頼したが、連絡がない。 伝言を受けた代理店がご連絡を失念したもので、早速お詫びのうえ解約手 続きをさせていただきました。防止策として、フリーダイヤルセンターが 受け付けた解約などのお申し出を一覧にした「処理確認シート」を当社営 業店に備え置き管理するとともに、解約等のお申し出について「受付簿」 を代理店に備え置き、厳重に管理するよう指導しています。 会社主催の清掃奉仕活動の参加者を対象にレクリエーション保険に加入し たが、当日、悪天候で延期となったところ、保険の変更手続きが必要とな り面倒であった。屋外活動に悪天候による延期は付き物であり、実態にマッ チしていないのではないか。 行事(レクリエーション)参加者傷害保険で、悪天候等によって行事が順 延となった場合、一定の条件下で保険期間を自動的に変更する特約を割増 保険料なしで追加させていただくこととしました。 パンフレットの表現がわかりにくいので、わかりやすくしてほしい。 個人向け商品を中心に、保険特有の用語・言いまわしをわかりやすい表現 にする等、パンフレットの改訂を実施しました。 さらに当社の主要商品である自動車保険「トップラン」と、ケガや病気・ 介護の保険「リブリード」については、よりわかりやすい冊子タイプの「総 合案内パンフレット」を作成しました。 自動車保険 パンフレット 事故時のサポート体制について、ビジュアルなフロー図 を用いて、わかりやすく記載しました。 火災保険 パンフレット 建物と家財で別々に保険金額を設定する必要がある旨の 注意書きを追加しました。 ケガや病気・介 護 など の 保 険 パンフレット 日帰り入院の場合の保険金支払いについて、わかりやす い説明を追加しました。 お客様の声(ご意見・ご要望・苦情など) 対応・改善事例 改善取り組みの例(2006年度) お客様から頂戴した苦情・苦言・ご意見・ご要望などに基づき、これからも保険商品・サービスをはじめ、業務のさまざまな面 で改善を図っていきます。

お客様からのご意見・ご要望に基づく主な改善取り組みの例

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  お 客 様 本 位 の 会 社 を め ざ し て 業 務 品 質 向 上 の 実 現 に 向 け て お客様のニーズを的確に把握し、あらゆる局面において、 お客様に心からご満足・ご安心いただけるサービスのご提供 をめざす取り組みのなかで、当社は、お客様アンケートを実 施しています。 2006年度に実施したお客様アンケートでは、当社の商品・ サービスに関する項目およびご契約検討時や事故に遭われた ときなどを中心としたお客様対応に関する項目について、多 角的な設問を設定し、お客様の選択回答による定量的な調 査を行いました。 お客様からいただいたご回答につきましては、統計的に分 析を行い、お客様のご期待の高い項目・ご満足度の低い項目 等に重点をおいて、改善施策を実施しています。 なお、2007年度は、お客様アンケートを継続して実施する とともに、お客様にお届けする保険証券にアンケートはがきを 同封し、お客様の貴重なご意見をおうかがいする取り組みも 行っていきます。 2003年度より、自動車事故に遭われたお客様や被害者・相 手方の皆様に対し、当社と代理店の事故解決サービスにつ いて、満足度をおうかがいするアンケート調査を実施していま す。2006年度については、3,326件のご回答をいただき、結 果は次のとおりでした。

お客様アンケートの実施

あいおい損保への総合満足度 今後の取引継続意向 どちらかといえば 満足である 57.9% ぜひ継続したい 29.8% まあ継続したい 51.9% どちらかといえば 不満である 6.1% わからない 17.7% わからない 12.2% 無回答 4.3% 無回答 3.9% 継続したくない 0.0% あまり継続 したくない 2.2% 非常に満足である 13.6% 非常に不満 である 0.4% 2006年度は、「満足」の割合が減少、「普通」の割合が増加し ています。お客様の満足を得るため、これまで以上に丁寧・親 切な対応に取り組んでいきます。 お客様とのコミュニケーションを強化し、お客様より損害サー ビス業務改善のヒントとなる生の声をいただくため、2005年度よ り全サービス拠点で毎月1件お客様訪問運動を進めています。 2006年度訪問件数は目標2,250件に対し1,219件(対前年+ 154件)の実績となりました。2007年度は拠点数に応じて2,200 件の目標としています。 大口ユーザーのお客様の関心事である「自動車事故のリスク 管理」に役立てるよう、お客様のニーズに応じて「事故実態分析」 「安全運転講習」「リスク診断サービス」をご提供しています。 2006年度は「安全運転講習」が増加する等活動内容が前進し ましたが、引き続き2007年度もお客様のニーズに合わせた活動 をめざします。 〈いただいたご意見の例〉 ●事故発生時の対応についてわかりやすく説明してほしい ●事故対応の経過報告は極力タイムリーに願いたい ●当社は全国に支店があるが、事故処理は良くやってくれ ている ●今後も交通事故予防のため、安全運転講習会を実施して ほしい

お客様訪問運動

自動車事故対応サービス満足度調査 満足 やや満足 普通 やや不満 不満 不明 0% 76.8 7.6 04年度 05年度 06年度 20% 40% 60% 80% 100% 5.3 4.3 5.5 0.5 74.0 6.8 9.4 4.3 4.9 0.6 69.3 7.2 14.3 4.4 4.2 0.6 0% 04年度 05年度 06年度 20% 40% 60% 80% 100% 55.3 6.7 13.8 10.4 11.5 2.3 51.4 8.2 19.9 9.8 8.3 2.4 45.8 9.2 24.8 9.4 8.7 2.1 お客様 被害者・相手方

自動車事故対応サービス満足度調査

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特集 お客様本位の会社をめざして

全社員学習プログラムは「お客様本位の会社づくり」に向けた 会社改革の一環として、社員の業務知識向上を目的として2007 年4月よりスタートしました。 本プログラムは予め定められた学習項目および出題範囲を事 前学習の上、月2回のeラーニング確認テスト受講を継続して、2 月実施の実力テストで知識習得度を確認します。 学習項目の内容は法令遵守に向けた基本的な項目や守るべ き社内ルールの確認からスタートし、順次、商品・業務知識へと 学習範囲を拡大していきます。 また、業務内容の相互理解が必要との認識から部門を越え た学習項目も設定しています。 全社員学習プログラムを通じ「業務品質の向上」を担う社員 の知識レベルをさらに高めていきます。

全社員学習プログラム

総合職・新人全員を損害サービス部門へ配属

2007年度新入社員100名について全員を交通事故などの示 談や保険金の支払い・査定を行う損害サービス部門に配属し ました。(※2006年度については新入社員100名のうち、7割 を営業部門に、3割を損害サービス部門に配属) これは新入社員全員が早期に保険会社としてのコア機能で ある「保険金支払い業務」を習得し、またお客様との直接の 対応を経験させていただくことにより、当社がめざす「お客様 本位の会社」を実現できる社員を数多く育成することが目的 です。 この取り組みは2008年度以降も継続して実施する予定です。 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 管理職層 担当者層 共通課題 eラーニング eラーニング 管理職コース eラーニング 担当者コース 不 合 格 課 題 追 試 実 力 テ ス ト 未 受 講 課 題 再 受 講 eラーニング実施スケジュール

わかりやすい商品化と特約の削減

当社では、お客様が損害保険に期待される万全な事故解 決と保険金の支払いにしっかりとお応えすることができるよ う、お客様の視点で「わかりやすい」商品づくりに取り組んで います。 お客様からの「商品が複雑でわかりにくい」とのご意見を踏 まえ、すべての約款・特約を再度見直すとともに、多様化した 商品ラインナップの整理・統合を行っています。 併せて、お客様にお渡しするパンフレット、申込書、証券、 約款などについても、お客様や代理店・扱者からのご意見を いただき、“読みやすく”、“わかりやすく”、“書きやすい”もの へと変えていきます。 <具体的な取り組み内容例> ●自動車保険の特約の整理・統合(2006年6月から段階的に 実施中) ●約款の構成・表記の見直し…難解な用語の平易化や表の活 用等の改善を実施(今後) <特約数の推移(自動車保険)と目標値>

業務品質向上の実現に向けて

業務品質向上のための取り組み

業務品質向上のための人づくり

2006年4月 2007年4月 増減 最終の目標値 増減 個人分野 350 ⇒ 295 ▲ 55 248 ▲ 102 企業分野 250 ⇒ 242 ▲ 8 96 ▲ 154 合計 600 ⇒ 537 ▲ 63 344 ▲ 256

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損害保険を募集するにあたっては、保険業法をはじめ金融商 品販売法、個人情報保護法や景表法などさまざまな法令の厳 格な遵守が必要です。また、お客様の利益を保護し、お客様か らの信頼をいただくためには、定められた規程・ルールをしっか りと守り、適正な募集行為を行っていくことが重要です。 当社では、保険募集人に向けたコンプライアンス(法令等遵 守)のマニュアルとして「保険募集人のためのコンプライアンス・マ ニュアル」を作成し、代理店・扱者に法令・ルールの遵守を徹底 しています。 「保険募集人のためのコンプライアンス・マニュアル」は、適正 な保険募集態勢のさらなる徹底に向けて、今年度から順次改 定・強化し、5分冊のマニュアルとなります。

保険募集人のためのコンプライアンス・マニュアルの刷新

保険は形のない商品であり、その内容も複雑です。損害保 険募集人は、お客様のニーズを正確に把握し、わかりやすい説 明を行って、正しくご理解いただいた上で、契約を締結いただ くことが求められます。 そのために募集人は、募集に関する法令等の遵守、保険契 約に関する知識、事務管理の整備(顧客情報の適正な管理を 含む。)等についての学習・研鑽を行い、十分に習得することが 必要となります。当社では、以下の研修・資格試験制度を実施 し、保険募集に従事する者の資質向上を図っています。 (1)委託時研修(IOI初期教育プログラム) 新たに代理店委託契約を締結する際、適正な募集活動に向 けた初期指導強化を目的として、代理店の店主(もしくは保険部 門の責任者・教育責任者)に対して行う研修です。 研修は代理店委託日から1カ月以内に実施されます(委託日 以前の場合もあります)が、研修を受講した店主などは、委託日 から4カ月以内に、代理店内の当社商品を取り扱う募集人に対 して同内容の研修を実施する必要があります。 (2)募集前教育 適正な保険募集の確保を目的として、新たに保険の募集に従 事しようとする者を対象に行う研修です。この研修は、財務局へ の代理店登録・使用人届出前に行われます。 (3)損害保険代理店資格・試験制度 代理店の適切な業務遂行および募集人の資質向上を目的と して、損害保険代理店資格・試験制度を設けています。 第1分冊 募集編 2007年6月改定 第2分冊 業務規制編 2007年6月改定 第3分冊 事務処理編 現行の「事務処理ハンドブック」を改定予定 第4分冊 個人情報保護編 現行の「個人情報取扱いマニュアル」を改定予定 第5分冊 生命保険編 現行の「コンプライアンス・マニュアル」を改定予定 「保険募集人のためのコンプライアンス・マニュアル」

代理店への教育(損害保険募集人への教育研修)

資格名称一覧   お 客 様 本 位 の 会 社 を め ざ し て 業 務 品 質 向 上 の 実 現 に 向 け て 資格名称 募集人資格 普通資格 上級資格 専門法律資格 専門税務資格 自動車SP資格 第三分野販売資格 事故処理中初級資格 事故処理上級資格 RM資格 FP資格 「保険募集人のためのコンプライアンスマニュアル」

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特集 お客様本位の会社をめざして

業務品質向上の実現に向けて

当社では、保険引受態勢の強化に向けた募集態勢全般に 対する適正化の取り組みを進めています。 2007年2月∼3月には、保険料率等に誤りの可能性がある 火災保険のご契約について緊急調査を実施しました。また、4 月募集分よりすべての保険契約を対象に、ご契約内容や保険 料等の適正性を確認させていただく取り組み、およびご契約内 容にお客様のご意向を確実に反映する取り組みとして、「安心・ ご確認運動」を実施しています。

■火災保険の契約の適正化に係る緊急調査の実施

(2007年2月∼3月)

火災保険契約については、ご契約データから保険料の誤りや 保険金額(ご契約金額)の設定が不適切である可能性がある 契約(約3万5千件)を抽出し、緊急調査を実施しました。 この結果、一部内容を是正して保険料をお返しすべきご契約 があることが判明しました。ご契約内容に誤りがあった場合は 直ちに修正し、保険料をいただき過ぎていた場合は差額保険 料をお返ししています。

■「安心・ご確認運動」

(=全契約総点検)の取り組み

(2007年4月∼)

2007年4月以降は、上記で実施した火災保険に限らず、満 期を迎えるすべてのご契約について、損害保険契約のお手続 きにあたり、加入いただく保険がお客様のご希望に沿った内 容であること、ご契約内容や保険料が適切にご提供できてい ることなどを、代理店・扱者がお客様とともにご確認させてい ただく「安心・ご確認運動」を実施しています。 これは現存契約とすでに満期を迎えた契約の内容が適正 であったかどうかを確認し、誤りがある場合は速やかに是正 する取り組みで、火災保険は4月募集分から、自動車保険・ 傷害保険などは6月募集分から順次実施しています。 また、本取り組み期間中(火災保険:2008年3月末、傷害保 険:2008年7月末、火災・傷害以外の保険:2008年5月末)に 満期を迎えない長期の契約や、自動継続契約でご加入いただ いている契約については、当社から直送するダイレクトメール 等を活用し、代理店・扱者と連携した確認を2007年8月より 火災保険から順次実施しています。 ●「安心・ご確認運動」の取り組みでは、家計分野商 品・企業分野商品のそれぞれで満期を迎える都度(ま た、新たにご契約いただく都度)、確認を実施してい ます。 1.家計分野商品の取り扱い 本取り組み期間中にご契約いただく家計分野の保険商品 (ご自宅の火災保険や、マイカーの自動車保険等)については、 「ご契約内容確認書」を使用し、お申込みいただく契約の補 償内容や補償範囲等がお客様のご意向に合致しているか、ま

保険募集態勢全般に対する適正化の取り組み

た、保険金額、保険料率、割引の適用等が適正かどうかを確 認いただいたうえで契約手続きを行います。 また、継続してご契約いただく場合は、これまでの契約 (満期となる契約)についても、同様の項目について問題がな かったか確認いただき、不備・訂正項目があった場合には、 速やかに訂正処理を行います。(万一、保険料をいただき過 ぎていた場合は差額保険料をお返しいたします。) 2.企業分野商品(上記1.家計分野の商品以外のすべての保険商 品)の取り扱い 家計分野と同様に確認を行ったうえで契約手続きを行いま すが、企業分野については、当該企業・事業所と個別に契約 条件を決定しており、契約締結・意思決定に至るプロセスが異 なること、個別の企画書・見積書による確認が中心であること から、契約経緯を記載した「引受内容チェックシート」を使用し、 契約手続きを実施します。なお、確認項目は、上記1.家計分 野に準じます。 継続してご契約いただく場合は、これまでの契約について も、同様に確認し、不備・訂正項目があった場合は、速やか に訂正処理を行います。 ●「安心・ご確認運動」をすすめるに当たり、お客様相 談窓口を設置するとともに、代理店・扱者・社員向けの マニュアルを作成し、研修を実施しています。 1.社内専任組織の設置 本取り組みを推進するための専任組織として、2007年4月 に「募集革新室」(7月より「募集革新部」)を新規に設置しまし た。この組織は取り組み全体の統括に加え、募集態勢の再 構築などの企画機能を担っています。 2.お客様からのご照会・お問い合わせ・苦情対応態勢の整備 お客様からの各種のご照会・お問い合わせにお答えするた め、確認期間中、フリーダイヤルの照会窓口を設置し、「ご契約 内容確認書」にも明示してご案内しています。 また、お客様がご確認いただく内容をご理解いただけるよう、わ かりやすく解説したガイドブックもご提供しています。 さらに、当社ホームページに新たなサイトを設けて、「安心・ ご確認運動」の取り組み内容の紹介や、ご契約内容の確認の ポイントを掲載するなど、態勢を整えています。 3.マニュアルの作成 代理店・扱者向けに「火災保険引受ハンドブック」など各種マ ニュアルを新規に作成し、全代理店・扱者および営業担当者に 配布しました。例えば、「火災保険引受ハンドブック」には規定の 解説のほか、実務的に物件判定をサポートできるよう、写真 や図解による具体事例を掲載し、よりわかりやすさを追求した ものになっています。 4.研修の実施 社員向けには「安心・ご確認運動」の実施に先立ち、インタ ーネットテレビ(社内テレビ)を通じた研修等を実施しました。

適正なご契約に向けた取り組み

(右ページの下に続く)

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関係会社の投融資の評価の際には、会社は業績が悪化

保税地域における適正な貨物管理のため、関税法基本通達34の2-9(社内管理

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