• 検索結果がありません。

Ⅰ 調査目的 中小企業で外国人労働者を雇用する例が広くみられるようになっている 背景には生産年齢人口の減少だけではなく 海外展開や訪日観光客の受け入れといった中小企業経営の国際化もある 人手不足への対応として導入が進んだ外国人労働者であるが しだいに企業の成長や事業展開に欠かせなくなってきていると考

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Ⅰ 調査目的 中小企業で外国人労働者を雇用する例が広くみられるようになっている 背景には生産年齢人口の減少だけではなく 海外展開や訪日観光客の受け入れといった中小企業経営の国際化もある 人手不足への対応として導入が進んだ外国人労働者であるが しだいに企業の成長や事業展開に欠かせなくなってきていると考"

Copied!
18
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Ⅰ 調査目的 Ⅱ アンケートの実施要領 Ⅲ 調査結果 1 外国人を雇用している企業の割合 2 外国人従業員数 3 外国人従業員の属性 4 外国人従業員の労働条件 5 外国人を雇用する理由 6 外国人雇用企業と非雇用企業との比較 7 外国人雇用に関する今後の方針 8 まとめ <問い合わせ先>  日本政策金融公庫総合研究所  小企業研究第一グループ  ℡ 03-3270-1687  担当 竹内、平井

中小企業における外国人労働者の役割

~「外国人材の活用に関するアンケート」から~

日 本 政 策 金 融 公 庫 平 成 28 年 12 月 14 日 総 合 研 究 所

(2)

Ⅰ 調査目的  中小企業で外国人労働者を雇用する例が広くみられるようになっている。背景には生産年齢人口の減少だけではなく、海外展開や 訪日観光客の受け入れといった中小企業経営の国際化もある。人手不足への対応として導入が進んだ外国人労働者であるが、しだい に企業の成長や事業展開に欠かせなくなってきていると考えられる。  そこで、外国人労働者が多い業種や地域の企業を対象に外国人労働者(特別永住者は除く)が中小企業経営に果たしている役割を 明らかにするために、「外国人材の活用に関するアンケート」を実施した。 Ⅱ アンケートの実施要領 1 調査時点 2016年8~9月 2 調査対象 日本政策金融公庫国民生活事業および中小事業の融資先のうち、以下に該当する法人1万5,970社。 (1) 業 種:製造業、卸売業、小売業、飲食店・宿泊業、情報通信業、サービス業 (2) 地  域:北海道、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、岐阜県、 京都府、大阪府、兵庫県、広島県、福岡県 3 調査方法 調査票の発送、回収ともに郵送による。調査票は無記名。 4 回答企業数 3,924社(回収率24.6%) 資料:法務省「外国人登録統計(2011年まで)」「在留外国人統計」 (注)各年とも年末の数値。ただし、2016年は6月末。 (参考)登録外国人・在留外国人(特別永住者を除く)数の推移 98 180 165 196 0 50 100 150 200 1998 99 2000 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年) (万人)

(3)

Ⅲ 調査結果 1 外国人を雇用している企業の割合 ~製造業、飲食店・宿泊業、従業者規模の大きな企業で多い~ 〇 アンケート回答企業全体では、派遣社員を含めた外国人(特別永住者を除く)を雇用している企業の割合は13.3%である(図-1)。業種別にみると、   「飲食店・宿泊業」が25.5%、「製造業」が24.3%と全体の2倍近くになっている。 〇 外国人を雇用している企業の割合は、従業者規模が大きいほど多くなっており、「4人以下」の企業では2.1%であるのに対し、「100人以上」の企業で   は51.1%となっている。 (注)従業者規模を区分する際の従業者数に派遣社員は含まない。 12.3 7.1 13.8 25.5 6.6 11.0 24.3 13.3 0 10 20 30 40 50 60 その他 (n=81) サービス業 (n=999) 情報通信業 (n=210) 飲食店・宿泊業 (n=184) 小売業 (n=665) 卸売業 (n=729) 製造業 (n=951) 全 体 (n=3,924) 図-1 外国人を雇用している企業の割合(業種別) (%) 51.1 36.7 26.0 12.6 5.8 2.1 13.3 0 10 20 30 40 50 60 100人以上 (n=176) 50~99人 (n=237) 20~49人 (n=622) 10~19人 (n=803) 5~9人 (n=1,006) 4人以下 (n=1,071) 全 体 (n=3,924) 図-2 外国人を雇用している企業の割合(従業者規模別) (%) 図-2 外国人を雇用している企業の割合(従業者規模別)

(4)

2 外国人従業員数 ~4分の3の企業で「4人以下」~ 〇 外国人従業員がいる企業について外国人従業員数の分布をみると、「4人以下」が73.6%を占めている(図-3)。ただし、「20人以上」も6.6%を占めて   おり、100人を超える企業も4社あった。 〇 外国人従業員がいる企業について雇用形態をみると、外国人を「正社員」として雇用している企業が58.7%で最も多いが、その平均は2.8人となってい   る(図-4)。一方、外国人をパート・アルバイトなど「非正社員」として雇用している企業の割合は39.0%、「技能実習生」を雇用している企業の割合は   21.0%となっており、平均の人数はそれぞれ5.0人、5.8人となっている。 (注) 1 外国人を雇用している企業のうち、各雇用形態の外国人がいる企業の割合。    2 雇用形態が異なる外国人がいる場合は、それぞれ1社として数えた。    3 ( )内は該当する外国人従業員がいる企業についての平均人数。 4人以下 73.6 5~9人 12.9 10~19人 6.9 20人以上 6.6 図-3 外国人従業員数の分布 (n=518) (単位:%) 6.2 4.2 21.0 39.0 58.7 0 20 40 60 80 派遣社員 海外拠点の社員 技能実習生 非正社員 正社員 図-4 外国人従業員の雇用形態 (n=518) (%) (5.0人) (5.8人) (4.6人) (14.2人) (2.8人)

(5)

3 外国人従業員の属性 ※ 外国人従業員の属性および労働条件は、雇用を開始した年が早い順に最大5人までを回答してもらったものである。また、属性および労働条件に関    する図の集計対象数(n値)は企業数ではなく、回答があった外国人従業員数の合計である。 ①国籍、在留資格 ~中国が4割、身分に基づく在留資格と技能実習が各3割~ 〇 外国人従業員の国籍は「中国」が38.0%で最も多く、以下「ベトナム」の18.0%、「フィリピン」の7.7%が続く(図-5)。 〇 外国人従業員の在留資格は「永住者」や「定住者」など就労に制限がない「身分に基づく在留資格」が32.8%を占める(図-6)。単独では「技能実習」    が31.1%で最も多いが、専門的な業務に就く「技術・人文知識・国際業務」も15.5%と2番目に多い。 38.0 18.0 7.7 5.6 5.4 4.2 3.4 3.2 3.0 2.1 0.7 0.3 8.4 0 10 20 30 40 中 国 ベ ト ナ ム フ ィ リ ピ ン 韓 国 イ ン ド ネ シ ア ブ ラ ジ ル タ イ 台 湾 ネ パ ー ル ペ ル ー 米 国 英 国 そ の 他 図-5 外国人従業員の国籍(構成比) (%) (n=1,249) 永住者 13.5 永住者の配偶者 等 4.9 定住者 5.0 日本人の配偶者 等 9.4 技能実習 31.1 技術・人文知 識・国際業務 15.5 留学 10.7 技能 3.1 その他 6.8 図-6 外国人従業員の在留資格 (n=1,135) (単位:%) 身 分 に 基 づ く 在 留 資 格 32.8

(6)

②性、年齢 ~男女比は日本人とほぼ同じだが、若年層が多い~ 〇 外国人従業員の性別をみると全体では「男性」が56.4%と「女性」より多い(図-7)。雇用形態別にみると「正社員」と「技能実習生」は男性の方が多い    が、「非正社員」では女性が61.3%を占めている。 〇 外国人従業員の年齢をみると、全体では「24歳以下」が19.7%、「25~34歳」が41.5%を占めており、若年層が多い(図-8)。雇用形態別にみると、    「技能実習生」でとりわけ若年層が多く、「24歳以下」だけで39.9%を占めている。 (注)「海外拠点の社員」と「派遣社員」は回答数が少ないので記載を省略した。以下同じ。 (資料) 総務省「労働力調査」(2016年9月) (資料) 参考図-1に同じ。 69.6 38.7 61.1 56.4 30.4 61.3 38.9 43.6 技能実習生 (n=309) 非正社員 (n=375) 正社員 (n=478) 全 体 (n=1,220) 図-7 外国人従業員の性別 女 性 (単位:%) 男 性 39.9 24.2 4.4 19.7 50.2 31.4 42.9 41.5 8.6 20.9 28.3 20.4 1.4 23.4 24.4 18.4 技能実習生 (n=291) 非正社員 (n=363) 正社員 (n=459) 全 体 (n=1,169) 図-8 外国人従業員の年齢 25~34歳 35~44歳 45歳以上 (単位:%) 24歳以下 54.3 45.7 役員を除く 雇用者 参考図-1 日本の雇用者全体の性別 男 性 女 性 (単位:%) 9.5 19.5 24.2 46.8 役員を除く 雇用者 参考図-2 日本の雇用者全体の年齢構成 24歳以下 25~34歳 35~44歳 45歳以上 (単位:%)

(7)

③最終学歴・在学先 ~大学院・大学が4割強~ 〇 外国人従業員の最終学歴または現在の在学先をみると、「その他の海外の学校」が39.4%で最も多いが、「海外の大学」が24.0%、「日本の大学」が    13.8%あるなど、学歴の高い者が4割強を占めている(図-9)。 〇 外国人従業員の最終学歴・在学先を雇用形態別にみると、「正社員」は「日本の大学院・大学」が32.1%、「海外の大学院・大学」が36.5%と、大学院    と大学で68.6%を占めている。一方、「技能実習生」は「その他の海外の学校」」が80.9%を占める。 5.1 13.8 1.1 4.4 3.2 5.4 1.9 1.5 24.0 39.4 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 日 本 の 大 学 院 日 本 の 大 学 日 本 の 短 大 日 本 の 高 等 専 門 学 校 日 本 の 専 修 学 校 日 本 に あ る 日 本 語 学 校 そ の 他 の 日 本 の 学 校 海 外 の 大 学 院 海 外 の 大 学 そ の 他 の 海 外 の 学 校 図-9 外国人従業員の最終学歴・在学先(構成比) (%) (n=994) 2.2 18.2 32.1 18.9 8.1 29.0 12.5 16.1 8.8 21.9 36.5 25.5 80.9 30.9 18.9 39.4 技能実習生 (n=272) 非正社員 (n=269) 正社員 (n=408) 全 体 (n=994) 図-10 雇用形態別外国人従業員の最終学歴・在学先 日本の その他の学校 海外の 大学院・大学 その他の 海外の学校 (単位:%) 日本の 大学院・大学

(8)

4 外国人従業員の労働条件 ①仕事の難易度 ~正社員は熟練や専門能力が必要な仕事を担当~ 〇 外国人従業員に担当させている仕事の難易度をみると、「難しくはないが、多少の訓練やなれが必要な仕事」が44.8%で最も多い(図-11)。 〇 雇用形態別に仕事の難易度をみると、「正社員」は「ある程度の熟練が必要な仕事」が34.2%で最も多いが、「高度な熟練や専門的な知識・技術が必    要な仕事」も28.1%を占めている(図-12)。一方、「非正社員」と「技能実習生」は、どちらも「難しくはないが、多少の訓練やなれが必要な仕事」が最    も多くなっている。また、「非正社員」は「入社してすぐにできる簡単な仕事」が36.7%を占めている。 入社してすぐにでき る簡単な仕事 16.1 難しくはないが、多 少の訓練やなれが 必要な仕事 44.8 ある程度の熟練が 必要な仕事 25.2 高度な熟練や専門 的な知識・技術が 必要な仕事 13.8 図-11 外国人従業員の仕事の難易度 (単位:%) (n=1,224) 10.5 36.7 5.2 62.0 46.1 32.5 24.7 13.5 34.2 2.8 3.8 28.1 技能実習生 (n=324) 非正社員 (n=371) 正社員 (n=477) 図-12 雇用形態別仕事の難易度 (単位:%) 入社してすぐにできる簡単な仕事 難しくはないが、多少の訓練やなれが必要な仕事 ある程度の熟練が必要な仕事 高度な熟練や専門的な 知識・技術が必要な仕事

(9)

②外国人従業員の賃金 ~正社員・非正社員は日本人と同等の賃金~ 〇 外国人従業員の月給は、「正社員」では「22万円超」が61.1%を占めているが、「技能実習生」では「18万円以下」が95.1%を占めている(図-13)。 〇 外国人従業員の時給をみると、「非正社員」では「901~1,000円」が40.9%で最も多くなっているが、「技能実習生」は「850円以下」が48.9%を占めて    いる(図-14)。 〇 正社員・非正社員ともに、外国人に限らず、一般に新規募集する際の賃金に比べて遜色はなく、外国人労働者が低賃金労働者ということはない。ただ    し、技能実習生の賃金は低いものが多く、また高い賃金を提示できない企業が雇用している傾向がみられる。 (注)1 月給で支払っている外国人従業員について集計した。n値は従業者数である。 (注)1 時給で支払っている外国人従業員について集計した。n値は従業者数である。    2 「正社員募集時に提示する月給」は、「正社員を募集するとしたら求人広告に月給は    2 「非正社員募集時に提示する月給」は、「パート・アルバイトを募集するとしたら求人     いくらからと書くか」という質問に対する回答を集計したもの。n値は企業数である。     広告に時給はいくらからと書くか」という質問に対する回答を集計したもの。n値は企業 数である。 34.6 24.4 95.1 10.8 38.5 34.1 0.7 19.3 14.4 8.3 0.7 8.8 12.5 33.2 3.5 61.1 正社員募集時に 提示する月給 (技能実習生がいる) (n=104) 正社員募集時に 提示する月給 (技能実習生がいない) (n=361) 技能実習生 (n=142) 正社員 (n=409) 図-13 雇用形態別外国人従業員の月給 18~20万円 20~22万円 22万円超 (単位:%) 18万円以下 39.6 22.6 48.9 28.5 24.5 17.1 31.7 15.8 31.1 42.7 15.8 40.9 4.7 17.7 3.6 14.8 非正社員募集時に 提示する時給 (技能実習生がいる) (n=106) 非正社員募集時に 提示する時給 (技能実習生がいない) (n=368) 技能実習生 (n=139) 非正社員 (n=291) 図-14 雇用形態別外国人従業員の時給 850円以下 851~900円 901~1,000円 1,001円以上 (単位:%)

(10)

5 外国人を雇用する理由 ①外国人を雇用する理由 ~人手不足と外国人ならではの能力~ 〇 外国人を雇用する理由をみると、全体では「日本人だけでは人手が足りないから」が28.0%、「日本人が採用できないから」が10.4%と、人手不足によ   るものが多い(図-15)。ただし、「外国人ならではの能力が必要だから」が23.3%あるなど、必ずしも人手不足だけが外国人を雇用する理由ではない。 〇 外国人従業員の雇用形態別にみると、「非正社員」と「技能実習生」はどちらも「日本人だけでは人手が足りないから」が4割を超えているが、「正社員」    は「外国人ならではの能力が必要だから」が35.9%、「能力・人物本位で採用したら外国人だっただけ」が31.8%と、たんなる人手不足とは異なる理由    が多くなっている(図-16)。 (注) それぞれ該当する雇用形態の外国人従業員だけがいる企業について集計した。 8.0 10.4 18.2 23.3 28.0 0 10 20 30 40 50 外国人の方が利点が多いから 日本人が採用できないから 能力・人物本位で採用したら 外国人だっただけ 外国人ならではの 能力が必要だから 日本人だけでは 人手が足りないから 図-15 外国人を雇用する理由(上位5項目) (%) (n=510) 18.8 2.7 4.5 18.8 15.0 4.5 0 15.0 31.8 2.9 13.3 35.9 42.0 44.2 12.1 0 10 20 30 40 50 技能実習生 (n=69) 非正社員 (n=113) 正社員 (n=198) 図-16 外国人を雇用する理由(雇用形態別) 日本人だけでは人手が足りない から 外国人ならではの能力が必要 だから 能力・人物本位で採用したら外 国人だっただけ 日本人が採用できないから 外国人の方が利点が多いから (%)

(11)

② 必要とする外国人ならではの能力 ~語学力に期待~ 〇 外国人を雇用する理由として「外国人ならではの能力が必要だから」と回答した企業について、それはどのような能力であるのかをみると「仕事で必要    な外国語を使える」が 91.2%で最も多く、以下「外国に人脈・ネットワークがある」の28.3%、「外国の商習慣や取引慣行に詳しい」の23.9%が続いて    いる(図-17)。 〇 外国人の雇用理由として「外国人ならではの能力が必要だから」と回答した企業について、外国人に担当させている仕事の内容をみると「輸出入や外    国企業への業務委託に関する仕事」が56.3%、「通訳や翻訳(他の企業・団体から受注するもの)」が42.9%あるなど、外国語や外国の事情に詳しい    方が好ましい仕事が多くなっている(図-18)。 (注)複数回答である。 (注)複数回答である。 91.2 28.3 23.9 17.7 8.8 2.7 3.5 0 20 40 60 80 100 仕 事 で 必 要 な 外 国 語 を 使 え る 外 国 に 人 脈 ・ ネ ッ ト ワ ー ク が あ る 外 国 の 商 習 慣 や 取 引 慣 行 に 詳 し い 外 国 の 文 化 や 宗 教 に 詳 し い 外 国 の 勤 労 観 や 雇 用 慣 行 に 詳 し い 外 国 の 法 律 や 会 計 制 度 に 詳 し い そ の 他 図-17 必要とする外国人ならではの能力 (%) (n=113) 56.3 42.9 12.5 10.7 8.9 4.5 3.6 3.6 11.6 0 20 40 60 80 100 輸 出 入 や 外 国 企 業 へ の 業 務 委 託 に 関 す る 仕 事 通 訳 や 翻 訳 ( 他 の 企 業 ・ 団 体 か ら 受 注 す る も の ) 海 外 現 地 法 人 の 設 立 ・ 運 営 に 関 す る 仕 事 イ ン バ ウ ン ド 事 業 に 関 す る 仕 事 イ ン タ ー ネ ッ ト を 使 っ た 海 外 向 け 通 信 販 売 に 関 す る 仕 事 他 企 業 の 海 外 展 開 支 援 日 本 で 暮 ら す 外 国 人 へ の サ ー ビ ス に 関 す る 仕 事 海 外 発 祥 の 製 品 や サ ー ビ ス の 製 造 や 販 売 に 関 す る 仕 事 そ の 他 図-18 外国人に担当させている仕事 (%) (n=112)

(12)

6 外国人雇用企業と非雇用企業との比較 ①業種と従業者規模 ~外国人雇用企業には製造業、規模の大きな企業が多い~ 〇 「外国人雇用企業」の業種をみると「製造業」が45.1%を占めている(図-19)。また、9.2%と多くはないが「飲食店・宿泊業」が占める割合も「非雇用    企業」の2倍強となっている。 〇 「外国人雇用企業」には「100人以上」が17.3%を占めるなど「非雇用企業」に比べて従業者規模の大きなものが多い(図-20)。 21.8 45.1 19.6 15.6 18.8 8.6 4.1 9.2 5.5 5.7 28.1 13.9 2.1 2.0 非雇用企業 (n=3,307) 外国人雇用企業 (n=512) 図-19 業種構成 卸売業 小売業 飲食店・宿泊業 情報通信業 サービス業 その他 (単位:%) 製造業 30.9 4.4 27.9 11.1 20.7 19.4 13.6 31.1 4.4 16.7 2.5 17.3 非雇用企業 (n=3,394) 外国人雇用企業 (n=521) 図-20 従業者規模の構成 5~9人 10~19人 20~49人 50~99人 100人以上 (単位:%) 4人以下

(13)

②従業員の過不足 ~外国人雇用企業は、とくに若者や専門的な能力をもった人材の不足感が強い~ 〇 「正社員」「非正社員」ともに、「外国人雇用企業」は「非雇用企業」に比べて「足りていない」とする企業の割合が多い(図-21、22)。 〇 「30歳未満の従業員」や「専門的な知識や技術をもった人材」が「足りていない」とする企業の割合も、「外国人雇用企業」ではそれぞれ65.1%、68.0%    と「非雇用企業」を上回っている(図-23、24)。 53.4 48.3 31.7 48.9 14.9 2.8 非雇用企業 (n=3,122) 外国人雇用企業 (n=503) 図-21 正社員の充足状況 足りている 足りていない 必要ない (単位:%) 39.4 38.4 26.4 45.6 34.2 16.0 非雇用企業 (n=3,014) 外国人雇用企業 (n=487) 図-22 非正社員の充足状況 足りている 足りていない 必要ない (単位:%) 26.6 27.5 46.5 65.1 26.9 7.5 非雇用企業 (n=3,212) 外国人雇用企業 (n=510) 図-23 30歳未満の従業員の充足状況 足りている 足りていない 必要ない (単位:%) 29.5 22.0 46.8 68.0 23.7 9.9 非雇用企業 (n=3,229) 外国人雇用企業 (n=513) 図-24 専門的な知識や技術をもった人材の充足状況 足りている 足りていない 必要ない (単位:%)

(14)

③正社員の賃金と労働時間 ~労働条件は外国人雇用企業の方がよいものが多い~ 〇 正社員を募集する際に提示する月給をみると、外国人雇用企業の方が非雇用企業に比べて高いものが多い(図-25)。 〇 正社員の週当たり所定労働時間をみると、週40時間を超える企業の割合は非雇用企業の方が多い(図-26)。 〇 賃金と労働時間でみる限り、外国人を雇用している企業に人手不足の企業が多いのは、労働条件が悪いからではない。 36.6 26.7 33.4 35.0 7.3 9.8 22.8 28.6 非雇用企業 (n=3,279) 外国人雇用企業 (n=469) 図-25 正社員募集時に提示する月給 18万円以下 18~20万円 20~22万円 22万円超 (単位:%) 13.7 14.9 62.0 70.8 24.4 14.3 非雇用企業 (n=2,789) 外国人雇用企業 (n=456) 図-26 正社員の所定労働時間 週40時間未満 週40時間 週40時間超 (単位:%)

(15)

④最近5年間の売上高と採算 ~外国人雇用企業の方が業績が拡大している企業が多い~ 〇 最近5年間の売上高をみると、「外国人雇用企業」では「増加傾向」とする企業が最も多く、49.1%を占めているのに対し、「非雇用企業」では「減少傾    向」が39.1%で最も多くなっている(図-27)。   〇 最近5年間の採算の傾向をみると、「外国人雇用企業」では「改善傾向」とする企業が43.2%で最も多いのに対し、「非雇用企業」では「どちらともいえ    ない」が38.2%で最も多くなっている(図-28)。 〇 外国人雇用企業に人手不足とする企業が多いのは、業績が伸びていることが主な理由であると考えられる。 (注)創業から5年未満の企業は創業以来の傾向を回答してもらった。 (注)図-25に同じ。 27.1 49.1 39.1 26.7 33.8 24.2 非雇用企業 (n=3,325) 外国人雇用企業 (n=509) 図-27 最近5年間の売上高 減少傾向 どちらとも いえない (単位:%) 増加傾向 29.2 43.2 32.7 25.0 38.2 31.8 非雇用企業 (n=3,313) 外国人雇用企業 (n=509) 図-28 最近5年間の採算 改善傾向 悪化傾向 どちらとも いえない (単位:%)

(16)

⑤海外の企業・消費者との取引 ~外国人雇用企業の55.3%は海外の企業・消費者と直接取引がある~ 〇 海外の企業や消費者(訪日旅行客は含まない)との取引の有無をみると、外国人雇用企業では55.3%の企業が「あり」と回答しているのに対し、非雇用    企業では24.1%にとどまっている(図-29)。 〇 海外の企業や消費者との取引内容をみると、「海外の事業者から直接輸入している」が「外国人雇用企業」を「非雇用企業」を上回っているだけで、    「海外の事業者に直接輸出している」や「海外に生産や消費を行うための法人がある」など、ヒトやモノが海外に出て行く取引は「外国人雇用」企業が    「非雇用企業」を上回っている(図-30)。 (注) 複数回答である。 24.1 55.3 75.9 44.7 非雇用企業 (n=2,731) 外国人雇用企業 (n=468) 図-29 海外の企業・消費者との取引の有無 あ り な し (単位:%) 13.1 3.5 12.0 28.3 59.2 16.6 16.6 28.6 39.0 53.7 0 20 40 60 80 海外の企業に生産・開発など 業務を委託している 海外に支店や駐在 事務所がある 海外に生産や販売を 行うための法人がある 海外の事業者に 直接輸出している 海外の事業者から 直接輸入している 図-30 海外の企業・消費者との取引内容(上位5項目) (%) 非雇用企業(n=657) 外国人雇用企業(n=259)

(17)

7 外国人雇用に関する今後の方針 ~外国人雇用企業の半数は、維持・増加の意向~ 〇 外国人雇用企業について、今後の外国人雇用の方針をみると、「いまよりも増やしたい」が19.7%、「現状程度は雇用したい」が36.4%となっている   (図-31)。また、最も多いのは「外国人かどうかは考慮しない」であり、良い人材であれば国籍は関係ないとする経営者も少なくない。 〇 非雇用企業について、将来の外国人雇用についての考えをみると「雇用するつもりはない」が47.3%で最も多いが、「ぜひ雇用してみたい」が17.1%、   「よい人に出会えれば雇用してもよい」が31.1%あり、外国人雇用に肯定的な企業も同じくらいある(図-32)。 いまよりも 増やしたい 19.7 現状程度は 雇用したい 36.4 いまよりも 減らしたい 5.0 外国人かどうかは 考慮しない 39.0 図-31 今後の外国人雇用(外国人雇用企業) (単位:%) (n=503) ぜひ雇用して みたい 17.1 よい人に出会 えれば雇用し てもよい 31.1 ほかにどうしよ うもなければ雇 用する 4.6 雇用する つもりはない 47.3 図-32 将来の外国人雇用(非雇用企業) (単位:%) (n=3,329)

(18)

8 ま と め 〇 外国人を雇用する企業の割合は、アンケート回答企業全体では13.3%を占める。外国人従業員の国籍は中国の38.0%など、アジア諸国が大半を占    める。外国人を雇用する企業の割合はとくに製造業や飲食店・宿泊業で多く、また従業者規模が大きな企業ほど多くなっている。外国人の雇用形態を    みると、正社員として雇用する企業の割合が58.7%で最も多い。 〇 外国人の非正社員や技能実習生には容易に習得できる仕事を担当させる企業が多いが、外国人の正社員には専門的な知識や能力が必要な仕事を 担当させる企業が多い。最終学歴・在学先をみても、外国人正社員は大学や大学院が多くなっている。 〇 正社員、非正社員の賃金は、いずれも新規に募集する場合の賃金と遜色はなく、外国人が日本人に比べて安価な労働力だというわけではない。外国    人労働者には「永住者」や「留学」など自由に転職できる在留資格をもつ者も多く、低い賃金で雇用することは困難である場合が多い。 〇 外国人従業員を雇用するのは、人手不足が主な要因であるが、業績が拡大しているために人手が足りない企業が多く、低賃金・長時間労働など労働    条件が悪いためではない。海外展開に取り組むなど外国人ならではの能力を必要とする企業もあり、外国人従業員は中小企業の成長や国際化を支    える存在になってきている。

参照

関連したドキュメント

停止等の対象となっているが、 「青」区分として、観光目的の新規入国が条件付きで認めら

 トルコ石がいつの頃から人々の装飾品とし て利用され始めたのかはよく分かっていない が、考古資料をみると、古代中国では

2)海を取り巻く国際社会の動向

2019年 8月 9日 タイ王国内の日系企業へエネルギーサービス事業を展開することを目的とした、初の 海外現地法人「TEPCO Energy

巣造りから雛が生まれるころの大事な時 期は、深い雪に被われて人が入っていけ

 今日のセミナーは、人生の最終ステージまで芸術の力 でイキイキと生き抜くことができる社会をどのようにつ

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から

社会的に排除されがちな人であっても共に働くことのできる事業体である WISE