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米国における石油企業の開発動向

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Academic year: 2021

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2018年6月21日

調査部

古藤 太平

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2

免責事項

本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)が

信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されています

が、機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又

は完全性を保証するものではありません。

また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたもの

であり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を

目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に

依拠して行われた投資等の結果については一切責任を負い

ません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機

構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い

申し上げます。

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本日の報告内容

1. はじめに

2. メジャー企業の動向

3. 独立系企業上位の動向

4. 独立系企業中位の動向

5. 独立系企業下位の動向

6. 関連業界動向

7. まとめ

(4)

4

1.はじめに ①

• 米国の原油生産は

1970年のピー

ク(日量

964万バレル)から減少傾

向が継続、

2008年に500万バレ

ルを下回った。

• シェールオイルの生産は

2000~

2010年の間は100万バレル未満

で推移していたが、

2011年以降

増加している

2011年124万バレルから2017年

470万バレルへ)。

2011年以降、在来型の原油生産

の減少傾向には歯止めがかかっ

ており、

2011年の440万バレルを

底として

2017年には465万バレル

まで増加している。

出典:EIA統計(STEO他)よりJOGMEC作成

(5)

5

1.はじめに ②

2008年以降テキサス、ノースダコタ、

メキシコ湾の増産に牽引された米国

の原油生産は

2015年には941万バレ

ルまで回復。

2016年には886万バレ

ルまで減少したが

2018年には過去最

高を記録した

1970年を上回る(1,000

万バレルを超える)見通し。

2017年の生産量に基準に米国にお

ける原油生産を石油企業の規模別に

メジャーズ、上位(日量

15万バレル超

4社)、中位(12-15万バレル:4社)、

下位(

9-12万バレル:4社)、その他に

分けてみると過去

10年間のシェール

オイルによる米国の原油生産量の増

加が中位以下の多数の企業に牽引さ

れてきた。

メジャーズ:

Exxon Mobil, Chevron, Shell, BP, Total

上位:

EOG, Anadarko, Occidental, Pioneer

中位:

Continental, Marathon, Concho, Devon

下位:

Hess, Noble, Apache, Chesapeake

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6

2.メジャー企業の動向①

1) Exxon Mobil

2017年の米国における原油生産は日量51.4万バレル、シェールオイルは約40%(20.3万

バレル)。

2017年、パーミアンのシェールオイル資産を購入。パーミアンとバッケンへの投資拡大に

より、

2025年の米国における生産は80万バレルの見通し。

• メキシコ湾の大水深開発では

Julia Phase 1・2・3以外はノンオペレーター案件。生産量の減

少傾向は継続している。

• 過去

10年間、メジャー企業の米国に

おける原油生産は(BPの事故によ

る影響を除けば)安定的に推移して

きた。

• シェール開発に積極的なエクソン、

シェブロンと、メキシコ湾の海底油

田開発を中心とするシェル、BPに

分かれる。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成

(7)

7

2.メジャー企業の動向②

2) Chevron

2017年の原油生産は日量51.9万バレル、シェ

ールオイルは

35%(18.1万バレル)。

• パーミアンのシェールオイルとメキシコ湾の大

水深開発により

2022年65万バレル。

3) Royal Dutch Shell

2017年の原油生産は日量30万バレル、シェー

ルオイルは

21%(6.3万バレル)。

• メキシコ湾の大水深開発が中心だが大型プロ

ジェクト本格稼動は

2020年以降の見通し。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成

• (

Chevron、BPと共に)BHP Billitonのシェール資産(日量20万

バレル前後)を取得する動きに注目。

4) BP

2017年の原油生産は日量42.6万バレル、シェールオイル(イ

ーグルフォード・アナダルコ等)は

10%(4.2万バレル)。

• 今後ともメキシコ湾の大水深開発が中心となるが大型プロジ

ェクトの本格稼動は

2020年以降の見通し。

5) TOTAL

2017年原油生産3.1万バレル。2016年に取得したシェール資

産やメキシコ湾大水深開発は

2020年以降となる見通し。

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8

3.独立系上位企業の動向①

2011-15年は借入増によりシェールオイル増産、

2015-17年の低油価の間、資本的支出は減らし

たが効率性向上等により生産増加。

• 当面は借入圧縮・配当増加への対応も必要、油

価の上昇が増産に結びつくのにはラグが生じる

可能性。

• デジタル革命がどの程度シェールオイル生産の

効率性を高めることができるかに注目。

百万ドル 百万ドル 出典:各社決算資料よりJOGMEC作成 百万ドル

(9)

9

3.独立系上位企業の動向②

• パーミアンを中心とする

Pioneerは生産拡大に応じてヘッジ取引も

増やしている。

EOGのヘッジ取引が増減するのはバッケンの生産見通しの変動が

影響しているものと見られる。

2018年分のヘッジ取引では50ドル台前半から55ドルくらいで価格を

固定化しており、足許では市場価格よりも低くなっている。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成 b/d b/d $/b $/b $/b b/d 千b/d $/b b/d

(10)

10

3.独立系中位企業の動向①

2011-15年は借入増によりシェールオイル増産、

2015-17年の低油価の間、資本的支出を減らし

、有利子負債も減らしてきた。

• 油価の上昇に応じて営業キャッシュフローが増

加、資本的支出も再び増加している。レスポン

ス良く増産に結びつく可能性。

• インフラのボトルネックを克服しシェールオイル

の増産を進めることができるかも注目。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成 百万ドル 百万ドル 百万ドル

(11)

11

3.独立系中位企業の動向②

• バッケンを中心に生産する

Continentalはヘッジ取引に慎重な動き。

2017年末時点でカバー取引を行っておらず、結果として足許の油価

上昇の恩恵をフルに享受。

• パーミアンを中心とする

Concho Resourcesは一貫して生産を拡大し

ており、ヘッジ取引も増やしている。

2018年は50ドル台前半で固定化してしまっているが、来年後半には

価格上昇の恩恵をフルに享受することができる。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成 b/d $/b $/b $/b b/d b/d b/d $/b 千b/d

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12

3.独立系下位企業の動向①

2008-15年にかけて借入を増やしシェールオイル増産。

2015-17年の低油価の間、資本的支出を減らしたが、

有利子負債の削減は進まず。

• 油価の上昇に応じて営業キャッシュフローが増加、資

本的支出はやや増加しているが、借入等による資金調

達の余力は限定的。

• 新技術の導入によりコスト削減を進めることができるか

にも注目。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成 百万ドル 百万ドル 百万ドル

(13)

13

3.独立系下位企業の動向②

• バッケンを中心に生産する

Hessは2017年末にヘッジ取引を再

開。約

115千バレルを50ドル前後で固定化。

Noble、Chesapeakeも50ドル前後でヘッジ取引を行っている。

Apacheはパーミアンからの増産が期待されるが、インフラや労

働力不足等のボトルネックへの対応が必要。

出典:各社決算資料よりJOGMEC作成 b/d b/d $/b $/b b/d $/b $/b b/d

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5.まとめ①

生産増加

要因

増産抑制要因

• 油価上昇(足許

WTI 65-70ドル前後)、営業キャッシュフロー増加

• トランプ政権のエネルギードミナンス戦略(石油・天然ガス輸出促進策)

• メジャー

2社及び独立系大手企業によるショートサイクル資産としてのシェー

ルオイル開発へのシフト

• (水平掘削・水圧破砕に加え)デジタル技術等の導入による生産性の向上

• 油価の先行き不透明感

• パイプライン等のインフラ、水圧破砕用の砂・ケミカル不足、技術者不足によ

る人件費上昇等のボトルネック

• 資本効率向上への要求(利回り重視・回収期間の短縮化)、気候変動問題・

脱炭素化・再生可能エネルギーシフト・燃費基準改善要求の高まり

• 低油価期に行われた独立系企業のヘッジ取引

シェールオイル増産に関する

2通りの見方

(15)

15

5.まとめ②

• メジャー企業の米国における原油生産はExxon Mobilと

Chevronのシェールオイル増産等により日量100万バレル程

度増加する見込み。

• 独立系企業の生産見通しは油価動向次第ではあるが、相

対的に大手の企業の増産傾向は継続(或いは加速)する可

能性が大きい。

• メジャー企業や大手独立系企業が中堅中小企業の買収に

より増産する部分は純増にはならない。しかしながら、デジ

タル化等の技術革新やパイプライン整備によるインフラ・ボト

ルネック解消が進んでくることから、

2019年後半以降、増産

ペースが加速する可能性は否定できない。

(16)

16

ご参考 ①: 企業規模別 米国における生産量推移

(千b/d) 2 0 0 8 2 0 0 9 2 0 1 0 2 0 1 1 2 0 1 2 2 0 1 3 2 0 1 4 2 0 1 5 2 0 1 6 2 0 1 7 ExxonMobil 367 384 408 423 418 431 454 476 494 514 Chevron 421 484 489 465 455 449 456 501 504 519 RD Shell 272 273 237 211 222 237 271 286 281 300 BP 538 65 594 453 390 363 410 379 391 426 TOTAL 3 12 20 16 13 15 27 34 31 31 メジャーズ計 1,601 1,218 1,748 1,568 1,498 1,495 1,618 1,676 1,701 1,790 (割合) 32.0% 22.8% 31.9% 27.8% 23.1% 20.0% 18.5% 17.8% 19.2% 19.1% ConocoPhillips 426 418 390 383 311 330 350 364 358 347 EOG 40 48 63 102 149 212 282 283 278 335 Anadarko 108 120 130 132 150 159 203 232 233 266 Occidental 263 271 271 230 255 266 183 187 189 200 Pioneer 22 25 28 41 63 70 87 105 134 159 上位4社計 433 464 492 504 617 707 755 808 834 959 (割合) 8.7% 8.7% 9.0% 8.9% 9.5% 9.5% 8.6% 8.6% 9.4% 10.3% Continental 25 28 32 45 69 96 122 147 128 138 Marathon 63 64 70 75 107 126 157 171 131 133 Concho 13 20 28 40 46 58 72 94 93 119 Devon 46 47 44 47 57 78 130 164 128 115 中位4社計 147 159 174 207 279 358 481 576 480 506 (割合) 2.9% 3.0% 3.2% 3.7% 4.3% 4.8% 5.5% 6.1% 5.4% 5.4% Hess 32 60 75 81 108 108 127 147 122 112 Noble 40 37 39 38 49 63 67 81 99 111 Apache 90 89 97 119 134 147 134 124 104 91 Chesapeake 31 32 50 87 85 112 115 115 90 90 下位4社計 192 218 261 325 376 430 443 467 415 405 (割合) 3.9% 4.1% 4.8% 5.8% 5.8% 5.8% 5.1% 5.0% 4.7% 4.3% その他計 2,626 3,290 2,800 3,039 3,727 4,477 5,456 5,881 5,427 5,695 (割合) 52.5% 61.5% 51.1% 53.8% 57.4% 60.0% 62.3% 62.5% 61.3% 60.9% 独立系計 3,397 4,131 3,727 4,075 4,999 5,971 7,135 7,732 7,156 7,565 (割合) 68.0% 77.2% 68.1% 72.2% 76.9% 80.0% 81.5% 82.2% 80.8% 80.9% 計 4,998 5,349 5,475 5,643 6,497 7,466 8,753 9,408 8,857 9,355 出典:EIA統計・各社決算資料よりJOGMEC作成

(17)

17

(出典 : SM Energy決算資料よりJOGMEC作成)

売上高、当期利益、総借入、純資産、設備投資といった財務上の計数が過去の一定の期間や時点の企業の状態

を示すのに対し、ヘッジ取引の量や約定した価格には各企業の将来の価格に対する見方や生産計画が反映され

たものと考えられる。

ヘッジ取引を増やしている企業には、今後設備投資を増やして増産する準備をしているか油価が下落すると予想

している等々の事情があると考えられる。

ご参考② : ヘッジ取引に着目する理由

決算書のヘッジ取引の記載例とこの調査における集計方法

参照

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