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學
凸
留入工姫娠中絶の適言に就て
教授 堤
辰
郎逃
人工妊娠中絶釦ち入工流産の適鷹を大艦四つに分つ事が出來ます。 一、肚會的適鷹。 二、優生學的適鷹。 三、強姦に因る姫娠に野する適慮。 四、讐學的適慮。 以上の中にて肚會的適鷹、優生學的適鷹、張姦適慮の三者は我々讐家と深い運脚にありまずけれども直接 關係あるは馨學的適鷹であります。 魁會的毛細、優生霊的適鷹、強姦適鷹はそれのみにては人工的妊娠申絶を行ふ事は許されて居bません。 只醤學的適鷹と合併せる時適鷹決定に封し幾分か範園を普くするに過ぎません。 本夕は馨學的適鷹について卑見を述べ御高評を仰ぎたいと思ひます。凡そ人工妊娠申絶の目的は妊娠か異常状態にある時或は姫娠に他の疾病が合併せる時妊娠を亡命せしむる と母艦の生命を失ふか、生命を失ふ程ではなくとも著しき障害を生する場合に中絶を行ひてこれを防ぐこと であります。 さて實際問題に遭遇する時如何なる疾病の時に如何なる病朕を以って適言とするかと云ふに、あらゆる 聖主について短時間に論ずることは出薦ません故最も屡々遭遇するもの\みに就きてお話したいと思ひま す。 む 妊娠悪阻の時は中毒症状がある程度まで進みましたる後は假忌中繕しても敷果はないものであります、然 らば如何なる場合に中絶を行ふかと云ふに 一、心臓病に基因しない不整脈を呈し持績的に一〇〇以上を示す場合には大いに注意を要します。 二、黒蓋の高いものは豫後の不良なるものに多く.甚しきは四〇度以上の高熱を熱する事もあります、三八 度以上の磯熱の時は考慮す可きであると思ひます。 三、蛋自尿、圓柱芯は豫後良好なるものに見る事は殆どない故にこれも又無考となわます。 四、還動性不安、興奮状態の様な麟刺戟症状や昏睡になるものはこれ又豫後は不良であらます◎ 五、黄疽が現はれるは申毒によりて肝臓か障害せられたる場合で重篤なる歌学を意昧するものでありますQ 六、登身早態は甚大に注意す可きでありまして舌乾燥.顔貌痴鈍.脱力、虚脱歌態、入事不勲等は病症の著 しぐ増悪せるを意味するものであります。 以上の如き血液中毒症状が現はれたる時に一時間以内に中絶をしても生命を救助し得ない馴合もあります し、又三−四日後に中絶しても生命を救助し得る揚合もあbます。 堤費人工妊娠中絶の適鷹に就て 一〇七
堤=人工妊娠巾絶の適慮に就て 一〇八 されば病胱が表はれたる後に何時問までが中絶により敷を奏するかと云ふ事は勃然と申上げる事は出來ま せんけれども、病歌の揃ふのを待って居ては既に中絶の時期を失すると考へます。 つ 次に肺結核でありますが、病状の糧度を表はすにツルバンの量的分類法とフレンケルの質的分類法とがあ ります。転借の輕重を病竈の廣さにて決定する事は不適當ではないかと思はれます。病訴の廣さは同じでも 硬化性のものもあるし肺炎性のものもあるし結節性のものもあります。 故に病勢如何に乏く所のフレンケルの質的分類法に從ふのが合理的と思ひます。それに從ひまずと御承知 の如く潜伏性と書意性とに分ち、潜伏性とは梅林的に症状がないものでそれに活動性と響動性とあります。 顯在性とは臨淋上疾歌著明のものにしてこれに進行性と停止性とあります。 妊娠、分娩、産褥が疾病に識して影響を及ぼすか否かを確むるには分娩後少くとも孚ケ年間は観察せねば なりません。肺結核は姫娠中よりも産褥に於て授乳、睡眠不足等の努めに著しく増悪する事があるからであ ります。多くの人の観察したる所を総合して見まするに潜伏性結核患者は妊娠分娩産褥によりて高々二〇% が増悪致します。されば潜伏性結核患者が姫高したる時は先づ待期的に観察し増悪の徴候が表はれる時に中 絶を行ふ可きであります。但し既に多籔の子供があり経濟歌態か不如意なるものに黒してはこの限りにあら ずと思ひます。 顯在性結核患者が姫娠する時は八0%が増悪すると云はれて居ります。これに人工妊娠中絶を行ふと増悪 するものが三三%まで減少致します。 されば顯在性の時は入工流産を行ふことを原則として唯停止性のものにして子供を切望するものに労して は待期的に観察し若し増悪の徴現はる\時は直ちに申絶を行はねばなりません。
増悪の徴として墨ぐ可きものは 一、登熟にして有熱発は豫後の不良なるものが多いが無熱でも進行性のものもあります。 二、膿重減少も増悪の徴で特に雄娠末期に於ては妊婦燈重は増加するのが常でありますがもし増加しないが 或は減少するのは檎悪の徴であります。 三、喀血は必ずしも増悪の徴ではなくして潜伏性の時も現はれ得るものでありますが特に嚴重なる監督を必 要とします。 四、老疾内細菌の鑑賞はやは参不良の徴であむます。併し細菌を黙祷しても無事に経遇するものもあります 五、全身志下、咳蹴、喀疾、疹痛.盗汗等は絶封的のものではないが大いに墾考とす難きであります。 姫娠八ヶ月以後にして重症のものに封しては母薩を犠牲にして胎見のみを救助する目的で人工妊娠申繕を 行はないのであります。 喉頭結核に棄しても原則としては中絶を行ひますがその数果は必ずしも佳良ではありません、この野合も 八ケ月以後は胎見を救ふため母艦を犠牲にして中絶を行ひません◎ その他の結核例へば腹膜、骨.關節.皮膚等の結核性疾患も雄蕊によらて悪影響をうけますが是等の揚合 には治癒甚だ困難なる場合には中繕をする事もあります。 む 次に心臓病であうますが心臓辮直島は雄越中よりむしろ分娩中が危険であって辮膜病申最も膿血の大なる ものは儒帽辮狭窄症であります。辮膜病の時は代償機能が失はれπる時に始めて申絶致します。代償障碍の 目安となるものは、隠亡的には呼吸困難,胸内苦悶、睡眠困難等にして他豊的には洋腫、チアノ菅ぜ、尿利 減少、喀血等であります。豫後章定上質値の大なるものは治療に封ずる反鷹如何であります。安艀を守らし 堤”人工妊娠中絶の適慮に就て 一〇九
堤U人工妊娠中絶の適癒に就て 一一〇 め、食餌療法としてヂギタリス療法を試みましても反鷹合充分であるか或は治療を中止し寝る後葦登を起す ものは豫後は香ばしくありません。現在は代償機能が保溜れて居ても曾ての分娩に企て皇院状態に陥り且つ 子供を切望しない者には申絶を行ふ事もあります。 辮膜病と心臓力を要求する如き疾患とが合併せる時、例へば血厘充進を件ふ慢性腎炎、小循環の欝血を伴 ふ慢性肺疾患、胸腔を狭くし心臓や大血管を膣覆する疾病例へば脊柱後屈、後屈側轡等ある場合には中絶を 行ひます。衣に心筋炎は内科的に治療しても無数なる時中絶を行ひます。急性心内膜炎は診断がつき次第把 とへ代償機能が保旋れて居ても直ちに人工流産を行ふ可きであります。 腎臓諸病の申でネフローゼ特に妊娠性ネフロfぜに歯しては保存的治療を行ふのが原則でありますが子痛 の前駆症擬が表はれる揚合は中絶を行ひます。 その目標となるものは高度なる浮腫、通韻尿、悪心、嘔吐、頭痛、耳鳴、眼華堅塁、福々上昇︵一五〇§・さ︶等 であります。慢性腎炎に封ずる妊娠の影響は千態萬容で人によりて申絶を推馴するものもあるし叉中絶の必 要なしとするものもあります。原則としては保存的に治療し子供が多藪あ勢て曾て妊娠に於て増悪しπるも のに鳴しては患者の希望に從って申絶をする事もあります。待期的に治療する揚合に次の症状が現はれたな らば中絶せねばなりません。墜ち尿毒症が將に登せんとする揚合、心臓機能障碍が増悪する場合、蛋導尿性 網膜炎を見る揚合、綱膜剥離を起せる場合、この黒蜜には假令人工流産を行ひても必ずしも現数を奏するも のではないけれども中絶を行はねばなりません。 次に張度の胸水、心嚢水腫等の蝪合は中絶を行ひます。急性腎炎の揚合は如何にす可きかに就きては未だ 一致したる意見を見ない、或るものは保存的に治療す可しと云ひ叉或るものは慢性に移行する故に申維を行
ふ可しと主張する、故にか㌦る揚合は暫時個人的に臨機鷹礎に慮聴す可きでありませう。 腎黒黒の時は唯高熱が持罪して凡ゆる治療法を試みるも敷を奏せすして全身盆〃衰弱する場合のみ中絶を 行ひます。腎結核の揚合には“側が侵かされで居る時は腎摘出術を行ひ中絶はしないが矢張り個人的に露貴 す低きと思ひます。聞書がおかされて居る時は中継を行ふ事は勿論であらます。最後に一方の腎摘出の手術 を受け唯片側の腎のみを有する盲人が姫黙したる揚合は待期的に露識す悪きであうます。 む り む 糖尿病患渚は妊娠する事が比較的少くあめます。それは本病によらで卵集の機能が障碍されて居るからで あります。本病患者が妊娠する時は甚だ危瞼を招鳴するものにして或る人は五〇%の死亡率を墨げて居りま す。本病患者が妊娠しπる揚合既に多藪の子供を有し前回の妊娠に増悪を見πるものには樗蒲を行ひます。 但し子供を切望する者に於ては先づ内科的に治療を試み罪数を見ない時は中絶をするのであります。 本病の増悪の徴としでは糖排出量の増加、潟威の塘彊、食慾の減退噛藏痩の瀬進、療痒症、読経興奮等で あります。 む り 最後に姫・娠が虫檬突起炎を併登せる揚合は甚だ危瞼を醸すものにして虫様突起は増大せる子宮の沈めに塵 遭上昇せられ膿瘍形成が困難となb,汎腹膜炎を起し易きものであむます.量る人は六〇%の死亡率を墨げ ︵ウィンプル︶叉ある人は五〇%の死亡率をあげて居る︵ヤユシケ︶。 妊婦が本病にか\むπる時は診断がつき次第手備を決行す可きであうます。 穿孔もなく膿瘍形成もない時は人工流産を行ひません。但し胎兇が子宮外生活を螢み得る程度に妊娠時期 が進んで居る時は帝王切開を行ひ胎見を救ひ同時に本病の手術を行ひても好いと思ひます。 穿孔或は膿瘍形成の存在する時は開腹術を行ひ排膿後直ちに懲懲を行ひます。 堤“人工妊娠中絶の適慮に就いて 一一一
堤n人工姫娠中絶の滴︸雁⋮に就いて 一一こ この際朕境によりてはポロー氏帝王切開を行ひて膣に排膿を計る事は有利であります。若し子宮を摘出し ない時は中絶は必ず膣式に行はねばなりません。 虫様突起炎手術に先じて人工流産を行ひ或は人工流産を行ひて本病の手術を行はない事は最も機甲な事で あります。︵完︶